JP3821186B2 - 永久磁石電動機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
発明は、空気調和機や自動車等に用いられる永久磁石電動機に係り、さらに詳しく言えば、マグネットトルクおよびリラクタンストルクを有効利用する永久磁石電動機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
永久磁石電動機は、例えば図7に示すように、回転磁界を発生する24スロットの固定子1内に回転子2を有しており、この回転子2には当該永久磁石電動機の極数(4極)分だけの永久磁石3が外径に沿って円周方向に配置されている。なお、4はシャフト用の中心孔である。また、回転子2を無駄なく利用するためにマグネットの量を多くすることによってマグネットトルクを大きなものとし、大きなトルクを発生する永久磁石電動機を得るようにしている。
【0003】
一方、例えば図8に示すように、マグネットを用いないリラクタンスモータが既に提案されており、このリラクタンスモータは前記永久磁石電動機と同様の24スロットの固定子1内に回転子5を有している。この回転子5の外周は凹凸形状になっており、この凹凸部が当該リラクタンスモータの極数(4極)分だけ等間隔に形成されている。これにより、固定子1から一方(d軸)の磁束がその凸部を介して回転子5内を通り易く、他方(軸)の磁束が凹部(フラックスバリア)により回転子5内を通りにくくなる。このような磁束の通り方により、回転子5内のリラクタンスが不均一になり、またその凸部に突極部が形成され、固定子1の回転磁界とあいまって回転子5が回転する。
【0004】
したがって、永久磁石電動機は、マグネットによる磁束が大きいため、リラクタンスモータより大きいトルクを得ることができ、リラクタンスモータはマグネットを使用しない分永久磁石電動機よりコストが安価に済む。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記永久磁石電動機においては、永久磁石3が固定子1からの磁路を阻害し、リラクタンストルクの発生がほとんどない。つまり、リラクタンストルクの寄与はほとんど見られないことから、高トルク、高効率化を図るために希土類の永久磁石等を使用すると、モータのコストがより高くなってしまう。また、前記リラクタンスモータにおいては、回転子5に設けた凹部(フラックスバリア)が無駄なスペースになっているばかりか、マグネットトルクの発生がな、どうしても高トルク、高効率化が望めない。このように、永久磁石電動機およびリラクタンスモータにあっては、トルクおよびコスト面を勘案すると、トルクの有効的な利用に限りがある。
【0006】
発明は前記課題に鑑みなされたものであり、その目的はマグネットトルクとリラクタンストルクを組合せて高トルク化、低コスト化を図ることができるようにした永久磁石電動機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、回転磁界を発生する固定子の内部に配置される回転子を含み、前記回転子には、固定子からの磁路について一方のq軸から他方のq軸へ所定の磁路幅を確保するように、断面蒲鉾形のマグネットをd軸の近傍に前記回転子の外周に沿って極数分だけ等間隔に埋め込むとともに、q軸に沿って長方形の孔を形成し、前記隣接するマグネットの磁化方向を逆向きとしてマグネットトルクを発生させ、かつ、前記磁路幅の確保と前記マグネットおよび前記長方形の孔とによりd軸、q軸インダクタンスの差を大きくしてリラクタンストルクを発生させる永久磁石電動機において、前記回転子は、電磁鋼板を自動プレスで打ち抜くとともに、金型内で自動積層してなるコアであり、該自動積層したコアをシャフト用の中心孔と前記マグネットの埋め込み孔との間の第1位置あるいは前記シャフト用の中心孔と前記長方形の孔との間の第2位置にリベットを通してかしめることを特徴としている。
【0008】
この場合、請求項2に記載されているように、前記マグネットと前記回転子の外周との間隔および前記長方形の孔と前記回転子の外周との間隔は、前記電磁鋼板からなるコアシートの厚さの1倍から3倍の範囲にすることが好ましい。
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、回転磁界を発生する固定子の内部に配置される回転子を含み、前記回転子には、固定子からの磁路について一方のq軸から他方のq軸へ所定の磁路幅を確保するように、断面蒲鉾形のマグネットをd軸の近傍に前記回転子の外周に沿って極数分だけ等間隔に埋め込むとともに、q軸に沿って前記回転子の外周側からシャフト用の中心孔に向けて長細い凹部を形成し、前記隣接するマグネットの磁化方向を逆向きとしてマグネットトルクを発生させ、かつ、前記磁路幅の確保と前記マグネットおよび前記凹部とによりd軸、q軸インダクタンスの差を大きくしてリラクタンストルクを発生させる永久磁石電動機において、前記回転子は、電磁鋼板を自動プレスで打ち抜くとともに、金型内で自動積層してなるコアであり、該自動積層したコアを前記シャフト用の中心孔と前記マグネットの埋め込み孔との間の第1位置あるいは前記シャフト用の中心孔と前記凹部の端部との間の第2位置にリベットを通してかしめることを特徴としている。
【0010】
この場合においても、請求項4に記載されているように、前記マグネットと前記回転子の外周との間隔は、前記電磁鋼板からなるコアシートの厚さの1倍から3倍の範囲にすることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を図1ないし図6を参照して詳しく説明する。図中、図7および図8と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
【0012】
発明の永久磁石電動機は、d軸方向にIPM方式でマグネットを埋め込み、またq軸に沿って長方形状のフラックスバリアを設け、かつ一方のq軸から他方のq軸への磁路幅を広く確保すれば、マグネットトルクの発生だけでなく、リラクタンストルクをも有効に発生させるという永久磁石電動機およびリラクタンスモータの利点を生かし、高トルク化、低コスト化が図れることに着目にしたものである。
【0013】
そのため、図1および図2に示すように、この永久磁石電動機の回転子10は、固定子1からの一方(一方のq軸から他方のq軸へ)の磁気通路を確保するように(図2の線矢印参照)、蒲鉾形状のマグネット11を回転子10の外周に沿って当該極数分等間隔に埋め込む一方(電気角でほぼπの位相差を有するように埋め込む一方)、q軸に沿って(マグネット11から電気角でほぼπ/2の位相差の位置に)フラックスバリアとなる長方形の孔12を形成している。
【0014】
一方、隣接するマグネット11は異極とする。また、固定子1においては、例えば外径側の巻線をU相、内径側の巻線をW相、その中間の巻線をV相としている。なお、24スロットの固定子1には三相(U相、V相およびW相)の電機子巻線が施されているが、スロット数や電機子巻線が異なっていてもよい。
【0015】
前記マグネット11は、蒲鉾形の円弧部分を外周に沿うように配置されており、マグネットトルクが有効に発生する。
【0016】
前記マグネット11の量は、従来の永久磁石電動機より少なく、マグネット11の間隔が広く、固定子1からの磁束が一方のq軸から他方の軸へ通り易くしている(図2の線矢印参照)。これは、その磁路の磁気抵抗を小さくし、q軸インダクタンスLqを大きくすることになる。
【0017】
また、マグネット11は、透磁率が小さくフラックスバリアとして働き、かつ長方形の孔12がフラックスバリアであることことから、固定子1からの磁気が一方のd軸から他方のd軸へ通りにくくなる。これは、その磁路の磁気抵抗を大きくし、d軸インダクタンスLdを小さくすることになる。したがって、LdとLqとの差が大きくなり、リラクタンストルクが有効に発する。
【0018】
さらに、回転子10の外周とマグネット11との間隔は、後述するコアシート10aの厚さをtとすると、tから3tの範囲内とする。同様に、回転子10の外周と長方形の孔12の端部との間隔はtから3tの範囲内とする。これにより、後述するコア製造時にバリ等の発生もなく、精度よくコアを製造することができるとともに、マグネット11の磁束の漏洩、短絡も防止することができ、マグネットトルクの向上に寄与する。
【0019】
ここで、モータコストについて考えると、コストはマグネット11の大きさに依存する。したがって、マグネット11の使用量を少なくし、マグネット11を小さくして一方のq軸から他方のq軸への磁路幅をより広くすると、リラクタンストルクを大きくすることができる。つまり、マグネット11の減少分をリラクタンストルクで補うことができ、ひいては高トルク化、低コスト化を実現することができる。
【0020】
また、マグネット11としては、フェライト磁石や希土類磁石を用いる。この場合、フェライト磁石は低コスト化に有効であり、希土類磁石は高トルク化に有効となる。
【0021】
ところで、回転子10の製造においては、コアプレス金型を用いて自動プレスで電磁鋼板を打ち抜き、金型内で一体的に形成するコア積層方式(自動積層方式)を採用する。
【0022】
図3および図4に示すように、このプレス加工工程では、回転子10のコアを打ち抜き、シャフト用の中心孔4、永久磁石11を埋設する孔11aおよび長方形の孔12を打ち抜いたコアシート10aを積層してかしめる。このかしめは、積層したコアの両端側に蓋をするとともに、かしめ用のリベット13を孔13aに通して行う。したがって、前記コアシート10aのプレス加工時に、リベット13を通す孔13aも打ち抜くことになる。
【0023】
そして、自動的にプレス、積層して得た回転子10のコアの孔にIPM方式でマグネット11を埋め込み、このマグネット11を磁化、着磁する。なお、マグネット11はd軸方向に磁化、着磁し、かつ隣接するマグネット11の磁化、着磁は逆向きにする。
【0024】
前記リベット13を通す孔13aは、d軸上でシャフト用の中心孔4とマグネット11の孔11aとの中間点に設けられている。したがって、リベット13の材料としては、透磁率の大きい磁性体を用いる。すなわち、固定子1からの磁気が一方のq軸から他方のq軸へ通り易くなり(図3の線矢印参照)、q軸インダクタンスが大きくなるからである。
【0025】
なお、後述する変形例に示すように、リベット13を通す孔13aをq軸上でシャフト用の中心孔4と長方形の孔12との中間点に設けるようにしてもよい。この場合、リベット13の材料としては、比較的透磁率の小さい磁性体を用いる。すなわち、固定子1からの磁気が一方のd軸から他方のd軸へ通りにくくなり、d軸インダクタンスが小さくなるからである。
【0026】
このように、マグネットトルクおよびリラクタンストルクを有効に発生させてマグネット11の使用量を削減することにより、低コスト化を実現することができるとともに、リラクタンストルクを有効が発生することによって高トルクを維持することができる。
【0027】
また、前述により形成される回転子10を組み込んでブラシレスDCモータとし、例えば空気調和機の圧縮機モータ等として利用すれば、コストをアップすることなく、空気調和機の性能アップ(運転効率の上昇)を図ることができる。
【0028】
図5および図6は、この発明の変形実施の形態を説明する概略的平面図である。なお、図中、図1ないし図3と同一部分には同一部分を付して重複説明を省略する。
【0029】
図5において、この発明の永久磁石電動機の回転子20は、図1に示すq軸方向のフラックスバリアの長方形の孔12に代え、シャフト用の中心孔4に向けて長細く切り込んだ凹部21を有している。
【0030】
また、図6に示すように、q軸上でシャフト用の中心孔4と凹部21の端部との中間点には、コアをかしめるためにリベット13を通す孔13aが設けられている。この場合、リベット13の材料としては、前実施の形態で説明したように、透磁率の小さい磁性体を用いるとよい。
【0031】
なお、リベット13を通す孔13aは、図3と同様に、d軸上でシャフト用の中心孔4とマグネット11との中間点に設けるようにしてもよい。この場合、リベットの材料としては、前実施の形態で説明したように、透磁率の大きい磁性体を用いるとよい。
【0032】
このように、コアに凹部を形成してフラックスバリアとし、つまりフラックスバリアの形状を前実施の形態の長方形の孔12と異なるものとしていることから、コア製造時におけるコアプレス時にバリ等の発生を考慮する必要がなくなり、コアの製造が容易なものとなる。
【0033】
なお、図5および図6と図2および図3とを比較すると、明かなように、当該回転子20の他の部分ついては前実施の形態と同じであり、同じ効果を奏することから説明を省略する。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明による永久磁石電動機は、回転磁界を発生する固定子の内部に配置される回転子を含み、前記回転子には、固定子からの磁路について一方のq軸から他方のq軸へ所定の磁路幅を確保するように、断面蒲鉾形のマグネットをd軸の近傍に前記回転子の外周に沿って極数分だけ等間隔に埋め込むとともに、q軸に沿って長方形の孔を形成し、前記隣接するマグネットの磁化方向を逆向きとしてマグネットトルクを発生させ、かつ、前記磁路幅の確保と前記マグネットおよび前記長方形の孔とによりd軸、q軸インダクタンスの差を大きくしてリラクタンストルクを発生させようにしているため、マグネットトルクとリラクタンストルクを組合せて高トルク化、低コスト化を図ることができ、例えば、マグネットの使用量を減らしてマグネットのコア占有率を下げることにより、リラクタンストルクを上げることができ、ひいては高トルク、低コストのモータを実現することができるという効果がある。また、回転子は、電磁鋼板を自動プレスで打ち抜くとともに、金型内で自動積層してなるコアであり、この自動積層したコアをシャフト用の中心孔とマグネットの埋め込み孔との間の第1位置あるいはシャフト用の中心孔と長方形の孔との間の第2位置にリベットを通してかしめるようにしたので、シャフト用の中心孔とマグネットの埋め込み孔との間の第1位置に通すリベットを透磁率の大きい磁性体とし、あるいはシャフト用の中心孔と長方形の孔との間の第2位置に通すリベットを透磁率の小さい磁性体とすることにより、リラクタンストルクを大きくすることができ、ひいては高トルク化が望めるという効果がある。
【0035】
請求項2に記載の発明によると、請求項1において前記マグネットと前記回転子の外周との間隔および前記長方形の孔と前記回転子の外周との間隔は当該コアシートの厚さの1倍から3倍の範囲としたので、請求項1の効果に加え、自動プレスによってコアを製造する際にバリ等の発生をなくし、品質のよいコアを製造することができることから、コアの歩留まりの向上を図れるとともに、モータのコスト高を抑えることができるという効果がある。
【0036】
請求項3に記載の発明による永久磁石電動機は、回転磁界を発生する固定子の内部に配置される回転子を含み、前記回転子には、固定子からの磁路について一方のq軸から他方のq軸へ所定の磁路幅を確保するように、断面蒲鉾形のマグネットをd軸の近傍に前記回転子の外周に沿って極数分だけ等間隔に埋め込むとともに、q軸に沿って前記回転子の外周側からシャフト用の中心孔に向けて長細い凹部を形成し、前記隣接するマグネットの磁化方向を逆向きとしてマグネットトルクを発生させ、かつ、前記磁路幅の確保と前記マグネットおよび前記凹部とによりd軸、q軸インダクタンスの差を大きくしてリラクタンストルクを発生させるようにしているため、マグネットトルクとリラクタンストルクを組合せて高トルク化、低コスト化を図ることができ、例えば、マグネットの使用量を減らしてマグネットのコア占有率を下げることにより、リラクタンストルクを上げることができ、ひいては高トルク、低コストのモータを実現することができるという効果がある。また、回転子は、電磁鋼板を自動プレスで打ち抜くとともに、金型内で自動積層してなるコアであり、該自動積層したコアを前記シャフト用の中心孔と前記マグネットの埋め込み孔との間の第1位置あるいは前記シャフト用の中心孔と前記凹部の端部との間の第2位置にリベットを通してかしめるようにしたので、シャフト用の中心孔とマグネットの埋め込み孔との間の第1位置に通すリベットを透磁率の大きい磁性体とし、あるいはシャフト用の中心孔と前記凹部の端部との間の第2位置に通すリベットを透磁率の小さい磁性体とすることにより、リラクタンストルクを大きくすることができ、ひいては高トルク化が望めるという効果がある。
【0037】
請求項4に記載の発明によると、請求項において前記マグネットと前記回転子の外周との間隔はコアシートの厚さの1倍から3倍の範囲としたので、請求項の効果に加え、自動プレスによってコアを製造する際にバリ等の発生をなくし、品質のよいコアを製造することができることから、コアの歩留まりを向上させることができるとともに、モータのコスト高を抑えることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の一実施形態を示す永久磁石電動機の概略的平面図。
【図2】図1に示す永久磁石電動機を説明するための回転子の概略的平面図。
【図3】図1に示す永久磁石電動機を説明するための回転子の概略的平面図。
【図4】図1に示す永久磁石電動機を説明するための回転子の概略的側断面図。
【図5】発明の変形実施形態を示す永久磁石電動機の概略的平面図。
【図6】図5に示す永久磁石電動機を説明するための回転子の概略的平面図。
【図7】従来の永久磁石電動機を示す概略的平面図。
【図8】従来のリラクタンスモータを示す概略的断面図。
【符号の説明】
1 固定子
4 中心孔(シャフト用)
10,20 回転子
11 マグネット(蒲鉾形)
11a 孔(マグネットの埋設孔)
12 孔(長方形のフラックスバリア)
13 リベット
13a 孔(リベット通し孔)
21 凹部(長細いフラックスバリア)
t コアシートの厚さ

Claims (4)

  1. 回転磁界を発生する固定子の内部に配置される回転子を含み、前記回転子には、固定子からの磁路について一方のq軸から他方のq軸へ所定の磁路幅を確保するように、断面蒲鉾形のマグネットをd軸の近傍に前記回転子の外周に沿って極数分だけ等間隔に埋め込むとともに、q軸に沿って長方形の孔を形成し、前記隣接するマグネットの磁化方向を逆向きとしてマグネットトルクを発生させ、かつ、前記磁路幅の確保と前記マグネットおよび前記長方形の孔とによりd軸、q軸インダクタンスの差を大きくしてリラクタンストルクを発生させる永久磁石電動機において、
    前記回転子は、電磁鋼板を自動プレスで打ち抜くとともに、金型内で自動積層してなるコアであり、該自動積層したコアをシャフト用の中心孔と前記マグネットの埋め込み孔との間の第1位置あるいは前記シャフト用の中心孔と前記長方形の孔との間の第2位置にリベットを通してかしめることを特徴とする永久磁石電動機。
  2. 前記マグネットと前記回転子の外周との間隔および前記長方形の孔と前記回転子の外周との間隔は、前記電磁鋼板からなるコアシートの厚さの1倍から3倍の範囲とした請求項1記載の永久磁石電動機。
  3. 回転磁界を発生する固定子の内部に配置される回転子を含み、前記回転子には、固定子からの磁路について一方のq軸から他方のq軸へ所定の磁路幅を確保するように、断面蒲鉾形のマグネットをd軸の近傍に前記回転子の外周に沿って極数分だけ等間隔に埋め込むとともに、q軸に沿って前記回転子の外周側からシャフト用の中心孔に向けて長細い凹部を形成し、前記隣接するマグネットの磁化方向を逆向きとしてマグネットトルクを発生させ、かつ、前記磁路幅の確保と前記マグネットおよび前記凹部とによりd軸、q軸インダクタンスの差を大きくしてリラクタンストルクを発生させる永久磁石電動機において、
    前記回転子は、電磁鋼板を自動プレスで打ち抜くとともに、金型内で自動積層してなるコアであり、該自動積層したコアを前記シャフト用の中心孔と前記マグネットの埋め込み孔との間の第1位置あるいは前記シャフト用の中心孔と前記凹部の端部との間の第2位置にリベットを通してかしめることを特徴とする永久磁石電動機。
  4. 前記マグネットと前記回転子の外周との間隔は、前記電磁鋼板からなるコアシートの厚さの1倍から3倍の範囲とした請求項3に記載の永久磁石電動機。
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