JP4934423B2 - 複合部材及びこれを用いた建築構造躯体 - Google Patents
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Description
また、木造建築物でも二階部分が一階より張り出すように設けられる場合がある。このようなときには、横架材が片持ち状に張り出し、横架材を支持する部分に大きな曲げモーメントが生じる。また、張り出した横架材の先端の撓みが大きくなり、経時的に進行するクリープ撓みが問題になる場合もある。
特許文献1及び特許文献2には、複数の小断面の木材を貼り合わせて大きな断面の木質材とするときに、鉄又はアルミニウム等の金属の補強材を一体に貼り合わせた複合材が記載されている。特許文献1に記載の複合材は、複数の板材を水平方向にして上下に貼り合わせるものとし、上層部と下層部とに金属の板材を木質の板材間に挟み込んで接着するものである。また、特許文献2に記載の複合部材は、複数の板材を縦方向にして配列し、これらの板材の鉛直な側面を相互に接着して木質の梁を形成するものである。そして、一部の板材に溝を形成しておき、この溝内に補強用鉄筋を挿入し、接着剤で一体化するものである。
また、金属の板材や補強用鉄筋を木質材と貼り合わせた複合部材では、接着作業を工場等において行うのが一般的であり、この複合部材を現場において切断するのが難しくなる。このため、あらかじめ現場で用いる寸法に調整して、工場等で貼り合わせを行う必要があり、作業の効率化が難しくなることがある。
図1は、本願発明に係る複合部材を用いた建築構造躯体を示す概略斜視図である。
この構造躯体は、木製柱1と鋼補強材により補強された複合梁2,3,4,5とを曲げモーメントの伝達が可能となるように接合したラーメン架構体又は木製柱1と木製梁6とを同様に接合したラーメン架構体を複数組み合わせて形成されている。それぞれのラーメン架構体を構成する木製柱1、複合梁2,3,4、5及び木製梁6は、ラーメン架構体の軸線を含む面と平行な方向の断面寸法を大きく、これと直角方向の断面寸法を小さくして扁平な部材となっている。したがって、各ラーメン架構体の各部材は一方向の曲げに抵抗する部材として用いられ、複数の一方向ラーメンを組み合わせて構造躯体の全体を構成している。各ラーメン架構体は、柱の上端面に梁を当接して接合する、いわゆる梁勝ち構造となっており、梁と梁とを接合することによって複数のラーメン架構体が互いに連結されている。
これらの図が示すように、この複合梁2は、横方向に架け渡される木部材11の上面及び下面に、軸線方向に沿って鋼からなる鋼補強材12が接触して配置され、ボルト13により強固に固着されている。
上記木部材11は、図2に示すように、上面及び下面に軸線方向の平行した2本の溝11aがそれぞれ切削されるとともに、所定の間隔で上下方向にスクリュー部材24がねじ込まれている。
この建築構造躯体では、木製柱1と第1の複合梁2とを剛結合、つまり曲げモーメントが伝達されるように接合するものであり、木製柱1と第1の複合梁2とがラーメン架構体を構成している。そして、木製柱1と第1の複合梁2とが接合された位置で第1の複合梁2と第2の複合梁5が接合されている。
なお、第2の複合梁5は、図2及び図3に示す第1の複合梁2と同様に木部材31に鋼補強材32がボルト15により固着されたものである。
一方、第1の複合梁2の対応する位置には鉛直方向にスクリュー部材24、25がねじ込まれており、木製柱1にねじ込まれたスクリュー部材27と第1の複合梁2にねじ込まれたスクリュー部材24、25との端面が互いに対向するものとなっている。
なお、以上の説明は第1の複合梁2の上面に上層階の木製柱1を接合する構造について説明したが、第1の複合梁2の下面に当接され、この第1の複合梁2を支持する下層階の木製柱1も共通のスクリュー部材24,25を用いて同様に接合することができる。
第1の複合梁2と第2の複合梁5とは、図8に示すように第1の複合梁2の側面に固着された梁接合金具50を介して接合されている。
第2の複合梁5と接合される部分にねじ込まれたスクリュー部材25は、図10に示すように軸線と直角方向に横ねじ孔25dが形成されており、梁接合金具50は、第1の複合梁2の側面からこのスクリュー部材25の横ねじ孔25dに螺合されたボルト16により固着される。第1の複合梁2には側面からスクリュー部材25の横ねじ孔に通じる横穴11eが設けられており、ボルト16はこの横穴11eに挿通してスクリュー部材25に螺合される。
Claims (6)
- 横方向に架け渡される木部材と、
前記木部材に鉛直方向に嵌め込まれた棒状の鋼部材と、
前記木部材の上面及び下面に、該木部材の軸線方向に沿って接触するように配置される鋼補強材と、
前記鋼補強材に設けられたボルト孔に挿通され、前記鋼部材の端面から軸線方向に設けられたねじ穴に螺合されるボルトと、を有し、
前記鋼部材は、前記木部材の軸線に沿って複数が用いられるとともに、該木部材の少なくとも両端部付近に用いられる鋼部材は、棒状の基部の外周面に螺旋状の張り出し部を有するスクリュー部材であり、
該スクリュー部材は、前記木部材の上面から下面に貫通するようにねじ込まれ、
該スクリュー部材の上端面及び下端面から軸線方向に設けられた前記ねじ穴に螺合されたボルトによって、前記木部材の上面及び下面に沿って配置された鋼補強材が該木部材に押し付けられていることを特徴とする複合部材。 - 前記鋼補強材は、前記木部材の上面又は下面に当接される板状基部と、該板状基部の両側縁から前記木部材の軸線方向に連続してほぼ垂直に突き出した2つの挿入板部とを有し、
前記木部材には、軸線方向に2つの溝が切削され、前記挿入板部が該溝内に挿入されていることを特徴とする請求項1に記載の複合部材。 - 前記鋼補強材は、前記板状基部の前記木部材と当接する面から突出する複数の小突起を有し、前記板状基部が前記木部材に押し付けられたときに、前記小突起が前記木部材に押し込まれるものあることを特徴とする請求項2に記載の複合部材。
- 木製柱と、木部材及び鋼補強材の複合部材であって前記木製柱の上端面又は下端面に当接して接合される複合梁とを含む建築構造躯体であって、
前記木製柱には、端面から軸線方向に、棒状鋼材の周面に螺旋状の張り出し部を有する第1のスクリュー部材がねじ込まれ、
前記複合梁は、少なくとも両端部付近に、棒状鋼材の周面に螺旋状の張り出し部を有する第2のスクリュー部材が前記木部材を上面から下面に貫通するようにねじ込まれており、
前記鋼補強材は、前記木部材の上面及び下面に当接して該複合梁の軸線方向に沿って配置され、前記第2のスクリュー部材の上端面及び下端面から該スクリュー部材の軸線方向に設けられたねじ穴に螺合されたボルトによって、前記木部材の上面及び下面に押し付けられており、
前記第1のスクリュー部材の端面から該スクリュー部材の軸線方向に設けられたねじ穴に螺合されたボルト、及び前記第2のスクリュー部材の端面から該スクリュー部材の軸線方向に設けられたねじ穴に螺合され、前記木部材の上面及び下面に前記鋼補強材を押し付けるボルトによって固着される共通の接合金具を介して前記木製柱と前記複合梁とが接合されていることを特徴とする建築構造躯体。 - 複数の木製柱と、これらの木製柱によって支持される複数の梁とを有し、第1の梁の端面又は側面に第2の梁の端面を突き当てるように接合された建築構造躯体であって、
前記第1の梁は、横方向に架け渡される木部材と、この木部材の上面及び下面に当接され、該木部材の軸線方向に沿って固着される鋼補強材を有し、
該第1の梁の少なくとも両端部付近に、棒状鋼材の周面に螺旋状の張り出し部を有するスクリュー部材が前記木部材を上面から下面に貫通するようにねじ込まれており、
前記鋼補強材は、前記スクリュー部材の上端面及び下端面から該スクリュー部材の軸線方向に設けられたねじ穴に螺合されたボルトによって、前記木部材の上面及び下面に押し付けられており、
前記スクリュー部材には、周面から該スクリュー部材の軸線と直角方向に横ねじ孔又は貫通孔が設けられており、
前記第1の梁の側面から前記スクリュー部材に至る横穴に挿通して前記横ねじ孔に螺合されたボルト、又は前記貫通孔に挿通されたボルトによって該第1の梁の側面に梁接合金具が固着され、
該梁接合金具と前記第2の梁とが連結されていることを特徴とする建築構造躯体。 - 複数の木製柱と、これらの木製柱によって支持される複数の梁とを有し、第1の梁の端面又は側面に第2の梁の端面を突き当てるように接合された建築構造躯体であって、
前記第2の梁は、横方向に架け渡される木部材と、この木部材の上面及び下面に当接され、該木部材の軸線方向に沿って固着される鋼補強材を有し、
該第2の梁の少なくとも両端部付近に、棒状鋼材の周面に螺旋状の張り出し部を有するスクリュー部材が前記木部材を上面から下面に貫通するようにねじ込まれており、
前記鋼補強材は、前記スクリュー部材の上端面及び下端面から該スクリュー部材の軸線方向に設けられたねじ穴に螺合されたボルトによって、前記木部材の上面及び下面に押し付けられており、
前記スクリュー部材には、周面から該スクリュー部材の軸線と直角方向に貫通孔が設けられており、
前記第2の梁の側面から前記スクリュー部材及び前記第2の梁を貫通するドリフトピンを、前記第1の梁の側面又は端面に固着された梁接合金具に係止することによって、前記第1の梁と前記第2の梁とが連結されていることを特徴とする建築構造躯体。
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