JP2008128516A - 冷蔵庫 - Google Patents

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修平 杉本
Toshikazu Sakai
寿和 境
Yoshimasa Horio
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Abstract

【課題】真空断熱材が部分破袋した場合においても、キャビネット強度を確保し、安全性を高く維持できる冷蔵庫を提供する。
【解決手段】ガスバリア性を有するラミネートフィルムで複数の芯材141を覆い同一平面上の複数の独立空間に真空密封した真空断熱材140で、機械室120の底面または背面にあるユニットベース127のウレタン断熱材104側の曲面または複数の面を連続して覆うことにより、冷蔵庫101への外部からの衝撃に対し、真空断熱材140が独立形成された芯材141から形成されることから、従来どおりの形状が維持される。その結果、真空断熱材140とユニットベース127、あるいは真空断熱材140とウレタン断熱材104の結合力は維持されることから、冷蔵庫強度は維持されて、機械室120脱落等の危険性を回避し、安全性を確保できる。
【選択図】図2

Description

本発明は冷蔵庫の上部背面に機械室を配置し、圧縮機を積載した冷蔵庫に関するものである。
近年、冷蔵庫は地球環境保護,省資源化の観点から更なる省エネルギー化が進むとともに、その使い勝手や収納性の向上が求められている。
従来この種の冷蔵庫は、最下部に配設された貯蔵室の収納容積のアップを図る目的のために、断熱箱体の貯蔵室内最上部の後背部が下がるように窪ませて機械室を設け、その機械室に冷凍サイクルの構成機器を収納するという方法がとられていた(例えば、特許文献1参照)。
図7は、特許文献1に記載された従来の冷蔵庫の構成を示すものである。
図7に示すように、断熱箱体1の外壁を形成する外箱2と、断熱箱体1の庫内壁を形成する内箱3と、外箱2と内箱3の間に発泡充填させたウレタン断熱材4からなり、上から順に、冷蔵室5、冷凍室6、野菜室7を有し、冷蔵室5の前面開口には、冷蔵室回転扉10を設けている。また、断熱箱体1の中央から下方部に位置する冷凍室6と野菜室7は収納性と使い勝手を考慮して、簡易に取り出しが行える引出しタイプの冷凍室引出し扉11と野菜室引出し扉12を設けてある。
断熱箱体1に設けた機械室20は、第一の天面部21と第一の背面部23に渡る天面後背部を冷蔵室5の最上部の後背部が一段下がるように窪ませた凹部空間である。機械室20は、冷蔵庫背面からみて、左面、右面、底面及び背面(庫内側)を囲うユニットベース27と、上面と前面(庫外側)を囲う機械室カバー28にて覆われている。また、機械室カバー28はネジなどにて断熱箱体1に取外し可能に固定されている。
冷凍サイクルの構成機器である圧縮機31と凝縮器32は、機械室ファン33と共に機械室20内に収まるように配設され、機械室カバー28にて覆われている。また、機械室カバー28には、放熱のために複数の通風孔28aが設けられている。
また、冷凍サイクルの構成機器である蒸発器35は冷凍室6の後背部に冷却ファン36と共に配設されており、最下部の貯蔵室である野菜室7は奥行き深く構成してある。
これにより、断熱箱体1の背面下部に圧縮機31や凝縮器32を収納するものと比較して、野菜室7の内容積を大きく、深い奥行を構成できる。また、冷蔵室と高温の機械室の間に真空断熱材を配置し、断熱性能を向上させることにより省エネ効果が得られる。さらに、やや重量のある冷凍サイクルの高圧機器を断熱箱体1の上部に配置しても、最下部の貯蔵室である野菜室7への収納重量の増加により、断熱箱体本体1の重心が下がり安定化が図れる。
特開2001−99552号公報
しかしながら、上記従来の構成では、高圧機器である圧縮機と凝縮器が機械室にあり、機械室における温度上昇が大きくなり、例えば室温30℃に対して、機械室内部温度が40℃と10K高くなる。その結果、機械室から冷蔵室への熱の侵入量が増加して庫内の温度上昇が起こるといった課題があった。
ウレタン断熱材のみの断熱壁厚で機械室からの熱リークを防止するためには壁厚が厚くなりすぎて、庫内の内容積が小さくなり、冷蔵庫上段の機械室付近において収納容器や食品がかなり小物に限定される可能性があるという課題があった。
また、断熱箱体のフレームは、例えば2mm程度の薄肉ABSでできた内箱及び外箱で内部のウレタン(厚さ15〜50mm)を覆う3層構造となるが、断熱箱体上部は凹部により直方体形状が異形となるため、強度が不十分であった。したがって、圧縮機および機械室ファンが動作すると、これらによる振動が断熱箱体に直接的に伝播すると、冷蔵庫本体が共振して大きな振動を発生させる。さらにこれらの振動が他の部品(例えば、冷蔵庫内の食品収納棚)へ伝播し、その部品が振動することによるびびりや騒音が発生するといった課題があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、機械室から冷蔵室へ侵入する熱量を削減して、庫内の温度上昇を抑制し、消費電力量が低い冷蔵庫を提供することを目的とする。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、強固な真空断熱材を機械室のユニットベース周りにバックアップすることでキャビネット強度を確保することにより、安全性の高い冷蔵庫を提供することを目的とする。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、ビスの先端での傷付きや突き破りにより真空断熱材が破袋した場合においても、被害を最小限にとどめる分割構造にて対応し、真空断熱材を設けることにより機械室から冷蔵室へ侵入する熱量を削減して、庫内の温度上昇を抑制し、消費電力量が低い冷蔵庫を提供することを目的とする。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、凹凸や曲面部において、屈曲自由な真空断熱材でユニットベースの被覆率を大幅に増加させ、断熱性能を向上させると同時に、長期における真空断熱材の真空度を維持させ、長期間冷える冷蔵庫を提供することを目的とする。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、圧縮機や機械室ファンという音源を断熱箱体の天面部に設置する冷蔵庫において、真空断熱材によりその音源から発生する騒音の抑制と、振動の伝播を抑制し、低騒音の冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、内箱と、外箱と、前記外箱の一画に形成され、圧縮機がユニットベースの上に設置された機械室と、前記内箱と前記外箱の間に充填されるウレタン断熱材からなる冷蔵庫において、ガスバリア性を有するラミネートフィルムで複数の芯材を覆い同一平面上の複数の独立空間に真空密封した真空断熱材で、前記機械室の底面から前面にかけて形成した前記ユニットベースの前記ウレタン断熱材側の面を連続して覆ったことを特徴とする。
これによって、高温の圧縮機から庫内へ伝達する熱量を連続的に大幅に削減できる。
また、圧縮機や機械室ファンなどの騒音源からの前方への騒音の伝播を遮り、騒音源の上部配置で高さ位置的に使用者の耳に近くなった影響を排除することができる。
また、真空断熱材が部分破袋した場合においも、局部的に真空度が確保出来ず断熱性を低下させるが大多数の真空断熱材は従来どおり形状並びに断熱性能が維持され、真空断熱材とユニットベース、あるいは真空断熱材とウレタンの結合力は維持される。
また、真空断熱材が部分破袋した場合においても、局部的に真空度が確保出来ず断熱性を低下させるが大多数の真空断熱材は従来どおりの断熱性能が維持され、機械室から冷蔵室へ侵入する熱量を削減できる。
本発明の冷蔵庫は、真空断熱材により高温の圧縮機が備えられた空間から庫内への熱の伝播を大幅に削減するため、庫内の温度上昇を防ぎ、消費電力量を低減出来る冷蔵庫を提供することが可能である。
また、圧縮機や機械室ファンを支持する第二の天面部の剛性を高くすること、また、圧縮機や機械室ファンの前壁となる第二の背面部の音の透過性を低減することよって圧縮機や機械室ファンから庫内への騒音及び振動の伝播を抑制することで冷蔵庫前面側に伝達する騒音を抑制し、冷蔵庫の静音化および低振動化を可能にする。
また、真空断熱材が部分破袋した場合においても、局部的に真空度が確保出来ず芯材が膨張して強度が低下するだけで全体的にはキャビネット強度を確保し、安全性を高く維持できる。
請求項1に記載の発明は、内箱と、外箱と、前記外箱の一画に形成され、圧縮機がユニットベースの上に設置された機械室と、前記内箱と前記外箱の間に充填されるウレタン断熱材からなる冷蔵庫において、ガスバリア性を有するラミネートフィルムで複数の芯材を覆い同一平面上の複数の独立空間に真空密封した真空断熱材で、前記機械室の底面から前面にかけて形成した前記ユニットベースの前記ウレタン断熱材側の面を連続して覆ったものである。
これによって、第二の天面部の剛性が高くなる。その結果、圧縮機や機械室ファンで発生した騒音は、複合材料からなる真空断熱材により減衰され、庫内へ伝わらない。また、圧縮機や機械室ファンから伝達する振動は、第二の天面部において減衰され、ドアおよび庫内部品への振動伝播を抑制する、さらに振動に伴う騒音も同時に低減できる。
また、真空断熱材の高断熱効果により、圧縮機から庫内へ伝達する熱量を大幅に削減できるので、庫内の温度上昇を防ぎ、消費電力量を低減した冷蔵庫を提供することができる。
また、例えば、製造工程中において機械室周りではファン・電装部品・配管等の機能部品をユニットベースに固定する手段として一般的にビスを用いる。この際、往々にして規定の長さ以上のビスを使用したり、ビス先端保護用のボスに斜め打ちしたりして真空断熱材側にビスの先端が到達し、ラミネートフィルムを突き破り真空度を低下する。このような可能性を最小限に抑えるため破袋した真空断熱材以外は、それぞれ独立形成していることから、従来どおりの形状が維持される。その結果、真空断熱材とユニットベース、あるいは真空断熱材とウレタンの結合力は維持されることから、冷蔵庫強度は維持されて、機械室脱落等の危険性を回避し、安全性を確保できる。
さらに、冷蔵庫の断熱性能に関しても、一部の真空断熱材が破袋しても、大部分の真空度は維持されることから、断熱性能の劣化はほとんどなく、従来どおりの冷却性能を確保し、消費電力量を最小限に抑えることができる。
また、請求項2に記載の発明は、真空断熱材とウレタン断熱材とユニットベースを一体発泡した機械室ユニットを前記外箱の一画に形成し、冷蔵庫全体を発泡させることにより、真空断熱材とユニットベースを製造工程における補助工程で機械室ユニットとして一体化することができ、本工程での取付け工数削減やこれらに伴う作業コストを低減できる。
また、例えば、製造工程中において機械室周りではファン・電装部品・配管等の機能部品をユニットベースに固定する手段として一般的にビスを用いる。この際、往々にして規定の長さ以上のビスを使用したり、ビス先端保護用のボスに斜め打ちしたりして真空断熱材側にビスの先端が到達し、ラミネートフィルムを突き破り真空度を低下する。このような可能性を最小限に抑えるため破袋した真空断熱材以外は、それぞれ独立形成していることから、本来の形状が維持される。その結果、真空断熱材とユニットベース、あるいは真空断熱材とウレタンの結合力は維持されることから、冷蔵庫強度は維持されて、機械室脱落等の危険性を回避し、安全性を確保できる。
さらに、冷蔵庫の断熱性能に関しても、一部の真空断熱材が破袋しても、大部分が本来の断熱性能を維持することから、断熱性能の劣化はほとんどなく、本来どおりの冷却性能を確保し、消費電力量を最小限に抑えることができる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明の冷蔵庫に加えて、前記真空断熱材の前記芯材部以外の外被材に貫通孔を設けたことにより、ウレタン発泡時に貫通孔を通じて、真空断熱材と密着結合する対象物との隙間にウレタンを流入させ、ウレタン充填率を高め、非充填部の断熱性の悪い箇所を極力無くすことが出来る。その結果、更なるキャビネット強度と冷蔵庫の安全性を確保できる。また、断熱性能を向上させ、更なる省エネ効果が得られる。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の概略断面図を示すものであり、図2は機械室の要部断面図を示すものであり、図3は真空断熱材の断面図を示すものであり、図4(a)、(b)は真空断熱材の平面図を示すものである。また、図4(c)は図4(b)の真空断熱材の断面図を示すものである。なお、背景技術と同一構成については同一符号を付す。
図1において、例えば硬質発泡ウレタンなどの断熱材で周囲と断熱して構成されている冷蔵庫101は複数の断熱区画に区分されており、冷蔵室105、引出しタイプの冷凍室106、野菜室107、製氷室108、切替室109の構成となっている。そして各断熱区画にはそれぞれ断熱扉が設けられており、冷蔵室回転扉110、冷凍室引出し扉111、野菜室引出し扉112、製氷室引出し扉113、切替室引出し扉114である。
最上部に設けられて、最も使用頻度の高い冷蔵室105は、冷蔵保存のために凍らない温度を下限に通常1〜5℃で設定されている。また、貯蔵ケース115は肉魚などの保鮮性向上のため比較的低めの温度、たとえば−3〜1℃で設定される。野菜室107は冷蔵室105と同等もしくは若干高い温度設定の2℃〜7℃とすることが多い。低温にすれば葉野菜の鮮度を長期間維持することが可能である。
冷凍室106は冷凍保存のために通常−22〜−18℃で設定されているが、冷凍保存状態の向上のために、たとえば−30〜−25℃の低温で設定されることもある。
図2に示すように、冷蔵庫101上部に設けた機械室120の空間は、第一の天面部121の背面側で低い位置に設けた第二の天面部122と、第一の背面部123の上部で前面側に設けた第二の背面部124と、冷蔵庫101の側面部125,126の4面で構成されたユニットベース127並びに上面と背面を囲う機械室カバー128で構成される。尚、機械室カバー128は、第一及び第二の天面部121、122の上方にビスなどで取外し可能に設けられている。
また、図1に示すように、機械室120には、圧縮機131、凝縮器132、機械室ファン133、キャピラリー138、ドライヤ(図示せず)が配置される。凝縮器132は強制対流方式のものに加えて、冷蔵庫の周囲鋼板を利用して自然放熱するための配管や、各室断熱扉体間の仕切りに配設して発汗防止を行うための配管を組み合わせてもよい。
冷凍サイクルの構成機器である圧縮機131は第二の天面部122の上方空間に、また凝縮器132はワイヤータイプやフィンコイルタイプやスパイラルフィンタイプなどの薄型構成で第一の天面部121の上方空間に配設してある。また、図示しない電動三方弁などの流路制御手段を用いる場合は、第二の天面部122の上方空間部や第一の天面部121の上方空間部に配設する。
また、冷凍サイクルの構成機器である蒸発器35は冷却ファン36と共に、中段に位置する野菜室107の後方背面部に設けられている。これにより最下段の貯蔵室である冷凍室106の内容積と奥行きを最大限に大きくすることが可能である。
なお、中段の野菜室107と最下段の冷凍室106は逆の構成となれば、野菜室の内容積と奥行きを最大限に大きくすることが可能となる。
また、機械室120周辺の断熱箱体について詳細を説明すると、ユニットベース127の庫内側表面に真空断熱材140を接着剤により添着固定する。そして、例えば0.5mm程度の薄肉鋼板の外箱2及びユニットベース127と、1.0mm程度のABS樹脂でできた内箱3を仮固定し、これらの間に形成される空間にウレタン断熱材104(厚さ15〜50mm)を発泡充填させる。
このときの真空断熱材140は、第二の天面部122と第二の背面部124の2面が折れ曲がる屈曲部において、あるいは複数の曲面が集中する部分において、真空断熱材140の芯材141が存在しない部分142を配置するように組立成形する。
また、図3及び図4(a)、(b)、(c)に示すように、ユニットベース表面に設置した真空断熱材140は、複数の芯材(シート状の無機繊維集合体であるセラミックファイバー成形体143)を複数の材料からなるガスバリア性を有するラミネートフィルムで覆った構成からなる。さらに本実施例において、芯材の存在しない部分142に、例えば縦3mm、横10mm程度の貫通孔144を複数設けてウレタンの流動通路を確保する。
また、真空断熱材140はガラス繊維等の無機材料を用い、ウレタン断熱材104と比べて密度が高いものとなる。ウレタン断熱材104の密度が20〜50kg/m3であるのに対して真空断熱材140は200〜250kg/m3と少なくとも4倍以上とすることができる。
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用を説明する。
まず、冷凍サイクルの動作について説明する。庫内の設定された各温度に応じて制御手段により冷凍サイクルが動作して冷却運転が行われる。まず圧縮機131の動作により吐出された高温高圧の冷媒は、凝縮器132にて放熱して凝縮液化し、キャピラリーである減圧器138に至る。その後、減圧器ではサクションライン137と熱交換しながら減圧されて低温低圧の液冷媒となって蒸発器35に至る。
冷却ファン36の動作により、庫内の空気と熱交換されて蒸発器35内の冷媒は蒸発気化する。低温の冷気をダンパ(図示なし)などで分配することで各室の冷却を行う。また複数の蒸発器を用いる場合は流路制御手段により必要な蒸発器へ冷媒が供給される。蒸発器35を出た冷媒はサクションライン137を経て圧縮機131へと吸い込まれる。こうして圧縮機131の運転が継続し、庫内各室の温度が十分に設定温度以下となったら、圧縮機131の運転は停止される。
このとき機械室において、外箱102と内箱103間の間にウレタン断熱材104の1/10以下の熱伝導率を有する真空断熱材140を配置し、さらにウレタン断熱材104は、真空断熱材140の貫通孔144により、芯材の存在しない部分142周辺空間にウレタンを充填しやすくなり、ウレタン充填率が向上する。
その結果、圧縮機131により例えば40℃(冷蔵庫周囲温度30℃)近くまで高くなった機械室120空間から3℃の冷蔵室105への熱侵入量が従来の約1/3まで低減できる。また、庫内の温度上昇速度が低下し、圧縮機運転率低下による消費電力量の低減ができる。反対に、消費電力量を同等にする場合、真空断熱材の高断熱性を利用して、ウレタン断熱材104の壁厚さを薄肉化でき、その結果庫内容積を従来に比べ5リットル程度増加できる。
この時、機械室120の圧縮機は131は小型を用い、最大限機械室をコンパクトにまとめることが望ましい。その結果、機械室120の第二の天面部122と第二の背面部124の面積が小さくなる。真空断熱材140は面積が小さいとラミネートフィルム(外皮材の材質名称)を伝わる熱リークにより断熱性能が劣化するため、貼り付け面積を大きくとることが重要であり、本実施例のように折り曲げて2面を貼り付けることで貼り付け面積拡大が図れ、より一層の省エネが可能となる。
また、凝縮器132を圧縮機131とは別の区画、すなわち機械室120から隔離することにより、圧縮機131の温度影響を受けずに済むので凝縮器132の能力を最大限に引き出すことが可能となり、更なる消費電力量の低減ができる。
次に、冷蔵庫の騒音について説明すると、圧縮機運転131に同期して機械室ファン133も運転するが、この時圧縮機131および機械室ファン133から発生した音は、機械室120の第二の天面部122及び第二の背面部124から庫内へ透過する。このとき、真空断熱材140を透過する騒音は、複合材料から構成される真空断熱材140により減衰される。その結果、最も使用頻度が高く、ユーザーが庫内に接近して使用する冷蔵室回転扉110を開けた際、冷蔵室正面側へ漏れる騒音も低下するので、人間の耳の高さ位置における騒音レベルも低下する。
さらにまた、第一の天面部121上方に配置した圧縮機131はインバーター制御による低速運転を行うと、さらに低騒音とすることができるうえに、冷凍能力を制御することで頻繁に圧縮機131のON−OFFを行うことがないので、起動停止に伴う変動音を少なくすることができる。
次に、製造工程中において機械室周りではファン・電装部品・配管等の機能部品をユニットベースに固定する手段として一般的にビスを用いる。この際、往々にして規定の長さ以上のビスを使用したり、ビス先端保護用のボスに斜め打ちしたりして真空断熱材側にビスの先端が到達し、ラミネートフィルムを突き破り真空度を低下する。このような可能性を最小限に抑えるため本実施例の真空断熱材140の芯材141は、それぞれ独立形成させて、破袋した真空断熱材140以外は、本来の形状・真空度が維持される。その結果、真空断熱材140とユニットベース127、あるいは真空断熱材140とウレタン104の結合力は強化されることから、冷蔵庫101との密着強度は強化されて、輸送振動・運搬落下時の機械室120脱落等の危険性を回避し、安全性を確保できる。
さらに、冷蔵庫101の断熱性能に関しても、一部の真空断熱材140が破袋しても、大部分が本来どおり維持されることから、断熱性能の劣化はほとんどなく、本来の冷却性能を確保し、消費電力量を低減することができる。
尚、本実施例の真空断熱材140内部材料として、ガラス繊維などの無機材料を使用したが、シリカ微粉末やパーライト粉末を用いることで、高断熱性能を維持でき、かつ密度が100〜400kg/mとウレタン断熱材に対して遮音性が高いため、断熱箱体の低騒音、低振動化が可能になる。
尚、折り曲げた真空断熱材140を貼り付けるコーナー部角度A°は、直角または鈍角(図示せず)をとることにより、真空断熱材140の接着性を高めることができ、ウレタン流動性が促進される。その結果、ボイド・キャビティ等の発生も激減し断熱性能の高い、省エネ効果のある冷蔵庫101が実現可能となる。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2における冷蔵庫の機械室の要部断面図を示すものである。なお、背景技術と同一構成については同一符号を付す。
図5の機械室220において、真空断熱材240をウレタン断熱材204の外郭(冷蔵庫庫内側)の凹部に配置固定し、かつ真空断熱材240とユニットベース227を隣接固定するため、ウレタン断熱材204aを発泡し、真空断熱材240とウレタン断熱材204aとユニットベース227を一体化した(機械室ユニット229)。これにより、真空断熱材240とユニットベース227を製造工程における補助工程で機械室ユニット229として一体化することができ、本工程での取付け工数削減やこれらに伴う作業コストを低減できる。
また、製造工程中において機械室周りではファン・電装部品・配管等の機能部品をユニットベースに固定する手段として一般的にビスを用いる。この際、往々にして規定の長さ以上のビスを使用したり、ビス先端保護用のボスに斜め打ちしたりして真空断熱材側にビスの先端が到達し、ラミネートフィルムを突き破り真空度を低下する。このような可能性を最小限に抑えるため,本実施例の真空断熱材240の芯材141は、それぞれ独立形成しているため、破袋した真空断熱材240以外は、従来どおりの形状が維持される。その結果、機械室ユニット229と冷蔵庫201本体のウレタン断熱材204との結合力は維持されることから、冷蔵庫201強度は維持され、機械室220あるいは圧縮機231脱落等の危険性を回避し、安全性を確保できる。
さらに、冷蔵庫201の断熱性能に関しても、一部の真空断熱材240が破袋しても、大部分が従来どおり維持されることから、断熱性能の劣化はほとんどなく、従来どおりの冷却性能を確保し、消費電力量を低く維持することができる。
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3における冷蔵庫の機械室の要部断面図を示すものである。なお、背景技術と同一構成については同一符号を付す。
図6の機械室320において、ユニットベース327はL字断面形状で内部空間が存在する箱型構造で、例えばABS樹脂材料からなる。このユニットベース327内部表面全体にわたり真空断熱材340を覆うように接着材により貼着固定する。次にこの内部空間をウレタン発泡し、真空断熱材340とユニットベース327とウレタン断熱材304aを一体成形する(機械室ユニット329)。この結果、製造工程における取付け工数削減やこれらに伴う作業コストを低減できる。
また、さらに、ユニットベース327にウレタン断熱材304a及び真空断熱材340を内包することから、ウレタン断熱材304、並びに真空断熱材340への吸湿性が低くなり、長期性能劣化が低減でき、消費電力量の増加を抑制できる。また、製造時の真空断熱材340の輸送、組みつけ時にける破袋を防止することで、製造ロスコストを低減できる。
尚、本実施例のユニットベース327外周面に凸部350を設けたことにより、ユニットベース327の庫内側表面積を拡大することができ、ウレタン断熱材304とユニットベース327の接触面積を拡大させ、相互結合力を増加させることができる。よって、更なるキャビネット強度向上と冷蔵庫の安全性を確保できる。
以上のように、本発明にかかる冷蔵庫は、機械室と庫内との断熱壁に、複数の芯材を独立してフィルムで覆う真空断熱材に適用する場合はもちろんのこと、高断熱材(真空断熱材)を適用する収納庫・実験用プレハブ・低温倉庫・建築物などにも幅広く応用できるものである。
本発明の実施の形態1における冷蔵庫の概略断面図 本発明の実施の形態1における冷蔵庫の機械室の要部断面図 本発明の実施の形態1における冷蔵庫の真空断熱材の断面図 (a)本発明の実施の形態1における冷蔵庫の真空断熱材の平面図(b)本発明の実施の形態1における冷蔵庫の芯材形状・配置の異なる真空断熱材の平面図(c)図4(b)の真空断熱材の断面図 本発明の実施の形態2における冷蔵庫の機械室の要部断面図 本発明の実施の形態3における冷蔵庫の機械室の要部断面図 従来の冷蔵庫の概略断面図
符号の説明
101,201,301 冷蔵庫
102 外箱
103 内箱
104,204,204a,304,304a ウレタン断熱材
120,220,320 機械室
127,227,327 ユニットベース
131,231,331 圧縮機
140,240,340 真空断熱材
141 芯材
144 貫通孔
229,329 機械室ユニット

Claims (3)

  1. 内箱と、外箱と、前記外箱の一画に形成され、圧縮機がユニットベースの上に設置された機械室と、前記内箱と前記外箱の間に充填されるウレタン断熱材からなる冷蔵庫において、ガスバリア性を有するラミネートフィルムで複数の芯材を覆い同一平面上の複数の独立空間に真空密封した真空断熱材で、前記機械室の底面から前面にかけて形成した前記ユニットベースの前記ウレタン断熱材側の面を連続して覆ったことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記真空断熱材とユニットベースをウレタン断熱材で一体発泡した機械室ユニットを前記外箱の一画に形成し、冷蔵庫全体を発泡させたことを特徴とする冷蔵庫。
  3. 前記真空断熱材の前記芯材部以外の前記ラミネートフィルムに貫通孔を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の冷蔵庫。
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