JP2001304332A - 能動制振装置 - Google Patents

能動制振装置

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JP2001304332A
JP2001304332A JP2000122731A JP2000122731A JP2001304332A JP 2001304332 A JP2001304332 A JP 2001304332A JP 2000122731 A JP2000122731 A JP 2000122731A JP 2000122731 A JP2000122731 A JP 2000122731A JP 2001304332 A JP2001304332 A JP 2001304332A
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vibration damping
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Takehiko Mayama
武彦 間山
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/708Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
    • G03F7/70858Environment aspects, e.g. pressure of beam-path gas, temperature
    • G03F7/709Vibration, e.g. vibration detection, compensation, suppression or isolation

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピッチング、ローリング、ヨーイングなどの
回転振動を迅速に制振する、コンパクトな構成の能動制
振装置を提供する。 【解決手段】 振動に対し保護すべき精密機器等の保護
対象を搭載する除振台1に設置され、除振台1は支持機
構2により防振支持されており、除振台1に固定されト
ルクを発生する回転アクチュエータ51と、回転アクチ
ュエータ51に接続され除振台1に対し相対的に回転方
向に運動するフライホイール52とを有し、回転アクチ
ュエータ51がフライホイール52を回転方向に駆動す
る際に発生する駆動反力により除振台1にトルクを加え
る回転質量ユニット50と、駆動指令信号に応じて回転
アクチュエータ51を駆動する駆動回路53とを備え、
保護対象に伝達される有害振動を低減させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、除振性能を損なう
ことなく制振性能を向上させることが可能であり、特
に、半導体露光装置などのように、除振台上にXYステ
ージのような駆動手段を有する機器が搭載された場合で
も、装置に発生するピッチング、ローリング、ヨーイン
グなどの回転振動を迅速に制振することができる精密機
器用の能動制振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子顕微鏡、半導体露光装置等の精密機
器の高精度化に伴い、より高い性能を有する除振・制振
装置が求められている。特に半導体露光装置において
は、露光に悪影響を及ぼす振動が露光用ステージに発生
しないように、床などの装置設置基礎からの振動をはじ
めとする外部からの振動を極力除去、絶縁するととも
に、除振台に搭載されたXYステージなどの駆動手段を
有する機器の動作によって発生する振動を速やかに低減
する必要がある。
【0003】半導体露光装置では、XYステージのステ
ップ・アンド・リピートという間欠的な繰り返し動作、
あるいは、スキャニング露光のためのスキャン動作が、
除振台の振動を励起する。XYステージの駆動反力、お
よび、XYステージの荷重移動が除振台を励振してしま
うのである。
【0004】従ってこの種の分野における除振・制振装
置には、床などの装置設置基礎からの振動をはじめとす
る外部振動から除振台を振動的に絶縁するとともに、除
振台に搭載された機器の動作によって発生する振動を迅
速に減衰することが求められている。特にスキャン露光
装置では、露光用ステージがスキャン動作をしている状
態で露光を行うため、振動の低減・抑制性能への要求は
厳しく、一段と高性能な除振・制振装置が不可欠となっ
ている。
【0005】このような要求に対しては、除振台の振動
をセンサで検出し、その検出信号を補償して、除振台に
制御力を加えるアクチュエータにフィードバックするこ
とにより能動的に除振台の振動制御を行う、各種の能動
除振・制振装置が開発され、一部は実用化されている。
【0006】ところで、従来、精密機器用の除振・制振
装置としては、主に、除振台を防振支持する支持機構を
用いて除振台の振動を低減、抑制する、除振脚式の能動
制振装置が広く用いられてきた。つまり、除振台を装置
設置基礎上で支持する空気ばね、あるいは、そのような
空気ばねと力学的に並列に配置され、除振台と装置設置
基礎との間に力を作用させる電磁アクチュエータなどを
アクチュエータとして用いて除振台の振動を制御する装
置が、精密除振装置に広く用いられてきた。
【0007】しかし、この種の装置で、除振台上に搭載
された機器の駆動反力による振動を制振するような場
合、除振装置から除振台に対して力を加えなければなら
ない。また、能動的なアクチュエータを用いない、単な
る空気ばねや液圧ダッシュポットなどの受動的なばね、
ダンパ要素を用いた受動形除振装置でも、空気ばねや液
圧ダッシュポットが、除振台の変位や速度に応じた力を
除振台に加える。
【0008】このような場合では、除振脚・除振装置に
よる、除振台への作用の反作用力が、装置設置基礎に加
わる。つまり、この反作用力が装置設置基礎を励振し、
装置性能に悪影響を及ぼす。励振された装置設置基礎の
振動が除振脚を経由して除振台に伝わり、装置に悪影響
を及ぼしてしまうのである。
【0009】半導体露光装置を設置する環境に要求され
る振動条件は益々厳しくなってきており、装置設置基礎
を励振することなく除振台の振動を抑制、低減する手段
が必要になってきている。
【0010】このような問題を解決するための手段とし
て、錘となる質量(慣性負荷)をアクチュエータで駆動
し、その駆動反力を制御力として利用する、アクテイブ
・マス・ダンパ、あるいは、カウンタマスなどと呼ばれ
る能動制振装置が開発されている。図9にその一例を示
す。
【0011】図9は、特願平11−151141号「能
動制振装置及びこれを用いた半導体露光装置」として開
示されている装置の構造を説明するための図面である。
この装置は、直線方向に推力を発生するアクチュエータ
を用いて、錘となる質量を直線方向に駆動する構造を有
している。図9に示す装置は錘となる質量を鉛直方向に
駆動することで鉛直方向の振動を制振する装置である。
【0012】これは、電磁駆動のリニアモータなどをは
じめとする、直線方向に推力を発生するアクチュエータ
である直動アクチュエータ81、該直動アクチュエータ
81によって、直線方向に駆動される可動質量82から
なる。図9では、直動アクチュエータとして、コイル巻
線を有する固定子81aと、可動質量82に固定された
永久磁石81bとの相互作用によって、図示矢印の直線
方向の推力を発生する電磁駆動のリニアモータを用いた
例を示す。直動アクチュエータ81は、ベース部材83
を介して制振対象に締結され、可動質量82を制振対象
に対して変位させるように推力を発生させる。可動質量
82を変位させるために直動アクチュエータ81に推力
を発生させると、可動質量82に作用する推力の反作用
力が制振対象に作用する。
【0013】また、図10はこれと同様の能動制振装置
であって、水平方向の振動を低減するように作用する装
置の構造を説明するための斜視図である。図9の装置同
様、電磁駆動のリニアモータなどの直動アクチュエータ
84、直動アクチュエータ84によって、直線方向に駆
動される可動質量85などからなる。図10では、直動
アクチュエータとして、コイル巻線を直線方向に複数並
べた固定子84aと、可動質量85に固定された永久磁
石84bとの相互作用によって、図示矢印の直線方向の
推力を発生する電磁駆動のリニアモータを用いた例を示
す。直動アクチュエータ84は、ベース部材86を介し
て制振対象に締結され、可動質量85を制振対象に対し
て変位させるように推力を発生させる。可動質量85を
変位させるために直動アクチュエータ84に推力を発生
させると、可動質量85に作用する推力の反作用力が制
振対象に作用する。
【0014】この種の能動制振装置は、これらの反作用
力を制振対象への作用力として利用し、制振対象の振動
の検出信号を補償した信号などに基いてこの作用力を調
整することで、振動制御を行う。つまり、支持機構、除
振脚などを介して、装置設置基礎などの外部に不要な力
を発生・伝達させることなく、除振台などの回転振動を
低減することができる。そのために、除振台の振動を低
減、抑制するための力の反作用により、除振台上に搭載
された精密機器への有害振動の原因となる装置設置基礎
振動を励振することがないというメリットがある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、直動アクチ
ュエータを用いて除振台に加える制御力を得るこの種の
能動制振装置を実際に適用する場合には、振動低減に必
要な推力や、抑制すべき振動の周波数帯域などを考慮し
て、適切な可動質量、可動ストロークを設定する必要が
ある。例えば、この種の能動制振装置を用いて、除振台
上に搭載されたXYステージなどの機器の駆動反力によ
って発生する振動を低減するような場合、除振台の加振
源となるXYステージの駆動反力を相殺するために十分
な質量、ストロークを有する制振装置が必要である。
【0016】先に、図9や図10を用いて説明したタイ
プの能動制振装置を用いて、XYステージの駆動反力に
起因する振動を低減しようとした場合、該XYステージ
なみに可動質量の質量、ストロークを大きくした装置を
用いる必要がある。
【0017】一方、半導体露光装置では、XYステージ
の駆動反力、荷重移動により、露光装置本体の並進方向
の振動だけでなく、ピッチング、ローリング、ヨーイン
グなどの回転振動が発生する。しかし、このような回転
振動を、先に説明した直動アクチュエータを用いたタイ
プの能動制振装置を用いて効果的に制振するには、一つ
の回転モードに対して、少なくとも二つ以上の制振手段
や、アクチュエータが必要である。しかし、質量、スト
ロークの大きい直動型の能動制振装置を数多く用いるこ
とは、装置規模の増大を伴うため、望ましいことではな
い。並進、回転の各運動モードを適切に抑制できる、よ
りコンパクトで効率のよい能動制振装置の実現が望まれ
ている。
【0018】本発明は、以上のような課題を解決すべ
く、外部の機器や環境に不要な力を発生・伝達すること
なく、制振対象に発生するピッチング、ローリング、ヨ
ーイングなどの回転振動を迅速に制振することができ
る、コンパクトな構成の精密機器搭載用の能動制振装置
を提供することを目的とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、除振台に搭載され、振動に対し保護す
べき保護対象に伝達される振動を低減する能動制振装置
であって、前記除振台は支持機構により防振支持されて
おり、前記除振台に固定される回転アクチュエータと、
前記回転アクチュエータに接続され前記除振台に対して
相対的に回転方向に運動する回転慣性要素とを有し、前
記回転アクチュエータが前記回転慣性要素を回転方向に
駆動する際に発生する駆動反力によって前記除振台にト
ルクを加える回転質量ユニットと、駆動指令信号に応じ
て前記回転アクチュエータを駆動する駆動回路とを備え
たことを特徴とする能動制振装置を開示する。
【0020】当該能動制振装置は、前記除振台の回転方
向の振動を検出する回転振動検出手段と、前記回転振動
検出手段で検出された前記除振台の回転振動に相当する
信号を補償する補償演算手段とを備え、前記補償演算手
段によって得られた信号に基いて前記回転質量ユニット
を駆動することにより、前記除振台の回転振動を低減す
ることができる。
【0021】回転振動検出手段としては、前記除振台の
振動を検出する複数の振動検出手段と、前記複数の振動
検出手段の出力信号から前記除振台の回転方向の振動成
分に相当する信号を抽出する回転振動抽出手段と、から
なるものを用いることができ、振動検出手段には加速度
センサ、速度センサなどを用いることができる。
【0022】また、回転振動検出手段には、前記除振台
の回転角速度に相当する信号を検出する角速度センサを
用いることもでき、光学式角速度センサなどを好適に用
いることができる。
【0023】前記回転アクチュエータには、永久磁石で
形成された磁界の中にコイル巻線を有する回転運動機構
を配置し、永久磁石で形成された磁界とコイル巻線に流
れる電流とによって発生するローレンツ力を利用してト
ルクを発生する電磁駆動式DCモータを用いることがで
きる。
【0024】また、前記回転アクチュエータは、永久磁
石を有する回転機構と、その回転機構の外周に配置され
た複数のコイル巻線とを備え、前記複数のコイル巻線に
流す電流を制御して前記回転機構の回転方向に磁界を変
化させることで発生する回転磁界を、前記回転機構の永
久磁石に作用させることでトルクを発生する同期式AC
モータを用いることもできる。また、導体で構成された
回転機構と、その回転機構の外周に配置された複数のコ
イル巻線とを備え、前記複数のコイル巻線に流す電流を
制御して前記回転機構の回転方向に磁界を変化させるこ
とで発生する回転磁界を前記回転機構の導体に作用さ
せ、その結果として前記導体に誘導された電流による磁
界と前記回転磁界との相互作用によりトルクを発生する
誘導式ACモータ、なども用いることができる。
【0025】また、前記回転アクチュエータには、ある
支点を中心にして回転方向に一定の角度の範囲内で揺動
可能な部材であってその揺動部分の少なくとも2箇所に
コイル巻線を有する回転運動機構と、前記コイル巻線が
存在する空間に磁界を形成する永久磁石を備えたもので
あり、前記永久磁石で形成された磁界と前記コイル巻線
に流れる電流とによって発生するローレンツ力を利用し
てトルクを発生させる揺動型の電磁駆動モータを用いる
こともできる。また、前記回転アクチュエータとして
は、ある支点を中心にして回転方向に一定の角度の範囲
内で揺動可能な部材であってその揺動部分の少なくとも
2箇所に、磁界を形成する永久磁石を備えた回転運動機
構と、前記永久磁石が形成する磁界中に配置されたコイ
ル巻線を備え、前記永久磁石で形成された磁界と前記コ
イル巻線に流れる電流とによって発生するローレンツ力
を利用してトルクを発生させるタイプの揺動型の電磁駆
動モータを用いることもできる。
【0026】また、前記除振台各部に同一回転運動方向
に作用する前記回転質量ユニットが複数台数配置され、
かつ、各回転質量ユニットはいくつかの群に分けられ
て、同一の群に含まれる複数の回転質量ユニットは、同
一の駆動指令信号によって駆動される構成にすることも
できる。
【0027】前記回転質量ユニットは複数台数配置さ
れ、前記除振台のピッチング、ローリング、ヨーイング
のうちの少なくとも1つ以上の回転運動モードにトルク
を加えるものであることが望ましい。
【0028】前記能動制振装置は、前記除振台に搭載さ
れたXYステージなどの駆動手段を備えた機器の動作状
態、または、その制御手段からの信号に適切な補償演算
を施して、前記除振台の回転運動モードに対するトルク
指令信号を算出する前向き補償演算手段を備え、前記前
向き補償演算手段で得られる信号に基き、前記回転質量
ユニットを駆動するものであってもよい。
【0029】また、前記能動制振装置は、支持機構を介
して前記除振台が設置されている床などの装置設置基礎
の振動を検出する複数の装置設置基礎振動検出手段と、
前記複数の装置設置基礎振動検出手段から装置設置基礎
の回転振動成分に相当する信号を抽出する装置設置基礎
回転振動抽出手段と、その出力信号を適切に補償する装
置設置基礎振動補償演算手段とを備え、前記装置設置基
礎振動補償演算手段にて得られた補償信号に基き、前記
回転質量ユニットを駆動するものであってもよい。
【0030】前記能動制振装置は、発生可能なトルクの
最大値、回転動作範囲、および、発生トルクの分解能な
どが異なる複数種類の回転質量ユニットを備え、前記除
振台の回転振動の周波数成分に応じて、大トルクを発生
可能で回転動作範囲が大きい回転質量ユニット、ごく微
小なトルクを精度よく制御可能な回転質量ユニット、そ
れぞれを使いわけて用いて前記除振台の振動を低減する
ようにしてもよい。
【0031】前記回転振動を低減するために用いる能動
制振装置は、前記除振台に固定されアクチュエータを用
いて慣性負荷を直線方向に駆動する際に発生する駆動反
力によって前記除振台に制御力を加える直動制振ユニッ
トを備え、該直動制振ユニットを用いて前記除振台の並
進運動方向の振動を低減する直動型能動制振装置を併用
したものであり、それと併せて動作するものであること
が望ましい。
【0032】前記除振台を支持する支持機構は、空気ば
ねと、前記空気ばねの内部圧力を電気指令信号によって
調整する制御弁とからなる空気圧駆動式アクチュエータ
であってもよく、この空気圧駆動式アクチュエータは、
圧力指令信号を入力とし、前記空気ばねの内部圧力を検
出する圧力センサを備え、前記圧力指令信号と前記圧力
センサの出力信号との差信号を補償する圧力補償手段を
備え、前記圧力補償手段で得られる補償信号をもとに前
記制御弁を駆動する圧力制御ループを備えるものであっ
てもよい。
【0033】さらに、前記支持機構は、前記除振台の振
動を検出する振動センサと前記除振台に制御力を加える
アクチュエータを備えたものであり、前記振動センサの
検出信号を補償した信号に基いて前記アクチュエータを
駆動し、前記除振台の振動制御を行う能動制振装置であ
ることが望ましい。
【0034】前記能動制振装置が、被露光体、または、
電子回路パターン等の原版を載置してその精密位置決め
動作を行うステージ装置が搭載された定盤と剛に締結さ
れた部材、あるいは、該原版上の回路パターンを該被露
光体上に露光するために用いる光学レンズシステムを搭
載した鏡筒定盤に取付けられ、該定盤の振動を低減する
ことを特徴とする、半導体露光装置も本発明の範囲に含
まれる。
【0035】また、被露光体を載置してその精密位置決
め動作を行う被露光体ステージ装置と、原版を載置して
その精密位置決め動作を行う原版ステージ装置とが、同
一の定盤に搭載され、双方のステージ装置が、同期し
て、相互に逆方向にスキャン動作をして露光を行う半導
体露光装置であって、前記能動制振装置が該定盤と剛に
締結された部材に取付けられ、双方のステージ装置の同
期動作によって発生するモーメントによる該定盤の回転
振動を低減するようにした半導体露光装置も本発明の範
囲に含まれる。
【0036】また、被露光体、または、原版を載置して
その精密位置決め動作を行うステージ装置と、該ステー
ジ装置による駆動反力を相殺するために該ステージ装置
と同期して動作する慣性負荷駆動装置とが、同一の定盤
に搭載された半導体露光装置であって、前記能動制振装
置が該定盤と剛に締結された部材に取付けられ、該ステ
ージ装置と慣性負荷駆動装置とが同期動作する際に、双
方の作用軸が一致しないことによって発生するモーメン
トによる該定盤の回転振動を、該能動制振装置によって
低減するようにした半導体露光装置も本発明の範囲に含
まれる。
【0037】
【発明の実施の形態および作用】本発明の実施の形態に
係る能動制振装置は、半導体露光装置などの精密機器を
搭載する、支持機構により防振支持された除振台に設置
され、駆動指令信号を駆動回路に入力して回転アクチュ
エータにトルクを発生させ、該回転アクチュエータに接
続され前記除振台に対して相対的に回転方向に運動する
回転慣性要素であるフライホイールを回転方向に駆動す
る際に発生する駆動反力によって前記除振台にトルクを
加える回転質量ユニットを用い、前記除振台の振動を低
減、抑制する。
【0038】当該能動制振装置は、前記除振台の回転方
向の振動を回転振動検出手段で検出し、その検出信号を
補償演算手段にて補償し、得られた補償信号に基いて前
記回転質量ユニットを駆動することにより、前記除振台
の回転振動を低減することができる。
【0039】前記除振台の回転振動は、前記除振台の振
動を複数の振動検出手段で検出し、それらの検出信号か
ら前記除振台の回転方向の振動成分に相当する信号を演
算などにより抽出することで得ることができる。振動検
出手段には加速度センサ、速度センサなどを用いること
ができる。回転振動は、光学式角速度センサなどの角速
度センサを用いて検出してもよい。
【0040】回転アクチュエータには、前述の電磁駆動
式DCモータ、同期式ACモータ、誘導式ACモータ、
揺動型の電磁駆動モータなどを用いることができる。
【0041】前記除振台各部に同一回転運動方向に作用
する前記回転質量ユニットが複数台数配置される場合
は、各回転質量ユニットをいくつかの群に分け、同一の
群に含まれる複数の回転質量ユニットを、同一の駆動指
令信号によって駆動することもできる。
【0042】なお、前記回転質量ユニットは複数台数配
置され、前記除振台のピッチング、ローリング、ヨーイ
ングのうちの少なくとも1つ以上の回転運動モードにト
ルクを加えるものであることが望ましい。
【0043】前記除振台上にXYステージなどの駆動手
段を有する機器が搭載される場合は、XYステージなど
の駆動手段を備えた機器の動作状態、または、その制御
手段からの信号に適切な補償演算を施して、前記除振台
の回転運動モードに対するトルク指令信号を算出し、該
補償信号に基づき、前記回転質量ユニットを駆動して、
前記除振台の振動を低減することが望ましい。
【0044】また、支持機構を介して前記除振台が設置
されている床などの装置設置基礎の振動を複数の装置設
置基礎振動検出手段で検出し、それらの検出信号から装
置設置基礎の回転振動成分に相当する信号を抽出し、そ
の信号に適切な補償を施し、前記回転質量ユニットを駆
動して前記除振台の振動を低減させてもよい。
【0045】また、発生可能なトルクの最大値、回転動
作範囲、および、発生トルクの分解能などが異なる複数
種類の回転質量ユニットを備えて、前記除振台の回転振
動の周波数成分に応じて、大トルクを発生可能で回転動
作範囲が大きい回転質量ユニット、ごく微小なトルクを
精度よく制御可能な回転質量ユニット、それぞれを使い
わけて用いて前記除振台の振動を低減させるようにして
もよい。
【0046】また、前記除振台に固定されアクチュエー
タを用いて慣性負荷を直線方向に駆動する際に発生する
駆動反力によって前記除振台に制御力を加える直動制振
ユニットを備え、該直動制振ユニットを用いて前記除振
台の並進運動方向の振動を低減する直動型能動制振装置
を、除振台の回転振動を低減させる前記能動制振装置と
併用し、それらを併せて動作させてもよい。
【0047】前記除振台を支持する支持機構は、空気ば
ねと、前記空気ばねの内部圧力を電気指令信号によって
調整する制御弁とからなる空気圧駆動式アクチュエータ
であってもよい。
【0048】この場合、空気圧駆動式アクチュエータ
は、圧力指令信号を入力とし、前記空気ばねの内部圧力
を検出し、前記圧力指令信号と該圧力センサの出力信号
との差信号を補償して得た信号に基いて前記制御弁を駆
動する構成にすることが望ましい。
【0049】さらに、前記支持機構は、前記除振台に制
御力を加えるアクチュエータを備えたものであり、除振
台の振動の検出信号に適切な補償演算を施した信号に基
き該アクチュエータを駆動することで、前記除振台の振
動制御を行うようにしてもよい。
【0050】前記能動制振装置を半導体露光装置に適用
する場合は、被露光体、または、電子回路パターン等の
原版を載置してその精密位置決め動作を行うステージ装
置が搭載された定盤と剛に締結された部材、あるいは、
該原版上の回路パターンを該被露光体上に露光するため
に用いる光学レンズシステムを搭載した鏡筒定盤に当該
制振装置を取付け、これらの定盤の振動を低減すべく動
作させる。
【0051】特に、被露光体を載置してその精密位置決
め動作を行う被露光体ステージ装置と、原版を載置して
その精密位置決め動作を行う原版ステージ装置とが、同
一の定盤に搭載され、双方のステージ装置が、同期し
て、相互に逆方向にスキャン動作をして露光を行う半導
体露光装置においては、前記の能動制振装置を、該定盤
と剛に締結された部材に取付け、双方のステージ装置の
同期動作によって発生するモーメントによる該定盤の回
転振動を低減するように動作させることが望ましい。
【0052】同様に、被露光体、または、原版を載置し
てその精密位置決め動作を行うステージ装置と、該ステ
ージ装置による駆動反力を相殺するために該ステージ装
置と同期して動作する慣性負荷駆動装置とが、同一の定
盤に搭載された半導体露光装置においては、前記能動制
振装置を、該定盤と剛に締結された部材に取付け、該ス
テージ装置と慣性負荷駆動装置とが同期動作する際に、
双方の作用軸が一致しないことによって発生するモーメ
ントによる該定盤の回転振動を、該能動制振装置によっ
て低減するように動作させることが望ましい。
【0053】
【実施例】(第1の実施例)本発明の第1の実施例で
は、振動に対して保護すべき、半導体露光装置などの精
密機器を搭載する除振台に設置され、前記搭載する精密
機器に悪影響を及ぼす有害振動を低減する以下の制振ユ
ニットとしてユニット化された能動制振装置を例として
説明する。図1は本実施例に係る能動制振装置を表す構
成図である。以下、本実施例について、図1を用いて説
明する。
【0054】なお、本実施例では、以下、制振対象であ
る除振台の、一つの回転振動成分に作用するものとして
説明を行うが、該除振台のピッチング、ローリング、お
よびヨーイングの3つの回転モードの振動を制振すべ
く、複数の能動制振装置を適用してもよいことはいうま
でもない。
【0055】本実施例に係る能動制振装置は、半導体露
光装置などの精密機器を搭載する除振台1に設置され、
かつ、前記搭載機器に悪影響を及ぼす有害振動を低減す
るものであり、回転質量ユニット50、除振台1上に複
数台数配置され、除振台1の振動を検出する振動センサ
3、複数の振動センサ3の出力信号に基き、除振台1の
回転方向の振動成分を抽出する回転振動抽出回路4、回
転振動抽出回路4にて抽出された回転振動信号に適切な
補償演算を施す補償演算手段5、除振台1上に搭載され
たXYステージなどの機器の動作状態を示す信号や、装
置設置基礎の回転振動の検出信号に対して補償演算を施
す前向き補償演算手段6などを備える。除振台1は、空
気ばねなどの支持機構2により防振支持されている。
【0056】支持機構2としては、空気ばねやゴムなど
をはじめとする弾性部材を用いた防振支持機構を用いる
ことができる。また、支持機構2としては、除振台1を
支持する空気ばねと、該空気ばねへの空気の給排気を制
御する圧力制御弁や流量制御弁からなる空気圧駆動式ア
クチュエータを用い、除振台1の振動をセンサで検出
し、その信号を補償して得た信号に基いて、除振台1の
振動を低減するように該空気圧駆動式アクチュエータを
制御する能動制振装置なども用いることができる。この
場合、空気圧駆動式アクチュエータは、圧力指令信号を
入力とし、前記空気ばねの内部圧力を検出する圧力セン
サを備え、前記圧力指令信号と前記圧力センサの出力信
号との差信号を補償する圧力補償手段を備え、前記圧力
補償手段から得られる補償信号に基いて前記制御弁を駆
動する圧力制御ループを備えるものであることが望まし
い。また、前記能動制振装置において、除振台1の振動
を低減するために用いるアクチュエータとしては、空気
圧駆動式アクチュエータだけでなく、空気圧駆動式アク
チュエータに電磁駆動のリニアモータを併用したものな
ども用いることができる。
【0057】回転質量ユニット50は、除振台1に固定
されており、図2に示すとおり、駆動信号に応じてトル
クを発生する回転アクチュエータ51と、回転アクチュ
エータ51に接続され、除振台1に対して相対的に回転
方向に運動する回転慣性要素であるフライホイール52
と、回転アクチュエータ51の駆動回路53などを備え
る。駆動回路53は、回転アクチュエータ51、および
フライホイール52とは別にして、除振台1に搭載しな
い構成としてもよい。
【0058】図3は、回転アクチュエータ51、および
フライホイール52を示す斜視図である。フライホイー
ル52は、回転アクチュエータ51が発生するトルクに
よって、回転方向に駆動される。回転アクチュエータ5
1は、固定子と回転子とからなるが、除振台1にはその
いずれか一方が剛に締結されており、他方にはフライホ
イール52が締結されて除振台1に対して回転方向に可
動な構造になっている。回転質量ユニット50は、その
作用中心軸の延長線が、振動に対して保護すべき対象物
の重心を通るように配置することが望ましい。
【0059】回転アクチュエータ51には、電磁駆動の
各種モータ、つまり、DCモータ、同期式ACモータ、
誘導式ACモータ、揺動型の電磁駆動モータ、などを用
いることができる。
【0060】本実施例に係る能動制振装置は、慣性負荷
を回転させたときの駆動反力を利用して除振台1にトル
クを作用させる。従つて、除振台1に対して相対的に回
転方向に運動する回転アクチユエータ51の回転子の部
分の慣性モーメントがある程度大きくても問題はない。
ただし、フライホイール52を含めた回転運動機構部分
に関しては、回転アクチュエータ51の回転子とフライ
ホイール52を合わせた重量を極力小さく抑えつつ、回
転部分の慣性モーメントを可能な限り大きくすることが
望ましいことはいうまでもない。
【0061】回転アクチュエータ51として、DCモー
タを使用する場合は、モータ自身の回転子の慣性モーメ
ントがある程度大きくても問題ないことから、コアレス
タイプのDCサーボモータのみならず、有鉄心タイプの
回転子を有するモータも好適に使用できる。無溝鉄心形
や、コアレスタイプの、平滑電機子を回転子として有す
るDCサーボモータは、コギングトルクがほとんどな
く、電流とトルクの直線性もよいため、本発明の目的と
する微振動制御には、好適に使用できる。
【0062】ACモータは、DCモータに比較して、原
理的に制御構成が複雑であるという問題から、従来は、
振動制御を含めたモーションコントロールの分野ではあ
まり使用されなかった。しかし、ベクトル制御理論の発
展にともない、DCモータと同等の制御性能を実現でき
るようになり、広く利用されるようになってきており、
本発明における用途でも好適に使用できる。
【0063】ACモータは、回転子の回転方向に配置さ
れた複数のコイル巻線の励磁電流を制御して、該回転子
の外周に沿って形成される回転磁界と、回転子により形
成される磁界を相互に作用させることでトルクを得るも
のである。回転磁界の中に置く回転子側での磁界を、永
久磁石で発生させるか、回転磁界の作用によりかご構造
の導体に誘導される電流によって発生させるかによっ
て、同期式ACモータと誘導式ACモータに分類され
る。
【0064】ACモータは、DCモータと比較して、高
速、大トルクを発生可能、整流子がないため摩耗粉が発
生しない、などのメリットがある。ただし、容量によっ
ては、DCモータより効率が悪くなることがあり、ま
た、モータのコントローラがやや複雑になるなど、DC
モータより不利な点もあるので、必要トルクなどの使用
条件を考慮して、適用する必要がある。
【0065】揺動型の電磁駆動モータとしては、例え
ば、図4にその模式図を示すようなものを用いることが
できる。これは、ある支点0を中心に回転方向に揺動可
能な部材であってその揺動部分の少なくとも2箇所に、
磁界を形成する永久磁石42を備えた回転運動機構41
と、前記永久磁石42が形成する磁界中に配置されたコ
イル巻線43を備えるものである。図4に示す揺動型の
電磁駆動モータでは、コイル巻線43は固定子に、永久
磁石42は回転運動機構41(回転子)に取り付けられ
ている。このモータは、永久磁石42で形成された磁界
とコイル巻線43に流れる電流とによって発生するロー
レンツ力を利用してトルクを発生させる。
【0066】この揺動型の電磁駆動モータでは、回転運
動機構41は、ごく限られた範囲、すなわち、永久磁石
42とコイル巻線43の組が、電磁力によって相互に作
用可能な範囲内でのみ可動な構造となっている。そのた
めに、DCサーボモータなどでは不可避な、回転子の回
転に伴う励磁コイル巻線の切り換えによるトルクリプル
が発生せず、微振動制御にて要求される、高トルク分解
能を実現できる。先に説明したDCモータなどでは、ト
ルクリプルという、微振動制御には不利な現象がある
が、揺動型の電磁駆動モータは、これらの問題はほとん
ど発生せず、本発明の目的とする微振動制御の分野に好
適に使用することができる。ただし、回転角度を広くと
れないので、小さい回転角度で対応可能な比較的高い周
波数成分を対象とした制振制御に向いているアクチユエ
ータである。この種のアクチュエータは、永久磁石42
とコイル巻線43の組が、常に相互に作用可能な範囲内
に位置するようにしなければならないため、双方の位置
関係をある一定の範囲内に維持するための弾性支持機構
や位置サーボ系などの手段が必要である。
【0067】なお、揺動型の電磁駆動モータとしては、
図4で例示したものだけでなく、ある支点を中心に回転
方向に揺動可能な部材であってその揺動部分の少なくと
も2箇所にコイル巻線を有する回転運動機構と、磁界を
形成する永久磁石を備えたものであり、前記コイル巻線
は前記永久磁石が形成する磁界中に配置されたものであ
り、永久磁石で形成された磁界とコイル巻線に流れる電
流とによって発生するローレンツ力を利用してトルクを
発生させるタイプのものを用いることも可能である。こ
れは、図4で例示したタイプの揺動型の電磁駆動モータ
の永久磁石とコイル巻線を相互に置き換えた構造になっ
ている。
【0068】前述した、DCモータやACモータは、ト
ルクリプルや微小トルクの制御性などの点において、本
発明が解決しようとしている微振動制御の分野への適用
は不利になる場合がある。一方、揺動型の電磁駆動モー
タは、高いトルク分解能を実現できるため、微小振動制
御には好適に使用できるが、その回転動作角度を広くと
れないため、より大きな回転角度を要求されるような用
途、例えば、低い周波数成分の振動制御には適さない。
本実施例に係る能動制振装置では、これらの点に留意し
てモータの選定を行い、場合によっては、複数の回転ア
クチュエータを併用してより高い振動制御性能を得るよ
うにすることが望ましい。
【0069】例えば、トルク分解能の限界から、ごく微
振動の制御は困難なアクチュエータであっても、後で詳
述する、前向き補償演算手段を用いて、除振台上に搭載
されたXYステージの駆動反力によるモーメントを相殺
して、除振台の回転振動を低減しようとするような、比
較的大きなトルクを必要とする場合には、十分に効果的
に用いることができる。これに高トルク分解能のアクチ
ュエータ、あるいは、微小振動を十分な精度で制御可能
な前述の能動制振装置を併用すれば、より高い振動制御
性能を実現できる。振動制御の内容、手法に応じて適切
な回転アクチュエータを選択、適用すればよい。
【0070】さて、このような回転アクチュエータ51
が駆動されると、それによって発生するトルクによりフ
ライホイール52は、図3において矢印で示すように、
回転方向に駆動される。その際に発生する回転方向の駆
動反力によって、除振台1にはトルクが作用する。
【0071】本実施例に係る回転質量ユニット50は、
この反作用トルクを利用して、除振台1に作用するトル
クを制御する。つまり、回転質量ユニット50は、フラ
イホイール52を駆動するために回転アクチュエータ5
1によって発生させる駆動力を調整することで、その反
作用として除振台1に加わるトルクを制御するのであ
る。
【0072】なお、除振台1には、同じ回転方向に作用
する複数台数の回転質量ユニット50を設置することも
可能である。この場合は、各回転質量ユニットをいくつ
かの群に分けて、同一の群に含まれる複数の回転質量ユ
ニットは、同一の駆動指令信号によって駆動する構成と
することもできる。これにより、振動低減に必要なトル
クを複数台数の回転質量ユニットを用いて得る場合にお
いても、振動センサや、補償演算手段などを複数のユニ
ットで共用でき、制御系をよりコンパクトにすることが
できる。
【0073】振動センサ3には、加速度センサ、速度セ
ンサなどを用いることができる。振動センサ3は、除振
台1上に複数台数配置(本実施例では除振台1の隅角部
近傍の側面に配置)し、複数の振動センサ3の検出軸
が、同一直線上に並ばないようにする。
【0074】回転振動抽出回路4は、複数台数配置され
た振動センサ3の出力信号に基づいて、振動センサ3の
幾何配置を考慮した演算式に従って、除振台1の所望の
回転振動に相当する信号を抽出する。振動センサ3を、
2台または3台、用いれば、所望の回転振動に相当する
信号を抽出可能である。ここで、回転振動抽出回路4で
抽出される回転振動は、回転質量ユニット50が除振台
1に対して作用するトルクの作用方向と同一回転方向の
振動である。
【0075】次に、本実施例に係る能動制振装置の動作
について、図1を参照にして説明する。本実施例に係る
能動制振装置では、振動センサ3などを用いて除振台1
の振動をアクチュエータである回転質量ユニット50に
フィードバックする制御動作、前向き補償演算手段6を
用いて除振台1上に搭載された機器の動作状態や装置設
置基礎振動の情報を回転質量ユニット50にフィードフ
ォワードする制御動作などを行う。
【0076】まず、振動センサ3、回転振動抽出回路
4、補償演算手段5を用いたフィードバック制御動作を
説明する。装置設置基礎からの振動伝達、あるいは、除
振台1上に搭載されたXYステージ45などの機器の動
作によって発生する除振台1の振動を、除振台1に複数
台数配置された振動センサ3を用いて検出する。そし
て、その検出信号に基き、回転振動抽出回路4にて、所
望の回転振動に相当する信号の抽出を行なう。この回転
振動の抽出演算式は、複数台数配置された振動センサ3
の振動検出方向、幾何的な配置関係に基いて導出でき
る。
【0077】そして、回転振動抽出回路4で得られた、
除振台1の所定回転方向の振動に相当する信号は、補償
演算手段5にて、適切に補償演算を施される。例えば、
除振台1の回転振動に減衰特性を付与しようとする場合
は、除振台1の回転速度に比例するトルクが除振台1に
加えられるように演算を施す。振動センサ3として加速
度センサ、回転質量ユニット50における回転アクチュ
エータ51として、応答性の高い電磁駆動のDCモータ
などを用いた場合は、補償演算手段5では、所定回転振
動に相当する信号に対して積分補償演算を施せばよい。
DCモータは、除振台1の固有振動数に比較して十分高
い周波数まで優れた応答特性を示すため、減衰特性を必
要とする主たる制御帯域では電流駆動指令信号に比例し
たトルクを発生できる。従って、加速度センサの信号に
基き、抽出した角加速度信号に積分補償を施して角速度
に比例する信号を得て、必要であればこの信号を後述す
る前向き補償演算手段の出力信号と加算し、回転質量ユ
ニット50における駆動回路53に入力すれば、除振台
1の回転振動に減衰特性を付与できる。同様の考え方に
従えば、振動センサとして速度センサを用いた場合、補
償演算手段5では、比例補償演算を施せばよいことはい
うまでもない。
【0078】なお、ここでは、補償演算手段5における
補償演算を、除振台1の回転振動に減衰特性を付与する
場合を例にして説明したが、角加速度と角速度の複合フ
ィードバックなど、これ以外の補償演算を施し、除振台
1の回転振動を適切な状態に制御するものであってもよ
い。
【0079】次に前向き補償演算手段6を用いた動作を
説明する。前向き補償演算手段6は、除振台1上に搭載
されたXYステージ45などの機器の動作状態を示す信
号や、装置設置基礎振動の検出信号に対して補償演算を
施して、適切な振動制御を行うための信号を生成するた
めのものである。
【0080】まず、除振台1に搭載されたXYステージ
45などの駆動手段を備えた機器の動作状態、または、
その制御手段からの信号に適切な補償演算を施して、回
転質量ユニット50を駆動する動作を説明する。
【0081】図1に示すように、除振台1に、XYステ
ージ45などの駆動手段を備えた機器が搭載されている
とする。このXYステージ45は電磁駆動リニアモータ
などにより、X、Yの2自由度方向に運動可能である。
このXYステージ45を駆動する電磁駆動リニアモータ
は、XYステージ制御手段46からの信号に基づき、X
Yステージ駆動回路47を介して駆動される。XYステ
ージ45は必ずしも、除振台1およびその搭載機器から
なる装置全体の重心位置に設置できないため、その駆動
反力によって、並進方向の反作用推力とともに、水平
軸、鉛直軸まわりの回転方向のモーメントを発生する。
そこで、このモーメントの影響を抑制し、除振台1の回
転振動を効果的に抑制、除去するために、前向き補償演
算手段6を用いて、XYステージ制御手段46からの信
号、または、XYステージ45の駆動状態に関する信号
に適切な演算処理を施し、その演算結果に基いて回転質
量ユニット50を駆動する。
【0082】この前向き補償演算には以下のようなもの
がある。一つは、XYステージ45の駆動反力によって
発生するモーメントを打ち消すように制御を行うための
補償演算、もう一つは、XYステージ45の荷重が除振
台1上を移動することによる除振台1の支持機構のモー
メントバランスの変化を補償して荷重移動による除振台
1の傾きを補正するための補償演算である。
【0083】前者は、主にXYステージ45の加速度、
または、その駆動反力に比例する信号をもとに、所望の
制御帯域でそれに比例するトルクが除振台1に付与され
るよう、前向き補償演算手段6でバンドパスフィルタな
どで適切な補償演算を施すことによって実現できる。
【0084】後者は、主にXYステージ45の変位に比
例する信号をもとに、前向き補償演算手段6でバンドパ
スフイルタと適切な補償演算器を用いて、XYステージ
45の変位に比例するトルクが除振台1に付与されるよ
う、演算処理を施すことによって実現できる。
【0085】これらの演算処理の結果として得られた補
償信号を、前述の補償演算手段5から得られる信号など
と加算して、回転質量ユニット50に送り、それを駆動
することにより、XYステージ45の動作によって発生
する除振台1の回転振動を効果的に低減、抑制すること
ができる。
【0086】次に、前向き補償演算手段6を用いて、装
置設置基礎振動の補償信号に基き、回転質量ユニット5
0を駆動する動作について説明する。この動作は、除振
台1とそれを防振支持する支持機構2からなる除振系が
設置されている床などの装置設置基礎の振動を図1では
省略した複数の振動センサで検出し、その検出信号から
装置設置基礎の所定回転方向の振動成分に相当する信号
を抽出し、これを前向き補償演算手段6にて適切に補償
して、回転質量ユニット50にフィードフォワードする
ことで実現される。
【0087】装置設置基礎の回転振動の抽出は、除振台
の回転振動の抽出と同様に、複数台数配置された装置設
置基礎振動検出用の振動センサの振動検出方向、幾何配
置を考慮した演算式に従って施すことができる。
【0088】前向き補償演算手段6における、装置設置
基礎の回転振動に相当する信号への補償演算は、装置設
置基礎から除振台1までの振動伝達特性を考慮し、装置
設置基礎からの伝達振動を、回転質量ユニット50が発
生するトルクによって相殺し、除振台1が装置設置基礎
振動によって揺らされることのないように行う。
【0089】そして、この前向き補償演算手段6で得ら
れた信号は、前述した補償演算手段5で得られた信号な
どと加算されて駆動回路53に送られ、振動制御に用い
られる。
【0090】このように装置設置基礎の振動を回転質量
ユニット50にフィードフォワードすることにより、装
置設置基礎からの振動伝達をより効果的に低減でき、優
れた除振性能を実現することができる。
【0091】ここでは、除振台1の振動に基いて補償演
算手段5で得た補償信号による振動制御、前向き補償演
算手段6で得た補償信号による振動制御、各々の例を個
別に説明したが、これまでに説明したすべての補償信号
を加算して振動制御を行ってもよい。また、これらの補
償演算のいくつかを省略して、振動制御を行ってもよ
い。例えば、装置設置基礎振動に基いた制御を省略した
り、搭載機器の荷重移動によるモーメントバランス変化
の補正制御を省略した場合も、本発明の範囲に含まれる
ことはいうまでもない。
【0092】以上のように、本実施例に係る能動制振装
置は、フライホイールなどの回転慣性負荷を駆動すると
きに反作用として発生するトルクを利用して、精密機器
などを搭載する除振台の回転振動を低減・抑制する。つ
まり、支持機構を介して装置設置基礎などの外部機器・
環境に不要な力を発生・伝達することなく、除振台など
の回転振動を低減する。そのために、振動を低減、抑制
するための力の反作用力によって、装置設置基礎振動を
励振することがないというメリットがある。
【0093】回転運動方向に対するモーメントは、図9
や図10を用いて説明したような直動アクチュエータを
複数台数用いれば、発生することができるが、その場
合、必要アクチュエータ数や、直動方向のストロークの
増大などの問題で、制振装置、アクチュエータのサイズ
が大きくなってしまう問題があった。これに対し、本実
施例に係る能動制振装置によれば、回転運動方向の制振
を行うための装置として、回転アクチュエータとフライ
ホイールとからなる回転質量ユニットを用いるため、回
転運動モードヘの作用力の発生機構をよりコンパクトに
することができ、この種の機器を搭載する空間にサイズ
的、重量的な制約がある精密機器においても、良好な制
振効果を得ることができる。
【0094】なお、本発明に係る能動制振装置は振動に
対する保護対象の回転振動を低減するための装置であ
る。これに、図9や図10で示したような直動型のアク
チュエータを利用して保護対象の並進運動方向の振動を
低減する直動型能動制振装置を併用し、それらを同時に
動作させると、回転振動のみならず、並進運動方向の振
動も低減することができ、より振動低減効果を高めるこ
とができることはいうまでもない。
【0095】(第2の実施例)第1の実施例では、除振
台1の回転振動を、複数台数の振動センサ3と、回転振
動抽出回路4とを用いて検出する例を説明したが、これ
らの代わりに、除振台1の回転振動を直接検出する検出
手段を用いることもできる。本実施例では、回転振動の
検出に、除振台1の所定回転方向の角速度を検出する角
速度センサを用いた例を説明する。
【0096】図5は、本発明の第2の実施例に係る能動
制振装置を表わす構成図である。第2の実施例に係る能
動制振装置が、図1を用いて説明した第1の実施例にお
ける装置と異なる点は、除振台1の回転振動を検出する
手段として、振動センサ3、回転振動抽出回路4の代わ
りに除振台1上に設置した角速度センサ7を用いている
点である。ここでは、この相違点を重点的に説明する。
これ以外の構成、動作については、第1の実施例と同様
であり、詳細な説明を省略する。
【0097】角速度センサ7は、除振台1の所定回転方
向の角速度を検出するものである。特に、光学式角速度
センサは、機械的な可動部分がなく、寿命、信頼性、振
動などの多くの面で、従来の機械式角速度センサより優
れており、本実施例に係る能動制振装置のような振動制
御の分野では、好適に使用することができる。光学式角
速度センサは、円筒状に巻いた光ファイバにレーザ光を
入射し、その光学系が回転したときに、それを左回りす
るレーザ光と右回りするレーザ光の間に発生する位相差
に着目して角速度を検出するものである。最近では、精
度の面でも実用化可能なレベルのものが製品化されてい
る。
【0098】さて、このような角速度センサ7で検出さ
れた除振台1の回転振動に相当する信号は、補償演算手
段5にて、適切に補償演算を施される。角速度センサ7
は、除振台1の角速度に相当する信号を出力するので、
例えば、除振台1の回転振動に減衰を付与しようとする
場合は、角速度センサ7の出力信号に比例補償演算を中
心とした演算処理を施し、その演算結果を、回転質量ユ
ニット50に入力すればよい。
【0099】なお、ここでは、補償演算手段5における
補償演算として、除振台1の回転振動に減衰特性を付与
する場合を例に説明したが、角速度センサの検出信号か
ら角速度以外の物理量に相当する信号を生成し、それに
補償演算を施した信号との複合フィードバックなど、こ
こで説明した以外の補償演算を施し、除振台1の回転振
動を適切な状態に制御するものであってもよい。
【0100】前向き補償演算手段6については、第1の
実施例とまったく同一である。また、第1の実施例同
様、前向き補償演算手段6の機能を部分的、あるいは、
すべて省略して制御動作を行う場合も、本発明の範囲に
含まれることは、いうまでもない。
【0101】本実施例によれば、第1の実施例で説明し
た効果に加えて、第1の実施例に係る装置と比較して、
回転振動検出手段の構成を簡単にできるという効果を得
ることができる。
【0102】(第3の実施例)先の実施例で説明してき
た能動制振装置は、振動を大変に嫌う半導体露光装置に
好適に使用できる。以下、本発明に係る能動制振装置を
半導体露光装置に搭載して、その振動を低減、除去する
例を、より詳細に説明する。
【0103】図6は、先に説明してきた能動制振装置を
搭載した半導体露光装置の一例を示した図面である。
【0104】図6に示す装置では、装置設置基礎91の
上に、除振装置などの支持機構92を介して、回路パタ
ーンを露光するシリコンウエハを載置したウエハステー
ジ94を搭載するステージ定盤93が設置されている。
ステージ定盤93は、鏡筒定盤97とともに定盤99に
剛に締結され、ともに、支持機構92によって防振支持
されている。鏡筒定盤97は、レチクルステージ95に
載置されたレチクルと呼ばれる回路パターンの原版をシ
リコンウエハに露光するために用いる光学レンズシステ
ム96を搭載している。レチクルステージ95は、鏡筒
定盤97に搭載されている。
【0105】光学レンズシステム96は、レチクルとウ
エハステージ94の間に配置される。そして、この半導
体露光装置は、照明光学系98から照射される露光光を
レチクルに当てて、レチクル上の回路パターンを光学レ
ンズシステム96を介してシリコンウエハに露光する。
【0106】半導体露光装置は、その露光方式により一
括露光型(ステッパ)、走査露光型(スキャナ)などに
分類される。一括露光型の装置の場合は、ウエハステー
ジ94をステップ&リピートと呼ばれる間欠的な動作方
式で逐次駆動しながら、ある一定の露光エリア、例え
ば、ICなどの集積回路1個分のエリアを一括して露光
する。一方、走査露光型の場合は、ウエハステージ94
とレチクルステージ95を同期動作させ、レチクル上の
回路パターンをウエハ上に走査露光する。走査露光型の
装置の場合、レチクルステージ95は、一括露光型の装
置で必要とされるものに比較して、大きな動作ストロー
クを、比較的大きな駆動力で、駆動させられる。
【0107】このような半導体露光装置は、ウエハステ
ージ94やレチクルステージ95が駆動されたときに発
生する振動や、装置設置基礎91から伝達してくる振動
を嫌う。そのために、本実施例では、先の実施例で説明
した回転質量ユニット50をステージ定盤93、また
は、鏡筒定盤97、またはそれらの双方に搭載し、装置
のピッチング、ローリング、ヨーイングなどの回転振動
を低減する構成としている。
【0108】図6では、ステージ定盤93、鏡筒定盤9
7双方の振動を低減すべく、ユニット固定部材55を介
して、ステージ定盤93、鏡筒定盤97の双方と剛に、
回転質量ユニット50を締結・搭載した例を示してい
る。ユニット固定部材55は、回転質量ユニット50
を、その回転軸の延長線が半導体露光装置本体の重心位
置を通るような位置に、振動に対して保護する対象との
間に十分な剛性をもって締結されるように配慮して設け
ることが望ましい。
【0109】回転質量ユニット50の構成、および、そ
の制御動作は、先の実施例で説明したとおりである。つ
まり、ステージ定盤93、または、鏡筒定盤97、また
はそれらの双方の振動を、図6では図示を省略した振動
センサ、または、角速度センサなどで検出し、その検出
信号を補償して、回転質量ユニット50を駆動する。ま
た、ウエハステージ94やレチクルステージ95の動作
状態、または、その制御手段からの信号に適切な補償演
算を施して回転質量ユニット50を駆動し、ステージ定
盤93や鏡筒定盤97などの振動を低減する。装置設置
基礎振動の検出信号を用いた制御も第1の実施例、およ
び第2の実施例と同様に実現可能である。
【0110】なお、走査露光型の装置において、図6に
示したような、ウエハステージ94とレチクルステージ
95とが、相互に剛に締結された部材の上に搭載されて
いる場合、本実施例に係る能動制振装置は、以下の理由
により、特に有効に機能することについて、図7を用い
て説明する。
【0111】図7は、図6に示すのと基本的に同じ構造
を有する装置を表し、走査露光型の半導体露光装置とし
て、その特徴が分かり易いように示した図面である。図
7において、図6と同じ符号を付したものは、図6と同
じものである。図7では、照明光学系98は図示を省略
してある。図7では、レチクルステージ95を走査露光
型のレチクルステージ、つまり、動作ストローク、駆動
推力の大きいステージとして示している。
【0112】さて、図7に示したような走査露光型の装
置の場合、ウエハステージ94とレチクルステージ95
が同期して駆動されると、それぞれ、同図W、Rの矢印
で示した方向の駆動反力が発生し、半導体露光装置本体
を励振する。この場合、紙面左右方向の力成分、すなわ
ち、双方のステージで発生する推力の並進成分は、Wと
Rとで、相互に相殺して、その合力は、W、Rのいずれ
か大きい方よりも小さいものとなる。しかし、紙面直交
軸方向の水平軸まわりのモーメント成分に着目すると、
WとRによるモーメントは足し合わされて、大きなモー
メントを定盤に作用させることになる。しかし、本発明
に係る能動制振装置を搭載した半導体露光装置では、こ
のモーメントを打ち消す方向にトルクを発生できるよ
う、回転質量ユニット50を搭載している。つまり、図
7において矢印Cで示す、回転質量ユニット50による
トルクによって、双方のステージ94,95の駆動反力
によるモーメントの影響を低減し、定盤の振動を抑制す
ることができるのである。具体的には、ウエハステージ
94、レチクルステージ95の駆動反力によって発生す
るモーメントの和に基く信号を前向き補償演算手段6に
て補償して、回転質量ユニット50を駆動すればよい。
【0113】このような装置では、双方のステージの駆
動反力は、並進力の成分としては相互に打ち消す方向に
作用し、モーメント成分は回転質量ユニット50で打ち
消すことができる。
【0114】つまり、振動を低減するために発生する作
用力の、半導体露光装置本体の外部に伝達される量を大
幅に低減することができ、半導体露光装置に悪影響を及
ぼす装置設置基礎の振動を低減できるというメリットが
あるのである。
【0115】(第4の実施例)図6では、ステージ定盤
93と鏡筒定盤97が剛に締結されている場合を例に説
明したが、本発明はこの範囲に限られない。例えば、ス
テージ定盤93と鏡筒定盤97は、相互に剛に締結され
ておらず、別々の除振装置を介して装置設置基礎91に
設置されており、第1の実施例、および第2の実施例に
係る能動制振装置は、ステージ定盤93、鏡筒定盤97
の少なくともいずれか一方に設置され、その振動を低減
するものであってもよい。
【0116】図8は、本発明の第4の実施例として、ス
テージ定盤93と鏡筒定盤97が、別々の支持機構92
a、92bを介して装置設置基礎91に設置された形態
の半導体露光装置に対して、本発明に係る能動制振装置
を適用した例を示す。図8では、ステージ定盤93、お
よび鏡筒定盤97の双方に回転質量ユニット50を搭載
し、同図では図示を省略した回転振動検出手段、補償演
算手段等を用いて能動制振装置を作用させ、双方の定盤
93,97を制振する例を示す。もちろん、ステージ定
盤93または鏡筒定盤97のいずれか一方のみに能動制
振装置を作用させるものであってもよい。
【0117】(第5の実施例)本発明の第5の実施例と
して、ここでは、本発明に係る能動制振装置を、被露光
体であるシリコンウエハ、または、原版であるレチクル
を載置してその精密位置決め動作を行うステージ装置
と、該ステージ装置による駆動反力を相殺するために該
ステージ装置と同期して動作する慣性負荷駆動装置と
が、同一の定盤に搭載された半導体露光装置に適用する
例を説明する。
【0118】本実施例における装置では、図11に示す
ように、シリコンウエハ、または、レチクルを載置して
その精密位置決め動作を行うステージ装置71と、ステ
ージ装置71による駆動反力を相殺するために該ステー
ジ装置と同期して動作する慣性負荷駆動装置72が、同
一の定盤73に搭載されている。定盤73は支持機構7
4により防振支持されている。また、定盤73には、回
転質量ユニット50が剛に締結され、定盤73に対して
制御トルクを加えられるようになっている。この回転質
量ユニット50は、先の実施例と同様、制振対象となる
定盤73の所定回転振動を検出し、その検出信号を補償
し得た信号、ステージ装置71、慣性負荷駆動装置72
などの駆動手段を備えた機器の動作状態、または、その
制御手段からの信号に適切な補償演算を施して得た信
号、などに基き制御される。なお、図11では、ここで
の説明を行うために必要な構成要素のみを示し、半導体
露光装置を構成する他の要素は図示を省略している。
【0119】慣性負荷駆動装置72には、先に、図10
を用いて説明した直動型能動制振装置と同様の構造を有
するものなどを用いることができる。この場合、直動型
能動制振装置に構成される可動質量、および、その動作
ストロークは、ステージ装置71のそれとほぼ同じか、
それに近い仕様にするなど、ステージ装置71の動作条
件を考慮し、その動作による駆動反力を十分にキャンセ
ルできるだけの能力を備えるよう設計する必要がある。
【0120】このような慣性負荷駆動装置72を、ステ
ージ装置71が搭載された定盤73に取付け、ステージ
装置71と同期して動作させると、ステージ装置71に
よる駆動反力を、定盤73上に搭載された慣性負荷駆動
装置72の作用力で打ち消すことができるため、該駆動
反力の除振脚を通じた装置設置基礎への伝達を低減し、
装置設置基礎振動の増大による半導体露光装置などの精
密機器への悪影響を抑制することができる。
【0121】慣性負荷駆動装置72は、理想的には、ス
テージ装置71とその作用軸が一致するように配置する
ことが望ましい。そうすれば、慣性負荷駆動装置72に
よって、ステージ装置71による定盤73への駆動反力
を、ほぼ完全にキャンセルできる。しかし、装置配置上
の制約などにより、双方の作用軸を一致させることがで
きない場合は、ステージ装置71と慣性負荷駆動装置7
2に、完全に同期したまったく同じ作用力を発生させた
としても、作用軸の不一致によるモーメントが定盤73
に作用する。
【0122】本実施例に係る装置は、このような、ステ
ージ装置71と慣性負荷駆動装置72の作用軸を一致さ
せることができない装置に、効果的に作用する。図11
に示したような装置の場合、ステージ装置71と慣性負
荷駆動装置72を、相互に逆方向に、同期して駆動する
と、それぞれの装置の動作により、同図の矢印S,Mで
示した方向の駆動反力が発生し、定盤73や半導体露光
装置本体を励振する。この場合、紙面左右方向の力成
分、すなわち、ステージ装置71、慣性負荷駆動装置7
2で発生する推力の並進成分は、SとMとで、相互に相
殺して、その合力は、S,Mのいずれか大きい方よりも
小さいものにすることができる。しかし、紙面直交軸方
向の水平軸まわりのモーメント成分の着目すると、Sと
Mによるモーメントは足し合わされて、大きなモーメン
トを定盤73に作用させることになる。しかし、本実施
例に係る装置では、このモーメントを打ち消す方向にト
ルクを発生できるよう、回転質量ユニット50を搭載し
ている。つまり、図11で矢印Cで示す、回転質量ユニ
ット50によるトルクによって、双方の装置の駆動反力
によるモーメントの影響を低減し、定盤73の振動を抑
制することができるのである。具体的には、ステージ装
置71、慣性負荷駆動装置72の駆動反力によって発生
するモーメントの和に基く信号を前向き補償演算手段6
にて補償して、回転質量ユニット50を駆動すればよ
い。ステージ装置71、慣性負荷駆動装置72、回転質
量ユニット50、各装置が定盤73に加える駆動反力、
トルクなどを適切なバランスに調整することができれ
ば、非常に高い制振性能を実現することができる。
【0123】このような装置では、ステージ装置71、
慣性負荷駆動装置72、双方の駆動反力は、並進方向の
力としては相互に打ち消すように作用する。また、双方
の装置の動作によって定盤73に作用するモーメントに
関しては、回転質量ユニット50が発生するトルクで打
ち消すことができる。つまり、振動を低減するために発
生する作用力の、半導体露光装置本体の外部への伝達量
を大幅に低減しながらも、優れた制振性能を確保するこ
とができる。そのため、半導体露光装置などの精密機器
に悪影響を及ぼす装置設置基礎の振動を、低減できると
いう効果を得ることができる。
【0124】(半導体生産システムの実施例)次に、本
発明に係る能動制振装置を備えた製造装置を用いた半導
体デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネ
ル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の生
産システムの例を説明する。これは半導体製造工場に設
置された製造装置のトラブル対応や定期メンテナンス、
あるいはソフトウェア提供などの保守サービスを、製造
工場外のコンピュータネットワークを利用して行うもの
である。
【0125】図12は全体システムをある角度から切り
出して表現したものである。図中、101は半導体デバ
イスの製造装置を提供するベンダ(装置供給メーカ)の
事業所である。製造装置の実例としては、半導体製造工
場で使用する各種プロセス用の半導体製造装置、例え
ば、前工程用機器(露光装置、レジスト処理装置、エッ
チング装置等のリソグラフィ装置、熱処理装置、成膜装
置、平坦化装置等)や後工程用機器(組立て装置、検査
装置等)を想定している。事業所101内には、製造装
置の保守データベースを提供するホスト管理システム1
08、複数の操作端末コンピュータ110、これらを結
んでイントラネット等を構築するローカルエリアネット
ワーク(LAN)109を備える。ホスト管理システム
108は、LAN109を事業所の外部ネットワークで
あるインターネット105に接続するためのゲートウェ
イと、外部からのアクセスを制限するセキュリティ機能
を備える。
【0126】一方、102〜104は、製造装置のユー
ザとしての半導体製造メーカの製造工場である。製造工
場102〜104は、互いに異なるメーカに属する工場
であっても良いし、同一のメーカに属する工場(例え
ば、前工程用の工場、後工程用の工場等)であっても良
い。各工場102〜104内には、夫々、複数の製造装
置106と、それらを結んでイントラネット等を構築す
るローカルエリアネットワーク(LAN)111と、各
製造装置106の稼動状況を監視する監視装置としてホ
スト管理システム107とが設けられている。各工場1
02〜104に設けられたホスト管理システム107
は、各工場内のLAN111を工場の外部ネットワーク
であるインターネット105に接続するためのゲートウ
ェイを備える。これにより各工場のLAN111からイ
ンターネット105を介してベンダ101側のホスト管
理システム108にアクセスが可能となり、ホスト管理
システム108のセキュリティ機能によって限られたユ
ーザだけにアクセスが許可となっている。具体的には、
インターネット105を介して、各製造装置106の稼
動状況を示すステータス情報(例えば、トラブルが発生
した製造装置の症状)を工場側からベンダ側に通知する
他、その通知に対応する応答情報(例えば、トラブルに
対する対処方法を指示する情報、対処用のソフトウェア
やデータ)や、最新のソフトウェア、ヘルプ情報などの
保守情報をベンダ側から受け取ることができる。各工場
102〜104とベンダ101との間のデータ通信およ
び各工場内のLAN111でのデータ通信には、インタ
ーネットで一般的に使用されている通信プロトコル(T
CP/IP)が使用される。なお、工場外の外部ネット
ワークとしてインターネットを利用する代わりに、第三
者からのアクセスができずにセキュリティの高い専用線
ネットワーク(ISDNなど)を利用することもでき
る。また、ホスト管理システムはベンダが提供するもの
に限らずユーザがデータベースを構築して外部ネットワ
ーク上に置き、ユーザの複数の工場から該データベース
へのアクセスを許可するようにしてもよい。
【0127】さて、図13は本実施形態の全体システム
を図12とは別の角度から切り出して表現した概念図で
ある。先の例ではそれぞれが製造装置を備えた複数のユ
ーザ工場と、該製造装置のベンダの管理システムとを外
部ネットワークで接続して、該外部ネットワークを介し
て各工場の生産管理や少なくとも1台の製造装置の情報
をデータ通信するものであった。これに対し本例は、複
数のベンダの製造装置を備えた工場と、該複数の製造装
置のそれぞれのベンダの管理システムとを工場外の外部
ネットワークで接続して、各製造装置の保守情報をデー
タ通信するものである。図中、201は製造装置ユーザ
(半導体デバイス製造メーカ)の製造工場であり、工場
の製造ラインには各種プロセスを行う製造装置、ここで
は例として露光装置202、レジスト処理装置203、
成膜処理装置204が導入されている。なお図13では
製造工場201は1つだけ描いているが、実際は複数の
工場が同様にネットワーク化されている。工場内の各装
置はLAN206で接続されてイントラネットを構成
し、ホスト管理システム205で製造ラインの稼動管理
がされている。
【0128】一方、露光装置メーカ210、レジスト処
理装置メーカ220、成膜装置メーカ230などベンダ
(装置供給メーカ)の各事業所には、それぞれ供給した
機器の遠隔保守を行うためのホスト管理システム21
1,221,231を備え、これらは上述したように保
守データベースと外部ネットワークのゲートウェイを備
える。ユーザの製造工場内の各装置を管理するホスト管
理システム205と、各装置のベンダの管理システム2
11,221,231とは、外部ネットワーク200で
あるインターネットもしくは専用線ネットワークによっ
て接続されている。このシステムにおいて、製造ライン
の一連の製造機器の中のどれかにトラブルが起きると、
製造ラインの稼動が休止してしまうが、トラブルが起き
た機器のベンダからインターネット200を介した遠隔
保守を受けることで迅速な対応が可能で、製造ラインの
休止を最小限に抑えることができる。
【0129】半導体製造工場に設置された各製造装置は
それぞれ、ディスプレイと、ネットワークインタフェー
スと、記憶装置にストアされたネットワークアクセス用
ソフトウェアならびに装置動作用のソフトウェアを実行
するコンピュータを備える。記憶装置としては内蔵メモ
リやハードディスク、あるいはネットワークファイルサ
ーバーなどである。上記ネットワークアクセス用ソフト
ウェアは、専用又は汎用のウェブブラウザを含み、例え
ば図14に一例を示す様な画面のユーザインタフェース
をディスプレイ上に提供する。各工場で製造装置を管理
するオペレータは、画面を参照しながら、製造装置の機
種401、シリアルナンバー402、トラブルの件名4
03、発生日404、緊急度405、症状406、対処
法407、経過408等の情報を画面上の入力項目に入
力する。入力された情報はインターネットを介して保守
データベースに送信され、その結果の適切な保守情報が
保守データベースから返信されディスプレイ上に提示さ
れる。またウェブブラウザが提供するユーザインタフェ
ースはさらに図示のごとくハイパーリンク機能410〜
412を実現し、オペレータは各項目の更に詳細な情報
にアクセスしたり、ベンダが提供するソフトウェアライ
ブラリから製造装置に使用する最新バージョンのソフト
ウェアを引出したり、工場のオペレータの参考に供する
操作ガイド(ヘルプ情報)を引出したりすることができ
る。ここで、保守データベースが提供する保守情報に
は、上記説明した本発明に関する情報も含まれ、また前
記ソフトウェアライブラリは本発明を実現するための最
新のソフトウェアも提供する。
【0130】次に上記説明した生産システムを利用した
半導体デバイスの製造プロセスを説明する。図15は半
導体デバイスの全体的な製造プロセスのフローを示す。
ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計
を行う。ステップ2(マスク製作)では設計した回路パ
ターンを形成したマスクを製作する。一方、ステップ3
(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを
製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼
ばれ、上記用意したマスクとウエハを用いて、リソグラ
フィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次
のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ
4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化す
る工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンデ
ィング)、パッケージング工程(チップ封入)等の組立
て工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作
製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テス
ト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイス
が完成し、これを出荷(ステップ7)する。前工程と後
工程はそれぞれ専用の別の工場で行い、これらの工場毎
に上記説明した遠隔保守システムによって保守がなされ
る。また前工程工場と後工程工場との間でも、インター
ネットまたは専用線ネットワークを介して生産管理や装
置保守のための情報がデータ通信される。
【0131】図16は上記ウエハプロセスの詳細なフロ
ーを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸
化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶
縁膜を成膜する。ステップ13(電極形成)ではウエハ
上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオ
ン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ1
5(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ス
テップ16(露光)では上記説明した露光装置によって
マスクの回路パターンをウエハに焼付露光する。ステッ
プ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステッ
プ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部
分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッ
チングが済んで不要となったレジストを取り除く。これ
らのステップを繰り返し行うことによって、ウエハ上に
多重に回路パターンを形成する。各工程で使用する製造
機器は上記説明した遠隔保守システムによって保守がな
されているので、トラブルを未然に防ぐと共に、もしト
ラブルが発生しても迅速な復旧が可能であり、従来に比
べて半導体デバイスの生産性を向上させることができ
る。
【0132】
【発明の効果】本発明に係る能動制振装置は、フライホ
イールなどの回転慣性負荷を駆動するときに反作用とし
て発生するトルクを利用して、精密機器などの振動に対
して保護すべき対象を搭載する除振台の回転振動を低減
する。つまり、支持機構、除振脚などを介して、装置設
置基礎などの外部の機器・環境に不要な力を発生・伝達
させることなく、除振台などの回転振動を低減すること
ができる。そのために、除振台の振動を低減、抑制する
ための力の反作用によって、除振台上に搭載された精密
機器等への有害振動の原因となる装置設置基礎振動を励
振することがないというメリットがある。
【0133】また、従来の、慣性負荷を直線方向に駆動
することによって制振力を得る、直動型能動制振装置を
利用した場合、比較的低い周波数成分を含む振動を低減
するためには、直動アクチュエータのストロークを長く
したり、慣性負荷を大きくしたりする必要があった。こ
れを用いて回転振動の低減を図ろうとすると、複数の直
動アクチュエータが必要となり、低い周波数成分の振動
を低減しようとする場合は、さらに、制振装置のサイズ
が大きくなってしまうという問題があった。
【0134】これに対して、本発明に係る回転振動を対
象とした能動制振装置は、制振のためのトルクを得るア
クチュエータとして、回転アクチュエータを用いてい
る。回転アクチュエータは、慣性負荷を回転させる構造
であるため、限られた空間の中でも無限の動作ストロー
クを得ることができるものもある。そのため、能動制振
装置に使用するアクチュエータを設置するために大きな
空間を必要とすることがなく、よりコンパクトな構成で
優れた制振効果を実現するためのトルクを得ることがで
きる。
【0135】本発明に係る能動制振装置は、以上の理由
により、半導体露光装置用の制振装置としても、好適に
使用できる。特に、ウエハステージ装置とレチクルステ
ージ装置とが同一の定盤に搭載され、双方のステージ装
置が、同期して、相互に逆方向にスキャン動作をして露
光を行う半導体露光装置、あるいは、ウエハステージ装
置またはレチクルステージ装置と、該ステージ装置によ
る駆動反力を相殺するためにそれと同期して動作する慣
性負荷駆動装置とが同一の定盤に搭載された半導体露光
装置などにおいては、双方の装置の作用軸が一致しない
ことによって発生するモーメントを、本発明に係る回転
質量ユニットの発生トルクで打ち消すように動作させれ
ば、定盤や露光装置の回転振動を、限られた空間の中で
効果的・効率的に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る能動制振装置の第1の実施例を
表わす構成図である。
【図2】 本発明の実施例に係る回転質量ユニットを表
わす構成図である。
【図3】 本発明の実施例に係る回転アクチュエータと
フライホールの斜視図である。
【図4】 本発明の実施例に係る揺動型の電磁駆動モー
タの摸式図である。
【図5】 本発明の第2の実施例に係る回転振動検出手
段として角速度センサを用いた場合の構成を表わす図で
ある。
【図6】 半導体露光装置に本発明に係る能動制振装置
を適用した第3の実施例を表わす側面図である。
【図7】 本発明に係る能動制振装置を適用した走査露
光型の半導体露光装置における力、モーメント等の作用
を表わす側面図である。
【図8】 半導体露光装置に本発明に係る能動制振装置
を適用した第4の実施例を表わす側面図である。
【図9】 直動型能動制振装置に使用する鉛直方向のア
クチュエータを例示する斜視図である。
【図10】 直動型能動制振装置に使用する水平方向の
アクチュエータを例示する斜視図である。
【図11】 本発明の第5の実施例に係る半導体露光装
置における力、モーメント等の作用を表わす側面図であ
る。
【図12】 本発明に係る能動制振装置を備える製造装
置を用いた半導体デバイスの生産システムをある角度か
ら見た概念図である。
【図13】 本発明に係る能動制振装置を備える製造装
置を用いた半導体デバイスの生産システムを別の角度か
ら見た概念図である。
【図14】 ユーザインタフェースの具体例である。
【図15】 デバイスの製造プロセスのフローを説明す
る図である。
【図16】 ウエハプロセスを説明する図である。
【符号の説明】
1:除振台、2:支持機構、3:振動センサ、4:回転
振動抽出回路、5:補償演算手段、6:前向き補償演算
手段、7:角速度センサ、45:XYステージ、46:
XYステージ制御手段、47:XYステージ駆動回路、
50:回転質量ユニット、51:回転アクチュエータ、
52:フライホイール(回転慣性要素)、53:駆動回
路、71:ステージ装置、72:慣性負荷駆動装置、7
3:定盤、74:支持機構、91:装置設置基礎、9
2:支持機構、93:ステージ定盤、94:ウエハステ
ージ、95:レチクルステージ、96:光学レンズシス
テム、97:鏡筒定盤、98:照明光学系、99:定
盤。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/20 521 G03F 7/20 521 G05D 19/02 G05D 19/02 D H01L 21/027 H01L 21/30 503F Fターム(参考) 3J048 AB09 AB11 AD02 BE02 BF12 DA01 DA10 EA07 EA13 5D107 AA12 AA13 AA16 BB06 BB09 CC09 CC20 CD08 CD10 DD02 DD20 5F046 AA23 CC03 DA09 DB14 DC14 DD06

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 除振台に搭載され、振動に対し保護すべ
    き保護対象に伝達される振動を低減する能動制振装置で
    あって、前記除振台は支持機構により防振支持されてお
    り、前記除振台に固定される回転アクチュエータと、前
    記回転アクチュエータに接続され前記除振台に対して相
    対的に回転方向に運動する回転慣性要素とを有し、前記
    回転アクチュエータが前記回転慣性要素を回転方向に駆
    動する際に発生する駆動反力によって前記除振台にトル
    クを加える回転質量ユニットと、駆動指令信号に応じて
    前記回転アクチュエータを駆動する駆動回路とを備えた
    ことを特徴とする能動制振装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の能動制振装置におい
    て、前記除振台の回転方向の振動を検出する回転振動検
    出手段と、前記回転振動検出手段で検出された前記除振
    台の回転振動に相当する信号を補償する補償演算手段と
    を備え、前記補償演算手段によって得られた信号に基い
    て前記回転質量ユニットを駆動することにより、前記除
    振台の回転振動を低減することを特徴とする能動制振装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の能動制振装置におい
    て、前記回転振動検出手段は、前記除振台の振動を検出
    する複数の振動検出手段と、前記複数の振動検出手段の
    出力信号から前記除振台の回転方向の振動成分に相当す
    る信号を抽出する回転振動抽出手段と、からなることを
    特徴とする能動制振装置。
  4. 【請求項4】 前記振動検出手段は加速度センサである
    ことを特徴とする請求項3に記載の能動制振装置。
  5. 【請求項5】 前記振動検出手段は速度センサであるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の能動制振装置。
  6. 【請求項6】 請求項2に記載の能動制振装置におい
    て、前記回転振動検出手段は、前記除振台の回転角速度
    に相当する信号を検出する角速度センサであることを特
    徴とする能動制振装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の角速度センサは、光学
    式角速度センサであることを特徴とする能動制振装置。
  8. 【請求項8】 前記回転アクチユエータは、永久磁石で
    形成された磁界の中にコイル巻線を有する回転運動機構
    を配置し、前記永久磁石で形成された磁界とコイル巻線
    に流れる電流とによって発生するローレンツ力を利用し
    てトルクを発生させる電磁駆動式DCモータであること
    を特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の能動制振
    装置。
  9. 【請求項9】 前記回転アクチュエータは、永久磁石を
    有する回転機構と、該回転機構の外周に配置された複数
    のコイル巻線とを備え、前記複数のコイル巻線に流す励
    磁電流を制御して前記回転機構の回転方向に磁界を変化
    させることで発生する回転磁界を、前記回転機構の永久
    磁石に作用させることでトルクを発生させる同期式AC
    モータであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか
    に記載の能動制振装置。
  10. 【請求項10】 前記回転アクチュエータは、導体で構
    成された回転機構と、該回転機構の外周に配置された複
    数のコイル巻線とを備え、前記複数のコイル巻線に流す
    励磁電流を制御して前記回転機構の回転方向に磁界を変
    化させることで発生する回転磁界を前記回転機構の導体
    に作用させ、その結果として前記導体に誘導された電流
    による磁界と前記回転磁界との相互作用によりトルクを
    発生させる誘導式ACモータであることを特徴とする請
    求項1〜7のいずれかに記載の能動制振装置。
  11. 【請求項11】 前記回転アクチユエータは、ある支点
    を中心にして回転方向に一定の角度の範囲内で揺動可能
    な部材であってその揺動部分の少なくとも2箇所にコイ
    ル巻線を有する回転運動機構と、前記コイル巻線が存在
    する空間に磁界を形成する永久磁石とを備えたものであ
    り、前記永久磁石で形成された磁界と前記コイル巻線に
    流れる電流とによって発生するローレンツ力を利用して
    トルクを発生させる揺動型の電磁駆動モータであること
    を特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の能動制振
    装置。
  12. 【請求項12】 前記回転アクチュエータは、ある支点
    を中心にして回転方向に一定の角度の範囲内で揺動可能
    な部材であってその揺動部分の少なくとも2箇所に、磁
    界を形成する永久磁石を備えた回転運動機構と、前記永
    久磁石が形成する磁界中に配置されたコイル巻線とを備
    え、前記永久磁石で形成された磁界と前記コイル巻線に
    流れる電流とによって発生するローレンツ力を利用して
    トルクを発生させる揺動型の電磁駆動モータであること
    を特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の能動制振
    装置。
  13. 【請求項13】 前記除振台各部に同一回転運動方向に
    作用する前記回転質量ユニットが複数台数配置され、か
    つ、各回転質量ユニットは複数の群に分けられ、同一の
    群に含まれる複数の回転質量ユニットは、同一の駆動指
    令信号によって駆動されるものであることを特徴とする
    請求項1〜12のいずれかに記載の能動制振装置。
  14. 【請求項14】 前記回転質量ユニットは複数台数配置
    され、前記除振台のピッチング、ローリング、およびヨ
    ーイングのうちの少なくとも1つ以上の回転運動モード
    にトルクを加えるものであることを特徴とする請求項1
    〜13のいずれかに記載の能動制振装置。
  15. 【請求項15】 前記能動制振装置は、前記除振台に搭
    載されたXYステージなどの駆動手段を備えた機器の動
    作状態、または、その制御手段からの信号に適切な補償
    演算を施して、前記除振台の回転運動モードに対するト
    ルク指令信号を算出する前向き補償演算手段を備え、前
    記前向き補償演算手段で得られる信号に基き、前記回転
    質量ユニットを駆動することにより、前記除振台の回転
    振動を低減するものであることを特徴とする請求項1〜
    14のいずれかに記載の能動制振装置。
  16. 【請求項16】 前記能動制振装置は、支持機構を介し
    て前記除振台が設置されている床などの装置設置基礎の
    振動を検出する複数の装置設置基礎振動検出手段と、前
    記複数の装置設置基礎振動検出手段から装置設置基礎の
    回転振動成分に相当する信号を抽出する装置設置基礎回
    転振動抽出手段と、その出力信号を適切に補償する装置
    設置基礎振動補償演算手段とを備え、前記装置設置基礎
    振動補償演算手段にて得られた補償信号に基き、前記回
    転質量ユニットを駆動することにより、前記除振台の回
    転振動を低減するものであることを特徴とする請求項1
    〜15のいずれかに記載の能動制振装置。
  17. 【請求項17】 前記能動制振装置は、発生可能なトル
    クの最大値、回転動作範囲、および、発生トルクの分解
    能などが異なる複数種類の回転質量ユニットを備え、前
    記除振台の回転振動成分のうち、比較的低い周波数成分
    に対しては、大トルクを発生可能で回転動作範囲が大き
    い回転質量ユニットを用いて前記除振台の振動を低減す
    ることを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の
    能動制振装置を、比較的高い周波数成分の振動に対して
    は、ごく微小なトルクを精度よく制御可能な回転質量ユ
    ニットを用いて前記除振台の振動を低減する、請求項1
    〜16のいずれかに記載の能動制振装置を、それぞれ適
    用し、双方を同時に動作させるものであることを特徴と
    する能動制振装置。
  18. 【請求項18】 前記除振台に固定され、アクチュエー
    タを用いて慣性負荷を直線方向に駆動する際に発生する
    駆動反力によって前記除振台に制御力を加える直動制振
    ユニットを備え、該直動制振ユニットを用いて前記除振
    台の並進運動方向の振動を低減する、直動型能動制振装
    置を、請求項1〜17のいずれかに記載の能動制振装置
    と併用し、それらを同時に動作させるものであることを
    特徴とする能動制振装置。
  19. 【請求項19】 前記支持機構は、空気ばねと、前記空
    気ばねの内部圧力を電気指令信号によって調整する制御
    弁とからなる空気圧駆動式アクチユエータであることを
    特徴とする請求項1〜18のいずれかに記載の能動制振
    装置。
  20. 【請求項20】 前記空気圧駆動式アクチュエータは、
    圧力指令信号を入力とし、前記空気ばねの内部圧力を検
    出する圧力センサを備え、前記圧力指令信号と前記圧力
    センサの出力信号との差信号を補償する圧力補償手段を
    備え、前記圧力補償手段から得られる補償信号に基いて
    前記制御弁を駆動する圧力制御ループを備えるものであ
    ることを特徴とする請求項19に記載の能動制振装置。
  21. 【請求項21】 前記支持機構は、前記除振台の振動を
    検出する振動センサと、前記除振台に制御力を加えるア
    クチュエータとを備え、前記振動センサの検出信号を補
    償した信号に基いて前記アクチュエータを駆動し、前記
    除振台の振動制御を行うものであることを特徴とする請
    求項1〜20のいずれかに記載の能動制振装置。
  22. 【請求項22】 請求項1〜21のいずれかに記載の能
    動制振装置が、被露光体、または、電子回路パターン等
    の原版を載置してその精密位置決め動作を行うステージ
    装置が搭載された定盤と剛に締結された部材に取付けら
    れ、該定盤の振動を低減することを特徴とする半導体露
    光装置。
  23. 【請求項23】 請求項1〜21のいずれかに記載の能
    動制振装置が、電子回路パターン等の原版上のパターン
    をその被露光体上に露光するために用いる光学レンズシ
    ステムを搭載した鏡筒定盤に取付けられ、該鏡筒定盤の
    振動を低減することを特徴とする半導体露光装置。
  24. 【請求項24】 被露光体を載置してその精密位置決め
    動作を行う被露光体ステージ装置と、原版を載置してそ
    の精密位置決め動作を行う原版ステージ装置とが、同一
    の定盤に搭載され、双方のステージ装置が、同期して、
    相互に逆方向にスキャン動作をして露光を行う半導体露
    光装置であって、請求項1〜21のいずれかに記載の能
    動制振装置が該定盤と剛に締結された部材に取付けら
    れ、双方のステージ装置の同期動作によって発生するモ
    ーメントによる該定盤の回転振動を低減することを特徴
    とする半導体露光装置。
  25. 【請求項25】 被露光体または原版を載置してその精
    密位置決め動作を行うステージ装置と、該ステージ装置
    による駆動反力を相殺するために該ステージ装置と同期
    して動作する慣性負荷駆動装置とが、同一の定盤に搭載
    された半導体露光装置であって、請求項1〜21のいず
    れかに記載の能動制振装置が該定盤と剛に締結された部
    材に取付けられ、該ステージ装置と慣性負荷駆動装置と
    が同期動作する際に、双方の作用軸が一致しないことに
    よって発生するモーメントによる該定盤の回転振動を、
    該能動制振装置によって低減することを特徴とする半導
    体露光装置。
  26. 【請求項26】 請求項22〜25のいずれかに記載の
    半導体露光装置を含む各種プロセス用の製造装置群を半
    導体製造工場に設置する工程と、該製造装置群を用いて
    複数のプロセスによって半導体デバイスを製造する工程
    とを有することを特徴とする半導体デバイス製造方法。
  27. 【請求項27】 前記製造装置群をローカルエリアネッ
    トワークで接続する工程と、前記ローカルエリアネット
    ワークと前記半導体製造工場外の外部ネットワークとの
    間で、前記製造装置群の少なくとも1台に関する情報を
    データ通信する工程とをさらに有することを特徴とする
    請求項26に記載の半導体デバイス製造方法。
  28. 【請求項28】 前記半導体露光装置のベンダもしくは
    ユーザが提供するデータベースに前記外部ネットワーク
    を介してアクセスしてデータ通信によって前記製造装置
    の保守情報を得る、もしくは前記半導体製造工場とは別
    の半導体製造工場との間で前記外部ネットワークを介し
    てデータ通信して生産管理を行うことを特徴とする請求
    項27記載の半導体デバイス製造方法。
  29. 【請求項29】 請求項22〜25のいずれかに記載の
    半導体露光装置を含む各種プロセス用の製造装置群と、
    該製造装置群を接続するローカルエリアネットワーク
    と、該ローカルエリアネットワークから工場外の外部ネ
    ットワークにアクセス可能にするゲートウェイを有し、
    前記製造装置群の少なくとも1台に関する情報をデータ
    通信することを可能にしたことを特徴とする半導体製造
    工場。
  30. 【請求項30】 半導体製造工場に設置された請求項2
    2〜25のいずれかに記載の半導体露光装置の保守方法
    であって、前記露光装置のベンダもしくはユーザが、半
    導体製造工場の外部ネットワークに接続された保守デー
    タベースを提供する工程と、前記半導体製造工場内から
    前記外部ネットワークを介して前記保守データベースへ
    のアクセスを許可する工程と、前記保守データベースに
    蓄積される保守情報を前記外部ネットワークを介して半
    導体製造工場側に送信する工程とを有することを特徴と
    する半導体露光装置の保守方法。
  31. 【請求項31】 請求項22〜25のいずれかに記載の
    半導体露光装置において、ディスプレイと、ネットワー
    クインタフェースと、ネットワーク用ソフトウェアを実
    行するコンピュータとをさらに有し、露光装置の保守情
    報をコンピュータネットワークを介してデータ通信する
    ことを可能にしたことを特徴とする半導体露光装置。
  32. 【請求項32】 前記ネットワーク用ソフトウェアは、
    前記半導体露光装置が設置された工場の外部ネットワー
    クに接続され前記半導体露光装置のベンダもしくはユー
    ザが提供する保守データベースにアクセスするためのユ
    ーザインタフェースを前記ディスプレイ上に提供し、前
    記外部ネットワークを介して該データベースから情報を
    得ることを可能にすることを特徴とする請求項31記載
    の半導体露光装置。
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