JP3832106B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、商用電源のような交流電源を電源として放電灯に高周波電力を与える放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の放電灯点灯装置として特開平5−56647号公報に記載されているものが知られている。上記公報には、図23に示す回路構成が示されている。この回路において、交流電源Vsは整流器DBにより全波整流され、整流器DBの直流出力端間には、スイッチング素子Q1,Q2の直列回路よりなるインバータ回路が接続され、各スイッチング素子Q1,Q2はトランジスタとダイオードとを逆並列に接続したものを用いている。また、整流器DBの直流出力端間には、コンデンサC3,C4の直列回路が並列的に接続される。スイッチング素子Q1,Q2の接続点とコンデンサC3,C4の接続点との間には、インダクタLrを介して負荷LdとコンデンサCrの並列回路が接続される。整流器DBの直流出力端間には、平滑用のコンデンサC1と充電用のダイオードD2とインダクタLrとスイッチング素子Q2とからなる直列回路が接続され、この回路に流れる電流によりコンデンサC1が充電される。また、コンデンサC1の充電電圧はダイオードD1を通してスイッチング素子Q1,Q2の直列回路に印加される。
【0003】
図23に示した回路は、以下のように動作する。ここに、スイッチング素子Q1,Q2は図示していない制御回路により交互にオンオフされ、整流器DBの整流出力電圧またはコンデンサC1の充電電圧を電源としてハーフブリッジ型のインバータとして動作し、負荷Ldに高周波電力を供給する。つまり、スイッチング素子Q1がオンになると、コンデンサC3−スイッチング素子Q1−インダクタLr−負荷LdとコンデンサC2との並列回路−コンデンサC3の経路に電流が流れ、スイッチング素子Q2がオンになると、コンデンサC4−負荷LdとコンデンサC2との並列回路−インダクタLr−スイッチング素子Q2−コンデンサC4を通る経路で電流が流れる。したがって、負荷Ldにはスイッチング素子Q1,Q2のスイッチング周波数の高周波電力が供給される。ここに、コンデンサCrとインダクタLrとは直列共振回路を構成し、共振作用によりコンデンサCrの両端に生じた電圧が負荷Ldに印加される。したがって、スイッチング周波数を制御することにより、負荷Ldへの印加電圧を制御することができる。また、各コンデンサC3,C4はインバータの入力直流電圧を分圧する電源用のコンデンサであり、共振用のコンデンサCrに比較して容量が十分に大きく設定されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した図23に示す回路構成は、部品点数が比較的少ないという利点を有しているものの、スイッチング素子Q2がオフになった後の回生電流でダイオードD2が導通すると、整流器DB−コンデンサC1−ダイオードD2−負荷Ld−コンデンサC4−整流器DBの経路が形成され、負荷Ldがたとえば蛍光灯のような放電灯であって負性抵抗であるとすると、整流器DBないしコンデンサC1の直流電圧に対して限流要素が無くなり、放電灯に過大な電流が流れたり立ち消えしたり、あるいはちらつきのような不安定な動作をするという問題が生じる。
【0005】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、放電灯を安定に点灯させ、しかも部品点数が少なく低コストである放電灯点灯装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、交流電源を整流する整流器と、少なくとも1個のスイッチング素子を含み直流電圧を高周波電圧に変換するインバータ回路と、平滑用のコンデンサと、前記コンデンサからインバータ回路への給電経路に挿入され前記コンデンサの放電電流が通過する放電用ダイオードと、整流器の直流出力端からインバータ回路への給電経路に挿入された第1のインピーダンス要素と、インバータ回路の出力端と整流器の直流出力端との間に挿入され共振回路と放電灯とを含む負荷回路およびインダクタと、インバータ回路を構成する前記スイッチング素子のオン時に第1のインピーダンス要素と負荷回路の一部とスイッチング素子とを通る経路で前記コンデンサに充電電流を流す充電用ダイオードとを備え、充電用ダイオードとインバータ回路の出力端との間に負荷回路およびインダクタが挿入されるものである。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記インダクタが、負荷回路に含まれる共振回路の構成要素として兼用されているものである。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記インダクタが、負荷回路に含まれる共振回路とは別に設けられているものである。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記インバータ回路を高周波で交互にオンオフされる2個のスイッチング素子の直列回路としたものである。
【0012】
請求項5の発明は、請求項1の発明において、前記インバータ回路が、高周波でオンオフされるスイッチング素子と第2のインダクタとの直列回路を含むものである。
【0013】
請求項6の発明は、請求項1の発明において、第1のインピーダンス要素が、整流器から前記コンデンサへの充電電流が通過可能な極性に接続されたダイオードと、ダイオードと並列に接続されたコンデンサとからなるものである。
【0014】
請求項7の発明は、請求項1の発明において、前記第1のインピーダンス要素が第3のインダクタよりなるものである。
【0015】
請求項8の発明は、交流電源を整流する整流器と、少なくとも1個のスイッチング素子を含み直流電圧を高周波電圧に変換するインバータ回路と、平滑用のコンデンサと、前記コンデンサからインバータ回路への給電経路に挿入され前記コンデンサの放電電流が通過する放電用ダイオードと、整流器の直流出力端からインバータ回路への給電経路に挿入された第1のインピーダンス要素と、インバータ回路の出力端と整流器の直流出力端との間に1次巻線が挿入され2次側に放電灯が接続されるトランスと共振回路とを含む負荷回路およびインダクタと、インバータ回路を構成する前記スイッチング素子のオン時に第1のインピーダンス要素と負荷回路の一部とスイッチング素子とを通る経路で前記コンデンサに充電電流を流す充電用ダイオードとを備え、充電用ダイオードとインバータ回路の出力端との間に負荷回路およびインダクタが挿入されるものである。
【0017】
請求項9の発明は、請求項8の発明において、第1のインピーダンス要素の一部の構成要素が整流器の直流出力端間に接続されるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
(基本回路1)
図1(a)は以下に実施の形態として説明する回路の基本構成である。この回路では、交流電源Vsをダイオードブリッジのような整流器DBにより全波整流し、整流器DBの直流出力端間にインピーダンス要素Z1を介して平滑用のコンデンサC1とダイオードD1との直列回路が接続してある。コンデンサC1とダイオードD1との直列回路にはバイパス用のコンデンサCfが並列接続される。ダイオードD1はコンデンサC1の電荷を放電させる極性に接続されている。コンデンサCfの両端間にはインバータ回路INVが接続され、インバータ回路INVの出力端bには共振用のインダクタLrを介して、放電灯Laとインピーダンス要素Z2とコンデンサCaとの直列回路が接続され、コンデンサCaの一端は整流器DBとインピーダンス要素Z1との接続点に接続される。また、インピーダンス要素Z2は両端間で直流電流が通過するようにインダクタを備える。
【0019】
インバータ回路INVは、たとえば交互にオンオフされる一対のスイッチング素子の直列回路からなり、この直列回路をコンデンサCfに並列接続するとともに、両スイッチング素子の接続点をインバータ回路INVの出力端bとしたものを採用することができる。放電灯LaにはインダクタLrとともに共振回路を構成するコンデンサCrが並列に接続され、これらによって負荷回路が構成される。また、インピーダンス要素Z1にはダイオードDiが並列接続される。このダイオードDiは整流器DBからコンデンサC1に充電電流を流す極性に接続される。コンデンサCaとインピーダンス要素Z2との接続点はダイオードD2を介してコンデンサC1とダイオードD1との接続点c’に接続されている。ダイオードD2はコンデンサC1に充電電流を流す極性に接続され、コンデンサCaとインピーダンス要素Z2との接続点c’の電位を、コンデンサC1とダイオードD1との接続点の電位にクランプする機能を有する。
【0020】
次に動作を説明する。整流器DBの出力電圧がコンデンサC1の両端電圧よりも高くかつインバータ回路INVの出力端bの電位が整流器DBの負極電位になっている期間には、ダイオードD2が導通し、整流器DB−コンデンサC1−ダイオードD2−インダクタLr−インバータ回路INV−整流器DBの経路でコンデンサC1に充電電流が流れる。つまり、インダクタLrと放電灯La(コンデンサCr)とインピーダンス要素Z2との直列回路の両端電圧は、整流器DB、ダイオードDi,D2、インバータ回路INVなどでの電圧降下を無視すれば、(交流電源Vsの電圧Vacの絶対値)−(コンデンサC1の両端電圧Vc1)になる。また、コンデンサCaの両端電圧(点aと点c’との間の電圧)は、コンデンサC1の両端電圧Vc1にほぼ等しい一定値にクランプされる。この状態における等価回路を示すと図1(b)のようになる。したがって、コンデンサC1の両端電圧よりも整流器DBの出力電圧が高い期間であってコンデンサC1に充電電流が流れるときには、インピーダンス要素Z2と放電灯LaとインダクタLrとの直列回路に印加される電圧が、整流器DBの出力電圧よりも大幅に低下する。
【0021】
その結果、インピーダンス要素Z2として直流を通過させないものを用いていると、コンデンサC1に充電電流が流れる期間には放電灯Laへの印加電圧が整流器DBの出力電圧よりも低くなり、ランプ電流を遮断するようにインピーダンスが増加する。このようなインピーダンスの変化によって放電灯Laにおける放電が不安定になり、ちらつきや立ち消えを生じることになる。そこで、インピーダンス要素Z2として直流の通過を許す構成を採用することによって、コンデンサCaの両端電圧がクランプされても放電灯Laに電流を流し続けることを可能にし、コンデンサC1の両端電圧よりも整流器DBの出力電圧が高い期間であってコンデンサC1に充電電流が流れるときに生じる放電灯Laの放電の不安定を改善しているのである。ここに、インピーダンス要素Z2にインダクタを使用し、インダクタLrとして機能させればインダクタLrを省略することが可能である。
【0022】
なお、インバータ回路INVの出力端bの電位が整流器DBの負極電位になる期間には整流器DB−コンデンサCa−インピーダンス要素Z2−放電灯La(コンデンサCr)−インダクタLr−インバータ回路INV−整流器DBの経路に電流が流れるから、インバータ回路INVの出力端bの電位の変化により交流電源Vsから高周波的に入力電流を流すことができ、交流電源Vsと整流器DBとの間に高周波阻止用の小規模のフィルタを設けるだけで入力電流波形を比較的滑らかにすることができ、入力電流歪を抑制することができる。
【0023】
参考回路
図2に示す回路は、ほとんどの部分は基本回路1と共通している。すなわち、交流電源Vsをダイオードブリッジのような整流器DBにより全波整流し、整流器DBの直流出力端間にインピーダンス要素Z1を介して平滑用のコンデンサC1とダイオードD1との直列回路を接続してある。コンデンサC1とダイオードD1との直列回路にはバイパス用のコンデンサCfが並列接続される。ダイオードD1はコンデンサC1の電荷を放電させる極性に接続されている。コンデンサCfの両端間には交流電源Vsの周波数よりも十分に高い周波数の交番電圧を出力するインバータ回路INVが接続され、インバータ回路INVの出力端bには共振用のインダクタLrを介して放電灯Laとインピーダンス要素Z2との直列回路が接続され、インピーダンス要素Z2の一端は整流器DBとインピーダンス要素Z1との接続点に接続されている。インピーダンス要素Z2は両端間に直流電流を流す経路が形成されるように構成されたものでありインダクタを用いる。
【0024】
インバータ回路INVは、たとえば交互にオンオフされる一対のスイッチング素子の直列回路からなり、この直列回路をコンデンサCfに並列接続するとともに、両スイッチング素子の接続点をインバータ回路INVの出力端bとしたものを用いることができる。放電灯LaにはインダクタLrとともに共振回路を構成するコンデンサCrが並列に接続される。また、インピーダンス要素Z1にはダイオードDiが並列接続される。このダイオードDiは整流器DBからコンデンサC1に充電電流を流す極性に接続される。インダクタLrと放電灯Laとの接続点はダイオードD2を介してコンデンサC1とダイオードD1との接続点に接続される。ダイオードD2はコンデンサC1に充電電流を流す極性に接続され、インダクタLrと放電灯Laとの接続点の電位を、コンデンサC1とダイオードD1との接続点の電位にクランプする機能を有する。
【0025】
図2に示す回路は、基本回路1とはコンデンサCaの有無およびダイオードD2のカソードの接続点の位置が異なる以外は同様の構成を有している。したがって、動作も基本回路1とほぼ同様である。つまり、整流器DBの出力電圧がコンデンサC1の両端電圧よりも高くかつインバータ回路INVの出力端bの電位が整流器DBの負極電位になっている期間には、ダイオードD2が導通し、整流器DB−コンデンサC1−ダイオードD2−インダクタLr−インバータ回路INV−整流器DBの経路でコンデンサC1に充電電流が流れる。つまり、インダクタLrの両端電圧は、整流器DB、ダイオードDi,D2、インバータ回路INVなどでの電圧降下を無視すれば、(交流電源Vsの電圧Vacの絶対値)−(コンデンサC1の両端電圧Vc1)になる。このとき、整流器DBとダイオードDiとの接続点aと、インダクタLrにおけるインバータ回路INVに接続されていない一端cとの間が、コンデンサC1の両端電圧Vc1に相当する一定値にクランプされる。この状態における等価回路を示すと図2(b)のようになる。したがって、コンデンサC1の両端電圧Vc1よりも整流器DBの出力電圧が高い期間であってコンデンサC1に充電電流が流れるときには、インピーダンス要素Z2と放電灯Laとの直列回路に印加される電圧がコンデンサC1の両端電圧Vc1にほぼ等しい一定値になる。
【0026】
上述の動作によって、インピーダンス要素Z2として直流を通過させないものを用いているとすると、コンデンサC1に充電電流が流れる期間には、放電灯Laに印加される電圧がコンデンサC1の両端電圧Vc1よりも低くなり、ランプ電流を急激に遮断する方向にインピーダンスが増加する。このようなインピーダンスの変化があると、放電灯Laにおける放電が不安定になり、ちらつきや立ち消えを生じることになる。そこで、本発明ではインピーダンス要素Z2として直流の通過を許す構成を採用することによって、点aと点cとの間がクランプされても放電灯Laに電流を流し続けることを可能にし、コンデンサC1の両端電圧よりも整流器DBの出力電圧が高い期間であってコンデンサC1に充電電流が流れるときに生じる放電灯Laの放電の不安定を改善しているのである。
【0027】
なお、インバータ回路INVの出力端bの電位が整流器DBの負極電位になる期間には整流器DB−インピーダンス要素Z2−放電灯La(コンデンサCr)−インダクタLr−インバータ回路INV−整流器DBの経路に電流が流れるから、インバータ回路INVの出力端bの電位の変化により交流電源Vsから高周波的に入力電流を流すことができ、交流電源Vsと整流器DBとの間に高周波阻止用の小規模のフィルタを設けるだけで入力電流波形を比較的滑らかにすることができ、入力電流歪を抑制することができる。
【0028】
(第1の実施の形態)
図3に示す実施の形態は、図1に示した基本回路1の具体例である。つまり、インバータ回路INVを一対のスイッチング素子Q1,Q2の直列回路で構成し、インピーダンス要素Z1にはコンデンサCinを用いている。スイッチング素子Q1,Q2はオン時には双方向に電流を流すことができ、オフ時には逆方向に電流を流すことができるものを用いる。たとえば、トランジスタのコレクタ−エミッタにダイオードを逆並列に接続してダイオードがオフ時の電流経路を形成するものやMOSFETを用いることができる。MOSFETであればその構造上から形成されるボディダイオードがオフ時の電流経路になる。また、インピーダンス要素Z2はインダクタLrと兼用している。両スイッチング素子Q1,Q2は図示しない制御回路によって交互にオンオフされる。交流電源Vsは商用電源であって、スイッチング素子Q1,Q2のオンオフの周波数は交流電源Vsの周波数よりも十分に高い周波数に設定される。他の構成は基本回路1に示した通りである。
【0029】
この回路は、定常状態では図4、図5に示すように動作する。なお、図4、図5においてはコンデンサC1の放電経路については省略してあるが、コンデンサCfの放電経路とほぼ同様である。図4は整流器DBの出力電圧|Vac|がコンデンサC1の両端電圧Vc1よりも高い期間の動作を示し、図5は整流器DBの出力電圧|Vac|がコンデンサC1の両端電圧Vc1以下になる期間の動作を示している。図4(a)〜(g)の動作および図5(a)〜(f)はそれぞれ循環的に繰り返される。また、両図においてはダイオードやスイッチング素子による電圧降下は無視している。
【0030】
まず、整流器DBの出力電圧|Vac|がコンデンサC1の両端電圧Vc1よりも高い期間について説明する。このとき、図4(a)のようにスイッチング素子Q2がオンであると、整流器DB−コンデンサCa−放電灯La(コンデンサCr)−インダクタLr−スイッチング素子Q2−整流器DBの経路で電流が流れる。コンデンサCaの充電後には、図4(b)のように、整流器DB−コンデンサCin−コンデンサC1−ダイオードD2−放電灯La(コンデンサCr)−インダクタLr−スイッチング素子Q2−整流器DBの経路で電流が流れた後、図4(c)のように、整流器DB−ダイオードDi−コンデンサC1−ダイオードD2−放電灯La(コンデンサCr)−インダクタLr−スイッチング素子Q2−整流器DBの経路で電流が流れる。図4(b)(c)の状態においてコンデンサC1が充電され、コンデンサCaの両端電圧はコンデンサC1の両端電圧Vc1と同じ値になる。また、インダクタLrには直流電流が流れるから、インダクタLrがインピーダンス要素Z2として機能し、放電灯Laへの電流を流し続けることができる。つまり、放電灯Laの放電状態が不安定になることがない。こうして図4(a)〜(c)のようにスイッチング素子Q2がオンである期間には交流電源Vsから入力電流が流れ込む。
【0031】
次に、スイッチング素子Q2がオフになり、スイッチング素子Q1がオンになると、図4(d)のように、インダクタLr−スイッチング素子Q1−コンデンサC1−ダイオードD2−放電灯La(コンデンサCr)−インダクタLrの経路でインダクタLrの蓄積エネルギが放出された後、図4(e)のように、コンデンサCa−ダイオードDi−スイッチング素子Q1−インダクタLr−放電灯La(コンデンサCr)−コンデンサCaの経路でコンデンサCaの電荷が放出される。
【0032】
この状態でスイッチング素子Q1がオフになり、スイッチング素子Q2がオンになると、コンデンサCaとインダクタLrとが起電力となり、図4(f)のように、コンデンサCa−ダイオードDi−コンデンサCf−スイッチング素子Q2−インダクタLr−放電灯La(コンデンサCr)−コンデンサCaの経路で電流が流れた後、図4(g)のように、コンデンサCin−コンデンサCa−放電灯La(コンデンサCr)−インダクタLr−スイッチング素子Q2−コンデンサCf−コンデンサCinの経路で、コンデンサCinとコンデンサCfとの電荷が放出される。こうしてコンデンサCinとコンデンサCfとの直列回路の両端電圧が整流器DBの出力電圧よりも下がると、図4(a)の状態に戻って上述の動作を繰り返す。
【0033】
上述の説明から明らかなように、コンデンサC1の両端電圧Vc1よりも整流器DBの出力電圧|Vac|のほうが高い期間において、図4(a)〜(d)のようにインダクタLrの存在によって放電灯Laに電流を流し続けることができ、コンデンサC1を充電しつつも放電灯Laの安定点灯状態を確保することができるのである。
【0034】
一方、整流器DBの出力電圧|Vac|がコンデンサC1の両端電圧Vc1以下である期間には、図5(a)のようにスイッチング素子Q2がオンになると、整流器DB−コンデンサCa−放電灯La(コンデンサCr)−インダクタLr−スイッチング素子Q2−整流器DBの経路で電流が流れる。この期間にはダイオードDiは導通せず、整流器DBの出力電圧|Vac|とコンデンサC1の両端電圧Vc1との差の電圧がコンデンサCinに印加される。
【0035】
次に、図5(b)のように、スイッチング素子Q1がオンになり、スイッチング素子Q2がオフになると、整流器DB−コンデンサCa−放電灯La(コンデンサCr)−インダクタLr−スイッチング素子Q1−コンデンサCf−整流器DBの経路で電流が流れ、コンデンサCaが充電されてインダクタLrのエネルギが放出されると、図5(c)のように、コンデンサCa−コンデンサCin−スイッチング素子Q1−インダクタLr−放電灯La(コンデンサCr)−コンデンサCaの経路に電流が流れた後、図5(d)のように、コンデンサCa−ダイオードDi−スイッチング素子Q1−インダクタLr−放電灯La(コンデンサCr)−コンデンサCaの経路に電流が流れるようになる。
【0036】
この状態においてスイッチング素子Q1がオフになり、スイッチング素子Q2がオンになると、図5(e)のように、コンデンサCa−ダイオードDi−コンデンサCf−スイッチング素子Q2−インダクタLr−放電灯La(コンデンサCr)−コンデンサCaの経路で電流が流れ、コンデンサCaの放電後には、図5(f)のように、コンデンサCin−コンデンサCa−放電灯La(コンデンサCr)−インダクタLr−スイッチング素子Q2−コンデンサCf−コンデンサCinの経路で、コンデンサCinとコンデンサCfとの電荷が放出される。こうしてコンデンサCinとコンデンサCfとの直列回路の両端電圧が整流器DBの出力電圧よりも下がると、図5(a)の状態に戻って上述の動作を繰り返すのである。
【0037】
上述の説明から明らかなように、整流器DBの出力電圧|Vac|がコンデンサC1の両端電圧Vc1以下である期間にも図5(a)(b)のように交流電源Vsから入力電流が流れる期間があり、このことによって入力電流を高周波的に流すことが可能になり、入力電流歪を容易に抑制することができる。しかも、入力電流は交流電源Vsの電圧にほぼ比例するから高力率を維持することが可能である。
【0038】
(第2の実施の形態)
本実施形態は、図6に示すように、第1の実施の形態において放電灯LaにコンデンサCcを直列接続したものである。つまり、コンデンサCrは放電灯LaとコンデンサCcとの直列回路に並列接続される。他の構成は第1の実施の形態と同様である。
【0039】
この構成では、コンデンサCcにより直流成分が除去され放電灯Laのランプ電流から直流バイアス成分が除去されるから、カタホレシス現象のような不都合が生じるのを抑制することができる。コンデンサCcをインダクタLrと直列に接続し、コンデンサCcとインダクタLrとの直列回路に放電灯LaとコンデンサCrとの並列回路を接続しても同様に機能する。
【0040】
(第3の実施の形態)
本実施形態は、図7に示すように、第2の実施の形態において、コンデンサCaにダイオードDaを並列接続したものである。ダイオードDaは整流器DBの正極にカソードを接続する形でコンデンサCaと並列接続される。したがって、このダイオードDaはコンデンサCaの電圧振幅を制限する機能を有する。
【0041】
さらに具体的に説明する。ダイオードDaがないものとすると、インバータ回路INVの動作中にはコンデンサCaにおける整流器DBの正極側よりもダイオードD2との接続点側のほうが電位が高くなることがある。この場合、コンデンサCaの電荷が抜かれ、コンデンサCaの両端電圧の極性が反転した後に、コンデンサC1の両端電圧Vc1とコンデンサCaの両端電圧が等しくなるまでコンデンサC1の充電は開始されない。これに対して、本実施形態では、ダイオードDaを設けたことによって、コンデンサCaの両端のうちダイオードD2側の電位が高くなるとダイオードDaが導通するから、この極性におけるコンデンサCaの電圧振幅が制限され、結果的にコンデンサCaの両端電圧の極性が反転してコンデンサC1の充電が開始されるまでの時間が短縮されることになる。つまり、ダイオードD2の導通時間が長くなり、第2の実施の形態に比較してコンデンサC1の充電期間を長くすることが可能になる。要するに、コンデンサC1を十分に充電してコンデンサC1に必要な両端電圧を確保しやすくなる。他の構成および動作は第2の実施の形態と同様である。
【0042】
(第4の実施の形態)
本実施形態は、図8に示すように、第1の実施の形態においてダイオードD1とコンデンサC1との位置を入れ替え、ダイオードD2の接続極性を逆にしたものである。したがって、第1の実施の形態では主としてスイッチング素子Q2のオン時にコンデンサC1が充電されたのに対して、本実施形態では主としてスイッチング素子Q1のオン時にコンデンサC1が充電されることになる。したがって、ダイオードD2が導通する際には、放電灯LaとインダクタLrとの直列回路には、整流器DBの出力電圧|Vac|とコンデンサC1の両端電圧Vc1との差の電圧が印加される。ここに、インダクタLrの作用によって放電灯Laには電流が引き続き流れるから、放電灯Laは安定点灯を継続する。他の構成および動作は第1の実施の形態と同様である。また、第2の実施の形態のようにコンデンサCcを設けたり、第3の実施の形態のようにコンデンサCcとダイオードDaとを設けたりしてもよい。
【0043】
(第5の実施の形態)
本実施形態は、図9に示すように、インバータ回路INVとして、1個のスイッチング素子Q1と、スイッチング素子Q1に直列接続された並列共振回路とを備えるものを用いている。並列共振回路はインダクタLsとコンデンサCsとの並列回路であって、スイッチング素子Q1をオンオフさせることによって、スイッチング素子Q3と並列共振回路との接続点の電位を交番させるものである。つまり、ここではいわゆる電圧共振型の1石式インバータ回路を用いている。インバータ回路INVの構成以外は第1の実施の形態と同様であって、同様に動作する。また、本実施形態においても第2の実施の形態や第3の実施の形態の技術を適用することが可能である。
【0044】
(第6の実施の形態)
本実施形態は、図10に示すように、第1の実施の形態におけるコンデンサCinとダイオードDiとの並列回路に代えてインダクタLiを接続したものである。要するにインピーダンス要素Z1としてインダクタLiを用いているのである。このインピーダンス要素Z1は、上述の説明から明らかなように、入力電流歪を抑制し、また力率の低下を抑制する効果をもたらす。
【0045】
本実施形態の構成においても第1の実施の形態と同様に、ダイオードD2が導通してコンデンサC1が充電される際に、インダクタLrの作用により放電灯Laに電流を流し続けることができて放電灯Laの安定点灯状態を維持することができる。しかも、本実施形態ではインダクタLiを設けていることによって、このインダクタLiによっても放電灯Laに電流を流し続けることができて、安定な放電点灯が可能になる。他の構成および動作は第1の実施の形態と同様であり、本実施形態においても第2の実施の形態や第3の実施の形態の構成を適用することが可能である。
【0046】
(第7の実施の形態)
本実施形態は、図11に示すように、第1の実施の形態において、放電灯LaとインダクタLrとの直列回路に並列接続されるインダクタLbを追加したものである。この構成では、コンデンサC1の充電経路として、インダクタLrを通る経路に加えてインダクタLbを通る経路が形成されることになり、コンデンサC1の充電電流を確保しやすくなる。しかも、インダクタLbを調節すれば、コンデンサC1の充電電流を任意かつ容易に調節することができる。他の構成および動作は第1の実施の形態と同様である。また、本実施形態においても第2の実施の形態や第3の実施の形態の技術を適用することができる。
【0047】
(第8の実施の形態)
本実施形態は、図12に示すように、第1の実施の形態における放電灯LaとインダクタLrとの直列回路に代えて、トランスT1の1次巻線をインバータ回路INVとコンデンサCaとの間に接続し、トランスT1の2次巻線にインダクタLrを介して放電灯Laを接続してある。また、放電灯Laのフィラメントにおける非電源側端間にコンデンサCrを接続してある。本実施形態の構成は図1に示した基本回路1の構成に完全には一致しないが、トランスT1の1次巻線がインピーダンス要素Z2として機能するものである。本実施形態では、スイッチング素子Q1,Q2が交互にオンオフすることによってハーフブリッジ型のインバータ回路として動作する。
【0048】
次に動作を説明する。以下ではコンデンサC1に充電電流を流すことができる期間と、コンデンサC1が放電する期間とに分けて説明する。
【0049】
コンデンサC1に充電電流を流すことができるのは、コンデンサC1の両端電圧よりも整流器DBの出力電圧が高い期間であって、交流電源Vsの電圧のピーク付近の期間である。この期間には、図13(a)〜(f)のように動作する。なお、図13は定常時の動作を示している。すなわち、図13(a)のようにスイッチング素子Q2がオンであるときにコンデンサCinの両端電圧が、整流器DBの出力電圧|Vac|とコンデンサCfの両端電圧との差電圧に達すると、整流器DB−コンデンサCa−トランスT1の1次巻線−スイッチング素子Q2−整流器DBの経路で電流が流れる。スイッチング素子Q2がオフになると、図13(b)のように、整流器DB−コンデンサCa−トランスT1の1次巻線−スイッチング素子Q1−コンデンサCf−整流器DBの経路で電流が流れ、また図13(c)のように、トランスT1−スイッチング素子Q1−コンデンサC1−ダイオードD2−トランスT1の経路で回生電流が流れる。このように、図13(a)(b)の期間には交流電源Vsから入力電流が流れ、またコンデンサC1はトランスT1に蓄積されたエネルギの回生電流で充電される。
【0050】
スイッチング素子Q1のオン時には、図13(d)のように、コンデンサCa−ダイオードDi(コンデンサCin)−スイッチング素子Q1−トランスT1の1次巻線−コンデンサCaの経路でコンデンサCaの電荷が放出される。
【0051】
この状態でスイッチング素子Q1がオフになると、コンデンサCaとインダクタLrとが起電力となり、図13(e)のように、コンデンサCa−ダイオードDi(コンデンサCin)−コンデンサCf−スイッチング素子Q2−トランスT1の1次巻線−コンデンサCaの経路で電流が流れ、スイッチング素子Q2のオンによって、図13(f)のように、コンデンサCin−コンデンサCa−トランスT1の1次巻線−スイッチング素子Q2−コンデンサCf−コンデンサCinの経路で、コンデンサCinとコンデンサCfとの電荷が放出される。こうしてコンデンサCinの両端電厚が、整流器DBの出力電圧|Vac|とコンデンサCfの両端電圧との差電圧に達すると、図13(a)の状態に戻って上述の動作を繰り返す。
【0052】
上述の説明から明らかなように、コンデンサC1の両端電圧Vc1よりも整流器DBの出力電圧|Vac|のほうが高い期間において、トランスT1の存在によって放電灯Laに電流を流し続けることができ、コンデンサC1を充電しつつも放電灯Laの安定点灯状態を確保することができるのである。
【0053】
一方、整流器DBの出力電圧|Vac|がコンデンサC1の両端電圧Vc1以下である期間には、図14(a)のようにスイッチング素子Q2がオンであってコンデンサCinの両端電圧が、整流器DBの出力電圧|Vac|とコンデンサCfの両端電圧との差電圧に達すると、整流器DB−コンデンサCa−トランスT1の1次巻線−スイッチング素子Q2−整流器DBの経路で電流が流れる。
【0054】
次に、スイッチング素子Q2がオフになると、図14(b)のように、整流器DB−コンデンサCa−トランスT1の1次巻線−スイッチング素子Q1−コンデンサCf−整流器DBの経路で電流が流れる。つまり、図14(a)(b)の状態において交流電源Vsから入力電流を流すことができる。こうしてコンデンサCaが充電されてインダクタLrのエネルギが放出されると、図14(c)のように、コンデンサCa−ダイオードDi(コンデンサCin)−スイッチング素子Q1−トランスT1の1次巻線−コンデンサCaの経路に電流が流れる。
【0055】
この状態においてスイッチング素子Q1がオフになると、図14(d)のようにトランスT1−コンデンサCa−ダイオードDi(コンデンサCin)−コンデンサCf−スイッチング素子Q2−トランスT1の経路で、トランスT1の回生電流が流れる。その後、図14(d)のように、コンデンサCf−コンデンサCin−コンデンサCa−トランスT1の1次巻線−スイッチング素子Q2−コンデンサCfの経路で、コンデンサCinとコンデンサCfとの電荷が放出され、さらにコンデンサCfの両端電圧が低下すると、図14(e)のようにコンデンサC1−コンデンサCin−コンデンサCa−トランスT1の1次巻線−スイッチング素子Q2−コンデンサC1の経路で電流が流れる。こうしてコンデンサCinの両端電圧が整流器DBの出力電圧|Vac|とコンデンサCfの端子電圧との差電圧以上になると、図14(a)の状態に戻って上述の動作を繰り返すのである。
【0056】
上述の説明から明らかなように、スイッチング素子Q1,Q2のオンオフに伴ってコンデンサCinが充放電を繰り返し、整流器DBの出力電圧の大小にかかわらず交流電源Vsから入力電流を高周波的に流すことができるから、交流電源Vsと整流器DBとの間に高周波阻止用の小型のフィルタを設けるだけで入力電流歪を抑制することができる。また、上述のように、整流器DBの出力電圧|Vac|が比較的高い期間にはコンデンサC1に充電電流が流れ、比較的低い期間にはコンデンサC1から放電電流が流れるのであって、整流器DBの出力電圧|Vac|が比較的低い期間でも放電灯Laに電流を流すことが可能になり、交流電源Vsの1周期内の電圧変動による放電灯Laの光出力の変動を抑制することができる。
【0057】
ところで、本実施形態のようにトランスT1を用いるとともに2次側に放電灯La、共振用のコンデンサCrおよび共振用のインダクタLrを接続した構成では、トランスT1の1次巻線には2次側に流れる負荷電流を巻数比倍した電流も流れるから、インダクタのみを用いる場合に比較すると、コンデンサC1への充電電流が増加することになる。したがって、コンデンサC1に十分な充電電流を流すことができ、コンデンサC1の両端電圧の低下を抑制することができる。このことは、入力電流の流れる期間の増加につながり、結果的に入力電流歪の抑制につながる。また、コンデンサC1に流れる充電電流が多くなれば、それだけ出力電力を大きくとることが可能になる。
【0058】
さらに、他の実施の形態と同様に、ダイオードD2の導通時に共振用のインダクタLrを通して放電灯Laに電圧が印加されるから、放電灯Laの印加電圧が不安定になることがなく、放電灯Laの立ち消えやちらつきを防止することができ、安定点灯状態を維持することができる。
【0059】
本実施形態において、図15のように、トランスT1としてリーケージトランスT1’を用いるようにすれば、インダクタLrをリーケージインダクタによって代用することができ、インダクタLrは不要になる。また、図15に示す構成では整流器DBの直流出力端の正極にダイオードDimを介してコンデンサCaおよびダイオードDiを接続してある。この構成を採用すれば、部品点数が低減する。他の構成および動作は第1の実施の形態と同様である。
【0060】
(第9の実施の形態)
本実施形態は、図16に示すように、第8の実施の形態に対して、コンデンサC1とダイオードD1との位置を入れ替えるとともに、ダイオードD2の極性を逆にしたものであって、第1の実施の形態に対する第4の実施の形態の関係と同様のものである。したがって、コンデンサC1の充電電流がスイッチング素子Q1ではなくスイッチング素子Q2を通る点で相違するのみであって、他の構成および動作は第8の実施の形態と同様である。
【0061】
(第10の実施の形態)
本実施形態は、図17に示すように、第8の実施の形態の変形例であって、第8の実施の形態ではコンデンサCaの一端を整流器DBの直流出力端の正極に接続していたのに対して、本実施形態では、整流器DBの直流出力端の負極に接続している。また、コンデンサCinとダイオードDiとの並列回路を、コンデンサCaとスイッチング素子Q1との間に挿入する代わりに、コンデンサCaとスイッチング素子Q2との間に挿入してある。ダイオードDiはスイッチング素子Q2にアノードが接続される。他の構成は第8の実施の形態と同様であって、同様に動作する。
【0062】
(第11の実施の形態)
本実施形態は、図18に示すように、第8の実施の形態の変形例であって、第10の実施の形態におけるコンデンサC1とダイオードD1との位置を入れ替えるとともに、ダイオードD2の極性を逆にしたものである。したがって、コンデンサC1の充電電流がスイッチング素子Q1ではなくスイッチング素子Q2を通る点で相違するのみであって、他の構成および動作は第10の実施の形態と同様である。
【0063】
(第12の実施の形態)
本実施形態は、図19に示すように、第8の実施の形態に対してインダクタLrをトランスT1の2次巻線と直列接続する代わりに1次巻線と直列接続し、またコンデンサCinを省略するとともに、ダイオードDimとコンデンサCimとを追加したものである。ダイオードDimは整流器DBの直流出力端の正極とコンデンサCaおよびダイオードDinの接続点との間に挿入され、コンデンサCimはダイオードDimに直列接続されるとともに、コンデンサCimとダイオードDimとの直列回路が整流器DBの直流出力端間に接続される。
【0064】
この構成ではコンデンサCimがコンデンサCinと同様に交流電源Vsからの入力電流を高周波的に流す機能を有するものであり、コンデンサCimの電荷がトランスT1の1次巻線を通る経路で放電された後に、交流電源Vsからの入力電流が流れるようになっている点で第8の実施の形態とはやや異なるが、基本的な動作は第8の実施の形態と同様である。この回路構成を採用しても放電灯Laの立ち消えやちらつきを防止することができる。
【0065】
参考例1
本例は、図20に示すように、図12に示した第8の実施の形態においてインバータ回路INVの出力端に一端を接続したインダクタLyを設け、このインダクタLyの他端にトランスT1の1次巻線を接続するとともに、インダクタLyとトランスT1の1次巻線との接続点にダイオードD2のカソードを接続した構成を有する。他の構成は基本的に第8の実施形態と同様である。
【0066】
この構成の動作は第8の実施の形態とほぼ同様であるが、コンデンサC1の充電電流はインダクタLyを通して流れる。この回路構成では、ダイオードD2が導通したときに、トランスT1−コンデンサCa−ダイオードDi−コンデンサCf−ダイオードD1−ダイオードD2−トランスT1の経路に電流が流れるが、インダクタLyが設けられていることによって、放電灯Laは安定点灯状態を維持する。他の構成および動作は第8の実施の形態と同様である。
【0067】
参考例2
本例は、図21に示すように、図2に示した参考回路の具体例である。つまり、インバータ回路INVを一対のスイッチング素子Q1,Q2の直列回路で構成し、インピーダンス要素Z1にはコンデンサCinを用いている。スイッチング素子Q1,Q2はオン時には双方向に電流を流すことができ、オフ時には逆方向に電流を流すことができるものを用いる。たとえば、トランジスタのコレクタ−エミッタにダイオードを逆並列に接続してダイオードがオフ時の電流経路を形成するものやMOSFETを用いることができる。MOSFETであればその構造上から形成されるボディダイオードがオフ時の電流経路になる。また、インピーダンス要素Z2はインダクタLzを用いている。両スイッチング素子Q1,Q2は図示しない制御回路によって交互にオンオフされる。交流電源Vsは商用電源であって、スイッチング素子Q1,Q2のオンオフの周波数は交流電源Vsの周波数よりも十分に高い周波数に設定される。他の構成は参考回路に示した通りである。
【0068】
この回路では、整流器DBの出力電圧|Vac|がコンデンサC1の両端電圧Vc1よりも高い期間において、スイッチング素子Qがオンになると、整流器DB−ダイオードDi−コンデンサC1−ダイオードD2−インダクタLr−スイッチング素子Q2−整流器DBの経路で電流が流れる。このとき、整流器DBの出力端およびダイオードDiの接続点と、放電灯LaおよびインダクタLrの接続点との間の電圧はダイオードD2によりクランプされて、ほぼ一定に保たれるが、インダクタLzが設けられていることによって放電灯Laに電流を流し続けることができ、放電灯Laを安定点灯状態に維持することができる。他の構成および動作は第1の実施の形態と同様である。
【0069】
参考例3
本例は、図22に示すように、参考例2におけるインダクタLzを抵抗Rzに置き換えたものである。つまり、参考回路においてインダクタZ2を抵抗Rzとしたものである。このように抵抗Rzを放電灯Laに直列接続している場合も、放電灯Laに電流を流し続けることが可能であり、放電灯Laを安定点灯状態に維持することができる。他の構成および動作は第1の実施の形態と同様である。
【0070】
【発明の効果】
請求項1の発明は、交流電源を整流する整流器と、少なくとも1個のスイッチング素子を含み直流電圧を高周波電圧に変換するインバータ回路と、平滑用のコンデンサと、コンデンサからインバータ回路への給電経路に挿入されコンデンサの放電電流が通過する放電用ダイオードと、整流器の直流出力端からインバータ回路への給電経路に挿入された第1のインピーダンス要素と、インバータ回路の出力端と整流器の直流出力端との間に挿入され共振回路と放電灯とを含む負荷回路およびインダクタと、インバータ回路を構成するスイッチング素子のオン時に第1のインピーダンス要素と負荷回路の一部とスイッチング素子とを通る経路でコンデンサに充電電流を流す充電用ダイオードとを備え、充電用ダイオードとインバータ回路の出力端との間に負荷回路およびインダクタが挿入されるものであり、この構成によれば、放電灯に電流を流し続けることを可能にし、平滑用のコンデンサに充電電流が流れるときに生じる放電灯の放電の不安定を改善することができる。
【0071】
請求項8の発明は、交流電源を整流する整流器と、少なくとも1個のスイッチング素子を含み直流電圧を高周波電圧に変換するインバータ回路と、平滑用のコンデンサと、コンデンサからインバータ回路への給電経路に挿入されコンデンサの放電電流が通過する放電用ダイオードと、整流器の直流出力端からインバータ回路への給電経路に挿入された第1のインピーダンス要素と、インバータ回路の出力端と整流器の直流出力端との間に1次巻線が挿入され2次側に放電灯が接続されるトランスと共振回路とを含む負荷回路およびインダクタと、インバータ回路を構成するスイッチング素子のオン時に第1のインピーダンス要素と負荷回路の一部とスイッチング素子とを通る経路でコンデンサに充電電流を流す充電用ダイオードとを備え、充電用ダイオードとインバータ回路の出力端との間に負荷回路およびインダクタが挿入されるものであり、この構成によれば、放電灯に電流を流し続けることを可能にし、平滑用のコンデンサに充電電流が流れるときに生じる放電灯の放電の不安定を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本回路1を示し、(a)は回路図、(b)は等価回路図である。
【図2】 本発明の参考回路を示し、(a)は回路図、(b)は等価回路図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態を示す回路図である。
【図4】同上の動作説明図である。
【図5】同上の動作説明図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態を示す回路図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態を示す回路図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態を示す回路図である。
【図9】本発明の第5の実施の形態を示す回路図である。
【図10】本発明の第6の実施の形態を示す回路図である。
【図11】本発明の第7の実施の形態を示す回路図である。
【図12】本発明の第8の実施の形態を示す回路図である。
【図13】同上の動作説明図である。
【図14】同上の動作説明図である。
【図15】同上の変形例を示す回路図である。
【図16】本発明の第9の実施の形態を示す回路図である。
【図17】本発明の第10の実施の形態を示す回路図である。
【図18】本発明の第11の実施の形態を示す回路図である。
【図19】本発明の第12の実施の形態を示す回路図である。
【図20】 参考例1を示す回路図である。
【図21】 参考例2を示す回路図である。
【図22】 参考例3を示す回路図である。
【図23】従来例を示す回路図である。
【符号の説明】
C1平滑用のコンデンサ
Cim コンデンサ
Cin コンデンサ
Cr コンデンサ
Cs コンデンサ
D1 放電用のダイオード
D2 充電用のダイオード
DB 整流器
Di ダイオード
INV インバータ回路
La 放電灯
Lb インダクタ
Lr インダクタ
Ls インダクタ
Ly インダクタ
Lz インダクタ
Q1,Q2 スイッチング素子
Rz 抵抗
T1 トランス
Vs 交流電源
Z1 第1のインピーダンス要素
Z2 第2のインピーダンス要素

Claims (9)

  1. 交流電源を整流する整流器と、少なくとも1個のスイッチング素子を含み直流電圧を高周波電圧に変換するインバータ回路と、平滑用のコンデンサと、前記コンデンサからインバータ回路への給電経路に挿入され前記コンデンサの放電電流が通過する放電用ダイオードと、整流器の直流出力端からインバータ回路への給電経路に挿入された第1のインピーダンス要素と、インバータ回路の出力端と整流器の直流出力端との間に挿入され共振回路と放電灯とを含む負荷回路およびインダクタと、インバータ回路を構成する前記スイッチング素子のオン時に第1のインピーダンス要素と負荷回路の一部とスイッチング素子とを通る経路で前記コンデンサに充電電流を流す充電用ダイオードとを備え、充電用ダイオードとインバータ回路の出力端との間に負荷回路およびインダクタが挿入されることを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 前記インダクタは、前記負荷回路に含まれる共振回路の構成要素として兼用されていることを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  3. 前記インダクタは、負荷回路に含まれる共振回路とは別に設けられていることを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  4. 前記インバータ回路は高周波で交互にオンオフされる2個のスイッチング素子の直列回路であることを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  5. 前記インバータ回路は、高周波でオンオフされるスイッチング素子と第2のインダクタとの直列回路を含むことを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  6. 第1のインピーダンス要素は、整流器から前記コンデンサへの充電電流が通過可能な極性に接続されたダイオードと、ダイオードと並列に接続されたコンデンサとからなることを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  7. 前記第1のインピーダンス要素は第3のインダクタよりなることを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  8. 交流電源を整流する整流器と、少なくとも1個のスイッチング素子を含み直流電圧を高周波電圧に変換するインバータ回路と、平滑用のコンデンサと、前記コンデンサからインバータ回路への給電経路に挿入され前記コンデンサの放電電流が通過する放電用ダイオードと、整流器の直流出力端からインバータ回路への給電経路に挿入された第1のインピーダンス要素と、インバータ回路の出力端と整流器の直流出力端との間に1次巻線が挿入され2次側に放電灯が接続されるトランスと共振回路とを含む負荷回路およびインダクタと、インバータ回路を構成する前記スイッチング素子のオン時に第1のインピーダンス要素と負荷回路の一部とスイッチング素子とを通る経路で前記コンデンサに充電電流を流す充電用ダイオードとを備え、充電用ダイオードとインバータ回路の出力端との間に負荷回路およびインダクタが挿入されることを特徴とする放電灯点灯装置。
  9. 第1のインピーダンス要素の一部の構成要素が整流器の直流出力端間に接続されることを特徴とする請求項8記載の放電灯点灯装置。
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