JP3838540B2 - 電子写真装置の用紙カセット - Google Patents
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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ装置、FAXなどにおける電子写真装置の用紙カセットに関するものであり、さらに詳細には、用紙カセットの機械本体への装着時の用紙の飛び出しによる重送を防止した用紙カセットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機、プリンタ装置、FAXなどにおける電子写真装置のフロントローディング方式の用紙カセット7は、図5に示したように、スプリング9により押し上げられる用紙載置板5、用紙分離ローラホルダ1に保持されてスプリング8により本体側に設置されたフィードローラ4に押し当てられる用紙分離ローラ2などで構成される。そして用紙6を用紙載置板5の上に載せて電子写真装置本体にセットすると、用紙載置板5がスプリングの力で押し上げられ、図示していない装置本体からの制御によって本体側に設置された給紙ローラ3が回転すると、最上部の用紙6が繰り出されてフィードローラ4と用紙分離ローラ2に挟持され、図示していない画像形成部に送り出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこの従来の用紙カセット7は、この用紙カセット7を引き出して用紙を補充し、再度電子写真装置本体に挿入する際、用紙カセット7が本体に入りきる前に最上部の用紙6が停止している給紙ローラ3と干渉するため、図4に示したように、給紙ローラ3との摩擦抵抗で用紙6が手前に飛び出すという問題があった。
【0004】
この図4は、ユーザーが用紙カセット7を装置本体より引き出し、用紙6を充分補給して再び装置本体に戻したときに用紙6が手前に飛び出している状態を示しており、例えば用紙カセット7に限度量に近い量で補給された用紙6の最上部は、用紙載置板5により用紙6全体が押し上げられているため、高い位置となる。そのため、用紙カセット7が装置本体内に挿入されるとき、所定位置に到達する前にこの用紙6が給紙ローラ3に接触し始め、カセット7が所定の位置に位置したとき、給紙ローラ3と用紙6の上面の摩擦力によって少なくとも最上部の用紙6は回転しない給紙ローラ3に引きずられる形で残り、本来の位置より飛び出した状態となる。
【0005】
さらに、最上部の用紙6の飛び出しにつられ、その下に接する数枚の用紙も引き出されることもあり、図4に示したように2枚の用紙が引き出された状態で用紙カセット7が所定の位置にセットされると、用紙6はフィードローラ4と用紙分離用ローラ2にはさまれた状態となる。そのため、装置本体の制御により給紙が開始されたとき、本来は給紙ローラ3の回転に合わせて所定タイミングでフィードローラ4と用紙分離ローラ2が共動して回転し、1枚ずつ用紙を繰り出すように制御されるが、既にフィードローラ4と用紙分離ローラ2にはさまれた2枚の用紙に対しては、これが実現されることなく2枚の用紙が装置本体の画像形成部にそのまま送られ、いわゆる重送が発生することとなる。
【0006】
そのため従来では、用紙カセット7を本体から出し入れする際、用紙載置板5を用紙カセット7の最下位位置にロックする機構を設けたものがあるが、このようにすると、ユーザーが用紙カセット7を本体に挿入する時、毎回用紙載置板5を押し下げてロックしなくてはならないという問題が生じる。また用紙カセット7を引き出す時、自動的に用紙載置板5が下がる機構とする方法もあるが、用紙カセット7の出し入れが重くなることと機構が複雑になり、部品点数が増えるという問題が生じる。
【0007】
本発明はこのような問題点を解決するためになされたものであり、従来装置のように用紙載置板を最下位位置にロックしたり、用紙カセットを引き出す時に用紙載置板を下げる、などの複雑な機構を用いることなく簡単な構成で用紙カセットの装着時の用紙飛び出しによる重送を防止し、ユーザーが用紙カセットの出し入れに際してもよけいな力を必要とせず、安価に構成できる用紙飛び出し防止機構を有する用紙カセットを提供することが課題である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明においては、用紙カセットの用紙分離ローラを保持するホルダの構造を工夫し、用紙飛び出し防止のストッパーを兼用する構造とした。用紙カセットが本体にセットされた状態では、用紙分離ローラホルダはスプリングにより本体側フィードローラ側に押しつけられ、用紙分離ローラがフィードローラに押圧されている。用紙カセットが本体から引き出されると、用紙分離ローラホルダはスプリングにより押し上げられ、用紙分離ローラホルダのストッパー部が用紙搬送経路の高さまで持ち上がってくる。そのため用紙カセット挿入時、給紙ローラの回転抵抗により飛び出そうとする用紙を搬送経路上のストッパーを兼用した用紙分離ローラホルダが押さえ、カセット挿入完了時には、用紙分離ローラがスプリングの力に抗して本体側フィードローラに押し下げられることにより、ホルダ兼ストッパーも下がって通常の用紙搬送を行うことが可能となるようにした。
【0009】
このようにすることにより、用紙カセット挿入時に給紙ローラによって飛び出してきた用紙はストッパーを兼用した用紙分離ローラホルダで押さえられ、かつ、用紙カセットを本体に完全に押し込んだ状態では、この用紙分離ローラホルダはフィードローラで用紙の搬送路を邪魔しない位置まで押し下げられるから、何らよけいな力を使わずに用紙カセット挿入時の用紙飛び出しを防止でき、また従来からある用紙分離ローラホルダを使うので、部品点数が増えることなく安価に用紙飛び出し防止を実現できる。
【0010】
そのため本発明においては、請求項1に記載したように、
電子写真装置における用紙カセットを電子写真装置本体にセットしたとき、本体側に備えられたフィードローラと共動して用紙を画像形成部に送り出す用紙分離ローラを有した電子写真装置における用紙カセットにおいて、
前記用紙カセットを電子写真装置本体から引き出したとき、前記用紙分離ローラが用紙搬送路側に移動するよう構成すると共に該用紙分離ローラと連動して用紙搬送路側に移動する用紙ストッパーを設け、前記用紙カセットを所定位置に戻すときに引き出される用紙の移動を該用紙ストッパーで阻止するよう構成したことを特徴とする。
【0011】
このように構成することにより、前記したように用紙カセットを電子写真装置本体から引き出したとき、用紙ストッパーが用紙搬送路上に移動し、用紙カセットの電子写真装置本体への挿入時、給紙ローラで引き出された用紙が用紙分離ローラ側へ移動するのを阻止するから、何らよけいな力を使わずに用紙カセット挿入時の用紙飛び出しを防止でき、安価に用紙飛び出し防止を実現できる。
【0012】
そしてこの用紙ストッパーは、請求項2に記載したように、
前記用紙ストッパーが前記用紙分離ローラのホルダを兼ねたことを特徴とする。
【0013】
このようにすることで、従来からある用紙分離ローラホルダをそのまま用紙ストッパーとして使うことができ、部品点数が増えることなく安価に用紙飛び出し防止を実現できる。
【0014】
そしてさらにこの用紙ストッパーを用紙搬送路に飛び出させる構造は、請求項3に記載したように、
前記用紙分離ローラのホルダを兼ねた用紙ストッパーの用紙搬送下流側を前記用紙カセットに回動自在に軸支すると共に用紙ストッパーを用紙搬送路側に押圧するスプリングを設け、用紙カセットを電子写真装置本体から引き出したとき前記用紙ストッパーが用紙搬送路側に移動し、用紙カセットを所定位置にセットしたとき前記用紙分離ローラがフィードローラを押圧するよう構成したことを特徴とする。
【0015】
このようにすることで、簡単、かつ部品点数を増加せず、安価に用紙飛び出し防止を実現できる。
【0016】
そして請求項4に記載したように、前記用紙カセットを所定位置より引き出す方向が、用紙の給紙方向と同じであること、及び請求項5に記載したように、前記用紙カセットの引き出しにより、フィードローラへの用紙分離ローラの押圧が解除されることも、本発明の有効な技術的手段である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を例示的に詳しく説明する。但し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りはこの発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
【0018】
図1、図2は、本発明における用紙飛び出しによる重送防止機構を備えた用紙カセットの一実施例の一部概略断面図であり、図1は用紙カセットを電子写真本体に挿入するときの様子を、図2は用紙カセットを本体に挿入し終わったときの様子を示している。
図中1は用紙ストッパーを兼ねた用紙分離ローラホルダで、支点10で回動自在に用紙カセット7に軸支されている。2は用紙分離ローラ、3は給紙ローラ、4はフィードローラ、5は用紙載置板、6は用紙、7は用紙カセット、8、9はスプリングである。
【0019】
用紙カセット7が電子写真装置本体に完全に挿入されているとき、用紙ストッパーを兼ねた用紙分離ローラホルダ1は、図2に示したように、電子写真装置本体側に設けられたフィードローラ4がスプリング8の力に抗してこの用紙分離ローラホルダ1に収容されている用紙分離ローラ2を押圧するため、支点10を中心に回動し、用紙搬送を邪魔しない位置に納まっている。
【0020】
この状態から用紙カセット7を図1のように電子写真装置本体から引き出すと、用紙分離ローラホルダ1はスプリング8で押し上げられて支点10を中心に回動し、この用紙分離ローラホルダ1の用紙ストッパー部が用紙6の給紙方向に対向した位置に移動する。そのため用紙カセット7を電子写真装置本体に挿入して所定位置に戻す際、給紙ローラ3に接触することにより繰り出された用紙6は、図1に示したように飛び出しを阻まれる。
【0021】
そして図2のように、用紙カセット7が電子写真装置の所定位置に戻されると、フィードローラ4が電子写真装置本体に固定されているため、用紙分離ローラ2、及び用紙分離ローラ2のホルダ1を兼ねた用紙ストッパーは、前記フィードローラ4の存在でスプリング8の力に抗して用紙カセット7の内部に押し込まれ、用紙6の搬送経路より待避する。しかし用紙6の先端は、フィードローラ4と用紙分離用ローラ2の手前にあり、それらに挟持されることがないため、前述した重送は発生しない。
【0022】
なお、以上の説明では、用紙ストッパーを兼用する用紙分離ローラホルダ1を支点10を中心に回動させて用紙搬送路に移動させたが、図3に示したように鍔部11、12、13、14を持つ形状の用紙ストッパーとし、用紙カセット7が電子写真装置本体にセットされたとき、フィードローラ4の存在で用紙分離ローラ2が押し込まれて鍔13、14により用紙カセット7の顎部で固定され、用紙カセット7が電子写真装置本体から引き出されたときに鍔11、12が用紙カセット7の顎部で固定されて用紙ストッパー部が用紙搬送路に移動するような構造としてもよい。
【0023】
【発明の効果】
以上種々述べてきたように本発明によれば、
用紙カセットを電子写真装置本体から引き出したとき、用紙ストッパーが用紙搬送路上に移動し、用紙カセットの電子写真装置本体への挿入時、給紙ローラで引き出された用紙が用紙分離ローラ側へ移動するのを阻止するから、何らよけいな力を使わずに用紙カセット挿入時の用紙飛び出しを防止でき、また用紙ストッパーは、従来からある用紙分離ローラホルダをそのまま使用でき、部品点数を増やすことなく安価に用紙飛び出し防止を実現できる。
【0024】
また、用紙載置板5をロックする方式と比較し、手で押し下げる手間が要らず、ロック忘れによる飛び出しの可能性が防止でき、ロック解除時の”バシャ”という音も起きないという効果がある。さらに、用紙載置板5を用紙カセット7の引き出し時に自動的にロックする方式では、引き出しの力を用紙載置板5の押し上げに利用するため、引き出し動作が重くなる。特に大容量(500枚程度)の用紙カセットでは、かなりの重さとなるが、本機構では引き出しが重くなることはない。また、これらの機構を設けるための部品スペースも要らないという効果がある。また、カセット引き出し時に用紙載置板5へのスプリング圧を開放する機構では、逆にカセットの挿入が重くなるが、これを回避するという効果も期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る要部構成を示す概略断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係る要部構成を示す概略断面図である。
【図3】 本発明の他の実施の形態に係る要部構成を示す概略断面図である。
【図4】 従来の用紙カセットにおける用紙飛び出しを説明するための図である。
【図5】 従来の用紙カセットの概略断面図である。
【符号の説明】
1 用紙分離ローラホルダ
2 用紙分離用ローラ
3 給紙ローラ
4 フィードローラ
5 用紙載置板
6 用紙
7 用紙カセット
8 スプリング
9 スプリング
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ装置、FAXなどにおける電子写真装置の用紙カセットに関するものであり、さらに詳細には、用紙カセットの機械本体への装着時の用紙の飛び出しによる重送を防止した用紙カセットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機、プリンタ装置、FAXなどにおける電子写真装置のフロントローディング方式の用紙カセット7は、図5に示したように、スプリング9により押し上げられる用紙載置板5、用紙分離ローラホルダ1に保持されてスプリング8により本体側に設置されたフィードローラ4に押し当てられる用紙分離ローラ2などで構成される。そして用紙6を用紙載置板5の上に載せて電子写真装置本体にセットすると、用紙載置板5がスプリングの力で押し上げられ、図示していない装置本体からの制御によって本体側に設置された給紙ローラ3が回転すると、最上部の用紙6が繰り出されてフィードローラ4と用紙分離ローラ2に挟持され、図示していない画像形成部に送り出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこの従来の用紙カセット7は、この用紙カセット7を引き出して用紙を補充し、再度電子写真装置本体に挿入する際、用紙カセット7が本体に入りきる前に最上部の用紙6が停止している給紙ローラ3と干渉するため、図4に示したように、給紙ローラ3との摩擦抵抗で用紙6が手前に飛び出すという問題があった。
【0004】
この図4は、ユーザーが用紙カセット7を装置本体より引き出し、用紙6を充分補給して再び装置本体に戻したときに用紙6が手前に飛び出している状態を示しており、例えば用紙カセット7に限度量に近い量で補給された用紙6の最上部は、用紙載置板5により用紙6全体が押し上げられているため、高い位置となる。そのため、用紙カセット7が装置本体内に挿入されるとき、所定位置に到達する前にこの用紙6が給紙ローラ3に接触し始め、カセット7が所定の位置に位置したとき、給紙ローラ3と用紙6の上面の摩擦力によって少なくとも最上部の用紙6は回転しない給紙ローラ3に引きずられる形で残り、本来の位置より飛び出した状態となる。
【0005】
さらに、最上部の用紙6の飛び出しにつられ、その下に接する数枚の用紙も引き出されることもあり、図4に示したように2枚の用紙が引き出された状態で用紙カセット7が所定の位置にセットされると、用紙6はフィードローラ4と用紙分離用ローラ2にはさまれた状態となる。そのため、装置本体の制御により給紙が開始されたとき、本来は給紙ローラ3の回転に合わせて所定タイミングでフィードローラ4と用紙分離ローラ2が共動して回転し、1枚ずつ用紙を繰り出すように制御されるが、既にフィードローラ4と用紙分離ローラ2にはさまれた2枚の用紙に対しては、これが実現されることなく2枚の用紙が装置本体の画像形成部にそのまま送られ、いわゆる重送が発生することとなる。
【0006】
そのため従来では、用紙カセット7を本体から出し入れする際、用紙載置板5を用紙カセット7の最下位位置にロックする機構を設けたものがあるが、このようにすると、ユーザーが用紙カセット7を本体に挿入する時、毎回用紙載置板5を押し下げてロックしなくてはならないという問題が生じる。また用紙カセット7を引き出す時、自動的に用紙載置板5が下がる機構とする方法もあるが、用紙カセット7の出し入れが重くなることと機構が複雑になり、部品点数が増えるという問題が生じる。
【0007】
本発明はこのような問題点を解決するためになされたものであり、従来装置のように用紙載置板を最下位位置にロックしたり、用紙カセットを引き出す時に用紙載置板を下げる、などの複雑な機構を用いることなく簡単な構成で用紙カセットの装着時の用紙飛び出しによる重送を防止し、ユーザーが用紙カセットの出し入れに際してもよけいな力を必要とせず、安価に構成できる用紙飛び出し防止機構を有する用紙カセットを提供することが課題である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明においては、用紙カセットの用紙分離ローラを保持するホルダの構造を工夫し、用紙飛び出し防止のストッパーを兼用する構造とした。用紙カセットが本体にセットされた状態では、用紙分離ローラホルダはスプリングにより本体側フィードローラ側に押しつけられ、用紙分離ローラがフィードローラに押圧されている。用紙カセットが本体から引き出されると、用紙分離ローラホルダはスプリングにより押し上げられ、用紙分離ローラホルダのストッパー部が用紙搬送経路の高さまで持ち上がってくる。そのため用紙カセット挿入時、給紙ローラの回転抵抗により飛び出そうとする用紙を搬送経路上のストッパーを兼用した用紙分離ローラホルダが押さえ、カセット挿入完了時には、用紙分離ローラがスプリングの力に抗して本体側フィードローラに押し下げられることにより、ホルダ兼ストッパーも下がって通常の用紙搬送を行うことが可能となるようにした。
【0009】
このようにすることにより、用紙カセット挿入時に給紙ローラによって飛び出してきた用紙はストッパーを兼用した用紙分離ローラホルダで押さえられ、かつ、用紙カセットを本体に完全に押し込んだ状態では、この用紙分離ローラホルダはフィードローラで用紙の搬送路を邪魔しない位置まで押し下げられるから、何らよけいな力を使わずに用紙カセット挿入時の用紙飛び出しを防止でき、また従来からある用紙分離ローラホルダを使うので、部品点数が増えることなく安価に用紙飛び出し防止を実現できる。
【0010】
そのため本発明においては、請求項1に記載したように、
電子写真装置における用紙カセットを電子写真装置本体にセットしたとき、本体側に備えられたフィードローラと共動して用紙を画像形成部に送り出す用紙分離ローラを有した電子写真装置における用紙カセットにおいて、
前記用紙カセットを電子写真装置本体から引き出したとき、前記用紙分離ローラが用紙搬送路側に移動するよう構成すると共に該用紙分離ローラと連動して用紙搬送路側に移動する用紙ストッパーを設け、前記用紙カセットを所定位置に戻すときに引き出される用紙の移動を該用紙ストッパーで阻止するよう構成したことを特徴とする。
【0011】
このように構成することにより、前記したように用紙カセットを電子写真装置本体から引き出したとき、用紙ストッパーが用紙搬送路上に移動し、用紙カセットの電子写真装置本体への挿入時、給紙ローラで引き出された用紙が用紙分離ローラ側へ移動するのを阻止するから、何らよけいな力を使わずに用紙カセット挿入時の用紙飛び出しを防止でき、安価に用紙飛び出し防止を実現できる。
【0012】
そしてこの用紙ストッパーは、請求項2に記載したように、
前記用紙ストッパーが前記用紙分離ローラのホルダを兼ねたことを特徴とする。
【0013】
このようにすることで、従来からある用紙分離ローラホルダをそのまま用紙ストッパーとして使うことができ、部品点数が増えることなく安価に用紙飛び出し防止を実現できる。
【0014】
そしてさらにこの用紙ストッパーを用紙搬送路に飛び出させる構造は、請求項3に記載したように、
前記用紙分離ローラのホルダを兼ねた用紙ストッパーの用紙搬送下流側を前記用紙カセットに回動自在に軸支すると共に用紙ストッパーを用紙搬送路側に押圧するスプリングを設け、用紙カセットを電子写真装置本体から引き出したとき前記用紙ストッパーが用紙搬送路側に移動し、用紙カセットを所定位置にセットしたとき前記用紙分離ローラがフィードローラを押圧するよう構成したことを特徴とする。
【0015】
このようにすることで、簡単、かつ部品点数を増加せず、安価に用紙飛び出し防止を実現できる。
【0016】
そして請求項4に記載したように、前記用紙カセットを所定位置より引き出す方向が、用紙の給紙方向と同じであること、及び請求項5に記載したように、前記用紙カセットの引き出しにより、フィードローラへの用紙分離ローラの押圧が解除されることも、本発明の有効な技術的手段である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を例示的に詳しく説明する。但し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りはこの発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
【0018】
図1、図2は、本発明における用紙飛び出しによる重送防止機構を備えた用紙カセットの一実施例の一部概略断面図であり、図1は用紙カセットを電子写真本体に挿入するときの様子を、図2は用紙カセットを本体に挿入し終わったときの様子を示している。
図中1は用紙ストッパーを兼ねた用紙分離ローラホルダで、支点10で回動自在に用紙カセット7に軸支されている。2は用紙分離ローラ、3は給紙ローラ、4はフィードローラ、5は用紙載置板、6は用紙、7は用紙カセット、8、9はスプリングである。
【0019】
用紙カセット7が電子写真装置本体に完全に挿入されているとき、用紙ストッパーを兼ねた用紙分離ローラホルダ1は、図2に示したように、電子写真装置本体側に設けられたフィードローラ4がスプリング8の力に抗してこの用紙分離ローラホルダ1に収容されている用紙分離ローラ2を押圧するため、支点10を中心に回動し、用紙搬送を邪魔しない位置に納まっている。
【0020】
この状態から用紙カセット7を図1のように電子写真装置本体から引き出すと、用紙分離ローラホルダ1はスプリング8で押し上げられて支点10を中心に回動し、この用紙分離ローラホルダ1の用紙ストッパー部が用紙6の給紙方向に対向した位置に移動する。そのため用紙カセット7を電子写真装置本体に挿入して所定位置に戻す際、給紙ローラ3に接触することにより繰り出された用紙6は、図1に示したように飛び出しを阻まれる。
【0021】
そして図2のように、用紙カセット7が電子写真装置の所定位置に戻されると、フィードローラ4が電子写真装置本体に固定されているため、用紙分離ローラ2、及び用紙分離ローラ2のホルダ1を兼ねた用紙ストッパーは、前記フィードローラ4の存在でスプリング8の力に抗して用紙カセット7の内部に押し込まれ、用紙6の搬送経路より待避する。しかし用紙6の先端は、フィードローラ4と用紙分離用ローラ2の手前にあり、それらに挟持されることがないため、前述した重送は発生しない。
【0022】
なお、以上の説明では、用紙ストッパーを兼用する用紙分離ローラホルダ1を支点10を中心に回動させて用紙搬送路に移動させたが、図3に示したように鍔部11、12、13、14を持つ形状の用紙ストッパーとし、用紙カセット7が電子写真装置本体にセットされたとき、フィードローラ4の存在で用紙分離ローラ2が押し込まれて鍔13、14により用紙カセット7の顎部で固定され、用紙カセット7が電子写真装置本体から引き出されたときに鍔11、12が用紙カセット7の顎部で固定されて用紙ストッパー部が用紙搬送路に移動するような構造としてもよい。
【0023】
【発明の効果】
以上種々述べてきたように本発明によれば、
用紙カセットを電子写真装置本体から引き出したとき、用紙ストッパーが用紙搬送路上に移動し、用紙カセットの電子写真装置本体への挿入時、給紙ローラで引き出された用紙が用紙分離ローラ側へ移動するのを阻止するから、何らよけいな力を使わずに用紙カセット挿入時の用紙飛び出しを防止でき、また用紙ストッパーは、従来からある用紙分離ローラホルダをそのまま使用でき、部品点数を増やすことなく安価に用紙飛び出し防止を実現できる。
【0024】
また、用紙載置板5をロックする方式と比較し、手で押し下げる手間が要らず、ロック忘れによる飛び出しの可能性が防止でき、ロック解除時の”バシャ”という音も起きないという効果がある。さらに、用紙載置板5を用紙カセット7の引き出し時に自動的にロックする方式では、引き出しの力を用紙載置板5の押し上げに利用するため、引き出し動作が重くなる。特に大容量(500枚程度)の用紙カセットでは、かなりの重さとなるが、本機構では引き出しが重くなることはない。また、これらの機構を設けるための部品スペースも要らないという効果がある。また、カセット引き出し時に用紙載置板5へのスプリング圧を開放する機構では、逆にカセットの挿入が重くなるが、これを回避するという効果も期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る要部構成を示す概略断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係る要部構成を示す概略断面図である。
【図3】 本発明の他の実施の形態に係る要部構成を示す概略断面図である。
【図4】 従来の用紙カセットにおける用紙飛び出しを説明するための図である。
【図5】 従来の用紙カセットの概略断面図である。
【符号の説明】
1 用紙分離ローラホルダ
2 用紙分離用ローラ
3 給紙ローラ
4 フィードローラ
5 用紙載置板
6 用紙
7 用紙カセット
8 スプリング
9 スプリング
Claims (5)
- 電子写真装置における用紙カセットを電子写真装置本体にセットしたとき、本体側に備えられたフィードローラと共動して用紙を画像形成部に送り出す用紙分離ローラを有した電子写真装置における用紙カセットにおいて、
前記用紙カセットを電子写真装置本体から引き出したとき、前記用紙分離ローラが用紙搬送路側に移動するよう構成すると共に該用紙分離ローラと連動して用紙搬送路側に移動する用紙ストッパーを設け、前記用紙カセットを所定位置に戻すときに引き出される用紙の移動を該用紙ストッパーで阻止するよう構成したことを特徴とする電子写真装置の用紙カセット。 - 前記用紙ストッパーが前記用紙分離ローラのホルダを兼ねたことを特徴とする請求項1記載の電子写真装置の用紙カセット。
- 前記用紙分離ローラのホルダを兼ねた用紙ストッパーの用紙搬送下流側を前記用紙カセットに回動自在に軸支すると共に用紙ストッパーを用紙搬送路側に押圧するスプリングを設け、用紙カセットを電子写真装置本体から引き出したとき前記用紙ストッパーが用紙搬送路側に移動し、用紙カセットを所定位置にセットしたとき前記用紙分離ローラがフィードローラを押圧するよう構成したことを特徴とする請求項1記載の電子写真装置の用紙カセット。
- 前記用紙カセットを所定位置より引き出す方向が、用紙の給紙方向と同じであることを特徴とする請求項1乃至3記載の電子写真装置の用紙カセット。
- 前記用紙カセットの引き出しにより、フィードローラへの用紙分離ローラの押圧が解除されることを特徴とする請求項1乃至3記載の電子写真装置の用紙カセット。
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JP2001037472A JP3838540B2 (ja) | 2001-02-14 | 2001-02-14 | 電子写真装置の用紙カセット |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001037472A JP3838540B2 (ja) | 2001-02-14 | 2001-02-14 | 電子写真装置の用紙カセット |
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---|---|
JP2002240968A JP2002240968A (ja) | 2002-08-28 |
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