JP3831619B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、庫内に部品をネジ止めする冷蔵庫に関する。
【０００２】
【従来の技術】
冷蔵庫は、内箱と外箱との間に発泡剤を充填して、断熱層を形成している。
【０００３】
ところで、冷蔵庫は、庫内に部品をネジ止めする。このネジを内箱及び断熱層にねじ込んでも、ネジをしっかりと固定することはできない。そこで、通常は、内箱には、プラスチック製のネジ受け部が設けられており、ここに部品をネジ止めする。
【０００４】
このネジ受け部の取り付けを図１を参照しつつ説明する。
【０００５】
図１(a)において、(1)は、内箱である。(2)は内箱(1)に設けられた取り付け孔である。螺合孔(6)を備えたネジ受け部(3)は、取り付け孔(2)に挿入される。図１(a)(b)に示すように、ネジ受け部(3)の側部に設けた係合用突部(5,5)が、取り付け孔(2)に係合する。
【０００６】
この後、図１(c)に示すように、ウレタン樹脂等の発泡剤が充填され 断熱層(13)が形成される。
【０００７】
そして、図１(d)に示すように、部品(14)がネジ(15)により取り付けられる。
【０００８】
前述の発泡充填時に、ウレタン樹脂が内箱(1)の庫内側に漏れないように、ネジ受け部(3)は内箱(1)の取付け孔(2)を塞いでいる。つまり。このネジ受け部(3)は、発泡充填材のシールとしても作用している。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、内箱の肉厚が薄いと、発泡充填材が、庫内側に漏れるおそれがあった。本発明は、発泡充填材の庫内側への漏れを防止したネジ受け構造の冷蔵庫を提供することを目的とする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
本発明は、内箱(1)の取り付け孔(2)にネジ受け部(3)を庫内側から挿入して取り付け、この後発泡剤を充填する冷蔵庫において、断熱側から取り付けられ前記ネジ受け部(3)と嵌合する嵌合部(8)を設けると共に、このネジ受け部(3)と嵌合部(8)により前記内箱(1)の前記取り付け孔(2)を両側からシールすることを特徴とする。
【００１１】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施態様について、図２〜図５を参照しつつ、説明する。
【００１２】
図２は、ネジ受け部(3)の取り付けを説明するための図である。図３はネジ受け部を示す図である。図４は嵌合部を示す図である。図５も、ネジ受け部(3)の取り付けを説明するための図である。
【００１３】
ネジ受け部(3)は合成樹脂製である。図３(a)(b)(c)は夫々上面、側面、下面から図であり、(d)は断面図である。
【００１４】
このネジ受け部(3)は、中心に螺合孔(6)を備えている。(7)は嵌合用鍔部である。
【００１５】
このネジ受け部(3)と嵌合する嵌合部(8)を図４に示す。図４(a)(b)(c)(e)は夫々上面、側面、下面、側面からの図であり、(d)は断面図である。
【００１６】
この嵌合部(8)は、ネジ受け部が挿入される挿入孔(9)を備える。また、挿入されたネジ受け部(3)は、断面コ字型の樋部(10)で保持される。(11,11)は、この樋部(10)の両側壁に設けられた嵌合用突部である。突部(11,11)は、スロープ(11a,11a)を備え、鍔部(7)がここを通過する場合、樋部(10)は自身の弾性により拡開する。そして、スロープ(11a,11a)の最後の段差部(11b,11b)に、鍔部(7)が嵌合する。
【００１７】
尚、(12,12)は、羽根部であり、図４(a)の矢印方向に指で摘むことにより、樋部(10)を矢印方向に少し拡開させ、ネジ受け部(3)と嵌合部(8)との嵌合解除の補助をする。また、この羽根部(12,12)は、発泡剤の充填後は、断熱層に食い込むため、ネジ(15)のネジ込み時に、ネジ受け部(3)と嵌合部(8)とがネジ(15)と一緒に回るのを防いでいる。
【００１８】
このネジ受け部(3)の取り付けを図２を参照しつつ説明する。
【００１９】
図２(a)において、(1)は、内箱である。(2)は内箱(1)に設けられた取り付け孔である。螺合孔(6)を備えたネジ受け部(3)は、取り付け孔(2)に挿入される。嵌合部(8)は、断熱側からこのネジ受け部(3)に嵌合する。図２(b)に示すように、ネジ受け部(3)の鍔部(7)が嵌合部(8)の突部(11)の段差部(11b)に嵌合して両者(3,8)は一体化される。
【００２０】
この後、図２(c)に示すように、ウレタン樹脂等の発泡剤が充填され 断熱層(13)が形成される。
【００２１】
そして、図２(d)に示すように、部品(14)がネジ(15)により取り付けられる。
【００２２】
前述の発泡充填時に、ウレタン樹脂が内箱の庫内側に漏れないように、ネジ受け部(3)と嵌合部(8)は、内箱(1)の取付け孔(2)を両側から塞いでいる。
【００２３】
前述の図２では、比較的作業が容易な部分での取り付け作業を説明した。内箱奥側のように作業スペースが無い部分での取り付けを図５を参照しつつ説明する。
図５(a)に示すように、嵌合部(8)をネジ受け部(3)に挿入する。これにより、図５(b)に示す状態となる。ここで、指で両者を図中のF方向から摘むと、嵌合部(8)は、突部(11,11)の側面が鍔部(7)を滑りながら進み、図中M方向に回動する。そして、図５(c)の如く、ネジ受け部(3)と嵌合部(8)とが嵌合する。
【００２４】
【発明の効果】
本発明によれば、内箱(1)の両側から取り付け孔(2)をシールするので、発泡剤がもれる恐れを少なく出来る。
【図面の簡単な説明】
【図１】従来のネジ受け部の取り付けを示す図である。
【図２】本発明の一実施態様のネジ受け部の取り付けを示す図である。
【図３】この一実施態様のネジ受け部を説明するための図である。
【図４】この一実施態様の嵌合部を説明するための図である。
【図５】この一実施態様での嵌合を説明するための図である。
【符号の説明】
1・・・・・・内箱、
2・・・・・・取り付け孔、
3・・・・・・・ネジ受け部、
7・・・・・・鍔部、
8・・・・・・嵌合部、
11・・・・・・突部、
12・・・・・・羽根部。

Claims (2)

1. 内箱(1)の取り付け孔(2)にネジ受け部(3)を庫内側から挿入して取り付け、この後、発泡剤を充填する冷蔵庫において、
   前記ネジ受け部(3)と嵌合する嵌合部(8)を断熱側から取り付けると共に、このネジ受け部(3)と前記嵌合部(8)とにより前記内箱(1)の前記取り付け孔(2)を両側からふさぐことを特徴とする冷蔵庫。
2. 内箱(1)の取り付け孔(2)にネジ受け部(3)を庫内側から挿入して取り付け、この後、発泡剤を充填する冷蔵庫において、
   前記ネジ受け部(3)と嵌合する嵌合部(8)を断熱側から取り付けると共に、このネジ受け部(3)と前記嵌合部(8)とにより前記内箱(1)の前記取り付け孔(2)を両側から塞ぐと共に、この嵌合部(8)に羽根部(12)を設けたことを特徴とする冷蔵庫。

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