JP3825009B2 - メタルハライドランプ - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は、イオン化可能充填物が存在する放電空間を囲むセラミック壁を持つ放電管が設けられ、相互距離EAである先端部を有する二つの電極が、前記放電空間内に配置され、該放電空間は、少なくとも前述の距離EAにわたって内径Diを持つメタルハライドランプに関する。
【0002】
【背景技術】
冒頭に述べた種のランプは、欧州特許出願公開第EP-A-0 215 524号(PHN 11.485)から既知である。高効率と優れた色質(とりわけ、平均演色評価数がRa≧80で、色温度Tcが2600Kと4000Kとの間である)とが協働する前記既知のランプは、とりわけ屋内照明用の光源として非常に適している。このランプの構造は、ハロゲン化ナトリウム(sodium halide)がランプの充填物の成分として用いられ、Na−D線におけるナトリウム発光の強い広がり(widening)及び反転(inversion)がランプの動作中に生じる場合に、良好な演色性が可能になるという認識に基づいている。これは、例えば、1170K(900°C)という放電管内における高い最冷点部温度Tkpを要求する。Na−D線の反転及び広がりは、相互距離Δλの二つの最大値を持つスペクトルをなす発光帯域の形態をとることを必然的に含む。Tkpが高い値を持つべきであるという要求は、実用的な状況下において、放電管壁に対する石英または石英ガラスの使用を排除し、この放電管壁にセラミック材料の使用を必須にさせる。
【0003】
本願の明細書及び特許請求の範囲内の“セラミック壁”なる語は、例えばサファイア即ち密に焼結した多結晶酸化アルミニウム(Al2O3)等の金属酸化物、及び例えば窒化アルミニウム(AlN)等の金属窒化物の壁を包含すると理解されたい。
【0004】
前記既知のランプは、良好な演色性と、比較的広範囲の色温度とを合わせ持っている。放電管の充填物は、少なくともハロゲン化ナトリウム(Na halide)及びハロゲン化チタン(Ti halide)を有している。さらに、放電管は、好ましくは、スカンジウム(Sc)、ランタン(La)、並びにランタノイドのジスプロシウム(Dy)、ツリウム(Tm)、ホルミウム(Ho)及びエルビウム(Er)により形成されるグループから少なくとも一つの成分を含有している。前記既知のランプは、0.9≦EA/Di≦2.2という事実があるように比較的短い放電管を持ち、実用的なランプに関して50W/cm2以上という高い壁負荷を持つ。ここで、この壁負荷は、ランプ電力と電極先端部間に位置される放電管壁の部分の外側表面積との商として規定される。
【0005】
前記既知のランプの不利な点は、全般照明目的に対して比較的限られた効率しか持たないということである。
【0006】
米国特許第US-A-4,972,120号は、適度な色質(3000K≦Tc≦4000K;Raは略々50〜60)を持つ白色光を放射し、比較的高い効率を持つランプを開示している。しかしながら、このランプは、放電を励起するためのソレノイド電界を要求し、この目的のために、該ランプには、放電管の周囲に多量に巻かれた外部コイルが設けられている。このコイルは、1MHz以上の非常に高い周波数で動作されるべきである。このランプにより放射される光自体は全般照明目的に対して有用であるが、このランプの例外的な構造及びこれに必要とされる特別の給電装置が、全般照明目的に対する該ランプの使用をそれ程実用的ではないものにする。
【0007】
米国特許第US-A-3,786,297号は、非常に高い効率を持ち且つ電極が設けられた放電ランプを記載している。この目的のための放電管の充填物は、少なくともハロゲン化セシウム(Cs halide)、及びランプ動作中において3気圧以上の圧力を持つ比較的多量の(略々3mg/cm3と20mg/cm3との間の)水銀(Hg)を有している。セシウムは低いイオン化電圧を持つが、セシウムからの放射は、かなりの部分に関して、スペクトルの可視部分外にある。このランプにより放射される光は、全般照明に使用するにはそれ程適さない色質を持つことが分かった。多量に水銀を使用することは、環境上の理由のため望ましくない。
【0008】
電極が嵌合され且つ高効率を持つメタルハライドランプの重大な不利な点は、放電で生じる螺旋不安定性、及び放電管の充填物における付加的な分離という重大な危険性である。
【0009】
【発明の開示】
本発明は、全般照明目的に適した高効率を持つメタルハライドランプを得るための手段を提供することを目的とする。
【0010】
本発明によれば、冒頭で述べられた種のランプが、この目的のために、前記イオン化可能充填物がヨウ化ナトリウム(NaI)及びヨウ化セリウム(CeI3)を有し、EA/Di>5の関係が満たされることを特徴とする。
【0011】
本発明によるランプは、高効率を良好な色質(Ra≧40、色温度Tcが2800≦Tc≦6000K)と組合わせて実現できる利点を持ち、これは当該ランプを全般照明源として使用することに非常に適したものにしている。放電アークが、電極間隔即ち放電アーク長に対する比較的小さな径に起因する放電管の壁により包囲され、これにより直線的な放電アークが実現される。驚くべきことに、放電管の壁は熱を受けるが、これは、熱応力に起因する放電管壁の破壊の危険性が非常に小さいようなものであることが分かった。螺旋不安定性及び分離の発生も、これによりかなり防がれることが分かった。
【0012】
放電アークが包囲される事実は、放電管壁のセラミック材料の良好な熱伝導性が該放電管壁内の熱応力を減少させるための手段として有利に用いられることを意味する。これは、壁負荷に対して好ましくは大きくて30W/cm2を選択することによりさらに有利に作用する。
【0013】
壁温度及び放電管壁内の熱応力の制御における更なる向上は、壁厚を適切に選択することにより実現することができる。セラミック壁の良好な熱伝導性は、このセラミック壁が少なくとも1mmの厚さを持つ場合に、更に有利に利用される。壁厚の増加は、ここでは、放電管壁による熱放射の増加だけでなく、電極間に位置する壁の部分から放電管の比較的冷たい端部へのとりわけ良好な熱伝達を促進する結果になる。これにより、放電管の壁にわたって発生する温度差は依然として200K〜250Kに限られたままであることが実現される。壁厚の増加はまた、壁負荷の減少に至る。
【0014】
EAの増加を通じたEA/Diの比の増加も、壁負荷の減少をもたらす。しかしながらこの場合、放電管壁における放射損失の増加が起こり、従ってランプ動作中放電管の熱損失が増加する。これは、全ての他の環境が同じままで、Tkpの降下に至るであろう。
【0015】
高効率及び良好な色質を得るために、十分に高い濃度のナトリウム(Na)及びセリウム(Ce)が存在すべき必要性があり、これはとりわけΔλの値に現れる。Δλの値は、とりわけ、ヨウ化ナトリウム:ヨウ化セリウムのモル比及びTkpのレベルに関連付けられる。本発明によるランプに関しては、Δλが比較的低い値、好ましくは2nm〜6nmの範囲内にある値を持つ場合に満足することが分かった。実験で、Δλの所望の値は、早くも1100KのTkpのレベルが与えられて実現できることが分かった。従って、1100Kの値は、ランプ動作中Tkpに要求される最小値である。好ましくは、1200K以上をTkpに関して実現する。
【0016】
Δλの上述の範囲の利点は、Tkpに関し限られた範囲で十分であることである。
従って、非常に高いTkpの値を用いる必要がなく、これは長いランプ寿命を達成するために有利である。明らかに、セラミック壁材料がより長期間持ちこたえることができる最大温度よりもTkpが低いことが、いかなる場合において確実になされるべきである。
【0017】
更なる実験が、Tkpに関する最大値として1500Kを選択することが望ましいことを示した。Tkp>1500Kで放電管内で優勢になる温度及び圧力においては、放電管壁の化学的腐食作用がランプ寿命を許容できない程短くするようになる。好ましくは、密に焼結したAl2O3が放電管壁に使用される場合Tkpは大きくて1400Kである。
【0018】
本発明によれば、ヨウ化ナトリウム:ヨウ化セリウムのモル比は、好ましくは、3と25との間である。3よりも低い比に関しては、一方において、効率が許容できないほど低くなり、他方において、ランプにより放射される光が過度の量の緑色を含有することが分かった。光の色補正は、例えば放電管のイオン化可能充填物へ塩を添加することにより可能だが、この場合効率が損なわれる。25よりも高い比の場合、セリウムのランプの色質への影響が、これらの色質が既知の高圧ナトリウムランプの色質に非常に類似するように小さくなる。
【0019】
ランプが全般照明目的に適するべきである場合、広く用いられている高圧ナトリウムランプにおける当該用途に通例のものに匹敵する効率が実のところ要求される。これら高圧ナトリウムランプの効率は、一般的に、100lm/W〜130lm/Wの範囲内にある。これら実在している高圧ナトリウムランプの不利な点は、放射される光が白色の代わりに黄色であり、平均演色評価数Raの値が略々20ということである。許容できるRa値は、しかしながら、全般照明用には少なくとも40である。好ましくは、Ra値は少なくとも45であり、とりわけ、50〜70の範囲に値がある場合に有利である。比較のために、全般照明用に実用されている高圧水銀ランプ及びメタルハライドランプは、各々、略々50lm/Wで90lm/Wの最大値に及ぶ効率を持ち、50と90との間にあるRa値を持つ。
【0020】
希ガスが、大抵、ランプ始動用に放電管のイオン化可能充填物に添加される。希ガスの充填圧の選択を通じてランプの測光特性に影響を与えることができる。さらに、金属、例えば水銀が、所望のランプ電圧を実現するために添加されても良い。亜鉛(Zn)もこのために適している。亜鉛はまた、比較的高いTc値を実現するためにも適している。亜鉛は、金属の形態で添加されても良い。他の例においては、亜鉛を塩の形態、例えばヨウ化亜鉛(ZnI2)の形態で充填物に添加することができる。
【0021】
本発明による上述の及び他の特徴は、図面(縮尺通りではない)を参照してより詳細に説明されるであろう。
【0022】
【発明を実施するための最良の形態】
図1は、イオン化可能充填物を含有する放電空間11を囲むセラミック壁を持つ放電管3が設けられたメタルハライドランプを示している。各先端部の相互距離がEAである二つの電極が、前記放電空間内に配置され、前記放電管は、少なくともこの距離EAにわたって内径Diを持つ。前記放電管は、狭い介在空間を持って該放電管内に位置される電極4、5に対する電流貫通導体(図2:40、41、50、51)を囲み、前記放電空間から遠い端部において融解セラミック接合(図2:10)により気密的にこの導体に結合されているセラミック突出プラグ34、35により一の側で閉じられている。前記放電管は、一方の端部に口金2が設けられた外側バルブ1により包囲されている。放電は、当該ランプが動作している際に、電極4、5の間に延びるであろう。電極4は、電流導体8を介して口金2の第1の電気接点を形成する部分に接続される。電極5は、電流導体9を介して口金2の第2の電気接点を形成する部分に接続される。(縮尺通りではない)図2により詳細に示される前記放電管は、セラミック壁を持ち、内径Diを持つ円柱状部分から形成される。この円柱状部分は、関連する端壁部32a、32bにより各端部で境界付けられ、これら端壁部32a、32bは各々、前記放電空間の端面33a、33bを形成する。これら端壁部各々は開口を持ち、この開口内で、セラミック突出部34、35が、焼結接合Sによりこれら端壁部32a、32b内に気密的に固着される。セラミック突出プラグ34、35は各々、先端部4b、5bを持つ関連する電極4、5の電流貫通導体40、41、50、51を狭く囲む。前記電流貫通導体は、前記放電空間から遠い側において融解セラミック接合10により気密的にセラミック突出プラグ34、35に結合される。
【0023】
前記電極の先端部4b、5bは、相互距離EAで配置される。前記電流貫通導体は各々、例えばMo−Al2O3サーメットの形態のハロゲン化物抵抗性部分41、51と、融解セラミック接合10により気密的に関連する端部のプラグ34、35に固着される部分40、50とを有している。前記融解セラミック接合は、Moサーメット40、41上をある程度の距離、例えば略々1mmにわたって延びる。前記部分41、51は、Mo−Al2O3サーメットからではなく他の方法で形成することが可能である。他の可能な構造は、例えば、欧州特許出願公開第EP-0 587 238号(米国特許第US-A-5,424,609号)から知られている。とりわけ適した構造は、前記と同一材料のピンの周りに施されたハロゲン化物抵抗性コイルであることが分かった。モリブデン(Mo)は、強ハロゲン化物抵抗性材料としての使用に非常に適している。前記部分40、50は、膨張係数が前記端部のプラグの膨張係数に適切に対応するような金属から作られる。例えば、ニオブ(Nb)が、この目的のために非常に適した材料である。前記部分40、50は、簡略化されて示されるように電流導体8、9に結合される。上述の貫通構造は、所望に応じたいかなる点灯位置でランプを動作させることを可能にする。
【0024】
各電極4、5は、各々、先端部4b、5b近傍にコイル4c、5cが設けられた電極ロッド4a、5aを有している。前記突出セラミックプラグは、焼結接合Sにより気密的に端壁部32a、32b内に固着される。この場合、前記電極の先端部は、前記端壁部により形成される端面33aと33bとの間に位置する。本発明によるランプの他の実施例においては、突出セラミックプラグ34、35に、端壁部32a、32bの背後側で窪みが設けられる。この場合、前記電極の先端部は、前記端壁部により規定される端面33a、33b内にかなり位置する。
【0025】
図に示される本発明によるランプを実用的に実現する場合、定格ランプ電力は、150Wである。高圧ナトリウムランプを動作させるために実在している装置で動作させるのに適したランプ(改装ランプ)は、91Vのランプ電圧を持つ。放電管のイオン化可能充填物は、0.7mgの水銀(<1.6mg/cm3)及び8mgのモル比7:1のナトリウムとセリウムとのヨウ化物塩を有している。水銀は、ランプ電圧が80Vと100Vとの間になることを確実にするように働き、これは改装要求のために必要とされる。さらに、前記充填物は、始動ガスとして250mbarの充填圧を持つキセノン(Xe)を有している。
【0026】
前記電極の先端部間の間隔EAは32mmであり、内径Diは4mmであり、故に、EA/Diの比は8である。放電管の壁厚は1.4mmである。従って、このランプは、21.9W/cm2の壁負荷を持つ。
【0027】
前記ランプは、動作状態で130lm/Wの効率を持ち、これは、2000時間の動作寿命後126lm/Wに降下した。ランプにより放射された光は、各々58及び3900KのRa及びTcに関する値を持つ。ランプにより放射された光は、(.395,.416)の値を持つ色度(color point)(x,y)を持ち、これは、(.05,.05)未満だけ黒体軌跡(blackbody line)外に位置している。黒体軌跡は、黒体即ち完全放射体の色度の組により形成される。黒体軌跡から上方にわずかだけずれた色度を持つ光は、全般照明目的用の白色光として関連付けられる。最冷点部温度Tkpはここでは1200Kであり、Δλの値は3.3nmである。250mbarのアルゴン(Ar)を、匹敵するランプの希ガスとして用いた。これは、匹敵する測光特性を持つランプに結果としてなった。比較のため、前記と同一の出力定格の高圧ナトリウムランプ(Philips製、SON PLUS型)は、110lm/Wを持ち、Tc=2000K及びRa=21で黄色光を放射することに注意されたい。高圧水銀放電ランプ(Philips製、HPL Comfort型)は、本発明によるランプの色質と匹敵する色質を持つ光を放射するが、効率が、50〜60lm/Wに過ぎない。変形例として、唯一の変更点で、ヨウ化ナトリウムとヨウ化セリウムとのモル比が25:1に変えられ、これは80Vのランプ電圧で124lm/Wの効率、2820Kの色温度及び41の演色評価数に結果としてなった。Tkpはこれらの状況下で1200Kであり、Δλの値は4nmである。色度の座標は、(0.459;0.423)であり、このランプにより放射される光の測光特性は、全般照明目的にすれすれで許容可能である。
【0028】
他の実現例においては、ランプに水銀がない。このランプは、32mmの電極間隔EA及び4mmの内径Diを持つ。放電管の充填物は、8mgのモル比7:1のヨウ化ナトリウム/ヨウ化セリウム及びキセノンを有している。壁負荷は、21.9W/cm2である。1250mbarのキセノン充填圧を持つ第1の実施例においては、ランプにより消費される電力が150Wであり、ランプ電圧は1220KのTkpに関し47Vである。このランプの実施例においてΔλは4.1nmであり、効率は150lm/Wであり、色温度Tcは3300Kであり、平均演色評価数Raは49である。色度の座標(x;y)は(0.436;0.446)である。このランプの第2の実施例においては、キセノン充填圧が500mbarである。この第2の実施例のランプ電圧は45Vであり、Δλは3.8nmであり、効率は145lm/Wであり、Tcは3600Kであり、Raは53であり、(x;y)は(0.421;0.447)である。
【0029】
これと同一の幾何学的形状及び1250mbarのキセノンを持つさらなる変形例においては、ヨウ化ナトリウム:ヨウ化セリウムのモル比が5:1に変えられた。このランプは、185Wの電力で動作される。これらの状況下で、Tkpの値は4.5nmのΔλに関し1240Kであり、ランプ電圧は53Vであり、効率は177lm/Wであり、Tcは4232Kであり、Raは61であり、(x;y)は(0.394;0.457)である。この場合の壁負荷は27.1W/cm2である。ここで述べられた水銀を持たないランプは、電子安定器回路により生成される方形波電圧により動作される。
【0030】
変形された幾何学的形状を持つ本発明によるランプが、150Wの出力定格、66mmの電極間隔、2.6mmの内径及び1250mbarのキセノン充填圧で製造された。このランプの第1の実施例においては、充填物が8mgのモル比7:1のヨウ化ナトリウム及びヨウ化セリウムを持つ。このランプは、119Vのランプ電圧及び125lm/Wの効率を持つ。Tkpは1250Kであり、Δλは3.1nmである。Tc、Ra及び(x;y)の値は各々、3480K、45及び(0.426;0.445)である。
【0031】
第2の実施例においては、ナトリウム塩とセリウム塩とのモル比が3:1である。第2の実施例のランプ電圧はこれらの状況下で130Vであり、効率は130lm/Wであり、Tcは4312Kであり、Raは61であり、(x;y)は1460KのTkpに関し(0.383;0.441)である。Δλの値は2.4nmである。これら二つの実施例も方形波電圧で動作された。
【0032】
他の実験で、150Wの出力定格及び添加物として亜鉛を持つ4個のランプが製造された。全てのランプは、7:1のモル比のヨウ化ナトリウム及びヨウ化セリウムを含有している。放電管の壁厚は、全ての場合において1.4mmである。第1のランプにおいては、内径が2.6mmであり、電極間隔が32mmである。亜鉛は、0.4mgのヨウ化亜鉛の形態で添加される。このランプのランプ電圧は95Vであり、効率は134lm/Wであり、Tcは4400Kであり、Raは63であり、色度の座標(x;y)は(0.378;0.429)である。Tkpは1370Kになり、Δλは3.9nmになることが分かった。
【0033】
第2のランプにおいては、電極間隔が42mmに増加され、亜鉛塩の量が0.2mgに減少された。110Vのアーク電圧において、Tkpは1350Kであり、Δλは3.7nmであり、効率は138lm/Wであり、Tcは4600Kであり、Raは64であり、色度の座標(x;y)は(0.368;0.436)である。
【0034】
第1のランプに匹敵するが、第3のランプの放電管の内径は40mmに増加された。亜鉛は、この場合金属の形態で4mgの量添加された。これは、3.3nmのΔλに関しTkpが1250Kに減少した。このランプは85Vのランプ電圧を持つ。効率は、4000KのTc値、62のRa値及び(0.395;0.427)の色度の座標に関し115lm/Wである。
【0035】
第4のランプにおいては、2mgの金属亜鉛が、第2のランプと匹敵するが40mmに増加された内径を持つ放電管内に添加される。これは、1230KへのTkpのさらなる降下及び3.2nmのΔλに結果としてなる。ここで、ランプ電圧は89Vであり、効率は111lm/Wであり、色温度は3900Kである。Ra値は59になることが分かり、色度の座標(x;y)は(0.402;0.432)である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるランプを図的に示す。
【図2】 図1のランプの放電管を詳細に示す。
【符号の説明】
1 外側バルブ
2 口金
3 放電管
4 電極
4b 電極の先端部
5 電極
5b 電極の先端部
11 放電空間
Claims (3)
- イオン化可能充填物が存在する放電空間を囲むセラミック壁を持つ放電管が設けられ、相互距離EAである先端部を有する二つの電極が、前記放電空間内に配置され、該放電空間は、少なくとも前述の距離EAにわたって内径Diを持つメタルハライドランプにおいて、
前記イオン化可能充填物はヨウ化ナトリウム及びヨウ化セリウムを有し、水銀を有することなく、EA/Di>5の関係が満たされ、前記ヨウ化ナトリウム及び前記ヨウ化セリウムは、3〜25の範囲内にあるヨウ化ナトリウム:ヨウ化セリウムのモル比で存在することを特徴とするメタルハライドランプ。 - 請求項1に記載のランプにおいて、
前記ランプの前記放電管は、30W/cm2以下の壁負荷値を持つことを特徴とするランプ。 - 請求項1又は2に記載のランプにおいて、
前記セラミック放電管の前記壁は、少なくとも前述の距離EAにわたって少なくとも1mmの厚さを持つことを特徴とするランプ。
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