JP3839398B2 - 画像形成装置管理システム - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、複写機等の画像形成装置と管理装置とを通信回線を介して接続し、その管理装置によって複数台の画像形成装置を集中的に管理できるようにした画像形成装置管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
このような画像形成装置管理システムとしては、例えば特開平2−257155号公報,特開平2−259666号公報,あるいは特開平3−196053号公報などに見られるように、複写機等の画像形成装置を公衆回線等の通信回線を利用して、サービスセンタ等に設置された管理装置と接続可能にしたものが知られている。
【0003】
このような画像形成装置管理システムは、遠隔地に設置されている複数の画像形成装置を1ヶ所に設けた管理装置(ホストマシン)によって集中的に管理することにより、各画像形成装置の使用状況を集計したり、その管理情報を画像形成装置のメンテナンス等に利用したりしている。使用状況の内容としてはコピー枚数等があり、メンテナンスの内容としては画像形成装置の自己診断による管理装置への自動発呼や、管理装置側からのアクセスによる画像形成装置の各部調整等がある。
【0004】
これらの情報を、ファクシミリ機能を利用して画像情報でサービスセンタ等へ伝送することもできる。また、プログラムの追加やバージョンアップ等の場合に、各画像形成装置が管理装置(ホストマシン)側からプログラムを受信して書き込みを行ったり、保守作業時にホスト側から画像形成装置に対して作業手順を示すガイド情報をその動作状態に合わせて伝送するようにしたものもある。
【0005】
ところで、このような画像形成装置管理システムにおいては、例えば特開平3−64770号公報などに見られるように、通信回線と管理装置との間に通信モードとその他のモードに切り換え可能な送信装置を備え、管理装置から複写機へデータの送信要求があった場合には、複写機が複写動作中でない時にのみ送信装置が通信モードに設定するようなものが提案されている。
【0006】
また、複写機が管理装置に対し異常等を送信する際に、回線が通話中の場合は保留し、回線を監視して空き状態になるとデータを伝送するようにしている。
さらに、緊急事態の場合にはリレー回路により通話を強制的に終了させて、管理装置側へ緊急事態を伝送したり、複写機のチェックとホストへのデータ伝送を別の時間帯で行ない、ホストへのデータデータ伝送を回線の使用頻度が低い時間帯で行なうようにしたものもある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年の複写機は工場出荷時に異なる画像形成用データを一台毎に精密に調整しておき、ユーザ先においてこのデータに基づいて初期段階から良好な画像が得られるようにすることも知られている。このような複写機では、機械の異常時の故障判断や画像異常の際の再調整時、あるいは複写機の記憶内容が破壊された場合、現像剤や感光体の交換時においても、納入時のデータが保存されているので、そのデータを参考にして再調整することが容易であり、サービスマンの負担を軽減し、回復に要する所要時間を短縮することができる。
【0008】
また、現像剤や感光体の交換時には、複写機のデータを1つ1つ再調整するよりも、各データを初期状態に戻した方がよい場合もあるので、メモリクリア機能を有する複写機も知られている。
【0009】
しかしながら、従来の管理システムではサービスマンが管理装置側のセンタに連絡して、複写機のデータを管理装置側から読み出すいわゆるダウンロードを行なうので、サービスマンの負担軽減が充分ではなく、またデータの保守管理においても人間の操作を必要とするので、操作ミスにより管理に不具合が生じることがある。
【0010】
また、最近の複写機は多機能化が進み、ユーザの好みに応じて電源オンの時の初期モードを選択的に設定可能なものも知られている。その場合、例えば標準の仕様では電源オンの時に複数の給紙カセットの第1段が選択されるが、操作パネルを介して第2段が選択されるように設定することができる。また、標準の仕様では操作パネルの操作でブザーが鳴奏するが、ユーザの好みでこの音が発生しないように設定することもできる。
【0011】
しかしながら、従来の管理システムでは、サービスマンが納入時に操作パネルを介してこの設定操作をしなければならず、多機能化に伴ってサービスマンの負担が増加してしまうという問題もあった。
【0012】
さらに、前述したメモリクリア機能を有する複写機では、データの初期値が全複写機に共通であるので、サービスマンが必要なデータを再調整しなければならず、そのための調整に時間がかかっていた。なお、この場合に、サービスマンが納入時の初期データをセンタに連絡して問い合わせたり、複写機操作パネルを操作して管理装置から読み出すと、調整時間を短宿することができるが、サービスマンの負担軽減ーが充分でなく、データの保守管理においても人間の操作を必要とするので、操作ミスによる管理に不具合が生じる場合もある。
【0013】
この発明は上記の問題に鑑み、上記のような画像形成装置管理システムにおいて、像画像形成に関する情報を管理装置から画像形成装置に伝達するデータ・ダウンロードをする際のサービスマンの負担を軽減し、操作ミスを防止することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記の目的を達成するため、特許請求の範囲の各請求項にそれぞれ記載したように画像形成装置管理システムを構成したものである。
【0023】
請求項1の発明は、画像形成装置に、管理装置との間で通信を行う第1通信手段と、画像形成に関する情報を記憶する記憶手段と、画像形成装置の状態信号を出力する出力手段とを設ける。
そして、管理装置に、画像形成装置との間で通信を行う第2通信手段と、上記画像形成装置の状態信号を受信し、その状態信号による画像形成装置の状態に応じて、画像形成に関する情報をその画像形成装置にダウンロードするダウンロード手段とを設ける。
さらに、上記画像形成装置が非通電状態の場合に、上記前記管理装置がダウンロードする画像形成に関する情報を一時保存するための通信制御装置を上記画像形成装置と管理装置の間に設けたものである。
【0025】
請求項の発明はさらに、上記通信制御装置が、上記画像形成装置の電源を監視し、該電源がオンになるのを待って上記一時保存した画像形成に関する情報を該画像形成装置にダウンロードする手段を有するものである。
【0028】
請求項の発明は、これらの画像形成装置管理システムにおいて、上記画像形成装置が、上記管理装置によるダウンロード中は、そのダウンロードが完了するまで作動状態の移行を禁止する手段を有するものである。
【0029】
請求項の発明は、上記各画像形成装置管理システムにおいて、上記管理装置の通信手段が複数の画像形成装置と通信可能な通信手段であり、上記管理装置のダウンロード手段が、該複数の画像形成装置を識別してその固有の状態に応じて上記情報のダウンロードを行なう手段であるものである。
【0030】
請求項の発明は、上記各画像形成装置管理システムにおいて、上記画像形成装置の記憶手段が複数の記憶手段を有し、上記管理装置のダウンロード手段が、この複数の記憶手段に対して選択的に情報のダウンロードを行なう手段であるものである。
【0074】
【作用】
この発明による画像形成装置管理システムは、主として管理装置から各画像形成装置へ画像形成に関する情報を伝達するデータ・ダウンロードを画像形成装置の状態に応じて自動的に行なうことができ、また、画像形成装置が非通電状態の場合に、管理装置がダウンロードする画像形成に関する情報を一時保存するための通信制御装置を画像形成装置と管理装置の間に設けたので、管理装置からの一回のアクセスでダウンロードすることができる。
さらに、上記通信制御装置が、上記画像形成装置の電源を監視し、該電源がオンになると一時保存した画像形成に関する情報を該画像形成装置に自動的にダウンードすることもできる。
【0077】
【実施例】
以下、この発明の実施例を図面を参照して具体的に説明する。
まず、この発明による画像形成装置管理システムを構成する画像形成装置の一例として、以下に述べる実施例で使用する複写機の概略構成を図2によって説明する。
【0078】
この複写機1は電子写真方式の普通紙複写機(PPC)であり、複写機本体2の上部に自動原稿給送装置(以下「ADF」と略称する)3を載置し、一側面に手差しトレイ4及び大量給紙5を、他側面に排紙トレイ6をそれぞれ装着している。7はADF3用の原稿トレイであり、原稿セットセンサ8を備えている。
複写機本体2内には、スキャナ部10,画像形成部11,給紙部12,定着・排紙部13,反転部14,両面ユニット15等を備えている。
【0079】
そして、スキャナ部10には、コンタクトガラス21,露光ランプ22及び第1ミラー23から構成される第1スキャナ24,第2ミラー25及び第3ミラー26から構成される第2スキャナ27,第4ミラー28及び第5ミラー29から構成される第3スキャナ30,第6ミラー31,及びレンズ32が設けられている。
【0080】
画像形成部11には、感光体ドラム35の周囲に、クエンチングランプ36,帯電チャージャ37,イレーサ38,電位センサ39,トナーカートリッジ41を装着する現像ユニット40,転写前チャージャ42,転写チャージャ43,分離チャージャ44,Pセンサ45,クリーニングユニット46が配置されている。また、転写紙搬送経路の転写位置の手前にレジストローラ対47が、転写位置の後方には搬送ベルト48が設けられている。
【0081】
給紙部12には、転写紙をストック及び供給するためのトレイとして、第1トレイ51,第2トレイ52,第3トレイ53,第4トレイ54が着脱可能に設けられている。そして、それらにストックされている転写紙を給紙するための給紙ユニットとして、第1給紙ユニット55,第2給紙ユニット56,第3給紙ユニット57,第4給紙ユニット58が設けられ、手差しトレイ4あるいは大量給紙装置5内の大量給紙トレイ(LCT)60から転写紙を給紙するための手差し/大量給紙ユニット59も設けられている。
【0082】
さらに上記各給紙ユニット55〜59及び両面ユニット15によって給紙された転写紙をレジストローラ対46へ向けて搬送するために、右搬送部61,左搬送部62,及び水平搬送部63が設けられている。
また、定着・排紙部13には定着ユニット65及び排紙用搬送ローラ群66が、反転部14には反転ローラ群67がそれぞれ設けられている。
【0083】
次に、このような構成を有する複写機1の動作について略述する。
感光体ドラム35はドラム軸(図示せず)に回転可能に支持されており、複写命令等により矢示A方向に回転する。
そして、ADF3によってコンタクトガラス21上に給紙された原稿は、第1スキャナ24によって走査及び露光される。その反射光像は第1ミラー23,第2ミラー25,第3ミラー26,レンズ32,第4ミラー28,第5ミラー29,第6ミラー31を経て、感光体ドラム35上に結像される。
【0084】
その感光体ドラム35は帯電チャージャ37によって表面が帯電され、上記反射光像によりその帯電された表面が露光されると静電潜像を形成する。その後、イレーサ38により不要な部分に光を当てて転写紙または投影画像に適した潜像に補正する。この時、当倍の画像を得るためには、感光体ドラム35と第1スキャナ24は同一速度で駆動される。そして、感光体ドラム35上の潜像は現像ユニット40によりトナー像として顕像化される。その際、現像ユニット40に電位(現像バイアス電圧)を印加することにより、濃い又は淡い画像を得ることができる。
【0085】
他方において、第1トレイ51,第2トレイ52,第3トレイ53,第4トレイ54,手指しトレイ4,大量給紙トレイ60,両面ユニット15のいずれかにストックされた転写紙が、給紙ユニット55〜59のいずれかにより選択されて、所定の給紙タイミングで給紙され、その転写紙は右搬送部61,左搬送部62,水平搬送部63等を通じて、予め停止しているレジストローラ対47へ搬送される。そして、感光体ドラム35上のトナー像の先端と転写紙の先端が合うタイミングでレジストローラ対47を駆動する。
【0086】
それにより、感光体ドラム35上のトナー像は、転写前チャージャ及び転写チャージャ43の作用により転写紙に転写される。この時、感光体ドラム35の表面は非常に滑らかであり、その表面て転写紙の密着力が大きいので、分離チャージャ44の作用によって転写紙の電位を下げてその密着力を低下させる。
【0087】
その後、図示しない分離爪によって転写紙を感光体ドラム35から分離し、その分離した転写紙を搬送ベルト48によって定着ユニット65へ送る。定着ユニット37に送られた転写紙は、ここでトナーに熱と圧力が加えられ、それにより転写紙上のトナー像が転写紙に定着された後、排紙用搬送ローラ群66によって機外の排紙トレイ上に排出される。
両面コピー等を行う際には、一旦反転部14へ送り込んで搬送方向を反転させて両面ユニット15へ送り込み、次の原稿面の画像を複写する際に画像形成部11へ再給紙させる。
【0088】
転写後の感光体ドラム35の表面には、転写しきれなかったトナーが付着しているため、クリーニングユニット46のブラシ及びクリーニングブレードによって表面を清掃した後、クエンチングランプ36によって不均一な表面電位を一定にする。
【0089】
これらの制御タイミングは、主として感光体ドラム35の回転と同期して発生するパルスまたは感光体ドラム35を駆動するための基準パルスに基づいて、後述する制御回路によってコントロールされる。
【0090】
図3は複写機1のコンタクトガラス21及びその周辺を上から見たものであり、121は光学テーブル、122はPセンサパターン、123はADS基準パターン、124はVLパターン、125はVDパターンである。そのPセンサパターン122,ADS基準パターン123,VLパターン124,VDパターン125の4つパターンは、光学テーブル121の裏面に具備されている。
【0091】
次に、複写機1のトナー濃度制御動作について図4を参照して説明する。まず、第1スキャナ24をPセンサパターン122の下に移動させ、その反射光像を帯電チャージャ37によって帯電された感光体ドラム35上に結像させ、現像ユニット40によりトナー像を形成させる。そして、そのPセンサトナー像をPセンサ45に読み込ませる。
【0092】
このときのPセンサ45の出力電圧(Pセンサ出力電圧)をVspとし、感光体ドラム35の地肌部のPセンサ出力電圧をVsgとし、このVspとVsgの比較値が1/13Vsgの値を基準電圧とし、Vspが基準電圧の時を適正濃度とする。この基準電圧とVspを比較することにより、トナー濃度制御を行っている。Vspが1/13Vsgよりも高い場合には、トナー濃度が低いと判断してトナーを補給する。図5に、VspとVsgの関係を示す。
【0093】
図6は第1スキャナ24の露光ランプ22及びその光量制御系を示す要部構成図であり、130は調光センサ,131はメイン制御板,132は安定器である。感光体ドラム35上の静電潜像(画像)を作像する上で常に安定した状態に保つために、露光ランプ22の光量を常に適正に保つ必要がある。そのため、露光ランプ22の点灯中の光量を調光センサ130によって検出し、メイン制御板131はその検出した光量に応じて安定器132に対してランプ出力信号を変化させ、露光ランプ22の光量を制御している。
【0094】
図7は第1スキャナ24の詳細を示す構成図であり、それに基づいて自動濃度調整(ADS)制御動作につい説明する。133はADSセンサで、露光ランプ22から原稿に照射された反射光をADSセンサ133により第1スキャナ24の走査に従って連続的に読み込み、電圧の最高値(VDE)を後述する基準値と比較し、VDEの高い(明るい)低い(暗い)に応じて現像バイアス電圧を変化させ、一定の画像を保つようにしている。ADSの基準値は、図3に示したADS基準パターン123を一定光量で露光した際のADSセンサ133の出力値である。
【0095】
次に、この複写機1におけるプロセスコントロールについて、図8及び図9を参照して説明する。プロセスコントロールとは、経時的な露光ランプ22の光量低下,光学系(ミラー,レンズ等)の汚れ,帯電チャージャ37の出力変動,感光体ドラム35の感度や残留電位の変動などによる静電潜像の電位変動を電位センサ39で検知し、帯電,露光,現像の各プロセスにフィードバックすることで、常に安定した画像を得るためのシステムである。また、静電潜像が安定することにより、Pセンサ45によるトナー濃度制御も安定する。
【0096】
ここで、各電位を図8によって説明すると、感光体ドラム35の表面をクエンチングランプ36で照射後、帯電チャージャ37で帯電させた直後の電位を帯電後電位VO と呼ぶ。図3に示したVLパターン124の露光後の電位を白部電位VL と呼び、VDパターン125の露光後の電位を黒部電位VD と呼ぶ。感光体ドラム35をイレーサ38で照射後の電位を残留電位VR と呼ぶ。
【0097】
次に、プロセスコントロール動作を図9によって説明する。適正な画像を得るためには、黒部電位VD と白部電位VL との電位差を常に一定に保つ必要がある。しかし、残留電位VR は露光出力を上げても0にすることはできないため、黒部電位VD ,白部電位VL の目標値にVR を加えることで、電位差を一定にすることが可能である。また、残留電位VR を加えることで表面電位は一様に残留電位VR 分上昇するが、現像バイアスにも残留電位VR 分を加えることで上昇分を補正することができる。
【0098】
図10はこの複写機の操作部の一例を示したものである。この操作部70の中央部には、液晶表示パネルを使用したガイダンス表示部71とパターン表示部72が設けられ、その左右及び手前側に多数のキーが設けられている。
右側には、スタートキー73,割込キー74,予熱キー75,モードクリア/予熱キー76,テンキー77,クリア/ストップキー78,タイマキー79,プログラムキー80,エンタキー81,ガイダンスキー82が設けられている。
【0099】
左側には、遠隔通報キー83,ソータキー84,両面キー85,ページ連写キー86,消去キー87,用紙指定変倍キー88,ズームキー89,とじ代調整キー90,センタリングキー91,寸法変倍キー92が設けられている。
そして、中央部の手前側には、縮小キー93,拡大キー94,等倍キー95,用紙選択キー96,自動用紙選択キー97,濃度調整キー98,自動濃度キー99が設けられている。なお、遠隔通報キー83のオンにより遠隔通報中は遠隔通報表示83aのLEDが点灯する。
【0100】
図11はパターン表示部72の拡大図であり、ここにはセット枚数表示D1,コピー枚数表示D2,ランニング表示D3,濃度調整表示D4,ミスフィード位置表示D5,用紙補給表示D6,ミスフィード表示D7,遠隔通信異常表示D8,トナー補給表示D9,用紙残量表示D10,用紙選択/サイズ/方向表示D11,倍率表示D12等がそれぞれパターン表示される。
【0101】
図10に示したガイダンス表示部71は操作及び警告のためのメッセージを表示する。また、この操作部70は、ユーザがサービス要求時に通報するための遠隔通報キー83と、その通報に異常が生じた場合に表示される遠隔通信異常表示D8を設けた点に特徴がある。しかし、この例のように専用の遠隔通報キー83を設けずに、他のキーの押下順序や押下時間あるいは押下キーの組み合わせなどにより、遠隔通報キーに相当する機能を実現するようにしてもよい。
【0102】
図1は、この発明による画像形成装置管理システムの構成例を示す。
この画像形成装置管理システムにおいて、サービス拠点に設置されている管理装置141と各ユーザの元に設置されている複数の複写機(図では「PPC」記す)1等の画像形成装置とを通信回線である電話回線142及び交換機143を介して接続している。
【0103】
ユーザ側には管理装置141との通信を制御するための通信制御装置である通信コントロールユニット144が設置されており、ユーザ元の各複写機1は、それぞれCPU100と通信インタフェース103とAC電源コントロールユニット186を備えており、通信インタフェース103とAC電源コントロールユニット186が通信コントロールユニット144に接続されている。この通信コントロールユニット144には、電話機145や図示しないファクシミリ装置が接続可能になっており、ユーザの既存の回線に挿入する形で設置が可能になっている。
【0104】
ここで、この画像形成装置管理システムにおけるデータの送受について説明する。
まず、管理装置141から複写機1へデータを伝送するダウンロードの場合は次のようになされる。すなわち、管理装置141から通信コントロールユニット144に対して複写機識別コード,制御コード,及び制御データを送信する。
通信コントロールユニット144は、受信した制御コードが自機に対するものであれば受信したデータに基づいて動作を行い、複写機1に対するものであれば複写機識別コードに対応する複写機に制御コード及び制御データを送信する。複写機1は、それを受信した制御コード及び制御データに基づいて動作を行う。
【0105】
次に、複写機1から管理装置141へデータを伝送するアップロードの場合は次のようになされる。すなわち、複写機1から通信コントロールユニット144に対して複写機識別コード,発生事象コード,及び発生データを送信する。通信コントロールユニット144は、回線が確立した後、この収集したデータを管理装置141へ送信する。
【0106】
図12は、図1に示した複写機1の制御系の構成を示すブロック図である。
複写機本体2の制御は、CPU100を中心としてROM101に記憶されている制御プログラムやデータに基づいて行われる。また、処理の中間結果などを蓄えるためにRAM102を使用する。
【0107】
通信インタフェース103は、通信コントロールユニット144を介して管理装置141と通信を行う第1通信手段であり、複写機1のデータを通信コントロールユニット144へ送出するため、通信コントロールユニット144からの制御コード及びデータを受信するために使用する。
【0108】
A/Dコンバータ104は、露光ランプ22への供給電圧,Pセンサ45の発光電圧と受光電圧,電位センサ39の出力,ADSセンサ133の出力、調光センサ130の出力,感光体ドラム35に流れる電流を検出するドラム電流センサの出力、定着ユニット65内のサーミスタ電圧等を入力するために使用する。
【0109】
INポート105は、図10に示した操作部70の各キー,メモリクリア・ディップスイッチ(DIPSW),遠隔通信可/不可ディップスイッチ(DIPSW),及び物体検知センサの一種である人体検知センサ114からの信号を入力する。人体検知センサ114は複写機1の前面(例えば前カバー)に配置され、人体あるいは物体の接近を検知するためのものであり、セラミックスを用いた焦電形赤外線センサや熱起電力を利用する熱電対形赤外線センサなどを使用する。遠隔通信可/不可ディップスイッチは、図1に示した通信コントロールユニット144との通信の許可/禁止を設定するためのものである。
【0110】
OUTポート106は、図10及び図11に示した操作部70の各表示部に対して表示制御用データを出力する。
光学系制御ユニット107は、図2に示したスキャナ部10を制御する。
高圧電源ユニット108は、帯電チャージャ37,分離チャージャ44,転写チャージャ43,転写前チャージャ(PTC)42にそれぞれ印加する高電圧、及び現像ユニット40内の現像ローラに印加する現像バイアス電圧を供給する。
【0111】
モータ制御ユニット109は、感光体ドラム35及び各給紙ユニットや搬送部のローラ等を駆動するメインモータのコントロールを行う。
ヒータ制御ユニット110は、定着ユニット65の定着ローラを加熱する定着ヒータへの通電を制御して、定着ローラの表面温度を所定範囲に保持する。
プリンタ制御ユニット111は、複写機1の管理データをプリンタに出力するために使用する。
【0112】
センサ感度制御ユニット112は、調光センサ130の受光ゲイン,ADSセンサ133の受光ゲイン,Pセンサ45の受光ゲイン,Pセンサ45のLEDの発光電圧等を可変するために使用する。
タイマ113は時刻を示し、ウィークリータイマでのAC電源のON/OFF制御に用いられる。
【0113】
なお、電源投入時、メモリクリア・ディップスイッチがONになっていた場合、バッテリBTによってバックアップされているRAM(又は不揮発性メモリ)102の内容を予め設定された値に設定する。
また、電源投入時に、遠隔通信可/不可ディップスイッチがONになっていた場合にのみ遠隔通信制御を行い、OFFになっていた場合には遠隔通信制御を行わない。さらに、定着ユニット65内のサーミスタ電圧により定着ローラの表面温度を検知できるが、この温度が所定温度以下だった場合、コピーを禁止する。
【0114】
図13は、図1の通信コントロールユニット144の構成例を示すブロック図である。この通信コントロールユニット144の制御は、CPU181を中心としてROM182に記憶されている制御プログラムやデータに基づいて行われる。また、処理の中間結果などを蓄えるためにRAM183を使用する。
【0115】
そして、この通信コントロールユニット144のCPU181は以下の(1)〜(5)に挙げる動作を行う。
(1)複写機1のデータをインタフェース回路184を介して収集し、モデム185から図12に示した交換機143及び電話回線142を介して管理装置141へ送出する。
【0116】
(2)管理装置141から送出された制御コード及びデータを電話回線142及び交換機143を介してモデム185で受信し、それをインタフェース回路184から複写機1へ送出する。
(3)インタフェース回路184から複写機1のAC電源を供給するAC電源コントロールユニット186へ制御信号を送り、電源供給のON/OFF制御を行う。
【0117】
(4)通信コントロールユニット144には複数台の複写機が接続できるので、複写機の識別と遠隔通信の調停を行う。
(5)モデム185で管理装置141との通信と電話機145による通常の通話との切り換えを行う。
なお、通信コントロールユニット144と複写機1との間の通信は、インタフェース回路184と複写機1の通信インタフェース103を介して行われる。その際、通信にはシリアル通信あるいはパラレル通信などが用いられる。
【0118】
図14は、図1に示した管理装置141の構成例を示すブロック図である。
この管理装置141は、各種処理を実行しするホストコンピュータ161と、管理データ等を格納しておくためのメモリ162と、後述する各種画面を表示するCRT等の表示用ディスプレイ163と、操作手段としてのキーボード164と、管理データ出力用のプリンタ165と、電話機166と、各ユーザ元にある複写機と電話回線142等を通じて通信を行うための第2通信手段であるモデム167とによって構成されている。
【0119】
ここで、図12に示す複写機(PPC)1のRAM102の内容は、常時書き換えることができず、動作中に書き換えを行うと不具合が発生するが、これは次の状態「1」〜「6」に分類することができる。
【0120】
【0121】
ここで、非作動状態「6」では、通信を開始するために最低限の電源がオンであって、通信開始時に通信コントロールユニット144により制御される図1及び図13に示すAC電源コントロールユニット186で必要な電源がオンになり、RAM102の殆どの内容を書き換え可能である。この非作動状態「6」の典型としては、例えばウィークリタイマがオフの状態である。
【0122】
次に、RAM102の書き換え処理を説明する。図1に示す管理装置141は、電話回線142と通信コントロールユニット144と通信インタフェース103を介して、図15に示すようにRAM102に記憶されている上記状態「1」〜「6」の動作状態フラグF1(状態情報)を読み出す。
【0123】
そして、管理装置141は読み出しデータF1が状態「6」の場合、すなわちウィークリタイマがオフの場合には、図14に示す自己のメモリ162に保持されているこの複写機1の納入時データまたは変更時データをRAM102の所定のアドレスにダウンロードする。この場合、複写機1の制御手段であるCPU100が必要に応じてRAM102の全てまたは一部のデータを書き換える。
【0124】
ここで、上記状態「1」〜「6」の動作状態フラグF1を読み出しただけでは書き換え条件が満たされていない場合がある。その理由は通常、通信回線を介してデータをダウンロードする場合に数秒〜数十分の時間を要するので、ウィークリタイマがオンになる可能性がある。もしウィークリタイマがオンになると例えば待機状態「3」に移行し、複写機1が動作を開始するので、ダウンロードが中断されて不具合が発生する。
【0125】
この実施例ではこの不具合を防止するために、図15に示すように過去の曜日や日付毎の電源ON/OFF時間データD1とタイマ113の現在時刻を読み出し、ウィークリタイマにより電源がオンになるまでにダウンロードを完了することができると判断した場合にのみダウンロードを開始する。なお、この判断基準として複写機1のタイマ113を用いる理由は、ウィークリタイマがこのタイマ113を基準に動作しているからである。
【0126】
また、ダウンロードの中断を防止する他の方法として、ウィークリタイマがオンにならないように管理装置141が制御する方法があるが、この方法として次の3つをあげることができる。
【0127】
方法「1」:タイマ113の現在時刻を読み込むと同時にタイマ113を停止し、ダウンロード終了後に、保存した時刻に戻すまでに要した時間を補正し、タイマ113が動作していたかのように現在時刻を書き込み、再動作させる。
【0128】
方法「2」:ウィークリタイマの次のオン時刻データを読み込んで保存し、同時にダウンロードに要する時間だけ遅延した時刻データをウィークリタイマに書き込み、ダウンロード終了後に、保存したオン時刻データをウィークリタイマに戻す。
【0129】
方法「3」:図16に示すようにRAM102内に予め通信中フラグF2を設け、管理装置141がダウンロード開始後にこの通信中フラグF2をセットし、ダウンロード終了後にリセットする。複写機1のCPU100は、ウィークリタイマがオンになるとこの通信中フラグF2をチェックし、セットされている場合に次の状態に移行することを禁止される。
【0130】
したがって、上記方法「1」〜「3」のいずれによっても、ダウンロード中にウィークリタイマがオン時刻になってもダウンロードの中断を防止することができる。
【0131】
図17はメモリの他の構成を示し、ROM101と、不揮発性のRAM102aとD−RAM102bで構成されている。ROM101は通信インタフェース・プログラムやダウンロード・ブートストラップ・プログラム等の基本プログラムを記憶し、RAM102aはバッテリBTによりバックアップされてプロセスコントロール設定データや操作モード設定データ等を記憶する。
【0132】
なお、基本プログラムはROM101とRAM102aに分けて記憶してもよい。そして、D−RAM102bは故障診断プログラムのように異なる種類の動作を一時的に行うためのプログラムを記憶し、また、データ処理のような一時的なワークエリアとして用いられる。
【0133】
また、図14に示した管理装置141のメモリ162には、予め複写機1毎の異なった機種や異なった固体を区別可能なように複写機1の機種やIDコードが記憶され、複写機1の機種特有の設定データの違いやプログラムの違いに応じたデータがRAM102aとD−RAM102bに選択的にダウンロードされる。
【0134】
次に、待機状態「3」の動作について説明する。管理装置141は図15に示すように、RAM102に記憶されている上記状態「1」〜「6」の動作状態フラグF1を読み出して、待機状態「3」の場合には、自己のメモリ162に保持されているこの複写機1の納入時データまたは変更時データの内、操作モード以外の所定のデータをRAM102の所定のアドレスにダウンロードする。
【0135】
また、定着ユニット65の図18に示す定着ローラ651内のヒータ652がオンの場合には、設定温度以外の所定のデータをダウンロードする。なお、このダウンロードされるデータの範囲は、動作状態フラグのみならず他の状態、例えば周辺機器の有無や設置環境に伴って異なり、また、機種に応じても異なる。
この待機状態「3」の場合にも同様に、ダウンロードの中断が発生する可能性がある。この待機状態「3」は通常、定着ローラ651が所定の温度に上昇すると解除されるので、このときスタートキー73(図10)が押下されると次のような不具合が発生する。
【0136】
すなわち、像形成に関するデータを管理装置141が送出してRAM102に書き込み中に、スタートキー73が押下されてダウンロードが中断すると、像形成データを全て転送しないうちに像形成が行われることになるので、異常コピーが発生する。例えば、像形成条件の感光体ドラム35の電位と現像バイアス値を組み合わせて転送しない場合、電位ポテンシャルが適正でなくなり、異常コピーが発生する。
【0137】
また、複写機1が有する制御モードの設定値を管理装置141が送出中に、スタートキー73が押下されてダウンロードが中断すると、ユーザやサービスマン等が所望しない動作を複写機1が行うことになる。
【0138】
この実施例ではこの不具合を防止するために、図18に示すように、管理装置141は通信中の複写機1のリロード予定時間D3、例えば定着ローラ65の温度D2をサーミスタ653を介して計測して、時間対温度上昇率から設定温度に達するまでの残り時間を予測する。そして、この残り時間内でダウンロードを完了することができると判断した場合にダウンロードを開始する。
【0139】
また、この待機状態「3」の場合にダウンロードの中断を防止する他の方法として、待機状態「3」が解除されても次の状態に移行しないように管理装置141が制御するようにしてもよい。
この場合には、図18に示すようにRAM102内に予めダウンロード中フラグF3を設け、管理装置141がダウンロード開始後にこのダウンロード中フラグF3をセットし、ダウンロード終了後にリセットする。複写機1のCPU100は、待機状態「3」が解除されるとこのダウンロード中フラグF3をチェックし、セットされている場合に次の状態に移行することを禁止する。
【0140】
ここで、複写機1がウィークリタイマを有するが時刻が設定されていない場合には、非作動状態「6」に永久に移行しないが、この実施例では次の方法でダウンロードすることができる。
【0141】
方法「1」:複写機1の設置時にサービスマンが管理装置141に複写機1の設置時データを設定して複写機1にアップロードする。この設置時データにはウィークリタイマの時刻データが含まれ、管理装置141側では通信前においてウィークリタイマの時刻が設定されていないことを判断することができる。この場合には、待機状態におけるダウンロードに切り換えて時刻を設定する。
【0142】
方法「2」:待機状態におけるダウンロードでは書き換えデータに制約があるので、複写機1に指示して非作動状態「6」に設定したり、時刻データを書き換えることにより非作動状態「6」に設定し、ダウンロードを行う。
したがって、上記実施例によれば、ダウンロードデータの制約が異なる待機状態「3」と非作動状態「6」に応じてダウンロードを行うので、中断を防止することができ、また、サービスマンの負担を軽減することができる。
【0143】
また、例えば低価格の複写機の場合には、ウィークリタイマや通信コントロールユニット144により制御されるAC電源コントロールユニット186を備えていないことがある。そこで、この場合のダウンロードについて説明する。
【0144】
管理装置141は図1に示す電話回線142と通信コントロールユニット144を介して複写機1を呼び出す場合、応答があるか否か又はキャリア信号があるか否かに基づいて、複写機1の電源のON/OFF状態を判別することができ、この判別により次のようなタイプ「1」〜「3」のダウンロードを行うことができる。
【0145】
タイプ「1」:オンの場合には複写機1を待機状態「3」と非作動状態「6」に応じてダウンロードを行い、オフの場合には電源を継続的に監視してオンになるとダウンロードを行う。
【0146】
タイプ「2」:タイプ「1」では電源がオフの場合には継続的に監視するので通信料金が高くなるが、電源を間欠的に監視し、オンになるとダウンロードを行う。
【0147】
タイプ「3」:タイプ「2」においても電源を間欠的に監視するので通信料金が高くなり、また、管理装置141の負担が増加するが、通信コントロールユニット144内にダウンロードデータを一時的保存するメモリと、ダウンロードをエミュレートする通信制御機能を設ける。
【0148】
なお、この通信制御機能はメモリとして図13に示すRAM183を用い、ダウンロードプログラムをROM182に予め設定することにより実現することができる。そして、管理装置141から一旦通信コントロールユニット144にダウンロードし、通信コントロールユニット144が複写機1の電源を監視し、オンになるとダウンロードを行う。
【0149】
次に、この実施例による管理装置141と通信コントロールユニット144と複写機1の間の通信について、図19〜図46を参照して詳細に説明する。
まず、前述したように管理装置141からは複写機識別コードと制御コードとデータが送信され、複写機1からは制御コードとデータが送信される。
【0150】
そして、その間の通信コントロールユニット144の動作を図19のフローチャートを参照して説明すると、ステップS1〜S3に示すように、ユニット144が複写機1と管理装置141のいずれからも受信しない待ち受け状態では、複写機1の状態情報と、ジャムやコピー枚数や稼働時間や異常の各履歴情報と、機能情報と部門別情報等のデータが、通信コントロールユニット144の内部タイマに予め設定された所定時刻に読み込まれ、そのRAM183(図13)に記憶される。したがって、管理装置141は複写機1の電源がオフの場合にもこれらのデータをアップロードすることができる。
【0151】
他方、ステップS1において複写機1と管理装置141のいずれから受信した場合には、ステップS4で管理装置141からの受信か否かを判別し、NOの場合にはステップS5へ進んで複写機1からの受信と判断して、受信したインターフェース回路184(図13)から複写機識別コードを生成して付加し、ステップS6でその受信データを管理装置141に送信して、ステップS12へ進む。
【0152】
また、ステップ4で管理装置141から受信したと判断した場合には、ステップS7で複写機識別コードを判断することにより通信対象の複写機1を判断し、ステップS8で受信データが内部のRAM183に記憶されたデータの読み出しか否かを判別し、内部データの読み出しの場合にはステップS9へ進んで、そのデータを複写機1に代行して管理装置141に返信する。
【0153】
内部データの読み出しでない場合には、ステップS10へ進んで通信すべき複写機1に対応するインターフェース回路184のみを動作させ、ステップS11で、受信データをそのインターフェース回路184に送出する。そして、ステップS12で受信終了か否かを判別し、終了の場合にはステップS13で回線やインターフェース回路184のクローズ等の受信終了処理を行なう。
【0154】
次に、管理装置141と複写機1の間の通信について説明するが、複写機識別コードについては通信コントロールユニット144により処理されるので、特に説明しない。まず、制御コードとデータは、図20に示すように11バイトの情報コードと、2バイトのデータ数と、このデータ数バイト分のデータと、1バイトの終了コードで構成され、通信の際にはアスキーコードで行われる。
情報コードはデータの内容を示すために、図21乃図22に示すような所定の規則に従って予め設定され、複写機1から管理装置141に送信する場合にも、管理装置141から複写機1に送信する場合にも同一である。
【0155】
なお、図21の(a)は情報コードのフォーマットを、(b)はその第1,第2レベルの数値内容を示し、図22の(a),(b),(c),(d)はそれぞれ第3レベル、第4レベル、第5レベル、及び第6レベルの数値内容を示す。
【0156】
図20を参照して具体例を幾つか説明すると、複写機1の稼働時間を読み出す場合には、管理装置141は複写機1に対して情報コード「14070010101」とデータ数「0」を送信し、複写機1はこの受信に対して、データ数「0」を受信すると直ぐに同一の情報コードと、データ数「4」と4バイト分の稼働時間データを返信する。
【0157】
また、複写機1の操作ブザー音を消去する場合には、管理装置141は情報コード「51050080101」とデータ数「1」とデータを送信し、複写機1はデータ数「1」分のデータを受信するまで待機し、全てのデータ(この場合には1バイト)を読み込むと、情報コードに対応する操作ブザー音モードが記憶されているメモリMDBZを受信データに書き換え、同一の情報コードとデータ数「0」を管理装置400に返信する。これにより複写機1はブザーを鳴動させるキー入力が行われた場合に、メモリMDBZを参照することによりブザーを鳴動しない。
【0158】
さらに、情報コードとしてワイルドカード「*」が使用可能に構成されている。すなわち、情報コードは内容が似ている場合に連続した数値で表現されるように予め設定されているので、例えばウィークリタイマに関するデータを全て読み出す場合には、管理装置141が情報コード「5105302****」とデータ数を送信すると、複写機1がこの情報コードを展開して「51053020000」から「51053029999」までの情報コードに対応するデータを組み合わせて返信する。
【0159】
但し、情報コードを展開して存在しない情報コードに関しては返信しない。例えば図20において、「51053001000」等は存在しないので、「51053020101」,「51053020201」,「51053020301」,「51053040101」,「51053020501」のみについて返信される。また、ワイルドカード「*」は読み込み時にのみ可能であり、データ数は「0」である。
【0160】
また、管理装置141から複写機1内の全設定値データを呼び出す場合には、情報コード「51*********」が用いられる。図21の(b)に示すように、情報コードの第1レベルの数値「5」は、設定値等の書き込みと読み込みが可能なデータであることを示し、第1レベルを「5」、第2レベルを「1」にし、以下を全てワイルドカード「*」とすると、複写機1はこの情報コードを展開して「51000000000」から「51999999999」までの情報コードに対応するメモリデータを読み出し、展開した全ての存在する情報コードとコード数を組み合わせて返信する。
【0161】
また、第1レベルの数値が「7」、第2レベルが「1」の情報コードは、管理装置141が複写機1に何かを実行させるものであり、例えば複写機1内の帯電チャージャやメインモータのような負荷を単独または複数で動作させてテストしたり、定着ユニットの慣らし運転や、画像形成条件の適正化動作等の一連の動作を実行させることができる。
【0162】
また、1組の情報コードに対してデータ数が2バイトであるので、データは最大99個までしか送信することができない。したがって、例えばプログラムのアップロードやダウンロードのように99個以上のデータを連続して送信する場合には、図21の(b)に示すようにプログラムの読み出し、書き込みの情報コードは、第1レベルが「9」、第2レベルが「1」であるが、第3レベル以下を例外的に送出プログラムのブロックを示すように設定する。
【0163】
例えば、1ブロックが64バイトの場合では、まず情報コード「91000000000」とデータ数「64」と、その後にプログラムの64バイト目から64バイトを送出することができる。同様なデータ転送を行う情報コードとしては、第1レベルが「5」第2レベルが「2」または「3」をあげることができる。
【0164】
次に、図23及び図24のフローチャートを参照して受信時の動作を説明する。管理装置141と複写機1の受信時の各動作は同様である。なお、送信動作は、読み込む場合には読み込みデータの情報コードとデータ数「0」を送信し、書き込む場合には書き込みデータの情報コードと、データ数とデータを送信するのみであるので図面を省略する。
【0165】
図23ではまず、ステップS21〜S29において情報コードと、データ数とデータの入力を行う。ステップS23〜S26に示すデータ数入力では、2バイトのデータを読み込むと、送信バッファカウンタCNTTXと受信バッファカウンタCNTRXを共に「0」にリセットする。ここで、例えば受信バッファの先頭アドレスは「RXBF0」であり、バッファに入力データをセットする場合には「RXDF0+CNTRX」にセットし(ステップS28)、セット後に受信バッファカウンタCNTRXをインクリメントする(ステップS29)。
【0166】
また、情報コードと、データ数とデータの入力が完了すると、ステップS30へ進んで受信データが自発信で何かを書き込んだときの返信か否かをチェックし、YESの場合にはステップS31へ進んで、返信された情報コードとデータ数とデータが正しい否かをチェックしてこの受信処理を終了する。なお、これは図21の(b)によれば、全データの書き込みおよび読み込みと、光学制御プログラムの書き込みおよび読み込みと、プログラムの書き込みおよび読み込みの場合である。
【0167】
ステップS30において受信データが自発信の書き込みでない場合には、ステップS32へ進んで連続転送か否かをチェックし、連続転送でない場合には図24のステップS40へ進んで、情報コードテーブルポインタPTJCDに情報コードテーブルの先頭番地TBJCDをセットする。情報コードテーブルは図46に示すように、情報コードとそのデータ数とそのデータが格納されている番地で構成され、データ数が複数の場合にはデータが記憶されている先頭番地が記憶されている。
【0168】
次いで、ステップS41で情報コードとそのポインタ(PTJCD〜PTJCD+10)の内容が一致するか否かをチェックし、一致しない場合にはステップS42でポインタPTJCDに「15」を加算し、再びステップS41で情報コードとそのポインタ(PTJCD〜PTJCD+10)の内容が一致するか否かをチェックする。
【0169】
これを繰り返して一致すると、ステップS43へ進んで情報コードを送信データバッファTXBF0〜TXBF10にセットし、次いでステップS44で送信データバッファTXBF11,TXBF12にそれぞれ情報コードテーブルのデータ数PTJCD+11,PTJCD+12の内容をセットする。
【0170】
つぎに、ステップS45でこのデータ数を10進級に変換してCレジスタにセットし、ステップS46でBレジスタに「0」をセットし、ステップS47でHレジスタにデータ数PTJCD+13の内容をセットし、Lレジスタにデータ数PTJCD+14の内容をセットする。
【0171】
次いで、ステップS48でCレジスタをデクリメントし、ステップS49〜S56においてボローが出るまでデータの読み込み(ステップS51,S52)、書き込み(ステップS53,S54)、送信バッファカウンタCNTTXとBレジスタのインクリメント(ステップS55,S56)等の処理を行う。
【0172】
データの読み込みは、ステップS50で受信したデータ数が「0」の場合に行う。すなわち、ステップS51でAレジスタに(HL+B)の内容が示すアドレスの内容をセットし、ステップS52でそのAレジスタの値を送信データバッファTXBF13+Bにセットする。データの書き込みは、ステップS50で受信したデータ数が「1」の場合に行う。すなわち、ステップ53で受信バッファRXBF0+Bの内容を(HL+B)の内容が示すアドレスに書き込み、ステップS54で送信バッファTXBF13+Bにも同様に書き込む。
【0173】
ステップS49においてCレジスタがボローすると、ステップS57へ進んでBレジスタに「0」をセットし、ステップS58で受信バッファカウンタCNTRXをデクリメントし、ボローが出るまで送信バッファTXBF0+Bの内容を送信し(ステップS59,S60)、受信バッファカウンタCNTRXがボローするとこの処理を終了する。
【0174】
次に、図23に戻って、ステップS32で連続転送であった場合の処理を説明する。まず、ステップS33でブロック「0」か否かを判断し、「0」の受信時のみステップS34で受信ブロックカウンタCNTBLKに「0」をセットし、ステップS35へ進んで、連続転送するデータの先頭アドレス「TBxxx」+CNTBLK*64をHLレジスタにセットする。
なお、先頭アドレス「TBxxx」は、RAM1003等の先頭番地やプログラムアドレスの先頭番地である。
【0175】
次いで、ステップS36で情報コードを送信データバッファTXBF0〜TXBF10にセットし、ステップS37で送信データバッファTXBF11,TXBF12にそれぞれデータ数「64」のアスキーデータ「36(H)」,「34(H)」をセットし、ステップS38でCレジスタに「64」を、ステップ39でBレジスタに「0」をそれぞれセットする。
その後、図24に示すステップS48以下に進み、データの読み込み,書き込み,送信処理を行う。なお、連続転送の場合には、本実施例ではデータをアスキーコードに変換せず、直接に転送している。
【0176】
ここで、管理装置141との間でやり取りされる複写機1内のデータは、アスキーデータであるので、例えば複写機1の稼働時間が4321時間の場合には、データエリアDONTM1に「34H」,DONTM2に「33H」,DONTM3に「32H」,DONTM4に「31H」が記憶される。
【0177】
したがって、複写機1の稼働時間をカウントする場合、1時間が経過すると別のデータエリアDONTMをインクリメントし、このエリアDONTMのデータを再度アスキーデータに変換してエリアDONTM1〜DONTM4にセットする。なお、他のデータを用いても同様な処理を行う。
【0178】
以上説明したように、管理装置141と複写機1の間の通信では、読み出し時にはそのデータの情報コードとデータ数「0」が送信され、書き込み時にはそのデータの情報コードとデータ数とデータが送信されるが、以下の説明では簡略化のために特に言及しない。
【0179】
次に、図25のフローチャート及び図26〜図35を参照して、管理装置141の通常の動作について説明する。
図25に示すフローチャートのステップS61では、図26に示すようなメニュー画面をディスプレイ163(図14)に表示し、メニュー番号の入力を受付可能である。
【0180】
メニュー番号「1」は管理装置141において管理されるユーザを登録するメニューであり、複写機1をユーザ先に納入する前に複写機1の機種と製造番号等が登録される。例えば登録ファイル名は、USR.MEMのような名前であり、ステップS62でメニュー番号「1」が選択的に入力すると、ステップS63からステップS64へ進んでUSR.MEMファイルをオープンし、ステップS65で図27に示すようにファイルの内容を表示する。
【0181】
次いで、ステップ66で登録番号、ステップS67でユーザ名、ステップS68で電話番号、ステップS69で機種、ステップS70で製造番号の順序でユーザ登録に関する項目を入力可能であり、また、それぞれの画面を図28〜図32に示すように表示する。
【0182】
次いで、ステップS71でこの入力データをUSR.MEMファイルに記憶し、ステップS72で図33に示すように登録を終了するか否か(Y/N)を問い合わせる画面を表示する。そして「Y」が入力されると、ステップS73からステップS74に進んでこのファイルをクローズして登録を終了し、再びステップ62のメニュー番号の入力制御に戻る。また、「N」が入力されるとステップS66へ戻り、再び図28に示す画面に戻って新しいユーザの登録が可能になる。
【0183】
ここで、USR.MEMファイルの一例として、複写機1の機種コードを「FT4060」、製造番号を「1234567」としてキャラクタで示すと、図27に示すように「00001;Aコピーサービス;37771234;FT4060;123456」となる。なお、最初の「00001」は登録番号、次の「Aコピーサービス」はユーザ名、その後の「37771234」は電話番号であり、各区切りにキャラクタ「;」が用いられている。
【0184】
図25に示すメニュー番号「2」の管理データ登録処理(ステップS75〜S81)とメニュー番号「3」の初期モード登録(ステップS82〜S89)については後述する。
【0185】
次に、図39のフローチャートを参照して複写機1の納入時の制御を説明する。納入時には、複写機1の全データが管理装置141に記憶済みか否かを示す初期データ送信済みデータが不揮発性RAM102の所定のアドレスDCSSDFに記憶される。なお、アドレスDCSSDFの内容が「0」の場合には、全データが未だ管理装置141に記憶されていないことを示し、「1」の場合には全データが記憶済みであることを示す。
【0186】
具体的には、納入時に図1に示したように電話回線142と通信コントロールユニット144を介して複写機1を接続し、複写機1の電源が投入されると、複写機1のCPU100がアドレスDCSSDFの内容をチェックし(ステップS91)、「0」の場合に納入時アラームと製造番号を管理装置141に送信する(ステップS92)。ここで、アラームとは複写機1側から警告発信を開始するような信号である。また、アドレスDCSSDFの内容が「1」の場合には、そのままこの処理を終了する。
【0187】
次に、図40のフローチャートを参照して管理装置141の納入時の制御を説明する。納入時に上記アラームを受信すると、ステップS101からステップS102へ進んで初期データ送信済みデータを読み出す。そして、ステップS103でこのデータをチェックし、「1」の場合にそのままこの処理を終了し、「0」の場合にステップS104以下に進む。
【0188】
すなわち、まず前述したUSR.MEMファイルをオープンにし、受信した機種コードと製造番号に合致するユーザが登録されているかをチェックし(ステップS104)、登録されていない場合にその旨を表示する(ステップS105)。なお、この場合には図25のステップS63〜S74に示すようなユーザ登録制御に移行するように構成してもよい(ステップS106,S107)。
【0189】
他方、ステップS104において登録されている場合には、USR.MEMファイルに記憶されているユーザ名からファイル名を自動的に決めてその名前のファイルを作成し、オープンにする(ステップS108)。例えばAコピーサービスである場合には、「Aコピーサービス.DTF」のようなファイル名を作成する。なお、DTFはファイル名の拡張子であって、納入時のデータファイルであることを示す。
【0190】
次に、ファイルに現在の日付を書き込み、複写機141内の設定値に関する全てのデータを読み出す(ステップS109)。そして、この受信した情報コードとデータをファイルに記憶し(ステップS110)、全データの記憶を終了すると(ステップS111)ファイルをクローズし(ステップS112)、ファイル名と例えば「納入時データを記憶しました」のような終了メッセージを表示し(ステップS113)、初期データ送信済みデータとして「1」を書き込む(ステップS114)。
【0191】
ここで、作成した「Aコピーサービス.DTF」の内容をキャラクタで示すと、例えば「19920314;51050080101/01/00;510l0130101/01/00;・・・・」のようになる。なお、最初の「19920314」は日付、「51050080101」は情報コード、次の「01」はデータ数、次の「00」はデータである。また、情報コードとデータ数とデータ「/」で区切られ、その他は「;」で区切られ、その他は情報コードとデータ数とデータが羅列されている。
【0192】
上記初期納入時のデータ・アップロードでは、管理装置141が複写機1からの納入時アラームを受信すると、複写機1内のデータを読み出すように構成されているが、複写機1が納入時アラームに続いて全データを管理装置141に送出するように構成してもよい。
【0193】
すなわち、納入時アラームの次に、機種コードと製造番号とメモリのデータ群を付加して送信する。管理装置141はこの納入時アラームを受信すると、その後の機種コードと製造番号からUSR.MEMファイル内で合致するユーザを検索し、「Aコピーサービス.DTF」のようなファイルを自動的に作成してオープンにし、同様な制御を行う。また、管理データを管理装置141に登録可能に構成してもよい。
【0194】
次に、図25に戻ってメニュー番号「2」の管理データ登録処理を図34及び図35も参照して説明する。
この管理データ登録が選択されると、ステップS75からステップS76へ進み、管理データ登録内容をファイルをオープンにする。このファイル名は「管理D登録.DAT」のように予め決まっており、図34に示すような画面で情報コードをオペレータに問い合わせる。
【0195】
そして、ステップS77で情報コードが入力されるとステップS78でこの情報コードをファイルに記憶し、ステップS79で図35に示すような画面で登録を終了するか否か(Y/N)を問い合わせる。そして「Y」が入力されると、ステップS80からステップS81へ進んで管理データの登録処理を終了してファイルをクローズし、「N」が入力されるとステップS76へ戻って再び図34に示す画面になる。
【0196】
なお、このファイル「管理D登録.DAT」の記憶されたデータのみを管理する場合には、前述した納入時において全設定値データを呼び出す代わりに、ファイル「管理D登録.DAT」の記憶された情報コードをファイルの終わりまで送出すればよい。
また、納入時に複写機1の全データを管理装置141に記憶済みか否かの判断は、管理装置141のメモリを用いてもよい。なお、このメモリは不揮発性のものが望ましく、例えばフレキシブルディスクやハードディスクなどが用いられる。
【0197】
次に、図41のフローチャートを参照してこの場合の管理装置141の動作を説明する。
まず、ステップS121〜S123で納入日の夜間等において管理装置400がファイル「USR.MEM」に登録されているユーザ全ての状態を監視するために、全ての登録ユーザの名前が付された初期納入時データファイルがあるか否かをチェックする。
【0198】
例えば、ファイル「USR.MEM」に登録されている「Aコピーサービス」の納入時のデータファイルである「Aコピーサービス.DTF」をステップS123で探し、該当ファイルがある場合にはステップ131で通常の監視処理(コピー枚数カウンタやその日に異常に近い状態が発生したのかチェック)を行う。他方そのファイルが存在しない場合には初期納入時と判断して、ステップS124へ進んでファイルを作成し、ステップS125で複写機1の全データを読み出して、ステップS126で「Aコピーサービス.DTF」に記憶する。
【0199】
その後、ステップS127で終了と判断すると、ステップS128でファイルをクローズし、ステップS129で作成したファイル名と「納入時データを記憶しました」のような終了メッセージを表示する。そして、ステップS130で次の登録ユーザについて上記処理を行ってステップS122へ戻り、全ての登録ユーザについてこの処理を完了すると、この制御を終了する。
【0200】
また、この制御の場合にも同様に、「管理D登録.DAT」に記憶されたデータのみをアップロードすることも可能である。なお、夜間において管理装置141が複写機1を管理する理由は、ユーザなどによる使用頻度が低いからである。また、この処理は管理装置141の時計機能により自動的に行われるが、複写機1が時計を有する場合には、複写機1が所定の日にアラームを送出するようにしてもよい。
【0201】
さらに、アラーム送信時に複写機1が機種コードと製造番号をデータとして送出する代わりに、通信コントロールユニット144が付加する複写機識別コードを用いてもよい。
また、管理装置141がプリンタ406を備えているので、ファイル内容をプリンタ165(図14)を介して印刷すれば、画面で保守管理するよりデータを見易くすることができ、さらに、表計算プログラムによりこのファイルをロードすれば、図45に示すように見易い表を印刷することができる。
【0202】
ここで図25に戻り、初期納入時を判断して初期モードデータを管理装置141から複写機1に自動的にダウンロードする制御を、図36〜図37も参照して説明する。
前述したように、管理装置141は通常図26に示すような管理メニューを表示しており、メニュー番号「3」が選択されるとステップS82からステップS83へ進んで、図36に示すような画面で初期モード登録のユーザ名を問い合わせる。
【0203】
ユーザ名が入力されると、ステップS84でこのユーザ名からファイル「ユーザ名.DFT」を探してオープンにし、図37に示すような画面で情報コードを問い合わせる。なお、このファイルは例えば「Aコピーサービス.DFM」のような名前であり、拡張子は初期モードが記憶されている登録ファイルであることを示している。また、このファイルが存在しない場合には新たに作成してオープンにする。
【0204】
次いで、ステップS85,S86で初期モードデータの情報コードと、データ数とデータが入力されると、ステップS87で図38に示すような画面で初期モードの終了を問い合わせる。そして、「Y」が入力されると初期モードの登録を終了してファイルをクローズし(ステップS88,S89)、「N」が入力されるとステップS84へ戻り、再び図37に示すような画面になる。
【0205】
ここで、初期モード登録ファイルは、モード選択データに対応する情報コードとデータ数とデータがシーケンシャルに記憶されたものであり、情報コードとデータ数とデータは「/」で区切られ、その他は「;」で区切られている。
また、ファイル「Aコピーサービス.DFM」には、例えばユーザの要望により操作ブザー音を消したり、コピー枚数表示を1枚毎に減らすという初期モードが登録されている場合、キャラクタ表現では例えば「51050080101/01/01;51010130101/01/01;・・・・」で示される。
【0206】
次に、図42のフローチャートを参照して、納入時の初期モード設定動作を説明する。
まず、前述した納入時のデータ・アップロードを行った後、管理装置141はステップS141でファイル「Aコピーサービス.DFM」を探して、あればステップS142でそれをオープンにする。この初期モード登録ファイルがない場合には、ステップS143へ進んでメッセージを表示して待機する。
【0207】
このファイルをオープンにするとその内容を次々に読み出し、「/」の区切りを削除してそのまま複写機1に送信する(ステップS145)。また、「;」の区切りを読み出すと、そのデータを送出しないで送出した情報コードと同じコードが返信されるまで待機し(ステップS146)、同一の情報コードを受信しない場合にはステップS147でエラー表示を行い、この設定動作を終了する。
【0208】
管理装置141は、この処理をファイル「Aコピーサービス・DFM」のエンドまで行い、ファイルエンドになるとステップS144からステップS148へ進んでファイルをクローズし、ステップS149で終了メッセージを表示してこの設定動作を終了する。
【0209】
複写機1はこのデータを受信すると、対応する初期モードデータを書き換え、例えば、操作ブザー音がオフのモードデータ「1」はエリアDMBZOFに記憶され、コピーカウンタの減算モードデータ「1」はエリアDMCPCTに記憶される。これにより、複写機1は電源がオンの場合にエリアDMBZOFを参照して、「1」の場合には操作ブザー音を鳴動せず、また、コピースタート時にエリアDMCPCTをチェックして、「1」の場合にはコピー枚数表示器にセット枚数を表示し、コピー1枚ごとに減じて表示する。
【0210】
次に、図43の(a),(b)のフローチャートを参照して、複写機1のメモリクリア時にデータ管理装置141から複写機1にダウンロードする動作を説明する。ここで、メモリのクリアとは、メモリの内容を「0」にセットするものではなく、全複写機1に共通の初期値に設定することである。
【0211】
複写機1は、図43の(a)に示すサービスモードチェックS150のフローのように、モードクリア/予熱キー189と(ステップS151)、プログラムキー153を押しながらのメインスイッチのオン(ステップS152)により、サービスモードに移行する。このサービスモードに移行すると、ステップS153でサービスモード番号がテンキー156を介して入力され、エンタキー155が押下されるとステップS154からステップS155へ進み、各サービスモード番号に対応するサービスモード処理を実行する。
【0212】
このサービスモード処理の一例として、メモリクリア処理番号「100」が予め設定されている場合、番号「100」とエンタキー155の入力により、図43の(b)に示すメモリクリア設定モードS160のフローに移行する。
【0213】
ここで、数値「1」とエンタキー155の入力によりメモリクリア処理が行われ、数値「0」とエンタキー155の入力により再びサービス番号入力状態に戻る(ステップS161〜S163)。
メモリクリア処理では、デフォルト・データテーブルに応じて複写機1のメモリ内容を書き換える処理を行う。デフォルト・データテーブルは図44に示すようにRAM102に記憶され、書き換えデータのアドレスと初期値が並べられている。アドレスは1バイト、データは1バイトである。
【0214】
図43(b)を参照すると、まず、メモリクリアポインタPTMCRにデフォルト・データテーブルの先頭アドレスTBTFDTをセットする(ステップS164)。なお、図44に示す例では、メモリクリアポインタPTMCRの内容が示すアドレスは、バイアスデータアドレスDBBIASである。
ステップS165で、このメモリクリアポインタPTMCRの内容が示すアドレスに(PTMCRの内容+2)バイアスデータ「80H」を書き込み、次いでステップS166で、メモリクリアポインタPTMCRの内容に「3」を加算することによりセットし直す。
【0215】
これを、メモリクリアポインタPTMCRの内容がアドレスTBDFEDと等しくなるまで繰り返すことにより、メモリクリア処理が終了し(ステップS167)、メモリクリア処理が終了すると、複写機1は管理装置141に対してメモリクリアアラームと機種コードと製造番号を送出する。
【0216】
管理装置141は、このメモリクリアアラームを受信すると、機種コードと製造番号からユーザ登録データファイル「USR.MEM」をオープンにしてユーザを検索し、そのユーザの納入時データファイル、例えば「Aコピーサービス.DTF」を検索する。このファイルがない場合には、「Aコピーサービス.DTFがありません」のようなメッセージを表示し、ブザーを数回鳴らして待機する。
【0217】
他方、このファイルがある場合にはオープンにし、ファイルの内容を順次読み出して複写機1に送出す。この処理は、前述したようにメインスイッチがオンの時に、管理装置141から初期モードを設定する場合と同様に行われる。
【0218】
この実施例によれば、複写機1のメモリクリア時に、データを管理装置141から複写機1にダウンロードするので次のような効果がある。
すなわち、近年の複写機1では、RAM102の記憶内容が消えないように、電源のオフ時にRAM102の電源をメイン電源からリチウム電池等に切り替えて不発揮性にしたものが知られているが、このような複写機において制御基板が故障した場合、修理の簡略化や部品管理コストの低減のために、制御基板がユニット単位で交換される。
【0219】
しかしながら、制御基板に実装されたRAM102の記憶内容は、新しい基板に移し替えないと複写機のモードの再設定や画質の再調整等の繁雑な作業が必要になる。この実施例では、制御基板を交換した場合に、デフォルト値に像形成データや初期モードを設定するメモリクリアをサービスモードで行うことにより、その複写機の納入時のデータが自動的にダウンロードされるので、モード再設定や画質の再調整等の作業を簡略化することができる。
【0220】
また、夜間時に毎日複写機1のデータをアップロードして監視することにより、基板交換時にダウンロードされるデータを最新のデータに設定することができる。なお、この場合の制御は、メモリクリア時に管理装置141からダウンロードされる初期納入時の複写機1のデータファイルを最新データに設定すればよいので、その詳細な説明を省略する。
【0221】
また、管理装置141は、パーソナルコンピュータ,ワークステーション,あるいはスーパコンピュータなどの他、複写機1を管理するために特に開発された装置を用いることができる。したがって、複写機1単独では負担が重い処理を行うことができる。
【0222】
図47は、この発明による画像形成装置管理システムの他の構成例を示し、図1と対応する部分には同一符号を付してある。
この実施例では、例えば画像形成条件データを複写機1から管理装置141へアップロードして、ニューロ・ファジイ及びAI(人工頭脳)制御により計算し、それを複写機1にダウンロードしたり、複写機1の故障診断を行ったりすることができる。
【0223】
さらに、複写機1が原稿画像を光電変換してディジタル信号で処理するディジタル複写機であれば、その画像データをアップ及びダウンロードして画像編集加工処理,翻訳処理,画像提供サービス等を行うことができる。
【0224】
また、通信コントロールユニット144には、複写機1のみならずファクシミリ146,プリンタ147,キーカード148,コインラック149,パーソナルコンピュータ150等を接続可能に構成してもよい。また、管理装置141が有するプログラムの一部または全部をパーソナルコンピュータ150にロードすれば、サービスマンがこのパーソナルコンピュータを携帯することにより、ユーザサイドで管理を行うこともできる。
【0225】
さらにまた、この実施例では管理装置141と複写機1の間のデータの授受を通信コントロールユニット144と交換機143等を介して行っているが、これらの機能を管理装置141内と複写機1内に設けてもよい。
あるいはまた、管理装置141と複写機1を電話回線142を介して接続する代わりに、ケーブルで直接接続したり、あるいは無線や光で通信を行うようにしてもよい。
【0226】
次に、図1などにより前述した画像形成装置管理システムによるこの発明に係わる他の機能について、図48〜図50のフローチャートを参照して説明する。図1及び図12に示した複写機1のCPU100は、電源スイッチがONになった後、図48のメインフローに沿って制御する。すなわち、イニシャライズ処理を行った後、通常モードの処理を繰り返す。なお、このフローとは別に通信割り込み処理により、通信要求及びオートコール要求が発生する度に管理装置141との通信を行う(フローの図示は省略)。
【0227】
通常モード時には、画像形成動作を始め各種自動調整を条件によって行うが、そのうちVL自動調整を例にとってその動作説明を行う。
VL自動調整とは、感光体の経時感度低下、低温時の感度変化や光学系汚れ、ランプ劣化による光量低下等が原因での地肌汚れなどの低減を目的としたランプ電圧の自動調整である。
【0228】
実際には、電源ON時にメインルーチンからの呼び出しにより、例えば図50に示すようなVL自動調整処理を行う。すなわち、低温時における残留電位 VRによる補正を実施する場合で、且つ感光体ドラム35の温度が25℃以上ある場合、あるいはコピー枚数が規定枚数に達した場合に、図2及び図8に示した電位センサ39によって感光体ドラム35上の残留電位VR を検知し、コピーが終了しているか否かの判断へ移行する。
【0229】
そして、コピーが終了していればVL 検知をスタートして、第1スキャナ24を図3に示したVLパターン124の下に移動させ、その反射光像を帯電チャージャ37によって帯電された感光体ドラム35の表面に結像させてVLパターンを作像した後、その表面電位(白部電位VL )を電位センサ39によって読み取り、設定されたランプ電圧との比率によって露光ランプ22への供給電圧を補正する。
【0230】
図49は図48の通常モードの処理の中の管理装置141との通信に係わる処理を示すフローチャートであり、管理装置141から通信要求が発生した場合には、上述したVL自動調整を含む自動調整中か否かを判断し、自動調整中ならば管理装置141との通信を行わないで(通信を禁止して)その調整を継続して行い、自動調整中でなければ管理装置141との通信を行ってリターンする。
なお、管理装置141から通信要求が発生した時に画像形成動作中であった場合にも、管理装置141との通信を行わないで画像形成動作を継続させる。
【0231】
次に、この発明のさらに他の機能について説明する。なお、ハード構成は前述の実施例と同様なのでそれらの図示及びその説明を省略する。
ここで、管理装置141との通信は電話回線142の使用頻度の低い時間帯に行うことが望ましいが、その判定手段として複写機1の前面に設置された人体検知センサ114(図12)の検知結果を用いる。それを図51のフローチャートによって説明する。
【0232】
複写機1のCPU100が、まず人体検知センサ114がON状態か否かを判断して、ON状態でなければ人体検知フラグを“0”にリセットしてリターンするが、ON状態ならば図示しない人体検出カウンタON_COUNTをインクリメント(+1)する。
【0233】
次いで、人体検出カウンタON_COUNTのカウント値が予め決められた値(図中では「100」)を越えているか否かを判定して、越えていなければそのままリターンし、越えている場合には人体検知フラグを“1”にセットした後、人体検出カウンタON_COUNTを「0」にクリアしてリターンする。以後、人体検知をそのフラグを参照して判断すれば、複写機の前を通過する人を誤検知しなくて済む。
【0234】
図52は、この実施例における複写機1のCPU100による管理装置141との通信に係わる処理を示すフローチャートであり、管理装置141から通信要求が発生した場合には人体検知フラグが“1”か否かを判断して、“1”でなければ管理装置14との通信を行ってリターンし、“1”であればこれから複写機を使用しようとしている人がいると判断してそのままリターンし、管理装置141との通信を行わない(通信を禁止する)。
【0235】
図53は、この実施例における複写機1のCPU100による管理装置141との通信に係わる他の処理を示すフローチャートであり、管理装置141との通信中の場合には人体検知フラグが“1”か否かを判断して、“1”でなければそのままリターンし、“1”であれば管理装置141との通信を中断してリターンする。
【0236】
図54は、この実施例における複写機1のCPU100による管理装置141との通信に係わるさらに他の処理を示すフローチャートであり、管理装置141と通信中の場合には人体検知フラグが“1”か否かを判断して、“1”でなければそのままリターンし、“1”であれば通信内容が画像形成条件調整データの書き換えか否かを判断する。
【0237】
そして、画像形成条件調整データの書き換えでなければ管理装置141との通信を中断してリターンするが、画像形成条件調整データの書き換えであった場合には通信の中断による内部データの破損が起こり得るのでそのままリターンし、通信の終了を待ってから通常の画像形成モードとなるようにする。
なお、管理装置141との通信中に人体検知センサ114がONになって人体検知フラグが“1”になった場合には、操作部70に現在通信中であることを示す表示を行い、ユーザに通信中であることを知らせるようにするとよい。
【0238】
例えば、図55のフローに示すように、図11に示したパターン表示部72の倍率表示部(D12)に「CSS」を表示させると共に「お待ち下さい」の待機表示を点灯させる。そして、管理装置141との通信が終了した時点でこれらの通信表示を消灯させる。
なお、この実施例における人体検知センサ114を、赤外線等によって人体以外の物体の接近も検知できる物体検知センサとしてもよい。
【0239】
次に、この発明のさらに他の機能について、図56のフローチャートによって説明する。
図56は、複写機1のCPU100による管理装置141との通信に係わる処理を示すフローチャートであり、管理装置141から通信要求があった場合に、プログラムモードの登録中か否かを判断する。
【0240】
ここで、ユーザが操作部70の図10に示したプログラムキー80によって任意の画像形成モード(拡大,縮小,両面印字等)を選択的に組み合わせて登録させることができるモードをプログラムモードという。
【0241】
そして、プログラムモードの登録中でなければ管理装置141との通信を行ってリターンするが、プログラムモードの登録中の場合にはそのモード登録を継続してリターンする。すなわち、プログラムモードの登録中に管理装置141から通信要求があった場合にはそのモード登録を優先的に行い、管理装置141との通信を行わない。
【0242】
図57は、この複写機1のCPU100による管理装置141との通信に係わる他の処理を示すフローチャートであり、管理装置141との通信中にプログラムモードの登録要求が発生したか否かを判断して、登録要求が発生しなければそのままリターンし、登録要求が発生した場合には管理装置141との通信を中断してリターンする。
【0243】
次に、この発明のさらに他の実施例を説明する。図58はこの発明を適用する画像形成装置管理システムの他の構成例を示す。
この実施例においても、サービス拠点に設置されている管理装置16と各ユーザの元に設置されている複写機(図では「PPC」記す)1等の画像形成装置とを通信回線である公衆回線網17を介して接続している。
【0244】
ユーザ側には管理装置16との通信を制御するための通信コントロール装置18が設置されており、ユーザ元の各複写機1はこの通信コントロール装置18に接続されている。この通信コントロール装置18には、電話機19やファクシミリ装置20が接続可能になっており、ユーザの既存の回線に挿入する形で設置が可能になっている。
【0245】
そして、この通信コントロール装置には複数の複写機1が接続可能になっているが、もちろん単数の場合もある。これらの複写機1は同型のものである必要はなく異なる機種でもかまわず、複写機以外のプリンタ等の画像形成装置でもかまわない。ここでは説明の便宜上、1台の通信コントロール装置18に最大5台の複写機1が接続可能であるものとする。そして、通信コントロール装置18と複数の複写機1はRS−485規格によりマルチドロップ接続されている。
【0246】
この通信コントロール装置18と各複写機1との間の通信制御は、基本型データ伝送制御手順により行われる。通信コントロール装置18を制御局としたセントラライズド制御のポーリング/セレクティング方式でデータリンクの確立を行うことにより、任意の複写機との通信が可能になっている。各複写機はアドレス設定スイッチによって固有の値を設定できるようになっており、これによって各複写機のポーリングアドレス及びセレクティングアドレスが決定される。
【0247】
図59は、図58の通信コントロール装置18の構成例を示すブロック図である。これは図1に示した画像形成装置管理システムにおける通信コントロールユニット144に相当するものである。
【0248】
この通信コントロール装置18においては、公衆回線網17からの信号はまず切替部280に入力される。ここでは、公衆回線側からの通信が通信コントロール装置18に接続されている電話機19(または図58のファクシミリ装置20)宛のものであれば、公衆回線側を電話機19(または図58のファクシミリ装置20)に接続し、管理装置16からの通信であれば、公衆回線側のモデム281に接続する。
【0249】
また、RS−485用のトランシーバを用いた通信インターフェース283によって複写機1側との通信を行う。これらの制御・処理は、ROM285内の制御プログラムに従ってCPU284を中心に行われる。RAM286には処理の中間結果などを格納するほか、通信テキストを一時的に格納しておくためにも用いる。また、管理装置16側から通信コントロール装置18の動作に必要な各種パラメータもRAM286に書き込まれている。
【0250】
通常この通信コントロール装置18は、24時間連続通電を行なって常に管理装置16と通信可能な状態にしておくが、不慮の電源断等でこれらのパラメータの内容が失われることがないように、バッテリ287によりRAM286をバックアップしている。さらに、時計288とトータルカウンタ値自動発呼許可スイッチ289(その用途は後述する)も備えている。
【0251】
図60は、図58に示した管理装置16の構成例を示すブロック図である。
この管理装置16は、図14に示した最初の実施例の管理装置141と略同じ構成であり、各種処理を実行するホストコンピュータ161と、管理データ等を格納しておくための磁気ディスク等の外部記憶装置(図14のメモリに相当する)162と、表示用のディスプレイ163と、操作手段としてのキーボード164と、管理データ出力用のプリンタ165と、公衆回線網17と接続するための第2通信手段であるモデム167によって構成されている。
【0252】
図61は、図58に示した複写機1の制御系の構成を示すブロック図である。なお、この複写機1の機構部は図2等によって先に説明したものと同様であり、その制御系も図12によって説明したものと略共通しているので、図12と対応する部分に同一符号を付してそれらの説明は省略する。
【0253】
この制御系における通信インタフェース103は、通信コントロール装置18を介して管理装置16との通信を行う第1通信手段である。そして、アドレス設定スイッチ115により複写機固有のアドレスを1〜5の範囲で設定できる。また、通信許可スイッチ116により、通信コントロール装置18との通信の許可/禁止を設定することができる。
【0254】
次に、主として図62以降を参照してこの実施例の作用を詳細に説明する。
まず、図62及び図58を参考して遠隔通報の機能について説明する。
【0255】
遠隔通報キーによる遠隔通報の場合は、複写機1の操作部70に設けられた遠隔通報キー83(図10)が押下されると、図62の(a)に示すように、その複写機1から通信コントロール装置18へ遠隔通報キーによる遠隔通報データを送信する。これを受信した通信コントロール装置18は、予め内部に設定されている管理装置16の電話番号へ発呼して、その遠隔通報キーによる遠隔通報データを送信する。
【0256】
管理装置16は、通常サービス拠点などに設置されている。このとき通信コントロール装置18から管理装置16へ送信されるデータは、通信コントロール装置18が複写機1より受信した複数種類のデータの中から、予め通信コントロール装置18に設定されている種類のデータのみとする。この設定は管理装置16から公衆回線網17を通して通信コントロール装置18に設定することが可能になっている。
【0257】
通信コントロール装置18が所定のデータを管理装置16へ送信し終わると、通信コントロール装置18は送信元の複写機1に対して、通信コントロール装置18と管理装置16との間の通信の結果を表わす通報結果報告を送信する。これにより、送信元の複写機1は、通信が正常に終了したか又は何らかの異常により通信ができなかったかを知ることができる。
【0258】
また、通常複写機には自己診断機能が備わっており、定着温度の異常を検知した場合や、各調整箇所の電子ボリュームによる調整が不能の場合など、複写機が危険状態または使用不能な状態になった場合に、「エラー」もしくは「サービスマンコール」のような形でユーザやサービスマンに知らせることが一般的に行われている。
【0259】
このような複写機の自己診断機能により異常が検知された場合にも、図62の(b)に示すように、その複写機1から通信コントロール装置18へ自己診断異常による遠隔通報のデータを送信する。その遠隔通報データを受信した通信コントロール装置18は、自己診断異常による遠隔通報データを管理装置16へ送信し、通信終了時に送信元の複写機に通報結果報告を送信する。
【0260】
さらに、自己診断機能によって、異常状態には至っていないが異常状態にごく近いと診断した場合など、メインテナンスを行った方が好ましいと複写機が判断した場合にも、図62の(c)に示すように、通信コントロール装置18へ事前警告の遠隔通報データを送信する。この自己診断異常による遠隔通報の場合は必然的に複写機は使用不可状態になっているが、事前警告による遠隔通報の場合は複写機は使用可能状態のままとし、通信中であっても原稿がセットされスタートキーが押下されれば複写動作を行う。
【0261】
このとき、複写処理によって複写機1のコントローラの負荷が重い場合や、送信データ中に含まれる内容が複写動作によって変更されて整合がとれなくなる可能性がある場合などには通信を中断してもよい。事前警告の遠隔通報データは緊急性が低いため、これを受信した通信コントロール装置18はすぐには管理装置16へ送信せず、通信コントロール装置18に接続されている電話機19やファクシミリ装置20の利用頻度が小さい時間帯や、公衆回線網17のトラフィック量が少ない時間帯など、通信に都合のよい時刻に送信を行うようにするとよい。
【0262】
この時刻は、管理装置16から通信コントロール装置18に対して設定可能になっており、図59に示した時計288による現在時刻との一致によって送信時刻を判断できる。この事前警告の遠隔通報の場合は他の遠隔通報の場合と異なり、通報結果報告を複写機1には送信しない。
【0263】
次に図63を参照して、管理装置側から複写機へアクセスする場合を説明する。管理装置16から複写機1へのアクセスには、目的別に大別してリード(Read)要求,ライト(Write)要求,及びエクセキュート(Execute)要求の3種類がある。リード要求とは、複写機1内のロギングデータ,各種設定値,各種センサの出力値などを読み出す処理であり、ライト要求とは、各種設定値などを管理装置16からデータを送って書き換える処理である。エクセキュート要求とは、複写機1に対してテスト動作などを行わせる処理である。
【0264】
この各要求時における管理装置16と通信コントロール装置18と複写機1の間の通信処理の手順を図63の(a),(b),(c) に示すが、いずれの場合も管理装置16から目的の複写機1が接続されている通信コントロール装置18へダイヤルして、各要求データを送信する。通信コントロール装置18は管理装置16からこれらの要求データを受信する。要求データを受信した通信コントロール装置18は目的の複写機1に要求データを送信する。
【0265】
これを受信した複写機1は、要求内容を処理した後に要求に対する応答を通信コントロール装置18へ送信する。通信コントロール装置18はこれを管理装置16へ送信し、ひとつの処理単位を終了する。
【0266】
図64を参照して、管理装置側から通信コントロール装置へアクセスする場合を説明する。管理装置16から通信コントロール装置18へのアクセスには、やはり目的別に大別して、リード(Read)要求,ライト(write)要求,およびエクセキュート(Execute)要求の3種類がある。この時の各処理の手順を図64の(a),(b),(c)に示している。
【0267】
リード要求とは、通信コントロール装置18内の設定パラメータやステータスを読み出す処理や、予じめ通信コントロール装置18が複写機1の内部の情報を読み出して通信コントロール装置18の内部に記憶させている場合に、これを読み出す処理などである。
【0268】
ライト要求とは、通信コントロール装置18のパラメータを管理装置16からデータを送って設定する処理などである。
エクセキュート要求とは、通信コントロール装置18に対して機能チェックなどのテスト動作を行わせる処理などである。
【0269】
図65を参照して、管理装置を用いずに通信コントロール装置から複写機へアクセスする場合の処理について説明する。
通信コントロール装置18から複写機1へのアクセスは、通信コントロール装置18が複写機1の内部の情報を読み出して通信コントロール装置18の内部にデータを保留しておき、後で管理装置16からの読み出しを可能にするための読み出し処理である。
【0270】
一般に、複写機の保守契約やメインテナンスのためにトータルコピー枚数等のカウンタ値が用いられている。このシステムを用いて複写機1から通信コントロール装置18へ定期的にトータルコピー枚数のカウンタ値を送信しておき、複写機1の電源が断たれている場合など、複写機1が通信不能状態の場合でも管理装置16側がこのカウンタの値を知ることが可能になっている。
【0271】
これには前述した通り、通信コントロール装置18が複写機1の内部の情報を読み出して通信コントロール装置18の内部にデータを保留する機能を利用する。通信コントロール装置18内の時計288(図59)を基準にして、通信コントロール装置18内に設定されたパラメータ中のトータルカウンタ値収集時刻に達した時点で、通信コントロール装置18は、接続されているすべての複写機に対して順次トータルコピー枚数情報の要求を毎日行う。
【0272】
そして、応答があった複写機の新しいトータルコピー枚数情報は、前日に読み出した値を更新して通信コントロール装置18内のバックアップされたRAM286(図59)に記憶しておく。また、トータルコピー枚数情報を要求された複写機の電源が断たれていた場合など、通信不能状態であったときはその複写機からのデータの応答受信を後回しにして、次の複写機に対して処理を行う。
【0273】
全複写機に対する要求を行った時点で、受信不能であった複写機のみに再度要求を行う。通常は複写機の電源が断たれていると考えられる夜間にトータルカウンタ値収集時刻を設定しておき、時間の経過と共に複写機の電源が投入されていき、複写機が電源投入直後のアイドリングや各部の調整を行っている間に、この通信が行われるようにする。
【0274】
通信コントロール装置18内のRAM286に記憶・保留されたトータルコピー枚数の情報の管理装置16への転送には、毎月の締め日などに定期的に管理装置16からのアクセスにより読み出す方法と、通信コントロール装置18内に設定されているトータルカウンタ値自動発呼日時に達した場合に通信コントロール装置が管理装置へ自動的に送信する方法の2通りが可能である。
【0275】
この方法の選択は、通信コントロール装置18に設けられているトータルカウンタ値自動発呼許可スイッチ289(図59)により設定される。このスイッチ289がONの場合は、通信コントロール装置18内に設定されているパラメータで示された日時に達すると、通信コントロール装置18内に設定されているパラメータで示された通報先電話番号へ発呼し、トータルコピー枚数のカウンタ値を管理装置16へ送信する。このスイッチ289がOFFの場合は、自動発呼はせずに管理装置16からのアクセスを待つことになる。
【0276】
この例では、定期的に通信を行うデータをトータルコピー枚数のカウンタ値としたが、これ以外のデータにしたり、別のデータを加えて通信を行ってもかまわない。
【0277】
図66は、通信コントロール装置18内にセットされるパラメータの一覧である。各アドレスの複写機ごとに、その複写機の機種番号とシリアル番号が登録されており、複写機1からの通報時にこれを付加して管理装置16へ送信したり、管理装置16からのアクセス時に選択すべき複写機1のアドレスを決定するために用いる。
【0278】
また、各遠隔通報理由ごとに通報先電話番号、リダイヤルの回数や間隔、管理装置16へ送信するデータの種類が設定されている。事前警告の遠隔通報には管理装置16への通報時刻も設定される。パラメータの各ブロックにはチェックサムが付加されており、通信コントロール装置18の誤動作や、バックアップ用のバッテリ287の消耗などによってパラメータの値が書き変わったり失われた場合にこれを検知することができる。
【0279】
これらのパラメータは管理装置16側から公衆回線網17を通して書き込まれるが、パラメータ設定用の携帯装置を通信コントロール装置に直接接続して書き込んだり、通信コントロール装置18上に操作手段を設けて設定する構成にしてもよい。
【0280】
図67は、遠隔通報時の通信データのフォーマットの一例である。(a)は複写機から通信コントロール装置へのデータフォーマットである。先頭のフィールドは通報理由コードであり、遠隔通報キーによる遠隔通報か、自己診断異常による遠隔通報か、事前警告の遠隔通報かの種別を表している。この後に複写機内部の情報が続いている。複写機状態とは、トナー,オイル,コピー用紙等の消耗品の状況や、各種センサ出力値,各種調整箇所の設定値,ユニットの接続状態などの情報である。
【0281】
(b)は通信コントロール装置18から管理装置16へのデータフォーマットである。複写機1からのデータに加え、先頭に情報発生源となった複写機を特定するために、機種番号とシリアル番号のフィールドが加えられる。また、後部に通信コントロール装置18内の時計288により、通報要因が発生した時刻が付加される。データ部分は、通信コントロール装置18に設定されているパラメータによって管理装置16へ送信するデータの種類が変化するが、この例では自己診断異常発生回数と複写機状態のみを管理装置16へ送信するように通信コントロール装置18へパラメータがセットされていた場合である。
【0282】
(c)は、通信コントロール装置から管理装置への通報を終了した時点で複写機に送信される通報結果報告のデータフォーマットである。
【0283】
図68は管理装置16から複写機1へのアクセス時のうち、リード(Read)処理時のデータフォーマットである。管理装置16から通信コントロール装置18へは、対象とする複写機1の機種番号とシリアル番号に続いてリード処理を表わす要求コードとリードを行う項目のコードが送信される。
【0284】
通信コントロール装置18から複写機1へは、機種番号とシリアル番号のフィールドが取り除かれ、リード要求コードと項目コードのみが送られる。これを受信した複写機1は、リード応答コードと受信した項目コードに続いて、要求されたデータを通信コントロール装置18に対して送信する。通信コントロール装置18では再び機種番号とシリアル番号を付加して管理装置16へ送信する。
【0285】
図69は同じくライト(Write)処理時のデータフォーマットである。この場合は、複写機1へ向かう通信では、リード処理の場合と比べて項目コードに続いて書き込むデータが付加される。管理装置16へ向かう通信では、項目コードのフィールドに続いて実際に複写機1に書き込んだデータが送られる。
通常は、複写機が受信した書き込むデータと複写機が送信する書き込んだデータは一致するが、受信したデータが有効範囲を外れていた場合などに境界値へ丸めてデータを書き込むこともあり、このような場合は一致しない。
【0286】
図70は同じくエクセキュート(Execute)処理時のデータフォーマットである。この場合は、複写機1へ向かう通信では、項目コードだけで動作対象が特定できない場合に、動作内容を補足するためのコードが項目コードに続く。要求された動作を実行した複写機1は、動作結果情報を管理装置16側へ送信する。
【0287】
図71は、管理装置16から通信コントロール装置18へのアクセス時のデータフォーマットであり、(a)はリード処理時,(b)はライト処理時,(c)はエクセキュート処理時のフォーマットである。
これらは複写機1へのアクセス時とほぼ同一のデータフォーマットであるが、機種番号とシリアル番号に代わって、通信コントロール装置18を示すコードになっている。
【0288】
図72は、通信コントロール装置18から複写機1へのアクセス時のデータフォーマットである。図68〜図70に示した管理装置16から複写機1へアクセスする場合における、通信コントロール装置18と複写機1との間のデータフォーマットと同一になっており、複写機1は管理装置16からのアクセスの区別を行う必要がなく、同様に扱うことができるようになっている。
【0289】
図73は、複写機1の図61に示したCPU100による通報制御のメインルーチンを示すフローチャートである。複写機1の操作部70の外に設けられた通信許可スイッチ116がONの場合に、操作部70の遠隔通報キー83(図10)が押下されるか、自己診断機能により異常の発生を検知するか、または事前警告が必要な状態であるかのいずれかの状態になったと判断したとき、それぞれの遠隔通報処理を行う。
【0290】
図74は、図73における遠隔通報キーによる遠隔通報のサブルーチンの処理内容を示すフローチャートである。
まず、通信コントロール装置18に対して遠隔通報キーによる遠隔通報データの送信を行う。通信コントロール装置18の無応答など、通報が正常に行えなかった場合は、操作部70上の遠隔通信異常表示D8(図11)を点灯あるいは点滅して、その旨をユーザに知らせる。
【0291】
通信コントロール装置18へ正常にデータが送信された場合は、タイムアウト判定用のタイマをリセットして、通信コントロール装置18からの通報結果報告を待つ。この例ではタイムアウト時間を3分間としており、3分以内に通報結果報告を受信しなかった場合をタイムアウトとして、通報失敗の旨をやはり操作部70上の遠隔通信異常表示D8の点灯あるいは点滅によって表示してユーザに知らせる。
【0292】
タイムアウト時間以内に通報結果報告を受信した場合は、その結果報告から正常に通報されたか否かを判断して、正常に通報された場合は自動通報が完了した旨を図表示し(図示は省略)、失敗であった場合はやはり遠隔通信異常表示D8の点灯あるいは点滅によってその旨を表示して、図73のメインルーチンへリターンする。
【0293】
図75は、同じく図73における自己診断異常による遠隔通報のサブルーチンの処理内容を示すフローチャートである。
このサブルーチンの処理も、通信コントロール装置18へ送信するデータが自己診断異常によるデータであることと、タイムアウト時間が20分であること以外は、図74によって説明した遠隔通報キーによる遠隔通報と同様であるので、その説明を省略する。
【0294】
図76は、同じく図73における事前警告による遠隔通報のサブルーチンの処理内容を示すフローチャートである。
このルーチンでは、通信コントローラ装置18に対して事前警告による遠隔通報データの送信を行う。
【0295】
図77は、通信コントロール装置18からアクセスされた場合の複写機1のCPU100による処理のメインルーチンのフローチャートである。
図61に示した通信許可スイッチ116がONの場合に、通信インタフェースユニット103に受信データがあった場合、これを受信して先頭フィールドによって要求された処理を判断して、リード要求,ライト要求,エクセキュート要求のいずれかを判断して、その判断結果に応じた処理を行う。上記いずれの要求でもない場合は、エラーコードを返送して、処理を終了する。
【0296】
図78は、図77のリード処理のサブルーチンの処理内容を示すフローチャートである。このルーチンでは、複写機1が受信した項目コードがリード可能な正しいものであれば要求されたデータを返送し、正しくなければエラーコードを返送する。
【0297】
図79は、図77のライト処理のサブルーチンの処理内容を示すフローチャートである。このルーチンでは、受信した項目コードがライト可能な正しいものでなければエラーコードを返送し、正しければ書き込む値をチェックし、それが有効範囲内であればそのまま受信データの値を書き込む。有効範囲外であった場合はその項目が有効範囲の境界値にデータを丸めて書き込んでよいものであれば、その境界値を書き込む。そうでなければエラーコードを返送してリターンする。
【0298】
境界値に丸めて書き込んで良いか否かは項目コード毎に決められている。定着温度の設定のように有効範囲内であっても書き換えの影響が大きいものや、数値の大きさに意味のないサービスセンターの電話番号などは境界値への丸めを禁止し、オートリセット時間のように画質に影響がないような項目は便宜を図るために境界値への丸めを許可する。例えば、オートリセット時間を可能な限り長時間にしたいような場合には、書き込む値を桁数いっぱいの最大値にすれば自動的に最大値が複写機側で選択される。
【0299】
図80は、図77のエクセキュート処理のサブルーチンの処理内容を示すフローチャートである。このルーチンでは、受信した項目コードがエグゼキュート可能な正ししものでなければエラーコードを返送する。正しければその項目に動作内容補足が必要な項目であるかどうかを判断し、必要でなければ指定された動作を実行し、動作結果情報を返送する。動作内容補足が必要な項目の場合は、補足された情報に従った動作を実行するが、動作内容補足が有効範囲外のデータであればエラーコードを送信してリターンする。
【0300】
次に、通信コントロール装置18と複写機1との通信の手順について説明する。図81は、通信コントロール装置18に5台の複写機が接続されている場合の、アイドル状態の通信シーケンスである。
【0301】
通信コントロール装置18は各複写機1のポーリングアドレスを用いて順次ポーリングシーケンスを送信するポーリングサイクルを実行する。自機のポーリングアドレスでポーリングされた複写機1は、送信テキストがなければ否定応答を通信コントロール装置18に送信する。通信コントロール装置18は、他に通信処理のない通常の状態ではこのポーリングサイクルを繰り返している。
【0302】
図82は、アドレス2の複写機に遠隔通報の送信テキストがある場合の通信シーケンスの例である。自機のアドレスでポーリングされた後にRS−485ライン上へ送信テキストを送出する。
【0303】
図83は、通信コントロール装置18からアドレス5の複写機へ通報結果報告のテキストを送信する場合の通信シーケンスの例である。現在行っているポーリングを終結後、目的の複写機のセレクティングアドレスを用いてセレクティングシーケンスを送信して、複写機へテキストを送信する。テキスト送信後は元のポーリングサイクルに復帰する。
【0304】
次に、この実施例によるこの発明に直接係わる処理について説明する。
図84は複写機1のCPU100による通信モード決定処理、すなわち複写機1と通信コントロール装置18との接続(通信可否)状態と通信許可スイッチ116のオン・オフ状態に応じてより最適な通信モードを決定するための処理を示すフローチャートである。
図85は図84の接続状態検知処理のサブルーチンを、図86は図84の通信中の通信許可スイッチ断処理のサブルーチンをそれぞれ示すフローチャートである。
【0305】
まず、複写機1と通信コントロール装置18との接続状態を検知するための処理を図85によって説明する。ここで、接続状態とは単なる結線状態が断線状態/接続状態であるにとどまらず、通信制御が確立しているか否か、結線されていても通信コントロール装置側の異常(電源断,故障等)があるか否か等も含んでいる。
【0306】
そのため、接続状態を検知するための接続(通信可否)状態検知手段(CPU100,ROM101内のプログラム等よりなる)は、まず結線状態か否かを検知して結線状態を確認すると、次に例えば通信コントロール装置18からのポーリング信号の有無により通信制御が確立しているか否かを判断する。
【0307】
図85のフローにおいて、ステップ20で電源オフ状態からオン状態へ変化した直後か否か、つまり電源が投入された直後か否かを判断して、YESならばステップ21で接続状態検知手段を起動させる時間間隔用タイマのタイマ値tを「0」にクリアすると共に、接続状態検知手段を有効か無効かに設定するためのチェックフラグflg-check を“0”にリセットにする。
【0308】
次いで、ステップ22で接続状態検知手段を起動させ、その接続状態検知手段が複写機1と通信コントロール装置18とが接続されている(通信可能)か否かを検知して、接続されていることが検知されるとステップ24で通信可能状態を示す通信可フラグflg-commを“1”にセットし、接続されていないことが検知されるとステップ25で通信可フラグflg-commを“0”にリセットする。
【0309】
ここで、ステップ20により電源投入時はステップ22〜25で必ず接続状態検知手段を起動させ、複写機1と通信コントロール装置18との接続状態を検知するようにしたのは、複写機1の電源オフ時にその接続状態に変化があった場合にも対応でき、的確且つ最新の接続情報を認識するためである。
【0310】
一方、ステップ20で電源オフ状態からオン状態に変化したのでなければステップ26へ進み、チェックフラグflg-check が“1”(セット状態)であるかどうかを判断する。このフラグのセット/リセットについては後述する図84のフローで説明する。そして、このチェックフラグflg-check が“0”であれば直ちにリターンし、“1”であれば接続状態検知手段は有効であり、ステップ27以降の処理を実行する。
【0311】
ステップ27では、ステップ24,25でセット/リセットされた通信可フラグflg-commが“1”(複写機1と通信コントロール装置18との通信が可能)であるかどうかを判断し、“1”であればステップ22で接続状態検知手段を起動させ、前述の場合と同様に複写機1と通信コントロール装置18とが接続されているか否かの検知を行う。
【0312】
それによって、接続状態検知手段は常時有効となり、複写機1と通信コントロール装置18との接続状態の変化を絶えず監視することが可能となり、接続状態(通信可能状態)から非接続状態(通信不可状態)へと変化したことをリアルタイムで検知でき、接続状態に応じた対応を的確且つ迅速にとれる。
【0313】
一方、ステップ27で通信可フラグflg-commが“1”(複写機1と通信コントロール装置18との通信が可能)でないと判断された場合には、ステップ22で接続状態検知手段を起動させる必要がなくなるが、ステップ28へ進んで接続状態検知手段を起動させる時間間隔用タイマのタイマ値tが所定時間tmax に達したか否かを判断して、達した場合には時間間隔用タイマのタイマ値tを「0」にクリアしてステップ22へ移行し、達しない場合には時間間隔用タイマのタイマ値tをカウントアップ(+1)して、リターンする。
【0314】
すなわち、このルーチンに入る度に時間間隔用タイマのタイマ値tをカウントアップ(+1)させ、そのタイマ値tが所定時間tmax に達した時にそのタイマ値tを「0」にクリアして、ステップ22で接続状態検知手段を起動させ、複写機1と通信コントロール装置18とが接続されているか否かの検知動作を実施する。
【0315】
このように、複写機1と通信コントロール装置18とが非接続状態(通信不可状態)時であっても、通信制御モードを全く無視するのではなく、所定期間tmax 毎に複写機1と通信コントロール装置18との接続状態を検知するので、通信コントロール装置18が故障等から回復して複写機1との接続状態(通信可能状態)が確保された時に、直ちにその接続状態を検知して通信状態を有効にすることができる。
【0316】
次に、図61に示した複写機1のCPU100による通信モード決定処理について説明する。
まず、図61に示した通信許可スイッチ116について説明する。この通信許可スイッチ116は複写機1側に設けられ、通信コントロール装置18との通信許可/禁止を設定するためのものである。この通信許可スイッチ116として、図示しない表示部に表示されタッチ入力により検知されるソフトスイッチやディップスイッチのようなハードスイッチを用いるとよい。
【0317】
この実施例の複写機1における通信モードは、通信許可スイッチ116のオン・オフ状態と通信コントロール装置18との接続状態に応じて以下の(1)〜(4)に示す4つのモードに分けられる。
【0318】
(1)通信許可スイッチ116がOFFで通信可能状態(flg-comm=1)の場合
複写機1と通信コントロール装置18との通信を無効あるいは有効且つビジィ(BUSY)状態とし、接続状態検知手段を常時無効(flg-check =0)にする。
【0319】
それによって、複写機1と通信コントロール装置18とが接続状態(通信可能状態)であっても、通信許可スイッチ116により通信を有効にしたり無効にしたりすることができるため、例えばサービスマンコールによりサービスマンがユーザ先に修理のために出向き、サービスマンコール等の再現テストを行った場合に、不用意に不必要なデータ(サービスマンコール信号等)を送信したりすることを防止できる。
【0320】
(2)通信許可スイッチ116がOFFで通信不可能状態(flg-comm=0)の場合複写機1と通信コントロール装置18との通信を不許可にして通信モード処理を禁止し、接続状態検知手段も常時無効(flg-check =0)にする。
それによって、通信機能を持つ装置自体が設置されていない場合など通信モード機能自体を必要としない場合、通信モードを実行することによる複写機1側のCPUの負担が増大して効率が低下してしまうことを防止できる。
【0321】
(3)通信許可スイッチ116がONで通信可能状態(flg-comm=1)の場合
複写機1と通信コントロール装置18との通信を有効にして通信モード処理を実行し、接続状態検知手段も常時有効(flg-check =1)にする。
それによって、複写機1と通信コントロール装置18との接続(通信可否)状態の変化、特に接続(通信可能)状態から非接続(通信不能)状態に移行した場合の変化をリアルタイムで検知できる。
【0322】
(4)通信許可スイッチ116がONで通信不可能状態(flg-comm=0)の場合
複写機1と通信コントロール装置18との通信を不許可にして通信モード処理を禁止し、接続状態検知手段を常時有効(flg-check =1)にする。
したが、これ以外のデータにしたり、別のデータを加えて通信を行ってもかまわない。
【0323】
それによって、複写機1と通信コントロール装置18との接続状態の変化、特に電源投入後の非接続状態から接続状態(結線,電源投入,故障からの回復等による通信可能状態)に移行した場合の変化をリアルタイムで検知できる。また、複写機1と通信コントロール装置18との通信を不許可にしたので、通信モードを無効にして複写機1側の通信用モードプログラムを切り離して実行しないようにし、CPUに対する負荷を軽減して効率的にシステムを稼働させることができる。
【0324】
なお、上述のようにしないと、以下のような不具合が生じる。
複写機1は、例えば図62に示したように遠隔通報キーによる遠隔通報機能や自己診断異常による遠隔通報機能を有しているので、上記遠隔通報を行うと、通信コントロール装置18から送信元の複写機1に対して、通信コントロール装置18と管理装置16との間の通報の結果を示す通報結果報告を送信する。
【0325】
それによって、送信元の複写機1は、通信が正常に終了したか又は何らかの異常により通信ができなかったかを知ることができる。
しかし、通信モード処理を常時有効にしておけば、通信不可能状態において通信が異常終了を示すことになる。また、遠隔診断通報の項目が常時表示可能な状態になり、オペレータにはサポートされていない不用意なモードで表示画面に表示がなされることになり、混乱を招く可能性がある。
【0326】
そこで、複写機1と通信コントロール装置18との接続(通信可否)状態と通信許可スイッチ116のオン・オフ状態に応じて通信モード処理の実行/禁止を選択的に切り替えることにより、通信モード処理を行っていたプログラム処理は複写機1の制御から切り離され、CPUの負担が軽減される。その結果、制御効率が向上すると共に、遠隔診断通報の項目は無効になり、選択禁止等の処置がとられることになり、オペレータにサポートされていない不用意なモードで表示画面に表示をすることがなく、操作性が向上する。
【0327】
また、図84のステップ2の処理は、複写機1と通信コントロール装置18とが通信中、通信許可スイッチ116が通信を許可する状態から許可しない状態に切り替わった場合に対応するものである。
これは、通信終了を待たずに通信許可スイッチ116の切り替えのみによって通信モード処理の実行/禁止を行う場合、上述のように通信中に通信許可スイッチ116が切り替えられることによって通信が不成立になり通信エラーとなることに対応したものである。
【0328】
つまり、図84のステップ1で通信許可スイッチ116がオフ状態であることが判定されると、ステップ2の通信中の通信許可スイッチ断処理のサブルーチンへ進む。そして、図86に示すように、ステップ40で通信許可スイッチ116がオン状態からオフ状態へ変化した(エッジトリガ)か否かを判定し、もしYESならば通信許可スイッチ116がオン状態からオフ状態へ切り替えられたことを意味しており、ステップ41で複写機1と通信コントロール装置18とが通信中であるか否かの判定を行う。
【0329】
そして、通信中であれば通信モード処理を禁止してはいけないので、ステップ42で通信終了(例えばEOF信号)を検知するまでステップ43の通信モード処理を行い、通信終了が検知されたときに通信モード処理を終了してリターンする。
【0330】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明による画像形成装置管理システムによれば、画像形成装置の状態に応じて画像形成に関する情報を管理装置から自動的にダウンロードすることができ、画像形成装置が非通電状態の場合でも、管理装置からの画像形成に関する情報を通信制御装置に一時保存することができるため、管理装置からの一回のアクセスでダウンロードすることができる。
したがって、サービスマンの負担を軽減でき、且つ操作ミスによる問題も解消でできる。
【0332】
また、請求項2の画像形成装置管理システムによれば、上記通信制御装置が、上記画像形成装置の電源を監視し、該電源がオンになると一時保存した画像形成に関する情報を該画像形成装置に自動的にダウンロードすることもできる。
【0333】
請求項3の画像形成装置管理システムによれば、上記ダウンロード中は、そのダウンロードが完了するまで画像形成装置が作動状態の移行を禁止するので、ダウンロードが途中で中断されるようなことを防止することができる。
【0337】
請求項4の画像形成装置管理システムによれば、管理装置の通信手段が複数の画像形成装置と通信可能であり、書管理装置のダウンロード段が画像形成装置を識別してその固有の状態に応じて情報のダウンロードを行なうので、画像形成装置の機種差や固体差に応じた画像形成に関する情報を管理装置から自動的にダウンロードすることができる。
【0338】
請求項5の画像形成装置管理システムによれば、画像形成装置の記憶手段が複数の記憶手段を有し、管理装置のダウンロード手段がその複数の記憶手段に対して選択的に情報のダウンロードを行なうので、異なる用途に使用される別々の記憶エリアに対してダウンロードすることができる。
例えば、プログラムを不揮発性RAMに書き込んでバージョンアップを自動的に行ったり、診断プログラムをDRAMに書き込んで自動的に故障診断することにより、きめ細かな制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による画像形成装置管理システムの一実施例の全体構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施例に使用する画像形成装置の一例としての複写機の概略構成図である。
【図3】図2に示した複写機1のコンタクトガラス21及びその周辺の各パターンを示す説明図である。
【図4】同じくトナー濃度制御動作に係わる部分を示す図である。
【図5】同じくPセンサ45によるトナー濃度制御動作時に形成される感光体ドラム35上のPセンサパターンと地肌部の各読み取り電圧の関係を示す線図である。
【図6】同じく第1スキャナ24の露光ランプ22及びその光量制御系を示す要部構成図である。
【図7】同じく第1スキャナ24の詳細を示す構成図である。
【図8】同じく感光体ドラム35の表面に生じる各電位を示す説明図である。
【図9】同じく感光体ドラム35の表面に生じる各電位と原稿濃度との関係を示す線図である。
【図10】同じく操作部70の一例を示すレイアウト図である。
【図11】図10に示した操作部70のパターン表示部72の表示内容を示す拡大図である。
【図12】図1及び図2に示した複写機1の制御系の構成例を示すブロック図である。
【図13】図1に示した通信コントロールユニット144の構成例を示すブロック図である。
【図14】同じく管理装置141の構成例を示すブロック図である。
【図15】複写機の非動作状態におけるダウンロード動作を説明するためのブロック図である。
【図16】複写機の非動作状態におけるダウンロード中断防止動作を説明するためのブロック図である。
【図17】ダウンロードデータの書き込み先を説明するためのブロック図である。
【図18】複写機の待機状態におけるダウンロード中断防止動作を説明するためのブロック図である。
【図19】図1の通信コントロールユニットの動作を説明するためのフローチャートである。
【図20】制御コードとデータを示す説明図である。
【図21】図20の情報コードのフォーマットとその第1,第2レベル数値の内容を示す説明図である。
【図22】同じく第3〜第6レベル数値の内容を示す説明図である。
【図23】受信時の複写機と管理装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図24】同じくその続きのフローチャートである。
【図25】管理装置の管理プログラムを説明するためのフローチャートである。
【図26】管理装置のディスプレイに表示される複写機管理メニュー画面を示す説明図である。
【図27】同じく登録ユーザ一覧画面を示す説明図である。
【図28】同じくユーザ登録の登録番号入力画面を示す説明図である。
【図29】同じくユーザ登録のユーザ名入力画面を示す説明図である。
【図30】同じくユーザ登録の電話番号入力画面を示す説明図である。
【図31】同じくユーザ登録の機種番号入力画面を示す説明図である。
【図32】同じくユーザ登録の製造番号入力画面を示す説明図である。
【図33】同じくユーザ登録の登録終了画面を示す説明図である。
【図34】同じく管理データ登録の情報コード入力画面を示す説明図である。
【図35】同じく管理データ登録の登録終了画面を示す説明図である。
【図36】同じく初期モード登録のユーザ名入力画面を示す説明図である。
【図37】同じく初期モード登録の情報コード入力画面を示す説明図である。
【図38】同じく初期モード登録の登録終了画面を示す説明図である。
【図39】複写機の初期納入時の動作を説明するためのフローチャートである。
【図40】複写機の初期納入時の管理装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図41】複写機の初期納入時の管理装置の動作の変形例を説明するためのフローチャートである。
【図42】管理装置の初期モード設定制御を説明するためのフローチャートである。
【図43】複写機のメモリクリア動作を説明するためのフローチャートである。
【図44】デフォルトデータテーブルを示す説明図である。
【図45】設定値データを示す説明図である。
【図46】情報コードテーブルを示す説明図である。
【図47】この発明による画像形成装置管理システムの他構成例を示すブロック図である。
【図48】図12のCPU100によるメインルーチンを示すフロー図である。
【図49】図48の通常モードの処理の中の管理装置との通信に係わる処理を示すフロー図である。
【図50】図48の通常モードの処理の中のVL自動調整処理を示すフロー図である。
【図51】この発明の他の実施例における複写機のCPUによる人体検知処理を示すフロー図である。
【図52】同じくその管理装置との通信に係わる処理を示すフロー図である。
【図53】同じくその管理装置との通信に係わる他の処理を示すフロー図である。
【図54】同じくその管理装置との通信に係わるさらに他の処理を示すフロー図である。
【図55】同じくその管理装置との通信に係わるまたさらに他の処理を示すフロー図である。
【図56】この発明のさらに他の実施例における複写機のCPUによる管理装置との通信に係わる処理を示すフロー図である。
【図57】同じくその管理装置との通信に係わる他の処理を示すフロー図である。
【図58】この発明を適用する画像形成管理システムのさらに他の構成例を示すブロック図である。
【図59】図58に示した通信コントロール装置18の構成例を示すブロック図である。
【図60】図58に示した管理装置16の構成例を示すブロック図である。
【図61】図58に示した複写機1の制御系の構成例を示すブロック図である。
【図62】この実施例の画像形成装置管理システムにおける遠隔通報時の通信シーケンス図である。
【図63】同じくその管理装置側から複写機へアクセスする場合の通信シーケンス図である。
【図64】同じくその管理装置側から通信コントロール装置へアクセスする場合の通信シーケンス図である。
【図65】同じく管理装置を用いずに通信コントロール装置から複写機へアクセスする場合の通信シーケンス図である。
【図66】図59に示した通信コントロール装置18内にセットされるパラメータの一覧図である。
【図67】遠隔通報時の通信データのフォーマットの一例を示す説明図である。
【図68】図60に示した管理装置から複写機へのアクセス時のうち、リード処理時のデータフォーマットの一例を示す図である。
【図69】同じくライト処理時のデータフォーマットの一例を示す図である。
【図70】同じくエクセキュート処理時のデータフォーマットの一例を示す図である。
【図71】管理装置から通信コントロール装置へのアクセス時のデータフォーマットの一例を示す図である。
【図72】通信コントロール装置から複写機へのアクセス時のデータフォーマットの一例を示す図である。
【図73】複写機のCPUによる通報制御のメインルーチンのフローチャートである。
【図74】図73における遠隔通報キーによる遠隔通報のサブルーチンの処理内容を示すフローチャートである。
【図75】図73における自己診断異常による遠隔通報のサブルーチンの処理内容を示すフローチャートである。
【図76】図73における事前警告による遠隔通報のサブルーチンの処理内容を示すフローチャートである。
【図77】通信コントロール装置からアクセスされた場合の複写機のCPUによる処理のメインルーチンのフローチャートである。
【図78】図77におけるリード処理のサブルーチンの処理内容を示すフローチャートである。
【図79】図77におけるライト処理のサブルーチンの処理内容を示すフローチャートである。
【図80】図77におけるエクセキュート処理のサブルーチンの処理内容を示すフローチャートである。
【図81】通信コントロール装置に5台の複写機が接続されている場合のアイドル状態の通信シーケンス図である。
【図82】アドレス2の複写機に遠隔通報の送信テキストがある場合の通信シーケンス図である。
【図83】通信コントロール装置からアドレス5の複写機へ通報結果報告のテキストを送信する場合の通信シーケンス図である。
【図84】図61のCPU100による通信モード決定処理を示すフロー図である。
【図85】図84の接続状態検知処理のサブルーチンの内容を示すフロー図である。
【図86】図84の通信中の通信許可スイッチ断処理のサブルーチンの内容を示すフロー図である。
【符号の説明】
1:複写機 2:複写機本体 3:自動原稿給送装置(ADF)
10:スキャナ部 11:画像形成部 12:給紙部 13:定着・排紙部 14:反転部 15:両面ユニット 16:管理装置 17:公衆回路 18:通信コントロール装置 19:電話機 20:ファクシミリ装置 21:コンタクトガラス 22:露光ランプ 35:感光体ドラム
39:電位センサ 45:Pセンサ 70:操作部 71:ガイダンス表示部 72:パターン表示部 83:遠隔通報キー D8:遠隔通信異常表示 100:複写機の制御用CPU 101:ROM 102:RAM 103:通信インタフェースユニット 104ケA/Dコンバータ
105ケINポート 106ケOUTポート 107:光学系制御ユニット 108:高圧電源ユニット 109:モータ制御ユニット 110:ヒータ制御ユニット 111:プリンタ制御ユニット 112:センサ感度制御ユニット 113:時計 114:人体検知センサ(物体検知センサ)
115:アドレス設定スイッチ 116:通信許可スイッチ 121:光学テーブル 122:Pセンサパターン 123:ADS基準パターン
124:VLパターン 125:VDパターン 130:調光センサ
131:メイン制御板 132:安定器 133:ADSセンサ 141:管理装置 142:電話回線 143:交換機 144:通信コントロールユニット 145:電話機 181:通信コントロールユニットのCPU 182:ROM 183:RAM 184:インタフェース回路
185:モデム 186:AC電源コントロールユニット 161:管理装置のホストコンピュータ 162:メモリ 163:ディスプレイ 164:キーボード 165:プリンタ 166:電話機 167:モデム
280:切替部 281:モデム 283:通信インターフェース
284:通信コントロール装置のCPU 285:ROM 286:RAM287:バッテリ 288:時計 289 トータルカウンタ値自動発呼許可スイッチ

Claims (5)

  1. 1以上の画像形成装置と管理装置とを通信回線を介して接続する画像形成装置管理システムにおいて、
    前記画像形成装置は、
    前記管理装置との間で通信を行う第1通信手段と、
    画像形成に関する情報を記憶する記憶手段と、
    画像形成装置の状態信号を出力する出力手段と
    を備え、
    前記管理装置は、
    前記画像形成装置との間で通信を行う第2通信手段と、
    前記画像形成装置の状態信号を受信し、該状態信号による画像形成装置の状態に応じて、画像形成に関する情報を該画像形成装置にダウンロードするダウンロード手段
    を備え、
    前記画像形成装置が非通電状態の場合に、前記前記管理装置がダウンロードする画像形成に関する情報を一時保存するための通信制御装置を前記画像形成装置と前記管理装置の間に設けた
    ことを特徴とする画像形成装置管理システム。
  2. 請求項記載の画像形成装置管理システムにおいて、
    前記通信制御装置が、前記画像形成装置の電源を監視し、該電源がオンになるのを待って前記一時保存した画像形成に関する情報を該画像形成装置にダウンロードする手段を有することを特徴とする画像形成装置管理システム。
  3. 請求項1又は2記載の画像形成装置管理システムにおいて、
    前記画像形成装置は、前記管理装置によるダウンロード中は、該ダウンロードが完了するまで作動状態の移行を禁止する手段を有することを特徴とする画像形成装置管理システム。
  4. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の画像形成装置管理システムにおいて、
    前記管理装置の通信手段が複数の画像形成装置と通信可能な通信手段であり、
    前記管理装置のダウンロード手段が、該複数の画像形成装置を識別してその固有の状態に応じて前記情報のダウンロードを行う手段である
    ことを特徴とする画像形成装置管理システム。
  5. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の画像形成装置管理システムにおいて、
    前記画像形成装置の記憶手段が複数の記憶手段を有し、
    前記管理装置のダウンロード手段が、この複数の記憶手段に対して選択的に情報のダウンロードを行う手段である
    ことを特徴とする画像形成装置管理システム。
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