JP3825847B2 - 通信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は通信装置に関し、特に、IEEE1394等の通信方式で画像データとそれに付随するデータとを伝送する通信装置に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、IEEE1394−1995(以下、IEEE1394)に準拠したシリアルバスを用いて複数の機器を接続し、これらの機器間で通信を行うシステムが検討されている。
以下、このように構成されたシステム上の機器に対して、画像データとそれに付随するデータとを伝送する通信装置の構成の一例を図4を用いて説明する。
【0003】
図4において、端子401に入力される1伝送パケット単位のデータは、例えば1伝送パケット分の圧縮画像データとそれに付随するデータとにより構成されている。このうち画像データは、1フレーム分の画像データの情報量を圧縮し、10本のトラックに対して記録再生を行うディジタルVTRから再生された圧縮画像データであり、1トラックには150個のデータブロックが記録されている。また、1伝送パケット分の画像データは、例えば6個のデータブロックから構成されている。
【0004】
データ検知部402は、端子401から入力された1伝送パケット単位の圧縮画像データのIDデータ、例えばトラック番号の情報とブロック番号の情報とを調べることにより、各伝送パケット内に含まれるフレームの最初のデータブロックを検出する。
【0005】
また、ヘッダ付加部403は、圧縮画像データに付随する諸々の情報をデータヘッダとして付加する。このデータヘッダ情報としては、例えば伝送パケットのデータサイズ、民生用ディジタルVTRの規格の一つであるSD規格の525−60システムと625−60システムとを区別するための情報、または後述するフレームタイミング用の時間データ等がある。
【0006】
上記データ検知部402によって、入力された1伝送パケット毎のデータ中にフレームの最初のデータブロックが含まれていることが検出された場合には、サイクルタイマ407の値がフレームタイミング用時間データとして上記データヘッダ中に書かれる。サイクルタイマ407は、IEEE1394のプロトコルでisochronousデータをやり取りするノードに必要なタイマレジスタであり、通信路上の各ノードでこのタイマ値が略一致するように設定されている。
【0007】
一方、入力された1伝送パケット毎のデータ中にフレームの最初のデータブロックが含まれていることが検出されなかった場合には、上記データヘッダ中のフレームタイミング用時間データが書かれるペイロードには、固定のデータが書かれる。
【0008】
以上のようにしてヘッダ付加部403でデータヘッダの付加されたデータは、次にトランスミッタ404に与えられる。トランスミッタ404では、IEEE1394のプロトコルに必要なパケットヘッダ等が付加される。そして、物理レイヤ405を通してバスケーブル406にパケットが送出される。
【0009】
上記バスケーブル406上には、図4と同様の構成を持つ通信装置が幾つか接続されている。そして、このバスケーブル406上に送出されたパケットは、物理レイヤ405を介してレシーバ408で受信され、復号化や画像表示等の処理が行われる。なお、受信したパケットを処理する構成部分については図示を省略してある。
【0010】
図5に、上記図4で処理される1伝送パケット単位のデータの様子を示す。図5において、501は端子401により入力される1伝送パケット分の圧縮画像データであり、6個のデータブロックにより構成されている。502はその6個のデータブロック501に対してデータヘッダを付加したデータを示している。
【0011】
ここで、このデータヘッダの中に含まれるペイロード503には、上記フレームタイミング用時間データあるいは固定のデータが書き込まれている。また、504はデータヘッダが付加された6個のデータブロックにパケットヘッダや図示していないCRC(Cyclic Redundancy Check )等を付加したデータを示している。
以上、図4では図5に示したデータ504を1伝送パケット分のデータとして処理している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例では、ヘッダとして付加されるフレームタイミング用時間データは、データ検知部402でフレームの最初のデータブロックが検出された時点の時間データであり、この最初のデータブロックの検出に費やされる時間のばらつきがそのままフレームタイミング用時間データのばらつきになってしまうという問題があった。
【0013】
また、この検出に費やされる時間を厳密に管理するとしても、その場合には端子401から正確なタイミングで1伝送パケット毎のデータを入力する必要がある。そのため、例えばディジタルVTRの再生出力等を伝送したい場合に、システム設計の自由度がなくなってしまうという問題があった。
【0014】
そこで、本発明は、画像データのフレームのタイミングを受信側に正確に通知できるようにすることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る通信装置は、例えば、画像データのフレームのタイミングを示すフレームタイミングパルスを用いて時間データを生成する時間データ生成手段と、所定の時間分のオフセットを、前記時間データ生成手段で生成された前記時間データに付加するオフセット付加手段と、前記オフセット付加手段から出力された時間データを、1伝送パケット分のデータに付加する時間データ付加手段とを有することを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1に、本発明の第1の実施形態に係る通信装置の構成例を示す。図1の端子101からは、図4に示した従来例と同様に、圧縮された画像データが1伝送パケットずつ入力されている。また、これと同時に、画像データの1フレーム毎に立ち上がる108に示したようなフレームタイミングパルスが端子102より入力されている。
【0026】
サイクルタイマ107の値はラッチ109に常に入力されており、フレームタイミングパルス108がこのラッチ109のコントロール端子(図示せず)に入力されると、その時点のサイクルタイマ107の値がラッチ109にラッチされる。なお、このサイクルタイマ107の値は、図4のサイクルタイマ407と同様に、バスケーブル106上に接続された複数ノードで略一致するように設定されている。
【0027】
上記ラッチ109にラッチされた時間データは、従来例と同様に、ヘッダ付加部103により、画像データに付随する諸々の情報と共にフレームタイミング用時間データとしてデータヘッダに書き込まれる。なお、このときの画像データは、必ずしもフレームの最初のブロックを含む伝送パケットである必要はない。
【0028】
また、フレームタイミングパルス108がラッチ109のコントロール端子に入力されず、サイクルタイマ107の値がラッチ109にラッチされていない期間は、上記データヘッダ中のフレームタイミング用時間データが書かれるペイロードには固定のデータが書かれる。
【0029】
以上のようにしてヘッダ付加部103でデータヘッダの付加されたデータは、次にトランスミッタ104でIEEE1394のプロトコルに必要なパケットヘッダ等が付加された後、物理レイヤ105を通してバスケーブル106にパケット毎に送出される。このバスケーブル106上に送出されたパケットは、図1と同様の構成を持つ受信側の通信装置内の物理レイヤ105を介してレシーバ110で受信され、復号化や画像表示等の処理が行われる。
【0030】
以上のように本実施形態では、端子101から入力される画像データに基づいてフレームタイミング用の時間データを生成するのではなく、画像データとは別の端子102から入力される同期信号(フレームタイミングパルス108)に基づいてフレームタイミング用の時間データを生成している。
そのため、従来のように端子101から入力される画像データの入力タイミングにばらつきが生じたとしても、別の端子102から入力されるフレームタイミングパルス108によって常に正確なフレームタイミング用時間データを生成することができる。
【0031】
(第2の実施形態)
図2に、本発明の第2の実施形態に係る通信装置の構成例を示す。なお、図2において、図1に示した符号と同一の符号を付したものは、同一の機能を有するものであるので、これについての詳細な説明は省略する。
【0032】
この第2の実施形態では、フレームタイミングパルス108が入力されたときにサイクルタイマ107の値をラッチ109にラッチした時間データに対して、オフセット付加部201で固定のオフセット値を加えたものを、フレームタイミング用時間データとしてデータヘッダ中に書き込むようにしている。
【0033】
このように構成した第2の実施形態によれば、1伝送パケット毎の画像データの入力タイミングがばらついていても、正確なフレームタイミング用時間データを生成することができるという第1の実施形態と同様の利点に加えて、以下のような利点も得ることができる。
【0034】
すなわち、第2の実施形態では、フレームタイミングパルスが入力されたときにラッチ109にてラッチされた時点の時間に、各ノードへデータを伝送する際に費やされる時間よりも長い時間をオフセットとして加え、その結果をフレームタイミング用の時間データとしている。これにより、バスケーブル106に接続された受信側のノードはフレームパルスのタイミングを容易に検出し、生成することができる。
【0035】
図3は、このことを詳しく説明するための図である。図3において、301は送信側のサイクルタイマの時間経過を表し、302は受信側のサイクルタイマの時間経過を表す。両者は略同じ値になっている。ここで、送信側において時刻303でサイクルタイマの値をラッチしたら、それにオフセット304を加えたデータ306をフレームタイミング用時間データとしてデータヘッダに書き込む。
【0036】
このオフセット304は、送信側から受信側へのデータ伝送に費やされる時間305よりも大きな値に設定しておく。受信側では、送信側から送られてきたフレームタイミング用時間データ306と、受信側のサイクルタイマの値とが一致した時刻307を検出することにより、フレームパルスのタイミングを容易に得ることができる。
【0037】
なお、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。例えば、本実施形態ではIEEE1394−1995に準拠したシリアルバスを用いて構成されたシステムについて説明したが、該システムと同様な機能を有するシステムに適用することも可能である。したがって、上述の実施形態はあらゆる点において単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、画像データのフレームのタイミングを受信側に正確に通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る通信装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る通信装置の構成を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る通信装置の動作例を示す図である。
【図4】従来の通信装置の構成を示す図である。
【図5】伝送するデータパケットの構造例を示す図である。
【符号の説明】
101 画像データ入力端子
102 フレームタイミングパルス入力端子
103 ヘッダ付加部
107 サイクルタイマ
108 フレームタイミングパルス
109 ラッチ
201 オフセット付加部
Claims (2)
- 画像データのフレームのタイミングを示すフレームタイミングパルスを用いて時間データを生成する時間データ生成手段と、
所定の時間分のオフセットを、前記時間データ生成手段で生成された前記時間データに付加するオフセット付加手段と、
前記オフセット付加手段から出力された時間データを、1伝送パケット分のデータに付加する時間データ付加手段とを有することを特徴とする通信装置。 - 前記時間データ生成手段は、前記フレームタイミングパルスと、IEEE1394−1995に準拠したサイクルタイマとを用いて、前記時間データを生成することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
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