JP3872175B2 - Cdデータ通信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ローカルエリアネットワーク(LAN)システムにおけるCDデータ通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のデータ通信装置としては、トークン・リング方式のLAN(例えば、日経BP社刊「新情報通信 早わかり講座」記載のIEEE802.5規格のLAN、100Mビット/秒のFDDIなど)システムが広く普及されている。
【0003】
以下、図4及び図5を参照して、トークン・リング方式のLANで伝送されるトークン及びデータフレームの構成について説明する。図4は上記従来のトークン・リング方式のLANで用いられるトークンの構成を示す図、図5は同じく上記「新情報通信 早わかり講座」に記載のトークン・リング方式のLANで用いられるデータフレームの構成を示す図である。
【0004】
図4において、15はデータフレームを先導するトークンである。また、図5において、16は論理リンク制御情報が搭載される可変長のパケットを有し、トークン15に先導されて通信装置(または端末)から通信装置(または端末)に伝送されるトークン15が付された状態のデータフレームである。
【0005】
このトークン・リング方式は、データフレーム16を従えるトークン15をリングを通して同時に多数伝送させる方式と、1つのトークン15で多数のデータフレーム16を伝送させる方式とがある。また、トークン15はデータフレーム16を伝送した後、そのデータフレーム16を切り離して他のデータフレーム16を伝送するため、トークン15のみが伝送される。
【0006】
また、トークン・リング方式でCDデータの伝送を行う場合には、上記のデータフレーム16の可変長パケットに搭載される論理リンク制御情報としてCDデータを搭載してデータフレームを構成する方法が知られている。例えば、それは図5に示すようなデータフレーム16の可変長パケットに論理リンク制御情報としてCDデータを搭載したようなものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のCDデータ通信方式においては、1つの可変長パケットに含まれるCDデータのバイト数が任意であるため、各可変長パケットの先頭バイトが、16ビットCDデータの右チャンネルかまたは左チャンネルか、またはその上位バイトかまたは下位バイトかに一意に決まらず、以下に示すような問題があった。
【0008】
例えば、既に一斉またはグループ同報通信中のCDデータを、他の機器が途中から受信開始するような場合、受信開始後最初に受信したデータフレームの可変長パケットの先頭バイトが、16ビットCDデータの右チャンネルかまたは左チャンネルか、またはその上位バイトかまたは下位バイトのいずれであるかを判別しなければならず、そのため、送信側装置において各バイトの識別子をパケット中に構成し、受信側装置でそれを判別するという手順が必要であり、システムの動作を複雑にするという問題があった。
【0009】
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたもので、識別子を使用せずにデータフレームのCDデータの先頭バイトの種類を確認可能にして送信側装置及び受信側装置を簡略化しうるようにしたCDデータ通信装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明によるCDデータ通信装置は、データフレームの可変長パケット内に含まれるCDデータの先頭バイトをシステムごとに定め、該CDデータのバイト数を4の倍数バイトで構成するようにしたものである。
【0011】
このように、データフレームの可変長パケット内に含まれるCDデータの先頭バイトをシステムごとに定め、該バイト数を4の倍数バイトで構成するようにしたことにより、全ての可変長パケットの先頭バイトは、16ビットCDデータの右チャンネルかまたは左チャンネルか、またはその上位バイトかまたは下位バイトに、システムごとに常に一意に定まるため、これを判別するための識別子を使用せずに、送信側及び受信側装置を簡略化することができるCDデータ通信装置が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明におけるCDデータ通信装置は、ローカルエリアネットワークに接続され、可変長パケット内にCDデータを搭載したデータフレームを送信する送信側装置と、ネットワークを通して前記データフレームを受信する受信側装置とからなるCDデータ通信装置であって、前記送信側装置は送信するデータフレームの構成を、前記可変長パケット内に含まれるCDデータのバイト数を4の倍数とし、前記可変長パケットの先頭バイトを、16ビットCDデータの右または左チャンネルの上位または下位バイトに、システムごとに一意に定めるようにしたものであり、LANに接続された機器間で、CDデータを可変長のパケットにより同報通信中に、同じくLANに接続されている他の機器が途中からその通信に参加して受信を開始する場合、既に通信中の任意番目のデータフレームのパケットからCDデータを受信開始しても、左チャンネル上位、左チャンネル下位、右チャンネル上位及び右チャンネル下位の4種類の何れであるかを受信側で正しく判別することができるため、可変長パケットの先頭バイトが16ビットのCDデータの右または左チャンネルの上位または下位バイトのいずれかであることを判別するための識別子を廃止して送受信側装置を簡略化することができるという作用を有する。
【0013】
本発明の請求項2に記載の発明におけるCDデータ通信装置は、前記送信側装置が、1ビット直列のCDデータを16ビット並列の並列データに変換する直並列変換部と、16ビットの並列データを記憶するメモリーと、直並列変換部からメモリーに書き込まれたデータ数から通信制御部へ送出したデータ数を減じたデータ数を記録するカウンタとからなり、前記直並列変換部は最初のLR識別信号の変化点を検知して、先頭バイトが左チャンネルか右チャンネルかを一意に決め、前記メモリー部は、前記通信制御部が要求するデータ数とカウンタに記録されたデータ数の少ない方を越えない4の倍数で最大の数のCDデータを、予め定めた上位バイトが先かまたは下位バイトが先かの順序に従い、通信制御部の要求に応じて出力するようにしたものであり、既に通信中の任意番目のデータフレームのパケットからCDデータを受信開始しても、そのパケットが左チャンネル上位、左チャンネル下位、右チャンネル上位及び右チャンネル下位の4種類の何れであるかを受信側で正しく判別することができるため、可変長パケットの先頭バイトが16ビットのCDデータの右または左チャンネルの上位または下位バイトのいずれかであることを判別するための識別子を廃止して送受信側装置を簡略化することができるという作用を有する。
【0014】
本発明の請求項3に記載の発明におけるCDデータ通信方法は、可変長パケット内にCDデータを搭載したデータフレームをローカルエリアネットワークに対して送信し、ローカルエリアネットワークから前記データフレームを受信する各工程からなるCDデータ通信方法であって、前記送信するデータフレームの可変長パケット内に含まれるCDデータのバイト数を4の倍数とし、該可変長パケットの先頭バイトを、16ビットCDデータの右または左チャンネルの上位または下位バイトに、システムごとに一意に定めるようにしたものであり、LANに接続された機器間で、CDデータを可変長のパケットにより同報通信中に、同じくLANに接続されている他の機器が途中からその通信に参加して受信を開始する場合、既に通信中の任意番目のデータフレームのパケットからCDデータを受信開始しても、左チャンネル上位、左チャンネル下位、右チャンネル上位及び右チャンネル下位の4種類の何れであるかを受信側で正しく判別することができるため、可変長パケットの先頭バイトが16ビットのCDデータの右または左チャンネルの上位または下位バイトのいずれかであることを判別するための識別子を廃止して送受信側装置を簡略化することができるという作用を有する。
【0015】
以下、添付図面、図1乃至図3に基づき、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態におけるCDデータ通信装置を適用したLANシステムの構成を示す図、図2は図1に示すLANシステムで用いられるCDデータ信号の形式を示すタイミング図、図3は図1に示すCDデータ通信装置において形成される可変長パケットを有するデータフレームの構成を示す図である。
【0016】
まず、図1を参照して、本実施の形態におけるCDデータ通信装置からなるLANシステムの構成を説明する。尚、本実施の形態におけるCDデータ通信装置は送信側装置1と受信側装置7、10、11とにより構成されるが、以下、主に送信側装置1について説明する。図1において、1はCDメカニズム・サーボ系およびCD信号処理部2と、直並列変換部3と、メモリー部4と、カウンタ5と、通信制御部6とから構成され、CDデータ(図3の14)をデータフレーム(図3)の可変長パケットに分割搭載してネットワークに送出する送信側装置である。
【0017】
また、2はCDデータ、同期クロックおよびLR識別信号を並列に出力するCDメカニズム・サーボ系及びCD信号処理部、3は1ビット直列のCDデータを16ビット並列の並列データに変換する直並列変換部、4は16ビットの並列データを記憶するメモリー、5は直並列変換部3からメモリー4に書き込まれたデータ数から通信制御部6へ送出したデータ数を減じたデータ数を記録するカウンタ、6はメモリー4から読み出されたCDデータをデータフレームの可変長パケットに分割搭載して(図3の14で示す)ネットワーク12に送出する通信制御部である。
【0018】
また、7は通信制御部8及び直並列変換部9で構成された受信側装置、8は受信パケットからCDデータを抽出して直並列変換部9に書き込む通信制御部、9は受信パケットから図2に示すCDデータの信号形式を再生する直並列変換部、10及び11は受信側装置7と同一構成の受信側装置、12はLANシステムのCDデータを搭載したデータフレーム及びトークンを伝送するネットワークである。
【0019】
また、図3は可変長パケットを有するデータフレームを示し、13はトークン、14はそのデータフレームの可変長パケットに搭載されて通信制御部6から送出されるCDデータである。
【0020】
次に、図1乃至図3を参照して、本実施の形態におけるLANシステムの動作を説明する。まず、送信側装置1と受信側装置10及び11とは、最初から送受信を行うため、本発明の実施の形態に基づく手段によらなくともよいCDデータの授受約定を結び、送信側装置1は以下の手順で送信を開始し、受信側装置10及び11は受信を開始することができる。しかし、受信側装置7は、後述するように、途中から受信を開始するため、本実施の形態に基づく手段によりデータフレームを構成することが必要である。
【0021】
まず、送信側装置1の方から本実施の形態におけるCDデータ通信装置の動作を説明する。CDメカニズム・サーボ系及びCD信号処理部2は、CDデータを、例として図2のタイミング図で示すような、1ビットシリアル(直列)のCDデータ、CDデータビット同期クロック及びLR識別信号を合計3本の信号線を用いて直並列変換部3に出力する。直並列変換部3はCDデータビット同期クロックで1ビットシリアルのCDデータをサンプリングし、LR識別信号の変化点を検知して左チャンネル及び右チャンネル、それぞれ16ビットのパラレル(並列)データに変換してメモリー4に出力する。
【0022】
直並列変換部3は送信開始後最初のLR識別信号(図2に示す)の立ち上がり(あるいは立ち下がりでもよい)を検出することにより、メモリー4に書き込まれたCDデータは左チャンネル(あるいは右チャンネルでもよい)であると、システムごとに一意に決めることができる。
【0023】
メモリー部4は、直並列変換部3から書き込まれたデータ数(1データ/1バイト)から通信制御部6へ送出したデータ数を減じたデータ数をカウンタ5に記録するとともに、通信制御部6が要求するデータ数とカウンタ5に記録されたデータ数の少ない方を越えない最大4の倍数分のデータを通信制御部6の要求に応じて出力する。
【0024】
本実施の形態におけるCDデータ通信装置において、送信開始後最初の通信制御部6の要求に対し、左チャンネル(または右チャンネル)の上位(または下位)8ビットのいずれから通信制御部6に送出するかをシステムごとに決めておくことにより、LAN上を送信する各可変長パケット中のCDデータの先頭バイトがどのバイトかを一意に決めることができる。例えば、左チャンネル上位、左チャンネル下位、右チャンネル上位及び右チャンネル下位の順番を繰り返すように並べると、CDデータの数は4の倍数であるから、可変長パケットの先頭CDデータは常に左チャンネル上位であり、可変長パケットの最終CDデータは右チャンネル下位であると決めることができる。
【0025】
次に、上記の手順により送信側装置1からCDデータが送出されているときに、受信側装置7が任意番目以降のデータフレームの可変長パケットを受信する場合を考える。受信側装置7の通信制御部8は受信した可変長パケットからCDデータを抽出し直並列変換部9に書き込む。直並列変換部9は受信したデータフレームの可変長パケットの先頭バイトが、左チャンネル上位、左チャンネル下位、右チャンネル上位及び右チャンネル下位の4種類のバイトの何れであるかが既知であるため、LR識別信号を含み、図2に示す信号形式を再生することができる。
【0026】
尚、本実施の形態においては、適用するデータフレームを上記従来のトークン・リングで使用するものについて説明したが、他の如何なる形式のデータフレームに対しても適用することができる。
【0027】
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、データフレームの可変長パケット内に含まれたCDデータのバイト数が4の倍数になるよう構成し、可変長パケットの先頭バイトが、16ビットCDデータの右チャンネルかまたは左チャンネルの上位バイトかまたは下位バイトに、システムごとに一意に決めるようにしたことにより、LANに接続された機器間で、CDデータを可変長のパケットにより同報通信中に、同じくこのLANに接続されている他の機器が途中からその通信に参加して受信を開始する場合、既に通信中の任意番目のデータフレームのパケットからCDデータを受信開始しても、左チャンネル上位、左チャンネル下位、右チャンネル上位及び右チャンネル下位の4種類の何れであるかを受信側で正しく判別することができる。
【0028】
【発明の効果】
本発明は、上記のように構成し、特に、データフレームの可変長パケット内に含まれるCDデータのバイト数が4の倍数になるように構成し、可変長パケットの先頭バイトが、16ビットCDデータの右チャンネルかまたは左チャンネルの上位バイトかまたは下位バイトに、システムごとに一意に決まるようにしたことにより、可変長パケットの先頭バイトが16ビットCDデータの右チャンネルかまたは左チャンネルの上位バイトかまたは下位バイトのいずれかを判別するための識別子を使用せず、送受信側装置を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるCDデータ通信装置を適用したLANシステムの構成を示す図
【図2】図1に示すLANシステムで用いられるCDデータ信号の形式を示すタイミング図
【図3】図1に示すCDデータ通信装置において形成される可変長パケットを有するデータフレームの構成を示す図
【図4】従来のトークン・リング方式のLANで用いられるトークンの構成を示す図
【図5】図4に示すトークン・リング方式のLANで用いられるデータフレームの構成例を示す図
【符号の説明】
1 送信側装置
2 CDメカニズム・サーボ系及びCD信号処理部
3 直並列変換部
4 メモリー部
5 カウンタ
6 通信制御部
7 受信側装置
8 通信制御部
9 直並列変換部
10、11 受信側装置7と同一構成の受信側装置
13 トークン
14 CDデータ
15 トークン
16 データフレーム
Claims (3)
- ローカルエリアネットワークに接続され、可変長パケット内にCDデータを搭載したデータフレームを送信する送信側装置と、ネットワークを通して前記データフレームを受信する受信側装置とからなるCDデータ通信装置であって、前記送信側装置は送信するデータフレームの構成を、前記可変長パケット内に含まれるCDデータのバイト数を4の倍数とし、前記可変長パケットの先頭バイトを、16ビットCDデータの右または左チャンネルの上位または下位バイトに、システムごとに一意に定めるようにしたことを特徴とするCDデータ通信装置。
- 前記送信側装置は、1ビット直列のCDデータを16ビット並列の並列データに変換する直並列変換部と、16ビットの並列データを記憶するメモリー部と、直並列変換部からメモリー部に書き込まれたデータ数から通信制御部へ送出したデータ数を減じたデータ数を記録するカウンタとからなり、前記直並列変換部は最初のLR識別信号の変化点を検知して、先頭バイトが左チャンネルか右チャンネルかを一意に決め、前記メモリー部は、前記通信制御部が要求するデータ数とカウンタに記録されたデータ数の少ない方を越えない4の倍数で最大の数のCDデータを、予め定めた上位バイトが先かまたは下位バイトが先かの順序に従い、通信制御部の要求に応じて出力するようにしたことを特徴とする請求項1記載のCDデータ通信装置。
- 可変長パケット内にCDデータを搭載したデータフレームをローカルエリアネットワークに対して送信し、ローカルエリアネットワークから前記データフレームを受信する各工程からなるCDデータ通信方法であって、前記送信するデータフレームの可変長パケット内に含まれるCDデータのバイト数を4の倍数とし、この可変長パケットの先頭バイトを、16ビットCDデータの右または左チャンネルの上位または下位バイトに、システムごとに一意に定めるようにしたことを特徴とするCDデータ通信方法。
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