JP3839197B2 - 工作機械における先使用・後使用工具の刃先位置整合方法 - Google Patents

工作機械における先使用・後使用工具の刃先位置整合方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、数値制御工作機械において、先使用工具による加工の途中からこの先使用工具に代えて後使用工具により前記加工途中から加工を再開する場合に両工具の刃先位置を整合する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
特に金型のような硬質材料製の工作物を数値制御工作機械により加工する場合、加工途中でそれまで使用していた先使用工具が寿命に達し、このため先使用工具に換えて同種または予備の後使用工具を主軸に装着し、前記加工途中から加工動作を再開する場合がある。この場合、加工途中における先使用工具の刃先位置と後使用工具の刃先位置とを整合し、加工再開面に段差が形成されることを防止する必要がある。
【0003】
このために先使用工具の刃先位置と後使用工具の刃先位置とを整合する従来の方法では、先使用工具と後使用工具の工具寸法差を求めこの寸法差分だけ後使用工具の加工再開位置を補正するようにしている。典型的には、この工具寸法差は、数値制御装置に登録される先使用及び後使用工具の各呼び寸法の差とこれら工具の各工具寸法補正データの差の合計値とされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の方法では、先使用工具及び後使用工具の呼び寸法や工具寸法補正データが正しく設定されていたとしても、工作物上の加工再開部では後使用工具の先端は先使用工具の先端が存在していた位置と正確に整合されず、前記加工再開部に段や顕著な筋が付くと云う問題を解消できない。
この主たる原因は、前記加工途中に至るまでの加工経路中で先使用工具の刃先に生じた摩耗量が考慮されていないためであり、この他先使用工具の刃先位置や後使用工具の刃先位置を精密に捕捉することが容易でないことにある。
さらに、工作機械のワークテーブルに対する工作物の取り付け誤差を工具刃先位置と関連させて精密に求めることができなかったことが大きな要因となっている。
【0005】
従って、本発明の主たる目的は、先使用工具及び後使用工具のプログラム上の理論位置と実際位置との誤差だけでなく先使用工具の刃先摩耗量を考慮することにより後使用工具の刃先を先使用工具の刃先があった位置に正確に位置決めできるようにすることにある。
本発明の別の目的は、後使用工具を加工再開部に位置決めする際に、先使用及び後使用工具の各刃先位置誤差及びワークの取り付け誤差が補正できるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、請求項1の先使用・後使用工具の刃先整合方法は、先使用工具による加工動作の前後においてこの先使用工具の刃先を第1検出器がオンとなる基準のA位置に位置決めし、この先使用工具を装着する主軸と前記第1検出器との間の相対移動の理論位置(Zol)と実際位置(Zl、Zl’)との差をそれぞれ前記先使用工具の加工前誤差(Zol−Zl)及び加工後誤差(Zol−Zl’)として求める。また、後使用工具を先使用工具に換えて主軸に装着した後、後使用工具の刃先を第1検出器がオンとなる前記A位置に位置決めし、主軸と第1検出器との間の相対移動の理論位置(Zol’’)と実際位置(Zl’’)との差を前記後使用工具の加工前誤差(Zol’’−Zl’’)として求める。そして、後使用工具を先使用工具による工作物の加工終了部に位置決めする際には、ワークテーブルと主軸の相対移動のプログラムされた目標位置を後使用工具の加工前誤差に先使用工具の加工前誤差と加工後誤差との差を加えた補正量(=(Zol’’−Zl’’)+((Zol−Zl)−(Zol−Zl’))=Zol’’−Zl+Zl’−Zl’’)で補正することにより後使用工具の刃先位置を先使用工具の摩耗した刃先により切削された工作物の加工最終部に整合させる。
【0007】
お、第1検出器は、ワークテーブルと不変の位置関係を持つように配置することが好ましい。
【0008】
この発明における先使用工具の加工後誤差とは、加工動作の後に先使用工具を基準のA位置に再度位置決めした時の主軸と第1検出器との相対移動の理論位置と実際位置との誤差を意味するが、この発明を定義する上での便宜上、これら理論位置と実際位置との差を求めずに後述する実施の形態のように単に実際位置のみを検出するようにした場合にこの実際位置のみを意味すべく意図されている。これは、理論位置は既知であるので、理論位置と実際位置との誤差の算出をどの時点で行うかは単なる処理上の問題であるためである。
【0009】
請求項2の先使用・後使用工具の刃先整合方法は、ワークテーブルに対し相対的に主軸と共に接触式の第2検出器を1つの制御軸に沿って移動し、この第2検出器の接触子を前記第1検出器がオンとなる前記A位置と同一又はこのA位置から所定距離離間したB位置と工作物上の基準となるC位置に順次接触させてB位置から観たC位置の予め設定された理論位置と実際位置との差である工作物位置誤差を求める。そして、後使用工具を先使用工具による工作物の加工終了部に位置決めする際には、ワークテーブルと主軸の相対移動のプログラムされた目標位置を、請求項1の発明において使用した誤差に加えて、前記工作物位置誤差を用いて補正する。
【0010】
この発明においては、熱変形の影響を極力なくするために前記B位置を前記A位置の近傍に設定することにより、実質的に前記A位置から観た工作物の位置誤差を求めることができる。工作物の位置誤差をさらに補正の対象として加えることにより、主に先使用及び後使用工具の寸法誤差と先使用工具の刃先摩耗が起因する両工具の刃先位置の不整合を排除した上で、主にワークテーブルに対する工作物の取り付け誤差が起因する両工具の刃先位置の不整合をさらに排除する。これにより、後使用工具の刃先位置は先使用工具の摩耗した刃先により切削された工作物の加工最終部に一層正確に整合する。
【0011】
特に、先使用及び後使用工具の寸法誤差と先使用工具の刃先摩耗を検出する基準となる前記A位置を工作物の位置誤差を検出する基準として共用するようにして、送り座標系における前記A位置の主に熱変形による変位の影響が補正精度に悪影響を及ぼさないようにしてある。
【0012】
請求項3の先使用・後使用工具の刃先整合方法では、第2検出器の接触子が第1検出器に検出され同検出器がオンとなる位置、つまり前記A位置から観た工作物上の基準となるC位置の予め設定された理論位置と実際位置との差である工作物位置誤差を求めるようにした。
これにより、請求項2の発明方法と同様に、後使用工具の刃先位置は先使用工具の摩耗した刃先により切削された工作物の加工最終部に一層正確に整合する他、前記工具寸法誤差を求める際の前記A位置と前記工作物位置誤差を求める際の前記A位置とを制御軸に沿う同一位置とすることができ、請求項2の発明で設定を必要としていた前記B位置を不要にでき、このB位置を設定する際に巻き込まれる誤差を排除するようにしている。
【0013】
好適には、請求項4の方法のように、請求項1乃至請求項3の各方法における前記工具寸法誤差を求めるときは、主軸を回転させた状態で行うようにした。
主軸と共にこれに取り付けた工具を回転させることにより、前記工具寸法誤差は加工動作中の工具の工具先端の振れを含む実効寸法を反映した誤差となり、この誤差に基づいた補正が可能となる。
【0014】
前述した請求項1乃至請求項3の発明においては、工具寸法誤差を求めるときは、主軸の回転を停止させた状態で行ってもよいが、請求項4の発明のように主軸を回転させた状態、より好適にはその後の加工動作で回転させる回転速度で主軸を回転させた状態で行えば、加工動作中の工具の実効寸法に基づいた補正が可能となる。ここで、工具の実効寸法とは、工具の先端が振れを生じる場合に数値制御装置に設定された実際の工具長や工具径である工具寸法よりも大きくなる工具寸法を意味する。
【0015】
さらに、数値制御装置に設定された実際の工具寸法とは、プログラム上で指定される工具の呼び寸法を工具寸法補正データにより補正した工具寸法を意味し、通常これら呼び寸法及び補正データは予め数値制御装置に登録されている。請求項1乃至請求項3の各発明における主軸とワークテーブルとの間の相対的移動量の補正は、プログラム中に指定された目標位置そのものを補正する方法、前記制御軸の座標系の原点を補正する方法、或いは数値制御装置に予め登録された工具呼び寸法を補正する方法或いはこれと対をなす工具寸法補正データを補正する方法の何れかにより実現される。
【0016】
前述した各請求項の発明においては、第2検出器は主軸に装着する形式のものを使用するか、或いはこれに代えて、加工動作中は待避され検出時のみ検出位置へ前進して主軸と一体的に制御軸に沿って移動する形式のものを使用する。さらに、前述した各請求項の発明における数値制御装置により制御される工作機械の1つの制御軸とは、主軸軸線と平行な制御軸又は主軸軸線と直交する制御軸とすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の計測補正方法が使用される工作機械としてのマシニングセンタ1を示している。マシニングセンタ1はベッド2とこのベッド2上に立設されたコラム3を備えている。コラム3の前面には左右に延びる上下2本のガイドレール4が取り付けられており。このガイドレール4に沿ってサドル5が左右(X軸)方向に移動可能に設けられている。さらに。このサドル5の前面には上下に延びる左右2本のガイドレール6が取り付けられており、このガイドレール6に沿ってガントリ7が上下(Y軸)方向に移動可能に設けられている。ガントリ7には工具Tが装着される主軸8を回転可能に支持した主軸頭9が設けられている。
【0018】
また、ベッド2には前後に延びる左右2本のガイドレール10が取り付けられており、このガイドレール10に沿ってワークテーブル11が前後(Z軸)方向に移動可能に設けられている。そして、図略の駆動機構により、サドル5がX軸方向へ、ガントリ7がY軸方向へ、ワークテーブル11がZ軸方向へそれぞれ移動することによって、主軸8に装着された工具Tによって、ワークテーブル11上に載置された工作物が加工される。
【0019】
ワークテーブル11の主軸側の側面には非接触式の第1検出器としてのレーザ検出器20が取り付けられている。図2に示すように、このレーザ検出器20は、凹字上の基台21の内側に対向して設けられたレーザ発振器22とフォトダイオード等の受光器23を備えており、レーザ発振器22からのレーザ光Lを工具Tが遮ることによる受光器23の受光量の変化から工具Tの先端の位置を検出することができる。すなわち、受光器23に接続されたアンプを介して工具Tの先端がレーザ光を遮ったことを数値制御装置(CNC)40に通知することによって、CNC40はそのときの制御軸の現在位置から工具Tの先端の位置を検出することができる。ここで、工具Tが全てのレーザ光Lを遮る必要はなく、全く遮らないときの受光量に対して所定量だけ受光量が減少したことによって検出することが可能である。
なお、基台21の側面には基準ブロック26が、その先端面(B位置)がレーザ光L(A位置)とZ軸方向に同一の位置となるうよう設けられている。
【0020】
一方、コラム3の側方にはコラム3に隣接して、複数の工具Tを備えた工具マガジン12が設けられていると共に、ベッド2上の工具マガジン12の前面には、自動工具交換装置(ATC)13が設けられており、工具マガジン12と主軸8との間で工具交換を行うよう構成されている。
【0021】
なお、工具マガジン12には第2検出器30としてのタッチセンサ30が収納されている。このタッチセンサ30は工具Tと同様に工具マガジン12および主軸8に装着可能であり、主軸8に装着した状態で主軸8を移動させ、接触子31(図11参照)の先端の球が工作物Wや基準面に接触したことを検出するものである。すなわち、接触子31の先端の球が工作物Wや基準面に接触したことを数値制御装置(CNC)40に通知することによって、CNC40はそのときの制御軸の現在位置から工作物Wや基準面の位置を検出することができる。
【0022】
図3は、上記したマシニングセンタ1の制御ブロック図である。CNC40は、演算装置であるCPU41と、システムプログラム等を記憶したROM42と、NCプログラムや各種パラメータ等を記憶したRAM43、キーボード等の入力装置44と、CRT等の出力装置45と、インターフェイス46,47,48を主たる構成要素としている。そして、X,Y,Z各軸への移動指令がそれぞれのディジタルサーボユニット50,51,52に出力され、各ディジタルサーボユニット50,51,52がX軸駆動モータ53、Y駆動モータ54、Z軸駆動モータ55を駆動すると共に、各駆動モータ53,54,55に接続されたエンコーダ56,57,58によって検出される各軸の現在位置が帰還されてフィードバック制御されるようになっている。
【0023】
なお、図3に示す制御ブロック図においては、上記したレーザ検出器20からの検知信号およびタッチセンサ30からの検知信号はインターフェイス48を介してCNC40に入力されるように構成されているが、シーケンスコントローラにおけるI/O信号としてCNC40に入力されるようにしてもよい。
【0024】
次に、図4から図10に示すフローチャートおよび図11から図13に基づいて、上記した構成における計測補正方法について説明する。
図4および図5はメインプログラムであり、CNC40のRAM43に記憶されている。
【0025】
まず、S100において、工作物位置補正サイクルを実行するか否かを判断する。この工作物位置補正サイクルは後述する基準ブロック26の基準面(B位置)に対する工作物Wの基準面(C位置)の位置誤差Zdを補正するためのサイクルであり、この位置誤差Zdの要因としては、工作物Wの取り付け誤差、基準ブロック26と工作物Wとの間の熱変位、駆動系の送り誤差等が考えられる。そして、この工作物位置補正サイクルを実行するか否かは、プログラマが加工プログラムを作成する際に予め設定しておくか、或いは、加工に先立って作業者が必要に応じて入力装置44から指示する等により定められている。S100の判断がNOの場合はS102に進み、YESの場合はS101を経てS102に進む。S101では図6のサブプログラムで示す工作物位置補正サイクルが実行される。
【0026】
S102では、ATC13により当該加工に用いる工具Tが工具マガジン12から主軸8へ移送されて装着される。続いて、S103にて主軸8の回転が開始される。
次に、S104にて工具長補正サイクルを実行するか否かを判断する。この工具長補正サイクルは工具先端の位置誤差を補正するためのサイクルであり、この工具先端の位置誤差の要因としては、工具製造上の工具長のばらつき、工具摩耗、主軸8の熱変位、主軸8の遠心膨張による工具Tの引込み等が考えられる。そして、この工具長補正サイクルを実行するか否かも、先の工作物位置補正サイクルと同様に予め定められている。ただし、後述する面補償サイクルを実行する場合は工具長補正サイクルを実行するように設定しておく必要がある。S104の判断がNOの場合はS106に進み、YESの場合はS105を経てS106に進む。S105では図7のサブプログラムで示す工具長補正サイクルが実行される。
【0027】
S106では工具径補正・振れ検出サイクルを実行するか否かを判断する。工具径補正・振れ検出サイクルは工具径の理論値に対する誤差を補正するためのサイクルと、工具の装着ミスによる工具の振れを防止するためのサイクルである。このサイクルを実行するか否かも、工作物位置補正サイクルと同様に予め定められている。S106の判断がNOの場合はS108に進み、YESの場合はS107を経てS108に進む。S107では図8および図9のサブプログラムで示す工具径補正・振れ検出サイクルが実行される。
【0028】
次に、S108では上記工作物位置補正サイクル、工具長補正サイクル、工具径補正・振れ検出サイクルの各サイクルで演算される補正量で誤差を補正する。各サイクルのサブプログラムを参照して後述する工作物位置補正量Zd(第1誤差)、工具長補正量Zt(第2誤差)、工具径補正量Ddに基づいて補正が行われた後、S109に進む。
【0029】
ここで、本実施の形態では工作物位置補正量ZtについてはZ軸方向の誤差についてのみ説明しているので、S108では工作物位置補正量Zdと工具長補正量Ztとの加算値で工具長補正機能によりZ軸の指令値を補正し、工具径補正量Daで工具径補正機能によりX軸およびY軸の指令値を補正する。工具長補正機能、工具径補正機能は一般的にマシニングセンタに備えられている機能であり、NCプログラムで与えられる指令値に対して各補正量分だけオフセットして各軸を制御する機能である。
【0030】
工作物位置補正量については、本実施の形態で説明するZ軸方向の誤差のみでなくX軸およびY軸方向の誤差も補正可能であるので、この場合はS108における誤差補正の方法としては、工具長補正機能を用いる方法に換えて、NCプログラムの指令値を直接補正することも可能であり、さらに、マシニングセンタ1の座標系(機械原点)をオフセットすることも可能である。
工具長補正量についても同様に、NCプログラムの指令値を直接補正する方法やマシニングセンタ1の座標系(機械原点)をオフセットする方法も採用可能である。
【0031】
S109では加工プログラムに従って工具Tによる工作物Wの加工が実行される。続くS110では、工作物Wの加工中に工具Tの使用時間の積算や主軸8の動力の監視等により工具Tが工具寿命に至ったかを判断する。S110の判断がNOの場合はS114に進み、YESの場合はS111、S112あるいはS113を経てS114に進む。
【0032】
S111では面補償サイクルを実行するか否かを判断する。面補償サイクルは、同一面の加工中に工具Tが寿命となり予備工具と交換する必要が生じたときに、工具Tの交換の前後の加工によって加工面に段差が生じることを防止するためのサイクルである。このサイクルを実行するか否かも、工作物位置補正サイクルと同様に予め定めされている。S111の判断がNOの場合は、S112にて単に寿命となった工具である先使用工具を予備工具として工具マガジン12に貯蔵されている後使用工具に交換するだけでS114に進み、YESの場合は、図10のサブプログラムで示す面補償サイクルを実行してS114に進む。
【0033】
S114では加工が完了したか否かを判断し、加工が完了されるまでS109からS114の処理を繰返し、加工が完了するとS115にて主軸8の回転を停止させ、続くS116で次工程の有無を判断する。S116の判断がYESの場合はS102に戻って上記の処理を繰返し、NOの場合はプログラムエンドとなる。
【0034】
次に、各サブプログラムの詳細について説明する。
図6は図4のS101でコールされる工作物位置補正サイクルを示すサブプログラムであり、S120にて、まず、工具マガジン12に格納されているタッチセンサ30をATC13により主軸8に装着する。次に、S121にて、所定の計測プログラムによりタッチセンサ30が装着された主軸8を基準ブロック26に向けてZ軸方向に相対前進させる。S122にて接触子31が基準ブロック26の先端面(B位置)に接触したことを検出する信号がタッチセンサ30から出力されたかを検出し、タッチセンサ30からの信号が出力されるまで主軸8の前進が続けられる。
【0035】
タッチセンサ30から接触子31が基準ブロック26に接触したことを示すON信号が出力されると、すなわち、S122の判断がYESとなるとS123に進み、その時の主軸8の現在位置を記憶する。本実施の形態においては、Z軸方向の工作物位置補正について説明しているので、この場合の現在位置はZ軸の現在位置である。すなわち、エンコーダ58により検出されるZ軸駆動モータ52の現在位置ZpがRAM43の所定の領域に記憶される。
【0036】
次に、S124にて、所定の計測プログラムによりタッチセンサ30が装着された主軸8を工作物Wの基準面(C位置)に向けてZ軸方向に相対前進させる。なお、工作物Wの基準面とは、工作物Wの加工の基準となる面であり、工作物毎に予め定められている。S125にて接触子31が工作物Wの基準面に接触したことを検出する信号がタッチセンサ30から出力されたかを検出し、タッチセンサ30からの信号が出力されるまで主軸8の前進が続けられる。
【0037】
タッチセンサ30から接触子31が工作物Wの基準面に接触したことを示すON信号が出力されると、すなわち、S125の判断がYESとなるとS126に進み、その時の主軸8の現在位置を記憶する。上述したS123と同様にこの場合の現在位置はZ軸の現在位置であり、エンコーダ58により検出されるZ軸駆動モータ52の現在位置ZwがRAM43の所定の領域に記憶される。(図11参照)
【0038】
そして、S127にて主軸8に装着された接触子31を取外し、S128で工作物位置補正量(第1誤差)を演算する。
工作物位置補正量ZdはZd=Zowp−(Zw−Zp)で演算される。ここで、Zowpは基準ブロック26の先端面(B位置)に対する工作物Wの基準面(C位置)の理論位置として、プログラミング時に予め定められている値である。この理論位置Zowpから基準ブロック26の先端面の実際の位置Zpに対する工作物Wの基準面の実際の位置Zwを減算することにより、工作物位置補正量Zdを得ることができる。
【0039】
図11は上述の工作物位置補正サイクルの動作を示しており、実線で記した主軸8およびタッチセンサ30は、上記S121で主軸8を前進させ、S122で接触子31の基準ブロック26への接触が検出された状態であり、破線で記した主軸8およびタッチセンサ30は、上記S124で主軸8を前進させ、S125で接触子31の工作物Wの基準面への接触が検出された状態である。なお、図11において、14はパレット、15は工作物Wをパレット14に固定する治具である。
【0040】
図7は図4のS105でコールされる工具長補正サイクルを示すサブプログラムであり、まず、S130にて、予め定めされた計測プログラムに従って、工具Tが装着された主軸8(S102にて工具が装着されている)をレーザ検出器20のレーザ光Lに向けてZ軸方向に相対移動させる。S131にて工具Tの先端がレーザ光Lを遮ったことを検出するオン信号がレーザ検出器20から出力されたかを検出し、レーザ検出器20からのオン信号が出力されるまで主軸8の前進が続けられる。
【0041】
レーザ検出器20から工具Tの先端がレーザ光Lを遮ったことを示すオン信号が出力されると、すなわち、S131の判断がYESとなるとS132に進み、その時の主軸8の現在位置を記憶する。上述したS123と同様にこの場合の現在位置はZ軸の現在位置であり、エンコーダ58により検出されるZ軸駆動モータ52の現在位置ZlがRAM43の所定の領域に記憶される。
【0042】
そして、S133で工具長補正量(第2誤差)を演算する。工具長補正量ZtはZt=Zol−Zlで演算される。ここで、Zolは工具T先端がレーザ光Lを遮るとき(A位置)のZ軸の理論位置でる。この理論位置Zolから実際に工具Tがレーザ光を遮った時のZ軸の現在位置Zlを減算することにより、工具長補正量Ztを得ることができる。すなわち、ここでは工具長補正値と称しているが、実際にはA位置における工具T先端の位置に対する補正量であり、工具製造上の工具長のばらつきや工具摩耗のみならず、主軸8の熱変位や主軸8の遠心膨張による工具Tの引込み等の影響をも含んだ誤差を補正するものである。
【0043】
図12は上述の工具長補正サイクルの動作を示しており、上記S130により主軸8を前進させ、S131で工具Tの先端がレーザ光Lを遮ったことが検出された状態である。
【0044】
図8および図9は、図4のS107でコールされる工具径補正・振れ検出サイクルを示すサブプログラムであり、まず、S140にて、後述する工具Tの再装着回数を示すカウンタNを0にする。次に、S141で、工具Tが装着された主軸8(S102にて工具が装着されている)をレーザ検出器20のレーザ光Lに向けて移動させる。ここで、この場合の移動はY軸方向への移動であり、S141では上方からレーザ光に向けて主軸8を移動させる。S142にて工具Tの先端がレーザ光Lを遮ったことを検出するオン信号がレーザ検出器20から出力されたかを検出し、レーザ検出器20からのオン信号が出力されるまで主軸8の移動が続けられる。
【0045】
レーザ検出器20から工具Tの先端がレーザ光Lを遮ったことを示すオン信号が出力されると、すなわち、S142の判断がYESとなるとS143に進み、その時の主軸8の現在位置を記憶する。この場合の現在位置はY軸の現在位置であり、エンコーダ57により検出されるY軸駆動モータ51の現在位置DuがRAM43の所定の領域に記憶される。
【0046】
S144からS146では、上記S141からS143と同様な処理が行われるが、S144での主軸8の移動方向はレーザ光に向けて下方からであり、S146でY軸モータ51の現在位置DdがRAM43の所定の領域に記憶される。そして、S147にて、工具径補正量を演算する。工具径補正量DaはDa=Do−(Du−Dd−Dl)で演算される。ここで、Doは理論上の工具径として予め定められている値であり、Dlはレーザ光の光径である。この理論上の工具径Doから検出された実際の工具径(Du−Dd−Dl)を減算することにより、工具径補正量Daを得ることができる。
【0047】
図13は上述の工作物径補正サイクルの動作を示しており、実線で記した主軸8および工具Tは、上記S141により主軸8を移動させ、S142で工具Tがレーザ光Lを遮ったことが検出された状態であり、破線で記した主軸8および工具Tは、上記S144により主軸8を移動させ、S145で工具Tがレーザ光Lを遮ったことが検出された状態である。
【0048】
図9に移ってS148では、S147にて演算された工具径補正量Daが予め設定された許容値以下であるかを判断する。この許容値は工具径のばらつきを考慮して決定されており、許容値以下であれば工具径のばらつきと判断し、許容値以上であれば、この工具径補正値Daは工具径のばらつきのみならず工具Tの振れを含んでいると判断するものである。S148の判断がYESの場合はサブプログラムを終了し、NOの場合はS149に進んで、工具Tの再装着を行う。すなわち。工具TをATC13にて一旦取外し、再び装着し直すことにより、工具の装着ミスによる工具の振れを解消するものである。
【0049】
S150ではS149における工具再装着の回数を計測するカウンタを加算し、S151ではこのカウンタ値Nが予め設定された回数No以下であるかが判断される。予め定められた回数以下である場合はS141に戻って処理を繰返し、予め定められた回数を超えてもなお工具径補正量Daが許容値内にならない場合は、工具Tあるいは主軸8の工具クランプ機構に異常があると判断し、S152に進んで警報を出力する等の異常処置を行う。なお、工具マガジン12に予備工具が格納されている場合は、S152の異常処置に代えて予備工具との交換を行うことにより処理を継続することが可能である。
【0050】
図10は、図5のS113でコールされる面補償サイクルを示すサブプログラムであり、図5のS110で工具寿命と判断された工具T、すなわち先使用工具を主軸8に装着したままの状態で図7のS130と同様に、主軸8をレーザ光Lに向けてZ軸方向に相対移動させ、S161にて工具Tの先端がレーザ光Lを遮ったことを検出するオン信号がレーザ検出器20から出力されたかを検出し、レーザ検出器20からのオン信号が出力されるまで主軸8の前進が続けられる。
【0051】
レーザ検出器20から工具Tの先端がレーザ光Lを遮ったことを示すオン信号が出力されると、すなわち、S161の判断がYESとなるとS162に進み、その時の主軸8の現在位置を記憶する。上述したS123と同様にこの場合の現在位置はZ軸の現在位置であり、エンコーダ58により検出されるZ軸駆動モータ52の現在位置Zl’がRAM43の所定の領域に記憶される。
【0052】
次にS163では工具摩耗量ZmをZm=Zl−Zl’にて演算する。すなわち、この先使用工具の加工前である図7のS132で検出した工具先端の位置Zlと、加工後であるS162で検出した工具先端の位置Zl’とから工具摩耗量Zmが求められる。
続いてS164で主軸8の回転を停止し、S165で工具寿命となった先使用具とこれに代わる予備工具として工具マガジン12に貯蔵されている後使用工具とをATC13にて交換し、S166で主軸8の回転を起動する。
【0053】
その後、S167からS169では上記S160からS162と同様にして後使用工具の工具先端の位置を計測し、S169で後使用工具の先端がレーザ光Lを遮ったときのZ軸の現在位置Zl’’がRAM43の所定の領域に記憶される。
【0054】
そして、S170で後使用工具に対する工具長補正量Zt’’を演算する。工具長補正量Zt’’はZt’’=Zol’’−Zl’’−Zmで演算される。ここで、Zol’’は上述のZolと同様に後使用工具の先端がレーザ光Lを遮るとき(A位置)のZ軸の理論位置であり、この理論位置Zol’’から実際に工具Tがレーザ光を遮った時のZ軸の位置Zl’’を減算し、さらに、S163で演算された工具摩耗量Zmを減算することによって工具長補正量Zt’’が求められる。
詳述すると、上記の図7における工具長補正サイクルにて演算された工具長補正量の考え方に従えば、ここでの工具長補正量Zt’’はZt’’=Zol’’−Zl’’で良い。しかし、先使用工具は工具長補正量を求めるための計測を行ったときに対して摩耗しているので、先行工具の交換直前に加工していた面は理論値に対して工具摩耗量だけ削り残しを生じている。したがって、この値で工具長補正を行って加工を継続すると、先使用工具にて加工された面と後使用工具で加工された面との間に段差を生じるのである。よって、この段差を解消すべく、後使用工具の工具長補正量に先使用工具の工具摩耗量を加味させるのである。
【0055】
なお、図10では説明上S163にて工具摩耗量Zmを演算しているが、S170でのZ軸補正量の演算では、Zt’’=Zol’’−Zl+Zl’−Zl’’にて演算することができる。すなわち、先使用工具の加工前の計測時(S130からS132)のZ軸の現在位置、加工後の計測時(S160からS162)のZ軸の現在位置および後使用工具の計測時(S167からS169)のZ軸の現在位置に基づいて演算することができるので、摩耗量Zmは必ずしも演算する必要はない。
Z軸補正量ついての上記の演算式では、先使用工具の加工後誤差及び後使用工具の加工前誤差を直接算出していないが、先使用工具の加工前誤差及び加工後誤差と後使用工具の加工前誤差に基づいてZ軸補正量を算出しても上記の演算式と同じ結果となり、これら2つの演算方法は実質的に同一である。
【0056】
そして、このようにして得られた工具長補正量Zt’’に基づいて、S171にて、先の図4のS108での誤差補正と同様にして工具長補正量Zt’’により補正が行われる。すなわち、S108で工作物位置補正量Zdと工具長補正量Ztとの加算値でZ軸の指令値を補正していたものを、S171で工作物位置補正量Zdと工具長補正量Zt’’との加算値で補正するように更新する。
【0057】
なお。上述の実施の形態において、基準ブロック26は必ずしもレーザ検出器20に固定されている必要はない。すなわち、図14に示すように、ワークテーブル11に固定することもできる。この場合、図4のS108で工作物位置補正量Zdと工具長補正量Ztとの加算値でZ軸の指令値を補正したのに代えて、工作物位置補正量Zd、工具長補正量Zt、A位置とB位置との間の距離Zabの加算値でZ軸の指令値を補正する必要がある。ただし、基準ブロック26とレーザ検出器20との間での熱変位を排除するために、あるいは熱変位が生じても加工精度に悪影響を及ぼさない程度の少量となるようにレーザ検出器20の近傍のワークテーブル11に設けることが好ましい。
【0058】
また、レーザ検出器20はワークテーブル11に設けられていさえすれば、その位置は特に限定されないが、工作物Wの加工の妨げにならない位置に配置する必要があり、図15に示すように、ブラケット24をワークテーブル11の側面に固定し、旋回シリンダ25により計測時と加工時とでレーザ検出器20をリトラクト可能に取り付けることができる。
【0059】
さらに、タッチセンサ30は主軸8に装着する形式のもので説明したが、主軸8の工具装着穴の近傍に固定され、タッチセンサの使用時と加工時とのでリトラクトする形式のタッチセンサを用いることも可能である。工作機械としても、上述の実施の形態におけるマシニングセンタ1のみならず、他の構成のマシニングセンタ、例えば、主軸8側がZ軸方向に移動する形式等、種々の工作機械に適用できる。なお、主軸8側がZ軸方向に移動するクイルタイプの工作機械の場合、このクイルが主軸サポートに相当し、また上記説明における現在位置は請求項における実際位置に対応する。
【0060】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1の発明によれば、第1の検出器を使用し、先使用工具による加工動作の前後においてこの先使用工具の先端位置に関する理論位置(Zol)と実際位置(Zl、Zl’)との差である加工前誤差(Zol−Zl)及び加工後誤差(Zol−Zl’)をそれぞれ求め、先使用工具に代えて後使用工具を主軸に装着した後に後使用工具の先端位置に関する理論位置(Zol’’)と実際位置(Zl’’)との差である加工前誤差(Zol’’−Zl’’)を求め、後使用工具の先端を前使用工具による加工最終部に位置決めする際の目標位置を後使用工具の加工前誤差に先使用工具の加工前誤差と加工後誤差との差を加えた補正量(=(Zol’’−Zl’’)+((Zol−Zl)−(Zol−Zl’))=Zol’’−Zl+Zl’−Zl’’)で補正することにより後使用工具の刃先位置を先使用工具の摩耗した刃先により切削された工作物の加工最終部に整合させるようにしたので、先使用工具による加工途中から後使用工具を使用して加工動作を継続する場合でも両工具による加工部の接続部に段が生じることを排除できる効果が奏せられる。
【0061】
請求項2の発明によれば、接触式の第2検出器を使用し、先使用工具による加工動作に先立って、接触子を有する接触式の第2検出器を前記主軸と共に前記制御軸に沿って前記ワークテーブルに対し相対的に移動し、第1検出器が工具刃先を検出してオンとなる基準のA位置と同一又はこのA位置と所定の関係位置にあるB位置から観た工作物位置をについての理論位置と実際位置との差である工作物位置誤差を求めて、後使用工具の先端を前使用工具による加工最終部に位置決めする際の目標位置をこの工作物位置誤差によりさらに補正するようにしたので、ワークテーブルに対する工作物の取り付け誤差が起因する両工具の刃先位置の不整合をさらに排除し、後使用工具の刃先を先使用工具の摩耗した刃先により切削された工作物の加工最終部に一層正確に整合することができる。
【0062】
請求項3の発明によれば、請求項2の発明において工作物位置についての理論位置と実際位置との差である前記工作物位置誤差を求める際に第1検出器が工具刃先を検出してオンとなる基準のA位置と同一又はこのA位置と所定の関係位置にあるB位置から観た誤差として求める代わりに、前記A位置から観た工作物位置の予め設定された理論位置と実際位置との誤差として工作物位置誤差を求めるようにしたので、請求項2の発明が奏する効果に加えて、請求項2の発明で設定を必要としていた前記B位置を不要にでき、このB位置を設定する際に巻き込まれる誤差を排除できるといった付加的な効果が奏せられる。
【0063】
請求項4の発明によれば、請求項1乃至請求項3の各発明において、第1検出器を非接触式のものとし、主軸と共に工具を回転させた状態で工具の先端を第1検出器がオンとなる位置に位置決めすることにより、工具寸法で誤差を求めるようにしたので、この工具寸法誤差は加工動作中の工具の工具先端の振れを含む実効寸法に基づいた誤差として検出でき、この工具の実効寸法に基づいた送り量の補正を行って工作物の加工精度を一層向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わるマシニングセンタの全体図である。
【図2】本発明の実施の形態に係わるレーザ検出器の平面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係わる数値制御装置のブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係わるフローチャートの一部である。
【図5】本発明の実施の形態に係わるフローチャートの一部である。
【図6】図4および図5のフローチャートにおける工作物位置補正サイクルのサブプログラムのフローチャートである。
【図7】図4および図5のフローチャートにおける工具長補正サイクルのサブプログラムのフローチャートである。
【図8】図4および図5のフローチャートにおける工具径補正・振れ検出サイクルのサブプログラムのフローチャートの一部である。
【図9】図4および図5のフローチャートにおける工具径補正・振れ検出サイクルのサブプログラムのフローチャートの一部である。
【図10】図4および図5のフローチャートにおける面補償サイクルのサブプログラムのフローチャートである。
【図11】図6のフローチャートにおける工作物位置補正サイクルの動作を示す平面図である。
【図12】図7のフローチャートにおける工具長補正サイクルの動作を示す平面図である。
【図13】図8および図9のフローチャートにおける工具径補正・振れ検出サイクルの動作を示す図である。
【図14】基準ブロックの他の取り付け位置を示す平面図である。
【図15】レーザ検出器の取り付け状態を示す側面図である。
【符号の説明】
W・・・工作物、 11・・・ワークテーブル、 T・・・工具、 8・・・主軸、 9・・・主軸頭(主軸サポート)、 40・・・数値制御装置、 20・・・レーザ検出器(第1検出器)、 31・・・接触子、 ・・・タッチセンサ(第2検出器)

Claims (4)

  1. 工作物を取り付け固定するワークテーブルと工具を先端に装着可能な主軸を回転支持する主軸サポートとを前記主軸の前記ワークテーブルに対する相対的な移動量が予めプログラムされた数値制御装置により制御される1つの制御軸に沿って相対的に移動して1つの先使用工具により前記工作物を加工すると共に、この加工途中から1つの後使用工具に交換して前記工作物の加工を継続する工作機械において、
    工具先端位置を検出して工具の先端が前記制御軸上の所定のA位置に到達する時にオンとなる第1検出器を設けておき、前記先使用工具による加工動作の前後においてこの先使用工具の先端を前記第1検出器がオンとなるように位置決めして理論位置(Zol)と実際位置(Zl、Zl’)との差である加工前誤差(Zol−Zl)及び加工後誤差(Zol−Zl’)をそれぞれ求め、
    前記先使用工具に代えて前記後使用工具を前記主軸に装着した後に前記後使用工具を前記第1検出器がオンとなる位置に位置決めして理論位置(Zol’’)と実際位置(Zl’’)との差である加工前誤差(Zol’’−Zl’’)を求め、
    前記加工動作の途中から前記後使用工具を用いて前記加工動作を継続する際には、前記主軸の前記制御軸に沿う予めプログラムされた前記ワークテーブルに対する相対的な移動量を前記後使用工具の加工前誤差に前記先使用工具の加工前誤差と加工後誤差との差を加えた補正量(=(Zol’’−Zl’’)+((Zol−Zl)−(Zol−Zl’))=Zol’’−Zl+Zl’−Zl’’)で補正することにより前記後使用工具の刃先位置を前記先使用工具の摩耗した刃先により切削された工作物の加工最終部に整合させることを特徴とする先使用・後使用工具の刃先位置整合方法。
  2. 前記先使用工具による前記加工動作に先立って、接触子を有する接触式の第2検出器を前記主軸と共に前記制御軸に沿って前記ワークテーブルに対し相対的に移動し、この第2検出器の接触子を前記第1検出器がオンとなる前記所定のA位置と同一又はこのA位置から所定距離離間したB位置および前記工作物上の所定のC位置に順次接触させて前記B位置から観たC位置の予め設定された理論位置と実際位置との工作物位置誤差を求め、前記先使用工具を用いて前記工作物を加工する際には前記予めプログラムされた相対移動量を前記加工前誤差及び前記工作物位置誤差の両方に基づいて補正し、前記後使用工具を用いて前記加工途中から継続して前記工作物を加工する際には前記予めプログラムされた相対移動量を前記先使用工具の前記加工前誤差及び前記加工後誤差と前記後使用工具の加工前誤差と前記工作物位置誤差に基づいて補正するようにしたことを特徴とする請求項1記載の先使用・後使用工具の刃先位置整合方法。
  3. 前記先使用工具による前記加工動作に先立って、接触子を有する接触式の第2検出器を前記主軸と共に前記制御軸に沿って前記ワークテーブルに対し相対的に移動し、この第2検出器の接触子を前記第1検出器がこの接触子先端を検出してオンとなるように前記A位置に位置決めしてこの時の前記相対送り位置を記憶すると共に前記工作物上の所定のC位置に接触させて前記A位置から観た前記C位置の予め設定された理論位置と実際位置との誤差である工作物位置誤差を求め、前記先使用工具を用いて前記工作物を加工する際には前記予めプログラムされた相対移動量を前記加工前誤差及び前記工作物位置誤差の両方に基づいて補正し、前記後使用工具を用いて前記加工途中から継続して前記工作物を加工する際には前記予めプログラムされた相対移動量を前記先使用工具の前記加工前誤差及び前記加工後誤差と前記後使用工具の加工前誤差と前記工作物位置誤差とに基づいて補正するようにしたことを特徴とする請求項1記載の先使用・後使用工具の刃先位置整合方法。
  4. 前記第1検出器は非接触式のものを使用し、前記先使用工具の加工前誤差及び加工後誤差と前記後使用工具の加工前誤差を求める際には前記主軸と共にこれに装着された前記先使用工具又は後使用工具を回転させた状態で行うことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の先使用・後使用工具の刃先位置整合方法。
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