JP3827431B2 - クリーンルーム建物の施工方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば半導体などの電子装置を製造する電子産業の製造工場のほか製薬工場、手術室、生物実験室などに使用される大規模なクリーンルームを設けた多層構造のクリーンルーム建物の施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、クリーンルームは、高品位の半導体などを製造するために空気中の浮遊粒状物質の含有レベル及び温度、湿度、気圧等の環境条件を厳格に管理された閉鎖空間として多層建物内の一層に用意されるが、その一般的構成要件はおよそ図3に示す3層構造を1単位として構築されている。
【0003】
このクリーンルームの基本的構成を、概説すると次のようである。
図3中の符号2が半導体の製造空間としてのクリーンルームであり、2層目▲2▼に形成されている。符号1は清浄化処理された循環空気をクリーンルーム1に向けて天井フィルター面3から下向きに均一な層流として吹き出すためクリーンルーム2の上層域(1層目▲1▼)に設けられた空気室(天井プレナム空間)である。符号3は前記クリーンルーム2を下向きに通過した空気流をシステム床面5から流出させ、再度前記空気室1へ循環させる循環空気室であり、3層目▲3▼に設けられている。そして、この循環空気室3はまた、前記クリーンルーム2内に設備される半導体製造装置に付随するダクト、配管類、電気ケーブルその他の各種機器(ユーティリティ)を設備するユーティリティ動線空間(ユーティリティ空間)を兼ねるスペースでもある。
【0004】
建物の構造形式としては、クリーンルーム2を設けた2層目▲2▼を中心として、その上層域(1層目▲1▼)の空気室1、及び下層域(3層目▲3▼)のユーーティリティスペース3の合計3層構造で構成されている。図3中の符号6は1時間当たり200〜300回の換気のための換気用ファン、7は発熱分を冷却するためのクーリングコイルである。
【0005】
従来のクリーンルーム建物は、上記3層▲1▼〜▲3▼の基本的構成を必要空間として確保した上で、その建築施工が例えば図4と図6に工程表を示した要領と手順で順次に行われる。図4はクリーンルームを含む1層目と2層目の工程表であり、図6は3層目の工程表である。
以下に先ず図4の工程表の要点を符号と共に説明する。
【0006】
建物の鉄骨建方Aが完了し、次に2層目と3層目の境界に位置するプレキャストコンクリート(PC)小梁13の取付け施工A′を行う。該PC小梁13の上に足場板の敷き込みBを行い、この足場板の上に、1層目の各種工事が可能な高さを確保する3段の足場Cを組み立てる。そして、前記3段足場の頂部に足場板の敷き込みB′を行い、こうして用意した足場に基づいて空気室2(エアーチャンバー)の屋根、天井などの上部作業Dを行う。その後、前記の足場を1段づつ撤去し足場板の敷き直しを行いながら、順次下位のシステム天井の吊り下げ部材の取付けE、1層目の鉄骨(トラス)周辺の清掃、塗装、補修F、システム天井工事(フィルターフレームの取付け)Gを行い、足場を全部撤去してから、前記PC小梁13の上にシステム床面5(フリーアクセスパネル)根太工事、養生Hを行い、全体の清掃Iの後、システム床面(フリーアクセスパネル)の敷き込みH′を行い、前記システム床面5の上に養生シートの敷き込みJ、その上にローリングタワーを立ててシステム天井の高性能フィルターの取付けKを行う。その後、前記養生シートの撤去Lを行って全工程が終了する。
【0007】
一方、3層目▲3▼では、図6の工程表の手順が実行される。
以下に、その要点を符号と共に説明するが、この工程表の符号A〜Kは上記ず4の符号とは一致していないことを注意されたい。図4の工程表に先行して、1階床工事Aを行い、その後に鉄骨建方BとPC小梁13の取付けCを重機類を使用して行い,床コンクリート打設A′の施工が並行して進められる。1階床コンクリートの養生後に、その床上に前記PC小梁13に十分届く高さの3段足場の構築Dを行い、足場板を敷き込み、PC小梁13の補修、清掃、塗装Eなどを行い、同小梁13へ配管等の支持用アンカーの設置と吊り金物の取付けFを行う。その後、足場の一部バラシD′と足場板の敷き直しを行い、配管工事、ダクト工事、電気ケーブル工事等Hを2階床下までの立ち上がりとして行う。その後、足場のバラシと足場板の敷き直しを順次に行い、配管、ダクト及び電気ケーブルのの工事を進め、足場を全部撤去D′した後に、設備機器の設置、配管、ダクト及び電気ケーブルの接続Jを行い、最後に3層目の床(1階床)の仕上げKを行って全工程が終了する。
【0008】
上述したように、従来のクリーンルーム建物の建築施工の方法は、施工の必要に応じてその都度、仮設の支保工、足場支持材、足場板等を多様に利用し、必要な工事を行った後には前記の仮設材を撤去する工程を含み、格別に短工期の対応は行われていないのである。
【0009】
【本発明が解決しようとする課題】
クリーンルーム建物の建築施工は、同クリーンルームの使用(半導体装置などの製造)を急ぐ関係上、短工期の施工が強く要望される。その上、半導体などを製造する工場としてのクリーンルーム建物は、間口幅が60〜100m、奥行き寸法は100〜300m程度に大規模なので、短工期の対応は施工費を節減する面からも強く要望される。
【0010】
しかるに、従来は上述したように施工の必要に応じて仮設の支保工、足場支持材、足場板等を多様に利用し、必要な工事を行った後には前記の仮設材を撤去する工程を含むなど、格別に短工期の対応は行われておらず、工期が長いという問題点が指摘されている。即ち、鉄骨躯体の建方工事につづく後工程として、床工事、天井工事、屋根工事、そして、配管類や機器類の設備工事、更に製造装置の設置や関連設備との接続工事を、仮設の支保工、足場支持材、足場板等を多様に利用して順次に行っているにすぎない。具体的に言えば、クリーンルーム2のシステム床面5(2階床)より上方の1層目及び2層目の各工程は、先ずPC小梁13の上に足場板の敷き込みBを行い、その上に3段足場を組み立てC,該足場を基礎として以下の工程を進めるから、この足場が存在する限りは、足場周辺及び下面の工程は一切進められず、足場を解体撤去した後の工程になる(図4)。同様に、前記PC小梁13より下方の3層目についても、その床コンクリートの上に3段足場を組み立てるから、やはりこの足場の周辺及び下面の工程は、足場の解体撤去後の工程になってしまう。従って、建築生産の工場加工化、パッケージ化、或いは工程の輻輳化などは皆無に等しい。
【0011】
その原因は、クリーンルーム建物の構造自体にも問題がある。
図3に示した従来例で明らかなように、クリーンルームの下層域(3層目)に1層の循環空気室兼ユーティリティスペースのみ有する構造では、とうてい短工期の対応は採用のしようがないと言える。
と言うのも、特に半導体装置などを製造する工場としてのクリーンルームの場合は、前記クリーンルームの機能に必要なダクト、配管、機器類が数10種類も並設される。その上に、前記クリーンルーム内に設置した製造装置に必要とされるダクト、配管類、電線、ケーブル類、そして補機類(ユーティリティ)が、100種類前後も、メインとサブに使い分けて、同じ循環空気室兼ユーティリティスペース4内に所狭しと設備される。こうして大量の設備品が唯一の循環空気室兼ユーティリティスペース内に雑然と錯綜した状態に設置されるから、工程上、短工期対応のしようがないというのが実情である。勿論、設備品が多いほど循環空気の流れに障害となることも事実である。
【0012】
従って、本発明の目的は、クリーンルーム建物の短工期対応の建築施工を可能にすること、換言すれば、鉄骨建方の完成後は、仮設材をほとんど使用することなく、上下4層に分かれて輻輳する工事(工程)を進めることが可能で、工程が輻輳する分だけ短工期対応の施工が可能に改良したクリーンルーム建物及びその施工方法を提供することである。
【0013】
本発明の次の目的は、上下方向にクリーンルームを中心として機能分化した少なくとも4層構造に構成したクリーンルーム建物及びその施工方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための手段として、請求項記載の発明に係るクリーンルーム建物の施工方法は、
クリーンルームの上層域(1層目)に、高性能フィルターで形成したシステム天井面から下向きに循環空気を均一な層流としてクリーンルーム2へ吹き出すための空気室1を設け、クリーンルームが2層目を形成し、その下層域(3層目)に、クリーンルーム2を下向きに通過した空気流をシステム床面から流出させる循環空気室を兼ねてダクト、配管類等を設備するユーティリティスペースを設け、更に前記ユーティリティスペースの下層域(4層目)に、メインダクト、主配管類やユーティリ用の1次又は2次の機器、或いは製造装置の補機類を設備する主設備スペースを設け少なくとも4層構造の建物を構成すること、
前記4層構造のうち、1層目の屋根工事や天井工事、及び清掃工事などは、建物躯体の鉄骨建方の後、1層目と2層目の間の鉄骨梁上にシステム天井の吊り用横架材15を設置し、前記横架材15の上に足場板16を敷き、同足場板16の上に仮設の台17を用意して施工を行い、合わせて前記吊り用横架材15にシステム天井の吊り用下地材も取り付けること、
同時期に、2層目と3層目の境界部位に小梁13の取付けを行い、該小梁13上にクリーンルームのシステム床面の下地施工を行い、全体の清掃を行った後にシステム床面の設置施工を行い、完成したシステム床面の上に養生シートを敷き込み、その上にローリングタワー18を立ててクリーンルームのシステム天井の施工を行い、前記の養生シートを撤去して1層目と2層目の工事を完成する各工事、作業を上下輻輳して行うことを特徴とする。
【0016】
請求項記載の発明に係るクリーンルーム建物の施工方法は、
クリーンルームの上層域(1層目)に、高性能フィルターで形成したシステム天井面から下向きに循環空気を均一な層流としてクリーンルームへ吹き出すための空気室を設け、クリーンルームが2層目を形成し、その下層域(3層目)に、クリーンルームを下向きに通過した空気流をシステム床面から流出させる循環空気室を兼ねてダクト、配管類等を設備するユーティリティスペースを設け、更に前記ユーティリティスペースの下層域(4層目)に、メインダクト、主配管類やユーティリ用の1次又は2次の機器、或いは製造装置の補機類を設備する主設備スペースを設け少なくとも4層構造の建物を構成すること、
前記4層構造の建物は、4層目の1階床工事の後に建物躯体の鉄骨建方を進め、2層目と3層目の境界部位に小梁13の取付けを行うと共に3層目の中二階にサブ構造体(ブドウ棚)を設置し、このサブ構造体の上に足場板を敷き、脚立などの台を使用して小梁13の補修、塗装や清掃を行い、サブ構造体上ではクリーンルームに必要とされる配管工事、ダクト工事、電気工事や機器類の設備工事を行い、つづいて清掃を行うこと、
同時期に、一階床上では主要な設備機器の設置工事、主配管、ダクト類、電気ケーブルの接続等の作業を行い、その後1階床の仕上げを行う各工事、作業を上下輻輳して行うことを特徴とする。
【0017】
請求項記載の発明は、請求項1又は2に記載したクリーンルーム建物の施工方法において、
4層構造建物の鉄骨その他の部材工場加工材として予め工場で加工しておいて、4層構造の鉄骨躯体は現場で一括して建方施工することを特徴とする。
【0018】
【発明の実施形態及び実施例】
請求項1及び3、4記載の発明に係るクリーンルーム建物及びその施工方法は、例えば半導体装置などの製造域として空気中の浮遊粒状物質の含有レベル及び温度、湿度、気圧等の環境条件を厳格に管理されたクリーンルーム層を設けた多層構造のクリーンルーム建物について好適に実施される。
【0019】
構造の具体的な実施例は、図1及び図2に例示した。
要するに4層構造(▲1▼層〜▲4▼層)の建物である。柱20、梁21等による主要躯体は鉄骨造の構成とし、クリーンルーム2は2層目▲2▼に形成され、その上層域(1層目▲1▼)に、高性能フィルターで構成したシステム天井面8から下向きに循環空気を均一な層流としてクリーンルーム2へ吹き出すための空気室1が設けられている。
【0020】
前記クリーンルーム2の下層域(3層目▲3▼)には、クリーンルーム2を下向きに通過した空気流をシステム床面5から流出させる循環空気室を兼ねてダクト、配管類等を設備するユーティリティスペース3が設けられている。
更に前記ユーティリティスペース3の下層域(4層目)には、メインダクト、主配管類やユーティリ用の1次又は2次の機器、或いは製造装置の補機類を設備する主設備スペース4が追加の層▲4▼として設けられ4層構造に構成されている。
【0021】
3層目と4層目の境界は、発塵が少なく、配管類を貫通させ易いデッキ床14により空気を気密的に仕切った構成できっちり区画されている。
前記柱20、梁21による鉄骨躯体の建方に際しては、鉄骨その他の部材が工場加工材として予め工場で加工されており、4層構造の鉄骨躯体が現場で一括して(同時に)建方施工される(請求項記載の発明)。そして、後工程の附属品は可能な限りパッケージ化し、或いは機能複合化しておく。
【0022】
例えば前記循環空気室兼ユーティリティスペース3に関しては、その上部に、クリーンルーム2内に設置した製造装置と接続するユーティリティダクト、補機類(所謂ユーティリティ)10を設備する中二階のサブ構造体9(通称、ブドウ棚)が設けられている。このサブ構造体9の上には、前記クリーンルーム1内の製造装置と最短に接続するユーティリティダクト(配管類、ダクト類、電気ケーブル)や1次、2次の補機類(所謂ユーティリティ)10を設備する。その結果、循環空気室兼ユーティリティスペース3内の空間はすっきりと整理、整頓されて風通しの良い構成となることは勿論、同循環空気室兼ユーティリティスペース3内に設備する他のメイン、サブの機器類、配管類の設備スペースを楽に確保出来る。
【0023】
上記のようにクリーンルーム建物を少なくとも4層構造に構成する結果、各層に必要な床工事、天井工事、屋根工事、及び配管類や機器類の設備工事は上下輻輳して行うことが可能となる。
具体的には、従来の工程表と対比して示した図5と図7に示した工程表の要領と手順が実施される。図5はクリーンルーム2を含む1層目▲1▼と2層目▲2▼の工程表であり、図7は3層目▲3▼と4層目▲4▼の工程表である。
【0024】
先ず、図5の工程表の要点を説明する。
図5は、図4に示した従来の1本線状の工程が、どのように上下輻輳した工程で実施されるかを一見して明らかなように、時系列を共通化させて示している。各工程の内容を示す符号A〜Kは図4と共通に示している。
建物の鉄骨建方Aが完了すると直ちに、2層目▲2▼と3層目▲3▼の境界位置ではプレキャストコンクリート(PC)小梁13の取付け施工A′が、そして、上方の1層目▲1▼と2層目▲2▼の境界位置では鉄骨梁21の上にシステム天井の吊り下げ部材を取り付ける横架材15(図1)を一定間隔で架設する作業E′とが、それぞれ並行して行われる。
【0025】
更に、前記横架材15の上に足場板16の敷き込みB′を行い、その上に脚立17を立てて空気室1(エアーチャンバー)の上部作業D(屋根工事、天井工事など)を行う。同時に、前記横架材15に吊り部材12を取付ける作業E、及びシステム天井のフィルターフレーム取付け作業Gをそれぞれ前記横架材15と足場板16とを足掛かりに行う。
【0026】
同時期に前記PC小梁13の取付けA′に続いて、クリーンルーム2のシステム床5(フリーアクセスフロア)の根太工事と養生Hを行う。
そして、上部構造(トラスなど)周辺の清掃、塗装、補修などFと、全体の清掃Iを行って、システム床面5の設置(パネル敷き込みなど)と養生H′を行い、システム床5が出来次第に、その上に養生シートの敷き込みJを行い、同シートの上にローリングタワー18を立て、システム天井8の高性能フィルターの取付けKを行い,その後前記養生シートを撤去する工程Lは従来の図4に示した工程と同じである。
【0027】
一方、3層目▲3▼と4層目に関しては、図7の工程表の手順が実行される。図7は図6の従来例と共通な時系列で、工程が上下に輻輳す態様を、図6と共通な意味、内容の符号A〜Kを用いて表している。但し、符号A〜Kの意味、内容は、図4、図5の符号とは異なっていることに注意されたい。
図7の要点は、4層目▲4▼における1階床工事Aと、同床コンクリートの打設工事A′の後に、上記の鉄骨建方Bが行われること。そして、上記したPC小梁の取付けCと並行して、その下方では3層目▲3▼の中2階にサブ構造体(ブドウ棚)9の設置施工A”を行い、このサブ構造体9の上に足場板の設置D”を行う。前記足場の上で、PC小梁13の清掃、補修、塗装等E、Gを行う。また、サブ構造体9の上にクリーンルーム2の製造装置に必要な配管、ダクト、電気ケーブル等の立ち上げ配設、及び1次、2次の補機類等の設置工事Hを行う。
【0028】
同時期に、1階床上では、サブ又はメインの設備機器類の据え付けやダクト、配管、電気ケーブルの接続工事Jが行われる。
そして、各部所及び全体の清掃Gを行った後に、1階の床仕上げKを行い、全ての工程を終了する。
以上、要するに、本発明の施工方法では、建物の上下の層に分かれて輻輳した工程が順次に実施され、その分の工期が短縮される。と同時に、仮設材は殆ど使用せず、よって仮設材の出し入れ、組み立てや解体撤去の手間が殆どなく、また、仮設材が存在するが故の工程消化の障害が皆無とされる。こうして4層の設備工事は、上下の関係で混乱を生ずることなく、輻輳して粛々と進めることができる。その結果、各層毎に順次行う従前の工法に比して数分の一の短工期で施工を進めることが出来、施主の要請に良く応ずることが出来るのである。
【0029】
なお、本発明の実施形態は、上記の4層構造を基本とするものであって、クリーンルームが複数階の建物とする場合には、前記の4層構造を1ユニットとして複数ユニット積み重ねた構成とされる。また、主設備スペース4は1層(D層)の限りではなくスペースの要求に応じて更にE層、F層を追加した構成で実施することは当然に実施形態に包含される。
【0030】
【本発明の奏する効果】
本発明に係るクリーンルーム建物の施工方法によれば、建物の構造上、特に3層目の他に更に4層目を用意して、循環空気の通路(循環空気室兼ユティリティスペース3)と、製造装置の補機類を設備する主設備スペースを設けたので、空気の循環に抵抗が小さく、また、各種の設備スペースを必要十分に確保することができる。
【0031】
その一方で、上下の輻輳工事が可能に構成されているので、同時施工によって短工期化を達成してクリーンルームの早期使用に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクリーンルーム建物の象徴的な構造部分を示した垂直断面図である。
【図2】同上建物の付属設備関連の構造部分を示した垂直断面図である。
【図3】従来一般のクリーンルーム建物を概念的に示した断面図である。
【図4】従来のクリーンルーム建物の1層目及び2層目に関する施工方法の工程表である。
【図5】本発明に係るクリーンルーム建物の施工方法のうち1層目及び2層目に関する工程表である。
【図6】従来のクリーンルーム建物の3層目に関する施工方法の工程表である。
【図7】本発明に係るクリーンルーム建物の施工方法のうち3層目及び4層目に関する工程表である。
【符号の説明】
1 空気室
8 システム天井面
2 クリーンルーム
5 システム床面
3 循環空気室兼ユーティリティスペース
4 主設備スペース
9 サブ構造体

Claims (3)

  1. クリーンルームの上層域(1層目)に、高性能フィルターで形成したシステム天井面から下向きに循環空気を均一な層流としてクリーンルームへ吹き出すための空気室を設け、クリーンルームが2層目を形成し、その下層域(3層目)に、クリーンルームを下向きに通過した空気流をシステム床面から流出させる循環空気室を兼ねてダクト、配管類等を設備するユーティリティスペースを設け、更に前記ユーティリティスペースの下層域(4層目)に、メインダクト、主配管類やユーティリ用の1次又は2次の機器、或いは製造装置の補機類を設備する主設備スペースを設け少なくとも4層構造の建物を構成すること、
    前記4層構造のうち、1層目の屋根工事や天井工事、及び清掃工事などは、建物躯体の鉄骨建方の後、1層目と2層目の間の鉄骨梁上にシステム天井の吊り用横架材を設置し、前記横架材の上に足場板を敷き、同足場板の上に仮設の台を用意して施工を行い、合わせて前記吊り用横架材にシステム天井の吊り用下地材も取り付けること、
    同時期に、2層目と3層目の境界部位に小梁の取付けを行い、該小梁上にクリーンルームのシステム床面の下地施工を行い、
    全体の清掃を行った後にシステム床面の設置施工を行い、完成したシステム床面の上に養生シートを敷き込み、その上にローリングタワーを立ててクリーンルームのシステム天井の施工を行い、
    前記の養生シートを撤去して1層目と2層目の工事を完成する各工事、作業を上下輻輳して行うことを特徴とする、クリーンルーム建物の施工方法。
  2. クリーンルームの上層域(1層目)に、高性能フィルターで形成したシステム天井面から下向きに循環空気を均一な層流としてクリーンルームへ吹き出すための空気室を設け、クリーンルームが2層目を形成し、その下層域(3層目)に、クリーンルームを下向きに通過した空気流をシステム床面から流出させる循環空気室を兼ねてダクト、配管類等を設備するユーティリティスペースを設け、更に前記ユーティリティスペースの下層域(4層目)に、メインダクト、主配管類やユーティリ用の1次又は2次の機器、或いは製造装置の補機類を設備する主設備スペースを設け少なくとも4層構造の建物を構成すること、
    前記4層構造の建物は、4層目の1階床工事の後に建物躯体の鉄骨建方を進め、2層目と3層目の境界部位に小梁の取付けを行うと共に3層目の中二階にサブ構造体(ブドウ棚)を設置し、このサブ構造体の上に足場板を敷き、脚立などの台を使用して小梁の補修、塗装や清掃を行い、サブ構造体上ではクリーンルームに必要とされる配管工事、ダクト工事、電気工事や機器類の設備工事を行い、つづいて清掃を行うこと、
    同時期に、一階床上では主要な設備機器の設置工事、主配管、ダクト類、電気ケーブルの接続等の作業を行い、その後1階床の仕上げを行う各工事、作業を上下輻輳して行うことを特徴とする、クリーンルーム建物の施工方法。
  3. 4層構造建物の鉄骨その他の部材工場加工材として予め工場で加工しておいて、4層構造の鉄骨躯体は現場で一括して建方施工することを特徴とする、請求項1又は2に記載したクリーンルーム建物の施工方法。
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