JP3829952B2 - 光走査装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルカラーコピー、デジタルカラープリンタ、デジタルカラー印刷機等の画像形成装置などに適用可能な光走査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来において、デジタルカラーコピー等の画像形成装置に使用されるものとして、特開平3−53213号公報記載の光走査装置が挙げられる。この光走査装置は、感光体を両側に並列になるように配置するタンデムプロセス用の書込光学系に関するものである。
【0003】
一般に、タンデムプロセス用の装置は、複数の感光体を有するために、複数の書込光学系が必要となり、回転多面鏡の両側に複数の書込光学系が配置されている。また、上記特開平3−53213号公報記載の光走査装置は、光源、線像結像素子、および被走査面が、回転多面鏡に対して面対称となるように、それぞれ回転多面鏡の両側に配置されている。
【0004】
次に、この特開平3−53213号公報記載の光走査装置を一例とする従来のタンデムプロセス用光走査装置の例について図3ないし図4を参照しながら説明する。図3に示すように、符号1a、1bは、発散光束を出射する光源及び光源からの発散光束を集束する集光レンズとからなる光源部を示している。この光源部1a、1bの光源としては、レーザダイオード(LD)が使用されている。
【0005】
上記光源部1a、1bから出射した光束は、それぞれ線像結像素子としてのシリンダレンズ2a、2bを透過して副走査方向にのみ収束し、光偏向器である回転多面鏡3の偏向反射面近傍に主走査対応方向に長い線像として結像する。
【0006】
上記回転多面鏡3は、入射光束を等角速度的に偏向する。上記回転多面鏡3により反射された光束は、それぞれ等速走査用光学素子4a、4bを透過し、上記回転多面鏡3により等角速度的に偏向されるに伴い、感光体の被走査面5a、5bを等速的に光走査する。
【0007】
被走査面5a、5bの走査開始側端部には、同期検知部6a、6bが設けられている。この同期検知部6a、6bは、上記回転多面鏡3の回動に伴って感光体の被走査面5a、5bを等速的に光走査する際に、光源部1aと、光源部1bとの出力開始の調整を行って、書き込み開始のタイミングを合わせるために設けられたものである。つまり、光書込開始の位置を調整するための同期信号を得るためのものである。
【0008】
次に、図4において、上記光源部1bから出射された光束の回転多面鏡3による偏向角の時間的経過について説明する。図4に示すように、符号32、33、34、および35は、回転多面鏡3の偏向反射面の時間的経過に伴う位置の変化を示しており、上記回転多面鏡3の偏向反射面が回転軸31を中心に、符号32の状態から符号33の状態、そして符号33の状態から符号34の状態のように反時計周りに回転しているとする。
【0009】
上記回転多面鏡3の偏向反射面が符号32の状態にあるときには、光源部1bから出射された光束は、回転多面鏡3の反射面によって、感光体の被走査面5b上の走査開始側端の同期検知部に出射される。同様に符号35の状態にあるとき有効走査開始位置に出射され、また、上記回転多面鏡3が符号34の状態にあるときには、光源部1bから出射された光束は、回転多面鏡3の反射面によって、感光体の被走査面5b上の有効走査終了位置に出射される。
【0010】
また、上記回転多面鏡3が符号33の状態にあるときには、光源部1bから出射された光束は、回転多面鏡3の反射面によって、上記等速走査用光学素子4bの光軸と平行になるように出射される。従って、感光体は、この反射光束と被走査面5bとが垂直になるように配置されている。被走査面5b上において、一般的にはこの反射光束に対して略均等な走査角をもって光走査される。図3に示す回転多面鏡3は、符号33の状態にあるときを示している。
【0011】
均等な走査角とは、図4に示すように、上記回転多面鏡3が符号33の状態にあるときの反射光束と、上記回転多面鏡3が符号34の状態にあるときの反射光束との角度をαとし、同様に符号33の状態を符号35の状態にあるときの角度をγとした場合、α=γとなる角度である。上記回転多面鏡3が符号33の状態にあるときの反射光束と、上記回転多面鏡3が符号32の状態にあるときの反射光束との角度をβとした場合、α=βとなる角度である。
【0012】
ここで、上記同期検知部6bは、被走査面5bの走査開始側端部に設けてあり、上記回転多面鏡3が符号32の状態にあるときに、上記同期検知部6bによって、光書込開始の位置が調整されるため、この同期光束を考慮すると、実際には、γ=α<βとなる。
【0013】
ここまでは、光源部1bから出射された光束の回転多面鏡3による時間的経過についてのみ説明したが、光源部1aから出射された光束の回転多面鏡3による時間的経過についても同様である。なぜなら、光源部1a、1b、シリンダレンズ2a、2b、および被走査面5a、5bが、回転多面鏡3の回転軸を含む被走査面に平行な面に対して面対称となるように、回転多面鏡3の両側にそれぞれ配置されており、また、上記等速走査用光学素子4a、4bも、回転多面鏡3の回転軸を含む被走査面に平行な面に対して面対称となるようにそれぞれ配置されているとともに、上記等速走査用光学素子4aの光軸と、上記等速走査用光学素子4bの光軸とが一直線上になるように回転多面鏡3の両側に配置されているからである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明した光書込装置において、単位時間当たりの出力枚数の向上を図るためには、走査速度をあげなければならないが、そのためには、光偏向器である回転多面鏡の回転数を上げなければならない。従って、回転多面鏡を小型化、すなわち回転多面鏡の内接円半径を小さくすることが必要である。なぜなら、回転多面鏡の内接円半径が大きいと、出力枚数の向上を図るために回転数を上げるモータへの負荷が大きくなり、その結果、回転数を上げるにも限界があり、コストも高くなってしまうからである。
【0015】
また、単位時間当たりの出力枚数の向上を図るために、回転多面鏡の内接円半径を小さくしすぎると、必要とする回転多面鏡の振り角に達する前に入射光束がケラれるという問題がおきてしまう。従って、回転多面鏡を小型化、すなわち回転多面鏡の内接円半径を小さくして出力枚数の向上を図るためには、入射光束がケラれないようにしつつ、回転多面鏡の反射面の回転方向の長さをできるだけ無駄のないように使用する必要がある。
【0016】
しかしながら、上記特開平3−53213号公報に見られるような従来のタンデムプロセス用光走査装置においては、回転多面鏡の反射面の回転方向の長さに無駄が生じており、回転多面鏡の内接円半径を小さくしながら、入射光束がケラしないようにすることは困難である。なぜなら、上記書込光学系(図3において等速走査用光学素子4a、4b)が回転多面鏡3の回転軸を含む面に対して面対称となるようにそれぞれ配置されているとともに、上記等速走査用光学素子4aの光軸と、上記等速走査用光学素子4bの光軸とが一直線上になるように回転多面鏡3の両側に配置されているからである。
【0017】
さらに具体的に説明すると、図3に示すように、光源部1aから出射した光束は、線像結像素子としてのシリンダレンズ2aを透過して副走査方向のみ収束し、回転多面鏡3の偏向反射面近傍に主走査対応方向に長い線像として結像し、上記回転多面鏡3によって等角速度的に偏向される。この時、上記回転多面鏡3の反射面において、余分な部分、すなわち、反射面の有効面内に使用されない部分がある。
【0018】
一方、光源部1bから出射した光束は、線像結像素子としてのシリンダレンズ2bを透過して副走査方向のみ収束し、回転多面鏡3の偏向反射面近傍に主走査対応方向に長い線像として結像し、上記回転多面鏡3によって等角速度的に偏向される。この時も、上記回転多面鏡3の反射面において、余分な部分、すなわち、反射面の有効面内に使用されない部分がある。
【0019】
このように、光源部1aおよび1bから出射した光束を上記回転多面鏡3によって偏向する際に、回転多面鏡3の反射面において、互いに使用されない余分な反射面がある。しかしながら、光源部1aから出射した光束を偏向するときに使用されない反射面の一部は、光源部1bから出射した光束を偏向するときに使用され、また、光源部1bから出射した光束を偏向するときに使用されない反射面の一部は、光源部1aから出射した光束を偏向するときに使用される。
【0020】
つまり、光源部1aから出射した光束を偏向する反射面において使用されない反射面の一部をなくそうとすると、光源部1bから出射した光束を偏向することができず、一方、光源部1bから出射した光束を偏向する反射面において使用されない反射面の一部をなくそうとすると、光源部1aから出射した光束を偏向することができないのである。従って、回転多面鏡の反射面の回転方向の長さに無駄を生じることになり、入射光束がケラれないようにしつつ、回転多面鏡の内接円半径を小さくすることは困難である。
【0021】
これは、上述のように、光源部1a、1b、シリンダレンズ2a、2b、等速走査用光学素子4a、4bを含む書込光学系が回転多面鏡3の回転軸を含む面に対して面対称となるようにそれぞれ配置されているとともに、上記等速走査用光学素子4aの光軸と、上記等速走査用光学素子4bの光軸とが一直線上になるように回転多面鏡の両側に配置されているからである。
【0022】
本発明は、以上のような従来技術の問題点を解消するためになされたものであり、走査用光学素子を、互いに、光偏向器の回転軸及び回転軸を含む平面に対し非対称になるように配置させることにより、入射光束がケラれないようにしつつ、回転多面鏡の反射面の幅をできるだけ無駄のないように使用することを可能にし、従って、回転多面鏡を小型化、すなわち、回転多面鏡の内接円半径を小さくして出力枚数の向上を図ることが可能な光走査装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、光源とこの光源より射出された光束を集束する集光レンズを含む光源部と、
この光源部からの光束を偏向する光偏向器と、
この偏向された光束を被走査面に導き、被走査面上を光走査する走査用光学素子と、を有してなる光走査装置において、
上記光偏向器は、回転多面鏡からなり、
上記光偏向器を挟むようにその両側に、光源部、走査用光学素子、被走査面、同期検知部がそれぞれ配置され、
上記各光源部は、光偏向器の回転軸を含みかつ上記走査用光学素子の光軸に平行な平面を境にして同じ側に配置され、
上記光偏向器の両側の上記同期検知部が、上記光偏向器を挟んで対角位置に、かつ、共に走査開始側端部あるいは共に走査終了側端部に配置され、
上記各走査用光学素子は、上記光偏向器の回転軸を含む面に対して面対称で各走査用光学素子の光軸が一直線になる配置位置から、それぞれの走査開始端側に移動して配置されることにより、上記光偏向器の回転軸及び回転軸を含む平面に対し互いに非対称になるように配置されていることを特徴とする。
【0024】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、上記走査用光学素子の光軸が互いに平行になるように、上記走査用光学素子がそれぞれ配置されていることを特徴とする。
【0025】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、上記光偏向器の回転軸から上記走査用光学素子の光軸までの距離が互いに異なるように、上記走査用光学素子がそれぞれ配置されていることを特徴とする。
【0026】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、各走査用光学素子を光偏向器の回転軸を含む面に対して面対称となるようにかつ各走査用光学素子の光軸が一直線となるように配置したときの光偏向器の回転軸から各走査用光学素子の光軸に対して平行に引いた直線と各走査用光学素子の光軸との距離をH、
光偏向器の反射面が光源部から出射された光束を一方の走査用光学素子の光軸上に反射するときの上記反射面と平行に上記一方の走査用光学素子を一方の走査開始側端部の方に移動させ、そのときの上記一方の走査用光学素子の光軸と直交する方向への移動距離をΔh1、
光偏向器の回転軸をとおり走査用光学素子の光軸に平行な線と上記一方の走査用光学素子の光軸との距離をHa、
光偏向器の反射面が光源部から出射された光束を他方の走査用光学素子の光軸上に反射するときの上記反射面と平行に上記他方の走査用光学素子を他方の走査開始側端部の方に移動させ、そのときの上記他方の走査用光学素子の光軸と直交する方向への移動距離をΔh2、
光偏向器の回転軸をとおり走査用光学素子の光軸に平行な線と上記他方の走査用光学素子の光軸との距離をHbとしたとき、
Ha−Δh1=H=Hb+Δh2
の関係になることを特徴とする。
【0027】
請求項5記載の発明は、請求項3記載の発明において、上記光源部が、上記光偏向器の回転軸を含み、走査用光学素子の光軸と平行な線で区分された領域のうち同じ領域に配置されていることを特徴とする。
【0028】
請求項6記載の発明は、請求項3記載の発明において、上記走査用光学素子が、互いに同一仕様の共通部品で構成されていることを特徴とする。
【0029】
請求項7記載の発明は、請求項3記載の発明において、上記光源部が、半導体レーザを用いていることを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明にかかる光走査装置の実施の形態について説明する。なお、図3、図4に示す従来例の個々の構成部分と同じ構成部分には共通の符号を用いている。図1において、符号1a、1bは、発散光束を出射する光源部を示している。光源部1a、1bは通常発散光束を集光する集光レンズを有しているが、集光レンズは図示されていない。この光源部1a、1bには、半導体レーザが使用されている。このように、光源部1a、1bに半導体レーザを使用することにより、取り扱いを容易にすることができる。また、光源部1a、1bの小型化を図ることもできる。半導体レーザに代えて、発光ダイオード(LED)を使用しても良い。
【0031】
また、図1に示すように、上記光源部1a、1bを、後述する光偏向器である回転多面鏡3の回転軸を含み、かつ、等速走査用光学素子4a’、4b’の光軸に平行な平面を境にして、同じ側(図1において上側)に配置することにより、光源部1a、1bの駆動用の回路基板の構成、ハーネスのとりまわし、および電源部の配置等を簡略化することができ、コンパクトにすることができる。
【0032】
上記光源部1a、1bから出射した光束は、それぞれ線像結像素子としてのシリンダレンズ2a、2bを透過して副走査方向のみ収束し、光偏向器である回転多面鏡3の偏向反射面近傍に主走査対応方向に長い線像として結像する。
【0033】
上記回転多面鏡3は、入射光束を等角速度的に偏向する。上記回転多面鏡3により反射された光束は、それぞれ等速走査用光学素子4’a、4’bを透過し、上記回転多面鏡3により等角速度的に偏向されるに伴い、感光体の被走査面5a、5bを等速的に光走査する。
【0034】
図1では、等速走査用光学素子4’a、4’bがレンズ系で構成されたものを示しているが、反射光学系のものを用いることもできる。また、上記等速走査用光学素子4’a、4’bは、同一仕様の共通部品で構成することにより、量産効果を得ることができ、コストを削減することができる。なお、上記等速走査用光学素子4’a、4’bの配置の詳細については、後述する。
【0035】
被走査面5a、5bの近傍には、走査開始側端部に、同期検知部6a、6bが設けられている。この同期検知部6a、6bは、上記回転多面鏡3の回動に伴って感光体の被走査面を等速的に光走査する際に、光源部1aと、光源部1bとの光束の点灯開始の調整を行って、走査開始のタイミングをあわせるために設けられたものである。つまり、光書込開始の位置を調整するために同期信号を得るためのものである。図1においては、同期検知部6a、6bは、それぞれ被走査面5a、5b近傍の走査開始側端部に設けられているものを示しているが、被走査面5a、5bの走査終了側端部にそれぞれ設けることも可能である。
【0036】
走査開始のタイミング、すなわち、光書込開始の位置がずれてしまうと、カラー画像を形成したときに色ズレをおこしてしまうため、高精度に同期検知を行う必要があるが、より高精度に同期検知を行うためには、図1に示すように、上記同期検知部6a、6bを、それぞれ被走査面5a、5bの走査開始側端部に設けたほうがよい。
【0037】
また、上記同期検知部6a、6bを、それぞれ被走査面5a、5bの走査開始側端部あるいは走査終了側端部に設けるとともに、上記回転多面鏡3の両側において同様な配置、すなわち上記同期検知部6aと上記被走査面5a上の有効走査開始位置(7a)との距離と、上記同期検知部6bと上記被走査面5b上の有効走査開始位置(7b)との距離とが同じになる配置にすることにより、書込を開始する位置あわせの精度をよくすることができる。
【0038】
次に、上記等速走査用光学素子4’a、4’bの配置について説明する。図3には、前述のように、従来の光走査装置の例として挙げているが、この図3に示している従来の等速走査用光学素子4a、4bは、回転多面鏡3の回転軸を含む面に対して面対称となるようにそれぞれ配置されているとともに、上記等速走査用光学素子4aの光軸と、上記等速走査用光学素子4bの光軸とが一直線上になるように回転多面鏡の両側に配置されているものである。このときの回転多面鏡3の回転軸から等速走査用光学素子4a、4bの光軸までの距離をHとしておく。
【0039】
この等速走査用光学素子4a、4bの配置をずらしたものが本発明の特徴であり、以下、図1ないし図2を参照しながら具体的に説明する。図1ないし図2に示す回転多面鏡3は、光源部1a、1bから出射された光束が、それぞれ回転多面鏡3の反射面10、11によって、等速走査用光学素子4a、4bの光軸を平行に出射されるときの状態を示している。
【0040】
図1および図2(a)に示すように、上記等速走査用光学素子4’aは、図3に示す等速走査用光学素子4aの位置から矢印mの方向、すなわち、回転多面鏡3の反射面10に平行に、かつ、同期検知部6aが配置されている方向にΔh1だけ移動した位置に設けられている。従って、上記回転多面鏡3の回転軸から等速走査用光学素子4’aの光軸までの距離をHaとすると、
Ha−Δh1=H
となる。
【0041】
また、従来の上記等速走査用光学素子4aの光軸と、回転多面鏡3の反射面10との接点をpとした場合、上記等速走査用光学素子4’aの光軸と、回転多面鏡3の反射面10との接点は、符号p’の位置になるため、光源部1a、シリンダレンズ2a、および同期検知部6aも、上記等速走査用光学素子4’aの移動に伴って、図3に示す位置から上記等速走査用光学素子4’aの移動方向に平行移動した位置に設けられている。
【0042】
次に、図1および図2(b)に示すように、上記等速走査用光学素子4’bは、図3に示す等速走査用光学素子4bの位置から矢印nの方向、すなわち、回転多面鏡3の反射面11に平行に、かつ、同期検知部6bが配置されている方向にΔh2だけ移動した位置に設けられている。従って、上記回転多面鏡3の回転軸から等速走査用光学素子4’bの光軸までの距離をHbとすると、
Hb+Δh2=H
となる。
【0043】
また、従来の上記等速走査用光学素子4bの光軸と、回転多面鏡3の反射面11との接点をqとした場合、上記等速走査用光学素子4’bの光軸と、回転多面鏡3の反射面11との接点は、符号q’の位置になるため、光源部1b、シリンダレンズ2b、および同期検知部6bも、上記等速走査用光学素子4’bの移動に伴って、図3に示す位置から上記等速走査用光学素子4’bの移動方向に平行移動した位置に設けられている。
【0044】
上述のように、上記等速走査用光学素子4’aと4’bとは、移動方向が互いに異なってはいるが、上記等速走査用光学素子4’aと4’bとは、ともに、従来の等速走査用光学素子4a、4bの光軸から平行に移動させているので、上記等速走査用光学素子4’aの光軸と上記等速走査用光学素子4’bの光軸とは、平行である。従って、被走査面5aと被走査面5bとを平行にすることができ、装置全体のレイアウトを容易にすることができる。
【0045】
また、図1に示すように、上記同期検知部6a、6bを、それぞれ被走査面5a、5bの走査開始側端部に設けるとともに、上記回転多面鏡3の両側において同様な配置、すなわち上記同期検知部6aと上記被走査面5a上の有効走査開始位置(7a)との距離と、上記同期検知部6bと上記被走査面5b上の有効走査開始位置(7b)との距離が同じになる配置にした場合には、上記等速走査用光学素子4’aの移動量Δh1と、上記等速走査用光学素子4’bの移動量Δh2及びHa、Hbは、
Ha−Δh1=H=Hb+Δh2
の関係になる。
【0046】
以上のように、上記等速走査用光学素子4’aを上記同期検知部6aが設けられている方向に移動させ、また、上記等速走査用光学素子4’bを上記同期検知部6bが設けられている方向に移動させることにより、上記等速走査用光学素子4’aと上記等速走査用光学素子4’bとが、上記回転多面鏡3の回転軸及び回転軸を含む平面に対し、非対称になるように配置したため、光源部1aから出射した光束を偏向する反射面において余分な部分、すなわち、一部が使用されない部分をなくすことができ、また、光源部1bから出射した光束を偏向する反射面においても余分な部分、すなわち、一部が使用されない部分をなくすことができ、反射面を無駄なく利用することができる。
【0047】
つまり、前記特開平3−53213号公報記載の光走査装置においては、光源部1aから出射した光束を偏向する反射面において使用されない反射面の一部をなくそうとすると、光源部1bから出射した光束を偏向することができず、一方、光源部1bから出射した光束を偏向する反射面において使用されない反射面の一部をなくそうとすると、光源部1aから出射した光束を偏向することができないため、入射光束がケラれないようにしつつ、回転多面鏡の反射面の回転方向の長さをできるだけ無駄のないように使用することは不可能であったが、本発明では、上記等速走査用光学素子4’aと上記等速走査用光学素子4’bとが、上記回転多面鏡3の回転軸及び回転軸を含む平面に対し、非対称になるように配置させることにより、光源部1aから出射した光束を偏向する反射面において使用されない反射面の一部をなくしても、光源部1bから出射した光束を偏向することができ、同様に、光源部1bから出射した光束を偏向する反射面において使用されない反射面の一部をなくしても、光源部1aから出射した光束を偏向することができる。要するに、光源部1aからの光束を偏向する反射面の範囲と、光源部1bからの光束を偏向する反射面の範囲とが一致することになる。
【0048】
従って、入射光束がケラれないようにしつつ、回転多面鏡3の反射面の回転方向の長さをより小さくすることが可能になり、回転多面鏡を小型化、すなわち、回転多面鏡の内接円半径を小さくして出力枚数の向上を図ることができる。
【0049】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、光源とこの光源より射出された光束を集束する集光レンズを含む光源部と、この光源部からの光束を偏向する光偏向器と、この偏向された光束を被走査面に導き、被走査面上を光走査する走査用光学素子と、を有してなる光走査装置において、上記光偏向器は、回転多面鏡からなり、上記光偏向器を挟むようにその両側に、光源部、走査用光学素子、被走査面、同期検知部がそれぞれ配置され、上記各光源部は、光偏向器の回転軸を含みかつ上記走査用光学素子の光軸に平行な平面を境にして同じ側に配置され、上記光偏向器の両側の上記同期検知部が、上記光偏向器を挟んで対角位置に、かつ、共に走査開始側端部あるいは共に走査終了側端部に配置され、上記各走査用光学素子は、上記光偏向器の回転軸を含む面に対して面対称で各走査用光学素子の光軸が一直線になる配置位置から、それぞれの走査開始端側に移動して配置されることにより、上記光偏向器の回転軸及び回転軸を含む平面に対し互いに非対称になるように配置されているため、回転多面鏡の反射面を無駄なく使用することが可能になり、入射光束がケラれないようにしつつ、回転多面鏡を小型化、すなわち、回転多面鏡の内接円半径を小さくすることができ、これにより、回転多面鏡の回転速度をより高速化することができる。
【0050】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、走査用光学素子の光軸が互いに平行になるように、上記走査用光学素子をそれぞれ配置したため、被走査面を互いに平行にすることができ、装置全体のレイアウトを容易にすることができる。
【0051】
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明において、光偏向器の回転軸から走査用光学素子の光軸までの距離が互いに異なるように、上記走査用光学素子をそれぞれ配置したため、回転多面鏡の反射面を無駄なく使用することが可能となり、入射光束がケラれないようにしながら、回転多面鏡を小型化、すなわち、回転多面鏡の内接円半径を小さくすることができ、回転多面鏡の回転速度をより高速化することができる。
【0052】
請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、各走査用光学素子を光偏向器の回転軸を含む面に対して面対称となるようにかつ各走査用光学素子の光軸が一直線となるように配置したときの光偏向器の回転軸から各走査用光学素子の光軸に対して平行に引いた直線と各走査用光学素子の光軸との距離をH、光偏向器の反射面が光源部から出射された光束を一方の走査用光学素子の光軸上に反射するときの上記反射面と平行に上記一方の走査用光学素子を一方の走査開始側端部の方に移動させ、そのときの上記一方の走査用光学素子の光軸と直交する方向への移動距離をΔh1、光偏向器の回転軸をとおり走査用光学素子の光軸に平行な線と上記一方の走査用光学素子の光軸との距離をHa、光偏向器の反射面が光源部から出射された光束を他方の走査用光学素子の光軸上に反射するときの上記反射面と平行に上記他方の走査用光学素子を他方の走査開始側端部の方に移動させ、そのときの上記他方の走査用光学素子の光軸と直交する方向への移動距離をΔh2、光偏向器の回転軸をとおり走査用光学素子の光軸に平行な線と上記他方の走査用光学素子の光軸との距離をHbとしたとき、
Ha−Δh1=H=Hb+Δh2
の関係になるようにしたため、請求項1記載の発明と同様の効果を得ることができる。
【0053】
請求項5記載の発明によれば、請求項3記載の発明において、光源部を、光偏向器の回転軸を含み、走査用光学素子の光軸と平行な線で区分された領域のうち同じ領域に配置したため、光源部の駆動用の回路基板の構成、ハーネスのとりまわし、および電源部の配置等を簡略化することができ、コンパクトにすることができる。
【0054】
請求項6記載の発明によれば、請求項3記載の発明において、走査用光学素子を、互いに同一仕様の共通部品で構成したため、量産効果を得ることができ、コストを削減することができる。
【0055】
請求項7記載の発明によれば、請求項3記載の発明において、光源部に半導体レーザを用いたため、取り扱いを容易にすることができる。また、光源部の小型化を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる光走査装置の実施の形態を示す光学配置図である。
【図2】同上実施の形態中の一方の走査光学系と他方の走査光学系を示す光学配置図である。
【図3】従来の光走査装置の例を示す光学配置図である。
【図4】同上従来の光走査装置の一部分を示す光学配置図である。
【符号の説明】
1a 光源部
1b 光源部
2a シリンダレンズ
2b シリンダレンズ
3 回転多面鏡
4’a 等速走査用光学素子
4’b 等速走査用光学素子
5a 被走査面
5b 被走査面
6a 同期検知部
6b 同期検知部
Claims (7)
- 光源とこの光源より射出された光束を集束する集光レンズを含む光源部と、
この光源部からの光束を偏向する光偏向器と、
この偏向された光束を被走査面に導き、被走査面上を光走査する走査用光学素子と、を有してなる光走査装置において、
上記光偏向器は、回転多面鏡からなり、
上記光偏向器を挟むようにその両側に、光源部、走査用光学素子、被走査面、同期検知部がそれぞれ配置され、
上記各光源部は、光偏向器の回転軸を含みかつ上記走査用光学素子の光軸に平行な平面を境にして同じ側に配置され、
上記光偏向器の両側の上記同期検知部は、上記光偏向器を挟んで対角位置に、かつ、共に走査開始側端部あるいは共に走査終了側端部に配置され、
上記各走査用光学素子は、上記光偏向器の回転軸を含む面に対して面対称で各走査用光学素子の光軸が一直線になる配置位置から、それぞれの走査開始端側に移動して配置されることにより、上記光偏向器の回転軸及び回転軸を含む平面に対し互いに非対称になるように配置されていることを特徴とする光走査装置。 - 上記走査用光学素子の光軸が互いに平行になるように、上記走査用光学素子がそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
- 上記光偏向器の回転軸から上記走査用光学素子の光軸までの距離が互いに異なるように、上記走査用光学素子がそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項2記載の光走査装置。
- 各走査用光学素子を光偏向器の回転軸を含む面に対して面対称となるようにかつ各走査用光学素子の光軸が一直線となるように配置したときの光偏向器の回転軸から各走査用光学素子の光軸に対して平行に引いた直線と各走査用光学素子の光軸との距離をH、
光偏向器の反射面が光源部から出射された光束を一方の走査用光学素子の光軸上に反射するときの上記反射面と平行に上記一方の走査用光学素子を一方の走査開始側端部の方に移動させ、そのときの上記一方の走査用光学素子の光軸と直交する方向への移動距離をΔh1、
光偏向器の回転軸をとおり走査用光学素子の光軸に平行な線と上記一方の走査用光学素子の光軸との距離をHa、
光偏向器の反射面が光源部から出射された光束を他方の走査用光学素子の光軸上に反射するときの上記反射面と平行に上記他方の走査用光学素子を他方の走査開始側端部の方に移動させ、そのときの上記他方の走査用光学素子の光軸と直交する方向への移動距離をΔh2、
光偏向器の回転軸をとおり走査用光学素子の光軸に平行な線と上記他方の走査用光学素子の光軸との距離をHbとしたとき、
Ha−Δh1=H=Hb+Δh2
の関係になることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。 - 上記光源部は、上記光偏向器の回転軸を含み、走査用光学素子の光軸と平行な線で区分された領域のうち同じ領域に配置されていることを特徴とする請求項3記載の光走査装置。
- 上記走査用光学素子は、互いに同一仕様の共通部品で構成されていることを特徴とする請求項3記載の光走査装置。
- 上記光源部は、半導体レーザを用いていることを特徴とする請求項3記載の光走査装置。
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