JP3822095B2 - ルーパー天秤装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ルーパーに連なる下糸を所定のタイミングで弛緩及び緊張させるルーパー天秤装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
偏平縫いミシンや二重環縫いミシンでは、ミシンベッド内においてミシン針に対向して設けられているルーパーに下糸(以下、ルーパー糸)が通され、ミシン針とルーパーとの協働により縫い目を形成するようになっている。
このようなミシンには、ルーパー糸を弛緩及び緊張させるルーパー天秤が設けられ、例えば日本国公報実公昭63−24871号公報に開示されているように、ミシンの下軸にルーパー天秤(糸制御カム)が設けられた構成が知られているが、このようにルーパー天秤が下軸に設けられていると、下軸にはルーパー駆動機構や送り機構が連結されているため、下軸に対する負荷が大きくなってしまう。このため日本国公報特開平9−66183号公報に開示されているように、別軸にルーパー天秤(糸繰りカム)を設けたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平9−66183号公報に開示された構成では、脚部のベッド側の側壁部にルーパー天秤(糸繰りカム)を設けているので、縫製作業に支障がないように脚部から針落ち位置までの距離、すなわちミシンアーム部を長くしなければならない。そのためミシンアーム部の固有振動数が低くなり、針棒の上下動の影響を受けやすくなり、特に高速運転の際には振動したり雑音を発したりすることがあった。また、ルーパー天秤はカバーで覆われてはいるものの、ベッド上の作業面積を狭くして縫製作業に支障が生じることは避けられなかった。
また、通常この種のミシンではメリヤスやニット地が縫製対象となる場合が多いので伸張しやすい糸が使用される。そして脚部すなわちルーパー天秤から針落ち位置までの距離が長くなると、その間の糸経路も長くなり、糸が伸ばされる可能性が高くなる。さらにルーパー糸をルーパー天秤に通した後にフレームの穴等を通してフレーム内に案内し、それからルーパーまで糸案内等を介して案内するようにしていたため、天秤を通過した後の糸経路が長くなるとともに糸が屈曲される回数が多くなって糸に余計な抵抗を与え、糸張力に影響を与え、商品品質を低下する恐れがあった。
【0004】
また、前記実公昭63−24871号公報に開示された構成では、ルーパー天秤が、作業者に対して奥側となる下軸に固定されていることから、糸通し作業を容易にするように糸案内部を糸通し作業時に手前に移動させて、糸通しの困難さを軽減するように構成しているため、構造が複雑となって製造コストを高価にした。
また、ルーパー糸が切れてルーパー天秤や下軸に巻きついた場合、ルーパー天秤を下軸から外すことが容易ではなく、またそのままの状態では奥にあるため、いずれにしても絡んだ糸を取り除くのは非常に困難で作業性が悪かった。
さらに上記公報のミシンの他に、ルーパー天秤がルーパー駆動軸の末端に取り付けられているタイプのミシンも知られている。この場合、ルーパーのストロークを変更すべくルーパー駆動軸の位置を移動すると、それに伴ってルーパー天秤の位置も調整しなければならないという煩わしさがあった。
【0005】
本発明の課題は、作業性に優れ、縫製作業にとって支障とならないルーパー天秤装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図5に示すように、ベッド(31)とベッドの基端から起立する脚部(30b)と脚部上端からベッドに対向して延長するアーム(30a)とを有するミシン(30)に設けられ、ミシンモータに駆動される下軸(20)の回転が伝達されて回転するルーパー天秤軸(5)と、ルーパー天秤軸に固定されたルーパー天秤(7)とを備え、ルーパー天秤の回転によりルーパーに供給されるルーパー糸を所定のタイミングで緊張及び弛緩させるルーパー天秤装置(1)において、
ミシンのベッドには少なくとも作業者側に開口する凹部(32)が形成され、
ルーパー天秤軸は、一方の軸端が凹部に突出するように脚部下方の下軸(20)に対して作業者側のベッド内に設けられ、ベッドに固定された軸受け(2、14、15)により回動可能に支持され、前記軸端に、ルーパー天秤が装着されていることを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、ルーパー天秤軸の一方の軸端は、脚部下方の下軸に対して作業者側に位置し、この軸端はミシンベッドに形成された作業者側に開口を有する凹部に臨んでおり、ルーパー天秤はその軸端に装着されていることから、下軸負荷を低減することができるとともに、ルーパー天秤も、凹部内にあって作業者に近い位置に設けられていることから、ルーパー天秤にルーパー糸が巻きついても作業者は簡単に糸を取り除くことができる。また、作業者に近い位置にあれば、糸通しも簡単に行うことができる。
さらに、ルーパー天秤軸はミシンベッド内に設けられて、ベッドに固定された軸受けにより回動可能に支持されているので、ミシンベッド面よりも下にあり、ベッド上に設けられていることと比較して、縫製時の各種作業を妨げるようなことは全くない。そのため、ミシンアーム部を長く形成する必要もなく、アーム部の固有振動数が低くなることもない。
ここで、ルーパー天秤軸は、ミシンベッド内において、ミシンと向かい合う作業者と平行する、すなわち下軸と並行するように設けられていてもよいし、ルーパー天秤が取り付けられた軸端が作業者側にあって他端は作業者から離れた位置にあるように、すなわち下軸と直交するように設けられていてもよい。
【0011】
請求項に記載の発明は、請求項1に記載のルーパー天秤装置において、
前記ルーパー天秤の両側に配置されルーパー糸を案内する糸案内部材(11、12)を、糸経路に直交する方向に取付位置変更可能に糸ガイド土台(13)を取り付け、
前記糸ガイド土台は、前記凹部を形成するミシンフレームから突出する突出軸受け(左軸受け2)に回動可能に取り付けることができることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、ルーパー天秤の両側の糸案内部材が、糸経路に直交する方向に位置変更可能に取り付けられる糸ガイド土台を、凹部を形成するミシンフレームから突出する突出軸受けに回動可能に取り付けることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明の一例としてのルーパー天秤装置1は、図2に示すミシン30(偏平縫いミシンまたは二重環縫いミシン)において実施される。
ミシン30は、ミシン30の下部全体を構成するベッド31、ベッド31の図2右方にあるベッド右部31aから起立する脚部30b、脚部30b上端からベッド31に対向して延長するアーム30aとからなる。図2ではミシン針は省略しており、図面手前が作業者側である。
ベッド31内部にはルーパー糸が通されたルーパー(図示略)が設けられ、ミシン針及びルーパーとの協働により縫い目が形成される。
【0013】
ベッド31内部の奥側(図2)に、下軸20がアーム30aの長手方向に平行に設けられ、ミシンモータ(図示略)により、針棒を駆動する上軸(図示しない)と同期して回転される。この下軸20にスプロケットホイール21が固定されている。
ルーパー天秤装置1は、ベッド右部31a、すなわち脚部30b下方に配置され、天秤軸(ルーパー天秤軸)5、ルーパー天秤7、糸ガイド土台13、糸ガイド板10などから構成される。
下軸20の図2手前側(作業者側)に下軸とほぼ平行するように配設された天秤軸5は、左端がベッド右部31aの左端壁部31bから外方に突出されている状態で、右軸受け14、中央軸受け15、左軸受け2とによって回転可能に支持されている。各軸受け2,14,15はそれぞれベッド右部31aのフレームに固定されている。
【0014】
中央軸受け15を挟んで天秤軸5に嵌め込まれたスラストカラー6、6が、ネジ6a、6aなどにより固定され、これにより軸線方向(図1左右方向)に対する天秤軸5の位置が固定される。
天秤軸5に固定されたスプロケットホイール4と前記スプロケットホイール21との間に図示しないタイミングベルトが掛け渡され、下軸20が回転すると、スプロケットホイール21、前記タイミングベルト、及びスプロケットホイール4を介して天秤軸5が回転される。なお、タイミングベルトではなく、ギア結合による駆動でもよい。
【0015】
図2に示すように、ベッド31の中央部には図2手前側(作業者側)及び上方に開放する凹部32が形成され、前記壁部31bが該凹部32の右壁を兼ねている。
前記左軸受け2は、左端部を壁部31bから突出し、本発明の突出軸受けとなっている。さらに左軸受け2によって支持されている天秤軸5の左端部は、左軸受け2よりも突出している。
【0016】
糸ガイド土台13は、図5に示すように、上面がほぼ平坦に形成された支持部13aと、挿通孔13bを有する取り付け部13cとから形成されている。そして、図4に示すように、挿通孔13bを壁部31bから突出する左軸受け2の外周に対して挿通して土台ネジ17によりネジ止め固定されている。糸ガイド土台13の取り付け角度は、土台ネジ17を緩めて回転させることにより任意に調節可能となっている。
【0017】
支持部13aの上面には、中央部分に細長い空間部10aを有する平面視略U字形の糸ガイド板10がネジ16、16によって固定されている。糸ガイド板10上には糸ガイド部材9、左糸案内部材11、右糸案内部材12が取り付けられている。これにより、糸ガイド土台13、糸ガイド板10、糸ガイド部材9、左糸案内部材11、右糸案内部材12は一体となって左軸受け2に固定支持された状態であり、これら部材により本発明の糸案内手段が構成される。
平面視略F字形に形成された糸ガイド部材9は、糸ガイド板10にネジ18、18により固定されている略L字形の固定部9cと、固定部9cから起立しながら手前側に延長するように形成されたガイド部9aとからなり、ガイド部9aは、長孔9bを有し、かつ前記空間部10a上方に位置している。
図5における左側(糸経路下流側)の糸案内部材11、右側(糸経路上流側)の糸案内部材12は、それぞれ、糸を通す孔である糸孔11A、12Aを形成した起立部11a、12aを設けるとともに、横長の取付孔11b、12bが形成されている。左糸案内部材11は、取付孔11bにおいてネジ19により糸ガイド板10に固定され、右糸案内部材12は、取付孔12bにおいてネジ19により糸ガイド部材9の固定部9a先端部に固定されている。そしてこの取り付け状態においては、前記糸孔11A、12Aは、前記ガイド部9aの長孔9bに対向する。
取付孔11b、12bの範囲内で左右糸案内部材11,12の取り付け位置を移動することにより起立部11a、12aの位置を変えることができる。そして起立部11a、12a、すなわち糸孔11A,12Aの位置が変わることにより、ルーパー天秤7の糸引き量を変えられるようになっている。
【0018】
左軸受け2から突出している天秤軸5の端部に、ルーパー天秤7が取り付けられている。ルーパー天秤7は、略半月状に形成された2枚の半月板7a、7bおよび両半月板7a,7bを一体的に天秤軸5に固定するための連結部(図示しない)とにより構成されている。
糸経路上流側の半月板7aが円弧部7cと直線部7eとからなる外周形状を有し、糸経路下流側の半月板7bが円弧部7dと直線部7fとからなる外周形状を有し、両直線部7e,7fが、同じ位相となるように配置されている。
前記連結部は、半月板7a、7bが糸ガイド板10の空間部10a内においてガイド部9aの両側に対向するように、半月板7a、7bを軸線方向に離隔して一体的に天秤軸5に固定されている。
また、半月板7bに固定されたボス8が、天秤軸5の軸端に嵌め込まれ、ネジ8aにより固定されている。したがって、下軸20の回転により天秤軸5が回転すると、ルーパー天秤7が回転するようになっている。
また、前記半月板7a,7bの直線部7e,7fが糸ガイド板10に平行となるとき、直線部7e,7fは糸ガイド板10の上面より下方に位置する。
なお、ベッド31には、凹部32を開閉するように下端をベッド31下端に対して回転可能に支持されたカバーCが設けられ、該カバーCのカバー上面は、縫製時にはベッド31上面と同一平面となるように構成される。また、カバーCとベッド右部31aとの間には、カバーCを閉じた状態とするときルーパー天秤7の近傍に位置して糸供給源からのルーパー糸を凹部32内に案内するための開口部(図示しない)が形成される。
【0019】
上記構成のルーパー天秤装置1を組み付ける際、例えば、まず天秤軸5をベッド右部31aに取り付け、次いで糸ガイド土台13を左軸受け2に土台ネジ17により取り付け、次にルーパー天秤7を天秤軸5に固定する。次いで、糸ガイド板10の空間部10a内にルーパー天秤7の半月板7a、7bが入るように、支持部13a上に糸ガイド板10をネジ16、16により固定する。さらに糸ガイド板10上に、ガイド部9aがルーパー天秤7の半月板7a、7bの間に入るように、ネジ18、18により糸ガイド部材9を固定する。
そして、このミシンにより縫製作業を行うための糸通し作業の際には、前記カバーCを開いてルーパー天秤7を露出するとともに下軸20を手により回転させて前記半月板7a,7bの直線部7e,7fが糸ガイド板10に平行になる状態とすると、直線部7e,7fは糸ガイド板10の上面より下方に位置するとともに前記糸孔11A、12Aは、前記ガイド部9aの長孔9bに対向する。
この状態で、図示しない糸供給源から供給されたルーパー糸を、一直線上に並んだ糸孔12A、ガイド部9aの長孔9b、起立部11aの糸孔11Aを通して、その後、ベッド31の先端側に位置するルーパーへ案内する。糸孔11Aとルーパーの位置するルーパー位置Rとを結ぶほぼ直線上のベッド31内方機枠に中間糸案内部材Gが固定配置され、この中間糸案内部材Gに糸を通すことにより、ルーパー天秤7を通過したルーパー糸は平面視及び側面視についてほぼ直線上の経路を通過する。すなわち、この糸孔11Aとルーパーの位置するルーパー位置Rを結ぶ糸経路においては、理想的には0度〜10度、大きくとも15度の範囲内の屈曲度になるようにするとよい。言い換えると、前記ルーパー天秤7及び糸ガイド板10,左糸案内部材11を含むルーパー天秤装置が、糸孔11Aから上記ルーパーまでの糸経路が上記したような直線上となるように配置されている。
この状態で縫製すると、ガイド部9aが半月板7a、7bとの間に位置しているので、ルーパー糸は半月板7a、7bの円弧部7c、7dに掛けられ、長孔9bの最前部を通った状態となる。よって、ルーパー天秤7の回転時、ルーパー糸が円弧部7c、7dに掛け渡された状態になると、糸は外側に張った(緊張した)状態になる。円弧部7c、7dから外れて直線部7e、7fに掛けられた状態になると、円弧部7c、7dのように外側へ張り出されなくなり、ルーパー糸は糸孔12A、11A間の経路を最短直線となるように長孔9b内のより後方を通るようになり、このとき弛緩する。
このようにルーパー天秤装置1は、ルーパー天秤7の回転により、ルーパー糸を所定のタイミングで緊張及び弛緩させるようになっている。
【0020】
以上のルーパー天秤装置1によれば、天秤軸5が、ミシンベッド31の作業者側に配置され、且つ軸端がベッド31の手前側及び上方に開放する凹部32に突出している。その軸端に固定されているルーパー天秤7は、作業者に近く、凹部32内にあるので、ルーパー天秤7などにルーパー糸が巻きついても、作業者により視認しやすく且つ広い空間で手先の作業を行えるので、容易にルーパー糸を取り除けるようになるとともにルーパー糸が複雑に絡み合っても各部材を簡単に着脱してルーパー糸を確実に除去できる。
また、ルーパー天秤7や、糸ガイド部材9が作業者に近い位置にあるので、糸通し作業も簡単に行うことができる。
【0021】
さらに、天秤軸5もルーパー天秤7も、ミシンベッド31の内部に設けられているので、縫製時の作業を妨げるようなことはない。そのため、アーム30aを長く形成する必要もなく、アーム30aの固有振動数が低くなることもない。
さらに、ルーパー天秤7からルーパーまでの糸経路を直線的に且つ糸経路長さを短くすることができ、ルーパー糸に余計な抵抗力を与えたり、伸張させることが無くなる。
加えて、このスラストカラー6、6により位置固定されている天秤軸5にルーパー天秤7が固定されているので、ルーパーのストロークの変更に合わせてルーパー天秤の位置まで変えるような調整は不要になった。
さらに、壁部31bから突出している左軸受け2によって、天秤軸5の軸端が支持されているとともに、左軸受け2に対して糸ガイド土台13が固定されており、左軸受け2が2つの役割りを担うので、構造が簡単で安価なルーパー天秤装置1となる。
【0022】
また、左糸案内部材11、右糸案内部材12の糸ガイド板10に対する固定位置を変えて糸引き量を変更したときには、糸ガイド土台13を、回動させて左軸受け2に対する固定位置を変えることで、糸引きのタイミングが変わってしまうことを防ぐことができる。
これについて、図6を用いて具体的に説明する。図6(a)のように、左糸案内部材11、右糸案内部材12の糸ガイド板10に対する固定位置を変えると、糸孔11A、12Aの位置が変わり(点線で示す位置に変わる)、糸引き量が変わる。各種条件などに応じて、この糸引き量は適宜変更するようになっている。糸引き量が変わると、糸引きのタイミング、すなわち、ミシン針の上下動に対するルーパー天秤によるルーパー糸の弛緩及び緊張のタイミング(位相)が変わってしまう。しかし、図6(b)のように、左糸案内部材11、右糸案内部材12の移動位置に対応するように、糸ガイド土台13を左軸受け2に対して所定角度回動させて固定し直すことによって、このタイミングのずれをキャンセルし、糸引きのタイミングを元のまま維持することができる。
【0023】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることはなく、具体的な構造、形状等適宜変更可能であるのは勿論である。
例えば、上記実施の形態では、中央軸受けの両側にスラストカラーを設けることで、天秤軸5の位置ずれを防ぐように構成したが、左軸受け2及び右軸受け14に密着するようにスラストカラーを設けても、同様の作用効果が得られる。
また2つのスラストカラーではなく、一方をEリングやCリングに替えてもよい。あるいは、天秤軸に周方向に沿って直径が変わるように段差を設け、その段差に軸受けを突き当て、この軸受けの他端側にスラストカラーを設けてもよい。
また、ルーパー天秤軸は、ミシンベッド内において、ミシンと向かい合う作業者と平行する、すなわち下軸と並行するように設けられていてもよいし、ルーパー天秤が取り付けられた軸端が作業者側にあって他端は作業者から離れた位置にあるように、すなわち下軸と直交するように設けられていてもよい。
【0024】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、ルーパー天秤軸の一方の軸端は、脚部下方の下軸に対して作業者側に位置し、この軸端はミシンベッドに形成された作業者側に開口を有する凹部に臨んでおり、ルーパー天秤はその軸端に装着されていることから、ルーパー天秤も、凹部内にあって作業者に近い位置に設けられていることから、ルーパー天秤にルーパー糸が巻きついても作業者は簡単に糸を取り除くことができる。また、作業者に近い位置にあれば、糸通しも簡単に行うことができる。
さらに、ルーパー天秤軸はミシンベッド内に設けられて、ベッドに固定された軸受けにより回動可能に支持されているので、ミシンベッド面よりも下にあり、ベッド上に設けられていることと比較して、縫製時の各種作業を妨げるようなことは全くない。そのため、ミシンアーム部を長く形成する必要もなく、アーム部の固有振動数が低くなることもない。
【0026】
請求項に記載の発明によれば、ルーパー天秤の両側の糸案内部材が、糸経路に直交する方向に位置変更可能に取り付けられる糸ガイド土台を、凹部を形成するミシンフレームから突出する突出軸受けに回動可能に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のルーパー天秤装置の一例を示す斜視図である。
【図2】図1のルーパー天秤装置が設けられているミシンを示す斜視図である。
【図3】図1のルーパー天秤装置を左前方から見た斜視図である。
【図4】図1のルーパー天秤装置を右前方から見た斜視図である。
【図5】糸ガイド土台、糸ガイド板、及び糸ガイド部材を組み付けた状態の斜視図である。
【図6】糸引き量を変更するにともなって、糸ガイド土台を回転させて天秤軸に対する固定位置を変える様子を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 ルーパー天秤装置
2 左軸受け(突出軸受け)
4 スプロケット
5 天秤軸(ルーパー天秤軸)
6、6 スラストカラー(阻止部材)
7 ルーパー天秤
7a、7b 半月板
9 糸ガイド部材
10 糸ガイド板
11 左糸案内部材
11A 糸孔
12 右糸案内部材
12A 糸孔
13 糸ガイド土台
14 右軸受け
15 中央軸受け
20 下軸
21 スプロケット
G 中間糸案内部材

Claims (2)

  1. ベッドとベッドの基端から起立する脚部と脚部上端からベッドに対向して延長するアームとを有するミシンに設けられ、ミシンモータに駆動される下軸の回転が伝達されて回転するルーパー天秤軸と、ルーパー天秤軸に固定されたルーパー天秤とを備え、ルーパー天秤の回転によりルーパーに供給されるルーパー糸を所定のタイミングで緊張及び弛緩させるルーパー天秤装置において、
    ミシンのベッドには少なくとも作業者側に開口する凹部が形成され、
    ルーパー天秤軸は、一方の軸端が凹部に突出するように脚部下方の下軸に対して作業者側のベッド内に設けられ、ベッドに固定された軸受けにより回動可能に支持され、前記軸端にルーパー天秤が装着されていることを特徴とするルーパー天秤装置。
  2. 前記ルーパー天秤の両側に配置されルーパー糸を案内する糸案内部材を、糸経路に直交する方向に取付位置変更可能に糸ガイド土台を取り付け、
    前記糸ガイド土台は、前記凹部を形成するミシンフレームから突出する突出軸受けに回動可能に取り付けることができることを特徴とする請求項1に記載のルーパー天秤装置。
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