JP3824512B2 - 撥水性熱接着シートの製造方法 - Google Patents

撥水性熱接着シートの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は例えば自動車のエンジンルームのフードサイレンサー等に使用される撥水性熱接着シートの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば自動車のエンジンルームのフードサイレンサーは、多孔質シート表面に繊維シートからなる表皮材を接着した構成を有する。上記多孔質シート表面に上記表皮材を接着する場合には通常ホットメルトシートが使用されていたが、該ホットメルトシートは通気性がなく、フードサイレンサーの防音性を阻害する。
【0003】
したがって最近では多孔質シート表面に表皮材を接着する場合、ホットメルト接着剤粉末が使用されている。この場合には表皮材接着面にホットメルト接着剤粉末を付着させておき、該表皮材を多孔質シート表面に重ねて加熱圧着する。
【0004】
上記表皮材接着面にホットメルト接着剤粉末を付着させる方法としては、該表皮材接着面にホットメルト接着剤粉末を散布する方法や、ホットメルト接着剤を水に分散させた水性分散液をスプレーし乾燥する方法等が適用される。
【0005】
しかし表皮材である繊維シートの表面にはケバがあり、ホットメルト接着剤粉末がケバの根本まで入り込むと、該ホットメルト接着剤粉末がケバで被覆され、接着に有効に働かなくなる恐れがある。
そこで最近ではホットメルト接着剤粉末の水性分散液に構造粘性を付与した上で繊維シート接着面にスプレーすることが提案されている(WO00/52110)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
例えば自動車のエンジンルームのフードサイレンサーの場合には、表皮材表面に水が付着しても浸み込まないように撥水処理が施される。表皮材に撥水処理を施すには、(1) まず表皮材に撥水剤水性液を含浸せしめ加熱乾燥してから、接着面にホットメルト接着剤粉末水性分散液をスプレーし加熱乾燥する方法、(2) ホットメルト接着剤粉末水性分散液に撥水剤を添加して表皮材接着面にスプレーする方法。
【0007】
上記(1) の方法にあっては、加熱乾燥工程が2度必要となり、特に長尺シートを加工する場合には加熱乾燥炉を2個通さなければならないので手間がかゝり設備費も高くなる。
特に最初に表皮材に撥水剤水性液を含浸せしめて加熱乾燥すると、その後に表皮材接着面にホットメルト接着剤粉末水性分散液をスプレーした際、該水性分散液にはじきを生じて均一に該水性分散液を塗布することが出来ないと云う問題点がある。
【0008】
上記(2) の方法にあっては、加熱乾燥工程は1段となるが、ホットメルト接着剤粉末水性分散液が構造粘性を有しているから、該撥水剤を含む水性分散液は表皮材接着面にとどまり、表皮材表面には浸透しにくいので表皮材表面に撥水性が充分付与されない。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、撥水剤水性液を繊維シート(3A)に含浸せしめた後、未乾燥状態において該繊維シート(3A)表面に構造粘性を有するホットメルト接着剤粉末(4) 水性分散液をスプレーし、乾燥することによって該繊維シート(3A)表面のケバ上端部に該ホットメルト接着剤粉末(4) を付着せしめる撥水性熱接着シート(1) の製造方法を提供するものである。
該ホットメルト接着剤粉末(4) 水性分散液はアルカリ増粘タイプの増粘剤によって構造粘性を付与されていることが好ましく、また該撥水剤水性液および/また該ホットメルト接着剤粉末(4) 水性分散液には難燃剤が添加されていてもよい。
【0010】
【作用】
繊維シート(3A)に該撥水剤水性液を含浸せしめた後、未乾燥状態において該繊維シート表面にホットメルト接着剤粉末(4) 水性分散液をスプレーするから、該水性分散液は該繊維シート(3A)接着面においてはじかれることがなく、均一に塗布される。
更に該水性分散液は構造粘性を有するから、該繊維シート(3A)接着面にスプレーした場合、該水性分散液は該繊維シート(3A)接着面でたれ等を起こしにくいので、該水性分散液を該繊維シート(3A)接着面に所定量均一に塗布することが容易になり、かつ該水性分散液は該繊維シート(3A)接着面のケバの内部まで入りにくいので、ホットメルト接着剤粉末(4) は殆どケバの先端面に付着することになる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
〔撥水剤水性液〕
本発明において繊維シートの撥水処理に使用される撥水剤としてはパラフィン、ワックス等の炭化水素誘導体、脂肪酸誘導体、オルガノポリシロキサン、フルオロカーボン、脂肪酸ジルコニウム塩等の一般的なものが使用され、これら撥水剤は水性分散液あるいは水性エマルジョン等の水性液の形で使用される。上記水性液中、撥水剤は通常0.05〜20重量%の範囲で含有される。
【0012】
〔ホットメルト接着剤粉末水性分散液〕
本発明において用いられるホットメルト接着剤は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体等のポリオレフィン系樹脂、または該ポリオレフィン系樹脂の変性物、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエステル共重合体、ポリアミド、ポリアミド共重合体等の単独または二種以上の混合物であり、該ホットメルト接着剤の粉末は、通常50〜300メッシュ程度のサイズとされる。
【0013】
上記ホットメルト接着剤粉末は水に分散され水性分散液が調製されるが、該水性分散液に構造粘性を与えるには、水溶性の増粘剤を添加する。上記水溶性の増粘剤としてはポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリメタクリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸アンモニウム等のポリアクリル酸やポリメタクリル酸の塩類、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ビスコース、澱粉、変性澱粉、カゼイン、ゼラチン、アラビアガム、ペクチン等が例示される。
上記水溶性増粘剤は水に溶解させる場合に継粉になり易い。したがって本発明において特に望ましい増粘剤は、アルカリ増粘タイプの増粘剤である。
【0014】
上記アルカリ増粘タイプの増粘剤として望ましい第1の増粘剤は、アルカリ増粘タイプのアクリル系共重合体エマルジョンであり、望ましい第2の増粘剤は、微架橋型のポリアクリル酸である。
該アルカリ増粘タイプのアクリル系共重合体としては、アクリル酸エステルとα,β−不飽和カルボン酸との共重合体や、アクリル酸エステルと、該アクリル酸エステルと共重合可能な他のビニル単量体と、α,β−不飽和カルボン酸との多元共重合体等を使用することができる。
【0015】
該アクリル酸エステルとしては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n-プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n-ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t-ブチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n-プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n-ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタクリレート、β−ヒドロキシエチルメタクリレート、β−ヒドロキシプロピルアクリレート、β−ヒドロキシプロピルメタアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等が挙げられる。
【0016】
該α,β−不飽和カルボン酸としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、アトロパ酸、シトラコン酸等が挙げられる。
【0017】
上記アクリル酸エステルと共重合可能な他のビニル単量体としては、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル等のエーテル類、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類、(メタ)アクリロニトリル等のシアノ基含有単量体、(メタ)アクリロイルイソシアネート、m−イソプロペニル−α,α―ジメチルベンジルイソシアネート等のイソシアネート基含有単量体、ジアセトンアクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、N―ビニルアセトアミド等のアミド基含有単量体、p−スルホン酸スチレン、2−(アクリロイルアミノ)−2−メチルプロパンスルホン酸等のスルホン基含有単量体、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリエトキシシラン、メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト基含有単量体等が挙げられる。
【0018】
上記アクリル系共重合体エマルジョンにおいて、該α,β−不飽和カルボン酸は、該α,β−不飽和カルボン酸をアルカリによって塩にしたときに、該アクリル系共重合体が水溶性になるのに十分な量で該アクリル系共重合体に含まれる。該α,β−不飽和カルボン酸の量は、上記アクリル酸エステル、他のビニル単量体または該α,β−不飽和カルボン酸の種類によって異なるが、通常、共重合体中に20〜60重量%、好ましくは30〜50重量%含まれる。
【0019】
上記アクリル系共重合体は、その水溶性に悪影響を及ぼさない程度に架橋されていてもよい。この場合には、該共重合体中にジビニルベンゼン、メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジアリルフタレート等の多官能ビニル単量体を導入する。
【0020】
上記アルカリ増粘タイプのアクリル系共重合体エマルジョンを増粘剤としたホットメルト接着剤粉末水性分散液を調製するには、まず、該アクリル系共重合体エマルジョンおよびホットメルト接着剤の粉末を水に添加攪拌して、分散液とするのが好ましい。この段階では、該アクリル系共重合体エマルジョンは増粘していないため、均一に水に分散させることは極めて容易である。
なお、該ホットメルト接着剤の粉末は、アクリル系共重合体エマルジョンと同時に水に添加する必要はなく、任意の段階で水に添加すればよいが、好ましくは増粘前に添加する。
【0021】
上記ホットメルト接着剤粉末は、通常水に1〜60重量%の範囲で分散され、また上記アクリル系共重合体エマルジョンは、アルカリ増粘後の該ホットメルト接着剤水性分散液の粘度が50〜2000 mPa・s /25℃となるように該水に添加される。例えば、エチルアクリレートとメタクリル酸とを6:4の重量比で共重合させた共重合体の30重量%エマルジョンを使用する場合、該エマルジョンの添加量は0.1〜10重量%程度である。
【0022】
上記のようにアクリル系共重合体エマルジョンおよびホットメルト接着剤の粉末を水に添加し、均一に混合したら、アルカリを添加する。そうすると、該アクリル系共重合体に含まれるα,β−不飽和カルボン酸に由来するカルボン酸が塩となり、該共重合体は水溶性となって該分散液を増粘する。
該アルカリとしては、アンモニア、アミン;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物;石灰等のアルカリ土類金属の酸化物;炭酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、燐酸ナトリウム等のアルカリ金属の弱酸塩類等を使用することができる。
該アルカリの添加量は、通常分散液のpHが6〜9程度になるのを目安として決定する。
このようにアルカリ増粘タイプのアクリル系共重合体エマルジョンを増粘剤としたホットメルト接着剤粉末水性分散液は、塑性流動を示し、該ホットメルト接着剤粉末の沈降が実質的に防止される。
【0023】
一方、望ましい第2の増粘剤である微架橋型のポリアクリル酸は、通常、以下の析出重合法によって製造することができる。
溶媒として、アクリル酸は溶解し、ポリアクリル酸は溶解しないもの、例えばベンゼン、酢酸エチル、シクロヘキサン、トルエン等の有機溶剤またはこれらの混合物を使用し、該溶媒中にてアクリル酸、架橋剤および重合開始剤を混合する。
架橋剤としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、テトラアリロキシエタン、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート等の多官能ビニル単量体や、アリルサッカロース等の糖類などを使用することができる。該架橋剤は、アクリル酸に対して通常1%以下、好ましくは0.05%前後の量で使用される。
【0024】
重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、メチルエチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサナート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等の過酸化物系重合開始剤や、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4’−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス−2−シクロプロピルプロピオニトリル、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1’−アゾビスシクロヘキサン−1−カルボニトリル、2−フェニラゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス−N,N’−ジメチレンイソブチラミジン等のアゾ系重合開始剤を使用することができる。
【0025】
以上のようにして溶媒中にてアクリル酸を重合させると、微架橋型のポリアクリル酸が粉状に析出する。析出したポリアクリル酸は、乾燥させて粉末とする。このようにして得られるポリアクリル酸は、水溶性が維持される程度の低密度で架橋されている。なお、該ポリアクリル酸の架橋密度が高くなると、該ポリアクリル酸は水膨潤性になって水に溶解し難くなり、架橋密度が更に高くなると水不溶性になる。
【0026】
上記微架橋型のポリアクリル酸を増粘剤としたホットメルト接着剤粉末水性分散液を調製するには、まず、該微架橋型のポリアクリル酸およびホットメルト接着剤の粉末を水に添加攪拌して、分散液とするのが好ましい。この段階では、該微架橋型のポリアクリル酸はあまり増粘しておらず、また継粉になり難いため、均一に水に分散させることは比較的簡単である。
なお、該ホットメルト接着剤の粉末は、微架橋型のポリアクリル酸と同時に水に添加する必要はなく、任意の段階で水に添加すればよいが、好ましくは増粘前に添加する。
上記ホットメルト接着剤粉末は、通常水に1〜60重量%の範囲で分散され、また上記微架橋型のポリアクリル酸は、最終的に(中和増粘させる場合も含めて)該ホットメルト接着剤分散液の粘度が50〜2000 mPa・s /25℃となるように該水に添加される。
【0027】
上記のように水に添加した微架橋型のポリアクリル酸は、溶解して該水(分散液)を増粘するが、更に粘度を上げるためには、アルカリで中和する。アルカリで中和すると、該ポリアクリル酸のポリマー骨格に沿ってマイナス電荷が発生し、該マイナス電荷が相互に反発することにより、屈曲・彎曲している該ポリマー骨格が伸び、該水を更に増粘(または少量で増粘)せしめることができる。
該アルカリとしては、アンモニアや、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、アミノメチルプロパノール、トロメタミン、テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン等のアミン類を使用するのが好ましいが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を使用することもできる。該アルカリの添加量は、通常分散液のpHが6〜9程度になるのを目安として決定する。
【0028】
なお、上記微架橋型のポリアクリル酸中におけるカルボキシル基の一部は、アルカリによってあらかじめ塩にされていてもよいが、中和度が高いと水に分散したときに継粉になり易いため、中和度は継粉にならない程度に低く設定する必要がある。
【0029】
このように微架橋型のポリアクリル酸を増粘剤としたホットメルト接着剤粉末水性分散液は、塑性流動を示し、該ホットメルト接着剤粉末の沈降が実質的に防止される。
【0030】
なお、本発明のホットメルト接着剤粉末水性分散液における増粘剤として、アルカリ増粘タイプのアクリル系共重合体エマルジョンと、微架橋型のポリアクリル酸とを併用することもできる。
【0031】
上記ホットメルト接着剤粉末水性分散液には、例えば高級アルコールサルフェート(Na塩またはアミン塩)、アルキルアリルスルホン酸塩(Na塩またはアミン塩)、アルキルナフタレンスルホン酸塩(Na塩またはアミン塩)、アルキルナフタレンスルホン酸塩縮合物、アルキルホスフェート、ジアルキルスルホサクシネート、ロジン石鹸、脂肪酸塩(Na塩またはアミン塩)等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキロールアミン、ポリオキシエチレンアルキルアマイド、ソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル等のノニオン性界面活性剤、オクタデシルアミンアセテート、イミダゾリン誘導体アセテート、ポリアルキレンポリアミン誘導体またはその塩、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、トリメチルアミノエチルアルキルアミドハロゲニド、アルキルピリジニウム硫酸塩、アルキルトリメチルアンモニウムハロゲニド等のカチオン性界面活性剤等の界面活性剤の一種または二種以上を分散剤として添加してもよい。
【0032】
また、上記ホットメルト接着剤粉末水性分散液には、更に、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、スチレン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、熱可塑性アクリル系樹脂、熱可塑性ポリエステル、熱可塑性ポリアミド、熱可塑性ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、レゾルシン樹脂、アルキルレゾルシン樹脂等の熱硬化性樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体等の合成樹脂エマルジョン;アクリルゴム、ブチルゴム、ケイ素ゴム、ウレタンゴム、フッ化物系ゴム、多硫化物系ゴム、グラフトゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ポリイソブチレンゴム、ポリブテンゴム、イソブテン−イソプレンゴム、アクリレート−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ピリジン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレンゴム、アクリロニトリル−クロロプレンゴム、スチレン−クロロプレンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体、スチレン−水素添加ポリオレフィン−スチレン共重合体、ブタジエン−スチレンプロック共重合体、スチレン−ゴム中間ブロック−スチレン共重合体等のブロック共重合体等の合成ゴムまたはエラストマーの粉末またはそれらのエマルジョンを添加してもよい。更に必要ならば、炭酸カルシウム、タルク、石膏、シリカ、カーボンブラック、木粉、クルミ粉、ヤシガラ粉、澱粉等の充填剤、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース類、顔料、染料、防虫剤、防腐剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、蛍光染料、界面活性剤、発泡剤、あるいはパラフィン、ワックス、シリコーン等の軟化剤、撥油剤、離型剤、可塑剤等を添加してもよい。
【0033】
なお、上記ホットメルト接着剤の粉末を水に分散せしめた分散液が、上記第三成分によってまたは別途添加されたアルカリによってアルカリ性になっている場合には、該分散液に上記アルカリ増粘タイプの増粘剤を添加混合することにより増粘せしめることができる。
【0034】
〔熱接着性シート〕
本発明の熱接着性シートに使用される繊維シートとしては、例えばポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ウレタン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、アセテート繊維等の合成繊維、パルプ、木綿、羊毛、ヤシ繊維、麻繊維、竹繊維等の天然繊維、ガラス繊維、炭素繊維、セラミック繊維、石綿等の無機繊維、あるいはこれらの繊維を使用した繊維製品のスクラップを解繊して得られた再生繊維等の一種または二種以上の繊維からなる編織物または不織布等がある。上記繊維シートの表面にはニードリングまたはタフティングによって立毛層が形成されてもよい。望ましい繊維シートとしては250℃以上の融点を有するポリエステル繊維、ポリアミド繊維、天然繊維、無機繊維等に200℃以下の融点を有するポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維等の一種または二種以上を混合した熱成形性不織布がある。
上記繊維シートにはまず撥水処理が施される。
【0035】
上記撥水処理にあっては、上記繊維シートを撥水剤水性液中に浸漬する。上記撥水剤の含浸量は該撥水剤水性液中の撥水剤濃度あるいは該撥水剤水性液の含浸量によって制御される。該撥水剤水性液の含浸量の制御は撥水剤水性液中において該繊維シートを絞りロールで絞ったり、該撥水剤水性液から繊維シートを取出した後、該繊維シートを絞りロールで絞ることによって行なわれる。
通常該繊維シート中に該撥水剤は固形分として0.01g/m2 〜20g/m2 程度含浸される。
【0036】
上記繊維シートに上記撥水剤水性液をスプレー法あるいは浸漬法等によって含浸した後、該繊維シート内に含浸されている該撥水剤水性液が乾燥しないうちに、上記ホットメルト接着剤粉末水性分散液を該繊維シート接着面にスプレーする。
上記ホットメルト接着剤粉末水性分散液を繊維シートの接着面にスプレーする方法としては、該水性分散液に直接高圧を加えて該水性分散液をエアスプレーする方法が好ましい。かかる方法によれば、該ホットメルト接着剤粉末水性分散液の粘度が高い場合であっても、該水性分散液を効率よくスプレー塗布することができる。このとき、該ホットメルト接着剤粉末水性分散液は必ずしも攪拌する必要はないが、攪拌してもよい。塗布量は、通常、固形分として1〜100g/m2 である。
なお、上記ホットメルト接着剤粉末水性分散液は、あらかじめ高濃度で製造しておき、使用時に水で所望の濃度に希釈して使用してもよい。
以上のようにしてスプレー塗布された該ホットメルト接着剤粉末水性分散液は、構造粘性を有するため、繊維シート接着面のケバの間に入り込まず、該ケバ表面に付着し、乾燥後には該ケバの先端部にホットメルト接着剤粉末が効率良く付着した状態が得られる。また、該ホットメルト接着剤粉末水性分散液は沈降のない状態で塗布されるため、該ホットメルト接着剤粉末は被塗面に均一に付着し得る。
【0037】
上記ホットメルト接着剤粉末水性分散液を該繊維シート接着面にスプレーする場合には、該接着面と反対の面から吸引するのが好ましい。このように吸引することにより、該ホットメルト接着剤粉末のスプレー時の衝撃による跳ね返りを防止し、該ホットメルト接着剤粉末を該繊維シート接着面に確実に吸着させることができる。
上記のように水性分散液をスプレー塗布したら、該繊維シートを加熱乾燥する。該加熱乾燥の条件としては、使用したホットメルト接着剤の融点以上の温度であり、通常70℃以上で1〜10分程度である。このようにして熱接着性シートが製造される。
【0038】
〔難燃化処理〕
上記熱接着性シートが例えばエンジンルームのフードサイレンサーのように、発熱体の近くに配される内装材の表皮材として使用される場合には、難燃化処理を施すことが望ましい。
難燃化処理に使用される難燃化剤としては、例えば臭化アンモニウム、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、塩化亜鉛、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、酸化モリブデン等の無機難燃化剤、ハロゲン系化合物、リン系化合物、窒素系化合物、イオウ系化合物等の有機難燃化剤、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル樹脂等の塩素系合成樹脂、フッ化ビニリデン樹脂等のフッ素系合成樹脂等の難燃性合成樹脂等の一般的なものが使用され、これら難燃化剤は二種以上混合されてもよく、特に無機系と有機系とを併用すると優れた難燃化効果が得られる。
これらの燃化剤は撥水剤水性液やホットメルト接着剤粉末水性分散液に添加されることが好ましい。
【0039】
以上のようにして得られる本発明の熱接着性シートは、自動車エンジンルームのフードサイレンサーのような自動車内装材の表皮材や、自動車内装材の基材の裏打ち材、自動車床敷用カーペット、あるいは衣服等の芯材等に使用することができる。
【0040】
〔内装材〕
本発明の内装材は、上記熱接着性シートを表皮材として、該表皮材が内装材基材の表面に接着されてなるものである。
上記内装材基材としては、例えばポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維、アラミド繊維、アクリル繊維、ウレタン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、アセテート繊維、レーヨン、キュプラ等の合成繊維、パルプ、木片等の木質繊維、木綿、羊毛、絹、麻、ケナフ繊維、ヤシ繊維等天然繊維、ガラス繊維、石綿、セラミック繊維、カーボン繊維、金属繊維等の無機繊維、または上記繊維の二種以上の混合繊維、あるいは上記繊維を使用した製品のスクラップを解繊して得られた再生繊維をポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、フッ素樹脂、熱可塑性アクリル樹脂、熱可塑性ポリエステル、熱可塑性ポリアミド、熱可塑性ウレタン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体等の熱可塑性合成樹脂やウレタン樹脂、メラミン樹脂、熱硬化型アクリル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、レゾルシン樹脂、アルキルレゾルシン樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化型ポリエステル等のような熱硬化性合成樹脂、ウレタン樹脂プレポリマー、エポキシ樹脂プレポリマー、メラミン樹脂プレポリマー、尿素樹脂プレポリマー、フェノール樹脂プレポリマー、ジアリルフタレートプレポリマー、アクリルオリゴマー、多価イソシアナート、メタクリルエステルモノマー、ジアリルフタレートモノマー等のプレポリマー、オリゴマー、モノマー等の合成樹脂前駆体で結着した繊維シート、該繊維のカードウェブをニードルパンチングによって結着したニードルパンチフェルト、該ニードルパンチフェルトに上記合成樹脂および/または合成樹脂前駆体を含浸せしめた合成樹脂含浸フェルト、上記繊維に融点200℃以下のポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維等の低融点繊維の一種または二種以上を混合し所望なればニードルパンチングおよび/または加熱セッティングによって結着した熱可塑性フェルト、メラミン樹脂、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂発泡体シート、上記繊維を補強繊維として混合した繊維補強合成樹脂発泡体シート、上記合成樹脂および/または合成樹脂前駆体を上記合成樹脂発泡体シートに含浸せしめた合成樹脂含浸合成樹脂発泡体シート、上記合成樹脂および/または合成樹脂前駆体を含浸した厚紙や故紙、あるいは上記基材の二種以上を積層した積層基材等がある。上記内装材基材に使用される合成樹脂または合成樹脂前駆体には発泡剤が添加されたものであってもよい。上記内装材基材は、結着剤若しくは含浸剤として使用されている合成樹脂若しくは合成樹脂前駆体または低融点繊維等によって成形性を付与される。
【0041】
上記内装材基材においては、上記熱硬化性合成樹脂の初期縮合物を多孔質材料に含浸せしめることが望ましく、更には該初期縮合物を含浸した多孔質材料を加熱乾燥すると共に該初期縮合物を若干縮合せしめてB状態とすることが望ましい。
該多孔質材料に含浸させた初期縮合物をB状態とすることにより、該初期縮合物の硬化時間を短くすることができ、短時間のホットプレスにより該内装材基材に良好な成形性を付与することができると共に、該内装材基材は長期間の保管が可能となる。かかる内装材基材においては、ホットプレスによってB状態の熱硬化性合成樹脂が完全硬化するため、形状保持性および耐熱性に優れた内装材基材が得られる。
【0042】
該熱硬化性合成樹脂の初期縮合物としては、一価フェノールおよび/または多価フェノールとアルデヒドとの初期縮合物であるフェノール系初期縮合物を使用するのが好ましく、該フェノール系初期縮合物は、スルホメチル化および/またはスルフィメチル化するのが好ましい。
【0043】
上記多孔質材料としては、有機あるいは無機繊維の不織布、フェルト、編織物、それらの積層物等の繊維集合体、連続気泡を有するポリウレタン発泡体、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン発泡体、ポリ塩化ビニル発泡体、ポリスチレン発泡体、メラミン樹脂、尿素樹脂等のアミノ系樹脂発泡体、フェノール樹脂発泡体等の連続起泡構造プラスチック発泡体、プラスチックビースの焼結体等がある。
【0044】
上記表皮材を上記内装材基材に接着するには、該表皮材の裏面に付着形成されたホットメルト接着剤粉末を加熱軟化させた上で、両者を貼り合わせる。該内装材基材を所望の形状に成形する場合、該内装材基材の成形は、該表皮材を貼り合わせる前、該表皮材を貼り合わせる時同時に、または該表皮材を貼り合わせた後のいずれの時点で行ってもよい。
成形方法としては、該内装材基材に熱可塑性の合成樹脂または低融点繊維が含まれている場合には、通常該内装材基材を加熱して該熱可塑性合成樹脂または低融点繊維を軟化させた上で冷間プレス成形する方法、あるいは表皮材が非通気性の場合には真空成形する方法が適用され、該内装材基材に熱硬化性の合成樹脂が含まれている場合には、通常該内装材基材をホットプレス成形する方法が適用される。
【0045】
上記表皮材は繊維シートからなり、接着面にはホットメルト接着剤粉末が点在しているので通気性を有し、内装材基材に該表皮材を貼り合わせてから成形する場合には、該内装材基材に含まれている空気または該内装材基材に含まれている合成樹脂から発生するガス(例えばフェノール樹脂の場合にはホルマリンガス、多価イソシアナートの場合には水または炭酸ガス)は、成形時に該繊維シート接着面に点在するホットメルト接着剤粉末(の軟化物)相互の間隙を通過して、該表皮材から順調に外界へ排出されるので、製造される内装材にはパンク現象が発生せず、また残存ガスによる臭気の問題も解消される。
【0046】
本発明の内装材は、種々の用途に使用することができ、例えば、自動車のエンジンルームのフードサイレンサー、トランクルーム内装材やダッシュボード内装材等として好適である。該内装材において、ホットメルト接着剤粉末による接着剤層は点状に散在しているため、該接着剤層の剛性は内装材の成形形状や表面の凹凸形状に影響せず、したがって該内装材の成形形状や凹凸形状がシャープに成形される。また表皮材は通気性を有し該接着剤層も通気性を有するので、得られる内装材は優れた防音性を有する。
【0047】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
粒度250メッシュ全通のポリアミド接着剤粉末を水に分散させた後、該分散液を攪拌しながら、30%固形分のアクリル酸エチル−メタクリル酸共重合体のエマルジョンを増粘剤aとして加え、あるいは微架橋型のポリアクリル酸(日本純薬(株)製,ジュンロンPW−110)を増粘剤bとして加え、均一になるように攪拌した後、アンモニア水を加えて増粘せしめた。各成分の配合割合を表1に示す。
得られたホットメルト接着剤粉末分散液A1〜8を200ccのガラス瓶に入れ、室温で2ヶ月放置し、該分散液A1〜8の放置安定性を調べた。結果を表1に示す。
【0048】
【表1】
Figure 0003824512
【0049】
〔比較例1〕
上記増粘剤a,bおよびアンモニア水を使用しない以外、実施例1と同様にしてホットメルト接着剤粉末分散液A9〜12を製造し、放置安定性を調べた。各成分の配合割合および放置安定性の結果を表2に示す。
【0050】
【表2】
Figure 0003824512
【0051】
〔比較例2〕
上記増粘剤a,bおよびアンモニア水の替わりに0.5%ポリアクリル酸ソーダを使用する以外、実施例1と同様にしてホットメルト接着剤粉末分散液A13〜16を製造し、放置安定性を調べた。各成分の配合割合および放置安定性の結果を表3に示す。
【0052】
【表3】
Figure 0003824512
【0053】
実施例1および比較例1,2から明らかなように、ホットメルト接着剤粉末分散液を単に増粘させるだけでは放置安定性は向上せず、アルカリ増粘タイプのアクリル系共重合体エマルジョンまたは微架橋型のポリアクリル酸を使用することにより、はじめて放置安定性が飛躍的に向上する。
【0054】
〔実施例2〕
粒度200メッシュ全通のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)粉末15重量部に、分散剤としてジアルキルスルホコハク酸ナトリウムからなる界面活性剤0.1重量部および増粘剤としてn−ブチルメタクリレート−イタコン酸共重合体のエマルジョン1.5重量部を加え、攪拌しながら更にアンモニア水を添加し、pH8.0、粘度310 mPa・s /25℃のホットメルト接着剤粉末分散液Bを得た。
得られた分散液Bを室温下で放置したところ、3ヶ月以上たっても分離することはなく、極めて安定していた。
【0055】
また、粒度200メッシュ全通のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)粉末15重量部に、分散剤としてジアルキルスルホコハク酸ナトリウムからなる界面活性剤0.1重量部および増粘剤として微架橋型のポリアクリル酸(日本純薬(株)製,ジュンロンPW−150)0.5重量部を加え、攪拌しながら更にアンモニア水を添加し、pH8.0、粘度720 mPa・s /25℃のホットメルト接着剤粉末分散液Cを得た。
得られた分散液Cを室温下で放置したところ、3ヶ月以上たっても分離することはなく、極めて安定していた。
【0056】
上記ホットメルト接着剤粉末分散液BおよびCをそれぞれ使用し、次のようにして熱接着性の表皮材および内装材を製造した。
表皮材(繊維シート)としては、ポリエステル繊維からなるニードルパンチ不織布(目付量120g/m2 )を使用した。
図1に示すように、繊維シート(3A)はロール(15)から引き出され、フルオロカーボン系撥水剤の2重量%水分散液を充填した処理槽(16)にガイドロール(17,18,19)を介して浸漬され、該繊維シート(3A)は該処理槽(16)から取出され、絞りロール(20)によって撥水剤含有量を0.5g/m2 (固形分)に制御される。該繊維シート(3A)はネット、フェルト等からなる通気性ベルトコンベア(21)上に導入され、該ベルトコンベア(21)裏面に当接されている吸引ボックス(22)によって裏側から真空吸引された。該吸引ボックス(22)には、バルブ(24)付きの真空経路(23)が連絡している。この状態で、未乾燥状態の該繊維シート(3A)表面に対して、上方からスプレー装置(25)によって上記ホットメルト接着剤粉末分散液B,Cがスプレーされた。該スプレー装置(25)のスプレータンク(26)には該分散液B,Cが充填されており、該分散液B,Cは攪拌機(28)によって攪拌されつつ、圧力管(27)から導入される高圧空気によって加圧され、スプレーされる。
上記ホットメルト接着剤粉末分散液B,Cは、上記スプレーによって上記繊維シート(3A)の表面に固形分として5g/m2 (乾燥)の量で塗布された。このとき、該繊維シート(3A)は、裏側から吸引ボックス(22)によって吸引されるため、該分散液B,C中のホットメルト接着剤粉末は、該繊維シート(3A)の表面でスプレー衝撃によって跳ね返り飛散することなく吸着された。
上記分散液B,Cをスプレー塗布した後、該繊維シート(3A)を乾燥室(29)に導入し、170℃で2分間加熱乾燥した。このようにして、図2に示すようにポリエステル繊維ニードルパンチ不織布である繊維シート(3A)上にEVA粉末が固着され、接着面に点状に散在している接着剤層(4) が形成された撥水性熱接着シート(1) が得られる。該撥水性熱接着シート(1) は、カッター(30)によって所定寸法にカットされ表皮材(3) とされた。
【0057】
一方、ポリエステル繊維とポリプロピレン繊維とを1:1の重量比で混合した混合繊維をニードルパンチによって交絡し、その後加熱処理によって該ポリプロピレン繊維を軟化させて該混合繊維を結着し、シート状の内装材基材とした。
図3に示すように、得られた内装材基材をクッション層(2) として、250℃で30秒加熱することによって該クッション層(2) のポリプロピレン繊維を軟化させ、その上に上記表皮材(3) を重ねて、下型(32)と上型(33)とを具備する冷間プレス装置(31)にセットした。
該冷間プレス装置(31)により冷間プレスを行い、該クッション層(2) 表面に凹凸を形成すると同時に、該クッション層(2) のポリプロピレン繊維を加熱軟化せしめた余熱によって該表皮材(3) の接着剤層(4) を軟化させ、該表皮材(3) を該接着剤層(4) を介して該クッション層(2) に接着した。
このようにして、図4に示されるようにシャープな凹凸が形成された自動車のトランクルームの内装材(5) が製造された。
【0058】
〔実施例3〕
実施例2で製造した表皮材を、熱硬化型フェノール樹脂含浸ガラスウールからなる内装材基材の表面に重ね、熱圧成形したところ、該表皮材の接着性および成形性の良好な内装材が得られた。該内装材は自動車のエンジンルームのフードサイレンサーとして有用である。
【0059】
〔実施例4〕
上記表皮材の替わりに、アクリル/ポリエステルからなる不織布(目付量50g/m2 )を用い、撥水剤水分散液に更に難燃剤として塩素化パラフィン3重量%、酸化アンチモン2重量%を添加し、ホットメルト接着剤粉末分散液B,Cの塗布量を10g/m2 (乾燥)とする以外、実施例2と同様にして撥水性熱接着性シートを製造した。
製造した撥水性熱接着性シートを、熱硬化型フェノール樹脂含浸ガラスウールに重ね、熱圧成形したところ、難燃性、撥水性および撥油性に優れ、該シートの接着性および成形性の良好な成形物が得られた。
【0060】
〔実施例5〕
ポリエステル繊維からなる不織布を用い、裏側からの真空吸引を行わない以外、実施例2と同様にして熱接着性シートを製造した。
製造された熱接着性シートの接着剤付着面に、接着剤が塗布されていない布を重ね、掛け面140℃のアイロンでプレスして両者を熱接着した。この熱接着後に該熱接着性シートの表面を観察した結果、該シート表面には該ホットメルト接着剤の移行によるブツブツは認められなかった。その後、得られた貼合わせ試料について、引張り試験機を用いて180°引剥がし試験を行った結果、接着強度は1.2kg/cm2 であった。
【0061】
〔実施例6〕
粒度250メッシュ全通のポリエステル共重合体接着剤粉末40重量部に、増粘剤としてのエチルアクリレート−メタクリル酸共重合体のエマルジョン1重量部および蛍光染料0.001重量部を加え、攪拌しながら更にアンモニア水2.5重量部を添加し、pH8.0、粘度620 mPa・s /25℃のホットメルト接着剤粉末分散液Dを得た。
得られた分散液Dを室温下で放置したところ、4ヶ月以上たっても分離することはなく、極めて安定していた。
【0062】
また、粒度250メッシュ全通のポリエステル共重合体接着剤粉末40重量部に、増粘剤として微架橋型ポリアクリル酸の部分中和物(日本純薬(株)製,レオジック250H)0.1重量部および蛍光染料0.001重量部を加え、攪拌しながら更にアンモニア水1.5重量部を添加し、pH8.0、粘度1500 mPa・s /25℃のホットメルト接着剤粉末分散液Eを得た。
得られた分散液Eを室温下で放置したところ、4ヶ月以上たっても分離することはなく、極めて安定していた。
【0063】
アクリル/綿からなるカーペット本体の表面にシリコン系撥水剤の1重量%水分散液を120g/m2 にの割合でスプレーした。上記カーペット本体を未乾燥状態において、その裏面に、上記分散液DまたはEを塗布量60g/m2 (乾燥)でスプレー塗布した後、加熱乾燥し、ホットメルト接着剤が点状に散在する撥水性熱接着シートであるバッキング材を形成した。このようにしてバッキング材が形成されたカーペットの裏面に、ポリエステル繊維からなる不織布(目付量15g/m2 )を重ね、熱圧したところ、該不織布とカーペット本体との接着性の優れ撥水性のあるカーペット積層物が製造された。
【0064】
【発明の効果】
本発明の撥水性熱接着性シートは熱接着性、通気性かつ撥水性に優れ、自動車の天井材、ドアトリム、リアパーセル、トランクルーム内装材、エンジンルームのフードサイレンサー等の内装材の表皮材や、自動車内装材の基材の裏打ち材、あるいは衣服等の芯材等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による撥水性熱接着性シート(表皮材)製造工程を示す概略側面図である。
【図2】本発明の一実施形態による撥水性熱接着性シート(表皮材)の側断面図である。
【図3】図2における撥水性熱接着性シート(表皮材)を内装材基材(クッション層)に接着する状態を示す概略側面図である。
【図4】本発明の一実施形態による内装材の側断面図である。
【符号の説明】
1 撥水性熱接着性シート
2 クッション層(内装材基材)
3A 繊維シート
3 表皮材
4 接着剤層
5 内装材

Claims (3)

  1. 撥水剤水性液を繊維シートに含浸せしめた後、未乾燥状態において該繊維シート表面に構造粘性を有するホットメルト接着剤粉末水性分散液をスプレーし、乾燥することによって該繊維シート表面のケバ上端部に該ホットメルト接着剤粉末を付着せしめることを特徴とする撥水性熱接着シートの製造方法
  2. 該ホットメルト接着剤粉末水性分散液はアルカリ増粘タイプの増粘剤によって構造粘性を付与されている請求項1記載の撥水性熱接着シートの製造方法
  3. 該撥水剤水性液および/また該ホットメルト接着剤粉末水性分散液には難燃剤が添加されている請求項1または2に記載の撥水性熱接着シートの製造方法
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