JP3838394B2 - 後処理用弾性部材付完全パンツタイプ紙おむつ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は使い捨ての完全パンツタイプ紙おむつに関し、特に使用後の処理の容易なものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、使用後の紙おむつを脱がせた後は以下のような処理をした後廃棄していた。
即ち図12(a)(b)に示すように、予め内面側の表面不織布(7)と外面側の不透液性バックシート(1)との間に吸収体(6)を介在させ、さらに該バックシートの外面に外装用不織布(3)を被着してなる完全パンツタイプ紙おむつの後身頃側の上端部の外面に粘着テープ(8)を折り畳んで取付けておく。そして該紙おむつを着用者から外した後は、図13のように該粘着テープ(8)が外側になるように巻き込み棒状とし、図14のように粘着テープ(8)を引き出し延長させて貼着することで、汚物を内部に巻き込んで処理するものである。なお図中(5)は紙おむつを完全パンツタイプに作る際に前身頃と後身頃の対向する両側縁部同士の固着により形成される帯状のサイドシール部である。
【0003】
しかしながらこのような粘着テープは、着用時に着用者の動きによっては、家具や寝具等に接触して外れてしまったり破損してしまうおそれがあった。さらに特に赤ちゃんの場合は取付けられている粘着テープ(8)の角が肌に触れるおそれもあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような問題を解決すべく検討の結果、容易に外れることなく且つ肌に触れたりしない後処理性の良好な完全パンツタイプ紙おむつを開発したもので、外側の不透液性バックシートと内側の表面不織布との間に吸収体を介在させ、さらに該バックシートの外面に外装用不織布を被着してなる完全パンツタイプ紙おむつにおいて、紙おむつの股部を跨ぐ前後方向に沿って両端部を該バックシートの外面に固定した弾性部材を有し、該弾性部材に沿って外装用不織布にミシン目を設けたことを特徴とする後処理用弾性部材付完全パンツタイプ紙おむつであり、この際弾性部材を完全パンツタイプ紙おむつの前後方向の一端部に設けたり、弾性部材を完全パンツタイプ紙おむつの左右方向に2個並設するのは有効である。
【0005】
このようにバックシートの外面には糸ゴムやウレタンフィルムなどからなる弾性部材を固定したので、従来の粘着テープに比べて軟らかくて皮膚に強く触れることがなく、しかも該弾性部材は外装シートで覆われているので家具等に接触しても容易に外れない。
【0006】
【実施例】
(実施例1)
図1及び図2に示すように、完全パンツタイプ紙おむつの後身頃側の不透液性バックシート(1)の外面の上端部であって幅方向の中央部に、上下方向に沿って長く、両端を該バックシート(1)の外面に接着固定した後処理用糸ゴム(2)を取付けた。そして外装用不織布(3)を該後処理用糸ゴム(2)を覆って該バックシート(1)の外面に重ね合わせて固着した。さらに該外装用不織布(3)の該後処理用糸ゴム(2)が重なる位置に沿ってミシン目(4)を形成した。
【0007】
このような紙おむつの使用後の処理方法について説明する。図3のように使用後の完全パンツタイプの紙おむつを汚物を内部に巻き込むように、且つ後処理用糸ゴム(2)を外側に向けて、図4のように棒状に巻く。その後図5に示すように外装用不織布(3)のミシン目(4)を指で切り開け、後処理用糸ゴム(2)を指で引き出す。そして図6のように該糸ゴム(2)を引き伸ばしながら反対側に回し、巻き込んだ紙おむつを図7のように該糸ゴム(2)で止めた状態にして処理する。
【0008】
このように後処理用の糸ゴム(2)はミシン目(4)を切り開けるまでは常時外装用不織布(3)で被覆されているので、容易に脱落することがなくなる。
【0009】
また本発明では、後処理用糸ゴムは図2のように完全パンツタイプ紙おむつの上端部に固定するものだけではなく、図8のように中央部即ち股部に固定してもよい。この場合は、使用後に図9のように紙おむつをその上端部側から該糸ゴム(2)を外側に向けて巻き、ミシン目(4)を指で切り離して内側の該糸ゴム(2)を引き出して上記と同様に止めるものである。
【0010】
(実施例2)
図10のように完全パンツタイプ紙おむつの不透液性バックシートと、該バックシートの外面を被覆する外装用不織布との間の、該紙おむつの上端部に後処理用糸ゴム(2)(2´)を2本並設した。そしてそれぞれの糸ゴム(2)(2´)に重なった位置の外装用不織布(3)にミシン目(4)(4´)を設けた。
このような紙おむつによれば、図11のように該紙おむつの使用後は汚物を内側にして巻き込み、2ケ所の糸ゴム(2)(2´)を引き出してこれら糸ゴム(2)(2´)でこの棒状に巻いた紙おむつを止める。
本実施例では2ケ所の糸ゴムで止めているので、紙おむつの使用後廃棄までの間より確実に汚物を密封できる。
【0011】
【発明の効果】
このように本発明によれば、完全パンツタイプ紙おむつの後処理用の弾性部材を外装用不織布の内側に設けたので容易に外れることがなく、従来のように粘着テープの角などが肌に触れるおそれもなく、しかも使用後の後処理性にも優れた紙おむつが容易に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例1の完全パンツタイプ紙おむつの構造を示す説明図である。
【図2】本発明実施例1の完全パンツタイプ紙おむつを示す斜視図である。
【図3】上記紙おむつを巻き込む手順を示す斜視図である。
【図4】同じく巻き込んだ状態を示す斜視図である。
【図5】同じくミシン目を切り開けた状態を示す斜視図である。
【図6】同じく後処理用糸ゴムを引き伸ばした状態を示す斜視図である。
【図7】同じく後処理用糸ゴムで止めた状態を示す斜視図である。
【図8】本発明の他の例を示す斜視図である。
【図9】上記の紙おむつを巻き込む手順を示す斜視図である。
【図10】本発明の実施例2を示す斜視図である。
【図11】実施例2の紙おむつを巻いて糸ゴムで止めたものを示す斜視図である。
【図12】(a)は従来例の完全パンツタイプ紙おむつを示す斜視図、(b)は該紙おむつの内部構成を示す説明図である。
【図13】上記紙おむつを巻き込んだ状態を示す斜視図である。
【図14】上記巻き込んだ紙おむつを粘着テープで止めることを示す説明図である。
【符号の説明】
1 不透液性バックシート
2 後処理用糸ゴム
3 外装用不織布
4 ミシン目
5 サイドシール部
6 吸収体
7 表面不織布
8 粘着テープ
Claims (2)
- 外側の不透液性バックシートと内側の表面不織布との間に吸収体を介在させ、さらに該バックシートの外面に外装用不織布を被着してなる完全パンツタイプ紙おむつにおいて、紙おむつの股部を跨ぐ前後方向の一端または股部に前後方向に沿った両端部が、該バックシートの外面に固定された後処理用弾性部材を有し、該弾性部材に沿って外装用不織布に該弾性部材と重なる位置に沿って上記後処理用弾性部材を引き出すためのミシン目を設けたことを特徴とする後処理用弾性部材付完全パンツタイプ紙おむつ。
- 弾性部材を完全パンツタイプ紙おむつの左右方向に2個並設した請求項1記載の紙おむつ。
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JP25797297A JP3838394B2 (ja) | 1997-09-08 | 1997-09-08 | 後処理用弾性部材付完全パンツタイプ紙おむつ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP25797297A JP3838394B2 (ja) | 1997-09-08 | 1997-09-08 | 後処理用弾性部材付完全パンツタイプ紙おむつ |
Publications (2)
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Family Applications (1)
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- 1997-09-08 JP JP25797297A patent/JP3838394B2/ja not_active Expired - Fee Related
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