JP7360924B2 - 木質の柱と木質の梁との接合構造及びその構築方法 - Google Patents

木質の柱と木質の梁との接合構造及びその構築方法 Download PDF

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Description

本開示は、木質の柱と木質の梁との接合構造及びその構築方法に関する。
従来、木質の柱と木質の梁との接合構造として様々な構造が提案されてきた。例えば、特許文献1には、集成材梁と集成材柱との剛接合構造が記載されている。特許文献1に記載の接合構造では、接合部に設けられた箱型断面形状の継手金物に、上下の柱のほぞが挿入されることにより上下の柱が接合される。また、梁の端面に設けられた溝に配置された受け金物に、箱型断面形状の継手金物から突出する定着金物が挿入され、溝にグラウトが充填されることにより、梁が柱に接合される。
また、特許文献2には、木造の柱梁の接合部にプレストレスを導入することにより、接合部の回転剛性と耐力を増大させることが記載されている。柱や梁に使用される集成材や単板積層材等の木質材料は、直交異方性、すなわち、繊維に平行な方向の圧縮力には強いが繊維に直交する方向の圧縮力には弱いという性質を有する。そこで、特許文献2に記載の構造では柱に横方向に延在する鉄筋を挿入することにより補強し、プレストレスを導入している。
また、特許文献3には、鉄骨からなる仕口部材が、突出金物を介して木質梁に接合され、鋼棒又はボルトによって木質柱に接合されることが記載されている。
特開平6-173343号公報 特開2009-197416号公報 特開2015-218463号公報
特許文献1に記載の接合構造は、木質柱には直交異方性があるため、木質柱の鉄部材による補強量が多く、加工手間及びコストが増加した。また、曲げを受けた際、梁の接合部に接する端部において、圧縮側ではつぶれが生じ、引張側では早期に離間が生じ、剛性が低くなる。特許文献2に記載の接合構造は、木質の柱梁の接合部を強化している。しかし、梁端部の角座金の部分にしか圧力が入らないため、梁に十分なプレストレスを与えることができなかった。また、鉄筋による柱の補強は、手間がかかるとともに、木材柱に欠損が生じ、接合部の損傷が早期に生じるおそれがあった。特許文献3に記載の接合構造は、梁を取り付けるための金物が仕口部材から突出しており、加工及び施工の手間がかかり、また、曲げを受けた際、梁の接合部に接する端部において、圧縮側ではつぶれが生じ、引張側では早期に離間が生じ、剛性が低くなり、大地震後の残留変形が大きく、更に、上下柱を仕口部材に取り付けるため、各々現場での接着剤注入作業が必要であった。
また、木質梁には、プレストレスによる圧着接合のみの接合では、地震時に、梁の端部が割れ、上下の何れかに梁が移動するという問題があった(図4(A)参照)。
このような問題に鑑み、本発明は、施工性がよく、梁の損傷を防ぐことのできる木質の柱と木質の梁との接合構造及びその構築方法を提供することを目的とする。また、本発明の少なくともいくつかの実施形態では、梁に大きなプレストレスを与えることができる、モーメント抵抗接合の接合構造を提供することを目的とする。
本発明の少なくともいくつかの実施形態は、木質の柱(2)と木質の梁(3)との接合構造(1,31,51)であって、木質の第1柱部材(6)と、前記第1柱部材の上方に配置された木質の第2柱部材(7)と、下端側が前記第1柱部材に固定され、上端側が前記第2柱部材に固定されて前記第1柱部材及び前記第2柱部材を連結する連結部(15,58)と、木質の梁部材(8)と、前記第1柱部材及び前記第2柱部材の間に配置され、上下方向に延在して前記連結部を挿通させる貫通孔(14,39,54)、及び側方に突出して前記梁部材の木質の端部を下方から支持する下支持部(20,38)を含むコンクリート造又は鋼製の接合体(4,32)と、前記接合体固定されて、前記梁部材の前記木質の端部を上方から支持する上支持部材(5)と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、梁部材の端部が下支持部及び上支持部材によって上下から支持されるため、地震時に梁部材の端部が割れて上下に移動することが防止できる。
本発明の少なくともいくつかの実施形態は、上記構成において前記接合体の側面及び前記梁部材の端面の間に圧力が生じるように前記梁部材にプレストレスを与える緊張材を更に備えることを特徴とする。
この構成によれば、接合体が、直交異方性を有する木質材料ではなく、コンクリート造又は鋼製であるため、梁部材に比較的大きなプレストレスを与えても接合体は破壊しない。また、梁部材に比較的大きなプレストレスを与えることにより、梁部材と接合体との互いの接合をモーメント抵抗接合とすることができ、ラーメン架構としての剛性及び耐力を増大させ、架構全体の剛性を増大させることができ、また、梁部材の端部の柔らかい層は、接合体から圧力を受けてつぶれるため、より確実な剛接合とすることができる。
本発明の少なくともいくつかの実施形態は、上記構成の何れかにおいて、前記接合体(4)は、プレキャストコンクリート部材であり、前記貫通孔(14,54)を有して側面から前記下支持部(20)を突出させる本体部(12)と、前記梁部材幅方向への移動を規制するべく、前記本体部の前記側面から突出して前記梁部材の幅方向に互いに対向する1対の側部支持部(21)とを含むことを特徴とする。
この構成によれば、接合体において下支持部の上方が開放されているため、梁部材を上方から下方に移動させて所定の位置に配置できる。このため、梁部材をその延在方向に移動させて所定の位置に配置する場合に比べて、梁部材と接合体との構築順序の制約が少ない。
本発明の少なくともいくつかの実施形態は、上記構成において、前記上支持部材は、前記梁部材の幅方向に延在する鋼材又はプレキャストコンクリート部材を含み、前記1対の側部支持部の上方に配置されて前記接合体に固定されたことを特徴とする。
この構成によれば、1対の側部支持部により、梁部材の端部の延在方向に直交する水平方向への移動を規制でき、また、簡易な構成で上支持部材を構成できる。
本発明の少なくともいくつかの実施形態は、上記の第1又は第2の構成において、前記接合体(32)は、前記第1柱部材の上端に載置され、前記下支持部を含む第1鋼板(33)と、上下に開口して、下端において前記第1鋼板の上面に固定される鋼製の筒状部材(34)と、下面において前記筒状部材の上端に固定されて、上面に前記第2柱部材が載置される第2鋼板(35)とを含み、前記第1鋼板及び前記第2鋼板は、それぞれ、前記筒状部材の側壁よりも内側の、互いに上下に整合する位置に配置された前記貫通孔(39)を含むことを特徴とする。
この構成によれば、接合体において下支持部の上方が開放されているため、梁部材を上方から下方に移動させて所定の位置に配置できる。このため、梁部材をその延在方向に移動させて所定の位置に配置する場合に比べて、梁部材と接合体との構築順序の制約が少ない。
本発明の少なくともいくつかの実施形態は、上記構成において、前記接合体は、前記梁部材の幅方向に直交するように延在し、前記第1鋼板の上面及び/又は前記筒状部材の外側面に固定されて、前記梁部材の前記端部に係合する第3鋼板(37)を更に含むことを特徴とする。
この構成によれば、第3鋼板によって、梁部材の端部の延在方向に直交する水平方向への移動を規制できる。
本発明の少なくともいくつかの実施形態は、上記の鋼製の接合体を有する構成の何れかにおいて、前記接合体は、前記第1鋼板の下面及び前記第2鋼板の上面に固定された鋼製のプレート枠組(36)を更に含み、前記第1鋼板の下面に固定された前記プレート枠組は、前記第1柱部材の上端部を嵌合するように固定し、前記第2鋼板の上面に固定された前記プレート枠組は前記第2鋼板の側縁に沿って配置されて前記第2柱部材の下端部を受容し、前記上支持部材は、前記梁部材の幅方向に延在する鋼材又はプレキャストコンクリート部材を含み、締結具(22)によって前記第2鋼板の上面に固定された前記プレート枠組に締結されたことを特徴とする。
この構成によれば、プレート枠組によって、第1柱部材の上端部及び第2柱部材の下端部の水平方向の応力が伝達されるとともに、上支持部材の取り付けが容易になる。
本発明の少なくともいくつかの実施形態は、上記構成の何れかにおいて、前記連結部は、下端側が前記第1柱部材に固定され、上端側が前記第2柱部材に固定された長尺材(15)を含み、又は、下端側が前記第1柱部材に固定された第1長尺材(52)と、上端側が前記第2柱部材に固定されて下端側が前記第1長尺材の上端側に継がれた第2長尺材(53)とを含むことを特徴とする。
この構成によれば、簡易な構成で、第1柱部材と第2柱部材の間でせん断力及び曲げモーメントを伝達することができる。
本発明の少なくともいくつかの実施形態は、木質の柱(2)と木質の梁(3)との接合構造(1,31)の構築方法であって、上下方向に延在する貫通孔(14,39)と、側方に突出して上方が開放された下支持部(13,38)とを含む、コンクリート造又は鋼製の接合体(4,32)を作成するステップと、木質の第1柱部材(6)の上面から上方に延出するように、長尺材(15)を前記第1柱部材に固定するステップと、前記長尺材が固定された前記第1柱部材を、前記柱を構築するべき位置に配置するステップと、前記接合体を、前記長尺材が前記貫通孔に挿通されるように、前記第1柱部材の前記上面に載置するステップと、木質の梁部材(8)を上方から下方に移動させて、前記下支持部の上面に前記梁部材(8)の木質の端部を載置するステップと、前記梁部材の木質の前記端部の上面を支持するように上支持部材(5)を前記接合体に固定するステップと、下面に有底孔(18)を含む木質の第2柱部材(7)を、前記長尺材の上端側が前記有底孔に挿入されるように上方から下方に向かって移動させて前記接合体に載置するステップと、前記有底孔に接着剤を注入するステップとを備えることを特徴とする。
この構成によれば、長尺材は、下端側が第1柱部材に固定された状態で、柱を構築するべき箇所に配置されるため、柱を構築するべき箇所における長尺材の柱への接着作業は、第2柱部材に対するもののみとなるため、工期を短縮できる。また、梁部材の所定の位置への配置後に、上支持部材が接合体に取り付けられるため、梁部材は、少なくとも上方から下方に向けて移動させることにより所定の位置に配置できる。そのため、梁部材をその延在方向に沿って移動させて所定の位置に配置する場合に比べて、梁部材と接合体の配置の順序の制約が少ない。
本発明の少なくともいくつかの実施形態は、木質の柱(2)と木質の梁(3)との接合構造(51)の構築方法であって、上下方向に延在する貫通孔(54)と、側方に突出して上方が開放された下支持部(13)とを含む、コンクリート造又は鋼製の接合体(4)を作成するステップと、木質の第1柱部材(6)の上面から上方に延出するように、第1長尺材(52)を前記第1柱部材に固定し、木質の第2柱部材(7)の下面から下方に延出するように、第2長尺材(53)を前記第2柱部材に固定するステップと、前記第1長尺材が固定された前記第1柱部材を、前記柱を構築するべき位置に配置するステップと、前記接合体を、前記第1長尺材の上端側が前記貫通孔に挿通されるように、前記第1柱部材の前記上面に載置するステップと、木質の梁部材を上方から下方に移動させて、前記下支持部の上面に前記梁部材の木質の端部を載置するステップと、前記梁部材の木質の前記端部の上面を支持するように上支持部材を前記接合体に固定するステップと、前記第2長尺材の下端側が前記貫通孔に挿通されるように、前記第2柱部材を上方から下方に向かって移動させて前記接合体に載置するステップと、前記第1長尺材の前記上端側と前記第2長尺材の前記下端側との間に継手を形成するステップとを備えることを特徴とする。
この構成によれば、充填材の貫通孔への充填作業を柱を構築するべき箇所で行う必要があるが、第1長尺材の第1柱部材への接着作業と、第2長尺材の第2柱部材への接着作業とが、工場又は建築現場の作業用ヤード等で行えるため、柱の構築箇所における作業が減り、工期を短縮できる。また、梁部材の所定の位置への配置後に、上支持部材が接合体に取り付けられるため、梁部材は、少なくとも上方から下方に向けて移動させることにより所定の位置に配置できる。そのため、梁部材をその延在方向に沿って移動させて所定の位置に配置する場合に比べて、梁部材と接合体の配置の順序の制約が少ない。
本発明によれば、梁の損傷を防ぐことのできる木質の柱と木質の梁との接合構造を提供でき、その接合構造の施工性の構築方法を提供できる。
第1実施形態に係る接合構造を示す正面図 第1実施形態に係る接合構造を示す斜視図 第1実施形態に係る接合構造を示す正面図 地震時における梁を示す縦断面図(A:比較例、B:第1実施形態) 第2実施形態に係る接合構造を示す斜視図 第2実施形態に係る接合構造を示す正面図 第3実施形態に係る接合構造を示す分解正面図
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は第1実施形態に係る接合構造1を示す正面図である。接合構造1は、柱2と、梁3と、柱2及び梁3が接合する接合体4と、接合体4と協働して梁3の端部を支持する上支持部材5とを有する。
柱2は、木質の第1柱部材6と、第1柱部材6の上方に配置された木質の第2柱部材7とを備える。第1柱部材6及び第2柱部材7は、それぞれ、木材の繊維は概ね鉛直方向に延びている。木質材料は、集成材又は単板積層材等である。
梁3は、木質の梁部材8を備える。梁部材8は、木材の繊維は概ね梁部材8の延在方向に延びている。互いに隣り合う2本の柱2間に、1本の梁部材8が架け渡されている。
梁部材8には、緊張材10によってプレストレスを加えることが好ましい。各々の梁部材8には、梁部材8の延在方向に沿って貫通する挿入孔9が設けられ、挿入孔9には緊張材10が挿入されている。緊張材10は、PC鋼棒、PC鋼線、PC鋼より線、又は、アラミド繊維、炭素繊維若しくはガラス繊維等の繊維強化プラスチック製の棒若しくはケーブル等を素材とする。クリープ等による緊張力減退の影響を減らすため、緊張材10として弾性係数の小さな素材を採用することが好ましい。緊張材10の端部は、定着具11によって接合体4に定着される。緊張材10は、梁部材8及び接合体4とボンドしてもよい。図1に示す例では、1本又は1束の緊張材10によって、互いの延在方向に隣り合う2本の梁部材8にプレストレスを与えているが、1本又は1束の緊張材10によって、1本の梁部材8、又は延在方向の中心線が互いに略一致する3本以上の梁部材8にプレストレスを与えてもよい。また、緊張材10によって、梁部材8の全体ではなく端部にのみプレストレスを与えてもよい。また、挿入孔9は、直線状ではなく、湾曲していてもよい。
図2及び図3は、それぞれ、第2柱部材7を接合する前の接合構造1の斜視図、並びに、第2柱部材7及び梁部材8を接合する前の接合構造1の正面図である。図2及び図3に示すように、接合体4は、コンクリート造、好ましくは鉄筋コンクリート造であって、直方体形状の本体部12と、本体部12から側方に向かって突出する突出部13とを含む。接合体4は、好ましくはプレキャストコンクリート部材である。接合体4は、第1柱部材6の上面に載置され、第2柱部材7は、接合体4の上面に載置される。平面視で、本体部12の輪郭は、概ね第1柱部材6及び第2柱部材7の輪郭に一致する。図示するように、接合体4の下面及び上面は、それぞれ、第1柱部材6の上面及び第2柱部材7の下面に直接に当接するが、グラウト等の充填材(図示せず)を介して当接してもよい。
本体部12は、上下方向に延在する複数の貫通孔14を有する。各々の貫通孔14内には、異形鉄筋等の鋼棒、形鋼等の鋼材又は繊維強化プラスチック製の棒等からなる長尺材15が挿通されている。長尺材15の下端部は、第1柱部材6の上面に設けられた第1有底孔16に挿入され、エポキシ樹脂等の接着剤17によって、第1柱部材6に固定され、長尺材15の上端部は、第2柱部材7の下面に設けられた第2有底孔18に挿入され、接着剤17によって、第2柱部材7に固定されている。長尺材15は、第1柱部材6及び第2柱部材7の間でせん断力及び曲げモーメントを伝達するように第1柱部材6及び第2柱部材7を連結する連結部を構成する。貫通孔14には、グラウト等の充填材が充填され、接合体4は、第1柱部材6及び第2柱部材7と結合される。また、本体部12は、緊張材10が挿入される、水平方向に延在して挿入孔9に連通する緊張材用貫通孔19を有する。
突出部13は、接合される梁部材8に向かって本体部12の側面から突出し、梁部材8の延在方向から見てコ字形状をなすように、下支持部20と、梁部材8の幅方向に互いに対向する1対の側部支持部21とを含む。下支持部20及び1対の側部支持部21の外面は、本体部12の下面、及び接合される梁部材8の延在方向に平行な本体部12の側面と面一であることが好ましい。突出部13は、本体部12における梁部材8が接合されるべき各々の面に設けられている。
下支持部20は、下方から梁部材8の端部を支持する。また、接合体4には、上方から梁部材8の端部を支持する上支持部材5が取り付けられている。上支持部材5は、山形鋼(図2の右側の上支持部材5)等の形鋼又は平板等の鋼材や、直方体形状のプレキャストコンクリート部材(図2左側の上支持部材5)によって構成され、梁部材8の幅方向に延在する。例えば、上支持部材5として、山形鋼を採用すると、山形鋼の一方の片が梁部材8の端部の上面に載置されるとともに1対の側部支持部21の上方に配置され、他方の片が本体部12に当接してボルト等の締結具22によって固定される。下支持部20及び上支持部材5が協働して、梁部材8の端部の上下方向への移動を規制する。なお、図2では、複数の突出部13に対して、互いに異なる種類の上支持部材5を使用しているが、同種の上支持部材5を使用してもよい。また、上支持部材5は、本体部12に代えて又は本体部12とともに第2柱部材7に固定されてもよい。
1対の側部支持部21間の距離は、梁部材8の幅以上である。1対の側部支持部21と梁部材8との間に隙間がある場合は、グラウト等の充填材(図示せず)で充填することが好ましい。1対の側部支持部21によって、梁部材8の端部が、梁部材8の幅方向に移動することが規制される。なお、突出部13がコ字形状をなさず、側部支持部21が下支持部20から離間していてもよい。
次に、図1~図3を参照して、接合構造1の構築方法について説明する。
まず、工場又は建築現場の作業用ヤードで、プレキャストコンクリート部材である接合体4を作成する。上支持部材5として、プレキャストコンクリート部材を用いる場合も、工場又は建築現場の作業用ヤードで作成する。
また、工場又は建築現場の作業用ヤードで、第1柱部材6、第2柱部材7及び梁部材8を加工する。第1柱部材6の上面に第1有底孔16を設け、第1有底孔16に長尺材15の下端側を挿入して接着剤17を注入することにより、第1柱部材6と長尺材15とを互いに固定する。また、第2柱部材7の下面に第2有底孔18を設ける。また、梁部材8の材料をその中心軸を通る鉛直面で切断し、切断された2つの部材を再び合わせたときに、挿入孔9が形成されるように、切断面を切削し、その後、2つの部材を切断面で接着して梁部材8とする。
次に、長尺材15が固定された第1柱部材6を、柱2を構築するべき位置に配置する。
次に、接合体4を、長尺材15が貫通孔14に差し込まれるように、上方から下方に向けて移動させ、第1柱部材6の上面に載置する。その後、充填材を貫通孔14に充填する。
次に、梁部材8を、端部がコ字形状の突出部13に挿入されるように、上方から下方に向けて移動させ、下支持部20の上面に載置する。
次に、上支持部材5を、梁部材8の端部の上面を支持するように接合体4に固定する。上支持部材5は、締結具22等によって接合体4に固定される。緊張材10を、梁部材8の挿入孔9及び接合体4の緊張材用貫通孔19に挿入し、緊張材10の両端部を定着具11で定着して、梁部材8にプレストレスを導入する。上支持部材5の固定と、プレストレスの導入とは、どちらを先に行ってもよい。
次に、第2柱部材7を、長尺材15の上端側が第2有底孔18に挿入されるように、上方から下方に向けて移動させ、接合体4の上面に載置する。
次に、第2有底孔18に接着剤17を注入して、第1柱部材6及び第2柱部材7の間で、せん断力や曲げモーメントが伝達されるようにする。
長尺材15の下端側及び上端側は、それぞれ、接着剤17によって第1柱部材6及び第2柱部材7に固定され、柱2が構築される箇所において、接着作業が行われるのは長尺材15の上端側だけである。このため、構築箇所における作業が減り、工期を短縮できる。
また、もし、梁部材8をその延在方向に沿って移動させて突出部13に載置する必要があると、梁部材8に対して一端側の接合体4を構築した後、梁部材8配置し、その後、梁部材8に対して他端側の接合体4を構築する必要があり、接合体4及び梁部材8の取り付け順序の制限が多くなる。本実施形態では、梁部材8は、突出部13の上側が開放されているため、上方から接合体4に取り付けることができる。このため、梁部材8は、その両端側の接合体4を構築した後に取り付ければよく、接合体4及び梁部材8の取り付け順序の制限が少ない。
下支持部20及び上支持部材5が協働して、梁部材8の端部を上下方向から挟持する。図4(A)は比較例に係る接合構造61の地震時の様子を示し、図4(B)は第1実施形態に係る接合構造1の地震時の様子を示す。比較例の接合構造61は、接合体62に突出部13が設けられておらず、上支持部材5も設けられていない。このため、梁部材8の端部が上下方向に挟持されておらず、地震時に、梁部材8の端部に延在方向に沿った割れが生じやすい。ここで、梁部材8の端部が地震によって上下に揺れると、揺れるたびに、接合体62と梁部材8の端面との互いの当接位置が上下の何れか一方にずれ、梁部材8の端部が上下の何れか一方に移動させる力が加わる。一方、第1実施形態に係る接合構造1では、図4(B)に示すように、梁部材8の端部は、下支持部20及び上支持部材5によって上下から挟持されているため、割れが生じ難く、上下への移動も規制される。
柱2と梁3との接合部が木質材料だと、木質材料の直交異方性により、梁部材8に導入されるプレストレスによって接合部が破壊するおそれがある。しかし、接合体4をコンクリート造とすることにより、梁部材8と接合体4との間に大きな圧力が加わるようにプレストレスを与えても、接合体4は破壊しない。そのため、緊張材10によるプレストレスを大きくでき、梁部材8と接合体4との互いの接合をモーメント抵抗接合とすることができる。梁部材8を接合体4に高い圧力で押し付けることにより、梁部材8が接合体4から離間するまで接合構造1の剛性を確保でき、また、離間後の接合構造1の曲げ耐力を増大させることができ、ラーメン架構としての剛性及び耐力が増大する。また、接合構造1の剛性が大きくなるため、架構全体の剛性を増大させることができる。更に、梁部材8の端部の柔らかい層は、プレストレスの導入段階で接合体4から圧力を受けてつぶれるため、より確実な剛接合とすることが可能となる。
接合構造1によって、梁3のスパンを比較的大きくでき、広く開放的な空間を作ることができる。また、木質建物の剛性及び耐力が増大するため、木材の利用可能範囲が広がり、再生可能資源である木材、特に木質材料の利用促進に貢献する。また、木材は、コンクリートや鉄骨に比べて軽いため、建物の自重を低減させることができる。
緊張材10は、ジャッキで張力を導入できるため、トルクによって張力を導入する場合に比べて張力の管理が容易である。
接合体4がコンクリート造であるため、大地震時においても接合構造1は弾性を保ち、アンボンドプレストレスによるリセンタリング機能により、地震終了後の残留変形が小さくなる。また、接合体4がコンクリート造であるため、梁部材8の端部を含め加工手間等が低減される。
次に、図5及び図6を参照して、第2実施形態に係る接合構造31について説明する。第2実施形態に係る接合構造31は、接合体32が鋼製である点で、第1実施形態と相違する。説明に当たって、第1の実施形態と共通する構成は、その説明を省略し同一の符号を付す。図5は、梁部材8及び第2柱部材7が取り付けられる前の接合構造31の斜視図であり、図6は、第2柱部材7が取り付けられる前の接合構造31の正面図である。
接合体32は、第1柱部材6の上端に載置され、平面視で矩形をなす平板状の第1鋼板33と、上下に開口して、下端において第1鋼板33の上面に固定され、平面視で矩形の環状をなす鋼製の筒状部材34と、下面において筒状部材34の上端に固定されて、上面に第2柱部材7が載置される平面視で矩形をなす平板状の第2鋼板35と、第1鋼板33の下面及び第2鋼板35の上面に固定される鋼製のプレート枠組36と、梁部材8の幅方向に直交するように配置されて、第1鋼板33の上面及び筒状部材34の外側面に固定されて、梁部材8の端部に埋設された、梁部材8の幅方向から見て直角三角形等をなす平板状の第3鋼板37とを含む。
平面視で、筒状部材34の外輪郭は、第1柱部材6及び第2柱部材7の外輪郭に略一致する。第1鋼板33は、梁部材8が接合される側において、筒状部材34よりも側方に突出して、下支持部38を形成している。下支持部38及び上支持部材5が協働して梁部材8の端部を上下に挟持する。
第1鋼板33及び第2鋼板35は、それぞれ、互いに上下に整合する位置に配置された貫通孔39を含む。貫通孔39は、筒状部材34の側壁よりも内側に配置されており、長尺材15の中間部は、貫通孔39及び筒状部材34の内部に挿通されている。貫通孔39及び筒状部材34の内部には、充填材を充填しなくともよい。
筒状部材34の側壁には、梁部材8の延在方向において、挿入孔9に整合する位置に緊張材用貫通孔40が設けられている。筒状部材34の高さは、概ね、梁部材8の高さに等しい。
梁部材8の端部には、第3鋼板37を嵌合する溝(図示せず)が設けられおり、第3鋼板37は第1鋼板33の下支持部38を補強するとともに、梁部材8の幅方向への移動を規制する。図示する例では、第3鋼板37は、梁部材8の幅方向に対向するように1対設けられているが、1つでもよく、3つ以上設けられてもよい。また、第3鋼板37は、第1鋼板33の上面と筒状部材34の外側面との何れか一方にのみ固定されてもよい。また、1対の第3鋼板37は、梁部材8の端部に埋設されるのではなく、梁部材8の側面に当接してもよく、埋設又は当接等の係合により、梁部材8の幅方向への移動を規制する。
プレート枠組36は、上下方向に平行な鋼板を組み合わせて形成される。第1鋼板33の下面に固定されるプレート枠組36は、第1柱部材6の上端部を嵌合するように固定する。第2鋼板35の上面に固定されるプレート枠組36は、第2鋼板35の側縁に沿って設けられる。第2鋼板35の上面に固定されたプレート枠組36に対して、上支持部材5が締結具22によって固定されるとともに、その内部に第2柱部材7の下端部が受容される。第2鋼板35の上面に固定されたプレート枠組36と第2柱部材7の下端部とに間隙があれば、その間隙はグラウト等で充填されることが好ましい。第2鋼板35の厚さとプレート枠組36の高さとの合計が、概ね、上支持部材5の高さに等しい。
接合構造31の構築方法について説明する。
工場又は建築現場の作業ヤードで、接合体32を構成する鋼材が互いに溶接等によって固定され、また、第1柱部材6、第2柱部材7及び梁部材8が加工される。第1実施形態と同様に、長尺材15が第1柱部材6に固定される。
次に、長尺材15が固定された第1柱部材6を、柱2を構築するべき位置に配置し、接合体32を、長尺材15が第1鋼板33及び第2鋼板35の貫通孔39に差し込まれるように、上方から下方に向けて移動させ、第1柱部材6の上面に載置する。
次に、梁部材8を、上方から下方に向けて移動させて、下支持部38の上面に載置する。第2鋼板35は、筒状部材34との溶接代を取るため、筒状部材34よりも側方にわずかに突出しており、かつ梁部材8が、互いに隣り合う2つの接合体32の第2鋼板35の間を通過できる長さになっているため、梁部材8の端面と筒状部材34の外側面との間に隙間が生じる。この隙間はグラウト等の充填材41によって充填される。なお、充填材41内において緊張材10(図1参照)を挿通するための挿入孔9及び緊張材用貫通孔40に整合する孔を設けるため、シース42等を配置する。
次に、上支持部材5を、梁部材8の端部の上面を支持するように接合体32のプレート枠組36に締結具22によって固定する。緊張材10(図1参照)を、梁部材8の挿入孔9及び接合体32の緊張材用貫通孔40に挿入し、緊張材10の両端部を定着具11(図1参照)で定着して、梁部材8にプレストレスを導入する。上支持部材5の固定と、プレストレスの導入とは、どちらを先に行ってもよい。
次に、第2柱部材7を、長尺材15の上端側が第2有底孔18に挿入されるように、上方から下方に向けて移動させ、下端部がプレート枠組36に嵌合するように、第2鋼板35の上面に載置する。
次に、第1実施形態と同様に、第2有底孔18に接着剤17を注入して、第1柱部材6及び第2柱部材7の間で、せん断力や曲げモーメントが伝達されるようにする。
第2実施形態に係る接合構造31は、第1実施形態と同様に、構築箇所における長尺材15の接着作業が上端側だけであることによる工期の短縮、梁部材8を横方向に又は上方から下方に移動させて接合体32間に配置できることによる接合体32及び梁部材8の取り付け順序の制限の少なさ、及び、下支持部38と上支持部材5との挟持による梁部材8の端部の割れの防止や上下移動の規制という作用効果を有する。
また、接合体32が、木質材料ではなく鋼製であることによって、コンクリート造の接合体4を備える第1実施形態と同様に、梁部材8に導入するプレストレスを大きくでき、梁部材8のスパンを比較的大きくでき、梁部材8と接合体4との互いの接合をモーメント抵抗接合とすることができ、ラーメン架構としての剛性及び耐力が増大し、架構全体の剛性を増大させ、確実な剛接合とすることができ、地震終了後の残留変形が小さくなり、梁部材8の端部を含め加工手間等が低減される。
次に、図7を参照して、第3実施形態に係る接合構造51について説明する。第3実施形態に係る接合構造51は、主に、長尺材15(図3参照)に代えて、互いに継がれる第1長尺材52及び第2長尺材53が用いられる点で第1実施形態と相違する。説明に当たって、第1の実施形態と共通する構成は、その説明を省略し同一の符号を付す。図7は、接合構造51の分解正面図である。
第1長尺材52は、下端側において第1柱部材6に接着剤17(図3参照)によって固定され、第2長尺材53は、上端側において第2柱部材7に接着剤17(図3参照)によって固定されている。第1長尺材52及び第2長尺材53は、異形鉄筋等の鋼棒、形鋼等の鋼材又は繊維強化プラスチック製の棒等からなる。
接合体4の本体部12は、上下方向に延在する複数の貫通孔54を有する。各々の貫通孔54内には、第1長尺材52の上端側及び第2長尺材53の下端側に挿通される。貫通孔54の下側部分には、拡幅されて機械式継手のため鋼管等の継手器具59が埋め込まれており、第1長尺材52の上端側及び第2長尺材53の下端側が、互いに機械式継手によって継がれている。貫通孔54には、グラウト等の充填材55が充填される。本体部12の側面には、充填材55を充填するために使用される注入孔56が、下端近傍に貫通孔54に連通するように設けられ、充填材55を排出するための排出孔57が上端近傍に貫通孔54に連通するように設けられている。注入孔56及び排出孔57は、略水平方向に延在している。
下端側が第1柱部材6に固定された第1長尺材52の上端側と、上端側が第2柱部材7に固定された第2長尺材53とが互いに継がれることによって、第1柱部材6及び第2柱部材7の間でせん断力及び曲げモーメントを伝達するように第1柱部材6及び第2柱部材7を連結する連結部58が構成される。
次に、図1及び図7を参照して、接合構造51の構築方法における第1実施形態と相違する部分について説明する。
建築現場の作業用ヤード又は工場で、第1柱部材6の上面に第1有底孔16(図3参照)を設け、第1有底孔16に第1長尺材52の下端側を挿入して接着剤17(図3参照)を注入することにより、第1柱部材6と第1長尺材52とを互いに固定する。また、第2柱部材7の下面に第2有底孔18(図3参照)を設け、第2有底孔18に第2長尺材53の上端側を挿入して接着剤17(図3参照)を注入することにより、第2柱部材7と第2長尺材53とを互いに固定する。
次に、第1長尺材52が固定された第1柱部材6を、柱2を構築するべき位置に配置し、更に、接合体4を、第1長尺材52が貫通孔54及び継手器具59に差し込まれるように、上方から下方に向けて移動させ、第1柱部材6の上面に載置する。
梁部材8、上支持部材5及び緊張材10を第1実施形態と同様に取り付けた後、第2柱部材7を、第2長尺材53の下端側が貫通孔54及び継手器具59に差し込まれるように、上方から下方に向けて移動させ、接合体4の上面に載置する。この時、継手器具59内では、第1長尺材52の上端と第2長尺材53の下端とが互いに当接又は近接するように配置される。
次に、貫通孔54に充填材55を充填するため、注入孔56から充填材55を注入する。排出孔57から充填材55が排出され始めたら、充填材55の注入を終了する。
充填材55の充填作業は柱2が構築される箇所で行われるが、第1長尺材52の第1柱部材6への接着作業と、第2長尺材53の第2柱部材7への接着作業とが、工場又は建築現場の作業用ヤードで行われるため、柱2の構築箇所における作業が減り、工期を短縮できる。第3実施形態に係る接合構造51において第1実施形態と同様の構造を有する部分は、第1実施形態におけるその部分と同様の作用効果を奏する。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。第3実施形態の連結部の構造を第2実施形態に適用してもよい。
1,31,51:接合構造
4,32:接合体
5:上支持部材
6:第1柱部材
7:第2柱部材
8:梁部材
9: 挿入孔
10:緊張材
12:本体部
13:突出部
14,39,54:貫通孔
15:長尺材(連結部)
17:接着剤
18:第2有底孔(有底孔)
20,38:下支持部
21:側部支持部
33:第1鋼板
34:筒状部材
35:第2鋼板
36:プレート枠組
37:第3鋼板
52:第1長尺材
53:第2長尺材
55:充填材
58:連結部

Claims (10)

  1. 木質の柱と木質の梁との接合構造であって、
    木質の第1柱部材と、
    前記第1柱部材の上方に配置された木質の第2柱部材と、
    下端側が前記第1柱部材に固定され、上端側が前記第2柱部材に固定されて前記第1柱部材及び前記第2柱部材を連結する連結部と、
    木質の梁部材と、
    前記第1柱部材及び前記第2柱部材の間に配置され、上下方向に延在して前記連結部を挿通させる貫通孔、及び側方に突出して前記梁部材の木質の端部を下方から支持する下支持部を含む、コンクリート造又は鋼製の接合体と、
    前記接合体固定されて、前記梁部材の木質の前記端部を上方から支持する上支持部材と
    を備えることを特徴とする接合構造。
  2. 前記接合体の側面及び前記梁部材の端面の間に圧力が生じるように前記梁部材にプレストレスを与える緊張材を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の接合構造。
  3. 前記接合体は、プレキャストコンクリート部材であり、前記貫通孔を有して側面から前記下支持部を突出させる本体部と、前記梁部材幅方向への移動を規制するべく、前記本体部の前記側面から突出して前記梁部材の幅方向に互いに対向する1対の側部支持部とを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の接合構造。
  4. 前記上支持部材は、前記梁部材の幅方向に延在する鋼材又はプレキャストコンクリート部材を含み、前記1対の側部支持部の上方に配置されて前記接合体に固定されたことを特徴とする請求項3に記載の接合構造。
  5. 前記接合体は、
    前記第1柱部材の上端に載置され、前記下支持部を含む第1鋼板と、
    上下に開口して、下端において前記第1鋼板の上面に固定される鋼製の筒状部材と、
    下面において前記筒状部材の上端に固定されて、上面に前記第2柱部材が載置される第2鋼板とを含み、
    前記第1鋼板及び前記第2鋼板は、それぞれ、前記筒状部材の側壁よりも内側の、互いに上下に整合する位置に配置された前記貫通孔を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の接合構造。
  6. 前記接合体は、前記梁部材の幅方向に直交するように延在し、前記第1鋼板の上面及び/又は前記筒状部材の外側面に固定されて、前記梁部材の前記端部に係合する第3鋼板を更に含むことを特徴とする請求項5に記載の接合構造。
  7. 前記接合体は、前記第1鋼板の下面及び前記第2鋼板の上面に固定された鋼製のプレート枠組を更に含み、
    前記第1鋼板の下面に固定された前記プレート枠組は、前記第1柱部材の上端部を嵌合するように固定し、
    前記第2鋼板の上面に固定された前記プレート枠組は前記第2鋼板の側縁に沿って配置されて前記第2柱部材の下端部を受容し、
    前記上支持部材は、前記梁部材の幅方向に延在する鋼材又はプレキャストコンクリート部材を含み、締結具によって前記第2鋼板の上面に固定された前記プレート枠組に締結されたことを特徴とする請求項5又は6に記載の接合構造。
  8. 前記連結部は、下端側が前記第1柱部材に固定され、上端側が前記第2柱部材に固定された長尺材を含み、又は、下端側が前記第1柱部材に固定された第1長尺材と、上端側が前記第2柱部材に固定されて下端側が前記第1長尺材の上端側に継がれた第2長尺材とを含むことを特徴とする請求項1~7の何れか一項に記載の接合構造。
  9. 木質の柱と木質の梁との接合構造の構築方法であって、
    上下方向に延在する貫通孔と、側方に突出して上方が開放された下支持部とを含む、コンクリート造又は鋼製の接合体を作成するステップと、
    木質の第1柱部材の上面から上方に延出するように、長尺材を前記第1柱部材に固定するステップと、
    前記長尺材が固定された前記第1柱部材を、前記柱を構築するべき位置に配置するステップと、
    前記接合体を、前記長尺材が前記貫通孔に挿通されるように、前記第1柱部材の前記上面に載置するステップと、
    木質の梁部材を上方から下方に移動させて、前記下支持部の上面に前記梁部材の木質の端部を載置するステップと、
    前記梁部材の木質の前記端部の上面を支持するように上支持部材を前記接合体に固定するステップと、
    下面に有底孔を含む木質の第2柱部材を、前記長尺材の上端側が前記有底孔に挿入されるように上方から下方に向かって移動させて前記接合体に載置するステップと、
    前記有底孔に接着剤を注入するステップと
    を備えることを特徴とする構築方法。
  10. 木質の柱と木質の梁との接合構造の構築方法であって、
    上下方向に延在する貫通孔と、側方に突出して上方が開放された下支持部とを含む、コンクリート造又は鋼製の接合体を作成するステップと、
    木質の第1柱部材の上面から上方に延出するように、第1長尺材を前記第1柱部材に固定し、木質の第2柱部材の下面から下方に延出するように、第2長尺材を前記第2柱部材に固定するステップと、
    前記第1長尺材が固定された前記第1柱部材を、柱を構築するべき位置に配置するステップと、
    前記接合体を、前記第1長尺材の上端側が前記貫通孔に挿通されるように、前記第1柱部材の前記上面に載置するステップと、
    木質の梁部材を上方から下方に移動させて、前記下支持部の上面に前記梁部材の木質の端部を載置するステップと、
    前記梁部材の木質の前記端部の上面を支持するように上支持部材を前記接合体に固定するステップと、
    前記第2長尺材の下端側が前記貫通孔に挿通されるように、前記第2柱部材を上方から下方に向かって移動させて前記接合体に載置するステップと、
    前記第1長尺材の前記上端側と前記第2長尺材の前記下端側との間に継手を形成するステップと
    を備えることを特徴とする構築方法。
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