JP5688218B2 - 新規熱架橋性化合物及びそれを含む感光性樹脂組成物 - Google Patents
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そこで、本発明が解決しようとする課題は、ポリイミド前駆体樹脂やポリベンゾオキサゾール前駆体樹脂とともに感光性樹脂組成物の成分として使用した場合に、得られる感光性樹脂組成物の室温保存時の粘度安定性が良く、また、感光性樹脂組成物を熱硬化させて得られる熱硬化膜の吸湿性能が低下しないという観点から好適な、新規熱架橋性化合物を提供することである。
すなわち、本発明は、以下の通りのものである:
(A)下記一般式(2):
(B)ジアゾキノン化合物1〜100質量部、及び
(C)前記[1]又は[2]に記載の化合物0.01〜30質量部、
を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物。
本発明の化合物は、下記一般式(1):
一般式(1)中、Rは、好ましくは、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、イソプロピル基、及びt−ブチル基から成る群から選ばれる基であり、複数存在するRは、それぞれ独立に選ばれることができる。
これらの中で、Rがメチル基であることが、合成の容易性、感光性樹脂組成物に添加した際の保存安定性が高い点、耐熱性が向上するという点等から、より好ましい。
この化合物をトルエン等の溶媒に溶解し、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムプロポキシド、ナトリウムブトキシド、ナトリウムイソプロポキシド、ナトリウム−t−ブトキシド等を室温で加え、1時間時間以上反応させる。更に、この溶液にトルエンと食塩水を加え、分液精製操作を行い、トルエン層を真空乾燥し、溶媒を留去することで、化合物Aを得ることができる。シリカゲルカラムクロマトを使用して化合物Aを更に精製してもよい。得られた化合物Aに酢酸、硫酸、ヨウ素、過ヨウ素酸を加えて、70℃で4時間以上反応させて化合物Aが消失するのを確認した後、冷水を加え、トルエンを加え、分液精製操作を行ってトルエン層を真空乾燥し、溶媒を留去することで、化合物Bを得ることができる。シリカゲルカラムクロマトを使用して、化合物Bを更に精製してもよい。
残部の化合物Bと得られた化合物Cを、1:1でトルエン、エタノール等の溶媒を加え、10%Na2CO3を加えた後、Pd(PPh3)4を触媒量加え、75℃で5時間反応させた後、トルエンを加え、分液精製操作を行ってトルエン層を真空乾燥し、溶媒を留去することで、化合物Dを得ることができ。シリカゲルカラムクロマトを使用して、化合物D、すなわち、一般式(1)で表される化合物を更に精製してもよい。
本発明に係る感光性樹脂組成物は、以下に説明する(A)ヒドロキシポリアミド、(B)ジアゾキノン化合物、及び(C)上記一般式(1)で表される化合物を所定の割合で含む。
感光性樹脂組成物のベースポリマーであるヒドロキシポリアミドは、下記一般式(2):
Y1(COOH)2又はY2(COOH)2の構造を有するジカルボン酸としては、Y1、Y2が直鎖、分岐鎖、環状構造を有する脂肪族基又は芳香族基であるものが挙げられる。
Y1(COOH)2の構造を有するジカルボン酸と、X1(NH2)2(OH)2の構造を有するビスアミノフェノールとを重縮合させてジヒドロキシジアミド単位を生成するための方法としては、ジカルボン酸から塩化チオニルを使用して、ジ酸クロリドを生成した後にビスアミノフェノールを作用させる方法、ジカルボン酸とビスアミノフェノールをジシクロヘキシルカルボジイミドにより重縮合させる方法等が挙げられる。ジシクロヘキシルカルボジイミドを使用する方法においては同時にヒドロキシベンズトリアゾールを作用させることもできる。前述の(A)ヒドロキシポリアミドにおいて、その末端基を有機基で封止して使用することも好ましい。
感光性樹脂組成物で用いるジアゾキノン化合物は、1,2−ベンゾキノンジアジド構造又は1,2−ナフトキノンジアジド構造を有する化合物であり、米国特許明細書2,772,972号、同第2,797,213号、同第3,669,658号等により公知の物質である。好ましいものの例としては、例えば、下記の:
(C)上記一般式(1)で表される化合物の配合量は、(A)ヒドロキシポリアミド100質量部に対し、0.01〜30質量部が好ましく、1〜20質量部がより好ましい。(C)上記一般式(1)で表される化合物の配合量が0.01質量部以上であるとキュア後の残膜率((キュア後のレリーフパターンの膜厚)/(現像後のレリーフパターンの膜厚)×100)が高く、30質量部以下だと感度が良好である。
以下、実施例により本発明の実施形態の例を詳細に説明する。
(実施例1)
攪拌棒、乾燥管、温度計を備えた1Lセパラブルフラスコに、α、α’−ジブロモ−o−キシレン50g(189ミリモル)、トルエン200mlを加え、20℃〜25℃で攪拌した。これに、28%NaOMe109g(565ミリモル)を添加し、室温で1時間攪拌し、冷水450mlで反応液を希釈した。これにトルエン100mlを加え、分液漏斗に移した後分液抽出操作を行い、更に、再度水洗後、飽和食塩水200mlを加えて、分液抽出操作を行い、トルエン層に硫酸マグネシウムを20g加えることで、水分を取り除き、濾過後、エバポレーターを用いて、濃縮操作を行った。このようにして、下記化合物A1を29.4g得た。
また、熱架橋性化合物CL−1をパーキンエルマー社製 FT−IR Paragon1000(サンプル:KBr板に直接散布 積算回数:4回)を使用してFT−IRスペクトルを測定した。その結果を図2に示す。
(参考例1)
容量2リットルのセパラブルフラスラスコ中で、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン197.8g(0.54mol)、ピリジン71.2g(0.9mol)、DMAc692gを、室温(25℃)で混合攪拌し、ジアミンを溶解させた。これに、別途DMDG(ジエチレングリコールジメチルエーテル)88g中に5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物29.6g(0.18mol)を溶解させたものを、滴下ロートより滴下した。滴下に要した時間は40分、反応液温は最大で28℃であった。
次に、これを水浴内で8℃に冷却し、これに、別途DMDG398g中に4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸ジクロリド132.8g(0.45mol)を溶解させたものを、滴下ロートより滴下した。滴下に要した時間は80分、反応液温は最大で12℃であった。
滴下終了から3時間後、上記反応液を12Lの水に高速攪拌下で滴下して重合体を分散析出させ、これを回収し、適宜水洗、脱水の後に真空乾燥させて、ポリベンゾオキサゾール前駆体(P−1)を得た。
カラム:昭和電工社製 商標名 Shodex KF807/806M/806M/802.5
容離液:テトラヒドロフラン40℃
流速 :1.0ml/分
検出器:昭和電工製 商標名 Shodex RI RI−101
(実施例2及び3、比較例1〜3)
上記参考例1で得られた、アルカリ可溶性樹脂としてのポリベンゾオキサゾール前駆体(P−1)100質量部を、220質量部の溶媒(ガンマブチロラクトン)に溶解し、これに、下記化合物:
また、本発明の熱架橋性化合物CL−1に代えて、以下の:
次いで、得られたシリコンウェハーを、昇温式オーブン(光洋サーモシステム社製 VF200B)を用いて窒素雰囲気下、290℃で1時間加熱し、熱硬化膜が付いたシリコンウェハーを得た。これらシリコンウェハーの熱硬化膜の膜厚を測定した後に、3%フッ酸水溶液に15分浸漬し、熱硬化膜を剥離し、純水で洗浄し、乾燥することで、熱硬化膜を得た。
熱架橋性化合物CL−1を加えた実施例2及び3の感光性樹脂組成物から得られた硬化膜は、熱架橋性化合物を添加しなかった比較例3のものと比較して、ガラス転移温度(Tg)が向上した。
硬化膜のガラス転移温度は、以下の方法・装置で測定した。
測定装置:TMA装置(島津製作所製 TMA−50)
窒素流量:50ml/min
昇温速度:10℃/min
熱架橋性化合物CL−1を加えた実施例2及び3の感光性樹脂組成物から得られた硬化膜は、従来技術の熱硬化性化合物MX270を使用した比較例1及び2のものと比較して、吸湿後の重量変化率が小さく、好ましいものであった。
熱架橋性化合物CL−1を加えた実施例2及び3の感光性樹脂組成物は、従来技術の熱硬化性化合物MX270を使用した比較例1及び2のものと比較して室温で4週間放置した後の粘度変化率が小さく、好ましいものであった。
Claims (2)
- 以下の:
(A)下記一般式(2):
(B)ジアゾキノン化合物1〜100質量部、及び
(C)下記一般式(1):
を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物。 - 前記一般式(1)中、Rはメチル基である、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
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