JP3836655B2 - 導体溶接構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は線材と導体、例えば、車両搭載のスタータにおける吸引コイルと保持コイルの巻線の先端部分をS端子を構成する板状導体に接合する導体溶接構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、線材を板状導体に接合する方法として、例えば、図12に示すようにリアクタを構成するコイルCの巻線の一端を板状導体PCに数ターン巻回した後に巻回部分を溶接する。
または、図13に示すように、ランプの電圧印加用の板状導体PCに形成したリード接続用の孔部Hに線材(図示せず)を通した後に、線材を板状導体PCに巻回し、更に、巻回部分を溶接する。
【0003】
更に、スタータの一部を構成するS端子における絶縁性のモールド材で一端が固定された導体に、メインコイル(保持コイル、吸引コイル)の各巻線の一端を固定する方法として、図14乃至図16に示すものがある。
図14はモールド材Mにより固着されてS端子TSを構成するブラケットBに接合された導体ピンPに、スリーブSLより導出された各巻線C1,C2の一端を数ターンに亘って巻回した後に、巻回部分を半田付けして巻線C1,C2を導体ピンPに半田接合する。
上記例はピン状の導体に各巻線C1,C2を巻回して半田付けを行ったものであるが、図15に示す接合方法は、モールド材Mにより固着された板状導体PCの先端より所定位置で左右方向から切り込みKを形成した後に、板状導体PCに巻線C1,C2の先端部分を載置して、板状導体PCを各切り込みKに沿って巻線C1,C2方向に折り曲げ、畳み込んでかしめる。そして、かしめ部分より巻線C1,C2の先端にかけて半田付けをして接合する。
【0004】
上記、例は板状導体PCの先端部分を巻線C1,C2にかしめて巻線を板状導体PCに固定したが、図16に示す例は、モールド材Mに固着された板状導体PCに対し、一部U字状の切欠部Uを形成した板状の絶縁物ISを垂直に立設し、前記切欠部U内に巻線Cの先端部分を載置した後に、巻線Cの先端部分を板状導体PCに溶接Wする。
【0005】
上記例は板状導体PCにU字状の切欠部Uを形成した板状の絶縁物ISを垂直に立設し、その切欠部Uで巻線Cを固定した状態で溶接するようにしたが、図17に示す例は、モールド材Mにより固着された板状導体PCの先端を所定幅でL字状に折り曲げ、この折り曲げ部分に立てに離隔してU字状の切欠部Uを2つ形成し、この切欠部Uに各巻線C1,C2の先端部分を載置した状態で、巻線C1,C2の先端を板状導体PCに半田付けする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の板状と線材との接合は以上の方法で接合されたが、図12,14に示す接合方法であると、線材の径が巻き付け対象である導体の径に比べて大きい場合は、線材が導体に密着しにくいため、接続不良が発生したり、溶着部より線材が離れてしまい断線が発生するという問題点があった。このような接続不良や断線は、導体に複数の線材を巻き付ける場合、特に、線材の径が導体の径より大きな場合に頻繁に発生する。
【0007】
また、図13に示すように板状導体に形成した孔部に線材を挿入して双方を溶接した構造であると、線材の径と孔部の径との差が小さくないと安定して溶接ができないが、線材の径と孔部の径の差を小さくすると、線材の挿入が困難であり作業性が低下するという問題点があった。
また、銅製の板状導体に形成した孔部に線材を挿入して溶接した構造では、銅、特に純銅を溶融した際に発生するガスの影響により、大気が線材と板状導体の溶着部に混入してブローホール(気泡)が発生しやすくなり、接合強度が低くなるという問題点があった。
【0008】
また、図16に示すように導体に対して絶縁物を配置し、この絶縁物に巻線の先端部分を載置した後に、巻線の先端を導体に溶接する方法であると構造が複雑化するという問題点があった。
【0009】
また、図14,15,17に示すように線材と導体とを半田付けにより接合する方法であると、半田付け時に酸化膜除去用のフラックスによるガスが発生するため作業環境を悪化するという問題点があった。
また、半田付けは、半田が冷えて固化するまで時間を考えると作業時間が長くかかり、作業性が悪く、更に半田付けは接合部の温度が下がった後にクラックが発生し易く、接合の信頼性が低いという問題点があった。
また、半田付け後、機器の洗浄にフロンを使用するため地球環境に良くないという問題点があった。
【0010】
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、板状導体に対する線材の挿入性が良く、しかも両者を安定して接合できる導体溶接構造を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明による導体溶接構造は、板状導体を切り欠いて切欠部を形成し、切欠部を板状導体に対して線材を挿入する挿入部とするとともに、板状導体に切欠部の底部方向に向けて切り込みを入れることによって脆弱部を形成し、板状導体は、脆弱部を支点として切欠部を挟む両側の導体部を導体部が対向する方向に曲げて線材をかしめ、挿入部に挿入した線材を挿入地点近傍で板状導体に溶するものである。
【0013】
この発明による導体溶接構造は、切欠部を、板状導体をU字状に切り欠て形成したものである。
【0014】
この発明による導体溶接構造は、切欠部を、板状導体をV字状に切り欠て形成したものである。
【0015】
この発明による導体溶接構造は、切欠部を、板状導体をV字状に切り欠、且つ、V字状の切欠部の底部よりU字状に切り欠て形成したものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、実施の形態1に関連する参考例1に係る導体溶接構造を図1(a),(b)に従って説明する。
参考例に係る板状導体PCは、プレス機械による穴抜き加工時にバーリング加工により図1の(a)に示す様に、穴の抜き打ち方向に向けて折り返し部分をR形状とする返しQがバーリング穴BHを形成する孔部Hの周囲に形成される
線材Lは、図1の(a)の縦断面図である図1の(b)に示す様に板状導体PCの背面より返しQに沿って孔部Hに挿入されたならば、アーク溶接により線材Lを返し部Qに溶着させることにより線材Lと板状導体PCとが溶融して接合Wが行われる。
【0020】
図1の(b)に示すように、線材Lを孔部Hに挿入する際に、線材Lの先端はR形状の返し部Qの内周面に沿って孔部Hを円滑に貫通するため、板状導体PCへの線材Lの挿入性が向上する。
また、孔部Hの周囲に所定の高さの返しQが形成されているため、線材Lと孔部Hとのクリアランスが大きくても、返しQの内壁面と線材Lとの間でも溶接が行われることで、溶接面積を大きくとれ、安定した溶接Wが可能となる。
【0021】
施の形態1に関連する参考例2に係る導体溶接構造を図2に従って説明する。
参考例に係る板状導体PCは、先端部より長手方向に所定の長さのU字状切欠部Uを形成する。このU字状切欠部Uに線材Lの先端部分を挿入し、U字状切欠部Uにおける線材挿入部分近傍をアーク溶接等により溶融させて両者を接合Wする。
この結果、U字状切欠部Uの底部の周囲形状と線材Lの周囲形状が一致しているため、線材Lを板状導体PCに密着して接合できる。
【0022】
施の形態1に関連する参考例3に係る導体溶接構造を図3に従って説明する。
参考例に係る板状導体PCは、先端部より長手方向に所定の長さでV字状切欠部Vを形成する。このV字状切欠部Vに線材Lの先端部分を挿入し、V字状切欠部Vにおける線材挿入部分近傍をアーク溶接等により溶融させて両者を接合Wする。
このように切欠部VをV字状に形成することで、挿入口がU字に比べ広がるため、板状導体PCに対する線材Lの挿入性が向上すると共に、線材Lの径によらず、その側面の一部を切欠部Vの内側縁部に密着させることができるので、接触不良等を確実に防止できる。
【0023】
施の形態1に関連する参考例4に係る導体溶接構造を図4に従って説明する。
参考例に係る板状導体PCは、先端部より所定の長さでV字状の切欠部を形成し、このV字状切欠部の底部より所定の大きさでU字状の切欠部を形成し、複合切欠部UVを形成する。
この複合切欠部UVに線材Lの先端部分を挿入し、U字状切欠部における線材挿入部分近傍をアーク溶接等により溶融して両者を接合Wする。
このように、線材の挿入口の切欠をV字とし、線材を板状導体PCに接触させる切欠部をU字状とすることで、板状導体PCに対する線材Lの挿入性が向上すると共に、U字状切欠部において線材Lを板状導体PCに密着して接合Wできる。
【0024】
施の形態1に関連する参考例5に係る導体溶接構造を図5(a),(b)に従って説明する。
参考例に係る板状導体PCは図5の(a)に示すように先端部より所定の長さでU字状切欠部Uを形成すると共に、このU字状切欠部Uを挟んだ左右の板状導体PC1,PC2に、U字状切欠部Uの底部近傍より基端部に向かって斜めに折り曲げ部BTを設定する。
次に、線材LをU字状切欠部Uの底部まで挿入したならば、図5の(b)に示すように、U字状切欠部Uを挟んだ左右の板状導体PC1,PC2を折り曲げ部BTに沿って線材Lの先端方向に向けて折り曲げ、板状導体PC1,PC2で線材Lを挟み込んでかしめ、線材Lの挿入部分をアーク溶接等により溶融させて板状導体PC1,PC2に接合する。
このように線材Lの周囲は広く板状導体PC1,PC2で挟持されているため、溶接用の電子ビームの狙い位置ずれ裕度が広くなり、溶接の安定性が向上する。また、複数の線材を安定して溶接することができる。
【0025】
施の形態に係る導体溶接構造を図6に従って説明する。
本実施の形態に係る板状導体PCは先端部より所定の長さでU字状切欠部Uを形成する。更に、板状導体PCの左右両端に、脆弱部Kを形成する切り込みを、U字状切欠部Uの底部方向に一定の深さで刻む。
線材Lの先端部分をU字状切欠部Uの底部に密着した後に、U字状切欠部Uの両側の導体部である板状導体PC1,PC2を切欠部Uの方向に所定の冶具で寄せるように押圧すると、板状導体PC1,PC2は脆弱部Kで折れ曲がり、線材Lを板状導体PC1,PC2でかしめる。
このように板状導体PCの左右に切り込みを刻むことで、この脆弱部Kはかしめの支点となるために、板状導体PCの横幅が広い場合でも、低い荷重で線材Lのかしめが可能となり、かしめ状態のバラツキが小さくなって接合が安定する。
また、かしめのための荷重を低くできることで、板状導体PCを支持するモールド材へのかしめ時における機械的影響を低減できる。
【0026】
施の形態1に関連する参考例6に係る導体溶接構造を図7に従って説明する。
参考例に係る板状導体PCは、先端部分をU字状に折り曲げ、この折り曲げ部Uに線材Lを挿入した後に、板状導体PCの先端部分をかしめる。
このように線材Lの周囲は、広く板状導体PCで挟持されているため、溶接用の電子ビームの狙い位置ずれ裕度が広くなり、溶接の安定性が向上する。
【0027】
実施の形態1に関連する参考例7に係る導体溶接構造を図9に従って説明する。
図9はスタータにおけるS端子を構成するブラケット(アース電位)Bに、絶縁材であるモールドMを介して接続、固着した板状導体PCに対して長手方向に形成したV字状切欠部Vを示すものである。そして、このV字状切欠部Vにスタータを構成する電磁スイッチMSの吸引コイルおよび保持コイルから引き出した線材C1、C2の先端部を挿入し、2本の線材C1,C2を共にV字状切欠部Vで板状導体PCに溶接する。
【0028】
次に、図9に示すS端子TSを使用したスタータの構成を特に電磁スイッチMSの周囲に限り図11に従って説明する。
図11はスタータの全体構成を示す図であり、図中、電磁スイッチMS(図11では符号MSに対して符号2を付する。)はモータ3の主軸に一端が係合され、他端がエンジンのリンクギヤ10に噛み合うピニオンギヤ9が接続されたシャフトの外周面に配置される。そして、電磁スイッチ2は、起磁力によりシリンダS内に吸引されシャフトの外周面に沿って所定距離に亘って移動するプランジャ11と、プランジャ11の周囲に巻回され起磁力を発生する吸引および保持コイル2a.2bより構成される。
吸引コイル2aおよび保持コイル2bの巻線である線材C1,C2の一端は、スタータのハウジング14の表面に露呈したS端子5を通して外部より導入された板状導体であるターミナル5aに溶着される。
板状導体はハウジング14の外部で何れの方向に屈曲して電源プラグを受けることができるため、スタータの配置の自由度が広がる。
次にスタータの動作の概要について説明する。
自動車のキースイッチがONになると、図示しないバッテリの電圧がターミナル5aを通してS端子5に印加される。その結果、マグネットスイッチ2を構成する吸引コイル2a、保持コイル2bに電流が流れ、コイルに発生する起磁力によりプランジャ11がピニオン9側に吸引される。その結果、プランジャ11に取り付けられたシフトプレート13が可動接点部12を取り付けたロッド(図示せず)を引っ張り可動接点部12を閉成する。
可動接点部12の閉成により、モータ3にバッテリからの電力が供給され、モータ3が回転する。回転と同時にプランジャ11によりオーバランニングクラッチ4が前方に押し出され、オーバランニングクラッチ4に取り付けられたピニオン9がエンジンのリンクギヤ10に噛み合いエンジンを始動させる。
【0029】
尚、上記実施の形態1および参考例1〜6において、溶接は図8に示すようにアーク時間200msec以下の条件でTIG溶接により行ってもよい。このように、溶接を短時間で実施することにより絶縁皮膜やモールドへの熱的影響を抑制できる。また、実施の形態1および参考例1〜6において、板状導体PCを真鍮で構成することで、ブローホールが抑制でき、高い接合強度が得られる。
また、溶接方法としては、電子ビーム溶接方法、レーザ溶接方法、プラズマ溶接方法の何れを使用してもよい。
【0030】
次に、溶接時間、溶接電流を変化させて適切な溶接状態を得る条件を図10(a),(b)を参照して説明する。
なお、図10(a)は無酸素銅の板状導体に形成したV状切欠部に、線径φ0.6mmの線材、且つ、線径φ1.0mmの線材を挿入し、線材と板状導体を線材挿入部分近傍でTIG(ティグ)溶接により溶融して接合した場合を示す。
【0031】
また、図10(b)は真鍮の板状導体に形成したV状切欠部に、断面がU字形状の線径φ0.6mmの線材、且つ、線径φ1.0mmの線材を挿入し、線材と板状導体を線材挿入部分近傍でTIG(ティグ)溶接により溶融して接合した場合を示す。
尚、図10(a),(b)において、×印は溶接不足が生じる溶接時間と溶接電流との関係を示し、○印は溶接OK(良好)となる溶接時間と溶接電流との関係を示し、△印は溶接過多となる溶接時間と溶接電流との関係を示す。
図10(a)と図10(b)における溶接状況を比較すると、板状導体を真鍮で形成した場合、無酸素銅で形成した板状導体に比べ60Aから100Aという低い溶接電流であっても溶接時間の設定によっては良好な溶接が期待できる。
また、各板状導体における引張強度に関していえば、、板状導体を無酸素銅、溶接電流150A,溶接時間60msecとした場合と、板状導体を真鍮、溶接電流110A,溶接時間60msecとした場合とでは、図10(c),(d)に示すような結果が得られる。
即ち、径φ0.6mmの線材、径φ1mmの線材をそれぞれ溶接電流150A、溶接時間60msecの条件でTIG溶接により無酸素銅の板状導体に接合した状態を5回繰り返し、それぞれの状態で線材と板状導体間の引張強度試験を行った結果、5回の引張強度試験における引張強度の平均値(avg)は、径φ0.6mmの線材の場合が53.86に対して径φ1mmの線材の場合は102,64である。
また、即ち、径φ0.6mmの線材、径φ1mmの線材をそれぞれ溶接電流110A、溶接時間60msecの条件でTIG溶接により溶融させて真鍮の板状導体に接合した状態を5回繰り返し、それぞれの状態で線材と板状導体間の引張強度試験を行った結果、5回の引張強度試験における引張強度の平均値(avg)は、径φ0.6mmの線材の場合が80.36に対して径φ1mmの線材の場合は162,684である。
従って、同一径の線材であっても、線材を真鍮の板状導体にTIG溶接により接合した場合の方が引張強度が高いことが分かる。
これは、即ち、雰囲気ガスとしてのアルゴンガス中で真鍮の板材導体にアークを吹き付けた場合、真鍮から発生する亜鉛ガスはアルゴンガスと混じり合い密度の高いガスが板状導体を覆うことで、板状導体の下方の大気は板状導体を避けることで溶着部にブローホールの原因となる気泡が混入することがないためである。
【0032】
【発明の効果】
この発明による導体溶接構造は、板状導体を切り欠いて切欠部を形成し、切欠部を板状導体に対して線材を挿入する挿入部とするとともに、板状導体に切欠部の底部方向に向けて切り込みを入れることによって脆弱部を形成し、板状導体は、脆弱部を支点として切欠部を挟む両側の導体部を導体部が対向する方向に曲げて線材をかしめ、挿入部に挿入した線を挿地点近傍で板状導体に溶することで、線材が板状導体と密着して溶接されるため接合の信頼性が向上するとともに、板状導体の幅が広い場合でも低い荷重で線材の下締めが可能となり、かしめ状態のばらつきが小さくなって接合が安定するという効果がある。
【0034】
この発明によれば、切欠部を、板状導体をU字状に切り欠いて形成したことで、線材と板状導体が切欠部分において密着することで線材の安定性が向上するという効果がある。
【0035】
この発明によれば、切欠部を、板状導体をV字状に切り欠いて形成したことで、線材の挿入口が広がるため線材の挿入性が向上するという効果がある。
【0036】
この発明によれば、切欠部を、板状導体をV字状に切り欠、且つ、V字状の切欠部の底部よりU字状に切り欠いて形成したことで、線材の挿入性が向上すると共に、線材と板状導体がU字状の切欠部分において密着することで安定した接合を期待できるという効果がある。
【0040】
この発明によれば、板状導体に真鍮を用いたことで溶着部のブローホールを抑制できるため接合の信頼性が向上するという効果がある。
【0041】
この発明によれば、溶接時間を200msec以下でTIG溶接行うことで、溶着部周囲の熱的影響を抑制することができるという効果かがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1に関連する参考例1に係る導体溶接構造を説明する図である。
【図2】 実施の形態1に関連する参考例2に係る導体溶接構造を説明する図である。
【図3】 実施の形態1に関連する参考例3に係る導体溶接構造を説明する図である。
【図4】 実施の形態1に関連する参考例4に係る導体溶接構造を説明する図である。
【図5】 実施の形態1に関連する参考例5に係る導体溶接構造を説明する図である。
【図6】 実施の形態に係る導体溶接構造を説明する図である。
【図7】 実施の形態1に関連する参考例6に係る導体溶接構造を説明する図である。
【図8】 導体接合持における溶接時間と溶接電流との関係を示した図である。
【図9】 実施の形態1に関連する参考例7に係る導体溶接構造を説明する図である。
【図10】 本発明における導体溶接構造において溶接状態の良し悪しを判定する条件を図表したものである。
【図11】 本発明における導体溶接構造をS端子と電磁スイッチの線材の接合に採用したスタータの全体構成を示す図である。
【図12】 従来の導体溶接構造を説明する図である。
【図13】 従来の導体溶接構造を説明する図である。
【図14】 従来の導体溶接構造を説明する図である。
【図15】 従来の導体溶接構造を説明する図である。
【図16】 従来の導体溶接構造を説明する図である。
【図17】 従来の導体溶接構造を説明する図である。
【符号の説明】
PC 板状導体、L 線材、H バーリング穴、W 溶接部、U U字状切欠部、V V字状切欠部、UV 複合切欠部。

Claims (8)

  1. 板状導体を切り欠いて切欠部を形成し、前記切欠部を前記板状導体に対して線材を挿入する挿入部とするとともに、前記板状導体に前記切欠部の底部方向に向けて切り込みを入れることによって脆弱部を形成し、前記板状導体は、前記脆弱部を支点として前記切欠部を挟む両側の導体部を前記導体部が対向する方向に曲げて前記線材をかしめ、前記挿入部に挿入した前記線材を挿入地点近傍で前記板状導体に溶着することを特徴とする導体溶接構造。
  2. 前記切欠部を、前記板状導体をU字状に切り欠いて形成したことを特徴とする請求項1に記載の導体溶接構造。
  3. 前記切欠部を、前記板状導体をV字状に切り欠いて形成したことを特徴とする請求項1に記載の導体溶接構造。
  4. 前記切欠部を、前記板状導体をV字状に切り欠、且つ、V字状の切欠部の底部よりU字状に切り欠いて形成したことを特徴とする請求項1に記載の導体溶接構造。
  5. 前記板状導体を真鍮で構成したことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の導体溶接構造。
  6. 前記板状導体と線材とをTIG溶接により溶着したことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の導体溶接構造。
  7. 前記TIG溶接を行う場合、溶接時間は200msec以下としたことを特徴とする請求項に記載の導体溶接構造。
  8. 前記線材は、スタータにおけるモータにバッテリからの電力の入り切を行う可動接点を駆動するプランジャのコイル巻線であり、前記板状導体は前記コイル巻線の先端部分を電気的に接続し、コイルの励磁電圧が供給される端子であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の導体溶接構造。
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