JP3823997B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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Description

本発明は圧縮機を天面部に積載した冷蔵庫に関するものである。
近年、冷蔵庫は地球環境保護の観点から更なる省エネルギー化が進むとともに、その使い勝手や収納性の向上が求められている。
従来この種の冷蔵庫は、最下部に配設された貯蔵室の収納容積のアップを図る目的のために、断熱箱体の貯蔵室内最上部の後背部が下がるように窪ませた凹部を設け、その凹部に冷凍サイクルの構成機器を収納するという方法がとられていた(例えば、特許文献1参照)。
図7は、特許文献1に記載された従来の冷蔵庫の構成を示すものである。
図7に示すように、断熱箱体1の外壁を形成する外箱2と、断熱箱体1の庫内壁を形成する内箱3と、外箱2と内箱3の間に発泡充填させたウレタン断熱材4からなり、上から順に、冷蔵室5、冷凍室6、野菜室7を有し、冷蔵室5の前面開口には、冷蔵室回転扉8を設けている。また、断熱箱体1の中央から下方部に位置する冷凍室6と野菜室7は収納性と使い勝手を考慮して、簡易に取り出しが行える引出しタイプの冷凍室引出し扉9と野菜室引出し扉12を設けてある。
断熱箱体1に設けた凹部20は、外箱上面21と外箱背面22に渡る天面後背部を冷蔵室5の最上部の後背部が下がるように窪ませた箇所である。凹部20はその左右が断熱箱体1の左右壁にて塞がれ上方および背方に開放しており、この凹部20の開放部は、上板23とこれにほぼ直角な背板24とからなる凹部カバー25にて覆われている。また、凹部カバー25はネジなどにて断熱箱体1に取外し可能に固定されている。
冷凍サイクルの構成機器である圧縮機31と凝縮器32は、機械室ファン33と共に凹部20内に収まるように配設され、凹部カバー25にて覆われている。また、凹部カバー25の上板23と背板24には、放熱のために複数の通風孔34が設けられている。
また、冷凍サイクルの構成機器である蒸発器35は冷凍室6の後背部に冷却ファン36と共に配設されており、最下部の貯蔵室である野菜室7は奥行き深く構成してある。
これにより、断熱箱体1の背面下部に圧縮機31や凝縮器32を収納するものと比較して、野菜室7の内容積を大きく、深く構成できる。また、高圧機器を断熱箱体1の上部に配置しても、最下部の貯蔵室である野菜室7への収納重量の増加により、断熱箱体本体1の重心が下がり安定化が図れる。
特開2001−99552号公報
しかしながら、上記従来の構成では、凹部に冷却ユニットの高圧機器である圧縮機と凝縮器、またそれらを冷却する機械室ファンを収納することから、これらの音は、圧縮機、機械室ファンから凹部を介し庫内へ透過する。特に冷蔵庫回転扉を開けた場合に冷蔵庫正面側へ漏れる。その結果、人間の耳の高さに近いため、騒音が非常に気になるといった課題があった。
また、断熱箱体のフレームは、例えば2mm程度の薄肉ABSでできた内箱及び外箱で内部のウレタン(厚さ15〜50mm)を覆う3層構造となるが、断熱箱体上部は凹部により直方体形状が異形となるため、強度が不十分であった。したがって、圧縮機および機械室ファンが動作すると、これらによる振動が断熱箱体に直接的に伝播すると、冷蔵庫本体が共振して大きな振動を発生させる。さらにこれらの振動が他の部品(例えば、冷蔵庫内の食品収納棚)へ伝播し、その部品が振動することによるびびりや騒音が発生するといった課題があった。
また、上記従来の構成では、高圧機器である圧縮機と凝縮器が凹部にあり、凹部における温度上昇が大きくなり、例えば室温25℃に対して、凹部内部温度が33℃と8K高くなる。その結果、凹部から冷蔵室への熱の侵入量が増加して庫内の温度上昇が起こるといった課題があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、圧縮機や機械室ファンという音源を断熱箱体の天面部に設置する冷蔵庫において、その音源から発生する騒音の抑制と、振動の伝播を抑制し、低騒音の冷蔵庫を提供することを目的とする。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、凹部から冷蔵室へ侵入する熱量を削減して、庫内の温度上昇を抑制し、消費電力量が低い冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、第一の天面部と、前記第一の天面部より背面側でかつ前記第一の天面部より低い位置に設けられた第二の天面部と、前記第二の天面部の背面側に隣接して設けられた第一の背面部と、前記第一の天面部と前記第二の天面部との間でかつ隣接して設けられた第二の背面部とを有し、外壁を形成する外箱と庫内壁を形成する内箱と前記外箱と内箱間に発泡充填された断熱材とで形成された断熱箱体と、前記第二の天面部に配設した圧縮機とを備え、前記第二の天面部の前記外箱の内表面側に真空断熱材を配設して、前記圧縮機を前記外箱を介して前記真空断熱材上に載置した構成を特徴とする。
これによって、圧縮機の排熱による庫内側への熱影響を抑えながら、圧縮機や機械室ファンを支持する第二の天面部の剛性を高めて騒音,振動の伝播を抑えることができる。
また、本発明の冷蔵庫は、第一の天面部と、前記第一の天面部より背面側でかつ前記第一の天面部より低い位置に設けられた第二の天面部と、前記第二の天面部の背面側に隣接して設けられた第一の背面部と、前記第一の天面部と前記第二の天面部との間でかつ隣接して設けられた第二の背面部とを有し、外壁を形成する外箱と庫内壁を形成する内箱と前記外箱と内箱間に発泡充填された断熱材とで形成された断熱箱体と、前記第二の天面部に配設した圧縮機とを備え、前記第二の天面部と前記第二の背面部との前記外箱の内表面側にかけて一体形成された真空断熱材を配設して、前記圧縮機を前記外箱を介して前記真空断熱材上に載置した構成を特徴とする。
これによって、第二の天面部とそれに繋がる平面部において、連続した一体ものの真空断熱材を埋設させることにより、圧縮機や機械室ファンを支持する第二の天面部の剛性を高め、騒音,振動の伝播を連続的に遮蔽することができる。
また、高温の圧縮機から庫内へ伝達する熱量を連続的に大幅に削減できる。
本発明の冷蔵庫は、圧縮機や機械室ファンを支持する第二の天面部の剛性を高くすること、また、圧縮機や機械室ファンの前壁となる第二の背面部の音の透過性を低減することよって圧縮機や機械室ファンから庫内への騒音及び振動の伝播を抑制することで冷蔵庫前面側に伝達する騒音を抑制し、冷蔵庫の静音化および低振動化を可能にする。
また、真空断熱材により高温の圧縮機が備えられた空間から庫内への熱の伝播を大幅に削減するため、庫内の温度上昇を防ぎ、消費電力量を低減した冷蔵庫を提供することができる。
本発明の請求項1に記載の発明は、第一の天面部と、前記第一の天面部より背面側でかつ前記第一の天面部より低い位置に設けられた第二の天面部と、前記第二の天面部の背面側に隣接して設けられた第一の背面部と、前記第一の天面部と前記第二の天面部との間でかつ隣接して設けられた第二の背面部とを有し、外壁を形成する外箱と庫内壁を形成する内箱と前記外箱と内箱間に発泡充填された断熱材とで形成された断熱箱体と、前記第二の天面部に配設した圧縮機とを備え、前記第二の天面部の前記外箱の内表面側に真空断熱材を配設して、前記圧縮機を前記外箱を介して前記真空断熱材上に載置した構成を特徴とする。
これによって、第二の天面部の剛性が高くなる。その結果、圧縮機や機械室ファンで発生した騒音は、複合材料からなる真空断熱材により減衰され、庫内へ伝わらない。また、圧縮機や機械室ファンから伝達する振動は、第二の天面部において減衰され、ドアおよび庫内部品への振動伝播を抑制する、さらに振動に伴う騒音も同時に低減できる。
また、真空断熱材の高断熱効果により、圧縮機から庫内へ伝達する熱量を大幅に削減できるので、庫内の温度上昇を防ぎ、消費電力量を低減した冷蔵庫を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、第一の天面部と、前記第一の天面部より背面側でかつ前記第一の天面部より低い位置に設けられた第二の天面部と、前記第二の天面部の背面側に隣接して設けられた第一の背面部と、前記第一の天面部と前記第二の天面部との間でかつ隣接して設けられた第二の背面部とを有し、外壁を形成する外箱と庫内壁を形成する内箱と前記外箱と内箱間に発泡充填された断熱材とで形成された断熱箱体と、前記第二の天面部に配設した圧縮機とを備え、前記第二の天面部と前記第二の背面部との前記外箱の内表面側にかけて一体形成された真空断熱材を配設して、前記圧縮機を前記外箱を介して前記真空断熱材上に載置した構成を特徴とする。
これによって、第二の天面部とそれに繋がる平面部において、連続した一体ものの真空断熱材をウレタン内部に埋設させることにより、第二の天面部の剛性が高くなる。その結果、圧縮機および機械室ファンで発生した騒音は、複合材料からなる真空断熱材により減衰され、冷蔵室へ伝わらない。また、圧縮機および機械室ファンから伝達する振動は、第二の天面部において減衰され、冷蔵室のドアおよび庫内部品への振動伝播を抑制する、さらに振動に伴う騒音も同時に低減できる。
また、圧縮機を支持する第二の天面部を中心に真空断熱材をウレタン内部に埋設することにより、機械室から冷蔵室へ伝達する熱量を大幅に削減できるので、冷蔵庫内の温度上昇を防ぎ、消費電力量を低減した冷蔵庫を提供することができる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の冷蔵庫において、前記真空断熱材は、芯材材料を無機繊維の集合体としたものであり、ウレタン断熱材と比べて密度が高いものとなり、芯材組成として材料の結合性が低く騒音,振動の遮断効果が高い。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の冷蔵庫において、前記真空断熱材は、芯材材料をシリカ微粉末としたものであり、密度がウレタン断熱材に対して高いため、断熱箱体の低騒音、低振動化が可能になる。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1または2に記載の冷蔵庫において、前記真空断熱材は、芯材材料をパーライト粉末としたものであり、密度がウレタン断熱材に対して高いため、断熱箱体の低騒音、低振動化が可能になる。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の概略断面図を示すものであり、図2は概略背面図を示すものであり、図3は真空断熱材の断面図を示すものである。なお、背景技術と同一構成については同一符号を付す。
図1において、例えば硬質発泡ウレタンなどの断熱材で周囲と断熱して構成されている断熱箱体101は複数の断熱区画に区分されており、冷蔵室105、引出しタイプの冷凍室106、野菜室107、製氷室108、切替室109の構成となっている。そして各断熱区画にはそれぞれ断熱扉が設けられており、冷蔵室回転扉110、冷凍室引出し扉111、野菜室引出し扉112、製氷室引出し扉113、切替室引出し扉114である。
最上部に設けられて、最も使用頻度の高い冷蔵室105は、冷蔵保存のために凍らない温度を下限に通常1〜5℃で設定されている。また、貯蔵ケース115は肉魚などの保鮮性向上のため比較的低めの温度、たとえば−3〜1℃で設定される。野菜室107は冷蔵室105と同等もしくは若干高い温度設定の2℃〜7℃とすることが多い。低温にすれば葉野菜の鮮度を長期間維持することが可能である。
冷凍室106は冷凍保存のために通常−22から−18℃で設定されているが、冷凍保存状態の向上のために、たとえば−30℃〜−25℃の低温で設定されることもある。
断熱箱体101の背面上部に設けた凹部120の空間は、第一の天面部121の背面側で低い位置に設けた第二の天面部122と、第一の背面部123の上部で前面側に設けた第二の背面部124と、凹部120の背面と上面を囲う凹部カバー125と、そして断熱箱体101の側面部126で構成される。尚、凹部カバー125は、第一及び第二の天面部121、122の上方にビスなどで取外し可能に設けられている。
また、凹部120には、圧縮機131、凝縮器132、機械室ファン33、減圧器137、ドライヤ138が配置される。
また、断熱箱体の凹部120周辺の構造について詳細を説明すると、例えば2mm程度の薄肉ABSでできた外箱2及び内箱3で囲まれた空間において、凹部120の第二の天面部122および第二の背面部124における外箱2の内表面側に真空断熱材140を接着剤により添着させ、残りの空間にウレタン断熱材104(厚さ15〜50mm)を発泡充填させ配置させた4層構造となる。尚、真空断熱材140は、第二の天面部122と第二の背面部124の接合部において折り曲げられるように、断面に溝部を設け、曲げ角度を約90°に成形する。さらに真空断熱材140は、断熱箱体101背面や底面に設置することにより、更に断熱性能を向上させた。
また、図3に示すように、真空断熱材140は内部をシート状の無機繊維集合体であるセラミックファイバー成形体142とその周囲を覆う複数の材料よりなるガスバリア性フィルム143で構成され、内部を減圧してなる平面状の断熱材である。ガスバリア性フィルム143は減圧後に溶着部144を溶着して減圧状態を維持している。溶着部144を要するフィルム端部は他辺と比べて長くなるので折り返して図示しない接着部材で固定してある。
真空断熱材140は無機材料を用い、ウレタン断熱材104と比べて密度が高いものとなる。ウレタン断熱材104の密度が20〜50kg/m3であるのに対して真空断熱材140は200〜250kg/m3と少なくとも4倍以上とすることができる。
冷凍サイクルは圧縮機31と凝縮器132とキャピラリなどの減圧器137と蒸発器35とを環状に接続して構成されており、加えて水分除去を行うドライヤ138を含むことが普通である。凝縮器132及び蒸発器35は機械室ファン33と冷却ファン36により、強制対流熱交換をさせている。
特に区画構成や温度設定の構成に応じて複数の蒸発器を使い分ける場合、電動三方弁などの流路制御手段を用いる。
また、凝縮器132は強制対流方式のものに加えて、冷蔵庫の周囲鋼板を利用して自然放熱するための配管や、各室断熱扉体間の仕切りに配設して防滴防止を行うための配管を組み合わせてもよい。
冷凍サイクルの構成機器である圧縮機131は第二の天面部122の上方空間に、また凝縮器132はワイヤータイプやフィンコイルタイプやスパイラルフィンタイプなどの薄型構成で第一の天面部121の上方空間に配設してある。また、図示しない電動三方弁などの流路制御手段を用いる場合は、第二の天面部122の上方空間部や第一の天面部121の上方空間部に配設する。
また、冷凍サイクルの構成機器である蒸発器35は冷却ファン36と共に、中段に位置する野菜室107の後方背面部に設けられている。これにより最下段の貯蔵室である冷凍室106の内容積と奥行きを最大限に大きくすることが可能である。
なお、中段の野菜室107と最下段の冷凍室106は逆の構成となれば、野菜室の内容積と奥行きを最大限に大きくすることが可能となる。
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用を説明する。
まず、冷凍サイクルの動作について説明する。庫内の設定された各温度に応じて制御手段により冷凍サイクルが動作して冷却運転が行われる。まず圧縮機131の動作により吐出された高温高圧の冷媒は、凝縮器132にて放熱して凝縮液化し、キャピラリである減圧器137に至る。その後、減圧器137ではサクションライン141と熱交換しながら減圧されて低温低圧の液冷媒となって蒸発器35に至る。
冷却ファン36の動作により、庫内の空気と熱交換されて蒸発器35内の冷媒は蒸発気化する。低温の冷気を図示しないダンパなどで分配することで各室の冷却を行う。また複数の蒸発器を用いる場合は図示しない流路制御手段により必要な蒸発器へ冷媒が供給される。蒸発器35を出た冷媒はサクションライン141を経て圧縮機131へと吸い込まれる。こうして圧縮機131の運転が継続し、庫内各室の温度が十分に設定温度以下となったら、圧縮機131の運転は停止される。
圧縮機運転131に同期して機械室ファン33も運転するが、この時圧縮機131および機械室ファン33から発生した音は、凹部120の第二の天面部122及び第二の背面部124から庫内へ透過する。このとき、真空断熱材140を透過する騒音は、複合材料から構成される真空断熱材140により減衰される。その結果、最も使用頻度が高く、人体の顔を庫内に近づけて使用する冷蔵庫回転扉110を開けた際、冷蔵庫正面側へ漏れる騒音も低下するので、人間の耳の高さ位置における騒音レベルも低下する。
また、第二の天面部122から第二の背面部124における外箱2の内表面側に一体ものの真空断熱材を配置していることから、第二の天面部122から第二の背面部124までの剛性が高くなる。よって凹部120および断熱箱体101の強度も高くなり、圧縮機131および機械室ファン33から伝播する振動が断熱箱体101において減衰され、断熱箱体101自身の共振によるびびりを低減でき、さらに振動による貯蔵ケース115のびびり音や断熱箱体101の騒音を低下させることができる。
なお、真空断熱材140の芯材材料が無機繊維の集合体であれば、芯材組成として材料の結合性が低く騒音,振動の遮断効果が高いが、これ以外の芯材材料、例えば連通ウレタンフォームやシリカなどの粉体を材料としたものでも有効である。
また、静音,制振効果は真空断熱材140の配設部位によってもその効果度合いが異なる。外箱2に配設された場合は、特に第二の天面部122では圧縮機131の載置面のマス的効果で制振効果が高い。また、内箱3に配設された場合には一旦ウレタン断熱材104を通過中に減衰されつつある騒音を再度内側で遮音する効果を有するものである。
また、第二の背面部124においては、外箱2に配設された場合は、圧縮機131などの振動による騒音成分の伝播をマス的効果で抑えながら前方への騒音透過を抑えることができる。一方、内箱3に配設された場合には一旦ウレタン断熱材104を通過中に減衰されつつある騒音を再度内側で遮音する効果を有し、前方への騒音透過を抑えることができる。
真空断熱材140を外箱2に配設するか、内箱3に配設するか、またその中間位置に配設する場合も含めて、騒音のレベルや成分による配設効果で使い分ければよいが、製造工程での組み立て性とのバランスやウレタン断熱材104の発泡時の原料の流れ性で選択するケースもある。
また、外箱2と内箱3間内部にウレタン断熱材104および真空断熱材140を配置しているため、圧縮機131により例えば35℃(外気温度25℃時)近くまで高くなった凹部120空間から例えば3℃の冷蔵室105への熱侵入量が大幅に低減できる。その結果、庫内の温度上昇速度が遅くなり、運転率低下による消費電力量の低減ができる。反対に、消費電力量を同等にする場合、真空断熱材104の高断熱性を利用して、断熱箱体101の壁厚さを薄肉化でき、その結果庫内容積を例えば5リットル程度増加できる。この時、凹部120の圧縮機131は小型を用い、できる限り小さい構成をとることが望ましい。その結果、凹部120の第二の天面部122と第二の背面部124の面積が小さくなる。真空断熱材140は面積が小さいと外皮材を伝わる熱リークにより性能が劣化するため、貼り付け面積を大きくとることが重要であり、折り曲げて2面に亘って貼り付けることで貼り付け面積拡大が図れ、より一層の省エネが可能となる。
また、凝縮器132を圧縮機131とは別の区画に配設することにより、圧縮機131の温度影響を受けずに済むので凝縮器132の能力を最大限に引き出すことが可能となり、消費電力量の低減ができる。
さらにまた、第一の天面部121の上方に配置した圧縮機131はインバーター制御による低速運転を行うと、さらに低騒音とすることができるうえに、冷凍能力を制御することで頻繁に圧縮機131のON−OFFを行うことがないので、起動停止に伴う変動音を少なくすることができる。
尚、本実施例の真空断熱材140内部材料として、ガラスなどの無機繊維を使用したが、シリカ微粉末やパーライト粉末を用いることで、高断熱性能を維持でき、かつ密度が100〜400kg/m3とウレタン断熱材に対して高いため、断熱箱体101の低騒音、低振動化が可能になる。
尚、折り曲げた真空断熱材140を貼り付けるコーナー部角度は、鈍角をとることにより、真空断熱材140の接着性を高めることができる。
以上のように、真空断熱材140を折り曲げて凹部120の第二の天面部122と第二の背面部124の2面に亘って配設する構成を主体に説明したが、特に騒音,振動に対する効果の観点に着目すれば、必ずしも真空断熱材140を2面に亘って一体に形成するものでなくても、それぞれの効果を得るために配設面ごとに分離した構成にすることも有効であり、製造工程上その方が作業性として望ましい場合もある。
また、圧縮機131を断熱箱体101の上部に配置するものにあっては、圧縮機131が従来一般的であった断熱箱体101の下部後方にあるものに比べて、使用者の耳に接近した配置となる。中でも、本実施の形態のように圧縮機131を断熱箱体101の最上面である第一の天面部121より下がった第2の天面部122に配置する場合には、一層、使用者の耳に近い配置となりやすく、圧縮機131や機械室ファン33が配置された冷蔵庫の後方部分から冷蔵庫の前方に立つ使用者への騒音や振動の伝播経路に対して、これを前後方向に遮る位置となる第二の背面部124への真空断熱材140の配設は単独配設であっても効果的である。
換言すれば、圧縮機上部配置型の冷蔵庫において、圧縮機131の前面を遮る壁面に圧縮機131の投影部を少なくともほぼ含むように真空断熱材140を配設することで、前方に立つ使用者に対して耳障りな騒音や振動を感じ難くする効果を有するものである。
発泡性のウレタン断熱材104の騒音透過に対する減衰効果に加えて、芯材材料として異種または構造の異なる真空断熱材140を複層構造とすることによってさらに減衰効果が高まり、使用者の耳に届く聴感として、耳障りな範囲の周波数を減衰させることもできる。特に、従来下部に設けていた圧縮機131からの騒音成分として使用者の耳の高さと距離が離れていたために耳触りとならなかった比較的高い周波数の成分が、圧縮機131が上部に配置されることで目立って耳障りとなることに対して真空断熱材140の複層構造による減衰周波数成分の幅を広げることが有効に作用する。
また、冷蔵庫の高さが使用者の身長に比して相対的に高い場合には、圧縮機131や機械室ファン33から使用者の耳に至る伝播経路は第二の天面部122によって遮られる関係となり、この場合には第二の天面部122に真空断熱材140を単独配設することも有効である。特に、第二の天面部122上には圧縮機131が載置されているため振動の伝播阻止には有効である。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2における冷蔵庫の概略断面図を示すものである。なお、背景技術と同一構成については同一符号を付す。
図4の断熱箱体201において、第二の天面部222および第一の背面部223の内箱3のウレタン断熱材104側の内表面に真空断熱材240を接着剤により添着させ、残りの空間にウレタン断熱材204(厚さ15〜50mm)を発泡充填させ配置させた4層構造となる。尚、真空断熱材240は、第二の天面部222と第一の背面部223の接合部において折り曲げられるように、断面に溝部を設け、曲げ角度を約90°に成形する。
これにより、第二の天面部222から第一の背面部223の剛性が高くなる。よって圧縮機131および機械室ファン33からの騒音は減衰され、凹部220を含めた断熱箱体201において減衰され、断熱箱体201自身の振幅量も減少する。さらに振動による貯蔵ケース215のびびり音や断熱箱体201の騒音を低下させることができる。
また、第一背面に埋設された基板250は、背面を除くすべての面をウレタンで覆われているため、熱が篭りやすい。その結果、基板250から冷蔵室105への熱侵入があるが、真空断熱材240により低減され、庫内の温度上昇速度は遅くなり、消費電力量の低減ができる。
さらに、冷凍サイクルに使用する冷媒を炭化水素たとえばイソブタンとすると、例えば冷蔵庫周辺で火事が発生したとする。これにより冷蔵庫とくに真空断熱材240周辺が加熱された場合、真空断熱材240の芯材が無機繊維であるため難燃性であり、その結果、庫内まで熱による被害が及ばない、さらに庫内における冷媒漏れが発生した場合の爆発の危険性を回避できる。
(実施の形態3)
図5は、本発明の実施の形態3における冷蔵庫の概略断面図を示すものである。なお、背景技術と同一構成については同一符号を付す。
図5の断熱箱体301において、第二の天面部322、第二の背面部324、そして第一の天面部321において、内箱3の内表面側に真空断熱材340を接着剤により添着させ、残りの空間にウレタン断熱材304(厚さ15〜50mm)を発泡充填させ配置させた4層構造となる。尚、真空断熱材340の断面に溝部を2箇所設け、折り曲げ安定性を向上させた。
これにより、第一の天面部321から第二の背面部324を介して第二の天面部322までの剛性が高くなる。よって凹部320の圧縮機131や機械室ファン33から伝播する振動や、圧縮機から凝縮器へ伝達される振動が断熱箱体301に伝わる際、断熱箱体301自身の振幅量を低減できる。さらに断熱箱体の振動により、庫内部品である貯蔵ケース315等の二次的振動や断熱箱体301自身の騒音を低減させることができる。
また、第一天面321上方に設置された凝縮器132は、その周囲の空気と熱交換して周囲温度を上昇させる。よって、凝縮器132及び高温の空気と庫内の温度差が生じて庫内への熱侵入が促進されるが、真空断熱材340により熱侵入が低減されるため、消費電力量の低減ができる。
(実施の形態4)
図6は、本発明の実施の形態4における冷蔵庫の概略断面図を示すものである。なお、背景技術と同一構成については同一符号を付す。
図6の断熱箱体401において、第一の天面部421、第二の背面部424、第二の天面部422、そして第一の背面部423において、内箱3の内表面側に真空断熱材440を接着剤により添着させ、残りの空間にウレタン断熱材404(厚さ15〜50mm)を発泡充填させ配置させた4層構造となる。尚、真空断熱材440の断面に溝部を3箇所設け、曲げ角度を約90°ちかく確保する。
これにより、第一の天面部421から第二の背面部424、第二の天面部422を介して第一の背面部423までの剛性が高くなる。よって凹部420の圧縮機131や機械室ファン33から伝播する騒音及び振動、また圧縮機131から凝縮器132へ伝達される振動は減衰され、断熱箱体401自身の振幅量を大幅に低減できる。さらに断熱箱体401の振動により、庫内部品である貯蔵ケース415等の二次的振動や断熱箱体401自身の騒音を低減させることができる。
また、高温機器である圧縮機131、凝縮器132、機械室ファン33、基板250から庫内への熱侵入は真空断熱材240により大幅に低減されるため、運転率低下による消費電力量の低減ができる。
以上のように本発明に係る冷蔵庫は、真空断熱材の配置により圧縮機を支持する天面部の剛性を高くし冷蔵庫の静音化、低振動化を図りながら冷蔵庫内の温度上昇を防ぎ、消費電力量を低減できるので、冷蔵庫のみならず、天面部に圧縮機を配置した冷却機器全般に適用できる。
本発明の実施の形態1における冷蔵庫の概略断面図 本発明の実施の形態1における冷蔵庫の概略背面図 本発明の実施の形態1における冷蔵庫の真空断熱材の断面図 本発明の実施の形態2における冷蔵庫の概略断面図 本発明の実施の形態3における冷蔵庫の概略断面図 本発明の実施の形態4における冷蔵庫の概略断面図 従来の冷蔵庫の概略断面図
符号の説明
101,201,301,401 断熱箱体
120,220,320,420 凹部
121,321,421 第一の天面部
122,222,322,422 第二の天面部
123,223,423 第一の背面部
124,324,424 第二の背面部
131 圧縮機

Claims (5)

  1. 第一の天面部と、前記第一の天面部より背面側でかつ前記第一の天面部より低い位置に設けられた第二の天面部と、前記第二の天面部の背面側に隣接して設けられた第一の背面部と、前記第一の天面部と前記第二の天面部との間でかつ隣接して設けられた第二の背面部とを有し、外壁を形成する外箱と庫内壁を形成する内箱と前記外箱と内箱間に発泡充填された断熱材とで形成された断熱箱体と、前記第二の天面部に配設した圧縮機とを備え、前記第二の天面部の前記外箱の内表面側に真空断熱材を配設して、前記圧縮機を前記外箱を介して前記真空断熱材上に載置した冷蔵庫。
  2. 第一の天面部と、前記第一の天面部より背面側でかつ前記第一の天面部より低い位置に設けられた第二の天面部と、前記第二の天面部の背面側に隣接して設けられた第一の背面部と、前記第一の天面部と前記第二の天面部との間でかつ隣接して設けられた第二の背面部とを有し、外壁を形成する外箱と庫内壁を形成する内箱と前記外箱と内箱間に発泡充填された断熱材とで形成された断熱箱体と、前記第二の天面部に配設した圧縮機とを備え、前記第二の天面部と前記第二の背面部との前記外箱の内表面側にかけて一体形成された真空断熱材を配設して、前記圧縮機を前記外箱を介して前記真空断熱材上に載置した冷蔵庫。
  3. 前記真空断熱材は、芯材材料を無機繊維の集合体とした請求項1または2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記真空断熱材は、芯材材料をシリカ微粉末とした請求項1または2に記載の冷蔵庫。
  5. 前記真空断熱材は、芯材材料をパーライト粉末とした請求項1または2に記載の冷蔵庫。
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