JP3833541B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、実装基板に実装された半導体装置および半導体装置ならびにその製造方法に係り、特に基板上に突起電極を有する半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
IC、LSI等の半導体装置は、実装基板上に形成された回路パターンに、半田等の接合材を用いて電気的に接続されている。近年、半導体素子の微細化や半導体装置の小型化に対応して、突起電極を用いて、実装基板上に半導体装置を接続する方法が提案されている。この方法によれば、実装基板上の回路パターンに対して突起電極の位置決めを行い、加熱により突起電極の表面を溶融し回路パターンに固着すれば、実装基板と半導体装置との接続が容易に達成されることから、効果的な実装方法として注目されている。
【0003】
このような突起電極を基板上に備えた半導体装置の製造方法に対する従来技術として、特開平9−55448号公報および特開2000−269378号公報に示すように、半導体装置にスクリーンマスクを重ねてスクリーン印刷を行い、突起電極を形成する方法が知られている。
【0004】
特開平9−55448号公報においては、導電性粒子と接続性を有する樹脂の混合物である導電性ペーストをインクとし、メタルマスクをスクリーンマスクとしてスクリーン印刷する。そして、メタルマスクをつけたまま加熱を行い、硬化させた後、メタルマスクを取り外すことにより、突起電極を形成している。
【0005】
図5にこの半導体装置100の構成を示す。導電性パターン102が形成された絶縁性テープ107を絶縁性接着剤(図示せず)を介して、金属基板101に固着する。また、半導体チップ104を、導電性接着剤108の層を介して金属基板101に固着する。なお、半導体チップ104搭載領域の金属基板101には、段差を設けて凹部が形成されている。半導体チップ104は、ワイヤ105を介して導電性パターン102と電気的に接続されている。
【0006】
導電性パターン102および半導体チップ104を完全に被覆するように、封止材106を、金属基板101上に積層する。メタルマスク103を封止材106上に載置する。導電性パターン102の形成位置に対応しているメタルマスク103の開口に導電性ペーストを充填する。そして、加熱して、導電性ペーストを硬化させ、導電性パターン102に対して形成される突起電極109を形成する。その後、メタルマスク103は取り外される。
【0007】
また、特開2000−269378号公報においては、開口された補助フィルム基板を銅箔付きフィルム基板の銅箔の付いていない側に貼り、銅箔を加工して接続用パッドを形成し、突起電極を形成する位置上の補助フィルム基板とフィルム基板に開口を形成する。補助フィルム基板をスクリーンマスクとしてスクリーン印刷により半田ペーストを塗布し、半田ペースト内の有機系材料を蒸発させるために加熱する。その後、補助フィルム基板を引き剥がし、突起電極を形成している。このとき、突起電極の反対側、すなわち、フィルム基板の銅箔形成側には、半導体チップが搭載され、樹脂封止されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の突起電極形成方法では、突起電極を形成することによって、半導体装置の全高が高くなってしまっている。しかし、近年の携帯電話やPDA等の情報端末の普及には、内蔵半導体装置の小型化・軽量化が大きく寄与しており、今後もさらなる半導体装置の小型化・軽量化が望まれている。このような環境下においては、半導体装置の全高が高くなることは課題となる。
【0009】
すなわち、特開平9−55448号公報においては、図5に示すように、メタルマスク103を封止材106上に密着させて載置するので、封止材106の上面を面一にする必要がある。そのため、半導体チップ104搭載領域の金属基板101を、凹部に加工している。このことによって、金属基板101に段差を設けて凹部に加工した分だけ、半導体装置100の全高は高くなっている。
【0010】
さらに、凹部を設けるために、金属基板101には段差間における折り曲げ領域が必要になっている。このことによって、半導体装置100の小型化に対する要請にも反している。
【0011】
また、特開2000−269378号公報においては、半導体チップが樹脂封止された面とは異なるフィルム基板の面に突起電極を形成しているので、半導体装置の全高は突起電極の高さの分だけ、突起電極を形成する前の半導体装置の全高よりも高くなっている。
【0012】
そこで、突起電極を形成しても半導体装置の全高が高くなることを抑えるために、図6に示すように、基板111に段差を設けず平面状とし、かつ半導体チップ112を樹脂封止して形成した突起形状113を有する面と同一面上の基板111に突起電極を形成する場合を考える。このようにして、突起形状113と同一面の基板111上に、突起形状113とほぼ同じ高さを有する突起電極を形成すれば、半導体装置の全高をほぼ変えずに、突起電極を有する半導体装置が得られる。
【0013】
しかし、この時、突起電極を形成するためのスクリーンマスクとしてのメタルマスク114には特殊な加工が必要になる。すなわち、突起形状113に合わせてメタルマスク114をへこませ、ざぐり形状115を加工する必要がある。しかし、このような形状のメタルマスク114を作成することは、半導体装置がファインピッチ用であるときには、特に困難である。つまり、元々メタルマスク114の厚みが薄いことに加えて、エッチングを用いて加工するため、ざぐり部115の厚みの管理が難しいので、メタルマスク114の強度が不足しやすい。
【0014】
また、メタルマスク114の強度を保つために、ざぐり後のメタルマスク厚を厚くすると、メタルマスク114の総厚は厚くなってしまう。例えば、90μmの深さのざぐり部を形成しようとすると、メタルマスク114の総厚は180μm必要となる。従来のファインピッチ用メタルマスクの総厚150μmと比べると、30μm厚くなり、導電性ペーストの抜け性が悪化し、均一な形状の突起電極を形成することが難しくなる。
【0015】
ここで、抜けとは、マスクから導電性ペーストが離れること、あるいは、導電性ペーストのマスクからの転写を意味している。図7を用いて抜け性について説明する。
【0016】
図7(a)において、基板121上の導電性パターン122に対応して、導電性ペースト123を、穴径D、高さT1を有するマスク124を用いてスクリーン印刷する。次に、加熱して導電性ペースト123を硬化した後、図7(b)に示すようにマスク124を引き剥がし、突起電極125を形成する。
【0017】
同様に、図7(c)において、基板121上の導電性パターン122に対応して、導電性ペースト133を、穴径D、高さT2を有するマスク134を用いてスクリーン印刷する。ただし、高さT2は高さT1より高い。次に、図7(b)と同様、加熱して導電性ペースト133を硬化した後、図7(d)に示すように、マスク134を引き剥がし、突起電極135を形成する。
【0018】
この時、図7(b)において、基板121側に導電性ペースト123は上手く転写されて、均一な形状の突起電極125を形成している。一方、マスク134の高さT2が、マスク124の高さT1よりも高いことによって、導電性ペースト133のマスク134からの抜け性が悪化し、図7(d)に示すように、基板121側に導電性ペースト133が上手く転写されずに、マスク134に残るようになる。この結果、一部が欠けて不均一な形状の突起電極125が形成されやすくなる。なお、同じ高さのマスクの場合、穴径Dが小さいほど、抜け性は悪化する。
【0019】
また、図6に示すように、基板111上には突起形状113が段差として存在する。この場合には、段差付近でメタルマスク114の浮きが生じ、導電性ペーストがマスク穴に十分に充填されないため、抜け性(転写性)は悪化する。よって、この場合にも、不均一な形状の突起電極が形成されやすい。
【0020】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、その目的は、突起電極を有し、全高が低く、生産性と信頼性とを向上できる、半導体装置および実装基板に実装された半導体装置、並びにその製造方法を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
発明に係る半導体装置の製造方法は、上記の課題を解決するために、基板上に半導体チップが搭載され、上記半導体チップおよび実装基板とに電気的に接続されるとともに、上記基板から突出する上記突起電極を有し、実装基板に実装された半導体装置の製造方法において、上記半導体チップを搭載した面と同一面上の基板に、導電体を形成する工程と、上記導電体と電気的に接続された上記半導体チップを封止し、突起形状を形成する工程と、上記突起電極の融点以下で溶け、絶縁性を有する副基材により、突起電極の形成領域を除いて上記基板および突起形状を覆う工程と、上記突起電極の形成領域に対して上記副基材に設けられた開口に導電性ペーストを充填する工程と、上記半導体装置を上記実装基板に搭載する工程と、加熱により、上記導電性ペーストを硬化させて上記導電体に接する突起電極を形成する段階と、上記副基材が溶融(溶解)し上記半導体装置と上記実装基板との隙間を充填する段階と、上記突起電極を介して上記半導体装置と上記実装基板とを電気的に接続する段階とを有する工程とを含むことを特徴としている。
【0022】
なお、導電体とは、接続用パッドや導電性パタ−ンなどであり、基板上に設けられ、半導体チップおよび突起電極と電気的に接続されるものである。
【0023】
また、上記各段階は、完全に独立しているとは限らず、時間的にオーバーラップしていてもよい。
【0024】
上記の構成により、印刷マスクの役割を果たす副基材に設けられた開口に導電性ペーストを充填した後、加熱し、導電体に接する突起電極を突起形状と同一面上の基板に形成し、副基材が溶融し半導体装置と実装基板との隙間を充填し、突起電極を介して半導体装置と実装基板とが電気的に接続される。
【0025】
よって、突起電極と突起形状とが形成される基板の面が異なる特開2000−269378号公報とは異なり、突起電極と突起形状とが基板の同一面上に形成されるので、半導体装置の全高が高くなることを抑えることができる。
【0026】
また、印刷マスクとして用いる副基材は突起形状を覆うので、特開平9−55448号公報に示すように、印刷マスクを載置する面を面一にするために、基板を折り曲げる必要がなくなり、半導体装置の全高が高くなることを抑えることができる。また、折り曲げにより生じる折り曲げ領域も必要としないので、半導体装置の小型化に対する要請にも対応することができる。
【0027】
また、半導体装置と実装基板との隙間に、副基材が充填し残存することにより、半導体装置と実装基板との接続強度が向上し、信頼性を向上できる。これにより、さらに、印刷マスクとしての役割を果たした副基材を引き剥がす必要がないので、導電性ペーストの抜けに関する問題は発生せず、均一な形状の突起電極を確実に形成できる。
【0028】
また、導電性ペーストの硬化による突起電極の形成と、副基材による半導体装置と実装基板との隙間の充填と、半導体装置と実装基板との電気的な接続とが、加熱により同じ工程で連続的に行うことができる。よって、従来は別の工程にて行っていた突起電極の形成と実装基板への実装とが、同じ工程で行うことができるので工程を簡素化できる。
【0029】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、上記の課題を解決するために、基板上に半導体チップが搭載され、上記半導体チップと電気的に接続されるとともに、上記基板から突出する突起電極を有する半導体装置の製造方法において、上記半導体チップを搭載した面と同一面上の基板に、導電体を形成する工程と、上記導電体と電気的に接続された上記半導体チップを封止し、突起形状を形成する工程と、上記突起電極の融点以下で溶け、絶縁性を有する副基材により、突起電極の形成領域を除いて上記基板および突起形状を覆う工程と、上記突起電極の形成領域に対して上記副基材に設けられた開口に導電性ペーストを充填する工程と、加熱により、上記導電性ペーストを硬化させて上記導電体に接する突起電極を形成する段階と、上記副基材が溶融し上記半導体装置の隙間を充填する段階とを有する工程とを含むことを特徴としている。
【0030】
なお、上記各段階は、完全に独立しているとは限らず、時間的にオーバーラップしていてもよい。
【0031】
上記の構成により、印刷マスクとしての役割を果たす副基材に設けられた開口に導電性ペーストを充填した後、加熱し、導電体に接する突起電極を突起形状と同一面上の基板に形成し、副基材が溶融し半導体装置の隙間を充填する。
【0032】
よって、突起電極と突起形状とが形成される基板の面が異なる特開2000−269378号公報とは異なり、突起電極と突起形状とが基板の同一面上に形成されるので、半導体装置の全高が高くなることを抑えることができる。
【0033】
また、印刷マスクとして用いる副基材は突起形状を覆うので、特開平9−55448号公報に示すように、印刷マスクを載置する面を面一にするために、基板を折り曲げる必要がなくなり、半導体装置の全高が高くなることを抑えることができる。また、折り曲げにより生じる折り曲げ領域も必要としないので、半導体装置の小型化に対する要請にも対応することができる。
【0034】
また、半導体装置の隙間に、副基材が充填し残存することにより、半導体装置の要素間の接続強度が向上し、信頼性を向上できる。これにより、さらに、印刷マスクとしての役割を果たした副基材を引き剥がす必要がないので、導電性ペーストの抜けに関する問題は発生せず、均一な形状の突起電極を確実に形成できる。
【0035】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、上記の課題を解決するために、上記の構成に加えて、上記副基材として、突起形状の形成領域に対応する開口と突起電極の形成領域に対応する開口とを有する第1の副基材と、突起電極の形成領域に対応する開口を有する第2の副基材とを用いることを特徴としている。
【0036】
上記の構成により、さらに、突起電極の形成領域を除いて基板および突起形状を覆う副基材として、突起形状の形成領域に対応する開口と突起電極の形成領域に対応する開口とを有する第1の副基材と、突起電極の形成領域に対応する開口を有する第2の副基材とを用いている。
【0037】
よって、突起形状の形成領域に対応する開口を有する第1の副基材と、突起形状の形成領域に対応する開口を有さない第2の副基材とを用いることによって、突起形状を覆う副基材を容易に構成することができる。
【0038】
また、突起電極の形成領域に対応する開口を有する第1および第2の副基材を用いることによって、突起電極の形成領域に対応する開口を有するとともに基板を覆う副基材を容易に構成することができる。また、突起電極の形成領域に対応する開口に導電性ペーストを充填することにより、突起電極の形成も容易に行うことができる。
【0039】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、上記の課題を解決するために、上記の方法に加えて、上記副基材に設けられた開口に上記導電性ペーストを充填する上記工程が、スクリーン印刷によることを特徴としている。
【0040】
上記の方法により、さらに、副基材に設けられた開口に、スクリーン印刷を用いて導電性ペーストを充填する。このことにより、例えば、射出ノズルから導電性ペーストを射出することにより充填する場合等に比べて、広く用いられている方法であるので、副基材の開口に導電性ペーストを容易に充填することができる。
【0041】
なお、本発明の参考例は、以下のように表現することができる。
【0042】
本発明の参考例に係る半導体装置は、上記の課題を解決するために、略平板状の基板上に半導体チップが搭載され、上記半導体チップおよび実装基板とに電気的に接続されるとともに、上記基板から突出する突起電極を有し、上記実装基板に実装された半導体装置において、上記半導体チップを封止して形成された突起形状と上記突起電極とが、上記基板の同一面上に位置し、上記半導体装置と上記実装基板との隙間を充填している絶縁性の副基材を有していることを特徴としている。
【0043】
なお、略平板状の基板とは、少なくとも半導体チップの搭載領域と突起電極の形成領域との間に、段差が全くもしくはほぼ無い基板を意味している。
【0044】
また、半導体装置と実装基板との隙間とは、突起形状と突起電極と実装基板との間、突起電極同士および実装基板との間、突起電極と半導体装置側端面との間、および突起形状と実装基板との間を意味している。
【0045】
上記の構成により、突起形状と突起電極とが略平板状の基板の同一面上に位置し、半導体装置と実装基板との隙間を副基材が充填している。
【0046】
よって、突起電極と突起形状とが形成される基板の面が異なる特開2000−269378号公報と異なり、突起電極と突起形状とが基板の同一面上に形成されるので、半導体装置の全高が高くなることを抑えることができる。
【0047】
また、基板が略平面状であり、特開平9−55448号公報に示すように、基板を折り曲げられてはいないので、半導体装置の全高が高くなることを抑えることができる。また、折り曲げにより生じる折り曲げ領域も必要としないので、半導体装置の小型化に対する要請にも対応することができる。
【0048】
また、半導体装置と実装基板との隙間を充填している副基材により、半導体装置内の各要素間および半導体装置と実装基板との接続強度が向上し、信頼性を向上できる。
【0049】
本発明の参考例に係る半導体装置は、上記の課題を解決するために、基板上に半導体チップが搭載され、上記半導体チップと電気的に接続されるとともに、上記基板から突出する突起電極を有する半導体装置において、上記半導体チップを封止して形成された突起形状と上記突起電極とが、上記基板の同一面上に位置し、上記半導体装置の隙間を充填している絶縁性の副基材を有していることを特徴としている。
【0050】
なお、半導体装置の隙間とは、突起形状と突起電極との間、突起電極同士間、突起電極と半導体装置側端面との間、および突起形状最上部から突起電極の頂部により形成される 面までの高さを有する突起形状の上部を意味している。
【0051】
上記の構成により、突起形状と突起電極とが基板の同一面上に位置し、半導体装置の隙間を副基材が充填している。
【0052】
よって、突起電極と突起形状が形成される基板の面が異なる特開2000−269378号公報と異なり、突起電極と突起形状とが基板の同一面上に形成されるので、半導体装置の全高が高くなることを抑えることができる。
【0053】
また、突起形状の周囲および突起電極の側部を充填している副基材により、半導体装置内の各要素間の接続強度が向上し、信頼性を向上できる。
【0054】
なお、基板は略平面状であることが望ましい。
【0055】
これにより、特開平9−55448号公報に示すように、基板は折り曲げられてはいないので、半導体装置の全高が高くなることを抑えることができる。また、折り曲げにより生じる折り曲げ領域も必要としないので、半導体装置の小型化に対する要請にも対応することができる。
【0056】
本発明の参考例に係る半導体装置は、上記の課題を解決するために、上記の構成に加えて、上記基板上に、上記半導体チップが、複数積層されることを特徴としている。
【0057】
上記の構成により、積層された複数の半導体チップを封止して形成された突起形状と突起電極とが基板の同一面側に位置し、半導体装置の隙間または半導体装置と実装基板との隙間を副基材が充填している。
【0058】
よって、接続強度が向上し、信頼性を向上できるので、一層高い集積化を確実な接続をもって実現できる。
【0059】
本発明の参考例に係る半導体装置は、上記の課題を解決するために、上記の構成に加えて、上記の半導体装置が、複数積層されることを特徴としている。
【0060】
上記の構成により、本発明の参考例により信頼性を向上させた半導体装置が、実装基板上に複数積層され、さらに、半導体装置間にも副基材が充填している。よって、接続強度が向上し、信頼性を向上できるので、一層高い集積化を確実な接続をもって実現できる。
【0061】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態の半導体装置の製造方法を、図1に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、図1はプリント基板12(図1(d)、(e))に実装された半導体装置20の製造工程に沿った断面図である。
【0062】
図1(a)に示すように、半導体装置20の基板10として、半導体装置20を構成する各種回路素子を平板状の基板10の片面に配する片面配線基板が用いられている。すなわち、IC、LSI等から成る半導体チップ4は、絶縁性接着剤7を用いて基板10に搭載され、モールド成型を用いて樹脂により成形された封止材6で覆われている。
【0063】
ここで、基板10は、例えばポリイミド等からなる絶縁性の基材1、銅等の良導体金属からなる接続用パッド(導電体)2、エポキシ系材料からなるソルダーレジスト3により構成されている。なお、ソルダーレジスト3とは、基材1上の特定領域に施す耐熱性被覆材料であり、後述する工程の際に基材1上の特定領域以外に半田ペーストが付かないようにするレジストである。このソルダーレジスト3は、封止材6および後述する突起電極9(図1(e))の形成する領域以外の、基材1あるいは接続用パッド2上に形成されている。また、半導体チップ4は、ワイヤ5を介して接続用パッド2に電気的に接続されている。
【0064】
次に、突起電極9となる半田ペースト11の融点以下で溶融し、半導体装置20の隙間に充填する特徴を有する絶縁性の副基材としてのフィルム8a(第1の副基材)およびフィルム8b(第2の副基材)を準備する。
【0065】
フィルム8aの総厚みは、突起形状である封止材6の高さ、すなわち、ソルダーレジスト3の表面上から封止材6の最上部までの高さ550μmとほぼ同じ(±10μm程度)になるようにする。しかし、フィルム8aの総厚みが550μm程度になるのであれば、フィルム8aは1枚でも、複数枚を接着剤を介して重ね合わせても構わない。
【0066】
後述するフィルム8aの開口の加工精度やフィルム8aと封止材6との貼り合わせ精度の問題により、フィルム8aと封止材6との間の隙間を完全になくすことは難しく、フィルム8bをフィルム8aおよび封止材6上に貼り付けることによって、前述の隙間に半田ペースト11が入り込むことを防ぐことができる。なお、フィルム8bの厚みは30μm程度である。この厚みは、半導体装置の全高を抑えるためには薄い方がよいが、封止材6で覆われた半導体チップ4を保護するために必要な厚みでもあり、フィルム8bの強度から決定される値である。
【0067】
なお、この状態での、つまり、突起電極9が設けられていない状態での半導体装置20の全高、すなわち、基材1の厚みと封止材6の厚みとの総厚は、700μmである。
【0068】
また、エッチングを用いて、接続用パッド2上の突起電極9を形成する領域に対応する開口および封止材6の外形に合わせた開口を、フィルム8aに施しておく。ただし、位置合わせの精度を考慮して、封止材6の外形に合わせた開口に対しては50μm程度大きめに開口しておく。同様にして、フィルム8bには、上記の突起電極9を形成する領域に対応する部分のみをエッチングにて開口しておく。
【0069】
なお、フィルム8a、8bへのエッチングは、薬液や酸素プラズマを用いて行えばよい。しかし、フィルム8a、8bの開口方法としては、エッチングにこだわらず、ドリルやパンチングを用いてもよい。
【0070】
なお、フィルム8a、8bは、絶縁性の有機物であり、ICとパッケージ基板を接着する機能を有するシートであるダイボンドシートや、非導電性フィルム(NCF:NonConductivefilm)が適用できる。なお、後述するリフロー炉による加熱により、半導体装置20の突起電極9との隙間を十分に充填するくらいまで粘度が低下し、温度が降下すると硬化する性質を持つフィルムであって、加熱時に低下した粘度は、上記性質を満たしかつゲル状の形状を保つ程度であることを特徴とするフィルムであればよい。
【0071】
次に、図1(b)に示すように、基板10の接続用パッド2と、フィルム8aに設けられた突起電極9を形成する領域に対応する開口との位置合わせを行い、接着剤(図示せず)を介して、フィルム8aをソルダーレジスト3上に貼り付ける。その後、基板10の接続用パッド2と、フィルム8bの突起電極9を形成する領域に対応する開口との位置合わせを行い、接着剤(図示せず)を介して、フィルム8bをフィルム8a上に貼り付ける。
【0072】
次に、図1(c)に示すように、貼り付けたフィルム8a、8bをスクリーンマスクとして半田ペースト11をインクとしてスクリーン印刷し、接続用パッド2上の突起電極9を形成する領域に対応する開口に半田ペースト11を充填する。その後、フィルム8bおよび半田ペースト11上に耐熱性のテープ(図示せず)を貼り付ける。このテープによって、次のダイシング時に切りくずによる半田ペースト11の汚染防止が可能になる。
【0073】
次に、図1(d)に示すように、ダイシングを行い、半導体装置20を個片に切り分ける。その後、半田ペースト11を下向きにして、半導体装置20をプリント基板(実装基板)12に搭載する。このとき、半田ペースト11がプリント基板12上の対応する接続端子14の真上に搭載できるように、プリント基板12に設けられた位置決めマーク(図示せず)を用いて、画像認識により位置決めを行う。
【0074】
なお、プリント基板12の半導体装置20が搭載される面側は、半田ペースト11に対応する領域には接続端子14が、それ以外の領域にはソルダーレジスト13が形成されている。次に、半導体装置20が搭載されたプリント基板12を、雰囲気を窒素とし、リフロー炉に投入する。リフロー炉は、予熱段階の約130℃からMax温度240℃〜260℃まで、加熱されて除々に温度が上昇する。この温度上昇に伴う、半導体装置20内の変化を以下に説明する。
【0075】
まず、約150℃にて、半田ペースト11が硬化して、突起電極9を形成する。なお、このとき、半田ペースト11内の溶剤等の有機系材料が蒸発し、図示しない隙間から逃げ出る。しかし、プリント基板12に実装された半導体装置20が完成した図1(e)の状態において、プリント基板12上の接続端子14と、基板10上の接続用パッド2との、突起電極9を介しての電気的な接続は確実に達成されるので、溶剤等の有機系材料の蒸発による突起電極9の容積減少は問題にはならない。
【0076】
さらに、加熱を続け、約160℃〜180℃にて、フィルム8a、8bは粘度が下がりゲル状になり、半導体装置20とプリント基板12との隙間を充填する。ここで、半導体装置20とプリント基板12との隙間とは、封止材6と突起電極9とプリント基板12との間、突起電極9同士およびプリント基板12との間、突起電極9と半導体装置20側端面との間、および封止材6とプリント基板12との間を意味している。
【0077】
さらに、加熱を続け、Max温度240℃〜260℃まで加熱を続けると、半田が完全に溶解し、プリント基板12上の接続端子14と半導体装置20の接続パッド2とが完全に濡れる。
【0078】
Max温度に達した後、温度が段々と下がり約200℃にて半田が凝固し始める。さらに温度が下がり160℃〜180℃に達するとゲル状であったフィルム8が再硬化する。
【0079】
よって、半導体装置20とプリント基板12との隙間を充填していたフィルム8は、そのまま硬化するので、半導体装置20とプリント基板12との接続強度が向上し、信頼性向上に寄与する。また、半田ペースト11が硬化して形成された突起電極9の表面が溶融することによって、プリント基板12上にある接続端子14と突起電極9との電気的な接続が達成される。
【0080】
このようにして、図1(e)に示される、半導体装置20のプリント基板12への実装が完了する。
【0081】
以上のように、スクリーンマスクとして用いたフィルム8a、8bは、従来のメタルマスクのように引き剥がす必要がないので、半田ペースト11の抜け性は問題にならず、均一な形状の突起電極9を確実に形成することができる。
【0082】
本発明の実施の一形態であるプリント基板12に実装された半導体装置20について図1(e)に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0083】
半導体装置20の基板10には、絶縁性接着剤7を用いて半導体チップ4が搭載され、樹脂からなる封止材6で覆われている。
【0084】
封止材6で覆われた半導体チップ4が搭載された側と同一面側の基板10上に、突起電極9が設けられている。すなわち、基材1上の接続用パッド2上に均一な円柱形状の突起電極9が複数設けられている。
【0085】
半導体装置20の突起電極9とプリント基板12上の接続端子14とが、電気的に接続されていることにより、半導体装置20のプリント基板12への実装が行われている。
【0086】
また、半導体装置20とプリント基板12との隙間が、絶縁性の副基材としてのフィルム8により充填されている。これにより、半導体装置20とプリント基板12との接続強度が向上し、信頼性向上に寄与している。
【0087】
ここで、半導体装置20の全高について考える。
【0088】
突起電極9が設けられていない状態での半導体装置20の全高、すなわち、基材1の厚みと封止材6の厚みとの総厚は、700μmであった。フィルム8bの厚み、すなわち、封止材6の最上部から突起電極9の頂部までの高さは30μmである。よって、半導体装置20の全高は730μmとなり、突起電極9が設けられていない状態での半導体装置20の全高から30μmしか高くなっておらず、ほぼ半導体装置20の全高を変えることなく突起電極9が形成できている。
【0089】
なお、上記実施例では、樹脂封止法としてモールド成型を用いたが、この他に常温で液状の封止材を用いて真空差圧印刷を行い、その後の加熱により封止材を硬化させる方法を用いても良い。真空差圧印刷は、減圧下で印刷を行うことにより、常圧より隙間に封止材が入りやすいという利点を有している。
【0090】
また、半導体装置を個片に切り分けてから実装、リフローという順番にこだわる事は無い。実装、リフロー後に個片に切り分けても良い。
【0091】
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態の半導体装置の製造方法について図2に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、図2は、半導体チップを複数積層した構成のチップレベル積層半導体装置40の製造工程に沿った断面図である。
【0092】
図2(a)に示す、チップレベル積層半導体装置40において、平板状の基板30は、例えばポリイミド等からなる絶縁性の基材21、銅等の良導体金属からなる接続用パッド(導電体)22、エポキシ系材料からなるソルダーレジスト23により構成されている。基板30の総厚、すなわち基材21の厚みとソルダーレジスト23の厚みとの合計は280μmである。
【0093】
125μmの厚みまで研磨した半導体チップ24が、絶縁性接着剤27を介して基材21に搭載され、その後、この半導体チップ24の上に絶縁性接着剤27を介して厚み125μmの別の半導体チップ34が搭載される。また、接続用パッド22と電気的に接続され、かつ同じ側の基材21の面上に、導電性パターン(導電体)37が形成されている。ワイヤ25により半導体チップ24、34と導電性パターン37とを電気的に接続した後、液状の封止材26を注入し、加熱(キュア)して封止材26を硬化させることによって封止される。
【0094】
次に、突起電極29(図2(d))となる半田ペースト31の融点以下で溶融し、半導体装置40の隙間に充填する特徴を有する絶縁性の副基材としての厚さ50μm程度のフィルム28a(第1の副基材)、および厚さ30μm程度のフィルム28b(第2の副基材)を準備する。
【0095】
フィルム28aの総厚みは、突起形状としての液状の封止材26の高さ、すなわち、ソルダーレジスト23の表面上から封止材26の最上部までの高さ、例えば300μmとほぼ同じ(±10μm程度)であることが好ましく、接着剤を介して、複数枚のフィルム28aが重ね合わされて構成されている。
【0096】
前述した実施の形態1と同様にして、エッチングを用いて、接続用パッド22上の突起電極29を形成する領域および封止材26に対応する開口をフィルム28aに、突起電極29を形成する領域に対応する開口をフィルム28bに形成する。
【0097】
次に、基板30の接続用パッド22と、フィルム28aに設けられた突起電極29を形成する領域に対応する開口との位置合わせを行い、接着剤(図示せず)を介して、フィルム28aをソルダーレジスト23上に貼り付ける。その後、基板30の接続用パッド22と、フィルム28bの突起電極29を形成する領域に対応する開口との位置合わせを行い、接着剤(図示せず)を介して、フィルム28bをフィルム28a上に貼り付ける。
【0098】
次に、貼り付けたフィルム28a、28bをスクリーンマスクとして半田ペースト31をインクとしてスクリーン印刷し、接続用パッド22上のフィルム28a、28bの開口に半田ペースト31を充填する。その後、フィルム28bおよび半田ペースト31上に耐熱性のテープ(図示せず)を貼り付ける。このテープによって、次のダイシング時に切りくずによる半田ペースト31の汚染防止が可能になる。
【0099】
図2(b)に示すように、その後、ダイシングを行い、半導体装置40を個片に切り分け、半田ペースト31が下向きになるように上下反転を行う。
【0100】
図2(c)に示すように、次に、回路を有する実装用のプリント基板(実装基板)32に半導体装置40を搭載する。この時、半田ペースト31がプリント基板32にある接続端子34の真上に搭載できるように、位置決めマーク(図示せず)をプリント基板32に設けておき、画像認識により位置決めを行う。
【0101】
なお、プリント基板32の半導体装置40が搭載される面側は、半田ペースト31に対応する領域には接続端子34が、それ以外の領域にはソルダーレジスト33が形成されている。
【0102】
次に、半導体装置40が搭載されたプリント基板32を、雰囲気を窒素とし、リフロー炉に投入する。リフロー炉は、予熱段階の約130℃からMax温度240℃〜260℃まで、加熱されて除々に温度が上昇する。この温度上昇に伴う、半導体装置40の変化は、前述した実施の形態における半導体装置20の変化と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0103】
これによって、半田ペースト31が硬化して突起電極29を形成した後、突起電極29の表面が溶融し、プリント基板32上にある接続端子34と突起電極29との電気的な接続が達成される。
【0104】
このようにして、図2(d)に示めすように、半導体装置40のプリント基板32への実装が完了する。
【0105】
なお、加熱により溶融したフィルム28a、28bは、半導体装置40とプリント基板32との隙間に充填し、再硬化した状態で残る。これにより、半導体装置40とプリント基板32との接続強度が向上し、信頼性向上に寄与する。また、スクリーンマスクとして用いたフィルム28a、28bは、従来のメタルマスクのように引き剥がす必要がないので、半田ペースト31の抜け性は問題にならず、均一な形状の突起電極29を確実に形成することができる。
【0106】
また、半導体装置を個片に切り分けてから実装、リフローという順番にこだわる事は無い。実装、リフロー後に個片に切り分けても良い。
【0107】
〔実施の形態3〕
本発明のさらに他の実施の形態の半導体装置の製造方法について図3に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0108】
図3は、パッケージを複数積層した構成のパッケージレベル積層半導体装置60の製造工程に沿った断面図である。
【0109】
図3(a)に示すように、平板状の基板50は、例えばポリイミド等からなる絶縁性の基材41、銅等の良導体金属からなる導電性パターン(導電体)42、エポキシ系材料からなるソルダーレジスト43により構成されている。
【0110】
基板50の総厚み、すなわち、基材41の厚みとソルダーレジスト43の厚みとの総厚みは130μmである。100μmまで研磨した半導体チップ44は、基材41上に加熱(キュア)して液状の封止材46を硬化させることによって封止されている。
【0111】
なお、基材41の両面に導電性パターン42が形成され、貫通孔(ビア)56を介して、両面の電気的接触が取れており、さらにワイヤ45により半導体チップ44と導電性パターン42とが電気的に接続されている。ソルダーレジスト43は、封止材46および後述する突起電極49(図3(c))の形成する領域以外の、基材41あるいは導電性パターン42上の両面に形成されている。
【0112】
次に、突起電極49となる半田ペースト51の融点以下で溶融し、半導体装置60の隙間に充填する特徴を有する絶縁性の副基材としての厚さ50μm程度のフィルム48a(第1の副基材)、および厚さ30μm程度のフィルム48b(第2の副基材)を準備する。
【0113】
フィルム48aの厚みは、突起形状としての封止材46の高さ、すなわち、ソルダーレジスト43の表面上から封止材46の最上部までの高さは50μmとほぼ同じ(±10μm)であることが好ましい。
【0114】
前述した実施の形態1と同様にして、エッチングを用いて、フィルム48aには導電性パターン42上の突起電極49を形成する領域および封止材46に対応する開口を形成し、フィルム48bには上記の突起電極49を形成する領域に対応する開口を形成する。
【0115】
次に、図3(b)に示すように、基板50の導電性パターン42と、フィルム48aに設けられた突起電極49を形成する領域に対応する開口との位置合わせを行い、接着剤(図示せず)を介して、フィルム48aをソルダーレジスト43上に貼り付ける。その後、基板50の導電性パターン42と、フィルム48bの突起電極49を形成する領域に対応する開口との位置合わせを行い、接着剤(図示せず)を介して、フィルム48bをフィルム48a上に貼り付ける。
【0116】
次に、スキージ印刷にて半田ペースト51を導電性パターン42上のフィルム48a、48bの開口に半田ペースト51を充填する。その後、フィルム48bおよび半田ペースト51上に耐熱性のテープ(図示せず)を貼り付ける。このテープによって、次のダイシング時に切りくずによる半田ペースト51の汚染防止が可能になる。
【0117】
その後、ダイシングを行い、半導体装置60を個片に切り分け、図3(c)に示すように、半田ペースト51が下向きになるように上下反転を行い、回路を有する実装用のプリント基板(実装基板)52に搭載する。続いて、半導体装置60と同様に製造した別の半導体装置55を、プリント基板52に搭載済みの半導体装置60の上に搭載する。なお、図3(c)では、2個の半導体装置のみを搭載しているが、搭載する半導体装置の個数はこれに限らず、必要な数だけ半導体装置を搭載してもよい。これらの搭載は画像認識により位置決めをして行う。
【0118】
なお、プリント基板52の半導体装置60が搭載される側は、半田ペースト51に対応する領域には接続端子54が、それ以外の領域にはソルダーレジスト53が形成されている。
【0119】
必要な数だけ半導体装置を搭載した後、半導体装置55、60が搭載されたプリント基板52を、雰囲気を窒素とし、リフロー炉に投入する。リフロー炉は、予熱段階の約130℃からMax温度240℃〜260℃まで、除々に加熱されて温度が上昇する。この温度上昇に伴う、半導体装置55、60の変化は、前述した実施の形態における半導体装置20の変化と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0120】
ただし、フィルム48a、48bが溶融した後、半導体装置50とプリント基板52との隙間だけではなく、半導体装置50と半導体装置55との隙間にもフィルム48が充填し、そのまま再硬化する。
【0121】
このようにして、図3(c)に示されるように、半導体装置55、60のプリント基板52への実装が完了する。
【0122】
なお、加熱により溶融したフィルム48a、48bは、半導体装置55、60とプリント基板52との隙間に充填し、再硬化した状態で残る。これにより、半導体装置55、60とプリント基板52との接続強度が向上し、信頼性向上に寄与する。また、スクリーンマスクとして用いたフィルム48a、48bは、従来のメタルマスクのように引き剥がす必要がないので、半田ペースト51の抜け性は問題にならず、均一な形状の突起電極49を確実に形成することができる。
【0123】
また、半導体装置を個片に切り分けてから実装、積層後リフローという順番にこだわる事は無い。多数個の半導体装置が搭載されているフレーム状態で積層し、リフロー後に個片に切り分けても良い。
【0124】
〔実施の形態4〕
本発明のさらに別の実施の一形態の半導体装置の製造方法について図4に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、図4は、半導体装置80単体の製造工程に沿った断面図である。
【0125】
図4(a)〜図4(c)の半導体装置80の製造工程は、上述した半導体装置20の製造工程である図1(a)〜図1(c)と同じであるので、説明を省略する。
【0126】
図4(c)に示すように、フィルム8a、8bの開口に半田ペースト11を充填した後、雰囲気を窒素とし、半導体装置80を炉に投入する。
【0127】
炉は、予熱段階の約130℃からフィルム8a、8bが再硬化する温度まで、加熱されて除々に温度が上昇する。この温度上昇に伴う、半導体装置80の変化を以下に説明する。
【0128】
まず、約150℃にて、半田ペースト11が、硬化して突起電極9を形成する。なお、このとき、半田ペースト11内の溶剤等の有機系材料が蒸発し、逃げ出る。しかし、半導体装置80が完成した図4(d)の状態において、突起電極9の上端面はほぼ均一面を形成している程度である。よって、溶剤等の有機系材料の蒸発による突起電極9の容積減少は問題にはならない。
【0129】
さらに、加熱を続け、約160℃〜180℃にて、フィルム8a、8bは粘度が下がりゲル状になり、半導体装置80の隙間を充填する。ここで、半導体装置80の隙間とは、封止材6と突起電極9との間、突起電極9同士間、突起電極9と半導体装置20側端面との間、および封止材6最上部から突起電極9の頂部により形成される面までの高さを有する封止材6の上部を意味している。
【0130】
さらに、加熱を続け、Max温度240℃〜260℃まで加熱を続けると、半田が完全に溶解し、半導体装置80の接続パッド2が完全に濡れる。
【0131】
Max温度に達した後、温度が段々と下がり約200℃にて半田が凝固し始める。さらに温度が下がり160℃〜180℃に達するとゲル状であったフィルム8が再硬化する。
【0132】
よって、半導体装置80の隙間を充填していたフィルム8は、そのまま硬化するので基板10、半導体チップ4を覆う封止材6および突起電極9との接続強度が向上し、信頼性向上に寄与する。
【0133】
最後に、ダイシングを行い、半導体装置80を個片に切り分け、図4(d)に示されるように、単体としての半導体装置80が完成する。
【0134】
以上のように、スクリーンマスクとして用いたフィルム8a、8bは、従来のメタルマスクのように引き剥がす必要がないので、半田ペースト11の抜け性は問題にならず、均一な形状の突起電極9を確実に形成することができる。
【0135】
また、半導体装置80を加熱してから個片に切り分けという順番にこだわる事は無い。切り分けた後に加熱しても良い。
【0136】
本発明の実施の一形態の半導体装置80について図4(d)に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0137】
半導体装置80の基板10には、絶縁性接着剤7を用いて半導体チップ4が搭載され、樹脂からなる封止材6で覆われている。
【0138】
封止材6で覆われた半導体チップ4が搭載された側と同一面側の基板10上に、突起電極9が設けられている。すなわち、基材1上の接続用パッド2上に均一な円柱形状の突起電極9が複数設けられている。
【0139】
突起電極9の頂部とほぼ同じ高さまで、絶縁性の副基材としてのフィルム8により、半導体装置20の隙間は充填されている。
【0140】
従来技術では、充填されていなかった半導体装置80の隙間を、フィルム8により充填されることによって、基板10、半導体チップ4を覆う封止材6および突起電極9との接続強度が向上し、信頼性向上に寄与している。
【0141】
ここで、半導体装置80の全高について考える。
【0142】
突起電極9が設けられていない状態での半導体装置80の全高、すなわち、基材1の厚みと封止材6の厚みとの総厚は、700μmである。封止材6の最上部から突起電極9の頂部までの高さは30μmである。なお、この高さは、封止材6で覆われた半導体チップ4を保護するために必要なフィルム8の厚みである。よって、半導体装置20の全高は730μmとなり、突起電極9が設けられていない状態での半導体装置80の全高から30μmしか高くなっておらず、ほぼ半導体装置80の全高を変えることなく突起電極9を形成できている。
【0143】
なお、以上上記実施の形態では、導電体としての接続用パッド2、22または導電性パターン42上の突起電極9、29、49を形成する領域に対応した開口が個々に形成されたフィルム8aとフィルム8b、フィルム28aとフィルム28b、フィルム48aとフィルム48bとを貼り合わせていた。しかし、突起形状である封止材6、26、46に対応して開口されているフィルムと未開口のフィルムを貼り付け、その後、突起電極9、29、49を形成する領域に対応した開口を、エッチレート制御が可能であるエキシマレーザーやYAGレーザー等のレーザー照射により、フィルムを一度に形成しても良い。また、以上上記実施の形態では、フィルム8a、8b、28a、28b、48a、48bの開口部に半田ペースト11、31、51を充填する場合について説明した。しかし、これに限らず、Sn/Cu、Sn/Sb、Sn/Zn/Cu、Sn/Ag/Cu、Sn/Ag/Cu/Bi等の鉛を含まない鉛フリー半田ペーストを充填してもよい。この場合、人体に有害な鉛を含まない利点を有している。
【0144】
また、以上上記実施の形態では、フィルムを副基材として貼り付けたが、代わりに副基材のフィルムと同等の溶融・硬化の性質を有するレジスト材を塗布してもよい。
【0145】
また、以上上記実施の形態では、リフロー炉の雰囲気は、窒素であったが、空気でもよい。
【0146】
また、以上上記実施の形態では、ワイヤボンディングを用いた例について述べたが、突起状の接続電極を用いたバンプボンディングを用いてもよい。
【0147】
また、以上上記実施の形態では、フィルムの突起電極の形成領域に対応する開口に対して、スクリーン印刷を用いて半田ペーストを充填していたが、例えば、射出ノズルから半田ペーストを射出することにより充填してもよい。これにより、圧力をかけて半田ペーストを射出することになるので、フィルムの開口に半田ペーストを高密度に充填することができる。
【0148】
以上のように、半導体チップを樹脂封止した突起形状を有する基板面側に、外部接続端子である突起電極を容易に形成するには、突起電極の外形寸法に合わせてくり貫かれ、かつ接続用パッド部が開口された副基材を、突起形状を有する面に貼り付け、基板面上の段差をなくすことが重要である。引き剥がす必要のない副基材をマスクとして用いれば、半田ペーストの抜け性が問題にならないので、開口部に半田ペーストを充填後、リフローに投入することにより突起形状を有する面に突起電極9を容易に形成できる。突起形状を有する面側に突起電極を形成したことにより、半導体装置の全高を低く抑えることができる。
【0149】
また、半導体装置を実装基板に実装する際に、半田ペーストの融点以下で溶け、半導体装置と実装基板との隙間或いは突起電極周囲の隙間に充填される特徴を持つ副基材を用いることにより、副基材の引き剥がし工程を省略でき、生産性の向上が図れ、半導体装置の信頼性も向上する。
【0150】
本発明により、突起形状を有する基板において突起形状と同一面側に半田等からなる均一な形状を有する突起電極を形成し半導体装置の全高を抑えることができ、且つ半導体実装時に半田ペーストの融点以下で溶け、半導体装置と実装基板の隙間或いは突起電極の周囲の隙間に充填される副基材を用いることで引き剥がし工程の省略が図れ、半導体装置の信頼性も向上する。
【0151】
なお、本発明の半導体装置は、半導体チップが基板上に搭載され、該半導体チップが樹脂封止された突起形状を有し、該突起形状と突起電極(外部接続端子)を基板の同一面側に持つ半導体装置において、突起電極の側部と前記突起形状の側部と上面とに突起電極の融点より低い、絶縁性の有機物が配され、該有機物の上面と突起電極の上面の高さが同じであるとしてもよい。
【0152】
さらに、本発明の半導体装置において、突起電極が導電性ペーストからなっているとしてもよい。
【0153】
さらに、本発明の半導体装置において、導電性ペーストが半田ペーストまたは無鉛半田ペーストからなっているとしてもよい。
【0154】
また、本発明の突起電極形成方法は、基板の一面に半導体チップが搭載され、樹脂封止された突起形状を有し、前記突起形状と同一面に外部接続用パッドを持つ基板に外部接続端子の融点以下で溶け、前記外部接続用パッドが開口した副基材で前記突起形状を覆い、副基材の開口内に導電性ペーストを充填して、外部接続用パッド上に突起電極が形成されるとしてもよい。
【0155】
さらに、本発明の突起電極形成方法において、開口部を充填する前記導電性ペーストは半田ペーストであるとしてもよい。
【0156】
【発明の効果】
本発明の半導体装置の製造方法は、以上のように、基板上に半導体チップが搭載され、上記半導体チップおよび実装基板とに電気的に接続されるとともに、上記基板から突出する上記突起電極を有し、実装基板に実装された半導体装置の製造方法において、上記半導体チップを搭載した面と同一面上の基板に、導電体を形成する工程と、上記導電体と電気的に接続された上記半導体チップを封止し、突起形状を形成する工程と、上記突起電極の融点以下で溶け、絶縁性を有する副基材により、突起電極の形成領域を除いて上記基板および突起形状を覆う工程と、上記突起電極の形成領域に対して上記副基材に設けられた開口に導電性ペーストを充填する工程と、上記半導体装置を上記実装基板に搭載する工程と、加熱により、上記導電性ペーストを硬化させて上記導電体に接する突起電極を形成する段階と、上記副基材が溶融(溶解)し上記半導体装置と上記実装基板との隙間を充填する段階と、上記突起電極を介して上記半導体装置と上記実装基板とを電気的に接続する段階とを有する工程とを含む方法である。
【0157】
このように、印刷マスクの役割を果たす副基材に設けられた開口に導電性ペーストを充填した後、加熱し、導電体に接する突起電極を突起形状と同一面上の基板に形成し、副基材が溶融し半導体装置と実装基板との隙間を充填し、突起電極を介して半導体装置と実装基板とが電気的に接続される。
【0158】
よって、突起電極と突起形状とが形成される基板の面が異なる特開2000−269378号公報とは異なり、突起電極と突起形状とが基板の同一面上に形成されるので、半導体装置の全高が高くなることを抑えることができる。
【0159】
また、印刷マスクとして用いる副基材は突起形状を覆うので、特開平9−55448号公報に示すように、印刷マスクを載置する面を面一にするために、基板を折り曲げる必要がなくなり、半導体装置の全高が高くなることを抑えることができる。また、折り曲げにより生じる折り曲げ領域も必要としないので、半導体装置の小型化に対する要請にも対応することができる。
【0160】
また、半導体装置と実装基板との隙間に、副基材が充填し残存することにより、半導体装置と実装基板との接続強度が向上し、信頼性を向上できる。これにより、さらに、印刷マスクとしての役割を果たした副基材を引き剥がす必要がないので、導電性ペーストの抜けに関する問題は発生せず、均一な形状の突起電極を確実に形成できる。
【0161】
また、導電性ペーストの硬化による突起電極の形成と、副基材による半導体装置と実装基板との隙間の充填と、半導体装置と実装基板との電気的な接続とが、加熱により同じ工程で連続的に行うことができる。よって、従来は別の工程にて行っていた突起電極の形成と実装基板への実装とが、同じ工程で行うことができるので工程が簡素化できる。
【0162】
本発明の半導体装置の製造方法は、以上のように、基板上に半導体チップが搭載され、上記半導体チップと電気的に接続されるとともに、上記基板から突出する突起電極を有する半導体装置の製造方法において、上記半導体チップを搭載した面と同一面上の基板に、導電体を形成する工程と、上記導電体と電気的に接続された上記半導体チップを封止し、突起形状を形成する工程と、上記突起電極の融点以下で溶け、絶縁性を有する副基材により、突起電極の形成領域を除いて上記基板および突起形状を覆う工程と、上記突起電極の形成領域に対して上記副基材に設けられた開口に導電性ペーストを充填する工程と、加熱により、上記導電性ペーストを硬化させて上記導電体に接する突起電極を形成する段階と、上記副基材が溶融し上記半導体装置の隙間を充填する段階とを有する工程とを含む方法である。
【0163】
このように、印刷マスクとしての役割を果たす副基材に設けられた開口に導電性ペーストを充填した後、加熱し、導電体に接する突起電極を突起形状と同一面上の基板に形成し、副基材が溶融し半導体装置の隙間を充填する。
【0164】
よって、突起電極と突起形状とが形成される基板の面が異なる特開2000−269378号公報とは異なり、突起電極と突起形状とが基板の同一面上に形成されるので、半導体装置の全高が高くなることを抑えることができる。
【0165】
また、印刷マスクとして用いる副基材は突起形状を覆うので、特開平9−55448号公報に示すように、印刷マスクを載置する面を面一にするために、基板を折り曲げる必要がなくなり、半導体装置の全高が高くなることを抑えることができる。また、折り曲げにより生じる折り曲げ領域も必要としないので、半導体装置の小型化に対する要請にも対応することができる。
【0166】
また、半導体装置の隙間に、副基材が充填し残存することにより、半導体装置の要素間の接続強度が向上し、信頼性を向上できる。これにより、さらに、印刷マスクとしての役割を果たした副基材を引き剥がす必要がないので、導電性ペーストの抜けに関する問題は発生せず、均一な形状の突起電極を確実に形成できる。
【0167】
本発明の半導体装置の製造方法は、以上のように、上記の方法に加えて、上記副基材としては、突起形状の形成領域に対応する開口と突起電極の形成領域に対応する開口とを有する第1の副基材と、突起電極の形成領域に対応する開口を有する第2の副基材とを用いる方法である。
【0168】
このように、さらに、突起電極の形成領域を除いて基板および突起形状を覆う副基材として、突起形状の形成領域に対応する開口と突起電極の形成領域に対応する開口とを有する第1の副基材と、突起電極の形成領域に対応する開口を有する第2の副基材とを用いている。
【0169】
よって、突起形状の形成領域に対応する開口を有する第1の副基材と、突起形状の形成領域に対応する開口を有さない第2の副基材とを用いることによって、突起形状を覆う副基材を容易に構成することができる。
【0170】
また、突起電極の形成領域に対応する開口を有する第1および第2の副基材を用いることによって、突起電極の形成領域に対応する開口を有するとともに基板を覆う副基材を容易に構成することができる。また、突起電極の形成領域に対応する開口に導電性ペーストを充填することにより、突起電極の形成も容易に行うことができる。
【0171】
本発明の半導体装置の製造方法は、以上のように、上記の方法に加えて、上記副基材に設けられた開口に上記導電性ペーストを充填する上記工程が、スクリーン印刷による方法である。
【0172】
このように、さらに、副基材に設けられた開口に、スクリーン印刷を用いて導電性ペーストを充填する。このことにより、例えば、射出ノズルから導電性ペーストを射出することにより充填する場合等に比べて、広く用いられている方法であるので、副基材の開口に導電性ペーストを容易に充填することができる。
【0173】
また、本発明の参考例に係る効果は、以下のように表現できる。
【0174】
本発明の参考例に係る半導体装置は、以上のように、略平板状の基板上に半導体チップが搭載され、上記半導体チップおよび実装基板とに電気的に接続されるとともに、上記基板から突出する突起電極を有し、上記実装基板に実装された半導体装置において、上記半導体チップを封止して形成された突起形状と上記突起電極とが、上記基板の同一面上に位置し、上記半導体装置と上記実装基板との隙間を充填している絶縁性の副基材を有している構成である。
【0175】
このように、突起形状と突起電極とが略平面状の基板の同一面上に位置し、半導体装置と実装基板との隙間を副基材が充填している。
【0176】
よって、突起電極と突起形状とが形成される基板の面が異なる特開2000−2693 78号公報と異なり、突起電極と突起形状とが基板の同一面上に形成されるので、半導体装置の全高が高くなることを抑えることができる。
【0177】
また、基板が略平面状であり、特開平9−55448号公報に示すように、基板を折り曲げられてはいないので、半導体装置の全高が高くなることを抑えることができる。また、折り曲げにより生じる折り曲げ領域も必要としないので、半導体装置の小型化に対する要請にも対応することができる。
【0178】
また、半導体装置と実装基板との隙間を充填している副基材により、半導体装置内の各要素間および半導体装置と実装基板との接続強度が向上し、信頼性を向上できる。
【0179】
本発明の参考例に係る半導体装置は、以上のように、基板上に半導体チップが搭載され、上記半導体チップと電気的に接続されるとともに、上記基板から突出する突起電極を有する半導体装置において、上記半導体チップを封止して形成された突起形状と上記突起電極とが、上記基板の同一面上に位置し、上記半導体装置の隙間を充填している絶縁性の副基材を有している構成である。
【0180】
このように、突起形状と突起電極とが基板の同一面上に位置し、半導体装置の隙間を副基材が充填している。
【0181】
よって、突起電極と突起形状とが形成される基板の面が異なる特開2000−269378号公報と異なり、突起電極と突起形状とが基板の同一面上に形成されるので、半導体装置の全高が高くなることを抑えることができる。
【0182】
また、突起形状の周囲および突起電極の側部を充填している副基材により、半導体装置内の各要素間の接続強度が向上し、信頼性を向上できる。
【0183】
なお、基板は略平面状であることが望ましい。
【0184】
これにより、特開平9−55448号公報に示すように、基板を折り曲げられてはいないので、半導体装置の全高が高くなることを抑えることができる。また、折り曲げにより生じる折り曲げ領域も必要としないので、半導体装置の小型化に対する要請にも対応することができる。
【0185】
本発明の参考例に係る半導体装置は、以上のように、上記の構成に加えて、上記基板上に、上記半導体チップが、複数積層される構成である。
【0186】
このように、積層された複数の半導体チップを封止して形成された突起形状と突起電極とが基板の同一面側に位置し、半導体装置の隙間または半導体装置と実装基板との隙間を副基材が充填している。
【0187】
よって、接続強度が向上し、信頼性を向上できるので、一層高い集積化を確実な接続をもって実現できる。
【0188】
本発明の参考例に係る半導体装置は、以上のように、上記の構成に加えて、上記の半導体装置が、複数積層される構成である。
【0189】
このように、上記の構成により、本発明の参考例により信頼性を向上させた半導体装置が、実装基板上に複数積層され、さらに、半導体装置間にも副基材が充填している。
【0190】
よって、接続強度が向上し、信頼性を向上できるので、一層高い集積化を確実な接続をもって実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)〜(e)は、本発明の一実施形態にかかる半導体装置作製工程に従って示した、本発明の参考例にかかる半導体装置の断面図である。
【図2】 (a)〜(d)は、本発明の別の実施形態にかかる半導体装置作製工程に従って示した、本発明の参考例に係る半導体装置の断面図である。
【図3】 (a)〜(c)は、本発明のさらに別の実施形態にかかる半導体装置作製工程に従って示した、本発明の参考例に係る半導体装置の断面図である。
【図4】 (a)〜(d)は、本発明のさらに別の実施形態にかかる半導体装置作製工程に従って示した、本発明の参考例に係る半導体装置の断面図である。
【図5】 従来の半導体装置の断面図である。
【図6】 従来の方法により突起形状を有する面に突起電極を形成する場合の、半導体装置の断面図である。
【図7】 導電性ペーストの抜け性を説明するための図であり、(a)、(c)は導電性ペースト充填後の、(b)、(d)はスクリーンマスクを引き剥がし後の、半導体装置の断面図である。
【符号の説明】
2 接続用パッド(導電体)
4 半導体チップ
6 封止材(突起形状)
8a フィルム(第1の副基板)
8b フィルム(第2の副基板)
9 突起電極
10 基板
11 半田ペースト(導電性ペースト)
12 プリント基板(実装基板)
20 半導体装置
22 接続用パッド(導電体)
24 半導体チップ26封止材(突起形状)
28a フィルム(第1の副基板)
28b フィルム(第2の副基板)
29 突起電極
30 基板
31 半田ペースト(導電性ペースト)
32 プリント基板(実装基板)
34 半導体チップ
40 半導体装置
42 導電性パターン(導電体)
44 半導体チップ
46 封止材(突起形状)
48a フィルム(第1の副基板)
48b フィルム(第2の副基板)
49 突起電極
50 基板
51 半田ペースト(導電性ペースト)
52 プリント基板(実装基板)
55 半導体装置
60 半導体装置

Claims (4)

  1. 基板上に半導体チップが搭載され、上記半導体チップおよび実装基板とに電気的に接続されるとともに、上記基板から突出する突起電極を有し、上記実装基板に実装された半導体装置の製造方法において、
    上記半導体チップを搭載した面と同一面上の基板に、導電体を形成する工程と、上記導電体と電気的に接続された上記半導体チップを封止し、突起形状を形成する工程と、上記突起電極の融点以下で溶け、絶縁性を有する副基材により、突起電極の形成領域を除いて上記基板および突起形状を覆う工程と、上記突起電極の形成領域に対して上記副基材に設けられた開口に導電性ペーストを充填する工程と、上記半導体装置を上記実装基板に搭載する工程と、加熱により、上記導電性ペーストを硬化させて上記導電体に接する突起電極を形成する段階と、上記副基材が溶融し上記半導体装置と上記実装基板との隙間を充填する段階と、上記突起電極を介して上記半導体装置と上記実装基板とを電気的に接続する段階とを有する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 基板上に半導体チップが搭載され、上記半導体チップと電気的に接続されるとともに、上記基板から突出する突起電極を有する半導体装置の製造方法において、上記半導体チップを搭載した面と同一面上の基板に、導電体を形成する工程と、上記導電体と電気的に接続された上記半導体チップを封止し、突起形状を形成する工程と、上記突起電極の融点以下で溶け、絶縁性を有する副基材により、突起電極の形成領域を除いて上記基板および突起形状を覆う工程と、上記突起電極の形成領域に対して上記副基材に設けられた開口に導電性ペーストを充填する工程と、加熱により、上記導電性ペーストを硬化させて上記導電体に接する突起電極を形成する段階と、上記副基材が溶融し上記半導体装置の隙間を充填する段階とを有する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 上記副基材として、突起形状の形成領域に対応する開口と突起電極の形成領域に対応する開口とを有する第1の副基材と、突起電極の形成領域に対応する開口を有する第2の副基材とを用いることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 上記副基材に設けられた開口に上記導電性ペーストを充填する上記工程が、スクリーン印刷によることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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