JP3831967B2 - 2,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルの製造方法 - Google Patents
2,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルの製造方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はフェノールノボラック樹脂およびエポキシ樹脂の改質剤の原料として有用な2,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
芳香族のビス(メトキシメチル)誘導体として、従来より、1,4−ビス(メトキシメチル)ベンゼンが知られており、これを用いたフェノール樹脂類について特公昭47−13782、特公昭47−15111および特公昭48−10960に記載されている。しかし、ビス(メトキシメチル)ビフェニルは、知られていない。特公昭47−13782および特公昭47−15111には、ビス(アルコキシメチル)ビフェニルがフェノール重合体の製造に使用しうる説明が見られる。しかし、フェノール重合体に実際に使用した実験例はない。
【0003】
また、ドイツ公開公報(DE−2648701)には、ビス(メトキシメチル)ビフェニルの異性体のうち、4,4’体をポリ塩化ビニルの防炎向上剤の1成分として使用した例と合成例が記載されている。この方法は、ビフェニルをクロルメチル化し、水酸化カリウムの存在下でメタノールと反応させてビス(メトキシメチル)ビフェニルを合成するというものである。しかし、クロルメチル化する段階で4,4’−体が生成するため、4,4’体以外のビス(メトキシメチル)ビフェニルを合成することが極めて困難である。また、ビフェニルに1個のクロルメチル基を導入するのは比較的容易ではあるが、2個のクロルメチル基を導入するのは困難であり、この文献によれば、反応に20時間程度の長時間を要し、しかも60%程度の収率である。
従って、4,4’体以外の新規なビス(メトキシメチル)ビフェニルの製造方法、および4,4’体も含めたビス(メトキシメチル)ビフェニルの収率がよく工業的に成り立ちうる製造方法が求められていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本出願の発明者らは、有効な合成手段が無かった2,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルを得るべく、その製造方法について鋭意検討を重ね、有用な中間体となる該化合物を見いだすと同時に、経済的で工業上実用的な合成方法を確立することにより、本発明を完成した。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一般式(I)で示されるビス(メトキシメチル)ビフェニルのうち、2,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルに関すものである。
【0006】
【化1】
(但し、4,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルを除く)
【0007】
一般式(I)は、具体的には式(Ia)〜式(If)に示す6種類のビス(メトキシメチル)ビフェニルである。
【0009】
【化2】
【0010】
本発明は、一般式(II)で示されるメトキシメチルハロゲン化ベンゼンを脱ハロゲン化カップリング反応させて一般式(I)で示されるビス(メトキシメチル)ビフェニルを製造する方法に関する。本発明は、特に2,4’−体の製造に適した方法である。
【0011】
【化3】
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明のビス(メトキシメチル)ビフェニルは、次の方法によって合成することができる。
【0013】
【化4】
【0014】
【化5】
【0015】
【化6】
【0016】
まず中間体となるメトキシメチルハロゲン化ベンゼンの合成方法について説明する。
メトキシメチルヨードベンゼンの合成法(方法1の工程A):
ヨード体の場合には、原料のメトキシメチルベンゼン、ヨウ素、ヨウ素酸、触媒及び溶媒から成る混合物を50〜100℃の温度で加熱攪拌することにより得られる。その際のヨウ素及びヨウ素酸の使用量は、原料に対して1/4 〜1/2 倍モル、特に1/3 〜 1/2.5倍モルが適当である。少ないと原料が100%消費されず、逆に多いとジヨード体等の副生物が生成し、好ましくないからである。
【0017】
このときに使用する酸触媒は、プロトン酸が好ましく、その中でも、例えば硫酸やp−トルエンスルフォン酸等の不揮発酸が特に好ましい。その使用量は原料に対して1/5 〜1/30倍モル、特に1/2 〜1/15倍モルが適当である。少ないと反応速度が遅く、多すぎると急激な反応が起こる問題があるからである。
【0018】
本発明で使用する溶媒は、酢酸、プロピオン酸等の脂肪酸系溶媒が好ましく、特に酢酸が好ましい。脂肪酸系溶媒は単独または2種以上脂肪酸の混合物で用いても良いが、n−ヘキサン、n−オクタン等の低沸点炭化水素類またはクロロホルム、ジクロルメタン等のハロゲン化炭化水素類と混合して用いてもよい。
【0019】
反応は40〜120℃の範囲で行うのが好ましく、特に60〜90℃の範囲が適当である。温度が低いと反応速度が遅く、また高いと種々の副生物が生成するからである。反応時間は、3〜12時間の範囲で行うのが好ましく、特に5〜8時間の範囲が適当である。
【0020】
このヨード体を得る方法では、得られるメトキシメチルヨードベンゼンは通常式(IIa )〜(IIc) で表されるo体、m体及びp体の異性体の混合物として得られ、その割合は使用するハロゲンの種類、反応条件により変動するが、通常o体: m体: p体= 1:(0.2〜0.4):(2 〜 4) の混合物として得られる。
【0021】
【化7】
【0022】
メトキシメチルヨードベンゼンのo体、m体及びp体の異性体のうち特定の異性体は、上記の反応で得られた混合物を蒸留等の通常の分離方法で分離することによって得ることができる。
【0023】
メトキシメチルブロムベンゼンの合成法(方法1の工程A):
ブロム体の場合は常法により、メトキシメチルベンゼン及びジクロロメタン等の溶媒から成る混合物に0〜25℃において臭素を滴下することにより得られる。(例えば、ジャーナル オブ ケミカルソサイティー(JCS) 36ページ
1941)
【0024】
このブロモ体を得る方法においても、得られるメトキシメチルブロムベンゼンは通常式(IIa )〜(IIc) で表されるo体、m体及びp体の異性体の混合物として得られ、その割合は使用するハロゲンの種類、反応条件により変動するが、通常o体: m体: p体= 1:(0.2〜0.4):(2 〜 4) の混合物として得られる。
【0025】
メトキシメチルブロムベンゼンのo体、m体及びp体の異性体のうち特定の異性体は、上記の反応で得られた混合物を蒸留等の通常の分離方法で分離することによって得ることができる。
【0026】
メトキシメチルクロロベンゼンの合成法(方法2の工程C):
クロル体の合成は、pまたはo−クロルベンジルクロリド、またはそれらの混合物をメタノール等の溶媒中、40〜90℃でNaOCH3 と反応させてエーテル化することにより得られる。
【0027】
次に、メトキシメチルハロゲン化ベンゼンのカップリング反応によるビス(メトキシメチル)ビフェニルの合成について説明する。
メトキシメチルハロゲン化ベンゼン、またはメトキシメチルハロゲン化ベンゼンの3種の異性体の混合物を工程Bに従いニッケル錯体、金属の存在下、溶媒中で反応させるとハロゲンが脱離すると同時にベンゼン環がカップリングし、ビス(メトキシメチル)ビフェニルが得られる。
【0028】
ここで用いるニッケル錯体は、ビピリジルニッケルジクロリド、ビスピリジンニッケルジクロリド等のピリジン系錯体、ビストリフェニルフォスフィンニッケルジクロリド、ビスジフェニルフォスフィノエタンニッケルジクロリド等のフォスフィン系錯体等である。好ましいのは、ピリジン系錯体で、特にビピリジルニッケルジクロリドが好ましい。
【0029】
ここで、使用するニッケル錯体の量は、メトキシメチルハロゲン化ベンゼンに対して、モル比で1/100〜1倍、好ましくは1/15〜1/50倍である。少なすぎると原料が完全に消費されず、多すぎると経済的でないという問題があるからである。
金属としては、亜鉛、マンガンおよびマグネシウムを用いることができる。これらの金属は通常粉末状で用いるのが好ましい。使用量は、メトキシメチルハロゲン化ベンゼンに対して、モル比で0.5〜2倍、好ましくは0.55〜1倍である。少なすぎると原料が消費されず、多すぎると反応混合物がスラリ状になって取り扱いにくく、また経済的でもないという問題があるからである。
【0030】
溶媒は、J. Org. Chem. 51,(1986),2627やBull. Chem Soc. Jpn.,63,80(1990) 等に記載されている通常のカップリング反応に用いる溶媒であるジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルホルムアミド(DMF)等の非プロトン性極性溶媒を用いることができる。しかし、メトキシメチルハロゲン化ベンゼンの脱ハロゲン化カップリング反応においては、副生物が多量に生成し工業上必ずしも有利といえないことが多い。
即ち、本願発明者らが脱ハロゲン化カップリング反応を詳細に検討した結果、溶媒の種類と使用する金属との組み合わせによって、反応成績が大きく変化することを見いだした。
即ち、1,3-ジメチル-2- イミダゾリジノン(DMI)と亜鉛粉末、DMAcとマンガン粉末、DMFとマンガン粉末を組み合わせた系等を採用すると、温和な反応条件下で高収率で、目的とするビス(メトキシメチル)ビフェニルの各種異性体およびそれらの混合物を得ることができる。
【0031】
また、ニッケル錯体と金属粉末の混合物を100〜200℃の温度で2〜10mmHgの減圧下または窒素下で加熱処理した後、メトキシメチルハロゲン化ベンゼンと溶媒とを加えて脱ハロゲン化カップリング反応を行うことが特に好ましい。種々の溶媒−金属粉末系において、高収率で目的物を得ることができ、同時に、触媒、金属粉末および溶媒の使用量が上記のJ. Org. Chem. 51,(1986),2627等で示されている使用量に比べて1/2〜1/3に低減できるからである。
また、メトキシメチルハロゲン化ベンゼン、金属および溶媒からなる混合物に、ニッケル錯体を少量ずつ逐次添加することで、急激な温度上昇を抑えながら反応させ、高収率で目的物を得ることができる。
その結果、ニッケル錯体−金属粉末触媒系を用いたメトキシメチルハロゲン化ベンゼン類の脱ハロゲン化カップリング反応を経由する各種ビス(メトキシメチル)ビフェニル異性体およびそれらの混合物の工業的で経済的な製造法を確立できた。
【0032】
このカップリング反応は、通常50〜200℃、特に70〜180℃の範囲で1〜8時間程度行うのが適当である。
【0033】
さらに、カップリングの次の方法によっても行うことができる。
まず、工程Dに示されるように、常法に従い、メトキシメチルハロゲン化ベンゼンと金属マグネシウムまたは金属亜鉛と反応させて、対応するグリニヤール試薬に変換する。
続いて、工程Eに従い、ニッケル、コバルト等の金属錯体の存在下で脱ハロゲンカップリング反応を行う。
その際得られる6種の異性体の割合は、Zn或いはMgのどちらを用いる方法でもIa :Ib :Ic :Id :Ie :If =1:(O.2 〜 0.6):(4〜7):(0.01〜0.1):(0.5 〜 2.0):(5〜15) である。
【0034】
以上のカップリング反応後、反応液から無機物を除いた後、蒸留または再結晶操作によって、ビス(メトキシメチル)ビフェニルを得ることができる。このとき精密蒸留または注意深く再結晶を行うことにより、複数の各成分に分けることが可能であり、用途に応じて異性体の混合物を得ることもできる。
本発明では、2,2’体、2,4’体および4,4’体の生成割合が大きいので、これらの異性体の製造に特に適している。
また、特定のビス(メトキシメチル)ビフェニルの異性体をさらに効率的に製造するためには、カップリング反応に用いる原料、即ち、メトキシメチルハロゲン化ベンゼンとして特定の異性体を用いることが特に好ましい。例えば、4,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルを製造するには、p−メトキシメチルハロゲン化ベンゼンを原料として用いる。
【0035】
【実施例】
以下、本発明について実施例に基づいて本発明について説明する。
〔実施例1〕 メトキシメチルベンゼンのヨード化
メトキシメチルベンゼン 146.5g (1.20 mol)、酢酸300ml 、n-ヘキサン80mlの溶液にヨウ素101.5g(0.40mol) 、ヨウ素酸70.3g (0.40mol) 及び硫酸4ml を加え、80℃で5時間攪拌した。反応液にn-ヘキサン600ml と水700ml を加えて良く振り混ぜた後n-ヘキサン層を分離、洗浄、乾燥した。溶媒を留去した後減圧蒸留してメトキシメチルヨードベンゼンの3 種の異性体の混合物 216.5g (0.87mol) を得た。
沸点:93 〜96℃/4mmHg 。
ガスクロマトグラフィー( カラム:アピエゾングリースL 10% on Uniport 2m)では、ピークが2 本(ピーク面積比 1:3) であった。しかし、13C-NMR 測定の結果、o-体、p-体の他にm-体も混入していることが分かった。これ等の結果をもとに1H-NMRから組成物中の異性体の求め、o-体:m-体:p-体=1:0.25:2.8 であることが分かった。
【0036】
〔実施例2〕 メトキシメチルベンゼンのブロム化
メトキシメチルベンゼン 12.2g(0.1mol)、酢酸ナトリウム8.2g(0.1mol)及びジクロルメタン100ml から成る混合物にBr2 12.0g(75mmol) を3時間かけて室温で滴下した。その後60℃に昇温し、更に3 時間反応を続けた。反応終了後亜硫酸ナトリウム水溶液を加えて残存臭素を不活性化し、分液操作によりジクロルメタン層を分離した。水洗、乾燥した後ガスクロ分析した結果、メトキシメチルブロムベンゼンの3種の異性体組成物 18.3g( 91mmol) を得た。この組成物の異性体割合は、
o-体:m-体:p-体=1: 0.20 : 3.8
であった。
【0037】
〔実施例3〕 メトキシメチルヨードベンゼンの脱ヨウ素カップリング
実施例1で得られたメトキシメチルヨードベンゼン(3種の異性体混合物)174.3g(0.70mol) 、ビピリジルニッケルジクロリド(Ni(bipy)Cl2 ・H2O )14.2g(46.7mmol) 、亜鉛粉末 50.4g(0.77g原子) 、ピリジン9.2g(0.117mol)およびDMI350mlから成る混合物を90℃で5.5 時間激しく攪拌した。反応応終了後、固形物を吸引濾過で除き、大部分の溶媒を減圧蒸留で除去した。冷却後釜残に5%塩酸水溶液を加えて充分混合して分液した。油層部を更に水で洗浄し、残存する少量の溶媒を減圧留去した。残滓をガスクロ分析(SE-30,5%,2m,120〜230 ℃) した結果、ビス(メトキシメチル)ビフェニルの6種の異性体混合物80.3g(0.332mol) が得られた。
各異性体の割合は、
2,2'-:2,3'-:2,4'-:3,3'-:3,4'-:4,4'- = 1: 0.5: 5.5: 0.08: 0.3: 7.5
であった。
【0038】
〔実施例4〕 メトキシメチルブロムベンゼンの脱臭素カップリング
実施例2で得られたメトキシメチルブロムベンゼン混合物20.1g(0.10mol)、Ni(bipy)Cl2 ・H2O 2.04g(6.7mmol)、亜鉛粉末7.19g(0.11g 原子) 、ピリジン 1.32g(16.7mmol)およびDMI 50mlを90℃で5.5 時間激しく攪拌した。反応終了後、実施例3と同様の後処理、分析を行った結果、ビス(メトキシメチル)ビフェニルの6種の異性体混合物11.5g(47.5mmol) が得られた。
各異性体の割合は、
2,2'-:2,3'-:2,4'-:3,3'-:3,4'-:4,4'- =1: 0.4: 7.6: 0.04: 1.3: 14.2
であった。
【0039】
〔実施例5〕 メトキシメチルクロルベンゼンの脱塩素カップリング
冷却管、ガス導入管、攪拌装置を備えた3lの四つ口フラスコにNi(bipy)Cl2・H2O 30.4g(0.1mol) 及びマンガン粉末90.5g(1.65グラム原子) をとり、窒素ガス気流下100 ℃で1時間加熱した。
次に、p−メトキシメチルクロルベンゼン352.1g(2.25mol) 、o−メトキシメチルクロルベンゼン117.4g(0.75mol) およびDMAc1.5lの混合液を前記の四つ口フラスコに加え、120 ℃で激しく攪拌しながら3時間反応させた。
室温まで冷却後固形物をろ別し、ろ液を減圧蒸留することによりDMAcを留去した。釜残に3%塩酸水溶液400ml を加え、充分攪拌した後析出物をろ別する。ろ液を3%炭酸ナトリウム水溶液250ml および水250ml で逐次洗浄し、油層部を200 ℃、3 torrで減圧蒸留し、154 〜174 ℃の留分328.4g(1.36mol) 得た。この液体をガスクロ測定したところ、純度は99.6% であり、目的物の収率は90.0%であった。
各異性体の割合は、
2,2'-: 2,4'-:4,4'- = 0.2: 42.6: 55.8
であった。
【0040】
〔参考例1〕o−メトキシメチルクロルベンゼンの脱塩素カップリングによる2,2’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルの合成
冷却管、ガス導入管、攪拌装置を備えた300mlの四つ口フラスコにNi(bipy)Cl2・H2O10.03g(33mmol)及びマンガン粉末30.1g(0.55グラム原子)をとり、窒素ガス気流下120℃で1時間加熱した。次に、o−メトキシメチルクロルベンゼン156.6g(1.00mol)およびDMAc300mlの混合液を前記の四つ口フラスコに加え、120℃で激しく攪拌しながら5時間反応させた。室温まで冷却後固形物をろ別し、ろ液を減圧蒸留することによりDMAcを留去した。釜残にトルエン100mlおよび3%塩酸水溶液130mlを加え、充分攪拌した後析出物をろ別する。析出物をトルエン100mlで洗浄し、ろ液と洗浄液を一緒にして3%炭酸ナトリウム水溶液130mlおよび水200mlで逐次洗浄した。トルエン層を減圧蒸留して得られる釜残をn−ヘキサンで再結晶し、白色固体として105.4g(0.435mol)の2,2’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルを得た。純度は99.5%であり、目的物の収率は86.5%であった。元素分析の結果はH:C=7.58:79.06であった。質量分析(EI)は図1の通りであった。赤外吸収スペクトルは図2の通りであった。1H−NMR(溶媒:CDCl3)の結果は図3の通りであった。
【0041】
〔参考例2〕p−メトキシメチルクロルベンゼンの脱塩素カップリングによる4,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルの合成
冷却管、ガス導入管、攪拌装置を備えた100mlの四つ口フラスコにNi(bipy)Cl2・H2O1.43g(5mmol)及びマンガン粉末4.62g(82.4ミリグラム原子)をとり、5torrの減圧下100℃で1時間加熱した。次に、混合物を室温まで冷却後p−メトキシメチルクロルベンゼン23.49g(150mmol)およびDMAc52mlの混合液を前記の四つ口フラスコに加え、120℃で激しく攪拌しながら3時間反応させた。室温まで冷却後固形物をろ別し、ろ液を減圧蒸留することによりDMAcを留去した。釜残に3%塩酸水溶液20mlを加え、充分攪拌した後析出物をろ別する。ろ液を3%炭酸ナトリウム水溶液20mlおよび水20mlで逐次洗浄した。油層部を200℃、3torrで減圧蒸留し、170〜174℃の留分17.82g(73.6mmol)をとることにより4,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルを得た。このものは室温では、固体となり、ガスクロによる分析では純度98.7%であり、目的物の収率は96.8% であった。元素分析の結果はH:C=7.52:79.34であった。質量分析(EI)は図4の通りであった。赤外吸収スペクトルは図5の通りであった。1H−NMR(溶媒:CDCl3)の結果は図6の通りであった。
【0042】
〔実施例6〕2,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルの合成
実施例5で得られたビス(メトキシメチル)ビフェニル異性体の混合物を0℃に冷却すると、4,4’体が析出するので、素早く濾過し、2,4’体を75%程度含むろ液を得た。このろ液を、180℃、3.5torrにて減圧蒸留し、155℃の留分を採取し、2,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルを得た。純度は92%であった。1H−NMR(溶媒:CDCl3)の結果は図7の通り、ベンゼン環のHとして8種類存在することが判った。赤外吸収スペクトルは図8の通りであった。
【0043】
〔使用例〕
本発明の2,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルは例えば次に説明する用途に使用できる。本発明の2,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルまたは2,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルの混合物はフェノール化合物とを反応させて、フェノールノボラック縮合体とすることができる。このフェノールノボラック縮合体はエポキシ樹脂硬化剤として用いることができ、また、フェノールノボラック縮合体をエポキシ化してエポキシ化ノボラック樹脂とすることができる。
【0044】
〔使用例1〕
フェノールノボラック縮合体の合成(樹脂A)
攪拌機、冷却器の付いたフラスコにフェノール564g(6mol)、一般式(I)の混合物(Ia:Ib:Ic:Id:Ie:If=1:0.2:6:0.01:0.5:8.5)484g(2mol)を仕込み、硫酸ジエチル15.4g(0.1mol)滴下した。反応温度を160℃に保ちながら3時間反応した。その間、生成するアルコールを留去した。
反応終了後冷却し、水洗を3回行った。油層を分離し、減圧蒸留により未反応フェノールを留去することにより樹脂(A)を700g得た。得られた樹脂(A)の軟化点は74℃、水酸基等量は175g/eqであった。
【0045】
〔使用例2〕
フェノールノボラック縮合体の合成(樹脂B)
実施例1において、フェノールを470g(5mol)使用した以外は同様の反応を行い、樹脂(B)を720g得た。この樹脂の軟化点は78℃で水酸基等量は175g/eqであった。
【0046】
〔使用例3〕
エポキシ化ノボラック樹脂の合成(樹脂C)
実施例1で得られた樹脂(A)175g、エピクロルヒドリン555g(6mol)およびメタノール50gを混合溶解させた。反応温度を50℃に保ちながら、固形のNaOH 40g(1mol)を少量づつ添加した。添加終了後2時間反応を続行し、70℃に昇温後さらに2時間反応した。
反応終了後副生した食塩を水洗により除去し、未反応エピクロルヒドリンを減圧下で加熱蒸留して除いた。釜残にメチルイソブチルケトン400g加えて均一溶液とし、この混合物に20%、NaOH水溶液20gを添加して70℃に昇温後1時間反応を行った。
反応終了後洗浄液が中性になるまで計5回水洗を行った。有機層を分離し、メチルイソブチルケトンを留去することにより、エポキシ樹脂(C)が228g得られた。この樹脂の軟化点は60℃で、エポキシ等量は239g/eqであった。
【0047】
〔使用例4〕
エポキシ化ノボラック樹脂の合成(樹脂D)
実施例3において、樹脂(B)を175g使用した以外は同様の反応を行い、エポキシ樹脂(D)を225g得た。この樹脂の軟化点は64℃でエポキシ等量は239g/eqであった。
【0048】
以上の実施例で得られた樹脂(A)、(B)をエポキシ樹脂硬化剤に用いたときのエポキシ樹脂組成物の配合割合およびその硬化物の特性、および樹脂(C)、(D)とエポキシ硬化剤からなるエポキシ樹脂の配合割合およびその硬化物の特性を測定した結果を表1および2に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
表1、2中のフェノールノボラック樹脂は明和化成(株)製 H−1(軟化点86℃、水酸基等量104g/eq)また、エポキシ化−o−クレゾールノボラック樹脂は日本化薬(株)製 EOCN−1020(軟化点70℃、エポキシ等量200g/eq)、シリカ(龍森化学(株)製 RD−8)を使用した。
【0052】
表1に示す物性測定用試験片の作成および試験方法
表1に示す各成分を配合し、150℃に加熱、溶融混合し、真空脱泡後150℃の金型(厚さ4mm)に注型し、硬化(150℃、3hr硬化後、180℃、5hr後硬化)した。
【0053】
試験方法
吸水率:試験片寸法 25×70×4mm、24hr、煮沸法
破断エネルギー、まげ弾性率、まげ強度(曲げ強さ):3点曲げ試験、試験片寸法 4×6×70mm
Tg:TMA(Thermal Mechanical Analysis、熱機械分析)法による。
【0054】
表2に示す物性測定用試験片の作成および試験方法
試験片の作成およびT型剥離強さ試験
表2の接着剤配合を行い、150℃で溶融後あらかじめ脱脂した被着体(アルミ箔0.1×20×100mm)の一端10mmに溶融した接着剤を塗布して被着体を重ね合わせ、接着剤厚さが0.1mmになるように調整し、クランプで固定後硬化(150℃−3hr硬化後、180℃−5hr後硬化)させた。硬化後T型剥離強さを測定した。
【0055】
表1、2の結果から、一般式(I)の化合物を使用したフェノールノボラック縮合体およびエポキシ化フェノール樹脂は、従来品と比較して、吸水性、機械特性、接着特性など全ての項目で優れた値を示すことが分かる。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、ニッケル錯体−金属粉末触媒系を用いてメトキシメチルハロゲン化ベンゼン類の脱ハロゲン化カップリング反応を経由して、2,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルおよびそれらの混合物を工業的・経済的に製造することができる。有用な中間体であるが、有効な合成手段が無かった2,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルを経済的に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】2,2’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルの質量分析スペクトルである。
【図2】2,2’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルの赤外吸収スペクトルである。
【図3】2,2’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルの1H−NMRスペクトルである。
【図4】4,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルの質量分析スペクトルである。
【図5】4,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルの赤外吸収スペクトルである。
【図6】4,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルの1H−NMRスペクトルである。
【図7】2,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルの1H−NMRスペクトルである。
【図8】2,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルの赤外吸収スペクトルである。
Claims (5)
- ニッケル錯体および金属存在下に、o−メトキメチルハロゲン化ベンゼンおよびp−メトキシメチルハロゲン化ベンゼンを脱ハロゲン化カップリングさせることを特徴とする2,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルの製造方法。
- 得られる2,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルの含有率が40モル%以上であることを特徴とする請求項1に記載の2,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルの製造方法。
- 金属が亜鉛、マンガン、マグネシウムから選ばれる少なくとも1種である請求項1または2に記載の2,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルの製造方法。
- ニッケル錯体及び金属の使用量が、o−メトキメチルハロゲン化ベンゼンおよびp−メトキシハロゲン化ベンゼンに対して、モル比でそれぞれ、1/100〜1倍モル及び0.5〜2倍モルである請求項1または2に記載の2,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルの製造方法。
- 1,3−ジメチル−2−イミダゾリン、ジメチルアセトアミドおよびジメチルホルムアミドから選ばれる少なくとも1化合物を溶媒として使用することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の2,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルの製造方法。
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