JP3832925B2 - 洗車装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、門型に形成された装置本体を自動車を跨ぐように往復走行させて前記自動車の車体を自動洗浄するタイプの洗車装置に関し、特に装置本体が走行する洗車エリアに対し自動車を円滑に進入・退出させることができるよう改良したものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より知られるこの種の洗車装置は、図1(a)に見られるように、装置本体1を走行軌道2の後端部に待機させ、この待機位置にある装置本体1の手間に自動車Aを乗り入れ、装置本体1を前方へ走行させて洗車を行うように構成されており、洗車が終了すると自動車Aを後退させて前記走行軌道2外へ出すよう使用されていた。こうした装置では、自動車Aがバックで退出するため、後続の洗車待ちの自動車がある場合には、洗車中の自動車が退出できるよう走行軌道の手前等に充分なスペースの余裕をとって順番待ちさせないと、退出する自動車と洗車待ちの自動車との通路が重複して混雑を招く問題があった。
【0003】
こうした問題に対処して、近年、図1(b)に見られるような洗車後の自動車aを走行軌道2の後方へ退出させる、いわゆるドライブスルー式のレイアウトを採用する洗車装置が増えてきている。すなわち、装置本体1の手前に乗り入れて洗車を受けた自動車Aは、洗車後にそのまま前進し装置本体1内を通り抜けて走行軌道2の後方へ退出するものである。しかし、洗車後の自動車Aは狭い装置本体1内を通り抜ける必要があるため、慣れない利用者に不安感を与えるばかりか、洗車後の濡れた本体1内を通ることにより車体に水滴が再付着するといった問題があった。また、走行軌道後方へ自動車が通り抜ける退出路を確保する必要があり、ドライブスルーに適した入口から出口まで連続した細長いスペースがあるといった立地であれば良いが、退出路を走行軌道2の側方にしか確保できないようなスペースには設置できない問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、この発明の課題とするところは、洗車後の自動車を後退させることなく前進により走行軌道から退出させることができると共に、装置本体内を通り抜けなくとも退出ができる洗車装置が得られないか、という点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は、門型に形成された装置本体を自動車を跨ぐように往復走行させて前記自動車の車体を自動洗浄するタイプの洗車装置であって、装置本体の前方に乾燥装置を配置し、洗車動作を自動車の前方で終了する洗車装置において、洗車動作に伴う前記装置本体の走行に必要な距離よりも長く形成された装置本体の走行軌道と、該走行軌道の後端より所定距離前側に装置本体の待機位置を設定する手段と、該待機位置より前方の走行軌道において装置本体を往復走行させて洗車動作を行い、洗車動作を終えると前記待機位置より後方の走行軌道において装置本体を後退させて洗車動作後の自動車が装置本体をくぐり抜けることなく前進によって退出可能とするよう制御する手段と、洗車する自動車の前端位置と長さを検出する手段とを備え、前記制御手段は、洗車動作後に待機位置より後方の走行軌道において装置本体を後退させるとき、自動車の長さに基づいて後退距離を設定することで上記課題の解決をはかったものである。
【0006】
ここで、前記走行軌道前側の洗車エリアに進入する自動車の後端が前記装置本体による洗車が可能な位置まで達したのを検出する手段と、該検出手段からの後端位置検出信号に基づいて自動車の進入停止を報知する手段とを備えて、前記走行軌道上の自動車の停止位置を与えるようにすることが望ましい。また、前記装置本体には自動車の前端を検出する手段を備え、前記制御手段では、洗車開始に伴い前記前端検出手段で車体前端を検出するまで装置本体を高速走行させるよう制御することが望ましい。
【0007】
【作用】
これにより、走行軌道の後端より所定距離前側に装置本体の待機位置を設定し、この待機位置より前方の走行軌道において洗車動作を行い、洗車動作を終えると装置本体を後退させて、洗車した自動車の前進による退出を可能としたものである。ここで、装置本体を後退させる距離を自動車の長さに基づいて設定するようにすれば、装置本体を必要以上に後退させずに装置本体内を通り抜けず自動車を退出させることができるようになる。
【0008】
【実施例】
以下、この発明の実施例について、図面を基に詳細に説明する。
図2は実施例の平面説明図、図3は同実施例の側面要部説明図、図4は同じく正面要部説明図である。1は洗車装置本体で、門型に形成されレール2・2上を自動車Aを跨ぐように往復走行する。本体1は、図2(A)に見られるように通常レール2・2で与えられる走行軌道の中間後ろ寄りの位置を待機位置として停止し、この位置から洗車を開始する。本体1には、ブラシ装置3・4・4・5・5,ブロワノズル6・7・7をはじめ図示しない散水ノズル,液剤タンク等が備えられ、走行に伴って水,洗剤,ワックス等を散布してブラッシングする洗浄作業やブロワノズルより空気を吹き付ける乾燥作業を行う。ここで、自動車Aは、図2(A)の矢印で示すように、レール2・2で与えられる本体1走行軌道の前方から進入し、図2(B)に示すように洗車が終了すると同走行軌道側方へ退場するようにその経路が設定されている。
【0009】
前記ブラシ装置は、車体上面に沿って昇降し同上面をブラッシングする上面ブラシ装置3と、車体に対して接離(開閉)動作し主に車体側面下部をブラッシングする左右一対のロッカーブラシ装置4・4と、車体に対して接離(開閉)動作し車体の前後面および側面をブラッシングする左右一対の側面ブラシ装置5・5とからなる。また、前記ブロワノズルは、車体上面に沿って昇降し同上面に空気を吹き付けて乾燥をはかる上面ブロワノズル6と、車体側面に空気を吹き付けて乾燥をはかる左右一対のサイドブロワノズル7・7とからなる。8a・8bは本体1前側にあって車体を検出する光電スイッチで、車体の前端位置等を検出するのに使用する。
【0010】
11は本体1前面に設けられる誘導灯で、本体1走行軌道における自動車の入場、停止、退場を点灯指示する。12はレール2・2で与えられる本体1走行軌道に入る手前で自動車の運転席から操作可能な高さに設けられる操作ボックスで、料金投入と洗車内容の選択入力等の操作を受け付ける。13は走行軌道における本体1の位置を検知する検出スイッチで、洗車装置設置面の所定位置に設けられる凸片14・15・16を検出し本体1の走行軌道上での位置を与えるもので、凸片14では本体1が待機位置にあることを、凸片15では本体1が走行軌道後端へ達したのを、凸片16では本体1が走行軌道前端へ達したのをそれぞれ検出する。
【0011】
17・18は走行軌道に進入する自動車Aの車体を検出する超音波センサで、センサ17は洗車位置に自動車が在るか否かを検出し、センサ18は自動車後端が装置本体1の洗車可能位置まで達したか否かを検出するよう、走行軌道に対するそれぞれの検出位置が設定されている。すなわち、センサ18は、走行軌道前端より本体1の前後方向の寸法L分だけ後方に寄せた位置にあり、本体1が前記凸片16で与える走行軌道前端に達したときに車体後端までの洗車処理が終了し得る限界位置にある。また、センサ17は、センサ18より後方にあり、センサ18で後端検出された後に停止された自動車の車体を確実に検出し得る位置にある。これら超音波センサ17・18は、スタンド19により本体1の走行を邪魔しない高さに設置されている。
【0012】
レール2・2は洗車装置設置面を凹陥させた溝部Cに取り付けられ、設置面より突出しないようにして自動車がレール上を自由に通過できるように設けられている。この溝部Cは、レール2・2間中央に配設される排水ピットPと連通し、主にレール2・2の外側へ飛散した洗浄水を集水して排水口Dへ導くよう形成され、排水溝としても機能している。
【0013】
図5は実施例の制御系を示すブロック図で、20はマイクロコンピュータを備えた制御部、21は各部の駆動回路である。制御部20は、操作ボックス12において洗車を受け付け、光電スイッチ8、検出スイッチ13、超音波センサ17・18等からの信号に基づき予めプログラムされたシーケンスに従って、洗車装置本体1の走行,ブラシ3・4・4・5・5およびブロワノズル6・7・7の作動,散水ノズルからの放水等を駆動回路21を介して制御する。22・23は操作ボックス12および装置本体1にそれぞれ設けられる音声出力部で、洗車受付時の操作ガイドや自動車の入場/停止/退場を促す音声ガイド等を出力する。24は装置本体1が単位距離走行する毎にパルス出力するエンコーダで、このパルス信号をカウントすることにより本体1の走行距離を検出することができる。
【0014】
図6は実施例の動作を説明するフローチャート図で、以下、この図を用いて実施例の動作を説明する。
【0015】
操作ボックス12において洗車を受け付け(1)、ここで洗車を受け付けると誘導灯11において「入場」ランプを点灯すると共に音声出力部22より「ゆっくり入場してください」といった音声を出力して、自動車の入場を促す(2)。この後、超音波センサ18により自動車が入場して来たか否かを検知し(3)、センサ18で車体が検出され入場が認められると、今度は車体がセンサ18下方を通過して非検出に転じる位置すなわち車体後端を検知し(4)、後端を検知するに至ると誘導灯11の「停止」ランプを点灯すると共に音声出力部23より「停車してください」といった音声出力をして、自動車の停止を促す(5)。
【0016】
こうして自動車の入場を終え、センサ18が非検出である一方センサ17が車体検出しており且つ本体1の光電スイッチ8が非検出であるといった状態が一定時間継続されると、自動車が正しく洗車位置に停車したと判断して(6)、装置本体1を走行させ洗車動作を実行する(7)。なお、停車が遅れ自動車が光電スイッチ8で車体検出される位置まで進入してしまった場合には、洗車動作に支障を生じたり退場が円滑にできないといった恐れがあるため、誘導灯11を全て点滅させ音声出力部23より「停止ランプが点灯するまでバックしてください」といった音声出力をして、正しい洗車位置で停止するよう注意する。
【0017】
ステップ(7)の洗車ルーチンでは、まず本体1を高速走行により前進させ、光電スイッチ8により自動車の前端が検出されると通常の走行速度に減速され、洗車動作が開始される。洗車動作は、凸片14で与えられる本体1の待機位置より前方にあって、自動車の端部から端部に至る必要最小限の距離だけ本体1が往復走行し、車体の洗浄および乾燥といった処理を施す。ここで、制御部20では、エンコーダ24からパルス信号をカウントし、待機位置から光電スイッチ8が車体前端を検出するまでの本体1の走行距離、および車体を検出してから非検出に転じるまでの間の本体1の走行距離を計測し、この計測値に基づいて自動車Aの前端位置Fおよび車長Nを検出し記憶する。
【0018】
こうして、洗車を実行し一連の動作を終了すると、洗車した自動車の退場に備えて本体1を走行軌道の後端側へ高速で後退させる(8)。この後退動作は凸片14で与える待機位置を基準として行われ、まず洗車中に計測した車長データNに基づいて後退距離B(平均的な車長の普通車で約3m)が設定され、この後退距離Bから前記待機位置から前端までの距離Fを差し引いた値B−Fだけ待機位置より後方へ走行させる。そして、誘導灯11の「退場」ランプを点灯させ、本体1の音声出力部23より「退場してください」といった音声出力をして、洗車した自動車の退場を促す(9)。こうして自動車の前方にはそのサイズに合わせた退出スペースが空けられ、図2(B)に示すように、走行軌道側方へ前進で退場させることができる。
【0019】
ステップ(9)の退場ガイドの後、超音波センサ17で自動車の移動を監視し、このセンサ17で自動車が非検出となり一定時間この状態が継続すると自動車が退場したと判断して(10)、本体1を前進させ凸片14で与える待機位置へ復帰させる(11)。なお、センサ17で車体非検出となっても車体後端が走行軌道内にあって、本体1と自動車とが衝突する危険があるため、装置1の前面に超音波センサ等を追加してステップ(11)の復帰動作に際し、退場が遅れた車体を検出して走行を停止できるようにすることが望ましい。
【0020】
この実施例は以上のように構成されるもので、洗車が終了すると装置本体1を後退させて自動車を走行軌道側方へ前進で退出させることができる。なお、こうした構成を実現するためレール2・2の敷設距離を伸ばしているが、自動車を装置本体1の後方へ退出させるドライブスルー方式の場合には、本体1後方に自動車をそのまま退場させるために、結果として更に長い退出路を形成する必要がある。また、この実施例によれば、その設置場所のレイアウトに応じて自動車の退出を走行軌道の左右いずれの側にもさせることができる。更に、本体1の後方にも退出路が設けられるのであれば、もちろんドライブスルーと同様に後方へ通り抜けるよう使用することも自由であり、この結果、自動車を前進により3方へ退出させることが可能になる。なお、通り抜けで退出させる場合には、洗車後に本体1を後退させる必要がないので、洗車受付時に軌道側方へ退出するのか、あるいは通り抜けで退出するのかを選択入力しておき、通り抜けが選択された場合には、洗車後に本体1を後退させないまま退場を促すよう制御すれば良い。
【0021】
また、この実施例では、洗車開始時には車体前端検出まで本体1を高速走行させ、洗車中には本体1を待機位置まで戻さず待機位置前方の車体のサイズに応じた分だけ往復走行させるようにし、更に洗車終了後には洗車した自動車の車長に応じた距離だけ高速で後退させるなど、本体1の走行に要する時間をできるだけ短くして1台の自動車に要する洗車時間の短縮をはかっている。なお、更に時間短縮をはかるのであれば、洗車後の本体1後退中に退場ガイドを出したり、次の洗車受付があれば先の自動車が退場した段階で入場ガイドを出して、本体1を待機位置へ復帰させながら自動車を入場させるようにしても良い。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、走行軌道の後端より所定距離前側に装置本体の待機位置を設定し、この待機位置より前方の走行軌道において洗車動作を行い、洗車動作を終えると装置本体を後退させて、洗車した自動車の前進による退出を可能とし、しかも装置本体内を通り抜けなくとも退出ができるようにしたから、洗車待ちの自動車が順番待ちしているような場合にも混雑がなく、狭い本体内を通過させて必要以上に退出に時間を要したり本体内通過の際に水滴が車体に再付着するといった不都合もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例の平面説明図である。
【図2】本発明実施例の平面説明図である。
【図3】本発明実施例の側面説明図である。
【図4】本発明実施例の正面説明図である。
【図5】本発明実施例の制御系を示すブロック図である。
【図6】本発明実施例の動作を説明するフローチャート図である。
【符号の説明】
1 洗車装置本体
2 走行軌道を形成するレール
3・4・4・5・5 ブラシ
6・7・7 ブロワノズル
8 車体前端検出手段たる光電スイッチ
13 本体1の待機位置を設定するための検出スイッチ
18 車体後端検出手段たる超音波センサ
20 制御手段たる制御部

Claims (1)

  1. 門型に形成された装置本体を自動車を跨ぐように往復走行させて前記自動車の車体を自動洗浄するタイプの洗車装置であって、装置本体の前方に乾燥装置を配置し、洗車動作を自動車の前方で終了する洗車装置において、
    洗車動作に伴う前記装置本体の走行に必要な距離よりも長く形成された装置本体の走行軌道と、該走行軌道の後端より所定距離前側に装置本体の待機位置を設定する手段と、該待機位置より前方の走行軌道において装置本体を往復走行させて洗車動作を行い、洗車動作を終えると前記待機位置より後方の走行軌道において装置本体を後退させて洗車動作後の自動車が装置本体をくぐり抜けることなく前進によって退出可能とするよう制御する手段と、洗車する自動車の前端位置と長さを検出する手段とを備え、
    前記制御手段は、洗車動作後に待機位置より後方の走行軌道において装置本体を後退させるとき、自動車の長さに基づいて後退距離を設定することを特徴とする洗車装置。
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