JP3826087B2 - 位置決め装置、荷電粒子線露光装置 - Google Patents

位置決め装置、荷電粒子線露光装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は荷電粒子線露光装置に適用可能な位置決め装置、その位置決め装置を適用した荷電粒子線露光装置及びその荷電粒子線露光装置による半導体デバイスの製造方法等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
露光装置における露光精度の高精細化に伴い、被露光対象を高精度かつ短時間に所定の露光位置に位置決めするための位置決め装置として、XY平面を高速に移動して面内の位置決めをするXYステージと、このステージ上に面内の位置と姿勢を調整するための6軸微動ステージを搭載した露光装置用ステージがある(図4A)。
【0003】
この露光装置用ステージにおけるXYステージ6は、ステージ定盤1上をX軸方向にステージを駆動するためのXリニアモータ2と、Y軸方向にステージを駆動するためのYリニアモータ3とを配置し、各リニアモータをXY方向の駆動源とするものである。XYステージを支持する機構としては、Yスライダ5と、Xスライダ4がある。スライダガイド(15、16)と接するXYステージ6にはエアパッド(9、11)が設けられ、これらエアパッドから圧縮空気をガイド部材に吹き出し、ガイド部材との間に空気の層を形成してX,Yスライダ(5、4)の摺動部分の摩擦を低減し、各スライダ(4、5)を滑動可能にするものである。
【0004】
XYステージ6を高速に駆動して、目標位置に対して粗い精度の位置決めをする。更に、被露光対象の高精度な位置と姿勢の調整をするために、XYステージ6上に微動ステージ7を設け、この微動ステージの駆動により精度の高い位置決めをして被露光対象を所定の露光位置(目標位置)に位置決めをするものである。
【0005】
微動ステージの微動機構には6軸分(並進方向3軸、回転方向3軸)の微動リニアモータが利用され、このリニアモータの駆動を利用して微動ステージの並進方向の位置と各軸回りの回転姿勢が調整される。
【0006】
図4Bは微動ステージ7を駆動するための6軸微動リニアモータの配置を詳細に示す図である。図4Bに示すように微動リニアモータは2つのX微動リニアモータ100、2つのY微動リニアモータ110、3つのZ微動リニアモータ120から構成される。6軸の動きを実現するために7つのリニアモータが配置される。
【0007】
各微動リニアモータは空芯の長円形扁平コイルと、その扁平コイルを両側からはさむように設けられた磁石およびヨークから構成されるいわゆるローレンツ力を利用するリニアモータである。扁平長円形コイルの扁平面を含む面内で長円形コイルの直線部に直角な方向に推力を発生する(図中の矢印方向)。
【0008】
X微動リニアモータ100の長円形コイルは扁平面がXZ面と平行で直線部がZ軸と平行になっており、Y微動リニアモータ110の長円形コイルは扁平面がYZ面と略平行で直線部がZ軸と略平行になっており、Zリニアモータの長円形コイルは扁平面がYZ面と平行で直線部がY軸と平行になっていることで各々XYZ方向の推力を発生するようになっている。この推力に基づいて、ヨークを動かすことにより、面内方向(XY面、YZ面、ZX面)、回転方向(X軸、Y軸、Z軸の回転)の位置と姿勢を調整することが可能になる。
【0009】
各リニアモータにおけるコイルはコイル枠(例えば、Y微動リニアモータの110e)を介してXYステージ6の天板14に固定され、磁石(例えば、Y微動リニアモータの110d)およびヨーク(例えば、Y微動リニアモータの110b)はヨーク固定(例えば、Y微動リニアモータの110a)を介して微動天板21は固定される。
【0010】
以上の構成において、図4Aに示すようなステージ機構の特徴は、一方の軸方向に移動するステージの上に他方の軸方向に移動するステージ(例えば、Y方向に駆動するYステージの上に、X方向に駆動するXステージが積み重なって構成されるステージ)に比べて、搭載する駆動軸の搬送質量が軽くなること、熱源であるリニアモータがウエハから遠くに配置できるという利点がある。
【0011】
XYステージの上にローレンツ力による6軸微動ステージを搭載した露光装置ステージは長ストロークにわたって高精度な位置、姿勢制御が可能となる利点がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
一方、露光装置が露光するパターンの微細化が進み、電子ビーム(EB)露光装置、イオンビーム露光装置等の荷電粒子線露光装置が注目されている。従来例の6軸微動機構の構成を荷電粒子線露光装置上で使おうとすると,(a)磁束が漏れやすい、(b)微動リニアモータの寸法が大きくなる、という2つの欠点が生じる。
【0013】
微動リニアモータ(100、110、120(図4Bを参照))の固定子は閉じた磁気回路になっているが磁石の両端からの磁束が漏れやすいし、コイルの作る磁界も外に漏れやすい。すなわち、永久磁石を使用しているために微動のための駆動力を発生しないときでも常に磁束が生じ、これが外に漏れることになる。これらの漏れ磁束があるとEB露光装置の電子光学系を擾乱し、電子線の描画精度を劣化させる原因となる。
【0014】
また、微動リニアモータは代表的な外形寸法として、長さ100(mm)×幅40(mm)×奥行き50(mm)程度の大きさをもっており、上述の漏れ磁束を封止しようとして磁気シールドを設ける場合、磁気シールドを含めた微動リニアモータの大きさは上述の代表寸法い比べて更に大きなものとなり、占有部分が大きくなってしまうという課題がある。
【0015】
更に、上述の大きさのリニアモータに3〜4重のシールドを設けるのは非常に困難であるために、荷電粒子線露光装置において、従来例の6軸微動ステージを使用することは実質的に不可能なものであった。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するべく、本発明は磁束漏れの影響を無くし、荷電粒子線露光装置においても適用可能な位置決め装置及びその位置決め装置を適用した荷電粒子線露光装置及びその荷電粒子線露光装置による半導体デバイスの製造方法等を提供することを目的とする。
【0017】
上記目的を達成するべく、本発明にかかる位置決め装置及びその位置決め装置を適用した荷電粒子線露光装置及びその荷電粒子線露光装置による半導体デバイスの製造方法等は主として以下の構成よりなることを特徴とする。
【0018】
すなわち、本発明にかかる位置決め装置は、
粗動ステージと、
前記粗動ステージ上に搭載された微動ステージと、
前記粗動ステージを第1方向に移動させる第1スライダと、
前記第1スライダの長手方向の両端に設けられ、前記第1スライダを前記第1方向と直交する第2方向に駆動する第1駆動機構と、
前記粗動ステージを前記第2方向に移動させる第2スライダと、
前記第2スライダの長手方向の両端に設けられ、前記第2スライダを前記第1方向に駆動する第2駆動機構と、
前記粗動ステージに対して前記微動ステージを駆動するための電磁石ユニットとを備え、
前記第1スライダは、前記第2スライダに対して、前記第1および第2方向の両方向と直交する第3方向にずれて配置されており、かつ、前記第1スライダは、前記第2スライダより前記微動ステージに遠い側に配置されており、
前記電磁石ユニットは、前記第1スライダの両側に配置されていることを特徴とする。
【0019】
好ましくは、上記の位置決め装置において、前記第1および第2駆動機構は、各スライダに設けられた永久磁石と、前記粗動ステージを支持する定盤に固定された複数のコイルを備えるリニアモータであることを特徴とする。
【0020】
好ましくは、上記の位置決め装置において、前記電磁石ユニットは、前記第1スライダの側面に沿って、両側に3個ずつ配置されることを特徴とする。
【0029】
好ましくは、上記の位置決め装置において、前記第1方向に力を発生する電磁石ユニットは1個であり、前記第2方向に力を発生する電磁石ユニットは2個である。
【0030】
好ましくは、上記の位置決め装置において、前記第1方向に力を発生する電磁石ユニットは、前記側面に沿って配置された3個並びの中央に配置された1個であり、
前記第2方向に力を発生する電磁石ユニットは2個であり、該2個の電磁石ユニットは前記第1スライダをはさんで、該第1スライダの両側に配置される。
【0031】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態>
<ステージの全体構成>
本実施形態にかかる位置決め装置の構成を図1Aに示す。ステージの基本構成はステージ定盤100、Yスライダ50、Xスライダ40、XYスライダ60、Yリニアモータ30、Xリニアモータ20、6軸微動ステージ700、微動天板210、の構成の構成よりなる。
【0032】
ステージ定盤100上をX軸方向にXYスライダ60を駆動するためのXリニアモータ20と、Y軸方向にXYスライダ60を駆動するためのYリニアモータ30とを配置し、各リニアモータをXY方向の駆動源とする。
【0033】
XYスライダ60を支持する機構として、Yスライダ50と、Xスライダ40がある。Yスライダ50及びXスライダ40はその底面部に不図示のエアスライド機構が設けられており、ガイド部材との間で摺動面に空気の層を形成して摩擦力を低減させて各スライダを滑動可能にするものである。
【0034】
各スライダのガイド部材(155、165)と接触するXYスライダ60には真空パッド(90、110)が設けられ、これら真空パッドから圧縮空気をガイド部材に吹出し、ガイド部材との間に空気の層を形成してX,Yスライダ(50、40)の摺動部分の摩擦を低減し、各スライダ(50、40)を滑動可能にするものである。図1Eは真空パッド110が取り付けられた状態を示す図である。荷電粒子線露光装置は真空中で使うので、従来におけるエアパッドは使えなくなるが、吹き出した空気を吸引回収する真空パッドを用いることにより同様の効果を得ることが可能である。
【0035】
このYスライダ50とXスライダ40との関係はYスライダ50のZ方向にXスライダ40が重なる構成になっている。さらにYスライダ50及びXスライダ40とが交差する位置を中心としてXYスライダ60が配置される。
【0036】
また、XYスライダ60は、不図示のエアスライド機構を介してステージ定盤100と対面するXYスライダ底板80を有し、このXYスライダ底板80にはYスライダ50の摺動をガイドする真空パッド90を支持する2枚のXYスライダX側板10が取り付けられている。
【0037】
同様にXYスライダ60は、Xスライダ40の摺動をガイドする真空パッド110を支持するXYスライダY側板12を有し、このY側板12とXYスライダX側板10との間にはXYスライダ中板13が取り付けられている。14はXYスライダ60の天板であり、この天板14上に微動ステージ70が構成される。XYスライダ60はYスライダ50、Xスライダ40を略直交状態に保ちつつそれらのXガイド15、Yガイド16に沿ってステージ定盤100上を滑動自在に動くようになっている。
【0038】
Yスライダ50、Xスライダ40の各々の両側にはXリニアモータ20、Yリニアモータ30が設けられ、これを駆動源として長距離の移動を高速に移動して、XY面内の位置決めを行なう。
【0039】
<微動機構>
XYスライダ60の天板14上には微動ステージ70の位置と姿勢を調整するための微動ステージ駆動機構が設けられている。この駆動機構はシールド付電磁石ユニット(以下、単に「電磁石ユニット」という。)150により構成されている。この電磁石ユニット150の上には微動天板210が設けられ微動天板21上には不図示のチャック機構を有し、このチャック機構によりを被露光対象であるウエハが保持される。
【0040】
図1B(a)は図1Aに示した位置決め装置において微動天板210を除去して、電磁石ユニット150の配置をわかりやすく示した図であり、図1Cはその電磁石ユニット150の構造を拡大して示す図である。
【0041】
図1B(a)に示すとおり、XYスライダ60の天板14上には6個の電磁石ユニットが設けられている。X電磁石を150a,Y電磁石を150b、Z電磁石を150cして示す。ここで、各電磁石ユニットに示す矢印は、変位の方向を概略的に示すものである。各電磁石ユニットは図1Cに示すとおり、E型コア(例えば、X電磁石150a、Y電磁石150bの構成を例にした場合、160a,bが対応する)にコイル(170a,b)を巻きまわした電磁石1対(図1Dを参照)と、その1対の電磁石ではさまれるように設けられるI型コア(180a,b)と、それらの周りに設けられたシールド(190a,b)から構成される。図1Cではシールド(190a,b)は3重に設けられている例を示しているが、本実施形態による効果は3重のシールド数による場合に限るものではない。
【0042】
シールド(190a,b)に用いる材質はパーマロイがよく用いられるが、この材質に限るものでもない。また、E型コア(160a,b)やI型コア(180a,b)は積層鋼板、例えば、珪素鋼板で構成されるのが一般的である。
【0043】
E型コア(160a,b)に巻きまわしたコイル(170a,b)に電流を流すと、そのE型コア(160a,b)には電磁石としての効果が発生し、I型コア(180a,b)をひきつける吸引力が発生する。この吸引力に基づいてI型コア(180a,b)をE型コア方向に吸引して所定の方向に移動させることができる。従って、この電磁石ユニットにより、力を出したい方向(I型コアを移動させる方向)がI型コアの法線方向になるように配置すればよい。
【0044】
図1Dは、図1Cで示した電磁石ユニットにおいて、シールド材(190a,190b)を除去して、電磁石ユニットがI型コア(180a,b)を挿んで一対に配置される構成を示す図である。各コイルに流す電流を制御することにより吸引力を発生させてI型コアを吸引し、I型コアの動きを微動天板210の位置と姿勢を調整するために利用するものである。電磁石ユニット150で力(変位)を発生させるには1対のE型コアのどちらか一方に電流を流してもよいし、両方に電流を流してその吸引力の差でI型コアを吸引する力(I型コアを移動させる変位)を発生させてもよい。
【0045】
図1Cでは6個の電磁石ユニットのうち3個のユニットがZ方向の駆動機構(150c)、2個がX方向の駆動機構(150a)、1個がY方向の駆動機構(150b)として使われる。各々のI型コアはその法線方向が推力発生方向となるように配置される。
【0046】
Z方向の3個の電磁石ユニット(150c)はZ方向の位置とX軸回りの回転ωx、Y軸回りの回転角ωyに関する位置制御および回転制御を行い、同様に、X軸方向の2個の電磁石ユニット(150a)はX方向の位置とZ軸回りの回転ωzに関する制御を行ない、Y方向の1個の電磁石ユニット(150b)はY方向の位置制御を行う。
【0047】
図1B(b)は微動天板210上の電磁石ユニットの配置例を示す図である。3個のZ電磁石ユニット150cは微動210の重心(G)を囲むように配置され、2個のX電磁石ユニット150aはその2つの作用線が各々微動天板210の重心から略等距離(x方向a、y方向b)になるように配置され、1個のY電磁石ユニットは作用線が微動ステージの重心(G)と略一致するように配置されている。
【0048】
図1B(b)の150a,150bにおいて、矢印1500aはX電磁石ユニット150aにより発生する変位の方向を概念的に示すものであり、同様に矢印1500bはY電磁石ユニット150bにより発生する変位の方向を示すものである。また、「◎」印で示した1500cはZ電磁石ユニット150cが発生させる面内に垂直なZ方向における変位を便宜的に示すものである。
【0049】
E型コアおよび3重のシールドは天板14に固定され、I型コアは取り付け部材(200a,b)を介して微動天板210に固定される。
【0050】
<微動機構の制御>
微動機構の動きを制御するための演算において、電磁石は電流の2乗に比例した吸引力を発生すること、吸引力は2つの電磁石の吸引力差で決まることを考慮した制御が必要である。
【0051】
電磁石がリニアモータに比べて優れるのは、同一体積で発生する力が大きく、逆に発熱が小さいこと、磁気回路に電流を流していないときは磁束を発生しないこと、が挙げられる。
【0052】
吸引力についてリニアモータと電磁石とを比較すると、150N程度の力を発生する場合、リニアモータの場合は代表寸法が長さ100(mm)×40(mm)×50(mm)程度を要するのに対し、電磁石を利用した場合は30(mm)×30(mm)×30(mm)程度でよい。このため占有空間がリニアモータを利用する場合に比べて少なくできるので、図1Cに示したような3重のシールドを設ける余裕が生まれる。これにより、多重シールドにより磁束の漏れを排除することが可能になる。
【0053】
E型コアとI型コアとにより形成される磁気回路の空隙がリニアモータに比べて一桁から二桁小さくできるので、電流を流してもリニアモータの場合に比べて磁束の漏れは少ない。電流を流していないときは磁束は発生しないので、上述の多重シールド、磁気回路の空隙の狭小化と相俟って、リニアモータに比べれば磁束の漏れは極めて小さくなる。以上の点において、磁束漏れの影響を極めて小さくすることができるので、磁気を嫌う荷電粒子線露光装置の駆動機構に用いることが可能になる。
【0054】
電磁石を駆動源として利用した場合、電磁石による発熱量はリニアモータに比べて少なくできるので、被露光対象が発熱の影響を受けて変形する等の原因とならないというメリットもある。
【0055】
上述のYスライダ50と、Xスライダ40を駆動するためのリニアモータ20、30は図1A、図1Fに示すようなコイル固定磁石可動型のもので磁石位置に応じて2個のコイルを選択し、電流の大きさと方向を適切に制御することで長ストロークの駆動を実現している2相正弦波駆動タイプのリニアモータである。可動磁石コイルを両側からはさむように設けた1対の4極磁石と、その各々の裏面に設けたヨークとヨーク間を結合する可動子(28、38)から構成される。
【0056】
Xスライダ40の位置、Yスライダ50の位置、および微動天板210の位置及び姿勢は不図示のセンサで測定されている。位置の計測においてはXスライダ40、Yスライダ50は少なくとも1軸、微動天板210の位置と姿勢は少なくとも6軸のレーザ干渉計で計測されるのが望ましい。
【0057】
<第2実施形態>
第2実施形態における位置決め装置の構成を図2A〜Dに示す。本実施形態においては、微動駆動要素として、第1実施形態で説明した電磁石ユニット150を用いることは共通しているが、その取付位置をXYスライダ60の天板14(図1Aを参照)に固定するのではなく、XYスライダ底板80(図1Aを参照)に固定している。
【0058】
第1実施形態との違いはXYスライダの構成、微動駆動用の電磁石ユニットの取り付け位置および配置、微動ステージの天板構造体である。これらを順に説明する。
【0059】
まず、XYスライダであるがXYスライダ底板80が第1実施形態に比べて大きく、広くなっている。これは6個の微動駆動用の電磁石ユニットを底板上面に載置するためである。XYスライダ底板80の裏面とXYステージ定盤との間には不図示のエアパッドによりエアスライド系が構成される。この不図示のエアパッドも図1Eに示したものと同様の真空対応パッドである。XYスライダ底板80の上面からXYスライダX側板が2枚立ち上がり、それらの上部にそれらを連結するXYスライダ中板620(図2B)が設けられ、これを介してXYスライダY側板が2枚立ちあがるところも第1実施形態と同じである。
【0060】
XYスライダX側板、XYスライダY側板周辺の構成及び機能も第1実施形態と同じである。ただし微動の駆動系はXYスライダ底板80に載置される(図2A)ので、換言すると微動駆動系の載置台としての天板は不要になるのでXYスライダ天板は省略されている。このために位置決め装置全体の高さを低くできるという構造上の効果が得られる。
【0061】
XYスライダ底板80は上述のように広いのでXYスライダX側板が2枚取り付けられたその両側部に微動駆動系を配置するスペースを確保できる。しかしながら、Yスライダの下部は物を置くことが構造上できないので、上記のようにYスライダあるいはXYスライダX側板に沿う両側部にしか微動駆動系が配置できない。この構造上の事情が本実施形態における微動駆動系配置の制約となっている。
【0062】
このスペースの制約のもとでX方向もY方向も水平方向の並進力は微動構造体の重心を押せるようにした。駆動源となる各電磁石ユニットは第1実施形態で説明したものと同じである。この駆動を達成する配置は図2C(図2D(b)に該当)に示す構成と、これよりやや応答性に劣る2通りの配置(図2D(a),(c)を参照)の都合3通りしか存在しない。これらの配置と回転対称な形は同じ配置と考えられる。
【0063】
まず、Y方向の並進力であるがこれは2個のY電磁石ユニットを配置するのが必須である。1個のY電磁石ユニットで微動構造体の重心を押すためには電磁石ユニットが2枚のXYスライダX側板の中間あたりにあることが必要であるが、ここはYスライダが配置されるのでそれは構造上不可能である。よってY電磁石ユニットを2個にしてYスライダを挟む構成でYスライダの両側に電磁石ユニットを配置する。これにより2個のY電磁石ユニットの総合的な吸引力作用線がみかけ上、微動構造体の重心を通るようにすることができる。
【0064】
次にX電磁石であるがこの吸引力作用線が後述の微動構造体の重心をとおるようにするには図2Cに示すようにXスライダの下部あたりに持ってくるのが必須である。つまりYスライダの両側に3個ずつの電磁石ユニットが並ぶ中でX電磁石ユニットはその3個のうちの中央の位置に配置することが必須である。
【0065】
以上の両方の配置条件を満たすのは図2D(a)〜(c)に示す3通りである。そして、X電磁石ユニット及びY電磁石ユニットの配置が決まったら、その残りの部分に3個のZ電磁石ユニットを配置すればよい。ちなみに、図2Cは図2Dに示す配置でZ電磁石ユニットの間隔が他の2つのパターンよりも広くてバランスがよいものとして例示したものである。
【0066】
微動構造体は微動天板220、連結板710、微動支持板720から構成され、複雑な段差形状により構成される。何故一枚板にならないかというと微動駆動系が微動天板220よりずっと下に配置されるためである。よって微動天板220の位置と微動駆動系の位置との高さの差を吸収する部材が必要であり、これを実現するのが図2Cでは連結板710である。つまり、微動駆動系の出力はいったん2枚の微動支持板720でうける。この二枚の連結板と微動天板220との高さの差を4枚の連結板710で結合して高さの差を吸収するのである。
【0067】
以上のように6個の電磁石ユニットをXYスライダの上部ではなくXYスライダ底板80に図2Cまたは図2Dのように配置することで、
・ステージ全体の高さを低くすることができ、
・ウエハ面からより遠くに電磁石ユニットを配置することができ、電子ビームの擾乱を一層低減できるという本実施例特有の効果が得られる。
【0068】
<第3実施形態>
第3実施形態における位置決め装置の構成を図3に示す。本実施形態における微動駆動要素は、第1実施形態で説明した電磁石ユニット150を用いることは共通しているが、交差するスライダ機構がないこと、すなわち、Xスライダ40、Yスライダ50が存在しない点において相違する。
【0069】
図3に示すように、Xリニアモータ320は、Yリニアモータ330aの可動子330bに取り付けられたYスライダ340上に設けられており、Xリニアモータ320の可動子(不図示)にXYスライダ350が構成されている。XYスライダ350は上板351、側板352、下板353からなり、上板351上には微動天板360を駆動するための電磁石ユニット150が配置されている。
【0070】
図3で示した構成により、定盤上を位置決めするためのステージ機構の小型化が図れ、駆動源で発生した駆動力を被駆動体に伝達するための伝達要素(本実施形態の場合は、Xスライダ、Yスライダが対応する)の介在を排除することにより、駆動機構の剛性を高めることが可能になる。
【0071】
<荷電粒子線露光装置>
第1乃至第3実施形態において示した位置決め装置を組込んだ荷電粒子線露光装置について説明する。
【0072】
図5は荷電粒子線露光装置の概略的な構成を示す図であり、同図において、501は荷電粒子源である電子銃を示し、不図示のカソード、グリッド、アノードを有する。この電子銃から放射された電子源ESは、照明電子光学系502を介して電子光学系503に照射される。電子光学系503は不図示のアパーチャアレイ、ブランカアレイ、要素電子光学アレイユニット等で構成されている。電子光学系503は電子源ESの像を複数形成し、この像を投影電子光学系504によって縮小投影して、被露光面であるウエハ505上に電子源ES像を形成する。ウエハ505を搭載する位置決め装置508はXY方向に移動して面内における位置決めを行なう位置決め機構507と、507の位置決め機構により位置決めされた位置に対して、更に高精度の位置決めを行ない、各軸の回転方向の調整を行なうための微動機構506と、から構成されている。
【0073】
ここで、位置決め機構508は先の実施形態において説明した位置決め装置を適用するものとする。図6は荷電粒子線露光装置の制御ブロック図である。
【0074】
制御系601は光学系制御回路(602〜604)と、ステージの位置決めを制御するステージ駆動制御回路605とを制御する。露光制御データに基づいて、照明電子光学系制御回路602は照明電子光学系605を制御し、電子光学系制御回路603は、アパーチャアレイ606、ブランカアレイ607、要素電子光学系610を制御し、投影電子光学系制御回路604は偏向器609、投影電子光学系610等を制御する。
【0075】
ステージ駆動制御回路605は微動ステージ70(図1A)を駆動するための電磁石に対する電流を制御して、I型コア(図1Cの180a,b)を吸引するための吸引力を制御する。
【0076】
また、ステージ駆動制御回路605はリニアモータ612を駆動させてステージ定盤100の面内においてXYスライダ60の位置決めを制御する。
【0077】
ステージ駆動制御回路605は、リニアモータ612及び電磁石ユニット611の制御において、可動部の位置情報をレーザ干渉計613により検出して、位置情報を制御則に帰還することにより、各アクチュエータ(611、612)を駆動制御して、露光制御データに対応した目標露光位置にウエハ505を位置決めする。
【0078】
このように上記実施形態にかかる位置決め装置を組み込んだ荷電粒子線露光装置によれば、ウエハの位置決めを高精度に行なうことが可能になる。
【0079】
<半導体生産システムの実施例>
次に、上記露光装置を用いた半導体デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の生産システムの例を説明する。これは半導体製造工場に設置された製造装置のトラブル対応や定期メンテナンス、あるいはソフトウェア提供などの保守サービスを、製造工場外のコンピュータネットワークを利用して行うものである。
【0080】
図7は全体システムをある側面から切り出して表現したものである。図中、1010は半導体デバイスの製造装置を提供するベンダー(装置供給メーカー)の事業所である。製造装置の実例として、半導体製造工場で使用する各種プロセス用の半導体製造装置、例えば、前工程用機器(露光装置、レジスト処理装置、エッチング装置等のリソグラフィ装置、熱処理装置、成膜装置、平坦化装置等)や後工程用機器(組立て装置、検査装置等)を想定している。事業所1010内には、製造装置の保守データベースを提供するホスト管理システム1080、複数の操作端末コンピュータ1100、これらを結んでイントラネットを構築するローカルエリアネットワーク(LAN)1090を備える。ホスト管理システム1080は、LAN1090を事業所の外部ネットワークであるインターネット1050に接続するためのゲートウェイと、外部からのアクセスを制限するセキュリティ機能を備える。
【0081】
一方、1020〜1040は、製造装置のユーザーとしての半導体製造メーカーの製造工場である。製造工場1020〜1040は、互いに異なるメーカーに属する工場であっても良いし、同一のメーカーに属する工場(例えば、前工程用の工場、後工程用の工場等)であっても良い。各工場1020〜1040内には、夫々、複数の製造装置1060と、それらを結んでイントラネットを構築するローカルエリアネットワーク(LAN)1110と、各製造装置1060の稼動状況を監視する監視装置としてホスト管理システム1070とが設けられている。各工場1020〜1040に設けられたホスト管理システム1070は、各工場内のLAN1110を工場の外部ネットワークであるインターネット1050に接続するためのゲートウェイを備える。これにより各工場のLAN111からインターネット1050を介してベンダー1010側のホスト管理システム1080にアクセスが可能となる。ここで、典型的には、ホスト管理システム1080のセキュリティ機能によって、限られたユーザーだけがホスト管理システム1080に対するアクセスが許可される。
【0082】
このシステムでは、インターネット1050を介して、各製造装置1060の稼動状況を示すステータス情報(例えば、トラブルが発生した製造装置の症状)を工場側からベンダー側に通知し、その通知に対応する応答情報(例えば、トラブルに対する対処方法を指示する情報、対処用のソフトウェアやデータ)や、最新のソフトウェア、ヘルプ情報などの保守情報をベンダー側から工場側に送信することができる。各工場1020〜1040とベンダー1010との間のデータ通信および各工場内のLAN1110でのデータ通信には、典型的には、インターネットで一般的に使用されている通信プロトコル(TCP/IP)が使用される。なお、工場外の外部ネットワークとしてインターネットを利用する代わりに、第三者がアクセスすることができない、セキュリティの高い専用線ネットワーク(ISDNなど)を利用することもできる。また、ホスト管理システムはベンダーが提供するものに限らずユーザーがデータベースを構築して外部ネットワーク上に置き、ユーザーの複数の工場から該データベースへのアクセスを許可するようにしてもよい。
【0083】
さて、図8は本実施形態の全体システムを図7とは別の側面から切り出して表現した概念図である。先の例ではそれぞれが製造装置を備えた複数のユーザー工場と、該製造装置のベンダーの管理システムとを外部ネットワークで接続して、該外部ネットワークを介して各工場の生産管理や少なくとも1台の製造装置の情報をデータ通信するものであった。これに対し本例は、複数のベンダーの複数の製造装置を備えた工場と、該複数の製造装置のそれぞれのベンダーの管理システムとを工場外の外部ネットワークで接続して、各製造装置の保守情報をデータ通信するものである。図中、2010は製造装置ユーザー(半導体デバイス製造メーカー)の製造工場であり、工場の製造ラインには各種プロセスを行う製造装置、ここでは例として露光装置2020、レジスト処理装置2030、成膜処理装置2040が導入されている。なお図8では製造工場2010は1つだけ描いているが、実際は複数の工場が同様にネットワーク化されている。工場内の各装置はLAN2060で接続されてイントラネットを構成し、ホスト管理システム2050で製造ラインの稼動管理がされている。一方、露光装置メーカー2100、レジスト処理装置メーカー2200、成膜装置メーカー2300などベンダー(装置供給メーカー)の各事業所には、それぞれ供給した機器の遠隔保守を行なうためのホスト管理システム2110,2210,2310を備え、これらは上述したように保守データベースと外部ネットワークのゲートウェイを備える。ユーザーの製造工場内の各装置を管理するホスト管理システム2050と、各装置のベンダーの管理システム2110, 2210, 2310とは、外部ネットワーク2000であるインターネットもしくは専用線ネットワークによって接続されている。このシステムにおいて、製造ラインの一連の製造機器の中のどれかにトラブルが起きると、製造ラインの稼動が休止してしまうが、トラブルが起きた機器のベンダーからインターネット2000を介した遠隔保守を受けることで迅速な対応が可能で、製造ラインの休止を最小限に抑えることができる。
【0084】
半導体製造工場に設置された各製造装置はそれぞれ、ディスプレイと、ネットワークインターフェースと、記憶装置にストアされたネットワークアクセス用ソフトウェアならびに装置動作用のソフトウェアを実行するコンピュータを備える。記憶装置としては内蔵メモリやハードディスク、あるいはネットワークファイルサーバーなどである。上記ネットワークアクセス用ソフトウェアは、専用又は汎用のウェブブラウザを含み、例えば図9に一例を示す様な画面のユーザーインターフェースをディスプレイ上に提供する。各工場で製造装置を管理するオペレータは、画面を参照しながら、製造装置の機種(401)、シリアルナンバー(402)、トラブルの件名(403)、発生日(404)、緊急度(405)、症状(406)、対処法(407)、経過(408)等の情報を画面上の入力項目に入力する。入力された情報はインターネットを介して保守データベースに送信され、その結果の適切な保守情報が保守データベースから返信されディスプレイ上に提示される。またウェブブラウザが提供するユーザーインターフェースはさらに図示のごとくハイパーリンク機能(410〜412)を実現し、オペレータは各項目の更に詳細な情報にアクセスしたり、ベンダーが提供するソフトウェアライブラリから製造装置に使用する最新バージョンのソフトウェアを引出したり、工場のオペレータの参考に供する操作ガイド(ヘルプ情報)を引出したりすることができる。
【0085】
次に上記説明した生産システムを利用した半導体デバイスの製造プロセスを説明する。図10は半導体デバイスの全体的な製造プロセスのフローを示す。ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行なう。ステップ2(露光制御データ作製)では設計した回路パターンに基づいて露光装置の露光制御データを作製する。一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意したマスクとウエハを用いて、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の組立て工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これを出荷(ステップ7)する。例えば、前工程と後工程はそれぞれ専用の別の工場で行われてもよく、この場合、これらの工場毎に上記説明した遠隔保守システムによって保守がなされる。また前工程工場と後工程工場との間でも、インターネットまたは専用線ネットワークを介して生産管理や装置保守のための情報がデータ通信されてもよい。
【0086】
図11は上記ウエハプロセスの詳細なフローを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁膜を成膜する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では上記説明した露光装置によって回路パターンをウエハに描画(露光)する。ステップ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことによって、ウエハ上に多重に回路パターンを形成する。各工程で使用する製造機器は上記説明した遠隔保守システムによって保守がなされているので、トラブルを未然に防ぐと共に、もしトラブルが発生しても迅速な復旧が可能で、従来に比べて半導体デバイスの生産性を向上させることができる。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかる位置決め装置によれば、磁束漏れの影響を無くした高精度な位置及び/または回転角の調整が可能になる。
【0088】
磁束漏れの影響を無くすことにより、荷電粒子線露光装置に適した位置決め装置を提供することが可能になる。
【0089】
かかる荷電粒子線露光装置によれば、生産性の高い半導体デバイスの製造方法を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】第1実施形態にかかる位置決め装置の構成を示す図である。
【図1B】(a)は図1Aに示した位置決め装置において、微動天板210を除去して電磁石ユニット150の配置をわかりやすく示した図であり、(b)は電磁石ユニットの配置を説明する図である。
【図1C】電磁石ユニット150の構造を拡大して示す図である。
【図1D】図1Cで示した電磁石ユニットにおいて、シールド材(190a,b)を除去して、電磁石ユニットがI型コア(180a,b)を挿んで一対に配置される構成を示す図である。
【図1E】XYスライダY側板12に取り付けられた真空パッド110を示す図である。
【図1F】図1Aで示したリニアモータの可動子部分を詳細に示す図である。
【図2A】第2実施形態にかかる位置決め装置の構成を示す図である。
【図2B】ステージ図2Aで示した位置決め装置の構成において、XYスライダ底板80に電磁石ユニット150が固定された状態を示す図である。
【図2C】固定された電磁石ユニットの配置を示す図である。
【図2D】固定された電磁石ユニットの配置パターンを示す図である。
【図3】第3実施形態にかかる位置決め装置の構成を示す図である。
【図4A】従来例における位置決め装置の構成を示す図である。
【図4B】従来例における6軸微動リニアモータの配置を詳細に示す図である。
【図5】荷電粒子線露光装置の概略的な構成を示す図である。
【図6】荷電粒子線露光装置の制御ブロック図である。
【図7】半導体デバイスの生産システムを概念的に示すブロック図である。
【図8】半導体デバイスの生産システムを概念的に示すブロック図である。
【図9】ユーザインタフェースの具体例を示す図である。
【図10】デバイスの製造プロセスのフローを説明する図である。
【図11】デバイスの製造プロセスのフローを説明する図である。

Claims (8)

  1. 粗動ステージと、
    前記粗動ステージ上に搭載された微動ステージと、
    前記粗動ステージを第1方向に移動させる第1スライダと、
    前記第1スライダの長手方向の両端に設けられ、前記第1スライダを前記第1方向と直交する第2方向に駆動する第1駆動機構と、
    前記粗動ステージを前記第2方向に移動させる第2スライダと、
    前記第2スライダの長手方向の両端に設けられ、前記第2スライダを前記第1方向に駆動する第2駆動機構と、
    前記粗動ステージに対して前記微動ステージを駆動するための電磁石ユニットとを備え、
    前記第1スライダは、前記第2スライダに対して、前記第1および第2方向の両方向と直交する第3方向にずれて配置されており、かつ、前記第1スライダは、前記第2スライダより前記微動ステージに遠い側に配置されており、
    前記電磁石ユニットは、前記第1スライダの両側に配置されていることを特徴とする位置決め装置。
  2. 前記第1および第2駆動機構は、各スライダに設けられた永久磁石と、前記粗動ステージを支持する定盤に固定された複数のコイルを備えるリニアモータであることを特徴とする請求項1に記載の位置決め装置。
  3. 前記電磁石ユニットは、前記第1スライダの側面に沿って、両側に3個ずつ配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の位置決め装置。
  4. 前記第1スライダの両側に配置される電磁石ユニットのうち、前記第1方向に力を発生させる電磁石ユニットは1個であり、前記第2方向に力を発生させる電磁石ユニットは2個であることを特徴とする請求項3に記載の位置決め装置。
  5. 前記第1方向に力を発生する1個の電磁石ユニットは、前記側面に沿って配置された3個の並びの中央に配置され、
    前記第2方向に力を発生する2個の電磁石ユニットは、前記第1スライダをはさんで、該第1スライダの両側に1個ずつ配置されることを特徴とする請求項3に記載の位置決め装置。
  6. 前記電磁石ユニットは、間隙を介して互いに対向する2つの電磁石と、前記間隙に配置されるコア材を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の位置決め装置。
  7. 前記電磁石ユニットは、前記電磁石ユニットを包含することによって、磁束漏れを低減する磁気シールド材を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の位置決め装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の位置決め装置によって位置決めされた基板に対して荷電粒子線を用いて露光することを特徴とする荷電粒子線露光装置。
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