JP3832337B2 - 洗面化粧台 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗面化粧台に関する発明であって、詳しくは、洗面化粧台の収納スペースを使用状態に応じて多く確保するような技術に関する発明である。
【0002】
【従来の技術】
従来から、洗面化粧台は、図6に示すように、洗面ボウル3を備えた洗面台本体1の上方位置に前面にミラー4を備えたキャビネット2を配置し、キャビネット2の下端と洗面台本体1の上端とを壁面に沿わせた背面壁5で連結させて構成されている。この洗面化粧台にあっては、洗顔や整髪等に使用する様々な洗顔料や整髪料等の収納物を使い勝手よく収納させるように洗面台本体1の上面に収納スペースをより多く確保することが求められている。この例の洗面化粧台にあっては、洗面ボウル3が開口する洗面台本体1の上面の後部には上面を棚とする立ち上り部6を形成して立ち上り部6の上面に収納物の収納スペースを設けると共に、上記立ち上り部6の前面に上方に開口する収納空所7を設けて上記立ち上り部6の上面の収納スペースに収納できない丈の高い収納物を収納できるようにしてある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、収納空所7に立ち上り部6の高さ寸法よりも丈の低い収納物を収納した際には、収納空所7の上方空間Aは何にも使用されないスペースを形成させてしまうことになり、この場合にも上記収納空所7の上方空間Aの有効利用が期待されるものであった。
【0004】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、収納空所の上方空間を確実に収納物の収納スペースとして利用できるような洗面化粧台を提供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る洗面化粧台は、洗面ボウル3を備えた洗面台本体1の上方位置に前面にミラー4を備えたキャビネット2を配置し、洗面台本体1とキャビネット2とを壁面に沿わせて立設した背面壁5で連結し、上面が洗面化粧台1の上面に直に面する収納スペースにおける棚として使用される立ち上り部6を洗面台本体1の上面後部に形成し、上記立ち上り部6の前面に洗面ボウル3に吐水するカラン9と上下に亙って後方に凹没させた収納空所7とを並設し、立ち上り部6の上面に開口した収納空所7の上方開口7aに架け渡すように板状のトレイ8を着脱自在に設置したことを特徴とする。これによると、立ち上り部6の上面に開口した収納空所7の上方開口7aに架け渡すように板状のトレイ8を着脱自在に設置したので、収納空所7に立ち上り部6の高さ寸法よりも丈の高い収納物を収納した際にはトレイ8を設置しないでおき、また、収納空所7に立ち上り部6の高さ寸法よりも丈の低い収納物を収納した際にはトレイ8を収納空所7の上方開口7aに架け渡すように設置するといったように、洗面化粧台の使用者の使用状態に応じてトレイ8を所定位置に選択的に設置させることができ、立ち上り部6の高さ寸法よりも大きな収納物を収納空所7に収納させないとデッドスペースになってしまうおそれのある収納空所7の上方空間Aを常に収納スペースとして利用することができるのである。
【0006】
また、収納空所7から斜め上方に突起体17を突設し、上記突起体17にはその突出方向の中央部に節部27を設けると共に、上記突起体17の節部27より前方の部位が節部27より後方の部位に比べて上方に向けて傾斜するように突起体17の突出角度を2段階に傾斜させ、背面壁5に沿わせつつ収納空所7の上方開口7aに設置したトレイ8aの貫通穴16に上記突起体17を嵌合したことを特徴とする。これによると、トレイ8aを所定位置に設置するには、突出方向の中央部に節部27を設けると共に突起体17の節部27より前方の部位が節部27より後方の部位に比べて上方に向けて傾斜するように突出角度を2段階に形成させて収納空所7に突設させた突起体17を、背面壁5の前面に後端面を沿わせつつ収納空所7の上方開口7aに配置したトレイ8aの貫通穴16に嵌合させることで行われるので、トレイ8aを所定位置に設置した状態では、2段階の傾斜角度に形成された突起体17に合わせて2方向にトレイ8aをスライドさせねば突起体17からトレイ8aが取り外せないといったようにトレイ8aを上下方向の位置規制が為された状態にすると共に、背面壁5及び貫通穴16に嵌合した突起体17によってトレイ8aを水平方向の位置規制が為された状態にすることができ、つまり、所定位置に突起体17を介してトレイ8aを設置させた場合には、トレイ8aは衝撃が負荷されても設置位置からズレたり外れたりしない程の強固な状態で所定位置に設置させることができるのである。
【0007】
また、請求項2の洗面化粧台にあっては、請求項1において、上記突起体17は、収納空所7に沿わせる板面部18と、上記板面部18の前面から前方且つ斜め上方に突出してトレイ8aの貫通穴16に嵌合させる突出棒19と、板面部18の後面から後方に突出して収納空所7に貫通させた位置決め孔22に嵌合させる位置決め突起20と、板面部18の後面から後方に突出して収納空所7内に貫通させた取付孔23に貫通させるおねじ突起21とから成り、上記位置決め孔22に位置決め突起20を嵌合しつつ上記取付孔23におねじ突起21を挿通し、立ち上り部6の内部に位置させたおねじ突起21にナット26を締結し、板面部18とナット26とで収納空所7を挟持したことを特徴とする。これによると、収納空所7に突起体17を突設させる際には、おねじ突起21にナット26を締結させて板面部18とナット26とで収納空所7を挟持して行わせるものであるが、このとき、位置決め孔22と位置決め突起20との嵌合は、突起体17の位置決めをすると共にナット26のおねじ突起21への螺合による突起体17の回転を抑える働きをするものであり、つまり位置決めした状態で突起体17を押さえてナット26をおねじ突起21に締結させるといった施工者に負担のかかる作業を無くすることができ、突起体17の収納空所7への組付け作業の容易化を図ることができるのである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0009】
図1乃至図5に本発明の実施の形態の例を示す。図1に示すように洗面化粧台は、洗面ボウル3を備えた洗面台本体1の上方位置に前面にミラー4を備えたキャビネット2を配置し、キャビネット2の下端と洗面台本体1の上端とを壁面に沿わせた背面壁5で連結して構成されている。洗面ボウル3が開口する洗面台本体1の上面の後部には立ち上り部6が上方に立ち上がるように形成されている。この立ち上り部6は、その前面には洗面ボウル3に吐水するカラン9や上記吐水の温度設定をする温度調節杆10が設けられるものであって、その内部には上記カラン9に接続する給水管等の配設スペースを確保することから、前後に厚みを有する略函状に形成されるものである。そして、前後に厚みを有すると共に略水平面状に形成した立ち上り部6の上面にあっては、洗面台本体1の上面における空間を収納スペースとして利用できるように棚部として使用される。この立ち上り部6の上面の後部には、上記立ち上り部6の上面に飛び跳ねた水が洗面台本体1の後方に入り込むのを防止するために、壁面に沿って立ち上がる立設片5aが設けられている。一方、キャビネット2は、上部に配置されて洗面化粧台を照らす照明部11と、上記照明部11の下方位置に配置されて前面にミラー4を貼着した扉体13を備えると共に上記扉体13の後方部分に棚を架設して収納スペースを設けたキャビネット部12と、上記キャビネット部12の下端後方から壁面に沿って垂下する垂下片5bとで構成されている。この垂下片5bはその下端で洗面台本体1の立設片5aの上端に連結し、つまり垂下片5bと立設片5aとで上記背面壁5を形成させているのである。
【0010】
本例の洗面台本体1にあっては、立ち上り部6の内部に配設する給水管等の配置を集中させて立ち上り部6の内部に何も配置しない空所を形成し、上記空所を利用して立ち上り部6の前面を後方に凹没させた収納空所7を設けている。この収納空所7は立ち上り部6の上下に亙るように設けられており、つまり収納空所7は前方開口及び上方開口を有しているのである。この収納空所7は洗面化粧台の上面における収納スペースとして使用されるものである。収納空所7及び立ち上り部6の上面における収納スペースは、キャビネット2のキャビネット部12に設けた収納スペースとは異なり、洗面化粧台の上面に直に面する収納スペースであるので、洗面化粧台を使用するにあたって使い勝手のよい収納スペースである。特にこの収納空所7における収納スペースは、立ち上り部6の上面における収納スペースと比べて、キャビネット2のキャビネット部12の下端までの高さ寸法が大きく形成された収納スペースであるので、立ち上り部6の上面における収納スペースに収納させ得なかった丈の高い洗顔料や整髪料等の収納物を収納させることができるといった利点がある。従来技術でも述べたが、収納空所7における収納スペースに立ち上り部6の高さ寸法よりも丈の低い収納物を収納した際にはこの収納空所7の上方空間Aは何にも使用されない空所になってしまうので、このような場合本例では以下に述べるように、立ち上り部6の上面に開口する収納空所7の上方開口7aに蓋をするように上記立ち上り部6の上面における収納空所7の上方開口7aの縁部分に板状のトレイ8を架け渡すと共に、上記トレイ8の上に収納物を載置させ得るようにし、洗面化粧台の使用状態(収納空所7に収納させる収納物の大きさ)に応じて常にこの収納空所7の上方空間Aを収納スペースとして利用できるようにすることが行われる。
【0011】
図2には本例のトレイ8aを示す。このトレイ8aは水平板状の上板部14と上記上板部14の後端部分から垂下した脚部15とで構成されている。このトレイ8aの後端面は洗面台本体1の立設片5aの前面に沿わせて当接させるように直線状に形成されており、また、脚部15には前方に行くほど上方に位置するような傾斜をもたせて形成した貫通穴16が設けられている。そして、このトレイ8aを収納空所7の上方開口7aに蓋をするように設置するにあたっては、その後端面を洗面台本体1の立設片5aの前面に沿わせつつ、脚部15の貫通穴16に後述する収納空所7から前方且つ斜め上方に突設した突起体17を嵌めることで行われる。
【0012】
突起体17は、図3に示すように、収納空所7内の立ち上り部6の前面に沿わせる板面部18と、上記板面部18の前面から前方且つ斜め上方に突出した突出棒19と、板面部18の後面から後方に突出した位置決め突起20及びおねじ突起21とから構成されるものである。そして、この突起体17は収納空所7に前方且つ斜め上方に突設されるものであるが、これは、収納空所7内の立ち上り部6の前面に前後に貫通させた位置決め孔22及び取付孔23に対して、位置決め孔22に前方から位置決め突起20を嵌合させると共に取付孔23におねじ突起21を前方から挿入し、板面部18を収納空所7内の立ち上り部6の前面にパッキン24を介在させて当接し、取付孔23に挿通して立ち上り部6の内部に突出したおねじ突起21に後方から座金25及びナット26を締結させ、板面部18とナット26とで収納空所7内の立ち上り部6の前面を前後に挟持させることで、突起体17は前方且つ斜め上方に突出棒19を突出させた状態にして収納空所7内に取り付けられるのである。この突起体17の収納空所7への取付作業においておねじ突起21にナット26を螺合させる際には、突起体17におねじ突起21廻りの回転モーメントがかかるものであるが、位置決め突起20と位置決め孔22との嵌合は上記回転モーメントによる突起体17の回転を抑える働きをするのである。また、位置決め突起20と位置決め孔22との嵌合は突起体17の回転方向の位置決めを同時に行うものであることから、ナット26のおねじ突起21への締結作業にあっては、施工者が突起体17を位置決めした状態で押さえつけなくてもナット26のおねじ突起21への締結が行えるようにしていることから、施工者に負担となる作業を軽減させて突起体17の収納空所7への組付け作業の容易化が図られているのである。また、上記突起体17の突出棒19にあっては、その突出方向の中央部に節部27を設けると共に、上記突出棒19の節部27より前方の部位が突出棒19の節部27より後方の部位に比べて上方に向けて傾斜するように突出棒19の突出角度を2段階に形成させている。
【0013】
上記トレイ8aは、その上板部14の後端面を洗面化粧台の背面壁5に沿わせつつ収納空所7の上方開口7aに架け渡して配置され、収納空所7の立ち上り部6の前面に取り付けた突起体17を介して固定設置されるものであるが、これは図4に示すように行われる。まず、収納空所7の立ち上り部6の前面から前方且つ斜め上方に突出した突出棒19の先端にトレイ8aの脚部15に設けた貫通穴16を臨ませるように近接させ、貫通穴16に突出棒19の先端を貫通させるように嵌め込み[図4(a)]、そのままトレイ8aを突出棒19の節部27より前方の部位の傾斜角度に合わせて後方且つ下方にスライドさせ[図4(b)]、貫通穴16が突出棒19の節部27を通過したところでトレイ8aを突出棒19の節部27より後方の部位の傾斜角度に合わせて後方且つ下方にスライドさせ[図4(c)]、突出棒19の基部が貫通穴16と嵌合し、上板部14の下面が立ち上り部6の上面に載置された状態でトレイ8aが所定位置に設置される[図4(d),図5]。なお、所定位置に設置されたトレイ8aを取り外すには上述したトレイ8aの所定位置への設置手順を逆に行えばよく、まず、節部27より後方の部位の突出棒19における傾斜角度に合わせてトレイ8aを前方且つ上方にスライドさせ、次に、節部27より前方の部位の突出棒19における傾斜角度に合わせてトレイ8aを前方且つ上方にスライドさせることで行われる。つまり2方向にトレイ8aをスライドさせねばトレイ8aは突起体17から取り外せないようになっている。
【0014】
上述したようにトレイ8aを所定位置に設置した状態では、2段階の傾斜角度に形成された突起体17に合わせて2方向にトレイ8aをスライドさせねば突起体17からトレイ8aが取り外せないといったようにトレイ8aは上下方向の位置規制が為された状態になっており、また、背面壁5及び貫通穴16に嵌合した突起体17によってトレイ8aは水平方向にも位置規制が為された状態になっている。しかして、所定位置に設置されたトレイ8aにあっては、トレイ8aにたとえ衝撃が上方に向けてかかった場合でもトレイ8aは突起体17から外れてしまうことがなく、また、トレイ8aにたとえ衝撃が水平方向にかかった場合でも突起体17が貫通穴16に引っ掛かると共に上板部14の後端面が洗面化粧台の背面壁5に引っ掛かることからトレイ8aがずれてしまうこともないのである。このようにトレイ8aは衝撃が負荷されても設置位置からズレたり外れたりしない程の強固な状態で所定位置に設置されるのである。
【0015】
このように所定位置に設置したトレイ8aにあっては、トレイ8aに収納物を載せて収納することで、収納空所7の上方空間Aを使い勝手のよい洗面台本体1の上面における新たな収納スペースとして活用させることができる。そして、これは特に収納空所7における収納スペースに立ち上り部6の高さ寸法よりも丈の低い収納物を収納した際に有効である。つまり、収納空所7の上方空間Aは、収納空所7に立ち上り部6の高さ寸法以上の収納物を収納させた際には収納スペースとして利用されるも、収納空所7に立ち上り部6の高さ寸法以下の収納物を収納させた際には収納スペースとして利用されないものであったが、この収納空所7に立ち上り部6の高さ寸法以下の収納物を収納させた際に所定位置にトレイ8aを設置することで、上記上方空間Aを収納スペースとして活用できるのである。このように収納空所7に立ち上り部6の高さ寸法よりも丈の低い収納物を収納した際にはトレイ8aを設置しないでおき、また、収納空所7に立ち上り部6の高さ寸法よりも丈の低い収納物を収納した際にはトレイ8aを収納空所7の上方開口7aに架け渡すように設置するといったように、洗面化粧台の使用者の使用状態に応じてトレイ8aを所定位置に選択的に設置させることで、寸法よりも大きな収納物を収納空所7に収納させないとデッドスペースになってしまうおそれのある収納空所7の上方空間Aを常に収納スペースとして利用することができるのである。
【0016】
なお、トレイ8aの脚部15を弾性体で構成させることも好ましく、これによると、突起体17の突出棒19の貫通穴16への嵌合が弾接状態で行われることから、所定位置に設置したトレイ8aのがたつきを緩和させることができるのである。
【0017】
また、本例において、突起体17を金属製にすると共にトレイ8aを樹脂製にすることも好ましく、これによると、所定位置に設置したトレイ8aに衝撃等によってかなり大きな荷重がかかった場合には、はじめにトレイ8aを破損させることができて上記荷重の洗面台本体1等への伝播を防ぎ、洗面台本体1の損傷を回避させることができるのである。ここで破損されるトレイ8aは洗面台本体1に比べて取替が容易なものであるから経済的である。
【0018】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1記載の発明にあっては、叙述したように、立ち上り部の上面に開口した収納空所の上方開口に架け渡すように板状のトレイを着脱自在に設置したので、収納空所に立ち上り部の高さ寸法よりも丈の高い収納物を収納した際にはトレイを設置しないでおき、また、収納空所に立ち上り部の高さ寸法よりも丈の低い収納物を収納した際にはトレイを収納空所の上方開口に架け渡すように設置するといったように、洗面化粧台の使用者の使用状態に応じてトレイを所定位置に選択的に設置させることができ、これによると立ち上り部の高さ寸法よりも大きな収納物を収納空所に収納させないとデッドスペースになってしまうおそれのある収納空所の上方空間を常に収納スペースとして利用することができるのである。
【0019】
また、収納空所から斜め上方に突起体を突設し、上記突起体にはその突出方向の中央部に節部を設けると共に、上記突起体の節部より前方の部位が節部より後方の部位に比べて上方に向けて傾斜するように突起体の突出角度を2段階に傾斜させ、背面壁に沿わせつつ収納空所の上方開口に設置したトレイの貫通穴に上記突起体を嵌合したので、トレイを所定位置に設置した状態では、2段階の傾斜角度に形成された突起体に合わせて2方向にトレイをスライドさせねば突起体からトレイが取り外せないといったようにトレイを上下方向の位置規制が為された状態にすると共に、背面壁及び貫通穴に嵌合した突起体によってトレイを水平方向の位置規制が為された状態にすることができ、つまり、突起体を介してトレイを所定位置に設置させた場合には、トレイは衝撃が負荷されても設置位置からズレたり外れたりしない程の強固な状態で所定位置に設置させることができるのである。
【0020】
また、請求項2記載の発明にあっては、請求項1の効果に加えて、上記突起体は、収納空所に沿わせる板面部と、上記板面部の前面から前方且つ斜め上方に突出してトレイの貫通穴に嵌合させる突出棒と、板面部の後面から後方に突出して収納空所に貫通させた位置決め孔に嵌合させる位置決め突起と、板面部の後面から後方に突出して収納空所内に貫通させた取付孔に貫通させるおねじ突起とから成り、上記位置決め孔に位置決め突起を嵌合しつつ上記取付孔におねじ突起を挿通し、立ち上り部の内部に位置させたおねじ突起にナットを締結し、板面部とナットとで収納空所を挟持したので、収納空所に突起体を突設させる際には、おねじ突起にナットを締結させて板面部とナットとで収納空所を挟持して行わせるものであるが、このとき、位置決め孔と位置決め突起との嵌合は、突起体の位置決めをすると共にナットのおねじ突起への螺合による突起体の回転を抑える働きをするものであり、つまり施工者に位置決めした状態で突起体を押さえてナットのおねじ突起への締結をさせるといった負担となる作業を強いるものではなく、突起体の収納空所への組付け作業の容易化を図ることができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の例を示す洗面化粧台の斜視図である。
【図2】同上のトレイを示すものであり、(a)は上面図であり、(b)は正面図であり、(c)は側面図であり、(d)は後面図であり、(e)は下面図であり、(f)は(e)のB−B線断面図である。
【図3】同上の洗面台本体の上部構成部品を示すものであり、(a)は上面図であり、(b)は側面図であり、(c)は正面図であり、(d)は(c)のC−C線断面図である。
【図4】(a)〜(d)は同上のトレイの設置手順を説明する説明図である。
【図5】同上のトレイを設置した状態の洗面台本体の上部構成部品を示すものであり、(a)は上面図であり、(b)は側面図であり、(c)は正面図である。
【図6】従来技術の洗面化粧台の斜視図である。
【符号の説明】
1 洗面台本体
2 キャビネット
3 洗面ボウル
4 ミラー
5 背面壁
5a 立設片
5b 垂下片
6 立ち上り部
7 収納空所
8 トレイ
8a トレイ
16 貫通穴
17 突起体
19 突出棒
27 節部
Claims (2)
- 洗面ボウルを備えた洗面台本体の上方位置に前面にミラーを備えたキャビネットを配置し、洗面台本体とキャビネットとを壁面に沿わせて立設した背面壁で連結し、上面が洗面化粧台の上面に直に面する収納スペースにおける棚として使用される立ち上り部を洗面台本体の上面後部に形成し、上記立ち上り部の前面に洗面ボウルに吐水するカランと上下に亙って後方に凹没させた収納空所とを並設し、収納空所から斜め上方に突起体を突設し、上記突起体にはその突出方向の中央部に節部を設けると共に、上記突起体の節部より前方の部位が節部より後方の部位に比べて上方に向けて傾斜するように突起体の突出角度を2段階に傾斜させ、板状のトレイを背面壁に沿わせつつ立ち上り部の上面に開口した収納空所の上方開口に架け渡すようにして設置し、このトレイに設けた貫通穴に上記突起体を着脱自在に嵌合したことを特徴とする洗面化粧台。
- 上記突起体は、収納空所に沿わせる板面部と、上記板面部の前面から前方且つ斜め上方に突出してトレイの貫通穴に嵌合させる突出棒と、板面部の後面から後方に突出して収納空所に貫通させた位置決め孔に嵌合させる位置決め突起と、板面部の後面から後方に突出して収納空所内に貫通させた取付孔に貫通させるおねじ突起とから成り、上記位置決め孔に位置決め突起を嵌合しつつ上記取付孔におねじ突起を挿通し、立ち上り部の内部に位置させたおねじ突起にナットを締結し、板面部とナットとで収納空所を挟持したことを特徴とする請求項1に記載の洗面化粧台。
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