JP3838071B2 - 電動送風機およびそれを用いた電気掃除機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気掃除機に内蔵される電動送風機の吸込み力向上に関するものであり、特に、電気掃除機本体の高仕事率化を実現するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の電気掃除機、特に電動送風機の構造は図11のようになっていた。
【0003】
図11に示すように、電気掃除機1は、掃除機本体2に、ホース101が着脱自在に接続され、ホース101の他端には操作部102を形成する先端パイプ103が備えられている。先端パイプ103には延長管104と、その延長管104には吸込具105が接続され構成されている。本体2には、ホース101に連通して集塵室106が形成され、集塵室106後方には吸気部107を集塵室106側に面するよう配された電動送風機3と、コードリール108が備えられており、本体2後方には、フィルター109、本体排気口110が設けられている。作用としては、電動送風機3の吸引力により吸込具105から集められたゴミは、延長管104、先端パイプ103、ホース101を通り、集塵室106に集められる。
【0004】
電動送風機3については、図12のような構造になっていた。モータ部32の51は整流子52、ロータ巻線22を有するロータで、前記ロータ巻線22はロータコアー70の外周に巻かれている。前記ロータ51はモータの出力軸53の両端に軸受4が圧入され、この軸受4を負荷側ブラケット5と反負荷側ブラケット6にて支持している。7はカーボンブラシ8を内蔵した金属からなるブラシホルダーであり、反負荷側ブラケット6にて保持されている。9はステータ巻線23を有するステータで、前記ステータ巻線23はステータコアー72の外周に巻かれている。
【0005】
ファン部31の10は負荷側ブラケット5と、負荷であり空気吸引、吹き出し用のインペラ11間に形成した整流用のエアーガイドであり、インペラ11の上方はケーシング12で覆われている。インペラ11はスペーサー13、座金14及びナット15によりシャフト53に固定されシャフト53とともに回転する。エアーガイド10は、ネジ(図示せず)等にて負荷側ブラケット5に固定しており、負荷側ブラケット5と反負荷側ブラケット6もネジ(図示せず)等にて固定してある。16は、ケーシング12の吸気口を形成する吸気管であり、ケーシング12へは溶着等で固定している。
【0006】
このような構造で電動送風機3は構成されており、作用としてはインペラ11が回転することによって発生する吹き出し風が、インペラ11の吹き出し口外周に設けた整流用のエアーガイド10を通過した後、モータ部32のロータ51、ステータ9の巻線を冷却し、反負荷側ブラケット6から後方、すなわち本体排気口110から外部へ排気される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような構成の従来の電気掃除機1は、電動送風機3の吸い込み力が高ければ、それに比例して電気掃除機1自体の吸込み力、すなわち吸込仕事率も高くなるが、電気掃除機1の小型・軽量化が望まれる今日において現状の大きさ・軽さを維持しつつ、電気掃除機1の吸込仕事率を大幅に向上させることは至難の技となってきている。
【0008】
本発明は、以上のような従来の課題を解決しようとするものであって、電動送風機のファン部からの吹き出し風を一部モータ部を通過せずに直接外部へ吹き出す構成とすることにより、吸込み力、すなわち吸込仕事率が欲しいポイントで高い吸込仕事率が得られる電気掃除機を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以上課題を解決するために本発明は、ステータと自在に回転するロータと、前記ロータの両端に設けた出力軸と、前記前記出力軸の一端が貫通してロータを回転自在に保持する負荷側ブラケットと、前記ステータと前記出力軸の他端を保持する反負荷側ブラケットからなるモータ部と、前記負荷側ブラケットを貫通した出力軸に備えられたインペラと、インペラの外周部に配されインペラからの吹き出し風を徐々に圧力回復しながら外周部に導くエアガイドと、前記インペラとエアガイドを覆うケーシングと、前記ケーシングの外周面に設けた複数の開口部と、前記開口部を開閉する開閉リングとからなり、外周部に導かれた風は、前記開口部を閉じた時は前記モータ部に入り前記反負荷側ブラケットに設けられた排気口を介して本体外に排出され、前記開口部を開けた時はこの開口部を介して排出されることを特徴とする電動送風機で、前記開口部を開放することで高い吸込仕事率が得られ、逆に通常の吸込仕事率としたい場合には、前記開口部を閉塞することにより、通常の吸込仕事率が得られ、使用目的に合わせて任意に調節可能な電気掃除機を提供することが出来る。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1記載の発明は、ステータと自在に回転するロータと、前記ロータの両端に設けた出力軸と、前記前記出力軸の一端が貫通してロータを回転自在に保持する負荷側ブラケットと、前記ステータと前記出力軸の他端を保持する反負荷側ブラケットからなるモータ部と、前記負荷側ブラケットを貫通した出力軸に備えられたインペラと、インペラの外周部に配されインペラからの吹き出し風を徐々に圧力回復しながら外周部に導くエアガイドと、前記インペラとエアガイドを覆うケーシングと、前記ケーシングの外周面に設けた複数の開口部と、前記開口部を開閉する開閉リングとからなり、外周部に導かれた風は、前記開口部を閉じた時は前記モータ部に入り前記反負荷側ブラケットに設けられた排気口を介して本体外に排出され、前記開口部を開けた時はこの開口部を介して排出されることを特徴とする電動送風機で、前記開口部を開放することで高い吸込仕事率が得られ、逆に通常の吸込仕事率としたい場合には、前記開口部を閉塞することにより、通常の吸込仕事率が得られ、使用目的に合わせて任意に調節可能な電気掃除機を提供することが出来る。
【0011】
本発明の請求項2記載の発明は、ステータと自在に回転するロータと、前記ロータの両端に設けた出力軸と、前記前記出力軸の一端が貫通してロータを回転自在に保持する負荷側ブラケットと、前記ステータと前記出力軸の他端を保持する反負荷側ブラケットからなるモータ部と、前記負荷側ブラケットを貫通した出力軸に備えられたインペラと、インペラの外周部に配されインペラからの吹き出し風を徐々に圧力回復しながら外周部に導くエアガイドと、前記インペラとエアガイドを覆うケーシングと、前記反負荷側ブラケットの前記エアガイドに対向した位置に設けた開口部と、前記開口部を開閉する開閉リングとからなり、外周部に導かれた風は、前記開口部を閉じた時は前記モータ部に入り前記反負荷 側ブラケットに設けられた排気口を介して本体外に排出され、前記開口部を開けた時はこの開口部を介して排出されることを特徴とする電動送風機で、前記開口部を開放する場合において、エアガイドの案内通路を通過した吹き出し風がブラケットに設けた複数個の開口部より排出されるため、エアガイドの案内通路内でインペラから発生した高周波音などが減衰し、ブラケットに設けた複数個の開口部から排出される吹き出し風の騒音を低減することができる。
【0012】
本発明の請求項3記載の発明は、上記請求項1項記載の発明において、開閉リングを、ケーシングの内側または外側に設けたもので、開閉リングをケーシングの内側に設けた場合は、開閉リングの内側がインペラからの吹き出し風に押され、ケーシング内周面に密着するため、よりタイト性を向上することが出来る。開閉リングをケーシングの外側に設けた場合は、インペラからの吹き出し風の影響を受けにくいため、開閉リングが回転するときの摺動性が良い。
【0013】
本発明の請求項4記載の発明は、上記請求項2項記載の発明において、開閉リングを、反負荷側ブラケットの内側または外側に設けたもので、開閉リングを反負荷側ブラケットの内側に設けた場合は、開閉リングの内側がインペラからの吹き出し風に押され、反負荷側ブラケット内周面に密着するため、よりタイト性を向上することが出来る。開閉リングを反負荷側ブラケットの外側に設けた場合は、インペラからの吹き出し風の影響を受けにくいため、開閉リングが回転するときの摺動性が良い。
【0014】
本発明の請求項5記載の発明は、上記請求項1〜4のいずれか1項記載の発明において、開閉リングを吸音性材料で形成することにより、電動送風機のインペラから発生する騒音を低減することができ、騒音を低減することが出来る。
【0015】
本発明の請求項6記載の発明は、上記請求項1〜5のいずれか1項記載の発明において、回転したときケーシングの開口部と連通する連通部を開閉リングに設け、前記連通部近傍に、通気性を有する防音材を配したもので、ケーシング外周、もしくはブラケットに設けた複数個の開口部の位置と、開閉リングに設けた連通部を合わせて使用する場合において、インペラからの吹き出し風は防音材を通過した後外部へ排出されるため、電動送風機のインペラから発生する騒音を低減することが出来る。
【0016】
本発明の請求項7記載の発明は、上記請求項1〜6のいずれか1項記載の発明において、回転したときケーシングの開口部と連通する連通部を開閉リングに設け、前記連通部と、ケーシング外周面または反負荷側ブラケット外周面との接触部に摺動性の良いシール材を配したもので、開閉リングとケーシング外周面、もしくはブラケット面のタイト性をより向上することが出来る。
【0017】
本発明の請求項8記載の発明は、上記請求項1〜7のいずれか1項記載の発明において、回転したときケーシングの開口部と連通する連通部を開閉リングに設け、前記連通部の外気側に、吹き出し風が外気側へスムーズに排出されるためのガイド壁を設けたもので、ケーシング外周、もしくはブラケットに設けた複数個の開口部の位置と、開閉リングに設けた連通部を合わせて使用する場合において、インペラからの吹き出し風はよりスムーズに外部へ排出されるため、高吸込仕事率化、及び低騒音化を図ることが出来る。
【0018】
本発明の請求項9記載の発明は、上記請求項1〜8のいずれか1項記載の発明において、塵埃を吸引する吸込具と塵埃を集塵する集塵室を備え、前記請求項1〜8のいずれか1項の電動送風機を、前記集塵室の下流側に配置した電気掃除機で、電動送風機のインペラから発生する騒音を低減することが出来ることで、低騒音の電気掃除機を提供できる。
【0019】
本発明の請求項10記載の発明は、上記請求項9記載の発明において、開閉リングを回転させるレバーを前記開閉リングの外表面に設け、圧力の変化で前後方向に移動する圧力弁を前記レバーに接続し、前記圧力弁は集塵室と連通させ、前記集塵室の圧力変化に連動させて前記開閉リングを回転させるもので、電気掃除機が絞り込まれ、集塵室の圧力が低下するのと並行して圧力弁が動作し開閉リングが開くように設定することにより、電動送風機の吸い込み力がピークになるポイントで最も効果を発揮することが出来る。
【0020】
本発明の請求項11記載の発明は、上記請求項9記載の発明において、開閉リングを回転させるレバーを前記開閉リングの外表面に設け、電磁弁を前記レバーに接続し、前記電磁弁を動作させることで前記開閉リングを回転させるもので、より開閉リングの開閉精度を向上させることができる。
【0021】
本発明の請求項12記載の発明は、上記請求項11記載の発明において、モータ部への熱的負担を少なくし、信頼性をより向上させることが出来る。
【0022】
本発明の請求項13記載の発明は、ステータと自在に回転するロータと、前記ロータの両端に設けた出力軸と、前記前記出力軸の一端が貫通してロータを回転自在に保持する負荷側ブラケットと、前記ステータと前記出力軸の他端を保持する反負荷側ブラケットからなるモータ部と、前記負荷側ブラケットを貫通した出力軸に備えられたインペラと、インペラの外周部に配されインペラからの吹き出し風を徐々に圧力回復しながら外周部に導くエアガイドと、前記インペラとエアガイドを覆うケーシングからなり、前記ケーシングの外周面設けた複数の開口部と、前記開口部を開閉する開閉部とからなり、外周部に導かれた風は、前記開口部を閉じた時は前記モータ部に入り前記反負荷側ブラケットに設けられた排気口を介して本体外に排出され、前記開口部を開けた時はこの開口部を介して排出されることを特徴とする電動送風機で、開閉リングを設けなくとも、上記と同じ動作、効果を得ることが出来る。
【0023】
本発明の請求項14記載の発明は、上記請求項13記載の発明において、開閉部とエアガイド外周部をバネまたは磁力で開閉するもので、開閉リング、圧力弁などを設けなくとも、同じ動作、効果を得ることが出来る。
【0024】
【実施例】
以下に本発明の実施例を、図1、2を用いて説明する。なお、従来例と同一構成部分については、同一符号を付して、その説明を省略する。
【0025】
図1に示すように、電気掃除機1に組み込まれた電動送風機100のケーシング12外周面には複数個の開口部20を設けると共に、前記ケーシング12の外周にはケーシング12に設けた複数個の開口部20を塞ぐだけの幅tを確保した開閉リング21で覆い、更に前記開閉リング21はケーシング12に設けた複数個の開口部20の位置に一致した箇所に連通部22を形成するとともに本体2外部へ突出するレバー23を開閉リング21に備える。
【0026】
上記構成による作用は以下の通りである。
【0027】
図1に示すように、開口部20と連通部22の位置が互い違いになるように、開閉リング21の位置を設定した場合は、ケーシング12に設けた開口部20が開閉リング21で閉じられるため、従来例で示した作用と同様に、インペラ11が回転することによって発生する吹き出し風が、インペラ11の吹き出し口外周に設けた整流用のエアガイド10を通過した後、モータ部32のロータ1、ステータ9の巻線を冷却し、反負荷側ブラケット6の複数の排気口73から後方、すなわち本体排気口110から外部へ排気される。図1で示す風の流れはごく一般的ではあるが、図1に示すようにケーシング12に設けた開口部20を閉じた状態では、インペラ11から発生する吹き出し風がエアガイド10を通過した後、モータ部32に入り込む際、風が大きく回り込みながら流入するため通気圧損が大となり、結果電動送風機100の吸い込み力が目減りする。従って、より高い吸い込み力が得たい場合については、図2に示すように本体2外部へ突出させた開閉リング21のレバー23を回転させ、ケーシング12外周面に設けた開口部20から吹き出し風が外部へ排出されるように、開口部20と開閉リング21の連通部22の位置を一致させることにより、インペラ11からの吹き出し風の一部については、モータ部32へ回り込むことなく、エアガイド10の出口から直接ケーシング12外部へ排出されるため、電動送風機100自体の吸い込み力を向上させることが出来る。すなわち、電気掃除機1自体の吸い込み力を向上させることが出来る。
【0028】
また図3に示すように、図1、2ではケーシング12外周面に設けた複数個の開口部20を、ケーシング12ではなくエアガイド10外周下面部に当たる反負荷側ブラケット6端面に設け、開閉リング21も前記反負荷側ブラケット6端面に一致した形状とすることにより、開口部20を開閉リング21で閉じた場合の作用については図1、2と同じであるが、図4に示すように開口部20と開閉リング21の連通部22の位置を一致させた場合については、モータ部32へ回り込む手前で吹き出し風を反負荷側ブラケット6端面に設けた開口部20より外部へ排出するため、インペラ11から発生した高周波音などの耳障りな騒音を減衰するための距離を大きくかせぐことができ、結果図1、2に比べ低騒音化を図ることが出来る。しかしながら、図3の場合にはエアガイド10から直接ではなく若干モータ部32へ回り込むため、図1、2に比べ吸い込み力の向上幅は少なくなる。よって、開口部20をケーシング12外周面と反負荷側ブラケット6端面の双方に設ければ、双方の効果をそれぞれ発揮することも可能であるが、より低騒音化を図る手段としては、開閉リング21自体を吸音性の良好な材料で形成する方法もある。その他、図5に示すように開閉リング21の連通部22に通気性の良好な防音材24を配すれば、開口部20と開閉リング21の連通部22の位置を一致させて使用する際、インペラ11で発生した吹き出し風がエアガイド10から直接外部へ排出されるのではなく、一旦防音材を通過して後外部へ排出されるため、騒音の低減を図ることが可能となる。
【0029】
更に、開閉リング21とケーシング12外周面、又は反負荷側ブラケット6端面とのタイト性を向上させる手段としては、開閉リング21をケーシング12外周、及び反負荷側ブラケット6端面の外側に設けるのではなく、それぞれの内側に設けることにより、インペラ11からの吹き出し風で開閉リング21はケーシング12、及び反負荷側ブラケット6端面の内面に押しつけられるため、開口部20を開放リング21で閉じて使用する際のタイト性をより向上させることが出来る。その他、図6で示すように、開閉リング21の内側面に、ケーシング12外周面、又は反負荷側ブラケット6端面に接触し、かつ摺動性の良いタイト材25を配することにより、開閉リング21とのタイト性をより向上させることも可能である。
【0030】
その他、電動送風機100のより吸い込み力を向上させる手段としては、図7に示すように、開閉リング21の連通部22の外周方向に、インペラ11からエアガイド10を通過した吹き出し風が外部へスムーズに排出されるためのガイド壁26を設けることにより、インペラ11からの吹き出し風はエアガイド10の流れに沿ってよりスムーズに外部へ排出されるため、排気部分での損失が低減され、更なる吸い込み力の向上、及び低騒音化を図ることが出来る。
【0031】
次に開閉リング21を自動で開閉する手段としては、図8に示すように、開閉リング21のレバー23にバネ30、移動弁28、タイトゴム29を内蔵した圧力弁機構27の移動弁28を取り付け、圧力弁機構27の反レバー側には本体2の集塵室106に連結されたチューブ50を接続する。これにより、電気掃除機1の本体2の吸い込み口が絞り込まれた場合、すなわち風量が徐々に低下した場合、集塵室106の圧力が低下するため、集塵室106とチューブ50で連結された圧力弁機構27の移動弁28は、図8の矢印方向に移動する。矢印方向に移動した際に、開閉リング21も回転するため、回転した際にケーシング12の開口部20と開閉リング21の連通部22の位置が一致するような設定とすれば、電気掃除機1の風量が低下するに従って、開放リング21を開放状態にすることができる。一般的に電気掃除機1の吸い込み特性は、開放状態で最高の吸い込み力が発揮されるのではなく、風力が比較的低いポイントで吸い込み力が最高点に達する。よって、電気掃除機1の風量低下と連動して開放リング21を開放状態にもっていくことにより、最高の吸い込み力ポイントのみで開放リング21を全開放とし、その他のポイントでは閉じている、又は全開放としないことにより、全体の騒音自体も抑え込むことが出来る。
【0032】
更に、前記のように開閉リング21の回転手段を機械的機構ではなく、電磁石等を使用し電気的に制御すれば、より開閉に対する精度を向上することが出来る。また、電磁石等を電気的に制御する場合においては、風量の感知は回路でできないため、電動送風機100の消費電力、電流値を読みとるようにし、電動送風機100の吸い込み力が最大値になる消費電力、電流値を設定すれば、そのポイントで一気に開閉リング21が開放状態になるようにする。そうすれば、吸い込み力が最大値になるポイントのみ開放されるため、より効率的に吸い込み力の向上を図ることが出来る。開閉リング21の開放状態が長く続くと、モータ部32へ流れ込む冷却風が長時間減らされるため、モータ部32へ熱的負担が大きくなる。前記のように、最大になるポイントのみ開放になるように回路制御を行えば、モータ部32への熱的負担も大幅に減らすことが出来る。
【0033】
更に、図9に示すように開放リング21を設けずに、ケーシング12の開口部20に開閉部33を設け、前記開閉部33を圧縮バネ34でエアガイド10出口部と接続することにより、図8で示した圧力弁機構と同様の効果を得ることが出来る。作用としては、電気掃除機1が開放状態の時には、電動送風機100の風量が大きいため、ケーシング12に設けた開閉部33内面には大きな面圧が加わり、開閉部33は閉じた状態になる。次に電気掃除機1の吸い込み口を絞り込み、電動送風機100の風量が下がった場合には、開閉部33に加わる面圧が下がり、開閉部33はエアガイド10出口部と接続された圧縮バネ34に引っ張られ、開閉部33は開放される。また、図10で示すように、開閉部33とエアガイド10出口部を接続するものをバネではなく、異極の磁石35を配置することにより、バネに比べて構成をより簡素にすることが出来る。
【0034】
【発明の効果】
本発明は、電動送風機のファン部からの吹き出し風を一部モータ部を通過せずに直接外部へ吹き出す構成とすることにより、吸込み力、すなわち吸込仕事率が欲しいポイントで高い吸込仕事率が得られる電気掃除機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示す電動送風機の部分断面図(開口部を閉じた状態)
【図2】 同電動送風機の部分断面図(開口部を開いた状態)
【図3】 同電動送風機のブラケット対応時の後方図(開口部を閉じた状態)
【図4】 同電動送風機のブラケット対応時の後方図(開口部を開いた状態)
【図5】 同電動送風機の防音材使用時の拡大部分断面図
【図6】 同電動送風機のタイト部材使用時の拡大部分断面図
【図7】 同電動送風機のガイド壁使用時の拡大部分断面図
【図8】 同電動送風機の圧力弁機構使用時の拡大部分断面図
【図9】 同電動送風機の開閉部使用時の拡大部分断面図(バネ採用時)
【図10】 同電動送風機の開閉部使用時の拡大部分断面図(磁石採用時)
【図11】 従来の電気掃除機を示す断面図
【図12】 同電動送風機を示す部分断面図
【符号の説明】
5 負荷側ブラケット
6 反負荷側ブラケット
9 ステータ
10 エアガイド
11 インペラ
12 ケーシング
20 開口部
21 開閉リング
22 連通部
31 ファン部
32 モータ部
51 ロータ
73 排気口
Claims (14)
- ステータと自在に回転するロータと、前記ロータの両端に設けた出力軸と、前記前記出力軸の一端が貫通してロータを回転自在に保持する負荷側ブラケットと、前記ステータと前記出力軸の他端を保持する反負荷側ブラケットからなるモータ部と、前記負荷側ブラケットを貫通した出力軸に備えられたインペラと、インペラの外周部に配されインペラからの吹き出し風を徐々に圧力回復しながら外周部に導くエアガイドと、前記インペラとエアガイドを覆うケーシングと、前記ケーシングの外周面に設けた複数の開口部と、前記開口部を開閉する開閉リングとからなり、外周部に導かれた風は、前記開口部を閉じた時は前記モータ部に入り前記反負荷側ブラケットに設けられた排気口を介して本体外に排出され、前記開口部を開けた時はこの開口部を介して排出されることを特徴とする電動送風機。
- ステータと自在に回転するロータと、前記ロータの両端に設けた出力軸と、前記前記出力軸の一端が貫通してロータを回転自在に保持する負荷側ブラケットと、前記ステータと前記出力軸の他端を保持する反負荷側ブラケットからなるモータ部と、前記負荷側ブラケットを貫通した出力軸に備えられたインペラと、インペラの外周部に配されインペラからの吹き出し風を徐々に圧力回復しながら外周部に導くエアガイドと、前記インペラとエアガイドを覆うケーシングと、前記反負荷側ブラケットの前記エアガイドに対向した位置に設けた開口部と、前記開口部を開閉する開閉リングとからなり、外周部に導かれた風は、前記開口部を閉じた時は前記モータ部に入り前記反負荷側ブラケットに設けられた排気口を介して本体外に排出され、前記開口部を開けた時はこの開口部を介して排出されることを特徴とする電動送風機。
- 開閉リングを、ケーシングの内側または外側に設けた請求項1記載の電動送風機。
- 開閉リングを、反負荷側ブラケットの内側または外側に設けた請求項2記載の電動送風機。
- 開閉リングを、吸音性材料で形成した請求項1〜4のいずれか1項記載の電動送風機。
- 回転したときケーシングの開口部と連通する連通部を開閉リングに設け、前記連通部近傍に、通気性を有する防音材を配した請求項1〜5のいずれか1項記載の電動送風機。
- 回転したときケーシングの開口部と連通する連通部を開閉リングに設け、前記連通部と、ケーシング外周面または反負荷側ブラケット外周面との接触部に摺動性の良いシール材を配した請求項1〜6のいずれか1項記載の電動送風機。
- 回転したときケーシングの開口部と連通する連通部を開閉リングに設け、前記連通部の外気側に、吹き出し風が外気側へスムーズに排出されるためのガイド壁を設けた請求項1〜7のいずれか1項記載の電動送風機。
- 塵埃を吸引する吸込具と塵埃を集塵する集塵室を備え、前記請求項1〜8のいずれか1項の電動送風機を、前記集塵室の下流側に配置した電気掃除機。
- 開閉リングを回転させるレバーを前記開閉リングの外表面に設け、圧力の変化で前後方向に移動する圧力弁を前記レバーに接続し、前記圧力弁は集塵室と連通させ、前記集塵室の圧力変化に連動させて前記開閉リングを回転させる請求項9記載の電気掃除機。
- 開閉リングを回転させるレバーを前記開閉リングの外表面に設け、電磁弁を前記レバーに接続し、前記電磁弁を動作させることで前記開閉リングを回転させる請求項9記載の電気掃除機。
- 電動送風機の吸い込み力が最大に達する時点で、開閉リングを開放状態になるように電磁弁にて制御する請求項11記載の電気掃除機。
- ステータと自在に回転するロータと、前記ロータの両端に設けた出力 軸と、前記前記出力軸の一端が貫通してロータを回転自在に保持する負荷側ブラケットと、前記ステータと前記出力軸の他端を保持する反負荷側ブラケットからなるモータ部と、前記負荷側ブラケットを貫通した出力軸に備えられたインペラと、インペラの外周部に配されインペラからの吹き出し風を徐々に圧力回復しながら外周部に導くエアガイドと、前記インペラとエアガイドを覆うケーシングからなり、前記ケーシングの外周面設けた複数の開口部と、前記開口部を開閉する開閉部とからなり、外周部に導かれた風は、前記開口部を閉じた時は前記モータ部に入り前記反負荷側ブラケットに設けられた排気口を介して本体外に排出され、前記開口部を開けた時はこの開口部を介して排出されることを特徴とする電動送風機。
- 開閉部とエアガイド外周部をバネまたは磁力で開閉する請求項13記載の電動送風機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001332201A JP3838071B2 (ja) | 2001-10-30 | 2001-10-30 | 電動送風機およびそれを用いた電気掃除機 |
Applications Claiming Priority (1)
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