JP3840453B2 - 工具スピンドルと工具交換機をもつ工作機械 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、特許請求の範囲請求項１の上位概念、即ちスピンドル軸線を中心に回転する駆動可能な工具スピンドルと、グラブを有して工具スピンドルにおける収容位置とマガジン位置との間で或いはその逆に工具ホルダ−或いは工具を移動させる工具交換機とを備え、これら両位置に工具ホルダ−或いは工具を整合するのは同じであり、マガジン位置と収容位置とは工具スピンドルのスピンドル軸線の方向において互いに移動され、そしてスピンドル軸線に対して傾斜して配置された旋回軸線を中心に駆動される回転可能な支持要素を有する搬送機構を備え、支持要素には互いに垂直な軸線を中心に旋回可能なグラブが連接されていることに基づく工作機械に関する。
【０００２】
【従来の技術】
公知を前提とした種類の工作機械（ドイツ特許出願公開第１９６０００５５号明細書）は、自在継手を介して継手四角形に対して互いに連結した縦棒と横棒を備える工具交換機を有し、縦棒は互いに平行に延びる軸線を中心に連結して駆動できる。公知の解決策は多くの場合に工具スピンドルに対して狭い近隣関係のために存在しない比較的大きい構造空間を必要とする。更に、公知の多部分の解決策では十分な安定性は頑丈な構成でも達成できる。それと随伴する高重量は達成可能な交換速度を制限する。
【０００３】
更に、工具を搬送する装置は知られていて（ドイツ特許出願公開第４４０６３８６号明細書）、その装置は固定ウオ−ム歯車を転がるモ−タと連結されたウオ−ムを有する。第一ウオ−ムは第二ウオ−ムと同じ変速比で駆動するように連結されている。第二ウオ−ムは工具を支持するウオ−ム歯車と連結されている。両ウオ−ム伝動手段間には継手を備える伝動装置が配置されている。両ウオ−ム伝動手段の計画は工具の置換速度を制限する。
【０００４】
【発明の解決しようとする課題】
この技術水準から出発して、この発明の課題は、場所を節約し、安定且つ迅速な工具交換機を有する公知を前提とした種類の工作機械を創作することである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
この課題は、特許請求の範囲請求項１の特徴事項、即ち中心駆動歯車を有する支持要素には旋回軸線と平行な第一軸線を中心に回転可能に支承され且つ支持要素の旋回運動と反対方向に旋回軸線を中心に支持要素により駆動される案内部材が設けられ、この案内部材はスピンドル軸線と平行に延びている第二軸線を中心に回転可能にそれぞれ一個のグラブと連結されていることにより解決される。
【０００６】
構成要素は比較的僅かな質量を有するので、工具交換機は迅速に切り換えられ得る。回転可能な支持要素のみが設けられ、その支持要素にはグラブが支承され、その変更できない整合を導く。
【０００７】
この発明の好ましい構成は、従属請求項から生じる。
【０００８】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の二つの好ましい実施態様は、図面に基づいて詳細に説明される。図１は第一実施態様における工具交換機を備える簡略図で一軸工作機械の工具スピンドルの斜視図を示し、図２は部分断面で図１に基づく工具スピンドルと工具交換機の概略側面図を示し、図３は図１に基づく工具交換機における平面図を示し、図４は二軸工作機械用の第二実施態様における簡略的に図示された工具交換機の斜視図を示す。
【０００９】
図面には同じ或いは互いに一致する部分は同じ符号を備えており、その符号は必要な場合にコンマによってのみ互いに異なっている。
まず最初に図１乃至図３を参照する；
【００１０】
工作機械から図面には工具スピンドル１のみが図示され、縦スピンドル軸線１ａを中心に回転するように駆動できる。工具スピンドル１は少なくともスピンドル軸線１ａの方向に移動自在に案内されている。その下端には工具スピンドル１が公知の図示されない固定装置を有し、その装置に工具ホルダ−４が固定できる。
【００１１】
図示されていない、工具スピンドル１を支承するスピンドル箱により縦移動自在なケ−シング１２がジャ−ナル１２ｂと固定的に連結され、そのジャ−ナルには支持要素３が旋回軸線５を中心に旋回可能に支承されている。旋回軸線５はスピンドル軸線１ａに対して傾斜して延びている。ジャ−ナル１２ｂには歯車１２ａが場所を固定して且つ回転しなく配置されている。支持要素３は支持要素３と固定的に連結される円錐状駆動歯車３ａを介して駆動される。その駆動は、駆動歯車３ａと噛み合う駆動軸１１と連結したピニオン１１ａによって行われる。
【００１２】
支持要素３には互いに正反対に対向位置する二つのグラブ２が支承され、そのグラブは工具ホルダ−４をその外周に包囲し、それぞれに保持要素１４に固定される。保持要素１４は支持要素３に対して二つの互いに直角に延びる軸線６と７を中心に旋回できる。軸線７は軸受ジャ−ナル１４ａから保持要素１４に形成されていて、その軸受ジャ−ナルはＵリンク１５に回転自在に支承される。このＵリンク１５は歯車１０ａをつかみ、その側で軸線６を中心に旋回可能に支持要素３に支承される。
【００１３】
歯車１０ａは固定的に案内部材１０と連結され、その案内部材は支持要素３に旋回軸線５と平行に延びる第一軸線８を中心に回転可能に支承される。歯車１０ａは中間歯車１３に係合し、その中間歯車が支持要素３に回転可能に支承され且つ中心歯車１２ａと噛み合う。支持要素３の旋回中に中間歯車１３が中心歯車１２ａを転がる。中心歯車１２ａと案内部材１０に連結された歯車１０ａとの間の変速関係は１対１に達する。搬送機構の両グラブ２のために二つの中間歯車１３が設けられている。
【００１４】
案内部材１０は、図１に参照される如く、支持要素３に支承され且つ歯車１０ａを支持する軸受ジャ−ナル領域に関連して第一領域１０ｂにて垂直に下方に向けられる。その軸受ジャ−ナル領域と対向位置する端には案内部材１０がクランク状に直角に曲げられ、グラブ２の軸受に回転可能に支承されるジャ−ナルを形成する。
【００１５】
支持要素３の旋回運動中に案内部材１０は同じ角度値だけ反対方向に旋回される。それにより案内部材１０の軸受ジャ−ナル領域に接続する領域１０ｂ、１０ｃはいつも垂直に配置（配向）されている。この方法で、グラブ２は図示されないマガジンに向いた上位置から工具スピンドル１に向いた下位置へ旋回され、その位置では工具ホルダ−４はスピンドル軸線１ａの方向への移動によって工具スピンドル１により受けられ得る。グラブ２は旋回中にグラブ其自体を平行に整合されている。
【００１６】
工具交換機のために前もって利用された工具ホルダ−４はグラブ２の一方により工具スピンドル１から受けられ、新たな工具を備える工具ホルダ−４は他方のグラブ２によりマガジンから受けられる。１８０°の旋回後に新たな工具を備える工具ホルダ−４は収容位置において工具スピンドル１の下にあり、使用された工具はマガジンにある。
【００１７】
スピンドル或いはマガジン位置に出入するために行われる全機構の縦昇降運動は別々に行われる。
【００１８】
図４に基づく実施例に対して；
工具或いは工具ホルダ−４用の記載された交換方法は、この第二実施態様において二つの平行に延びる工具スピンドル１’と１”を備える工作機械にも適用された。工具交換機は支持要素３’を有し、支持要素には四個のグラブ２’或いは２”が支承される。それぞれ一個の中間歯車１３’或いは１３”は二つの歯車１０ａ’或いは１０ａ”と噛み合う、この歯車はそれぞれに一個の案内部材１０に既に記載された方法で固定される。グラブ２’或いは２”は同じであって第一実施態様と一致して案内される。それぞれに第一対のグラブ２’と第二対のグラブ２”は互いに平行に整合されている。工具交換機では二つの工具ホルダ−４が同時に両工具スピンドル１’と１”を取り出されるか、或いは交換機に引き渡される、そして二つの工具ホルダ−４はマガジン位置において同時に準備される。
【００１９】
図示され且つ説明された実施態様では、案内部材の１対１に変速された回転運動は中間歯車１３’或いは１３”を介して実現される。適切な反対方向に且つ１対１に変速された案内部材の回転運動は他の適した手段によって、例えば歯車と共働する歯付きベルト或いはチェ−ン歯車と共働するチェ−ンにより達成される。
【００２０】
図示された実施例では、スピンドル軸線１ａはいつも垂直に配置されている。それに代えて、スピンドル軸線はそれぞれ垂直整合とは異なる他の整合、例えば水平工具スピンドルにおける水平整合或いは傾斜した工具スピンドルにおける斜めに傾斜した整合を有する。
【図面の簡単な説明】
【図１】 第一実施態様における工具交換機を備える簡略図で一軸工作機械の工具スピンドルの斜視図を示す。
【図２】 部分断面で図１に基づく工具スピンドルと工具交換機の概略側面図を示す。
【図３】 図１に基づく工具交換機における平面図を示す。
【図４】 二軸工作機械用の第二実施態様における簡略的に図示された工具交換機の斜視図を示す。
【符号の説明】
１．．．．．工具スピンドル
１ａ．．．．スピンドル軸線
２．．．．．グラブ
３．．．．．支持要素
３ａ．．．．歯車
４．．．．．工具ホルダ−
５．．．．．旋回軸線
６．．．．．軸線
７．．．．．軸線
８．．．．．第一軸線
９．．．．．第二軸線
１０．．．．案内部材
１１．．．．駆動軸
１１ａ．．．ピニオン
１２．．．．ケ−シング
１２ａ．．．中心歯車
１３．．．．中間歯車
１３ａ．．．軸受ジャ−ナル
１４．．．．保持要素
１５．．．．Ｕリンク

Claims (11)

1. スピンドル軸線（１ａ）を中心に回転する駆動可能な工具スピンドル（１；１’）と、グラブ（２；２’）を有して工具スピンドル（１；１’）における工具ホルダ−収容位置とマガジン位置との間で或いはその逆に工具ホルダ−（４）或いは工具を移動させる工具交換機とを備え、これら両位置に工具ホルダ−（４）或いは工具を整合するのは同じであり、マガジン位置と工具ホルダ−収容位置とは工具スピンドル（１；１’）のスピンドル軸線（１ａ）の方向において互いに１８０°対向した位置に配置され、そしてスピンドル軸線（１ａ）に対して傾斜して配置された旋回軸線（５）を中心に駆動される回転可能な支持要素（３；３’）を有する搬送機構を備え、支持要素には互いに垂直な軸線（６；７）を中心に旋回可能なグラブ（２；２’；２”）が枢着連結されている工作機械において、中心駆動歯車（３ａ）を有する支持要素（３；３’）には旋回軸線（５）と平行な第一軸線（８）を中心に回転可能に支承され且つ支持要素（３；３’）の旋回運動と反対方向に旋回軸線（５）を中心に支持要素（３；３’）により駆動される案内部材（１０）が設けられ、この案内部材はスピンドル軸線（１ａ）と平行に延びている第二軸線（９）を中心に回転可能にそれぞれ一個のグラブ（２；２’；２”）と連結されていることを特徴とする工作機械。
2. 中心駆動歯車（３ａ）は傘歯車駆動手段の一部であることを特徴とする請求項１に記載の工作機械。
3. 旋回運動と反対方向に旋回軸線（５）を中心に駆動された案内部材（１０）は第一軸線（８）を中心に回転可能な第一歯車（１０ａ；１０ａ’；１０ａ”）を有することを特徴とする請求項１或いは請求項２に記載の工作機械。
4. 第一歯車（１０ａ；１０ａ’；１０ａ”）は同じ大きさで中心固定した回転しない第二歯車（１２ａ；１２ａ’）と連結されていることを特徴とする請求項１乃至請求項３のいずれかの一項に記載の工作機械。
5. 第一歯車（１０ａ；１０ａ’；１０ａ”）の結合は、支持要素（３；３’）に回転可能に支承される中間歯車（１３；１３’）によって行われることを特徴とする請求項１乃至請求項４のいずれかの一項に記載の工作機械。
6. それぞれ一個のグラブ（２；２’）を支持要素（３；３’）に枢着連結する軸線（６と７）及び第一と第二軸線（８と９）は一点で交差することを特徴とする請求項５に記載の工作機械。
7. 案内部材（１０）は直角に曲げられて形成されていることを特徴とする請求項１乃至請求項６のいずれかの一項に記載の工作機械。
8. 工具交換機は旋回軸線（５）を中心に二つの互いに正反対に対向配置するグラブ（２）を有することを特徴とする請求項１乃至請求項７のいずれかの一項に記載の工作機械。
9. 工作機械は互いに平行に延びるスピンドル軸線（１ａ）を中心に回転する駆動可能な二つの工具スピンドル（１；１’）を有し、そして工具交換機は四個のグラブ（２’；２”）を有し、そのグラブのそれぞれ二個が同じ方向に整合されていることを特徴とする請求項１乃至請求項８のいずれかの一項に記載の工作機械。
10. 同じ方向に整合されたグラブ（２’；２”）のそれぞれ案内部材（１０）と連結された第一歯車（１０ａ；１０ａ’；１０ａ”）は一個の共通中間歯車（１３’；１３”）と係合していることを特徴とする請求項１乃至請求項９のいずれかの一項に記載の工作機械。
11. 案内部材（１０）の１対１に変速された反対方向回転運動は他の伝動装置、例えば歯付きベルト或いはチェ−ンによっても実現され得ることを特徴とする請求項１０に記載の工作機械。

Images