JP2001313247A - ステージ装置及びこれを用いた露光装置並びにデバイス製造方法 - Google Patents

ステージ装置及びこれを用いた露光装置並びにデバイス製造方法

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JP2001313247A
JP2001313247A JP2000132327A JP2000132327A JP2001313247A JP 2001313247 A JP2001313247 A JP 2001313247A JP 2000132327 A JP2000132327 A JP 2000132327A JP 2000132327 A JP2000132327 A JP 2000132327A JP 2001313247 A JP2001313247 A JP 2001313247A
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Shinji Oishi
伸司 大石
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces

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  • Physics & Mathematics (AREA)
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  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Details Of Measuring And Other Instruments (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置の大型化等を回避し位置決めの高速化や
高精度化を促進する。 【解決手段】 基準面に沿って移動自在であるワークス
テージ20,30を上下方向に沿って移動させるステー
ジ駆動機構のYリニアモータ40と、前記ワークステー
ジの重さにバランスするカウンタマス61を含むカウン
タステージと、カウンタマス61を前記ワークステージ
に連結する各ベルト62と、該ベルトを支持する滑車6
3と、カウンタマス61を上下方向に沿って移動させる
カウンタマス駆動機構のリニアモータ80及び計測手段
とを有し、ワークステージ計測位置とカウンタステージ
計測位置との差分より継ぎ手のギャップ量を推定する手
段と、該継ぎ手を所定のギャップ量に設定する手段とを
設け、これらの値より前記継ぎ手の制御系への指令値を
演算する継ぎ手ギャップコントローラを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイス等
を製造するためのリソグラフィ工程で使用する露光装置
や各種精密加工機、あるいは各種精密測定器等に搭載さ
れるステージ装置及びこれを用いた露光装置並びにデバ
イス製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体デバイス等の製造に用いら
れる露光装置として一般的にステッパと呼ばれる装置が
知られている。これは、レチクルやマスク等原版のパタ
ーンをウエハ等基板に投影する投影光学系に対して、基
板を2次元的にステップ移動させ、一枚の基板に原版の
パターン複数個分を焼き付けるものである。
【0003】ステッパの投影光学系に対してウエハ等基
板をステップ移動させて位置決めするステージ装置は、
半導体デバイス等の高集積化に伴なってより高精度のも
のが要求される。
【0004】また、近年では、1枚のウエハから得られ
るデバイス製品の数、すなわち取り個数を増大させるた
めにウエハが大型化する傾向にあり、これに伴なってス
テッパ等のステージ装置は大型化かつ高重量化する。こ
のような状態で必要な精度を得るにはステージの動特性
をより一層向上させなければならず、ガイド等の剛性強
化が望まれるが、このためにステージ全体がさらに高重
量化する結果となる。加えて、半導体デバイス等の低価
格化のために露光サイクルタイムを短縮してスループッ
トを向上させることが要求されており、ウエハ等を移動
させるステージも高速駆動することが望まれる。ところ
が、大型でしかも高重量なステージを高速化するには、
ステージを支える構造体の剛性をより一層強化しなけれ
ばならず、このために装置全体が著しく大型化かつ高重
量化し、コスト高になるおそれがある。
【0005】他方、最近開発の進んでいる軟X線(荷電
粒子蓄積リング放射光)等を露光光とするX線露光装置
では、ウエハ等基板を垂直に保持し、鉛直またはこれに
近似する基準面内で2次元的にステップ移動させる縦型
ステージが用いられる。このような縦型ステージにおい
ては、上記の大型化や高速化等に伴なう問題に加えて、
ステージを重力方向に移動させるものであるためにステ
ージの自重補償を行うカウンタマス機構等を必要とする
が、カウンタマス等に振動が発生すればウエハ等の位置
決め精度を劣化させる外乱となり、ステージの動特性等
も著しく劣化する。また、カウンタマスとワークステー
ジは滑車を介してベルトで連結される場合が多く、滑車
の軸受けの耐久性が問題になる。
【0006】図18及び図19は一従来例による縦型ス
テージ装置を示す図である。このステージ装置は、合板
1110a上に立設された定盤1110に沿ってY軸方
向(鉛直方向)に往復移動自在であるYステージ112
0と、Yステージ1120上をX軸方向に往復移動自在
であるXステージ1130と、Yステージ1120をY
軸方向に移動させるシリンダ1140と、Xステージ1
130をX軸方向に移動させる図示しないリニアモータ
等を有するXYステージである。
【0007】定盤1110は、Yステージ1120の裏
面をエアパッド等を介して非接触で支持するガイド面を
有する。また、定盤1110の一端には、Yステージ1
120をY軸方向に案内するための図示しないYガイド
(ヨーガイド)が設けられ、このYガイドとYステージ
1120の間も、エアパッド等によって非接触に保たれ
る。
【0008】Yステージ1120とXステージ1130
及びこれに保持された図示しないウエハ等の重さを相殺
(キャンセル)する自重補償機構1160は、一端にY
ステージ1120、他端にカウンタマス1161を吊り
下げるベルト1162と、これを巻掛け支持する滑車1
163を有し、カウンタマス1161の重量は、Yステ
ージ1120及びXステージ1130とこれに保持され
たウエハ等を含むステージ可動部の重量にバランスする
ように設定されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の技術によれば、ワークステージとカウンタマス116
1を連結するベルト1162には一般的にスチールベル
トやワイヤ等が用いられるが、ワークステージを移動さ
せるときにスチールベルトの剛性不足等に起因する振動
が発生する。このような振動は、ステージの位置決め精
度を著しく悪化させ、位置決め制御系の周波数応答性を
向上させる際の大きな障害となる。
【0010】そこでワークステージと各ベルト1162
の連結部に、ベルト1162の張力または有効長さを調
節するためのアクチュエータを設ける。アクチュエータ
は、ベルト1162の張力を制御するためのダイヤフラ
ム(空気バネ)、エアシリンダ、リニアモータ、あるい
はベルトの有効長さを変化させるための圧電素子等が用
いられる。しかし、これらのアクチュエータを駆動しベ
ルト1162の長さを制御するには、アクチュエータの
位置を計測するセンサが別途必要であり、またセンサケ
ーブル引き回しによる信頼性の低下等を招く恐れがあ
り、大きな問題となっていた。
【0011】本発明は上記従来の技術の有する未解決の
課題に鑑みてなされたものであり、カウンタマス等の自
重補償機構を備えた縦型ステージにおいて、装置の大型
化などを招くことなく位置決めの高速化や高精度化を大
幅に促進できる高性能なステージ装置及びこれを用いた
露光装置並びにデバイス製造方法を提供することを目的
とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用】上記の目的を達
成するために、本発明に係るステージ装置は、基準面に
沿って移動自在であるワークステージと、該ワークステ
ージを上下方向に沿って移動させるステージ駆動機構
と、該ワークステージの重さにバランスするカウンタマ
スを含むカウンタステージと、該ワークステージと該カ
ウンタマスとを連結する連結部材と、該連結部材を支持
する滑車と、該カウンタマスを上下方向に沿って移動さ
せるカウンタマス駆動機構及び計測手段と、前記ワーク
ステージの変位に応じて前記連結部材の張力および有効
長さのうちの少なくとも一方を調節可能とする継ぎ手と
を有し、ワークステージ計測位置とカウンタステージ計
測位置との差分より前記継ぎ手のギャップ量を推定する
手段と、該継ぎ手を所定のギャップ量に設定する手段と
を設け、これらの値より前記継ぎ手の制御系への指令値
を演算する継ぎ手ギャップコントローラを設けたことを
特徴とする。その結果、特別なセンサを設けることなく
継ぎ手のギャップ量を推定して、継ぎ手のアクチュエー
タの位置を制御することが可能となった。
【0013】また、前記ワークステージは、前記上下方
向に沿って移動する第1ステージと、前記基準面に沿っ
て2次元的に移動自在な第2ステージとを有してもよ
く、前記ステージ駆動機構及びカウンタマス駆動機構が
リニアモータであってもよく、前記ワークステージを基
準面に対して非接触に保つ静圧軸受装置が設けられてい
ることが望ましく、前記ワークステージを上下方向に案
内するヨーガイドと、前記ワークステージを前記ヨーガ
イドに対して非接触に保つヨーガイド静圧軸受装置が設
けられていることが好ましい。また、前記カウンタマス
を上下方向に案内するカウンタマスヨーガイドと、前記
カウンタマスを前記カウンタマスヨーガイドに対して非
接触に保つカウンタマスヨーガイド静圧軸受装置が設け
られていることが好ましく、前記継ぎ手として、空気バ
ネ、エアシリンダ、リニアモータおよび圧電素子のうち
のいずれかが用いられる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る
ステージ装置を示す斜視図である。このステージ装置
は、図示しない合板上に立設された定盤10に沿って上
下方向であるY軸方向(鉛直またはこれに近似する上下
に沿った方向)に往復移動自在であるYステージ20
と、Yステージ20上をX軸方向に往復移動自在である
Xステージ30と、Yステージ20をY軸方向に移動さ
せるステージ駆動機構を構成する一対のYリニアモータ
40と、Xステージ30をX軸方向に移動させる駆動機
構を構成するXリニアモータ50を有するXYステージ
とを備えている。図1においては、後述するYガイド1
1を説明するために、左側のYリニアモータ40の図示
を省略している。
【0015】定盤10は、Yステージ20とXステージ
30の裏面を図示しない静圧軸受装置であるエアパッド
等を介して非接触で支持する基準面であるYガイド面1
0aを有する。
【0016】定盤10のX軸方向の一端には、Yステー
ジ20をY軸方向に案内するヨーガイドであるYガイド
11(破線で示す)が立設され、Yガイド11のYガイ
ド面11aとYステージ20の間は、ヨーガイド静圧軸
受装置であるエアパッド20a等によって非接触に保た
れている。両Yリニアモータ40が駆動されると、Yス
テージ20が定盤10のXYガイド面10a上をYガイ
ド11に沿って移動する。
【0017】Yステージ20は、一対のYスライダ2
1,22とこれらによって両端を支持されたXリニアモ
ータ固定子52からなる枠体によって構成されている。
両Yスライダ21,22の裏面が定盤10のXYガイド
面10aに面しており、前述のようにエアパッド等を介
して非接触に支持される。また、図示左側のYスライダ
22は他方より長尺であり、その側面22aがYガイド
11のYガイド面11aに面しており、前述のようにエ
アパッド20a等を介して非接触に案内される(図2の
(b)参照)。両Yスライダ21,22はそれぞれ、連
結板23によってYリニアモータ可動子41に一体的に
結合されている。
【0018】Xステージ30は、天板31を有する中空
枠体であり、その中空部をXリニアモータ固定子52が
貫通している。天板31の表面は図示しないワークであ
るウエハを吸着保持し、ワークステージの一部を形成し
ている。ここで、ワークステージは、Yステージ20と
Xステージ30とを含んで構成され、ワークであるウエ
アハを保持して、基準面10aに沿って2次元的に移動
自在である。
【0019】両Yリニアモータ40は、前述のように連
結板23を介してYステージ20のYスライダ21,2
2と一体的に結合されたYリニアモータ可動子41と、
その開口部を貫通するYリニアモータ固定子42を有す
る。
【0020】各Yリニアモータ固定子42に供給される
電流によって、各Yリニアモータ可動子41にY軸方向
の推力が発生し、Yステージ20とXステージ30をY
軸方向に移動させる。Xステージ30をYステージ20
上でX軸方向に移動させるXリニアモータ可動子は、X
ステージ30の天板31の内側に固着されている。
【0021】Xリニアモータ固定子52に供給される電
流によって、Xリニアモータ可動子にX軸方向の推力が
発生し、Xステージ30をYリニアモータ固定子52に
沿ってX軸方向に移動させる。
【0022】Yステージ20とXステージ30等の重さ
を相殺(キャンセル)する自重補償機構であるカウンタ
マス機構60は、一端にYスライダ21,22を含むY
ステージ20を吊り下げ、他端にカウンタマス61を吊
り下げる複数の連結部材であるベルト62と、これを巻
掛け支持する滑車63とをX軸方向に間隔を置いて2箇
所に有し、カウンタマス61の重量は、Yステージ20
とXステージ30及びこれに保持されたウエハ等を含む
ステージ可動部全体の重量にバランスするように設定さ
れている。
【0023】Xステージ30がX軸方向に移動すると、
Yステージ20とXステージ30を含むステージ可動部
の重心位置が変わるため、Z軸のまわり(ωZ軸方向)
の回転モーメントの釣り合いバランスが損なわれる。と
ころが、カウンタマス機構60のみではこのモーメント
を受けることができず、Yステージ20を案内するYガ
イド(ヨーガイド)11に過大な負荷がかかる。
【0024】このような大きな負荷を支えるためには、
Yガイド11の剛性を著しく増大させる必要があるが、
Yガイド11の剛性強化にはYガイド11等の大型化を
伴なうため、ステージ全体がさらに大型化、高重量化
し、ステージの動特性も悪化して、位置決めの高精度化
や高速化を大きく妨げる結果となる。
【0025】また、Yステージ20とカウンタマス61
を連結するベルト62には一般的にスチールベルトやワ
イヤー等が用いられるが、Yステージ20を移動させる
時にスチールベルトの剛性不足等に起因する振動が発生
する。このような振動は、ステージの位置決め精度を著
しく悪化させ、位置決め制御系の周波数応答特性を向上
させる際の大きな障害となる。
【0026】そこでYステージ20と各ベルト62の連
結部には、Xステージ30の変位に応じてベルト62の
張力または有効長さを調節可能とする継ぎ手としてアク
チュエータ70を設けてある。このアクチュエータ70
としては、図4に示すようにベルト62の張力を制御す
るためのベロフラム(空気バネ)71、図5に示すエア
シリンダ72、図6に示すリニアモータ73、あるいは
図7に示すようにベルト62の有効長さを変化させるた
めの圧電素子74等を用いる。両Yスライダ21,22
を吊り下げるベルト62のそれぞれのアクチュエータ7
0の駆動量を、後述するように、Xステージ30の位置
情報に基づいて個別に制御することで、各ベルト62の
張力または有効長さを調節する。このようにして、Xス
テージ30の移動に伴なって発生する回転モーメントを
打ち消す(補償する)ことで、Yステージ20がYガイ
ド11に与える負荷を低減する。
【0027】加えて、ベロフラム71、エアシリンダ7
2及びリニアモータ73は、ベルト62の剛性不足によ
って発生する固有振動や、カウンタマス61自体の固有
振動を吸収して減衰させる吸振効果を有する。すなわ
ち、アクチュエータ70によって、ベルト62からYス
テージ20に伝播する振動を低減し、位置決め精度や、
位置決め制御系の周波数応答特性を大幅に向上できると
いう利点もある。
【0028】Yガイド11のガイド面11aとこれに対
向するYステージ20(Yスライダ22)の間は、前述
のようにエアパッド20aによって非接触に保たれてい
る。Yステージ20は、エアパッド20aに加えて磁気
パッド20bを有し、これは、エアパッド20aと逆向
きの予圧を与えて、図2の(a)に示す軸受剛性k1を
得るためのものである。
【0029】また、図3に示すように、Yガイド11と
平行して定盤10の裏面側にカウンタマスヨーガイド6
4が配設されており、カウンタマスヨーガイド64は、
カウンタマス61の一端に設けられたカウンタマスヨー
ガイド静圧軸受装置であるエアパッド61a及び磁気パ
ッド61bに対向し、これらによって、カウンタマス6
1をY軸方向に非接触で案内する。カウンタマス61の
磁気パッド61bは、エアパッド61aと逆向きの予圧
を与えて、図2に示すようにYステージ20側の軸受剛
性k1より大である軸受剛性k2を得るように構成され
ている。
【0030】このようにカウンタマスヨーガイド64の
軸受剛性k2をYガイド11の軸受剛性k1より大きく
するのは、Xステージ30のX軸方向の移動に伴なって
Yステージ20の重心位置が変化した場合に発生する回
転モーメントの影響を、カウンタマスヨーガイド64で
受けて、Yステージ20にかかる回転モーメントを小さ
くするためである。
【0031】Xステージ30のY軸方向とX軸方向の位
置は、それぞれ、Xステージ30と一体であるY測長用
ミラー30a、X測長用ミラー30bの反射光を受光す
る位置センサ30c,30dによって計測される。
【0032】次に、各アクチュエータ70として、図4
に示すベロフラム71を用いた場合を説明する。ベロフ
ラム71は、給気口71aを備えたベローズ71bを有
し、ベローズ71bの上端は、Yステージ20と一体で
ある第1のハウジング71cに連結され、ベローズ71
bの下端は、ベルト62の下端に結合された第2のハウ
ジング71dに連結されている。給気口71aに供給さ
れる空気の圧力を変えることで、ベローズ71b内の空
気圧を変化させ、これによってベルト62の張力を変化
させる。
【0033】図8は、Xステージ30のX軸方向の位置
情報に基づいてベローズ71bの空気圧を制御する制御
系を示すブロック図である。Xリニアモータ50の制御
を行うサーボ系は、図示しないコンピュータから送られ
る位置指令値と位置センサ30dからフィードバックさ
れるXステージ30のX軸方向の位置情報に基づいてX
リニアモータ50の駆動量を制御する。また、上記の位
置指令値は、変換係数kpにて変換されてベロフラム制
御系の圧力指令値とともに制御手段であるコントローラ
70aに送信され、ベロフラム71の給気口71aに接
続されたサーボバルブを調節してベローズ71b内の空
気圧を制御する。
【0034】Xステージ30の位置指令値に変換係数k
pを乗じてベロフラム制御系の圧力指令値を加算してお
くことで、ステージ可動部の重心位置が変わるときに各
ベロフラム71内の空気圧を変化させ、各ベルト62の
張力を調節する。このようにして各ベルト62の張力を
個別に調節することで、Xステージ30の移動によって
発生する回転モーメントと逆向きの回転モーメントを発
生させ、Yガイド11にかかる負荷を低減する。
【0035】上記のモーメント補正を行うことでYガイ
ド11にかかる負荷が大幅に低減されるため、Yガイド
11を大型かつ高重量にすることなく、ステージの動特
性を大幅に向上させ、ステップ移動や位置決めの高速化
と高精度化に対応できる。
【0036】このようにアクチュエータ70によってY
ステージ20の回転モーメントを補正し、かつ、ベルト
62を介してYステージ20に伝播する振動を低減して
も、なおカウンタマス61からYステージ20に伝播す
る振動を完全に除去するのは難しい。このような振動は
数Hzと低周波数ではあるが、位置決め精度をより一層
向上させかつ高速化を促進するためには無視することが
できない。
【0037】そこで、本実施例では、図3に示すよう
に、カウンタマス61にカウンタマス測長用ミラー61
cと反射光を受光する位置センサー61dを配置し、Y
ステージ20と逆向きに加速してカウンタマス61の固
有振動を抑制するためのカウンタマス駆動機構である一
対のリニアモータ80を設ける。両リニアモータ80
は、カウンタマス61の両端に配設され、それぞれ、Y
ステージ20をY軸方向に駆動するYリニアモータ40
の裏側に位置する。
【0038】各リニアモータ80は、カウンタマス61
と一体であるリニアモータ可動子81を有し、該リニア
モータ可動子81は、定盤10の側縁に設けられたリニ
アモータ固定子82に沿って移動する。すなわち、各リ
ニアモータ80は、カウンタマス61をY軸方向に沿っ
て駆動する。そして、リニアモータ80は、リニアモー
タ固定子82に供給される電流を制御することで、カウ
ンタマス61のY軸方向の加速度が、Yリニアモータ4
0からYステージ20に与えられる加速度と逆向きで絶
対値が同じになるように調節し、更に滑車63の慣性モ
ーメントに比例した値とYステージ20の加速度指令値
を乗算した値が、カウンタマス61の制御系にフィード
フォワード制御される制御系を設けて制御される。カウ
ンタマス61を駆動するリニアモータ80の制御系につ
いては図9に示すブロック図に基づいて後述する。
【0039】ベルト62を含むカウンタマス機構60か
らYステージ20に伝播する振動をアクチュエータ70
によって減衰させ、かつ、カウンタマス61の固有振動
自体を低減することで、Yステージ20の制御系の外乱
を極めて効果的に除去し、より一層の位置決め精度の向
上と位置決めの高速化に貢献できる。
【0040】このように小型かつ高性能で高速化に適し
たステージ装置を用いることで、半導体デバイス等を製
造するための露光装置の小型化及び高性能化と生産性の
向上に大きく貢献できる。
【0041】各アクチュエータ70として、ベロフラム
71の替わりに図5に示すエアシリンダ72を用いた場
合は、以下の通りである。給気口72aを備えたシリン
ダ72bはYステージ20と一体であり、ベルト62の
下端にはピストン72cに上向きに突設したロッドが連
結されている。給気口72aに供給される空気の圧力を
変えることで、ベルト62の張力を変化させる。シリン
ダ72bの空気圧を制御する制御系は図8に示したもの
と同様である。
【0042】各アクチュエータ70として、図6に示し
たリニアモータ73を用いた場合には、以下の通りであ
る。リニアモータ73のコイル73aはYステージ20
と一体であり、ベルト62の下端には駆動用のマグネッ
ト73bが連結されている。コイル73aに供給される
電流を変えることで、ベルト62の張力を変化させる。
コイル73aに供給される電流を制御する制御系は図8
に示したものと同様である。
【0043】各アクチュエータ70として、図7に示す
圧電素子74を用いた場合は、以下の通りである。圧電
素子74の上端を支持するハウジング74aはYステー
ジ20と一体であり、ベルト62の下端には圧電素子7
4の下端を支持するハウジング74bが連結されてい
る。圧電素子74の電圧を変えることで、その厚さを変
化させ、ベルト62の有効長さを変化させる。圧電素子
74の電圧を制御する制御系は図8に示したものと同様
である。
【0044】図9は、カウンタマス61、Yステージ2
0、及び継ぎ手の制御系を示すブロック図である。以下
の説明において、重さのバランス上、ワークステージに
は、Yステージ20、Xステージ30、ミラー30a,
30b、Yリニアモータ40の可動子41、Xリニアモ
ータ50、アクチュエータ70、ワークであるウエハ、
及びこれらと一体的に上下動する物全体が含まれる。ま
た、カウンタステージには、カウンタマス61、リニア
モータ80の可動子81、及びこれらと一体的に上下動
する物全体が含まれる。
【0045】Yリニアモータ40の制御を行うサーボ系
は、Yステージ位置指令値と位置センサ30cからフィ
ードバックされるYステージ20のY軸方向の位置情報
を、Yステージコントローラ、D/A変換器、電流増幅
器を介して送り、これに基づいてYリニアモータ40の
駆動量を制御する。カウンタステージの制御系も同様に
位置センサ61cの情報に基づいて、カウンタステージ
位置指令値を、カウンタステージコントローラ、D/A
変換器、電流増幅器を介して送り、これによりリニアモ
ータ80が制御される。これらの位置指令は、目標値設
定、速度設定などから演算される。
【0046】カウンタマス61の計測位置とYステージ
20の計測位置との差分は、ベルト62の伸び分を除け
ば間接的に継ぎ手のギャップ量を推定可能にする。半導
体露光装置にような大型の装置では、ステージの重量が
重いため、ベルト62のテンションが十分高い状態に置
かれており、カウンタマス61の計測位置とYステージ
20の計測位置との差分は、そのまま継ぎ手のギャップ
量を表しているといえる。
【0047】図4に継ぎ手のギャップ量(浮上量)ΔG
を示す。次に、継ぎ手のギャップ指令値70bに所定の
量(Yステージ20とカウンタステージを同期駆動した
際に、追従誤差により継ぎ手がぶつからないための量、
例えば1mm程度の値)を与えれば、カウンタマス61
の計測位置とYステージ20の計測位置との差分から求
めたギャップ量ΔGの推定値が設定値(1mm)になる
ように、継ぎ手のギャップコントローラ70cが圧力制
御系の圧力指令値を演算し出力する。ベロフラム71の
圧力制御系は、圧力センサの情報に基づいて、圧力指令
値を、コントローラ70a、D/A変換器、電流増幅器
を介して送り、これによりサーボバルブが制御される。
【0048】コントローラ70a内には一般的にローパ
スフィルタなどが配置され、静的に継ぎ手のギャップ量
ΔGが一定になるようなフィードバック制御が構成され
る。このような継ぎ手のギャップ量ΔGを一定値に保っ
ておけば、ベルト62から振動を常に除去することが可
能となり、Yステージ20とカウンタステージは同期し
て駆動することができる。
【0049】図10は、本発明の第2の実施の形態に係
るステージ装置を示す斜視図である。このステージ装置
は、ベルト62とYステージ20の連結部にアクチュエ
ータ70を設ける替わりに、定盤10の上端に配設され
た滑車63の軸受部(支持部)に継ぎ手としてアクチュ
エータ90を設けたものである。アクチュエータ90
は、図11に示すように、滑車63を回転支持するころ
がり軸受63aを載置した軸受ベース63bと定盤10
の間に配設されたベロフラム91である。ベロフラム9
1は、軸受ベース63bを定盤10に対してY軸方向に
駆動する。該ベロフラム91の内部構成は、図4に示し
たベロフラム71と同様であり、図8に示したものと同
様の制御系によって制御される。ベロフラム91の替わ
りに、図5乃至図7に示したものと同様のエアシリン
ダ、リニアモータ、または圧電素子等を用いてもよい。
【0050】定盤10、Yガイド11、Yステージ2
0、Xステージ30、Yリニアモータ40、Xリニアモ
ータ50、カウンタマス機構60等については第1の実
施の形態と同様であるから同一符号で表わし、説明は省
略する。
【0051】本実施の形態では、ワークステージ及びカ
ウンタステージの両者が鉛直方向に駆動中のとき、両者
を連結するベルト62のテンションを緩めるように、ア
クチュエータ90を制御する。その結果、滑車63とベ
ルト62間で滑りが生じ、ワークステージと滑車63の
位置関係を少しずつずらすことが可能となって、滑車6
3を回転させることができ、軸受けの同じ箇所を繰り返
し使うことがなくなり軸受けの耐久性の向上が図れる。
【0052】このように、ベルトの張力や有効長さを調
節するアクチュエータを滑車の支持部に用いてもよい。
また、同様のアクチュエータを定盤の裏側のベルトとカ
ウンタマスの連結部に設けても、上記と同様の回転モー
メントの補償を効果的に行うことができることは言うま
でもない。
【0053】次に、本発明に係るステージ装置を用いた
X線露光装置の露光光学系について説明する。図12に
示すように、X線源であるSR発生装置(荷電粒子蓄積
リング)1から放射されたX線であるSR光(荷電粒子
蓄積リング放射光)はシートビーム状であるため、発光
点から所定の距離に設置されたミラー2によりY軸方向
に走査される。ミラー2は1枚に限らず、複数枚のミラ
ーを用いてもよい。
【0054】次に、ミラー2によって反射されたSR光
は、X線透過膜上にX線吸収体からなるパターンが形成
されたマスク等原版Mを透過し、感光材としてのレジス
トが塗布されたウエハWに照射される。ウエハWは、前
述のステージ装置上のウエハチャック(ワークステー
ジ)に保持され、ステージ装置によってステップ移動及
び位置決めが行われる。
【0055】原版Mの上流側には露光時間を制御するた
めのシャッタ4が配設され、シャッタ4の駆動装置4a
はシャッタコントローラ4bによって制御される。次
に、ミラー2とシャッタ4の間には図示しないベリリウ
ム膜が設けられており、ミラー2側は超高真空、シャッ
タ4側はヘリウムガスの減圧雰囲気に制御される。
【0056】(半導体生産システムの実施例)次に、上
記説明した本発明に係るステージ装置を有する露光装置
を利用した半導体デバイス(ICやLSI等の半導体チ
ップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロ
マシン等)の生産システムの例について説明する。これ
は半導体製造工場に設置された製造装置のトラブル対応
や定期メンテナンス、あるいはソフトウェア提供などの
保守サービスを、製造工場外のコンピュータネットワー
クを利用して行うものである。
【0057】図13は全体システムをある角度から切り
出して表現したものである。図中、101は半導体デバ
イスの製造装置を提供するベンダ(装置供給メーカ)の
事業所である。製造装置の実例としては、半導体製造工
場で使用する各種プロセス用の半導体製造装置、例え
ば、前工程用機器(露光装置、レジスト処理装置、エッ
チング装置等のリソグラフィ装置、熱処理装置、成膜装
置、平坦化装置等)や後工程用機器(組立て装置、検査
装置等)を想定している。事業所101内には、製造装
置の保守データベースを提供するホスト管理システム1
08、複数の操作端末コンピュータ110、これらを結
んでイントラネット等を構築するローカルエリアネット
ワーク(LAN)109を備える。ホスト管理システム
108は、LAN109を事業所の外部ネットワークで
あるインターネット105に接続するためのゲートウェ
イと、外部からのアクセスを制限するセキュリティ機能
を備える。
【0058】一方、102〜104は、製造装置のユー
ザとしての半導体製造メーカの製造工場である。製造工
場102〜104は、互いに異なるメーカに属する工場
であっても良いし、同一のメーカに属する工場(例え
ば、前工程用の工場、後工程用の工場等)であっても良
い。各工場102〜104内には、夫々、複数の製造装
置106と、それらを結んでイントラネット等を構築す
るローカルエリアネットワーク(LAN)111と、各
製造装置106の稼動状況を監視する監視装置としてホ
スト管理システム107とが設けられている。各工場1
02〜104に設けられたホスト管理システム107
は、各工場内のLAN111を工場の外部ネットワーク
であるインターネット105に接続するためのゲートウ
ェイを備える。これにより各工場のLAN111からイ
ンターネット105を介してベンダ101側のホスト管
理システム108にアクセスが可能となり、ホスト管理
システム108のセキュリティ機能によって限られたユ
ーザだけにアクセスが許可となっている。具体的には、
インターネット105を介して、各製造装置106の稼
動状況を示すステータス情報(例えば、トラブルが発生
した製造装置の症状)を工場側からベンダ側に通知する
他、その通知に対応する応答情報(例えば、トラブルに
対する対処方法を指示する情報、対処用のソフトウェア
やデータ)や、最新のソフトウェア、ヘルプ情報などの
保守情報をベンダ側から受け取ることができる。各工場
102〜104とベンダ101との間のデータ通信およ
び各工場内のLAN111でのデータ通信には、インタ
ーネットで一般的に使用されている通信プロトコル(T
CP/IP)が使用される。なお、工場外の外部ネット
ワークとしてインターネットを利用する代わりに、第三
者からのアクセスができずにセキュリティの高い専用線
ネットワーク(ISDNなど)を利用することもでき
る。また、ホスト管理システムはベンダが提供するもの
に限らずユーザがデータベースを構築して外部ネットワ
ーク上に置き、ユーザの複数の工場から該データベース
へのアクセスを許可するようにしてもよい。
【0059】さて、図14は本実施形態の全体システム
を図13とは別の角度から切り出して表現した概念図で
ある。先の例ではそれぞれが製造装置を備えた複数のユ
ーザ工場と、該製造装置のベンダの管理システムとを外
部ネットワークで接続して、該外部ネットワークを介し
て各工場の生産管理や少なくとも1台の製造装置の情報
をデータ通信するものであった。これに対し本例は、複
数のベンダの製造装置を備えた工場と、該複数の製造装
置のそれぞれのベンダの管理システムとを工場外の外部
ネットワークで接続して、各製造装置の保守情報をデー
タ通信するものである。図中、201は製造装置ユーザ
(半導体デバイス製造メーカ)の製造工場であり、工場
の製造ラインには各種プロセスを行う製造装置、ここで
は例として露光装置202、レジスト処理装置203、
成膜処理装置204が導入されている。なお図14では
製造工場201は1つだけ描いているが、実際は複数の
工場が同様にネットワーク化されている。工場内の各装
置はLAN206で接続されてイントラネット等を構成
し、ホスト管理システム205で製造ラインの稼動管理
がされている。
【0060】一方、露光装置メーカ210、レジスト処
理装置メーカ220、成膜装置メーカ230などベンダ
(装置供給メーカ)の各事業所には、それぞれ供給した
機器の遠隔保守を行うためのホスト管理システム21
1,221,231を備え、これらは上述したように保
守データベースと外部ネットワークのゲートウェイを備
える。ユーザの製造工場内の各装置を管理するホスト管
理システム205と、各装置のベンダの管理システム2
11,221,231とは、外部ネットワーク200で
あるインターネットもしくは専用線ネットワークによっ
て接続されている。このシステムにおいて、製造ライン
の一連の製造機器の中のどれかにトラブルが起きると、
製造ラインの稼動が休止してしまうが、トラブルが起き
た機器のベンダからインターネット200を介した遠隔
保守を受けることで迅速な対応が可能で、製造ラインの
休止を最小限に抑えることができる。
【0061】半導体製造工場に設置された各製造装置は
それぞれ、ディスプレイと、ネットワークインタフェー
スと、記憶装置にストアされたネットワークアクセス用
ソフトウェアならびに装置動作用のソフトウェアを実行
するコンピュータを備える。記憶装置としては内蔵メモ
リやハードディスク、あるいはネットワークファイルサ
ーバーなどである。上記ネットワークアクセス用ソフト
ウェアは、専用又は汎用のウェブブラウザを含み、例え
ば図15に一例を示す様な画面のユーザインタフェース
をディスプレイ上に提供する。各工場で製造装置を管理
するオペレータは、画面を参照しながら、製造装置の機
種401、シリアルナンバー402、トラブルの件名4
03、発生日404、緊急度405、症状406、対処
法407、経過408等の情報を画面上の入力項目に入
力する。入力された情報はインターネットを介して保守
データベースに送信され、その結果の適切な保守情報が
保守データベースから返信されディスプレイ上に提示さ
れる。またウェブブラウザが提供するユーザインタフェ
ースはさらに図示のごとくハイパーリンク機能410〜
412を実現し、オペレータは各項目の更に詳細な情報
にアクセスしたり、ベンダが提供するソフトウェアライ
ブラリから製造装置に使用する最新バージョンのソフト
ウェアを引出したり、工場のオペレータの参考に供する
操作ガイド(ヘルプ情報)を引出したりすることができ
る。ここで、保守データベースが提供する保守情報に
は、上記説明した本発明に関する情報も含まれ、また前
記ソフトウェアライブラリは本発明を実現するための最
新のソフトウェアも提供する。
【0062】次に上記説明した生産システムを利用した
半導体デバイスの製造プロセスを説明する。図16は半
導体デバイスの全体的な製造プロセスのフローを示す。
ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計
を行う。ステップ2(マスク製作)では設計した回路パ
ターンを形成したマスクを製作する。一方、ステップ3
(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを
製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼
ばれ、上記用意したマスクとウエハを用いて、リソグラ
フィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次
のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ
4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化す
る工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンデ
ィング)、パッケージング工程(チップ封入)等の組立
て工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作
製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テス
ト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイス
が完成し、これを出荷(ステップ7)する。前工程と後
工程はそれぞれ専用の別の工場で行い、これらの工場毎
に上記説明した遠隔保守システムによって保守がなされ
る。また前工程工場と後工程工場との間でも、インター
ネットまたは専用線ネットワークを介して生産管理や装
置保守のための情報がデータ通信される。
【0063】図17は上記ウエハプロセスの詳細なフロ
ーを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸
化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶
縁膜を成膜する。ステップ13(電極形成)ではウエハ
上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオ
ン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ1
5(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ス
テップ16(露光)では上記説明したステージ装置を有
する露光装置によってマスクの回路パターンをウエハに
焼付露光する。ステップ17(現像)では露光したウエ
ハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像し
たレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レ
ジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジ
ストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うこと
によって、ウエハ上に多重に回路パターンを形成する。
各工程で使用する製造機器は上記説明した遠隔保守シス
テムによって保守がなされているので、トラブルを未然
に防ぐと共に、もしトラブルが発生しても迅速な復旧が
可能であり、従来に比べて半導体デバイスの生産性を向
上させることができる。
【0064】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で、以下に記載するような効果を奏する。ワークステー
ジが上下方向に駆動される際に、ワークステージの変位
に応じてベルトなどの連結部材の張力及び有効長さのう
ちの少なくとも一方を調節可能とする継ぎ手のギャップ
を常に一定に制御できる。その結果、連結部材からの振
動を除去でき、高精度の位置決めが達成できる。このス
テージ装置を露光装置に用いることで、半導体デバイス
等の高精細化や低価格化を大幅に促進できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係るステージ装
置を示す斜視図である。
【図2】 図1のステージ装置のYガイド等を説明する
ための図であって、(a)はYガイドの軸受剛性を説明
する図、(b)はYガイドの断面を示す図である。
【図3】 図1の装置を裏側からみた斜視図である。
【図4】 本発明の実施の形態に係るアクチュエータと
して用いるベロフラムを説明する断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態に係るアクチュエータと
して用いるエアーシリンダを説明する断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態に係るアクチュエータと
して用いるリニアモータを説明する断面図である。
【図7】 本発明の実施の形態に係るアクチュエータと
して用いる圧電素子を説明する断面図である。
【図8】 本発明の実施の形態に係るアクチュエータの
制御系を示すブロック図である。
【図9】 本発明の実施の形態に係る継ぎ手ギャップ制
御系を示すブロック図である。
【図10】 本発明の第2の実施の形態に係るステージ
装置を示す斜視図である。
【図11】 図10中のアクチュエータを説明するため
の断面図である。
【図12】 本発明に係るステージ装置を用いたX線露
光装置の一例を説明するための要部構成図である。
【図13】 本発明に係る露光装置を用いた半導体デバ
イスの生産システムをある角度から見た概念図である。
【図14】 本発明に係る露光装置を用いた半導体デバ
イスの生産システムを別の角度から見た概念図である。
【図15】 ユーザインタフェースの具体例である。
【図16】 デバイスの製造プロセスのフローを説明す
る図である。
【図17】 ウエハプロセスを説明する図である。
【図18】 一従来例に係る縦型ステージ装置を示す側
面図である。
【図19】 図18の装置を示す立面図である。
【符号の説明】
10:定盤、10a:Yガイド面(基準面)、11:Y
ガイド、20:Yステージ、23:連結板、30:Xス
テージ、40:Yリニアモータ(ステージ駆動機構)、
50:Xリニアモータ、60:カウンタマス機構、6
1:カウンタマス、62:ベルト(連結部材)、63:
滑車、70,90:アクチュエータ(継ぎ手)、70
a:コントローラ、70b:継ぎ手ギャップ設定値、7
0c:継ぎ手ギャップコントローラ、71,91:ベロ
フラム、72:エアーシリンダ、73:リニアモータ、
80:リニアモータ(カウンタマス駆動機構)、74:
圧電素子、81:リニアモータ可動子、82:リニアモ
ータ固定子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/30 531J Fターム(参考) 2F078 CA02 CA10 CB05 CB10 CB12 CB16 CC07 CC11 2H097 AB05 CA15 LA10 5F031 CA02 CA05 HA45 HA57 HA58 JA10 KA06 KA07 LA08 LA10 LA15 MA27 MA28 MA30 PA01 PA30 5F046 BA03 CC01 CC18 DB05 GA11 GA18

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準面に沿って移動自在であるワークス
    テージと、 該ワークステージを上下方向に沿って移動させるステー
    ジ駆動機構と、 該ワークステージの重さにバランスするカウンタマスを
    含むカウンタステージと、 該ワークステージと該カウンタマスとを連結する連結部
    材と、 該連結部材を支持する滑車と、 該カウンタマスを上下方向に沿って移動させるカウンタ
    マス駆動機構及び計測手段と、 前記ワークステージの変位に応じて前記連結部材の張力
    および有効長さのうちの少なくとも一方を調節可能とす
    る継ぎ手とを有し、 ワークステージ計測位置とカウンタステージ計測位置と
    の差分より前記継ぎ手のギャップ量を推定する手段と、
    該継ぎ手を所定のギャップ量に設定する手段とを設け、
    これらの値より前記継ぎ手の制御系への指令値を演算す
    る継ぎ手ギャップコントローラを設けたことを特徴とす
    るステージ装置。
  2. 【請求項2】 前記ワークステージは、前記上下方向に
    沿って移動する第1ステージと、前記基準面に沿って2
    次元的に移動自在な第2ステージとを有することを特徴
    とする請求項1に記載のステージ装置。
  3. 【請求項3】 前記ステージ駆動機構及びカウンタマス
    駆動機構がリニアモータであることを特徴とする請求項
    1または2に記載のステージ装置。
  4. 【請求項4】 前記ワークステージを基準面に対して非
    接触に保つ静圧軸受装置が設けられていることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載のステージ装置。
  5. 【請求項5】 前記ワークステージを上下方向に案内す
    るヨーガイドと、前記ワークステージを前記ヨーガイド
    に対して非接触に保つヨーガイド静圧軸受装置が設けら
    れていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
    載のステージ装置。
  6. 【請求項6】 前記カウンタマスを上下方向に案内する
    カウンタマスヨーガイドと、前記カウンタマスを前記カ
    ウンタマスヨーガイドに対して非接触に保つカウンタマ
    スヨーガイド静圧軸受装置が設けられていることを特徴
    とする請求項1〜5のいずれかに記載のステージ装置。
  7. 【請求項7】 前記継ぎ手として、空気バネ、エアシリ
    ンダ、リニアモータおよび圧電素子のうちのいずれかが
    用いられることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに
    記載のステージ装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載のステー
    ジ装置と、これに保持されたワークを露光する露光光学
    系とを有することを特徴とする露光装置。
  9. 【請求項9】 露光光がX線であることを特徴とする請
    求項8に記載の露光装置。
  10. 【請求項10】 請求項8または9に記載の露光装置に
    よってウエハを露光する工程を有するデバイス製造方
    法。
  11. 【請求項11】 請求項8または9に記載の露光装置を
    含む各種プロセス用の製造装置群を半導体製造工場に設
    置する工程と、該製造装置群を用いて複数のプロセスに
    よって半導体デバイスを製造する工程とを有することを
    特徴とする半導体デバイス製造方法。
  12. 【請求項12】 前記製造装置群をローカルエリアネッ
    トワークで接続する工程と、前記ローカルエリアネット
    ワークと前記半導体製造工場外の外部ネットワークとの
    間で、前記製造装置群の少なくとも1台に関する情報を
    データ通信する工程とをさらに有することを特徴とする
    請求項11に記載の半導体デバイス製造方法。
  13. 【請求項13】 前記露光装置のベンダもしくはユーザ
    が提供するデータベースに前記外部ネットワークを介し
    てアクセスしてデータ通信によって前記製造装置の保守
    情報を得る、もしくは前記半導体製造工場とは別の半導
    体製造工場との間で前記外部ネットワークを介してデー
    タ通信して生産管理を行うことを特徴とする請求項12
    に記載の半導体デバイス製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項8または9に記載の露光装置を
    含む各種プロセス用の製造装置群と、該製造装置群を接
    続するローカルエリアネットワークと、該ローカルエリ
    アネットワークから工場外の外部ネットワークにアクセ
    ス可能にするゲートウェイを有し、前記製造装置群の少
    なくとも1台に関する情報をデータ通信することを可能
    にしたことを特徴とする半導体製造工場。
  15. 【請求項15】 半導体製造工場に設置された請求項8
    または9に記載の露光装置の保守方法であって、前記露
    光装置のベンダもしくはユーザが、半導体製造工場の外
    部ネットワークに接続された保守データベースを提供す
    る工程と、前記半導体製造工場内から前記外部ネットワ
    ークを介して前記保守データベースへのアクセスを許可
    する工程と、前記保守データベースに蓄積される保守情
    報を前記外部ネットワークを介して半導体製造工場側に
    送信する工程とを有することを特徴とする露光装置の保
    守方法。
  16. 【請求項16】 請求項8または9に記載の露光装置に
    おいて、ディスプレイと、ネットワークインタフェース
    と、ネットワーク用ソフトウェアを実行するコンピュー
    タとをさらに有し、露光装置の保守情報をコンピュータ
    ネットワークを介してデータ通信することを可能にした
    ことを特徴とする露光装置。
  17. 【請求項17】 前記ネットワーク用ソフトウェアは、
    前記露光装置が設置された工場の外部ネットワークに接
    続され前記露光装置のベンダもしくはユーザが提供する
    保守データベースにアクセスするためのユーザインタフ
    ェースを前記ディスプレイ上に提供し、前記外部ネット
    ワークを介して該データベースから情報を得ることを可
    能にすることを特徴とする請求項16に記載の露光装
    置。
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