JP5903567B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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Description

本発明は、真空断熱材を適用した冷蔵庫に関するものである。
近年、冷蔵庫の省エネルギー化や省スペース化を狙いに、冷蔵庫の断熱性能を高める一手段として、高断熱性能を有する真空断熱材を利用する方法があり、省エネルギーの要請が益々高まる今日では、硬質ウレタンフォームと比較して数倍から10倍程度の断熱性能を有する真空断熱材を適切な範囲内で最大限に利用することにより断熱性能を向上させていくことが急務であるといえる。
その中で、真空断熱材を備えた従来の冷蔵庫としては、例えば特開平6ー159922号公報(特許文献1)や特開2006−242439号公報(特許文献2)に開示されたものがある。
以下、図面を参照しながら上記従来の冷蔵庫を説明する。
図10は特許文献1に記載されている冷蔵庫の側面断面図を示すものである。冷蔵庫の本体1は、外箱24と内箱25とで構成される空間全体を、成形可能な袋状の紙材20で覆い、この紙材20内部に無機多孔質からなる充填材21を充填し、内外箱24、25で囲まれた空間の形状に沿って真空断熱材22が構成されている。また、使用される真空断熱材22は両面ともに金属箔を有し、形状は平面のみとなっている。
本構成により、内外箱24、25間への真空断熱材22の収納作業が容易に行えると共に内外箱24、25と真空断熱材22との隙間を塞ぐ作業などが廃止できるうえ、硬質ウレタンフォーム26を使用せず真空断熱材22のみで断熱箱体を構成できるため、極めて高い断熱性能を確保することができる。
また、図11は特許文献2に記載されている冷蔵庫の正面断面図である。
冷蔵庫は、箱状に形成された冷蔵庫の本体1と、冷蔵庫の本体1の前面開口を開閉する扉(図示せず) とを備えて構成されている。冷蔵庫の本体1は、合成樹脂製の内箱25と、この内箱25を覆う鋼板製の外箱24とで構成される空間内に、複数の真空断熱材(真空断熱パネル)39、40を配設すると共に、硬質ウレタンフォーム(ウレタン発泡樹脂)26を充填することで形成した断熱壁を有している。
この断熱壁の両側壁は、薄い部分(温度の高い貯蔵室2、3の両側壁部分)で30mm程度、厚い部分(温度の低い貯蔵室14の両側壁部分)で50mm程度の厚さを有している。
複数の真空断熱材39,40は、外箱面に密着して設置した外箱側真空断熱材39と、内箱面に密着して設置した内箱側真空断熱材40とから構成されており、真空断熱材39、40は、10mm程度の厚さで構成されている。真空断熱材39は、外箱側で平板状に構成されて設置されると共に、底面40の左右両側の外箱コーナー部41の近傍まで延びている。内箱側真空断熱材40は、内箱25の底面に設置された外箱コーナー部41に対向した内箱コーナー部を覆ってさらに外箱側真空断熱材39の投影面で重なる位置まで内箱面に沿って延びるように設置されている。
本構成により、冷蔵庫のコーナー部における硬質ウレタンフォーム26の局部的な収縮を抑制して外箱の歪みもしくは内箱の割れを防止することができると共に、冷蔵庫本体1の熱漏洩量を低減して消費電力を低減することができる。
特開平6−159922号公報 特開2006−242439号公報
しかしながら、上記従来例に記載されている冷蔵庫では、外箱と内箱とに密着してなる硬質ウレタンフォームと比較して強度的に劣る真空断熱材のみを使用した冷蔵庫であるため、断熱性能は高いものの強度的には非常に弱くなるといった問題があった。また、内箱や外箱の形状が平面的でないため、平面的でない部分への板状の真空断熱材の使用は困難であった。また、真空断熱材の断熱性能向上のためには、一平面にアルミ蒸着フィルムを用いた真空断熱材の使用が効果的であるが、信頼性の面からアルミ蒸着フィルムを用いた真空断熱材の使用は困難であった。
また、近年の冷蔵庫業界の小スペース・大容量化の傾向では、約10年前と比べて同等の外形寸法で、庫内容量は100L程度増加している。これは冷蔵庫の無効スペースを無くす取り組みや箱体の断熱性能を向上させつつ壁厚の薄壁化をしているためである。上記従来例のように内箱側と外箱側の真空断熱材が重なる位置まで設置するには、十分な壁厚が必要であるが真空断熱材の厚みは10mm程度であり、重ね合わせる部分と硬質ウレタンフォームの充填厚みを考慮すると40mm以上は必要となる(上記従来例では50mm)ため、更なる大容量化を行うことは困難であった。
また、真空断熱材の重なる位置と重ならない位置での硬質ウレタンフォームの壁厚が一時的に変化するため、流動性が劣り、内外面の変形やボイドの発生といった問題があった。さらに、底面部の内箱側真空断熱材は内箱コーナー部を覆う形状となっているため、底面部内箱と真空断熱材の間の空気によって密着性の劣化を招き、凹み等の変形を招くという問題があった。
このようなことから、本発明は、上記課題に鑑み、冷蔵庫の断面壁を薄壁化しても、箱体強度として問題がなく、省スペースで大容量の冷蔵庫で且つ、高い断熱性能を有するため省エネ性能の高い冷蔵庫を提供するものである。
上記従来の課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、複数の断熱区画で構成された断熱箱体の本体と、前記断熱箱体を仕切る断熱仕切り部とを備えた冷蔵庫で、前記断熱箱体は内箱と外箱と発泡断熱材と真空断熱材を備えたものであって、前記真空断熱材は剛性が異なる複数の真空断熱材を用いたもので、剛性の高い真空断熱材は気体吸着材を備え、前記気体吸着材は前記真空断熱材内の芯材の外面に位置し、剛性の高い真空断熱材は前記外箱に接して貼り付けられ、前記気体吸着材を前記発泡断熱材側に位置して、前記断熱箱体の側面や背面の被覆率を大きく取れる部分に剛性の高い真空断熱材を配置するとともに、気体吸着材を備えていない剛性の低い真空断熱材は、剛性の高い真空断熱材の厚みよりも厚くして天面と底面に配置したものである。
これによって、本体の剛性向上を図ることができるため、箱体の強度を向上させることができる。また、強度を維持したままで壁厚の薄壁化を行うことが出来、庫内容量を大きくすることが可能となる。また、壁厚の薄壁化によって、使用する硬質ウレタンフォームの使用量が低減できるとともに製品重量も低減することが出来る。
本発明の冷蔵庫は、断熱箱体の本体に真空断熱材を備えた冷蔵庫で、真空断熱材の剛性が異なる複数の真空断熱材を使用することにより、本体強度の向上を有することが出来、
より信頼性の高い冷蔵庫を提供することが可能となる。
また、壁厚の薄壁化によって省スペースで大容量の冷蔵庫で且つ、堅牢感の高い冷蔵庫を提供することが可能となる。
本発明の実施の形態1における冷蔵庫の斜視図 本発明の実施の形態1における冷蔵庫の正面断面図 本発明の実施の形態1における冷蔵庫の縦断面図 本発明の実施の形態1における気体吸着材を適用した真空断熱材の断面図 本発明の実施の形態1における気体吸着材を適用した真空断熱材の経年劣化イメージ図 本発明の実施の形態2における冷蔵庫の斜視図 本発明の実施の形態2における図1のA−A‘断面図 本発明の実施の形態3における冷蔵庫の斜視図 本発明の実施の形態3における冷蔵庫の正面断面図 従来技術の特許文献1による冷蔵庫を説明する冷蔵庫の側面断面図 従来技術の特許文献2による冷蔵庫を説明する冷蔵庫の正面断面図
第1の発明は、複数の断熱区画で構成された断熱箱体の本体と、前記断熱箱体を仕切る断熱仕切り部とを備えた冷蔵庫で、前記断熱箱体は内箱と外箱と発泡断熱材と真空断熱材を備えたものであって、前記真空断熱材は剛性が異なる複数の真空断熱材を用いたもので、剛性の高い真空断熱材は気体吸着材を備え、前記気体吸着材は前記真空断熱材内の芯材の外面に位置し、剛性の高い真空断熱材は前記外箱に接して貼り付けられ、前記気体吸着材を前記発泡断熱材側に位置して、前記断熱箱体の側面や背面の被覆率を大きく取れる部分に剛性の高い真空断熱材を配置するとともに、気体吸着材を備えていない剛性の低い真空断熱材は、剛性の高い真空断熱材の厚みよりも厚くして天面と底面に配置したものである。
これにより、剛性が異なる真空断熱材を複数で使い分けることで、冷蔵庫本体の剛性強度を向上させることができる。特に壁厚の薄いところは、剛性の高い真空断熱材を用い、硬質ウレタンフォームよりも強いが壁厚の厚いところは剛性の弱い真空断熱材を用いることで箱体強度のバランスを高めて強度を維持することが出来る。真空断熱材の厚みは、概ね8〜15mm程度だが、同一厚みであれば硬質ウレタンフォームよりも剛性が高く、熱伝導率も良い。
の発明は、第1の発明において、気体吸着材を備えた真空断熱材の配設を本体の冷凍温度帯に掛かる位置としたものである。
これによって、熱伝導率を低減した真空断熱材を温度差の大きい冷凍温度帯に被覆することで、断熱性能の効果を生かすことが出来る。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。また、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
なお、従来と同一構成及び差異がない部分については、詳細な説明を省略する。また、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態1による冷蔵庫の斜視図である。図2は本発明の実施の形態1による冷蔵庫の正面断面図である。図3は本発明の実施の形態1による冷蔵庫の縦断面図である。
図1から図3に示すように、冷蔵庫の本体101は、前方に開口する金属製(例えば鉄板)の外箱124と硬質樹脂製(例えばABS)の内箱125と、外箱124と内箱125の間に発泡充填された硬質ウレタンフォーム126からなる断熱箱体で、この本体101の上部に設けられた冷蔵室102と、冷蔵室102の下に設けられた上段冷凍室103
と、冷蔵室102の下で上段冷凍室103に並列に設けられた製氷室104と、本体下部に設けられた野菜室106と、並列に設置された上段冷凍室103及び製氷室104と野菜室106の間に設けられた下段冷凍室105で構成されている。上段冷凍室103と製氷室104と下段冷凍室105と野菜室106の前面部はそれぞれに対応した引き出し式の扉103a,104a,105a,106aにより開閉自由に閉塞されると共に、冷蔵室102の前面は、例えば観音開き式で回転式の扉102aにより開閉自由に閉塞される。
冷蔵室102は冷蔵保存のために凍らない温度を下限に通常1〜5℃で設定されている。野菜室106は冷蔵室102と同等もしくは若干高い温度設定の2℃〜7℃とすることが多い。低温にすれば葉野菜の鮮度を長期間維持することが可能である。上段冷凍室103と下段冷凍室105は冷凍保存のために通常−22から−18℃で設定されているが、冷凍保存状態の向上のために、たとえば−30から−25℃の低温で設定されることもある。
冷蔵室102や野菜室106は庫内をプラス温度で設定されるので、冷蔵温度帯を呼ばれる。また、上段冷凍室103や下段冷凍室105や製氷室104は庫内をマイナス温度で設定されるので、冷凍温度帯を呼ばれる。また、上段冷凍室103は切替室として、冷蔵温度帯から冷凍温度帯まで選択可能な部屋としても良い。
冷蔵庫の本体101の天面部は、冷蔵庫の背面方向に向かって階段状に凹みを設けて機械室119があり、第一の天面部108と第二の天面部109で構成されている。この階段状の凹部に配置された圧縮機117と、水分除去を行うドライヤ(図示せず)と、コンデンサ(図示せず)と、放熱用の放熱パイプ(図示せず)と、キャピラリーチューブ118と、冷却器107とを順次環状に接続してなる冷凍サイクルに冷媒を封入し、冷却運転を行う。前記冷媒には近年、環境保護のために可燃性冷媒を用いることが多い。なお、三方弁や切替弁を用いる冷凍サイクルの場合は、それらの機能部品を機械室内に配設することも出来る。
ここで、真空断熱材127,128,129,130,131は、硬質ウレタンフォーム126とともに冷蔵庫の本体101を構成している。
ここで、真空断熱材127,128,129,130は、外箱124にそれぞれ天面、背面、左側面、右側面の内側に接して貼り付けられている。また、真空断熱材131は、内箱125の底面に接して貼り付けられている。
真空断熱材128,129,130には、気体吸着材137がそれぞれ内部に搭載されている。
また、冷蔵室102と製氷室104および上段冷凍室103とは第一の断熱仕切り部110で区画されている。
また、製氷室104と上段冷凍室103とは第二の断熱仕切り部111で区画されている。
また、製氷室104および上段冷凍室103と、下段冷凍室105とは第三の断熱仕切り部112で区画されている。
第二の断熱仕切り部111および第三の断熱仕切り部112は、冷蔵庫の本体101の発泡後組み立てられる部品であるため、通常断熱材として発泡ポリスチレンが使われるが
、断熱性能や剛性を向上させるために硬質ウレタンフォームを用いてもよく、更には高断熱性の真空断熱材を挿入して、仕切り構造のさらなる薄型化を図ってもよい。
また、ドアフレームの稼動部を確保して第二の断熱仕切り部111および第三の断熱仕切り部112の形状の薄型化や廃止を行うことで、冷却風路を確保でき冷却能力の向上を図ることもできる。また、第二の断熱仕切り部111および第三の断熱仕切り部112の内部をくりぬき、風路とすることで材料の低減につながる。
また、下段冷凍室105と野菜室106とは第四の仕切り部113で区画されている。
冷蔵庫の本体101の背面には冷却室123が設けられ、冷却室123内には、代表的なものとしてフィンアンドチューブ式の冷気を生成する冷却器107が断熱仕切壁である第二および第三の仕切り部111,112の後方領域を含めて下段冷凍室105の背面に上下方向に縦長に配設されている。また、冷却器107の材質は、アルミや銅が用いられる。
冷却器107の近傍(例えば上部空間)には強制対流方式により冷蔵室102、製氷室104、上段冷凍室103、下段冷凍室105、野菜室106の各貯蔵室に冷却器107で生成した冷気を送風する冷気送風ファン116が配置され、冷却器107の下部空間には冷却時に冷却器107や冷気送風ファン116に付着する霜を除霜する除霜装置としてのガラス管製のラジアントヒータ136が設けられている。除霜装置は特に指定するものではなく、ラジアントヒータの他に、冷却器107に密着したパイプヒータを用いても良い。
次に冷蔵庫の冷却について説明する。例えば冷凍室106が外気からの侵入熱およびドア開閉などにより、庫内温度が上昇して冷凍室センサ(図示せず)が起動温度以上になった場合に、圧縮機117が起動し冷却が開始される。圧縮機117から吐出された高温高圧の冷媒は、最終的に機械室119に配置されたドライヤ(図示せず)まで到達する間、特に外箱124に設置される放熱パイプ(図示せず)において、外箱124の外側の空気や庫内の硬質ウレタンフォーム126との熱交換により、冷却されて液化する。
次に液化した冷媒はキャピラリーチューブ118で減圧されて、冷却器107に流入し冷却器107周辺の庫内空気と熱交換する。熱交換された冷気は、近傍の冷気送風ファン116により庫内に冷気が送風され庫内を冷却する。この後、冷媒は加熱されガス化して圧縮器117に戻る。庫内が冷却されて冷凍室センサ(図示せず)の温度が停止温度以下になった場合に圧縮機117の運転が停止する。
冷気送風ファン116は、内箱125に直接配設されることもあるが、発泡後に組み立てられる第二の仕切り部111に配設し、部品のブロック加工を行うことで製造コストの低減を図ることもできる。
次に、本実施の形態で使用した気体吸着材137を用いた真空断熱材について説明する。
図4のように、気体吸着材137を用いた真空断熱材138は、少なくとも繊維材料を含む芯材132と、ガスバリア性に優れた包材133からなる袋に真空封止された気体吸着材137とを、ガスバリア性に優れた外被材135で被い、外被材135を真空封止後に、包材133に穴を開け、包材内部と外被材内部を連通させてなる真空断熱材である。
上記のように外被材135を真空封止後に包材133に穴を開ける際に、本実施の形態
においては、予め包材133に隣接して突起物を有する部材134を有する部材134を外被材135に内包しておき、真空封止後に外力によって突起物を有する部材134を押すことで包材133に穴を開けている。
繊維材料を含む芯材132とは、芯材132の重量に対して繊維を1パーセント以上100パーセント以下含むものであって、繊維材料と繊維材料以外の複合体であっても良い。
ガスバリア性に優れた包材133とは、気体難透過性の製袋可能なフィルムまたはシート状の部材である。例えば、ポリプロピレンフィルム、アルミニウム箔、低密度ポリエチレンの順にラミネートしたフィルムなどがあげられる。
また、袋とは気体吸着材137を包み込むことにより、周囲の空間と独立させるものであり、4方をヒートシールした袋、ピロー袋、ガゼット袋等がある。また、気体透過度が10[cm/m・day・atm]以下であることが好ましく、より望ましくは10[cm/m・day・atm]以下となるものである。
気体吸着材137とは、気体中に含まれる非凝縮性気体を吸着できるものであり、アルカリ金属やアルカリ土類金属の酸化物や、アルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物等が利用でき、特に、酸化リチウム、水酸化リチウム、酸化バリウム、水酸化バリウム等がある。これによって、空気中の概ね75%を有する窒素を常温状態で吸着できるため、高い真空度を得ることが出来る。
突起物を有する部材134とは、周囲の曲率に比較して、曲率が著しく大きい部分を有するものである。曲率が大きい部分は、同一の力をより小さい面積で受けるため、単位面積あたりに加わる力が大きくなる。従って曲率が大きい部分が包材133に押し付けられた際、包材133に貫通孔が生じやすくなる。
ガスバリア性に優れた外被材135とは、芯材132、包材133、気体吸着材137、突起物を有する部材134を包み込むことにより、周囲の空間と独立させるものである。また、気体透過度が10[cm/m・day・atm]以下であることが好ましく、より望ましくは10[cm/m・day・atm]以下となるものである。
穴を開ける方法は、突起物が外被材135に接触することによりなされるものである。
なお、穴を開ける方法として、本実施の形態では突起物を用いたが、突起物や部材134を用いなくても、たとえば包材133の剛性の弱い箇所やシール部を破壊するといったこと等で、外被材135の真空封止後に外力によって、包材133を破壊できれば良い。
連通とは、包材内部と包材外部で隔てられていた空間を一続きの空間にすることである。
なお、繊維材料を含む芯材を用いて作製した真空断熱材の熱伝導率は、粉末材料のみからなる芯材を用いて作製した真空断熱材の熱伝導率に比較して、低圧力領域では小さく、高圧力領域では大きい。従って、繊維材料を含む芯材を用いて作製した真空断熱材はその外被材内部の圧力を低く維持することが重要である。
なお、本実施の形態で使用した気体吸着材137を用いた真空断熱材138は、外被材内に気体吸着材137を有しているため、外被材内部は圧力が低く維持され、繊維材料を含む芯材132を用いた真空断熱材の熱伝導率は低く維持される。よって、外被材内部の
圧力が低く維持されるため、剛性も強くなるのである。
一般に、真空断熱材の熱伝導率は、芯材による熱伝導と、外被材内の残留気体による熱伝導の和により決定する。例えば、芯材が粉末を含む場合は、芯材内部に存在する気体の平均自由工程が短いため、気体による熱伝導率は非常に小さく、芯材による熱伝導が支配的である。一方、芯材が繊維の場合は、繊維同士の接点が少ないため、芯材の熱伝導率は非常に小さくなるが、気体の平均自由工程が大きいため、わずかな圧力上昇で、気体による熱伝導率が支配的になってしまう。従って、芯材が繊維のみからなるときは、このような効果が大きいため繊維芯材では外被材内部を低圧に保つことが、真空断熱材の熱伝導率を低減するために非常に有効な手段となる。
このように、剛性の異なる真空断熱材では、気体吸着材の有無で真空断熱材の剛性を異なるものとすることができる。具体的には、空気吸着剤が入っている真空断熱材は、剛性が高く、空気吸着剤が入っていない真空断熱材は剛性が低いといったことである。
また、ここでいう剛性とは、単位体積当たりの剛性であるので、例えば同素材、同製法の真空断熱材であっても大きさや厚さが異なることによって真空断熱材全体の剛性が異なるようなものは含まないものとする。
ここで、繊維集合体とは、繊維のみからなる集合体であって、バインダーや酸、熱等で成型されていても良い。
なお、真空断熱材は、内部に芯材を有しており、芯材はグラスウールなどの無機繊維集合体を加熱乾燥後、蒸着層フィルムと金属箔層フィルムを貼り合わせた外被材中に挿入し、内部を真空引きして開口部を封止することにより形成されている。
蒸着層フィルムは、アルミ蒸着フィルムをナイロンフィルムと高密度ポリエチレンフィルムとで挟み込んだ複合プラスチックフィルムで、金属箔層フィルムは、アルミ箔をナイロンフィルムと高密度ポリエチレンフィルムとで挟み込んだ複合プラスチックフィルムである。
また、蒸着層フィルムと金属箔層フィルムとのシール面は蒸着層フィルム側を一平面状とし、金属箔層フィルム側の面を立体的に構成している。そして、蒸着層フィルム側を外箱124もしくは内箱125に接して配置している。
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用について説明する。
本実施の形態のように、野菜室106が下方に設置され、真ん中に冷凍室105が設置され、冷蔵室102が上方に設置された冷蔵庫のレイアウト構成が使い勝手と省エネの観点からよく用いられている。また、圧縮機117を天面奥部に配設した構成の冷蔵庫も、使い勝手の観点と庫内容量UPの点から用いられる。近年では更に、省エネとして環境への取り組みの中で、硬質ウレタンフォーム126と比較して数倍から10倍程度の断熱性能を有する真空断熱材を適切な範囲内で最大限に利用することにより断熱性能や強度を向上させている冷蔵庫も発売されている。
その中で、本実施の形態では、剛性の異なる真空断熱材を複数で使い分けることで、冷蔵庫の本体101の強度を向上させることが出来る。特に搭載している真空断熱材の中でも、側面や背面のように冷蔵庫の被覆率を大きく取れる部分に搭載することで、本体101の強度の向上を図ることが出来る。これは一般的なタンスや住宅での強度確保と同様に上下方向の面に対する強度を高めることで、全体の強度を高めることと同様である。この
ように、強度として寄与する部分には剛性の高い真空断熱材を用い、寄与しにくい部分には硬質ウレタンフォーム126よりも剛性の高い真空断熱材を用いることで、断熱性能を向上し省エネ性を向上させつつ、本体全体の強度を高めた冷蔵庫を提供することが出来る。
このように、冷蔵庫の本体101全体の強度を高める際に、側面と背面のすべてに渡って貼付ができない場合には、少なくとも冷蔵庫本体の全高の1/2より下方側の背面および両側面のすべての面に空気吸着剤を備えた真空断熱材を貼付けることによって、筐体を支える下方部の剛性を大幅に向上させることができる。
この下方部の剛性については、例えば、本実施の形態のように最上部に回転式の扉102aが有る場合には、扉102を開けた状態にといて、冷蔵庫の本体101が扉102aのヒンジが付いている側に大きな荷重がかかり、傾くことにより左右方向に歪が生じるが、特に冷蔵庫本体の下方側の剛性を高めることにより、この傾きおよび歪を低減することが可能となる。
また、本体101の剛性向上を図ることができるため、本体101の強度を向上させることができる。また、強度を維持したままで壁厚の薄壁化を行うことが出来、庫内容量UPが可能となる。また、壁厚の薄壁化によって、使用する硬質ウレタンフォーム126の使用量も低減できコストダウンが図れるとともに製品重量も低減することが出来るため、搬入時の運搬性も向上する。
また、本実施の形態では、真空断熱材の剛性を高めるために真空度を低減している。真空度を低減するために、気体吸着材137を真空断熱材に搭載し、従来の真空断熱材での真空度よりも、残留空気中に多く含まれる窒素を常温吸着することで真空断熱材の真空度を高めている。通常、大気圧は100KPa、真空断熱材の真空度は10Pa程度であるが、本実施の形態に用いた気体吸着材137を用いた真空断熱材は1Pa程度の低真空度である。
なお、真空断熱材の真空度が低減されると剛性だけでなく熱伝導率も向上するため、真空断熱材が同一厚みであれば、壁厚の薄壁化をしつつ庫内容量のUPと省エネ向上を図ることが出来る。本実施の形態では、側面は概ね8〜11.5mmの厚みで気体吸着材137を搭載した真空断熱材を用い、背面には概ね15mmの厚みで気体吸着材137を用いた真空断熱材138を用いている。天面と底面の真空断熱材127、131は、概ね8〜15mmの厚みで気体吸着材137を搭載していない真空断熱材を用いることで、強度と省エネ性への寄与度の高い部分に使い分けている。
また、本実施の形態での真空断熱材は、気体吸着材137を搭載することで熱伝導率も向上している。冷凍領域の冷凍室105を囲む硬質ウレタンフォーム126と真空断熱材128,129,130で形成される本体101の断熱壁厚は、扉を除き、開口部の壁厚の薄い部分を含めて25〜50mmの分布であり、冷蔵領域の冷蔵室102、野菜室106を囲む硬質ウレタンフォーム126と真空断熱材127、131で形成される本体101の断熱壁厚は、扉を除き、開口部の壁厚の薄い部分を含めて25〜40mmの分布としている。庫内容量UPの為には、庫内壁厚の薄壁化が有効であるが、薄壁化した場合でも真空断熱材は概ね8〜11.5mm程度の厚みであるため、真空断熱材の貼り付け後も硬質ウレタンフォーム126の流動性を阻害することはない。
さらに、本実施の形態での気体吸着材137を用いた真空断熱材138を用いることで、熱伝導率も飛躍的に向上できるため、熱侵入抑制の為に真空断熱材を重ね合わせる必要もなく、これによって、硬質ウレタンフォーム126の壁厚の一時的な変化も無く、流動
性が劣り、内外面の変形やボイドの発生も防止することが出来る。なお、本実施の形態での気体吸着材137を搭載した厚み11.5mmの真空断熱材を冷蔵庫の左右側面に貼り付けた場合、気体吸着材137を搭載していない真空断熱材の厚みでは16mmに相当する。
よって、同等性能であれば、庫内容量を+15L増やすことが可能となることに加えて、硬質ウレタンフォーム126の使用量も低減できコストダウンが図れるとともに製品重量も低減することが出来るため、搬入時の運搬性も向上する。
なお、冷蔵庫の本体101に貼り付けている真空断熱材の中で、貼り付け寸法面積の大きい真空断熱材に気体吸着材137を搭載することで、外部もしくは他の温度帯との間で行われる熱の移動を抑制できる。さらに強度の向上に対しても効果的に働き、省エネ性を維持しつつ薄壁化による庫内容量のUPも行うことが出来る。
また、図5は真空断熱材の熱伝導率の経年劣化のイメージ図である。真空断熱材の剛性または真空度が高い真空断熱材は、外部から外被材135を通して真空断熱材内部へ侵入する空気量による劣化までの時間が長いことを意味する。図5のように、空気の侵入による劣化までの時間が長い気体吸着材を用いた真空断熱材(D)は従来の真空断熱材(C)に比べ実使用時の経年劣化が抑えられ、長期にわたり高性能を維持することが可能であるため、真空断熱材の中で最も寸法面積の大きい真空断熱材を剛性または真空度の大きい真空断熱材とすることは、冷蔵庫の強度保持性能や高断熱性能を高いレベルで維持できるのである。
なお、寸法面積の大きい真空断熱材は、空気に触れる外被材135の面積または封止部分4辺の長さが長いため空気侵入し易く、真空断熱材の真空度が劣化し性能劣化を導きやすいが、気体吸着材137を搭載することで使用の際の経年侵入する空気も吸着できるため、概ね10年間の冷蔵庫使用中での性能劣化を抑制することが可能である。これによって真空断熱材として初期状態での性能を概ね10年間維持することができるため、省エネランニングコストとして非常にパフォーマンスの優れた省エネ性能を提供できる。
本実施の形態に使用した気体吸着材137は、図5中の経過年数のB時点を考慮し、冷蔵庫の製品使用期間が概ね10年と考え、内容量を選定している。気体吸着材1つ当たり内容量は0.5g程度であり、少なくとも10年間は真空断熱材の初期性能を維持できるようにしている。
気体吸着材137の内容量を多くすれば、経過年数B時点を更に延ばすことが出来る。
なお、本実施の形態のように、冷凍温度帯に掛かるように真空断熱材を貼り付けることで、外気あるいは庫内他室との温度差の大きい部分を効果的に断熱でき、真空断熱材の性能を生かすことが出来る。
なお、真空断熱材の寸法と厚み及び熱伝導率に対する、従来の真空断熱材や、気体吸着材137を用いた真空断熱材138の組み合わせはコストと密接な関係があるため、冷蔵庫の性能と材料費を考慮し、寸法等を決めると良い。
また、内箱125に接し配設する真空断熱材131は、投影面積で内箱125より小さいものである。換言すれば、内箱125に接し配設した真空断熱材131は、真空断熱材131が接し配設される内箱125 からはみ出ていない。
本実施の形態の冷蔵庫は、内箱125に接し配設した真空断熱材131が、真空断熱材
131が接し配設される内箱125からはみ出ていないので、真空断熱材を所定箇所に配設した後で、外箱124と内箱125との間に硬質ウレタンフォーム126を流し込んだ場合に、内箱125に配設された真空断熱材131に対して、内箱125から剥がす方向の力が加わらないため、硬質ウレタンフォーム126の流入による真空断熱材131の剥がれを防止でき、さらに、真空断熱材131の貼付けの安定を容易に図ることができると同時に、硬質ウレタンフォーム126の流動性を阻害しない。
これによって、真空断熱材131と内箱125との間に空気などの不活性ガスの侵入もしくは残留を抑制することが出来るため、内箱125と真空断熱材131とが密着し、内箱凹み等の変形を抑制できる効果もある。
また、天面の真空断熱材127は外箱124に接して配設しているので、庫内照明用取り付け部材あるいは電線を内箱125の天面に取り付け可能となり、冷蔵室102の天面に照明を設けることができ、使い勝手の向上が図れる。
なお、本実施の形態では、本体底部にコの字状の底部補強部材144と真空断熱材が投影面で重なるように真空断熱材を配設している。これによって、冷蔵庫の本体101の強度が足元から向上することが出来るため、更なる強度向上が図れる。底部補強部材144は剛性の高い鉄やステンレスなどの材料が用いられ、また、外気の湿度によって錆びないような表面処理を施しておくと良い。また、本実施の形態では、コの字状の底部補強部材144としているが、コスト低減の観点や、本体強度の測定の結果、強度に尤度のある場合は、Lの字状の底部補強部材としても良い。
(実施の形態2)
図6は本発明の実施の形態2による冷蔵庫の斜視図である。図7は本発明の実施の形態2による冷蔵庫のA−A‘断面図である。
なお、実施の形態1と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図6に示すように、冷蔵庫の本体201は、前方に開口する金属製(例えば鉄板)の外箱224と硬質樹脂製(例えばABS)の内箱225と、外箱224と内箱225の間に発泡充填された硬質ウレタンフォーム226からなる断熱箱体で、この本体201の上部に設けられた冷蔵室202と、冷蔵室202の下に設けられた上段冷凍室203と、冷蔵室202の下で上段冷凍室203に並列に設けられた製氷室204と、本体下部に設けられた野菜室206と、並列に設置された上段冷凍室203及び製氷室204と野菜室206の間に設けられた下段冷凍室205で構成されている。上段冷凍室203と製氷室204と下段冷凍室205と野菜室206の前面部は引き出し式の扉により開閉自由に閉塞されると共に、冷蔵室202の前面は、例えば観音開き式の扉により開閉自由に閉塞される。
図7は、図6のA−A‘断面の図である。真空断熱材228は背面の外箱224に貼り付けてあり、背面から左右側面の外箱224の内面に沿うように折り曲げて貼り付けている。
これにより、剛性の高い真空断熱材を1面でなく折り曲げることによって3面となるため、左右と背面の各1面毎での貼り付けに比べ、強度の高い箱体を形成することが出来る。更に左右と背面の真空断熱材に対し、背面から折り曲げた真空断熱材のみとなるため、部品点数も低減でき、生産工数の低減も図ることが出来る。
また、冷蔵庫に対する真空断熱材の被覆面積を大きくとることが出来るため、外気もし
くは放熱用のパイプや本体コーナー部からの熱侵入を低減でき、省エネ性の高い冷蔵庫を提供することが出来る。
更に、気体吸着材237を用いた真空断熱材壁厚238を用いることで、薄壁化をしつつ庫内容量のUPと省エネ向上を図ることが出来る。
本実施の形態では、外箱224と内箱225の間に充填する硬質ウレタンフォーム226の注入口は、背面コーナー部の真空断熱材が貼りついて無い部分であるが、注入口は例えば、底面部からとしても良い。
(実施の形態3)
図8は本発明の実施の形態3による冷蔵庫の斜視図である。図9は本発明の実施の形態3による冷蔵庫の正面断面図である。
なお、実施の形態1と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図8に示すように、冷蔵庫の本体301は、前方に開口する金属製(例えば鉄板)の外箱324と硬質樹脂製(例えばABS)の内箱325と、外箱324と内箱325の間に発泡充填された硬質ウレタンフォーム326からなる断熱箱体で、この本体301の右部に設けられた冷蔵室302と、左部に設けられた冷凍室314で構成されている。このようなレイアウトの冷蔵庫は、欧米などで以前より用いられている。
ここで、真空断熱材327,328,329,330,331,342は、硬質ウレタンフォーム326とともに冷蔵庫本体301を構成している。
ここで、真空断熱材327,328,329,330は、外箱324にそれぞれ天面、背面、左側面、右側面の内側に接して貼り付けられている。また、真空断熱材331は、内箱325の底面に接して貼り付けられている。また、真空断熱材342は、冷蔵室302と冷凍室314を仕切る断熱仕切り部315の内部にある。真空断熱材328,329,330,342には、気体吸着材337がそれぞれ内部に搭載されている。
また、冷蔵室302と冷凍室314を断熱区画する断熱仕切り部315の内部は、硬質ウレタンフォーム326が充填されており、冷蔵温度帯の冷蔵室302と冷凍温度帯の冷凍室314の温度差20Kから30Kを断熱していると共に、中仕切りとなっているため剛性が強く箱体強度の高い冷蔵庫となる。断熱仕切り部315は冷蔵庫の発泡前に組み立てられるが、製造上の作り易さから発泡後に組み立てても良い。この場合は、断熱仕切り部315の内部の断熱材は、形状の作りやすい発泡ポリスチレンを用いたり、硬質ウレタンフォーム326を別部品として作成し板状のボードとして構成しても良い。
上記構成の冷蔵庫において、本実施の形態の真空断熱材342は、気体吸着材337を用いた真空断熱材であり、真空断熱材328,329,330と同様に剛性が高いため、本体301の強度向上を図ることが出来る。
また、真空断熱材342を断熱仕切り部315の中で、冷凍室314側に貼り付けることで断熱効果の向上を図ることが出来ると共に、冷蔵室302の側壁には庫内照明用取り付け部材あるいは電線を内箱325に取り付け可能となり、冷蔵室302の側面にも照明を設けることができるため、使い勝手の向上が図れる。
また、真空断熱材342は、気体吸着材337を用いた真空断熱材であるため熱伝導率の向上が出来る。よって、剛性の向上に加え、冷蔵室302と冷凍室314との熱移動を低減できるため、断熱仕切り部315の薄壁化が可能となる。これによって、本体強度と
省エネ性を向上しながら庫内容量UPを行うことが出来る。更に断熱仕切り部315を細く構成できることはデザイン性にも優れた冷蔵庫を提供できる。
以上のように、本発明にかかる冷蔵庫は、剛性が異なる複数の真空断熱材を使用することにより、本体強度の向上を図ることが出来るため、壁厚の薄壁化による庫内容量UPに伴う省スペースで大容量や、堅牢感の向上を目的とする家庭用冷蔵庫などに利用ができる。
101,201,301 本体
110,111,112,113 断熱仕切り部
127,128,129,130,131,138 真空断熱材
228,327,328,329,330,331,342 真空断熱材
132 芯材
133 包材
134 突起物を有する部材
135 外被材
137,237,337 気体吸着材

Claims (2)

  1. 複数の断熱区画で構成された断熱箱体の本体と、前記断熱箱体を仕切る断熱仕切り部とを備えた冷蔵庫で、前記断熱箱体は内箱と外箱と発泡断熱材と真空断熱材を備えたものであって、前記真空断熱材は剛性が異なる複数の真空断熱材を用いたもので、剛性の高い真空断熱材は気体吸着材を備え、前記気体吸着材は前記真空断熱材内の芯材の外面に位置し、剛性の高い真空断熱材は前記外箱に接して貼り付けられ、前記気体吸着材を前記発泡断熱材側に位置して、前記断熱箱体の側面や背面の被覆率を大きく取れる部分に剛性の高い真空断熱材を配置するとともに、気体吸着材を備えていない剛性の低い真空断熱材は、剛性の高い真空断熱材の厚みよりも厚くして天面と底面に配置したことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記気体吸着材を備えた前記真空断熱材の配設は冷凍温度帯に掛かる位置としたことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
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