JP3831423B2 - 貼付剤 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は貼付剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、貼付剤において、薬物の経皮吸収促進効果を高めるために、種々の研究がなされており、例えば、特開平4−13617号公報には、吸水性充填剤を含有させた貼付剤が開示されている。しかし、吸水性充填剤として、架橋ポリアクリル酸塩を用いた場合、経皮吸収促進効果は向上するが、貼付後、皮膚からの発汗及び蒸発する水分によって、架橋ポリアクリル酸塩が100倍以上に膨潤することから、粘着剤層にひび割れが起こったり、皮膚からの剥離が生じて皮膚と十分に接触することができず、薬物の吸収性が低下する等の問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記欠点を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、粘着剤層に含有する薬物を効率的に放出し、効果的に皮膚又は粘膜を通して体内に吸収させ得る貼付剤を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の貼付剤は、支持体の片面に、電解質又は強酸を含浸した架橋ポリアクリル酸塩、薬物及び粘着基剤からなる粘着剤層(但し、粘着剤層が水を含有する場合を除く)が形成されている。
【0006】
本発明で使用される支持体としては、一般に貼付剤の支持体として使用されているものが使用可能であり、例えば、酢酸セルロース、エチルセルロース、ポリエチレンテレフタレート、可塑化酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、可塑化ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリ塩化ビニリデン等の樹脂フィルム:アルミニウムシート等が挙げられ、これらは単層シートで用いられても、2種以上の積層体として用いられてもよい。また、アルミニウムシート以外は、織布や不織布として用いられてもよい。
【0007】
本発明で使用される粘着基剤としては、粘着物性やコスト面を考慮すると、アクリル系粘着剤及びゴム系粘着剤が挙げられる。
【0008】
上記アクリル系粘着剤としては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキエステルを主体とする(共)重合体が好適に使用されるが、(メタ)アクリル酸アルキエステルと共重合可能な、官能性モノマー、多官能性モノマー、ビニル化合物等との共重合体であってもよい。
【0009】
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、アルキル基の炭素数が少なくなると凝集力は向上するが粘着力が低下し、多くなると粘着力は向上するが凝集力が低下するので、炭素数2〜18の脂肪族アルコールと、(メタ)アクリル酸から得られるものが好ましく、例えば、アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられ、これらは単独で使用されても二種以上が併用されてもよい。
【0010】
上記官能性モノマーとしては、水酸基を有するモノマー、カルボキシル基を有するモノマー、アミド基を有するモノマー、アミノ基を有するモノマーなどが挙げられる。
【0011】
上記水酸基を有するモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル等が好適に使用される。
【0012】
また、上記カルボキシル基を有するモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸などのα,β−不飽和カルボン酸;マレイン酸ブチルなどのマレイン酸モノアルキルエステル;(無水)マレイン酸、フマル酸、クロトン酸等が好適に使用される。
【0013】
アミド基を有するモノマーとしては、例えば、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミドなどのアルキル(メタ)アクリルアミド;ブトキシメチルアクリルアミド、エトキシメチルアクリルアミドなどのアルキルエーテルメチロール(メタ)アクリルアミド;ジアセトンアクリルアミド等が好適に使用される。
【0014】
アミノ基を有するモノマーとしては、例えば、ジメチルアミノエチルアクリレート等が好適に使用される。
【0015】
上記多官能性モノマーとしては、例えば、1,6−ヘキサングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジアリルフタレート等が挙げられる。
【0016】
上記ビニル化合物としては、酢酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレン、N−ビニル−2−ピロリドン、塩化ビニル、アクリロニトリル、エチレン、プロピレン、ブタジエン等が挙げられ、これらが共重合されてもよい。
【0017】
上記全共重合体の構成成分中、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量は、50重量%以上が好ましい。
【0018】
上記(メタ)アクリル酸アルキエステルを主体とする(共)重合体は、通常、重合開始剤の存在下で上述のモノマーを配合して溶液重合を行うことにより調製される。溶液重合を行う場合は、所定量の各種モノマーに酢酸エチル又はその他の重合溶媒を加え、攪拌装置及び冷却還流装置を備えた反応器中で、アゾビス系、過酸化物系等の重合開始剤の存在下、窒素雰囲気中で70〜90℃、8〜40時間反応させればよい。また、モノマーは一括投入又は分割投入のいずれの方法であってもよい。
【0019】
上記アゾビス系重合開始剤としては、2,2−アゾビス−イソ−ブチロニトリル、1,1'-アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2'-アゾビス(2,4−ジメチルバレリニトリル)等が挙げられ、過酸化物系重合開始剤としては、過酸化ラウロイル、過酸化ベンゾイル、ジ(tert−ブチル)パーオキサイド等が挙げられる。
【0020】
上記ゴム系粘着剤としては、天然ゴム、合成イソプレンゴム、ポリイソブチレン、ポリイソプレン、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体等を主成分とするものが挙げられる。
【0022】
上記粘着基剤には、必要に応じて、粘着付与剤、軟化剤、可塑化剤、充填剤、老化防止剤等が添加されてもよい。粘着付与剤としては、例えば、ロジン、水添ロジン、不均化ロジン、ロジンエステル等のロジン系樹脂;α−ピネン,β−ピネン等のテルペン系樹脂;テルペンフェノール樹脂;石油系樹脂;アルキル−フェノール樹脂;キシレン樹脂;クマロン樹脂;クマロン−インデン樹脂などが挙げられる。
【0023】
上記軟化剤としては、液状ポリブテン、鉱油、ラノリン、液状イソブチレン、液状ポリアクリレートなどが挙げられる。
【0024】
上記可塑化剤としては、粘着剤層の粘度を調整し、後述の薬物の経皮又は経粘膜吸収性を促進するものであって、かつ、人体に対して安全であるものが好ましい。このような可塑化剤としては、例えば、オクタン酸セチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸オクチル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、イソノナン酸イソトリデシル、オレイン酸エチル、オレイン酸デシル、ミンク油脂肪酸エステル、乳酸ミリスチル等の一価アルコール脂肪酸エステル;アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジオクチル、コハク酸ジオクチル等の二塩基酸エステル;ジカプリン酸プロピレングリコール、トリオクタン酸グリセリル、トリ(オクタン酸/デカン酸)グリセリル、トリパルミチン酸グリセリル、ソルビタンオレート、中性脂肪酸油脂などの多価アルコール脂肪酸エステル;オリーブ油、サフラワー油、ヤシ油脂肪酸トリグリセライド、綿実油等の動植物油;スクラワン、α−オレフィンオリゴマー、流動パラフィン、ワックス等の炭化水素;セタノール、ベヘニルアルコール、2−ヘキシルデカノール、2−オクチルデカノール、オレイルアルコール等のアルコール;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のエーテル;オレイン酸アミド、ラウリン酸モノエタノールアミド等のアミド化合物;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーンが挙げられる。
【0025】
上記可塑化剤の配合量は、多くなると粘着剤の凝集力が低下するので、上記粘着基剤100重量部に対して、300重量部以下が好ましく、より好ましくは3〜200重量部である。
【0026】
本発明で使用される架橋ポリアクリル酸塩としては、水を吸収して膨潤するが、粘着基剤及び後述の薬物によって膨潤しないものであって、例えば、架橋ポリアクリル酸塩、デンプン−ポリアクリル酸塩グラフト共重合体の架橋物等が挙げられる。また、この架橋ポリアクリル酸塩には、イオン架橋を弱める目的で、電解質又は強酸が含浸させられる。電解質としては、例えば、Nacl、Kcl、Cacl2 等の無機塩が挙げられ、強酸としては、例えば、塩酸、硝酸等が挙げられる。
【0027】
上記電解質を含浸する方法としては、特に制限はないが、一般に電解質の0.1〜10重量%水溶液を調製し、この水溶液と等量の架橋ポリアクリル酸塩を加えて、架橋ポリアクリル酸塩に吸収させた後、凍結乾燥法によって、電解質又は強酸が含浸された架橋ポリアクリル酸塩を得ることができる。
【0028】
上記電解質の添加量は、少なくなると膨潤抑制効果が発現し難くなり、多くなると電解質が含浸しきれず電解質の結晶が起こり易くなるので、架橋ポリアクリル酸塩100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、より好ましくは0.5〜5重量部である。
【0029】
上記強酸を含浸する方法としては、特に制限はないが、一般に強酸の水溶液を調製し、この水溶液と等量の架橋ポリアクリル酸塩を加えて、架橋ポリアクリル酸塩に吸収させた後、凍結乾燥法によって、強酸が含浸された架橋ポリアクリル酸塩を得ることができる。
【0030】
上記強酸の添加量は、少なくなると膨潤抑制効果が発現し難くなり、多くなると架橋ポリアクリル酸塩が膨潤し難くなり、薬物の経皮吸収促進効果が発現し難くなるので、架橋ポリアクリル酸に含有されるカルボン酸基のモル数に対して、、5〜80%のモル数が好ましく、より好ましくは10〜50%のモル数である。
【0031】
上記電解質又は強酸が含浸された架橋ポリアクリル酸塩の純水の吸水率は、小さくなると薬物の経皮吸収促進効果が発現し難くなり、多くなると貼付剤の剥離や粘着剤層のひび割れ等が起こるので、2〜50倍が好ましく、より好ましくは5〜10倍である。
【0032】
上記粘着剤層において、電解質又は強酸が含浸された架橋ポリアクリル酸塩の配合量は、少なくなると薬物の経皮吸収促進効果が発現し難くなり、多くなると貼付剤の粘着性が低下し、粘着基剤中0.5〜20重量%が好ましい。
【0033】
上記薬物としては、以下のものが挙げられる。
インドメタシン、サリチル酸、アスピリン、アセトアミノフェノン、ジクロフェナックナトリウム、イブプロフェン、スリンダック、ナプロキセン、ケトプロフェン、フルフェナム酸、イブフェナック、フェンブフェン、アルクロフェナック、フェニルブタゾン、メフェナム酸、ベンダザック、ピロキシカム、フルルビプロフェン、ペンタゾシン、塩酸ブプレノルフィン、酒石酸ブトルファノール等の解熱消炎鎮痛剤;ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、フルオシノロンアセトニド、フルドキシコルチド、メチルプレドニゾロン、酢酸ヒドロコルチゾン、トリアムシノロンアセトニド、デキサメタゾン、酢酸ヘタメサゾン、吉草酸ジフルコルトロン、プロピオンクロヘタゾール、フルオシノニド等のステロイド系抗炎症剤。
【0034】
ジルチアゼム、ベラパミル、四硝酸ペンタエリスリトール、ジピリダモール、硝酸イソソルビド、ニフェジピン、ニトログリセリン等の血管拡張剤;プロパノロール、アテノロール、ピンドロール、硫酸キニジン、アジマリン、塩酸アルプレノロール、酒石酸メトプロロール、ナドロール、マレイン酸チモロール、ジソピラミド等の高血圧・不整脈用剤;塩酸クロニジン、カプトリル、塩酸プラゾシン、硫酸ベンブトロール、酢酸グアナベンズ、塩酸グアンファシン、塩酸プナゾシン、マレイン酸エラナプリル、塩酸アロチノロール、塩酸ブニトロロール等の血圧降下剤。
【0035】
塩酸プロカテロール、硫酸テルブタリン、臭化水素酸フェノテロール、塩酸ツロブテロール、塩酸アンブロキソール、塩酸プルブテロール、塩酸マブテロール、塩酸クレンブテロール、塩酸トリメトキノール、フマル酸フォルモテロール等の鎮咳去痰剤;5−フルオロウラシル、1−(2−テトラヒドロフリル)−5−フルオロウラシル、マイトマイシンC等の抗腫瘍剤。
【0036】
ベンゾカイン、プロカイン、リドカイン、テトラカイン等の局所麻酔剤;エストロゲン、エストラジオール、テストステロン、プロゲステロン、プロスタグランジン等のステロイドホルモン類;インスリン等のペプチドホルモン類。
【0037】
フマル酸ケトチフェン、塩酸アゼラスチン、クロモグリク酸ナトリウム等の喘息・鼻アレルギー治療剤;塩酸シクロヘプタジン、塩酸ジフェンヒドラミン、フェンベンザミン、メタキジン等の抗ヒスタミン剤;ヘパリン等の抗凝血剤;スコポラミン、クロフルペロール等の鎮痙剤。
【0038】
ピンポセチン、塩酸フルナリジン、塩酸ニカルジピン、フマル酸ブロビンカミン、メシル酸ジヒドロエルゴトキシン、酒石酸イフェンプロジル、塩酸イソクスプリン等の脳循環代謝改善剤;塩酸マプロチリン、エチゾラム、ジアゼパム、ブロマゼパム、塩酸アミトリプチリン、塩酸ミアンセリン等の抗うつ・抗不安薬;α−カルシドール、エルゴカシフェロール等のビタミンD剤;グリベンクラミド、グリクラジド等の経口血糖降下剤。
【0039】
リンゴ酸グレポプリド、ファモチジン、臭化グリコピロニウム等の抗潰瘍剤;フェノバルビタール、アモバルビタール等の睡眠薬;テトラサイクリン、クロラムフェニコール等の抗生物質。
【0040】
上記薬物の配合量は、薬物の種類、製剤の使用目的により異なるが、少なくなると薬物の高い放出性が得られず、多くなると粘着剤層の凝集力や粘着力が低下するので、通常、粘着剤層中0.1〜30重量%が好ましい。
【0041】
本発明の貼付剤は、通常の粘着テープの製造方法にしたがって製造される。
例えば、溶剤塗工法、ホットメルト塗工法、電子線硬化法、エマルジョン塗工法等の従来公知の粘着テ−プの製造方法が使用可能であるが、特に溶剤塗工法が好適に使用される。
【0042】
上記溶剤塗工法では、上記粘着基剤を適当な溶媒で希釈し、これに、上記の薬物、架橋ポリアクリル酸塩、および、必要に応じて、その他の添加剤を配合し、得られた溶液を支持体表面に塗布し、乾燥させて溶媒を除去することにより、支持体上に粘着剤層を形成し貼付剤を作製することができる。また、この溶液を剥離紙上に塗工、乾燥した後、支持体に転写して粘着剤層を形成してもよい。
さらに、この剥離紙は、粘着剤層を保護する目的で、使用時まで貼付されていてもよい。
【0043】
上記粘着剤層の厚さは、使用目的により異なるが、薄くなると貼付剤の単位面積当たりの薬物量が不足し、厚くなると支持体付近の粘着剤層に含有される薬物が、拡散により皮膚表面に到達することが困難となり、粘着剤層中の薬物が有効に利用されなくなるので、30〜2,000μmが好ましい。
【0044】
【実施例】
次に、本発明の実施例を説明する。
(実施例1)
アクリル酸2−エチルヘキシル45重量部とメタクリル酸2−エチルヘキシル55重量部とを共重合して得られた共重合体を酢酸エチルに溶解させて、固形分濃度34重量%の粘着基剤溶液を得た。
また、デンプン・アクリル酸塩グラフト共重合体架橋物(三洋化成社製「サンフレッシュ」)100重量部をディゾルバーで攪拌しながら、1重量%NaCl水溶液100重量部を加え凍結乾燥して、NaClの含浸された架橋ポリアクリル酸塩を得た。
【0045】
上記粘着基剤溶液に、10重量%硝酸イソソルビド酢酸エチル溶液、NaClの含浸された架橋ポリアクリル酸塩を、表1に示した組成となるように加え、ディゾルバーで均一に攪拌混合し、固形分濃度30重量%の酢酸エチル分散溶液を調製した。この分散溶液を乾燥後の厚さが100mμとなるようにポリエチレンテレフタレート離型紙上に塗工し、60℃で30分間乾燥して粘着剤層を形成した。次いで、この粘着剤層をポリエチレンテレフタレート/エチレン・酢酸ビニル共重合体の積層フィルム(支持体)のポリエチレンテレフタレート側に転写、積層し、貼付剤を作製した。
【0046】
(比較例1、2)
表1に示した所定量の成分を用いて粘着剤を形成したこと以外は、実施例1と同様にして貼付剤を作製した。
【0047】
(実施例2)
アクリル酸2−エチルヘキシル85重量部とN−ビニルピロリドン15重量部とを共重合して得られた共重合体を酢酸エチルに溶解させて、固形分濃度33.2重量%の粘着基剤溶液を得た。
また、架橋ポリアクリル酸塩(三洋化成社製「サンフレッシュ」)100重量部をディゾルバーで攪拌しながら、5重量%CaCl2 水溶液100重量部に加え凍結乾燥して、CaCl2 の含浸された架橋ポリアクリル酸塩を得た。
【0048】
上記粘着基剤溶液に、インドメタシン、CaCl2 の含浸された架橋ポリアクリル酸塩を、表1に示した組成となるように加え、ディゾルバーで均一に攪拌混合し、固形分濃度30重量%の酢酸エチル分散溶液を調製した。この分散溶液を使用して、実施例1と同様な方法により、貼付剤を作製した。
【0049】
(比較例3、4)
表1に示した所定量の成分を用いて粘着剤を形成したこと以外は、実施例2と同様にして貼付剤を作製した。
【0050】
(実施例3)
スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(シェル化学社製「カリフレックスTR1107P」)100重量部、脂環族飽和炭化水素樹脂(荒川化学社製「アルコンP85」)95重量部及びミリスチン酸イソプロピル30重量部を、窒素置換下140℃で均一に攪拌混合し、固形分濃度84重量%の粘着基剤溶液を得た。また、架橋ポリアクリル酸塩(三洋化成社製「サンフレッシュ」)100重量部をディゾルバーで攪拌しながら、2重量%KCl水溶液100重量部に加え凍結乾燥して、KClの含浸された架橋ポリアクリル酸塩を得た。
【0051】
上記粘着基剤溶液に、窒素置換下110℃で、インドメタシン、KCl含浸架橋ポリアクリル酸塩を、表1に示した組成となるように加え、ディゾルバーで均一に攪拌混合し、粘着剤溶液を調製した。この粘着剤溶液を使用して、実施例1と同様な方法により、貼付剤を作製した。
【0052】
(比較例5、6)
表1に示した所定量の成分を用いて粘着剤を形成したこと以外は、実施例3と同様にして貼付剤を作製した。
【0053】
(実施例4)
アクリル酸2−エチルヘキシル45重量部とメタクリル酸2−エチルヘキシル55重量部とを共重合して得られた共重合体を酢酸エチルに溶解させて、固形分濃度34重量%の粘着基剤溶液を得た。
また、デンプン・アクリル酸塩グラフト共重合体架橋物(三洋化成社製「サンフレッシュ」)100重量部をディゾルバーで攪拌しながら、1重量%HCl水溶液100重量部を加え、凍結乾燥してHClの含浸された架橋ポリアクリル酸塩を得た。
【0054】
上記粘着基剤溶液に、10重量%硝酸イソソルビド酢酸エチル溶液及びHClの含浸された架橋ポリアクリル酸塩を、表2に示した組成となるように加え、ディゾルバーで均一に攪拌混合し、固形分濃度30重量%の酢酸エチル分散溶液を調製した。この分散溶液を使用して、実施例1と同様な方法により、貼付剤を作製した。
【0055】
(比較例7、8)
表2に示した所定量の成分を用いて粘着剤を形成したこと以外は、実施例4と同様にして貼付剤を作製した。
【0056】
(実施例5)
アクリル酸2−エチルヘキシル85重量部とN−ビニルピロリドン15重量部とを共重合して得られた共重合体を酢酸エチルに溶解させて、固形分濃度33.2重量%の粘着基剤溶液を得た。
また、架橋ポリアクリル酸塩(三洋化成社製「サンフレッシュ」)100重量部をディゾルバーで攪拌しながら、5重量%HCl水溶液100重量部に加え凍結乾燥して、HClの含浸された架橋ポリアクリル酸塩を得た。
【0057】
上記粘着基剤溶液に、インドメタシン、HClの含浸された架橋ポリアクリル酸塩を、表2に示した組成となるように加え、ディゾルバーで均一に攪拌混合し、固形分濃度30重量%の酢酸エチル分散溶液を調製した。この分散溶液を使用して、実施例1と同様な方法により、貼付剤を作製した。
【0058】
(比較例9、10)
表2に示した所定量の成分を用いて粘着剤を形成したこと以外は、実施例5と同様にして貼付剤を作製した。
【0059】
(実施例6)
スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(シェル化学社製「カリフレックスTR1107P」)100重量部、脂環族飽和炭化水素樹脂(荒川化学社製「アルコンP85」)95重量部及びミリスチン酸イソプロピル30重量部を、窒素置換下140℃で均一に攪拌混合し、固形分濃度84重量%の粘着基剤溶液を得た。また、架橋ポリアクリル酸塩(三洋化成社製「サンフレッシュ」)100重量部をディゾルバーで攪拌しながら、5重量%HNO3 水溶液100重量部に加え凍結乾燥して、HNO3 の含浸された架橋ポリアクリル酸塩を得た。
【0060】
上記粘着基剤溶液に、窒素置換下110℃で、インドメタシン、HNO3 含浸架橋ポリアクリル酸塩を、表2に示した組成となるように加え、ディゾルバーで均一に攪拌混合し、粘着剤溶液を調製した。この粘着剤溶液を使用して、実施例1と同様な方法により、貼付剤を作製した。
【0061】
(比較例11、12)
表2に示した所定量の成分を用いて粘着剤を形成したこと以外は、実施例6と同様にして貼付剤を作製した。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】
上記実施例及び比較例で得られた貼付剤に関し、薬物放出性試験を行い、その結果を表3に示した。
(1)薬物放出性試験
ヌードマウス皮膚透過試験に準拠して行った。Franzの拡散セルにヌードマウスの背部摘出皮膚を固定し、皮膚表面側に3.14cm2 (直径1cmの円形)の貼付剤を貼り付けた。24時間後に皮膚裏面側のリセプター液に移行した薬物量(mg/cm2 )を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により測定した。尚、拡散セルは37℃の恒温とし、リセプター液には20重量%ポリエチレングリコール水溶液を用いた。
【0065】
(2)貼付剤含浸試験
5cm×5cmに切断された貼付剤試料を、イオン交換水500mlに室温で24時間浸漬した後、取り出して試料表面の水分を濾紙で軽く除去して粘着剤層表面の変化を目視により、
(イ)架橋ポリアクリル酸塩の膨潤の有無
(ロ)粘着剤層表面のひび割れの有無
(ハ)膨潤した架橋ポリアクリル酸塩の表面へのはみ出しの有無
を観察した。
【0066】
【表3】
【0067】
【発明の効果】
本発明の貼付剤の構成は、上述の通りであり、硝酸イソソルビド、インドメタシン等の種々の薬物を効果的に経皮又は経粘膜吸収させ得る。
さらに、本発明の貼付剤を、皮膚並びに粘膜に投与すると、皮膚あるいは粘膜から蒸発する水分又は汗等を吸収して効果的に薬物を放出する。
【産業上の利用分野】
本発明は貼付剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、貼付剤において、薬物の経皮吸収促進効果を高めるために、種々の研究がなされており、例えば、特開平4−13617号公報には、吸水性充填剤を含有させた貼付剤が開示されている。しかし、吸水性充填剤として、架橋ポリアクリル酸塩を用いた場合、経皮吸収促進効果は向上するが、貼付後、皮膚からの発汗及び蒸発する水分によって、架橋ポリアクリル酸塩が100倍以上に膨潤することから、粘着剤層にひび割れが起こったり、皮膚からの剥離が生じて皮膚と十分に接触することができず、薬物の吸収性が低下する等の問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記欠点を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、粘着剤層に含有する薬物を効率的に放出し、効果的に皮膚又は粘膜を通して体内に吸収させ得る貼付剤を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の貼付剤は、支持体の片面に、電解質又は強酸を含浸した架橋ポリアクリル酸塩、薬物及び粘着基剤からなる粘着剤層(但し、粘着剤層が水を含有する場合を除く)が形成されている。
【0006】
本発明で使用される支持体としては、一般に貼付剤の支持体として使用されているものが使用可能であり、例えば、酢酸セルロース、エチルセルロース、ポリエチレンテレフタレート、可塑化酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、可塑化ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリ塩化ビニリデン等の樹脂フィルム:アルミニウムシート等が挙げられ、これらは単層シートで用いられても、2種以上の積層体として用いられてもよい。また、アルミニウムシート以外は、織布や不織布として用いられてもよい。
【0007】
本発明で使用される粘着基剤としては、粘着物性やコスト面を考慮すると、アクリル系粘着剤及びゴム系粘着剤が挙げられる。
【0008】
上記アクリル系粘着剤としては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキエステルを主体とする(共)重合体が好適に使用されるが、(メタ)アクリル酸アルキエステルと共重合可能な、官能性モノマー、多官能性モノマー、ビニル化合物等との共重合体であってもよい。
【0009】
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、アルキル基の炭素数が少なくなると凝集力は向上するが粘着力が低下し、多くなると粘着力は向上するが凝集力が低下するので、炭素数2〜18の脂肪族アルコールと、(メタ)アクリル酸から得られるものが好ましく、例えば、アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられ、これらは単独で使用されても二種以上が併用されてもよい。
【0010】
上記官能性モノマーとしては、水酸基を有するモノマー、カルボキシル基を有するモノマー、アミド基を有するモノマー、アミノ基を有するモノマーなどが挙げられる。
【0011】
上記水酸基を有するモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル等が好適に使用される。
【0012】
また、上記カルボキシル基を有するモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸などのα,β−不飽和カルボン酸;マレイン酸ブチルなどのマレイン酸モノアルキルエステル;(無水)マレイン酸、フマル酸、クロトン酸等が好適に使用される。
【0013】
アミド基を有するモノマーとしては、例えば、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミドなどのアルキル(メタ)アクリルアミド;ブトキシメチルアクリルアミド、エトキシメチルアクリルアミドなどのアルキルエーテルメチロール(メタ)アクリルアミド;ジアセトンアクリルアミド等が好適に使用される。
【0014】
アミノ基を有するモノマーとしては、例えば、ジメチルアミノエチルアクリレート等が好適に使用される。
【0015】
上記多官能性モノマーとしては、例えば、1,6−ヘキサングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジアリルフタレート等が挙げられる。
【0016】
上記ビニル化合物としては、酢酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレン、N−ビニル−2−ピロリドン、塩化ビニル、アクリロニトリル、エチレン、プロピレン、ブタジエン等が挙げられ、これらが共重合されてもよい。
【0017】
上記全共重合体の構成成分中、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量は、50重量%以上が好ましい。
【0018】
上記(メタ)アクリル酸アルキエステルを主体とする(共)重合体は、通常、重合開始剤の存在下で上述のモノマーを配合して溶液重合を行うことにより調製される。溶液重合を行う場合は、所定量の各種モノマーに酢酸エチル又はその他の重合溶媒を加え、攪拌装置及び冷却還流装置を備えた反応器中で、アゾビス系、過酸化物系等の重合開始剤の存在下、窒素雰囲気中で70〜90℃、8〜40時間反応させればよい。また、モノマーは一括投入又は分割投入のいずれの方法であってもよい。
【0019】
上記アゾビス系重合開始剤としては、2,2−アゾビス−イソ−ブチロニトリル、1,1'-アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2'-アゾビス(2,4−ジメチルバレリニトリル)等が挙げられ、過酸化物系重合開始剤としては、過酸化ラウロイル、過酸化ベンゾイル、ジ(tert−ブチル)パーオキサイド等が挙げられる。
【0020】
上記ゴム系粘着剤としては、天然ゴム、合成イソプレンゴム、ポリイソブチレン、ポリイソプレン、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体等を主成分とするものが挙げられる。
【0022】
上記粘着基剤には、必要に応じて、粘着付与剤、軟化剤、可塑化剤、充填剤、老化防止剤等が添加されてもよい。粘着付与剤としては、例えば、ロジン、水添ロジン、不均化ロジン、ロジンエステル等のロジン系樹脂;α−ピネン,β−ピネン等のテルペン系樹脂;テルペンフェノール樹脂;石油系樹脂;アルキル−フェノール樹脂;キシレン樹脂;クマロン樹脂;クマロン−インデン樹脂などが挙げられる。
【0023】
上記軟化剤としては、液状ポリブテン、鉱油、ラノリン、液状イソブチレン、液状ポリアクリレートなどが挙げられる。
【0024】
上記可塑化剤としては、粘着剤層の粘度を調整し、後述の薬物の経皮又は経粘膜吸収性を促進するものであって、かつ、人体に対して安全であるものが好ましい。このような可塑化剤としては、例えば、オクタン酸セチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸オクチル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、イソノナン酸イソトリデシル、オレイン酸エチル、オレイン酸デシル、ミンク油脂肪酸エステル、乳酸ミリスチル等の一価アルコール脂肪酸エステル;アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジオクチル、コハク酸ジオクチル等の二塩基酸エステル;ジカプリン酸プロピレングリコール、トリオクタン酸グリセリル、トリ(オクタン酸/デカン酸)グリセリル、トリパルミチン酸グリセリル、ソルビタンオレート、中性脂肪酸油脂などの多価アルコール脂肪酸エステル;オリーブ油、サフラワー油、ヤシ油脂肪酸トリグリセライド、綿実油等の動植物油;スクラワン、α−オレフィンオリゴマー、流動パラフィン、ワックス等の炭化水素;セタノール、ベヘニルアルコール、2−ヘキシルデカノール、2−オクチルデカノール、オレイルアルコール等のアルコール;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のエーテル;オレイン酸アミド、ラウリン酸モノエタノールアミド等のアミド化合物;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーンが挙げられる。
【0025】
上記可塑化剤の配合量は、多くなると粘着剤の凝集力が低下するので、上記粘着基剤100重量部に対して、300重量部以下が好ましく、より好ましくは3〜200重量部である。
【0026】
本発明で使用される架橋ポリアクリル酸塩としては、水を吸収して膨潤するが、粘着基剤及び後述の薬物によって膨潤しないものであって、例えば、架橋ポリアクリル酸塩、デンプン−ポリアクリル酸塩グラフト共重合体の架橋物等が挙げられる。また、この架橋ポリアクリル酸塩には、イオン架橋を弱める目的で、電解質又は強酸が含浸させられる。電解質としては、例えば、Nacl、Kcl、Cacl2 等の無機塩が挙げられ、強酸としては、例えば、塩酸、硝酸等が挙げられる。
【0027】
上記電解質を含浸する方法としては、特に制限はないが、一般に電解質の0.1〜10重量%水溶液を調製し、この水溶液と等量の架橋ポリアクリル酸塩を加えて、架橋ポリアクリル酸塩に吸収させた後、凍結乾燥法によって、電解質又は強酸が含浸された架橋ポリアクリル酸塩を得ることができる。
【0028】
上記電解質の添加量は、少なくなると膨潤抑制効果が発現し難くなり、多くなると電解質が含浸しきれず電解質の結晶が起こり易くなるので、架橋ポリアクリル酸塩100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、より好ましくは0.5〜5重量部である。
【0029】
上記強酸を含浸する方法としては、特に制限はないが、一般に強酸の水溶液を調製し、この水溶液と等量の架橋ポリアクリル酸塩を加えて、架橋ポリアクリル酸塩に吸収させた後、凍結乾燥法によって、強酸が含浸された架橋ポリアクリル酸塩を得ることができる。
【0030】
上記強酸の添加量は、少なくなると膨潤抑制効果が発現し難くなり、多くなると架橋ポリアクリル酸塩が膨潤し難くなり、薬物の経皮吸収促進効果が発現し難くなるので、架橋ポリアクリル酸に含有されるカルボン酸基のモル数に対して、、5〜80%のモル数が好ましく、より好ましくは10〜50%のモル数である。
【0031】
上記電解質又は強酸が含浸された架橋ポリアクリル酸塩の純水の吸水率は、小さくなると薬物の経皮吸収促進効果が発現し難くなり、多くなると貼付剤の剥離や粘着剤層のひび割れ等が起こるので、2〜50倍が好ましく、より好ましくは5〜10倍である。
【0032】
上記粘着剤層において、電解質又は強酸が含浸された架橋ポリアクリル酸塩の配合量は、少なくなると薬物の経皮吸収促進効果が発現し難くなり、多くなると貼付剤の粘着性が低下し、粘着基剤中0.5〜20重量%が好ましい。
【0033】
上記薬物としては、以下のものが挙げられる。
インドメタシン、サリチル酸、アスピリン、アセトアミノフェノン、ジクロフェナックナトリウム、イブプロフェン、スリンダック、ナプロキセン、ケトプロフェン、フルフェナム酸、イブフェナック、フェンブフェン、アルクロフェナック、フェニルブタゾン、メフェナム酸、ベンダザック、ピロキシカム、フルルビプロフェン、ペンタゾシン、塩酸ブプレノルフィン、酒石酸ブトルファノール等の解熱消炎鎮痛剤;ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、フルオシノロンアセトニド、フルドキシコルチド、メチルプレドニゾロン、酢酸ヒドロコルチゾン、トリアムシノロンアセトニド、デキサメタゾン、酢酸ヘタメサゾン、吉草酸ジフルコルトロン、プロピオンクロヘタゾール、フルオシノニド等のステロイド系抗炎症剤。
【0034】
ジルチアゼム、ベラパミル、四硝酸ペンタエリスリトール、ジピリダモール、硝酸イソソルビド、ニフェジピン、ニトログリセリン等の血管拡張剤;プロパノロール、アテノロール、ピンドロール、硫酸キニジン、アジマリン、塩酸アルプレノロール、酒石酸メトプロロール、ナドロール、マレイン酸チモロール、ジソピラミド等の高血圧・不整脈用剤;塩酸クロニジン、カプトリル、塩酸プラゾシン、硫酸ベンブトロール、酢酸グアナベンズ、塩酸グアンファシン、塩酸プナゾシン、マレイン酸エラナプリル、塩酸アロチノロール、塩酸ブニトロロール等の血圧降下剤。
【0035】
塩酸プロカテロール、硫酸テルブタリン、臭化水素酸フェノテロール、塩酸ツロブテロール、塩酸アンブロキソール、塩酸プルブテロール、塩酸マブテロール、塩酸クレンブテロール、塩酸トリメトキノール、フマル酸フォルモテロール等の鎮咳去痰剤;5−フルオロウラシル、1−(2−テトラヒドロフリル)−5−フルオロウラシル、マイトマイシンC等の抗腫瘍剤。
【0036】
ベンゾカイン、プロカイン、リドカイン、テトラカイン等の局所麻酔剤;エストロゲン、エストラジオール、テストステロン、プロゲステロン、プロスタグランジン等のステロイドホルモン類;インスリン等のペプチドホルモン類。
【0037】
フマル酸ケトチフェン、塩酸アゼラスチン、クロモグリク酸ナトリウム等の喘息・鼻アレルギー治療剤;塩酸シクロヘプタジン、塩酸ジフェンヒドラミン、フェンベンザミン、メタキジン等の抗ヒスタミン剤;ヘパリン等の抗凝血剤;スコポラミン、クロフルペロール等の鎮痙剤。
【0038】
ピンポセチン、塩酸フルナリジン、塩酸ニカルジピン、フマル酸ブロビンカミン、メシル酸ジヒドロエルゴトキシン、酒石酸イフェンプロジル、塩酸イソクスプリン等の脳循環代謝改善剤;塩酸マプロチリン、エチゾラム、ジアゼパム、ブロマゼパム、塩酸アミトリプチリン、塩酸ミアンセリン等の抗うつ・抗不安薬;α−カルシドール、エルゴカシフェロール等のビタミンD剤;グリベンクラミド、グリクラジド等の経口血糖降下剤。
【0039】
リンゴ酸グレポプリド、ファモチジン、臭化グリコピロニウム等の抗潰瘍剤;フェノバルビタール、アモバルビタール等の睡眠薬;テトラサイクリン、クロラムフェニコール等の抗生物質。
【0040】
上記薬物の配合量は、薬物の種類、製剤の使用目的により異なるが、少なくなると薬物の高い放出性が得られず、多くなると粘着剤層の凝集力や粘着力が低下するので、通常、粘着剤層中0.1〜30重量%が好ましい。
【0041】
本発明の貼付剤は、通常の粘着テープの製造方法にしたがって製造される。
例えば、溶剤塗工法、ホットメルト塗工法、電子線硬化法、エマルジョン塗工法等の従来公知の粘着テ−プの製造方法が使用可能であるが、特に溶剤塗工法が好適に使用される。
【0042】
上記溶剤塗工法では、上記粘着基剤を適当な溶媒で希釈し、これに、上記の薬物、架橋ポリアクリル酸塩、および、必要に応じて、その他の添加剤を配合し、得られた溶液を支持体表面に塗布し、乾燥させて溶媒を除去することにより、支持体上に粘着剤層を形成し貼付剤を作製することができる。また、この溶液を剥離紙上に塗工、乾燥した後、支持体に転写して粘着剤層を形成してもよい。
さらに、この剥離紙は、粘着剤層を保護する目的で、使用時まで貼付されていてもよい。
【0043】
上記粘着剤層の厚さは、使用目的により異なるが、薄くなると貼付剤の単位面積当たりの薬物量が不足し、厚くなると支持体付近の粘着剤層に含有される薬物が、拡散により皮膚表面に到達することが困難となり、粘着剤層中の薬物が有効に利用されなくなるので、30〜2,000μmが好ましい。
【0044】
【実施例】
次に、本発明の実施例を説明する。
(実施例1)
アクリル酸2−エチルヘキシル45重量部とメタクリル酸2−エチルヘキシル55重量部とを共重合して得られた共重合体を酢酸エチルに溶解させて、固形分濃度34重量%の粘着基剤溶液を得た。
また、デンプン・アクリル酸塩グラフト共重合体架橋物(三洋化成社製「サンフレッシュ」)100重量部をディゾルバーで攪拌しながら、1重量%NaCl水溶液100重量部を加え凍結乾燥して、NaClの含浸された架橋ポリアクリル酸塩を得た。
【0045】
上記粘着基剤溶液に、10重量%硝酸イソソルビド酢酸エチル溶液、NaClの含浸された架橋ポリアクリル酸塩を、表1に示した組成となるように加え、ディゾルバーで均一に攪拌混合し、固形分濃度30重量%の酢酸エチル分散溶液を調製した。この分散溶液を乾燥後の厚さが100mμとなるようにポリエチレンテレフタレート離型紙上に塗工し、60℃で30分間乾燥して粘着剤層を形成した。次いで、この粘着剤層をポリエチレンテレフタレート/エチレン・酢酸ビニル共重合体の積層フィルム(支持体)のポリエチレンテレフタレート側に転写、積層し、貼付剤を作製した。
【0046】
(比較例1、2)
表1に示した所定量の成分を用いて粘着剤を形成したこと以外は、実施例1と同様にして貼付剤を作製した。
【0047】
(実施例2)
アクリル酸2−エチルヘキシル85重量部とN−ビニルピロリドン15重量部とを共重合して得られた共重合体を酢酸エチルに溶解させて、固形分濃度33.2重量%の粘着基剤溶液を得た。
また、架橋ポリアクリル酸塩(三洋化成社製「サンフレッシュ」)100重量部をディゾルバーで攪拌しながら、5重量%CaCl2 水溶液100重量部に加え凍結乾燥して、CaCl2 の含浸された架橋ポリアクリル酸塩を得た。
【0048】
上記粘着基剤溶液に、インドメタシン、CaCl2 の含浸された架橋ポリアクリル酸塩を、表1に示した組成となるように加え、ディゾルバーで均一に攪拌混合し、固形分濃度30重量%の酢酸エチル分散溶液を調製した。この分散溶液を使用して、実施例1と同様な方法により、貼付剤を作製した。
【0049】
(比較例3、4)
表1に示した所定量の成分を用いて粘着剤を形成したこと以外は、実施例2と同様にして貼付剤を作製した。
【0050】
(実施例3)
スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(シェル化学社製「カリフレックスTR1107P」)100重量部、脂環族飽和炭化水素樹脂(荒川化学社製「アルコンP85」)95重量部及びミリスチン酸イソプロピル30重量部を、窒素置換下140℃で均一に攪拌混合し、固形分濃度84重量%の粘着基剤溶液を得た。また、架橋ポリアクリル酸塩(三洋化成社製「サンフレッシュ」)100重量部をディゾルバーで攪拌しながら、2重量%KCl水溶液100重量部に加え凍結乾燥して、KClの含浸された架橋ポリアクリル酸塩を得た。
【0051】
上記粘着基剤溶液に、窒素置換下110℃で、インドメタシン、KCl含浸架橋ポリアクリル酸塩を、表1に示した組成となるように加え、ディゾルバーで均一に攪拌混合し、粘着剤溶液を調製した。この粘着剤溶液を使用して、実施例1と同様な方法により、貼付剤を作製した。
【0052】
(比較例5、6)
表1に示した所定量の成分を用いて粘着剤を形成したこと以外は、実施例3と同様にして貼付剤を作製した。
【0053】
(実施例4)
アクリル酸2−エチルヘキシル45重量部とメタクリル酸2−エチルヘキシル55重量部とを共重合して得られた共重合体を酢酸エチルに溶解させて、固形分濃度34重量%の粘着基剤溶液を得た。
また、デンプン・アクリル酸塩グラフト共重合体架橋物(三洋化成社製「サンフレッシュ」)100重量部をディゾルバーで攪拌しながら、1重量%HCl水溶液100重量部を加え、凍結乾燥してHClの含浸された架橋ポリアクリル酸塩を得た。
【0054】
上記粘着基剤溶液に、10重量%硝酸イソソルビド酢酸エチル溶液及びHClの含浸された架橋ポリアクリル酸塩を、表2に示した組成となるように加え、ディゾルバーで均一に攪拌混合し、固形分濃度30重量%の酢酸エチル分散溶液を調製した。この分散溶液を使用して、実施例1と同様な方法により、貼付剤を作製した。
【0055】
(比較例7、8)
表2に示した所定量の成分を用いて粘着剤を形成したこと以外は、実施例4と同様にして貼付剤を作製した。
【0056】
(実施例5)
アクリル酸2−エチルヘキシル85重量部とN−ビニルピロリドン15重量部とを共重合して得られた共重合体を酢酸エチルに溶解させて、固形分濃度33.2重量%の粘着基剤溶液を得た。
また、架橋ポリアクリル酸塩(三洋化成社製「サンフレッシュ」)100重量部をディゾルバーで攪拌しながら、5重量%HCl水溶液100重量部に加え凍結乾燥して、HClの含浸された架橋ポリアクリル酸塩を得た。
【0057】
上記粘着基剤溶液に、インドメタシン、HClの含浸された架橋ポリアクリル酸塩を、表2に示した組成となるように加え、ディゾルバーで均一に攪拌混合し、固形分濃度30重量%の酢酸エチル分散溶液を調製した。この分散溶液を使用して、実施例1と同様な方法により、貼付剤を作製した。
【0058】
(比較例9、10)
表2に示した所定量の成分を用いて粘着剤を形成したこと以外は、実施例5と同様にして貼付剤を作製した。
【0059】
(実施例6)
スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(シェル化学社製「カリフレックスTR1107P」)100重量部、脂環族飽和炭化水素樹脂(荒川化学社製「アルコンP85」)95重量部及びミリスチン酸イソプロピル30重量部を、窒素置換下140℃で均一に攪拌混合し、固形分濃度84重量%の粘着基剤溶液を得た。また、架橋ポリアクリル酸塩(三洋化成社製「サンフレッシュ」)100重量部をディゾルバーで攪拌しながら、5重量%HNO3 水溶液100重量部に加え凍結乾燥して、HNO3 の含浸された架橋ポリアクリル酸塩を得た。
【0060】
上記粘着基剤溶液に、窒素置換下110℃で、インドメタシン、HNO3 含浸架橋ポリアクリル酸塩を、表2に示した組成となるように加え、ディゾルバーで均一に攪拌混合し、粘着剤溶液を調製した。この粘着剤溶液を使用して、実施例1と同様な方法により、貼付剤を作製した。
【0061】
(比較例11、12)
表2に示した所定量の成分を用いて粘着剤を形成したこと以外は、実施例6と同様にして貼付剤を作製した。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】
上記実施例及び比較例で得られた貼付剤に関し、薬物放出性試験を行い、その結果を表3に示した。
(1)薬物放出性試験
ヌードマウス皮膚透過試験に準拠して行った。Franzの拡散セルにヌードマウスの背部摘出皮膚を固定し、皮膚表面側に3.14cm2 (直径1cmの円形)の貼付剤を貼り付けた。24時間後に皮膚裏面側のリセプター液に移行した薬物量(mg/cm2 )を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により測定した。尚、拡散セルは37℃の恒温とし、リセプター液には20重量%ポリエチレングリコール水溶液を用いた。
【0065】
(2)貼付剤含浸試験
5cm×5cmに切断された貼付剤試料を、イオン交換水500mlに室温で24時間浸漬した後、取り出して試料表面の水分を濾紙で軽く除去して粘着剤層表面の変化を目視により、
(イ)架橋ポリアクリル酸塩の膨潤の有無
(ロ)粘着剤層表面のひび割れの有無
(ハ)膨潤した架橋ポリアクリル酸塩の表面へのはみ出しの有無
を観察した。
【0066】
【表3】
【0067】
【発明の効果】
本発明の貼付剤の構成は、上述の通りであり、硝酸イソソルビド、インドメタシン等の種々の薬物を効果的に経皮又は経粘膜吸収させ得る。
さらに、本発明の貼付剤を、皮膚並びに粘膜に投与すると、皮膚あるいは粘膜から蒸発する水分又は汗等を吸収して効果的に薬物を放出する。
Claims (1)
- 支持体の片面に粘着剤層が設けられた貼付剤において、該粘着剤層が、電解質又は強酸が含浸され且つ凍結乾燥された架橋ポリアクリル酸塩、薬物、及び、アクリル系粘着剤又はゴム系粘着剤である粘着基剤からなり(但し、粘着剤層が水を含有する場合を除く)、該架橋ポリアクリル酸塩は水を吸収して膨潤するが、薬物により膨潤しないことを特徴とする貼付剤。
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