JP3819706B2 - 白色顔料の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、白色顔料の製造方法に関し、特に、製紙用填料や、塗工用顔料として使用するに好適な白色顔料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
紙を製造するに際しては、脱墨フロスや、排水・脱水スラッジ等からなる多量の製紙スラッジが発生する。そこで、近年では、この製紙スラッジを燃焼し、その減容化を図っている。しかしながら、製紙スラッジは、多量の無機物を含有するため、燃焼しても多量の焼却灰(無機物)が残り、減容化の効果が低い。そこで、この焼却灰をセメント原料として活用することや、土壌改良剤として活用すること等の努力もなされている。しかし、これらの方法においては、多量の無機物を必要とするわけではないので、結局、大部分の焼却灰は埋立処分することになる。そこで、多量の無機物(填料や塗工用顔料)を必要とする紙の製造に際して活用することが考えられるが、焼却灰は、一般に白色度が低く、そのままの状態では填料や塗工用顔料として使用するには適さない。
【0003】
そこで、焼却灰の白色度向上を図る方法として、特開平11−310732号公報が開示するような焼却灰を再燃焼する方法の提案がなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、再燃焼による場合、当然、燃焼設備費が増大するため、経済的でなくなる。特に、今後、再生紙の需要が高まり、脱墨フロスの増大等を原因とする製紙スラッジの増大が生じた場合には、容易に処理能力の限界が生じる可能性がある。
【0005】
そこで、本発明の課題は、紙の製造に際し填料として利用するに十分な白色度でありながら、設備費が増大せず又は処理能力が向上する白色顔料の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明は、次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
製紙スラッジを直径3〜10mmの紐状片に押出成形し、次いで焼却温度500〜1000℃で焼却し、この焼却により得た焼却灰を平均粒径0.1〜10μmとなるように粉砕して、製紙用填料用又は塗工用顔料用の白色顔料を得ることを特徴とする白色顔料の製造方法。
【0007】
<請求項2記載の発明>
焼却をロータリーキルンで行う請求項1記載の白色顔料の製造方法。
【0008】
<請求項3記載の発明>
乾式粉砕、湿式粉砕の順で粉砕する請求項1又は請求項2記載の白色顔料の製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳説する。なお、本実施の形態においては、特に製紙用填料として使用するに好適な白色顔料を製造する場合についての説明をする。
【0010】
図1は、本発明の実施の形態を示すフローシートである。1は製紙スラッジ貯留槽、2は混練機、3は押出成形機、4は焼却炉(本実施の形態では、ロータリーキルン。)、5は焼却灰貯留槽、6は乾式粉砕機(本実施の形態では、ロールクラッシャー。)、7は焼却灰溶解層、8は湿式粉砕機(本実施の形態では、湿式ミル。)、9は分級機である。
【0011】
まず、原料となる製紙スラッジは、脱水後、貯留槽1に貯留する。貯留槽1に貯留した製紙スラッジは、必要に応じ、弁50を調整して、輸送管31を通し、混練機2に送る。混錬機2では、製紙スラッジを、攪拌翼(図示せず。)によって、攪拌しながら紙面左から右へ送り出し、混錬する。
【0012】
混錬した製紙スラッジは、輸送管32を通して、押出成形機3に送る。押出成形機3では、製紙スラッジを、紐状に、好ましくは直径3〜10mmの紐状に押出成形する。押出成形した紐状の製紙スラッジは、さらに長さ2〜3cmにカットすると、より好ましい。この点、焼却炉において、製紙スラッジを焼却した場合、焼却が不十分な焼却灰(未焼却残渣)は白色度が低くなり、逆に焼却し過ぎた焼却灰(過焼却残渣)は硬度が著しく高くなる。しかし、本発明のように製紙スラッジを成形しておくと、例えば、本実施の形態に示したような簡易な方法による成形をしておくと、焼却が平均的になるので、適度な焼却が可能となる。したがって、白色度が高く、しかも適度な硬度の焼却灰となり、紙に内添するに好適な白色顔料となる。又、硬度が均一化するので、焼却灰を均一に粉砕することが可能となり、粒径が均一化された焼却灰(白色顔料)を得ることができるようになる。
【0013】
成形した製紙スラッジは、輸送管33を通して、焼却炉、本実施の形態では、ロータリーキルン4に送る。ロータリーキルン4には、重油タンク11から、ポンプ70によって、輸送管35を通して、燃料としての重油を送るとともに、ファン60によって、輸送管36を通して、燃焼空気を送る。これにより、ロータリーキルン4は、製紙スラッジを燃焼し、燃焼灰にする。製紙スラッジの燃焼温度は、500〜1000℃とするのが好ましく、800〜900℃とするのがより好ましい。焼却温度が低いと、焼却が不完全となり白色度の低下をもたらす虞があり、逆に、焼却温度が高いと、焼却過多となり、硬度が高くなる虞がある。なお、本発明における焼却は、このような1回の焼却で足り、再焼却(燃焼)の必要はない。したがって、設備構成費の削減を図ることができる。
【0014】
製紙スラッジを焼却してできた焼却灰は、輸送管34を通して、焼却灰貯留槽5に送る。この際、輸送管34の途中に熱交換器を設け、焼却灰の熱回収を図るとよい。
【0015】
焼却灰貯留槽5に貯留した焼却灰は、必要に応じ、弁51を調整して、輸送管37を通し、乾式粉砕機、本実施の形態では、ロールクラッシャー6に送る。ロールクラッシャー6では、焼却灰を、上下2段に配置されたロールの間に通し、粗砕する。粗砕した焼却灰は、輸送管38を通して、焼却灰溶解槽7に送る。焼却灰溶解槽7には、輸送管39を通して、水を供給し、この水に粗砕焼却灰を溶解させる。粗砕焼却灰の溶解は、上下2段の攪拌翼を有しモーター7bによって回転する攪拌装置7aによって行う。溶解し、スラリー化した焼却灰は、ポンプ71によって、輸送管40を通して、湿式粉砕機、本実施の形態では、湿式ミル8に送る。湿式ミル8では、スラリー化した焼却灰を精砕する。粗粒域では乾式粉砕が、微粒域では湿式粉砕が機能的であるので、本実施の形態のように粉砕を乾式粉砕、湿式粉砕の順で行うことにより、効率的かつ迅速な粉砕となる。
【0016】
精砕した焼却灰は、輸送管41を通して分級機9に送る。分級機では、粒径が10μm以下の焼却灰と、粒径が10μmを超える焼却灰とを分別する。粒径が10μmを超える焼却灰については、輸送管42を通して、焼却灰溶解槽7に戻し、再度精砕する。粒径が10μm以下のスラリー状の焼却灰(白色顔料)は、他の填料とともに、又は単独で紙の填料として使用することができる。
【0017】
【実施例】
本発明においては、製紙スラッジの焼却温度を500〜1000℃、特に800〜900℃とすることを推奨するものであるが、このことを明らかにするために、製紙スラッジの焼却温度と、焼却灰の白色度・硬度との関係について試験を行った。以下、試験方法及びその結果を示す。
【0018】
DIPフローテーターのフロス又は脱水設備にて55〜65%に脱水して得られた製紙スラッジを、直径4.5mm、長さ8〜10cmの紐状にカットしてから、焼却炉において焼却し、生成された焼却灰の白色度及び硬度を調べた。結果を表1に示す。なお評価基準は次記のとおりである。
【0019】
・「白色度」:粉体白色度計((株)ケット科学研究所製、形式C−100)において、70%以上のものを○、60%以上70%未満のものを△、60%未満のものを×とした。
【0020】
・「硬度」:プラスチックワイヤー摩耗度(日本フィルコン製、3時間)において、50mg未満のものを○、50mg以上100mg未満のものを△、100mg以上のものを×とした。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明に係る白色顔料の製造方法によれば、紙の製造に際し填料として利用するに十分な白色度でありながら、設備費が増大せず又は処理能力が向上する方法となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態のフローシートである。
【符号の説明】
1…製紙スラッジ貯留槽、2…混練機、3…押出成形機、4…ロータリーキルン、5…焼却灰貯留槽、6…ロールクラッシャー、7…焼却灰溶解槽、8…湿式ミル、9…分級機、11…重油タンク、31〜41…輸送管、50,51…弁、60…ファン、70,71…ポンプ。
Claims (3)
- 製紙スラッジを直径3〜10mmの紐状片に押出成形し、次いで焼却温度500〜1000℃で焼却し、この焼却により得た焼却灰を平均粒径0.1〜10μmとなるように粉砕して、製紙用填料用又は塗工用顔料用の白色顔料を得ることを特徴とする白色顔料の製造方法。
- 焼却をロータリーキルンで行う請求項1記載の白色顔料の製造方法。
- 乾式粉砕、湿式粉砕の順で粉砕する請求項1又は請求項2記載の白色顔料の製造方法。
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