JP3648054B2 - 主軸又はアタッチメント補正値の自動決定方法 - Google Patents

主軸又はアタッチメント補正値の自動決定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3648054B2
JP3648054B2 JP12182398A JP12182398A JP3648054B2 JP 3648054 B2 JP3648054 B2 JP 3648054B2 JP 12182398 A JP12182398 A JP 12182398A JP 12182398 A JP12182398 A JP 12182398A JP 3648054 B2 JP3648054 B2 JP 3648054B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spindle
measurement
attachment
axis
correction value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP12182398A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11300580A (ja
Inventor
俊介 若岡
洋成 石原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Okuma Corp
Original Assignee
Okuma Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Okuma Corp filed Critical Okuma Corp
Priority to JP12182398A priority Critical patent/JP3648054B2/ja
Publication of JPH11300580A publication Critical patent/JPH11300580A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3648054B2 publication Critical patent/JP3648054B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Machine Tool Sensing Apparatuses (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアタッチメントを有する多面加工マシニングセンタにおいて、基準主軸の原点とアタッチメントの旋回工具主軸の偏差分又はアタッチメントの工具主軸の偏差分を共に自動計測し、偏差分をアタッチメント補正値としてNC装置に入力する主軸又はアタッチメント補正値の自動決定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
多種のアタッチメントを有し一つ又は複数の主軸を有する多面加工マシニングセンタにおいては、基準となる基準立軸アタッチメントと付加され得る多種のアタッチメント、例えば工具位置を標準位置より軸方向に伸長した位置に設け、深い窪みを加工するエクステンションアタッチメント、30°,45°,60°,90°のアンギュラアタッチメント,ユニバーサルインデックスアタッチメント等との主軸中心や主軸先端の差分あるいは旋回軸との偏差分をアタッチメント補正値として予め操作盤上で指令して測定し、NC装置のメモリにマニュアルで記憶させている。
【0003】
従来の計測方法では、アタッチメント毎に立軸の標準アタッチメントとの偏差分を予め求める方法として機内に、ダイヤルゲージ又はミリメスを複数個補正すべき面に対応させて配置した補正用段取をテーブル上に設けて、基準軸又は補正すべき主軸又はアタッチメントの工具軸に基準工具を装着させ、手動で主軸を計測の初期位置迄操作し続いてパルスハンドルを操作してダイヤルゲージ等と基準工具との当接を確認して位置の計測をしている。
【0004】
前記方法での位置計測は人手を介して行うものであり、一つのアタッチメントについて補正しようとする面が複数存在するので多主軸になると前記補正面の計測プロセスを人手により行う場合は所要工数は増加する。
【0005】
従来技術の計測による補正値の決定方法を図9のフローチャートで説明する。従来技術では基準とする主軸や補正しようとする旋回機能を有するアタッチメント軸への基準工具の装着についてのすべての準備工程をNC装置のパネル又は操作パネル上で順次個別にマニュアルで行う必要がある。
【0006】
続いてステップS101,S111において、機内に設けた測定段取りの指示器近傍まで主軸を迅速に移動させることを操作パネル上で操作する。
ステップS102,112において、本機に設置した測定段取の指示計器に基準工具が当接するようペンダントの操作パネル上のパルスハンドルを操作し補正する旋回軸のX,Y,Z軸について計測位置への移動を指令する。
【0007】
ステップS103,113において、計測値の読み取りを行い、ステップS104において基準主軸の計測結果により基準軸の原点位置を決定し、ステップS114において補正値の偏差分のデータを記憶する。ステップS105でアタッチメントの旋回軸ごとの補正値(基準軸原点からの偏差分)を決定する。
【0008】
ステップS106でNC装置のパネル上から旋回軸ごとの補正値を記憶させる。以上の各ステップの行為及び各ステップの操作は自動的に次のステップの操作に移行するものでなくすべて個別にマニュアル操作によりパネル上で操作されている。従ってアタッチメントの旋回軸数が多いほどアタッチメントの種類が多いほど計測所要時間は多くなる。
【0009】
次に従来技術の実施例について、次に説明する。
図10(a)は機内に定置する旋回補正用段取の正面図、(b)は同段取の上面図である。段取は5面計測可能に5個の指示計器を装備している。
機内にダイヤルゲージ等の指示計測器を設ける。NC装置に原点設定し、手動運転モードで基準工具の外周にミリメス1を当接させる。当接の方法は基準工具を早送りでミリメスに近づける。近づいたらパルスハンドルに切り換えて当接するまで移動を続ける。
基準工具は常に同一計測面に対しては同一方向から接近させるようにし、基準工具の径方向の計測点として選定した外周の頂点の位置で、主軸を最低回転数で回転中に指示計器の指針の振れの中心を「0」に合わせる。
【0010】
図10(b)でミリメス5は基準工具の端面で工具中心に近い位置に当接させて他のミリメスと同様主軸回転中に指針の振れの中心を「0」に合わせる。
パルスハンドルを操作し基準工具をミリメスから離して工具交換モードに切り換えて基準工具をマガジンに収納し、続いて補正しようとする主軸又はアタッチメントを装備した主軸の一つに基準工具を装着して前記と同じ手動の操作手順により指針の振れの中心を読み取ることにより偏差分が計測できることになる。
【0011】
従来はATC操作,アタッチメント旋回,各軸の移動,主軸の割出しを含めて前述の計測に要する時間は1本のアタッチメントでおよそ数十分乃至1時間半くらいを要している。
但し、NC装置内に基準主軸と他の主軸等との偏差分を予めマニュアルで記憶させた後は、実加工時のプログラム上でアタッチメントの種類を指示すればアタッチメントの旋回角度からの補正値はNC装置で自動演算され、標準アタッチメントの主軸中心及び主軸先端の高さの差分を補正された値によりワーク座標系は駆動され切削が実行される。
従ってプログラマーは、基準となる標準立軸アタッチメントと他のアタッチメントとの偏差分の補正値のNC装置への書込みが終了していれば標準立軸アタッチメントと同様に他のアタッチメントによる加工プログラムの作成も容易となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術で説明したアタッチメントの補正値の計測及び決定方法においては基準工具を基準の主軸に装着して定置された計測段取の位置に移動し計測する操作を手動で行っている。
そのためアタッチメントの種類が多いほど補正値を決定するに要する時間は多くなり、所要時間の総量が多くなるだけでなく、計測が長時間に渉ると室温変化等の影響を受けて機械本体、測定器が熱変形するために測定精度の信頼度の低下を招来することもある。
又アタッチメント等をテーブルに定置した測定段取に接近させて測定することから人手による誤操作による衝突の危険性も潜在する。又人手による計測による一般的な計測ミスや目視確認による過誤は避けられない。更に指示計器を読み取った後の補正値のNC装置への入力ミスが発生するという問題を有していた。
本発明は従来技術の有するこのような問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは多軸加工機による多面加工において基準主軸と他の補正しようとするアタッチメント旋回主軸又は他のアタッチメント主軸間の偏差分を自動計測し偏差分を補正値としてNC装置に自動記憶させる方法を提供しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明のアタッチメント旋回補正値の自動測定及び設定の方法は、一つ又は複数の主軸をもつ工作機械であって、工作物を載置するためのテーブル上に基準ブロック又はタッチセンサのいずれかを定置し、基準とする主軸にタッチプローブ又は基準工具のいずれかを装着し、前記基準ブロック又はタッチセンサの上面及び4側面に当接させてX・Y・Z軸の基準位置を計測し、つづいて補正しようとする主軸又はアタッチメント主軸に前記タッチプローブ又は基準工具を装着して前記基準ブロック又はタッチセンサに当接させて補正しようとする各軸の現在値を計測して、基準とする主軸に対する別主軸又はアタッチメント主軸のX・Y・Z軸の偏差分を補正しようとする主軸又はアタッチメント主軸の補正値として決定するようにしたものである。
【0014】
従来の補正値の決定に対し、段取りの設定、指示計器の読み取り等における作業者の熟練が不要となり測定結果に対する信頼性が高まるとともに所要時間が大幅に短縮される。特にアタッチメントの数が多くて、アタッチメントが旋回機能を有している場合などに特に有効である。計測時間が短いので、熱による機械の変形の影響の少ない時間内に計測が終了できる。
【0015】
また、求めた基準とする主軸に対する別主軸又はアタッチメント主軸のX・Y・Z軸の偏差分が既に記憶されている先回の偏差分と比較して許容値内に含まれるかを判定し、許容値内であれば前記求めた偏差分を補正しようとする主軸又はアタッチメント主軸の補正値として決定するようにしたものである。
【0016】
過去に自動計測して得て記憶されている対比する主軸間の偏差分と当該計測に係る同一の対比する主軸間の偏差分とを比較し所定の限度内に含まれる場合は当該計測の偏差分を新しい補正値とするもので工具摩耗や欠損等のトラブルを未然に防止できる。
【0017】
また、請求項2の偏差分の比較において、許容値外であれば所定回数計測を繰り返し、所定回数に達しても許容値外のときはアタラーム停止し、所定回数に達する前に許容値内になった時はその偏差分を補正値として決定するようにしたものである。
偏差分の比較の結果について計測を繰り返し採用する補正値に対する信頼性を高めかつ補正する値が前回より大きくなる場合はその原因を除去するよう計測を中断させるようにしている。
【0018】
【発明の実施の形態】
アタッチメントの補正値を自動的に測定する方法は、機内定位置に基準ブロック又はタッチセンサーを設け、基準主軸又はアタッチメントが装備された各種のアタッチメント軸に基準工具を装着して前記基準ブロック等に接触させることにより得た基準工具の位置テータを比較して基準主軸に対する補正値を求めることによって行われる。基準工具は予め設定した計測待機点に位置決めしてから次の計測作業のため移動させる。計測待機点は計測時の干渉をさけるため各アタッチメントの補正軸ごとに定められている。
【0019】
この場合検出側を基準ブロック側又は主軸側のいずれに選んでも計測可能である。自動計測を指令する場合の基本動作について図1,図2,図3,図4に基づいて説明する。
図1(a)に示すタッチセンサーユニットにより、基準工具を装着した基準主軸についてワーク座標系の原点を計測する。タッチセンサーユニットの測定面に対する原点の設定は次のように行われる。
基準工具は予め記憶した計測待機点に位置決めしてから次の計測作業のため移動させる。計測待機点は計測的の干渉をさけるため各アタッチメントの補正値ごとに定められている。
【0020】
最初の計測手順は操作パネル上でマニュアル操作により実行する計測作業であるが二度目からはマニュアル操作の必要はない。基準ブロック上の定点5点の各X,Y,Z座標値計測値を加工物の座標系の原点として設定する。次回基準主軸によるワーク座標系の原点計測はプログラム上で計測位置を指定し計測して新しい原点をNC装置に記憶させるだけで良い。
【0021】
又図2(a)においては工作物を載置するためのテーブル上に基準ブロックを固定し基準主軸に装着したプローブ先端をブロックのXY軸平面上のほぼ中央でZ面上約10mm手前にパルスハンドルで位置決めし加工物の座標系の原点として記憶させNC指令の座標系番号を付与する方法もある。
番号は任意であるが例えばH16の記号でーワク座標軸選択指令することによりプログラム上で一定の計測原点を指令できることとなる。計測原点H16は前記計測待機点に相当する。
【0022】
次に基準ブロック上面をZ=10の位置からX+,X−,Y+,Y−の順にZ=−10の位置に移動して順次計測を行うが、その計測原点をそれぞれH17,H18,H19,H20と定める。各面のXY位置が0となるように原点設定して終了しタッチプローブはATCマガジンに格納される。以上はワーク座標系の原点を自動計測する手順であり次に補正すべきアタッチメントの自動計測指令について説明する。
【0023】
エクステンションアタッチメントを計測する場合先ずアタッチメントをラムに取り付けてATCマガジンからタッチプローブを主軸に装着するよう指令し、前記ワーク座標値でH16の指令によりタッチプローブは図2においてX軸・Y軸の現在値が0となるように基準ブロック中央に位置決め後、Z端面を測定し、続いてH17指令が選択されX端面を測定し、次いでH19指令によりY端面測定を行って、計測を完了してタチプローブはATCマガジンに返却される。
【0024】
90°アンギュラアタッチメントの測定サイクルの場合は、まずATCマガジンよりタッチプローブを主軸に装着させる。このアタッチメントの場合は工具軸の方向について「前向き」「後ろ向き」「右向き」「左向き」の4通りについて計測することとなる。
図4(a)においてプローブが「前向き」のときプローブ先端が基準ブロックの中央になるようにX軸・Y軸の位置決めした後、基準ブロック上面30mmの位置にZ軸を位置決め後、Z軸端面測定後元のZ=30の位置に戻る。
【0025】
図4(a)においてX軸+端面位置より20mm離れた位置に位置決め後、基準ブロック上面より10mm下方にZ軸位置決めし、X端面を測定後Z軸は元のZ=30mmの位置に戻る。
図4(b)においてX軸は基準ブロックの中央位置としY軸は+端面位置より20mm離れた位置に位置決め後基準ブロック上面から10mm下に位置決めしY端面を計測完了後Z軸はZ=30に戻る。
プローブをZ軸+極限に上昇させプローブを「左向き」に旋回させる。前記と同様な計測をZ軸端面、X軸端面、Y軸端面の順に測定を同様に90°アンギュラアタッチメントを旋回させて「後ろ向き」「右向き」についても自動計測を続行する。全測定完了後、タッチプローブをZ軸+極限まで上昇させ「前向き」に旋回させ、タッチプローブをATCマガジンに格納する。
【0026】
次にB/C軸アタッチメントの測定サイクルの場合を図4(a)(b)(c)について説明する。
先ずATCマガジンよりタッチプローブを主軸に取り付ける。
図5(a)においてワーク座標系をH16を選択指令しX軸・Y軸の現在値が「0」となるように基準ブロック中央に位置決め後Z端面を測定する。次にH17を選択してX端面を測定する。続いてH19を選択してY端面測定が行われる。その後でタッチプローブはZ軸の+極限まで上昇しアタッチメントを「左向き」に旋回して前記と同様な計測が実行される。
【0027】
アタッチメントを「後ろ向き」「右向き」についても同様な計測が行われる。前記「右向き」測定終了後タッチプローブはZ軸の+極限まで上昇し、続いてY軸が+方向に450mm移動しB軸が90°旋回する。タッチプローブの先端がブロックの中央になるようにX軸Y軸の位置決めした後、基準ブロックの上面30mmの位置にZ軸方向の位置決めした後H16座標系までZ端面測定を行い元の上面30mm位置に復帰する。
【0028】
次にX面測定はH17座標系で先ずX軸+端面位置より約20mm離れた位置に位置決め後、基準ブロック上面より10mm下にZ位置を定めて行う。計測後Z軸上面30mmの位置に戻る。
Y端面計測は、H19座標系でX軸は基準ブロック中央位置、Y軸は+端面位置より約20mm離れた位置に位置決め後基準ブロック上面より10mm下にZ軸上位置決めしてから計測する。
【0029】
その後タッチプローブは元のZ=30の位置に復帰する。
更にZ軸は+極限まで上昇して「前向き」に旋回する。同様にしてZ軸端面、X軸端面、Y軸端面の順に測定を行います。「左向き」「後ろ向き」も同様にして測定が行われ、測定後タッチプローブはZ軸上の+極限まで上昇し「前向き」に旋回後Y軸が450mm移動され、更にB軸を「0」に復帰旋回後タックプローブをマガジンに格納する。
【0030】
以上基準主軸と各種アタッチメントについて、基準ブロック上でタッチプローブに自動計測を指令して計測する指令の手順について説明した。
特に旋回機能を有するアタッチメントの場合は主軸の旋回ごとの軸の原点を確認の必要がありマニュアル計測では長時間を要する。
次にこれらの自動計測手法を基本としアタッチメント補正値を自動的にNC装置に記憶させて、プログラム上で指定されたアタッチメントがラムに装着されたとき、NCデータを補正された加工データに演算して出力することが可能となる。多主軸を備えた多面複合加工機においては軸間の原点補正は短時間内に把握する必要があり補正値の計測・演算・記憶までの全プロセスを全自動化することは必須である。
【0031】
次にアタッチメントの自動計測の実施例を図7で説明する。計測関連部材の配置を示す図6において図示しない基準工具(又はタッチプローブ)1を図示しない基準主軸2に装着指令する。
指令により工作物を載置するためのテーブル3に定置した五面タッチセンサー(又は基準ブロック)4に当接させて基準軸の原点データ6をNC装置5に記憶させておき、次に補正しようとするアタッチメント6をラム軸2に装着してアタッチメント6の旋回ごとに基準工具1を五面タッチセンサー4に接触させその位置を計測し前記基準主軸の記憶データとその都度比較し補正値を演算してNC装置5にアッタチメントの種類を旋回条件(角度)と共にNC装置に記憶してプログラムされたNCデータを補正演算して加工データとして自動的に加工機に出力するものである。
【0032】
更に図7に示すブロック線図により自動計測プログラムの詳細を説明する。
ATC8に格納された計測に使用する基準工具又はタッチプローブを基準主軸に装着することをNC装置により指令し実行されて後、実体的な計測プログラムに移行する。NC装置5内の計測実行プログラム記憶部11には計測に必要な手順を実行するためのプログラムがすべて記憶されており、基準軸に装着された基準工具又はタッチプローブを予め定めた計測待機点に移動させる制御部に出力する。
【0033】
計測待機点は後述の各種旋回アタッチメントと工作機械の構造体又は計測段取りとの干渉をさけ、できるだけ迅速に計測段取りに接近させた位置であって補正軸に係る計測点への当接を効率的に行える位置が選択されている。
基準工具又はタッチプローブが計測待機点に到着後基準軸の五面計測プログラム13により五面計測14が実行されそれぞれの計測値が得られる。これらの計測値は計測データ記憶部15に記憶される。
【0034】
次に計測実行プログラム11の指令によりアタッチメント又は旋回軸を有するアタッチメントの軸について前記12,13,14,15と同じく各アタッチメント旋回軸について定められた待機点に移動させる制御部16・20、アタッチメントについて補正しようとする軸の計測プログラム部17・21、補正値に対する計測を実行する制御部18・19・22・23により得た計測値及び残りのアタッチメントについて同様にして得た計測値は共に計測データ記憶部15に入力される。
【0035】
先に記憶させた基準軸に関する五面の基準点計測データとアタッチメントについて計測して得た補正軸に関する補正面の計測データをデータ比較部24で比較し差分を求め、先回データ有無判定部25で従来の既に記憶されている差分があればこれと比較する比較判定部26により許容値にあることを判定して後計測で得られた差分をアタッチメントの補正しようとする軸の補正値としてNC装置の補正値記憶部27に記憶させるようにしたものである。
但し、初めて測定する場合は従来の差分データがないので比較判定せずに1回目のデータがそのまま記憶される。
基準工具又はタッチプローブはATC8に格納され基準主軸やアタッチメントへの着脱や格納は全自動計測サイクルに組み込まれ自動的に実行される。
【0036】
実施例の作用を図8のフローチャートに従って説明する。
ステップS11において、基準主軸に基準工具の装着が指令され、次のステップS12では、基準主軸を計測の初期位置(待機位置)へ移動指令される。ステップS13では初期位置でNC装置の加工物座標系の原点が登録される。ステップS14では基準ブロック5面の計測サイクル指令により計測が順次実行される。計測が初回であるか否かをステップS15で判定し初回でなければステップS16に移行する。
ステップS16では5面の測定値が許容値内かどうかを判定する。
許容値内であればステップS17において測定値はNC装置に基準データとして記憶され基準主軸の計測を完了し基準工具をATCへ格納するよう指令する。ステップS15で計測が初回であると判断した場合もステップS17に移行する。
【0037】
次に旋回機能を有するアタッチメントに関する計測について説明する。
ステップS21において、補正しようとするアタッチメントの軸に基準主軸に装着したと同一の基準工具を装着する。ステップS22において前記装着した基準工具付アタッチメントを予め定めた計測の初期位置(待機位置)に移動を指令する。
ステップS23において計測原点を確認する。ステップS24において補正しようとするアタッチメントの旋回軸の一つについて計測を指令する。
ステップS25において偏差分を算出する。
【0038】
ステップS26において計測が初回でなければステップS27に移行し、初回であればステップS28に移行する。ステップS27において計測して得た偏差分をステップS17で記憶した基準データと比較し許容値内かどうか判定する。許容値内であればステップS28においてNC装置にアタッチメントの旋回軸の一つについて前記偏差分を補正値として記憶する。
【0039】
許容値外であればステップS24から再度の計測を行う。アタッチメントの旋回軸の一つについての補正値の書込みが終了すると次のステップS29において当該アタッチメントの他の面について計測完了しているか、否かを判断し未完了であればステップS30で旋回指令後、ステップS22に戻ってアタッチメントを計測の初期位置(待機位置)に移動指令してステップS23乃至S27迄の計測サイクルを繰り返して実行する。
【0040】
続いて一つのアタッチメントのすべての旋回軸についての計測が完了しているかをステップS31で判断し、未完了であれば当該計測完了のアタッチメントを他の補正すべきアタッチメントに交換するか又は他の主軸に装備したアタッチメントとを交換するようステップS32で指令し新たに補正しようとするアタッチメント軸に前記と同一の基準工具を装着して計測サイクルを始めるためにステップS21に戻る。
補正すべきすべてのアタッチメントの計測が完了し補正値がNC装置に記憶されるとステップS32において基準工具格納を指令し全補正値の自動決定プロセスは完了する。
尚、基準位置をX・Y・Z軸の3軸とも求めるようにしているが、必ずしもその必要はなく、補正を行う軸のみについて基準位置を測定するようにしても良い。
【0041】
【発明の効果】
本発明は上述の通り構成されているので次に記載する効果を奏する。
請求項1は、多主軸工作機械において装着するアタッチメントの種類が多い場合やアタッチメントが何種類かの旋回機能を有して工具軸が実質上増加する場合にはアタッチメント旋回補正値の計測・演算・記憶までの一連の計測サイクルを本発明による自動決定方法に基づいて実行すれば所要時間は従来に比べ1/10以下となり測定結果に対する信頼性が極めて大きくなる。
また計測所要時間が短いので熱変形による測定誤差が入る余地も少ない。計測サイクルは殆ど無人化されるので人為ミスもなく得られた補正値のNC装置への書込みまで自動化されるのでデータ処理上のミスも生じないという効果を有している。
【0042】
請求項2は、工具摩耗や欠損等のトラブルを未然に検知し対処することが可能である。
請求項3は、請求項2の信頼性を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】テーブル上に設けて使用するタッチセンサ(a)と、基準ブロック(b)の斜視図である。
【図2】基準主軸を計測する場合のタッチプローブと基準ブロックの関係図で、(a)はZ面計測の初期位置、(b)はX+,X−,Y+,Y−面計測の初期位置を示す図である。
【図3】エクステンションアタッチメントのZ端面,X端面,Y端面の計測指令を示す図である。
【図4】(a)は90°アンギュラアタッチメント測定サイクルを「前向き」位置で指令し、Z端面,X端面,Y端面の計測指令を示す図で、(b)は測定サイクルを「左向き」又は「右向き」位置で計測を指令する図である。
【図5】B/C軸アタッチメント測定サイクルにおける指令を示す図である。(a)は計測面と座標系を示す図、(b)はB軸0°位置でのZ端面,X端面,Y端面の計測指令、(c)はB軸90°旋回後Z端面,X端面,Y端面計測、(d)は測定サイクルを「左向き」又は「右向き」の位置で計測指令。
【図6】計測関連部材の配置図である。
【図7】自動計測プログラムのブロック線図である。
【図8】基準主軸とアタッチメント旋回軸を自動計測してアタッチメントの旋回補正値を自動決定するフローチャートである。
【図9】従来の操作パネル上での単位操作による補正値決定のフローチャートである。
【図10】従来の目視計測に使用される五面検出計測段取り図である。
【符号の説明】
1 基準工具 2 ラム
3 テーブル 4 五面タッチセンサ
5 NC装置 6 旋回軸付アタッチメント
7 ATC

Claims (3)

  1. 一つ又は複数の主軸をもつ工作機械であって、工作物を載置するためのテーブル上に基準ブロック又はタッチセンサのいずれかを定置し、基準とする主軸にタッチプローブ又は基準工具のいずれかを装着し、前記基準ブロック又はタッチセンサの上面及び4側面に当接させてX・Y・Z軸の基準位置を計測し、つづいて補正しようとする主軸又はアタッチメント主軸に前記タッチプローブ又は基準工具を装着して前記基準ブロック又はタッチセンサに当接させて補正しようとする各軸の現在値を計測して、基準とする主軸に対する別主軸又はアタッチメント主軸のX・Y・Z軸の偏差分を補正しようとする主軸又はアタッチメント主軸の補正値として決定することを特徴とする主軸又はアタッチメント補正値の自動決定方法。
  2. 求めた基準とする主軸に対する別主軸又はアタッチメント主軸のX・Y・Z軸の偏差分が既に記憶されている先回の偏差分と比較して許容値内に含まれるかを判定し、許容値内であれば前記求めた偏差分を補正しようとする主軸又はアタッチメント主軸の補正値として決定することを特徴とする請求項1に記載の主軸又はアタッチメント補正値の自動決定方法。
  3. 許容値外であれば所定回数計測を繰り返し、所定回数に達しても許容値外のときはアラーム停止し、所定回数に達する前に許容値内になった時はその偏差分を補正値として決定する請求項2記載の主軸又はアタッチメント補正値の自動決定の方法。
JP12182398A 1998-04-15 1998-04-15 主軸又はアタッチメント補正値の自動決定方法 Expired - Lifetime JP3648054B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12182398A JP3648054B2 (ja) 1998-04-15 1998-04-15 主軸又はアタッチメント補正値の自動決定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12182398A JP3648054B2 (ja) 1998-04-15 1998-04-15 主軸又はアタッチメント補正値の自動決定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11300580A JPH11300580A (ja) 1999-11-02
JP3648054B2 true JP3648054B2 (ja) 2005-05-18

Family

ID=14820824

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12182398A Expired - Lifetime JP3648054B2 (ja) 1998-04-15 1998-04-15 主軸又はアタッチメント補正値の自動決定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3648054B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4841858B2 (ja) * 2005-04-15 2011-12-21 新日本工機株式会社 加工装置および同装置を用いた加工方法
JP4847049B2 (ja) * 2005-05-31 2011-12-28 ヤマザキマザック株式会社 極座標制御方式マシニングセンタにおける基準点誤差計測方法及び極座標制御方式マシニングセンタ
DE102005052158B4 (de) * 2005-11-02 2008-01-03 Fette Gmbh Verfahren und Meßsystem zur Bildung einer Referenz bei einer Pulverpresse
JP5437693B2 (ja) * 2009-04-30 2014-03-12 オークマ株式会社 主軸又はアタッチメント主軸の補正値自動計測方法
JP5491312B2 (ja) * 2010-08-02 2014-05-14 オークマ株式会社 多軸工作機械の幾何誤差の計測方法
US10401162B2 (en) 2014-04-23 2019-09-03 Renishaw Plc Calibration of measurement probes
KR102460118B1 (ko) * 2015-05-19 2022-10-31 주식회사 디엔솔루션즈 어태치먼트 중심위치의 보정방법
CN109926878A (zh) * 2019-03-07 2019-06-25 大连大学 一种基于数控技术精准确定磨削起点的阶段轴磨削新机构

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11300580A (ja) 1999-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3134707B1 (en) Calibration of measurement probes
WO2002032620A1 (fr) Dispositif et procede de mesure, machine-outil dotee dudit dispositif, et procede de traitement de piece
WO1989006174A1 (en) Laser device for three-dimensional machining
JPH0525626B2 (ja)
JP2013503380A (ja) 工作機械の校正方法
JP3648054B2 (ja) 主軸又はアタッチメント補正値の自動決定方法
CN112775718A (zh) 机床的位置测量传感器的校正值测量方法和校正值测量系统
JP2001105279A (ja) 工作機械における計測補正方法
JPH07266194A (ja) 工具刃先位置計測補正装置
EP0068643B1 (en) Lathe tool calibrator and method
JP2005034934A (ja) 数値制御装置、それを備えた工作機械及びワークの座標算出方法
CN112775720B (zh) 机床的对象物的位置测量方法及位置测量系统、计算机可读记录介质
JP3283278B2 (ja) 自動旋盤
JP2015039732A (ja) 工作機械及び工作機械を用いたワーク加工部測定方法
JP3839197B2 (ja) 工作機械における先使用・後使用工具の刃先位置整合方法
JPH081405A (ja) ロストモーション検出方法及び装置
JP2980933B2 (ja) 衝撃試験片自動加工システム及び衝撃試験片自動加工方法
JP2574228Y2 (ja) 旋盤の機内計測装置
JP7457108B2 (ja) 工具測定システム及び制御方法
JPH0647633Y2 (ja) 工具長自動測定装置
JPS62130160A (ja) Nc工作機械の自動工具補正装置
JP2012091261A (ja) 工具研削盤における熱変位補正方法、工具研削盤、ncプログラム
JPS60177848A (ja) 数値制御工作機における原点補正方法
KR101121955B1 (ko) 연마기와 연삭기의 교정방법
KR20170141092A (ko) 틸팅 헤드용 회전중심 보정장치

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040916

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20041007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041012

RD12 Notification of acceptance of power of sub attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7432

Effective date: 20041013

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050208

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050210

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110218

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110218

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140218

Year of fee payment: 9

EXPY Cancellation because of completion of term