JP2005053985A - 製紙スラッジからの白色顔料又は白色填料の製造方法、およびその設備 - Google Patents

製紙スラッジからの白色顔料又は白色填料の製造方法、およびその設備 Download PDF

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Abstract

【課題】製紙スラッジ燃焼物の白色度をより容易かつ確実に向上させる。
【解決手段】製紙スラッジ燃焼物粒子を濃度60重量%以上の高濃度スラリーとし、これに分散剤を添加して一次粉砕機2で炭酸ガスを吹き込みながら平均粒径20μmまで湿式粉砕し、次いでこの一次粉砕粒子に対し、クラフトパルプ製造に伴う平均粒径20μmの廃棄炭酸カルシウム粒子を混合し、この混合物を攪拌槽3に供給し、攪拌槽3にて炭酸ガスを吹き込みながら攪拌混合し、次いでこの混合物を二次粉砕機4にて目的粒径まで湿式粉砕するようにする。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製紙スラッジ、中でも古紙パルプの製造に際して排出される脱墨スラッジに適した、製紙スラッジからの白色顔料又は白色填料の製造技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、製紙スラッジを焼却して得られるPS灰を塗工用白色顔料(外添)や白色填料(内添)として再利用するための技術が種々提案されている。かかる白色顔料等においては、白色度が低いために、用途が狭められたり、再利用自体が困難となったりすることもあり、現在もその技術改善に対する要望が多い。
【0003】
例えば、特開2002−233851号公報においては、燃焼物の表面を軽質炭酸カルシウムにより被覆することにより、高白色度の粒子を製造する技術が提案されている。
【特許文献1】
特開2002−233851号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記軽質炭酸カルシウムによる被覆は、高度かつ複雑な操作や管理が必要となり、製造コストの点から好ましくない。また、製造粒子の被覆屑が発生するおそれもあり、製造物の品質の点からも好ましくない。
【0005】
したがって、本発明の主たる課題は、より容易かつ確実に白色度を向上させる技術を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
製紙スラッジの燃焼物粒子を原料として白色顔料又は白色填料を製造する方法であって、
前記燃焼物粒子に炭酸カルシウム粒子を混合し、これら粒子の混合物を白色顔料又は白色填料として得ることを特徴とする製紙スラッジからの白色顔料又は白色填料の製造方法。
【0007】
(作用効果)
本発明者らは、燃焼物粒子を炭酸カルシウムで被覆する従来技術の考え方から離れて鋭意研究した結果、燃焼物粒子に対し白色度の高い炭酸カルシウム粒子を混合し、混合物全体として白色度を高めるようにすれば、極めて容易かつ簡素な操作や管理で高白色度顔料等を製造しうることを知見し、本発明をなしたものである。かかる手法によれば、製造コストを顕著に低減できるだけでなく、炭酸カルシウム粒子は燃焼物粒子から独立した一構成粒子として存在するため、上記従来技術のように被覆屑発生の問題点が根本的に無くなり、安定した品質の白色顔料・填料を製造できるようになる。
【0008】
<請求項2記載の発明>
前記炭酸カルシウム粒子として、廃棄物由来の炭酸カルシウム粒子を用いる、請求項1記載の製紙スラッジからの白色顔料又は白色填料の製造方法。
【0009】
(作用効果)
このように炭酸カルシウム粒子を廃棄物のリサイクルにより供給すると、廃棄物の削減のみならず、製造コストの低減を図れる等のメリットがあるため好ましい。なお後述するように、かかる廃棄物としては、クラフトパルプの製造における苛性化工程で生成される炭酸カルシウムを用いることができる。
【0010】
<請求項3記載の発明>
前記燃焼物粒子、炭酸カルシウム粒子およびこれらの混合物の少なくとも一つを、分散剤を添加した濃度50重量%以上の高濃度スラリーの状態で湿式粉砕する、請求項1または2記載の製紙スラッジからの白色顔料又は白色填料の製造方法。
【0011】
(作用効果)
このように分散剤を用いて高濃度粉砕を行うことで、粉砕効率が向上するとともに、より微小で均一な粒径の粒子が得られるようになる。
【0012】
<請求項4記載の発明>
前記燃焼物粒子を一次粉砕し、その粒径を前記炭酸カルシウム粒子の粒径に実質的に合わせた若しくは近づけた後に、炭酸カルシウム粒子と混合し、しかる後にこの混合物を二次粉砕して目的粒径に合わせるようにする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製紙スラッジからの白色顔料又は白色填料の製造方法。
【0013】
(作用効果)
燃焼物粒子と炭酸カルシウム粒子とは粒径が不揃いであるのが通常であり、これを混合した後に目的粒径となるように粉砕を行っても、粉砕効率が低く、また粒度分布の広いものしか得ることができない。
【0014】
しかるに、本発明に従って、予め燃焼物粒子を一次粉砕し、混合予定の炭酸カルシウム粒子の粒径に実質的に合わせた若しくは近づけた後、両者を混合して目的粒径まで二次粉砕すると、粉砕効率が向上するとともに、より微小で均一な粒径の粒子が得られるようになる。
【0015】
なお、本発明において敢えて燃焼物粒子の粒径を炭酸カルシウム粒子の粒径に合わせるようにしたのは、燃焼物粒子の粒度分布の方が不揃いであり、これを予め一次粉砕した方が、粉砕効率の向上・粒度分布の均一化・粒径の微小化(以下、単に粉砕性能の向上ともいう)の点で好ましいためであり、単に粒径を揃えることだけを考慮しているものではない。
【0016】
<請求項5記載の発明>
製紙スラッジの燃焼物粒子と炭酸カルシウム粒子とを混合し、これら粒子の混合物を白色顔料又は白色填料として得る手段を備えたことを特徴とする製紙スラッジからの白色顔料又は白色填料の製造設備。
【0017】
(作用効果)
請求項1記載の発明と同様の作用効果が奏せられる。
【0018】
<請求項6記載の発明>
前記炭酸カルシウム粒子として、廃棄物由来の炭酸カルシウム粒子を供給するように構成した、請求項5記載の製紙スラッジからの白色顔料又は白色填料の製造設備。
【0019】
(作用効果)
請求項2記載の発明と同様の作用効果が奏せられる。
【0020】
<請求項7記載の発明>
前記燃焼物粒子、炭酸カルシウム粒子およびこれらの混合物の少なくとも一つを、分散剤を添加した濃度50重量%以上の高濃度スラリーの状態で湿式粉砕する手段を備えた、請求項5または6記載の製紙スラッジからの白色顔料又は白色填料の製造設備。
【0021】
(作用効果)
請求項3記載の発明と同様の作用効果が奏せられる。
【0022】
<請求項8記載の発明>
前記燃焼物粒子を一次粉砕し、その粒径を前記炭酸カルシウム粒子の粒径に実質的に合わせる若しくは近づける一次粉砕手段と、
この一次粉砕機による粉砕粒子に炭酸カルシウム粒子を混合し、混合物を得る手段と、
前記混合物を二次粉砕して目的粒径に合わせる二次粉砕手段とを備えた、
請求項5〜7のいずれか1項に記載の製紙スラッジからの白色顔料又は白色填料の製造設備。
【0023】
(作用効果)
請求項4記載の発明と同様の作用効果が奏せられる。
【0024】
<請求項9記載の発明>
白色度が80以上の製紙スラッジ燃焼物粒子と炭酸カルシウム粒子とからなり、前記製紙スラッジ燃焼物粒子と炭酸カルシウム粒子との重量比が5:1〜1:1であり、白色度が85以上である、ことを特徴とする白色顔料又は白色填料。
【0025】
(作用効果)
かかる白色顔料または白色填料は、白色度が高く、粒度も細かく、しかも廃棄物からローコストで製造できるため、製紙用のみならず塗料等の広範な用途において有用なものである。
【0026】
<請求項10記載の発明>
白色度が80以上の製紙スラッジ燃焼物粒子と炭酸カルシウム粒子とからなり、製紙スラッジ燃焼物粒子と炭酸カルシウム粒子との重量比が5:1〜1:1であり、白色度が85以上である白色顔料又は白色填料を用いたことを特徴とする紙。
【0027】
(作用効果)
かかる紙は、白色度及び不透明度が高く、しかも廃棄物からローコストで製造できる利点がある。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について詳説する。
図1は、本発明の概要製造フローを示している。すなわち、原料として脱墨スラッジ等の各種製紙スラッジ(これらスラッジには、無機物としてカオリン、タルク、炭酸カルシウム、二酸化チタン、シリカ、アルミナ等が含有される)の有機分を燃焼してなる燃焼物粒子が供給され、これが炭酸カルシウム粒子と混合され、この混合物が高白色度の顔料または填料として製造される。
【0029】
原料燃焼物としては、製紙スラッジを燃焼させたものであれば特に限定されず、公知のものを用いることができる。また、原料燃焼物としては、平均粒径500〜80μm程度、白色度は80以上(Tappi−534pm−76法に準じたフォトボルトによる測定値。以下同じ。)のものが好適に用いられるが、これに限定されるものではない。
【0030】
他方、図2は特に好適な設備例1を示しており、一次粉砕機2、混合手段を構成する攪拌槽3、ならびに二次粉砕機4を主要構成とするものである。原料燃焼物は、先ず一次粉砕機2に供給される。一次粉砕機2としては、例えば、数mmのものを数十μmにまで粉砕するロールクラッシャ、ローラミル、スタンプミル、エッジランナ、カッタミル、ロッドミル、数μm以下に粉砕するローラミル、ジェットミル、乾式ボールミル、衝撃式粉砕機などの乾式粉砕機も使用できるが、湿式ボールミル、振動ミル、攪拌槽型ミル、流通管型ミル、コボールミルなどの湿式粉砕機が好適である。
【0031】
湿式粉砕を採用する場合、図示のように、燃焼物に水を加えてスラリー化した後に一次粉砕機2に供給する。粉砕性能を向上するには、燃焼物スラリーの濃度を50重量%以上、特に60重量%以上の高濃度にするのが好ましく、この場合ポリアクリル酸塩、メタリン酸塩等の分散剤を添加するのが好ましい。また燃焼物スラリーに炭酸ガス等の気体を吹き込み、粘度を低減するのも好ましい。図示例ではファンFを用いて一次粉砕機2内に炭酸ガスを吹き込むように構成している。
【0032】
また図示のように、燃焼物を、一次粉砕に先立ち、オープン型振動スクリーン、多管式振動加圧フィルタや機械式加圧フィルタなどのスクリーニング装置S1に通して、大粒径の粒子を除去しておくと後の粉砕性能を向上させることができる。一次粉砕機2に供給された燃焼物は、後に混合される炭酸カルシウム粒子の粒径に実質的に合わせる若しくは近づけられる。
【0033】
一次粉砕を終えた燃焼物は、次いで炭酸カルシウム粒子と混合される。この配合比を適宜調整することにより、製造粒子の白色度を調整することができる。
【0034】
炭酸カルシウム粒子としては、市販のバージン炭酸カルシウムを用いることができるが、白色度が燃焼物よりも高ければ、廃棄物由来の炭酸カルシウム粒子を用いるのが好適であり、特に製紙工場内で調達できるものが好ましい。例えば、クラフトパルプを製造する場合、苛性化工程で生石灰を使用しており、この生石灰は、苛性化によって白液と共に生成される炭酸カルシウムを石灰キルンで焼成することによりリサイクルしているが、このリサイクルは有限であり、純度がある程度まで低下した後は炭酸カルシウムの状態で抜き出し廃棄しているのが現状である。しかし、この炭酸カルシウムは白色度が高く(通常90以上)、本願発明の用途には特に適しているものである。
【0035】
かかる炭酸カルシウム粒子と一次粉砕燃焼物との混合に際しては、図示のように、ポンプ等の圧送装置P1により一次粉砕燃焼物を炭酸カルシウム粒子とともにスクリーニング装置S2に供給し(湿式粉砕の場合、一次粉砕燃焼物の粘度が高い場合には図示のように一次粉砕機の出側で炭酸ガスを吹き込み圧送性を向上させるのが好ましい)、これらの粒子から大径粒子および難粉砕性の焼結粒子を除去した後、攪拌槽3に供給し、槽内に設置された回転羽根3wにより攪拌混合するのが好ましい。図示形態は湿式粉砕を想定しており、この場合、炭酸カルシウム粒子をスラリー状態で供給する。系内のスラリー濃度を高く維持するためには、一次粉砕された燃焼物スラリーと同程度の濃度の炭酸カルシウムスラリーを混合するのが好ましい。また混合スラリーが高濃度となる場合には、炭酸ガス等の気体を攪拌槽3内に吹き込むことにより粘度を低減し、混合性を向上させることができる。
【0036】
また、粒径がある程度揃った炭酸カルシウム粒子を用いる場合には、スクリーニング装置S2を介さずに攪拌槽3に直接供給することもできるし、また混合性および後の二次粉砕性能を期待しなくて良い場合には、単に一次粉砕燃焼物粒子に炭酸カルシウム粒子を添加するだけで、混合については後の二次粉砕による混合に任せることもできる。さらに、一次粉砕燃焼物粒子と炭酸カルシウム粒子とを攪拌混合した後に、スクリーニングを行うこともできる。
【0037】
かくして得られた一次粉砕燃焼物と炭酸カルシウム粒子との混合物は、次いで圧送装置P2により二次粉砕機4に供給され、目的粒径まで粉砕される。またこの粉砕に伴い両粒子の混合も促進される。二次粉砕機4としては、一次粉砕機2の説明のところで列挙した乾式粉砕機、湿式粉砕機を適宜選択して用いることができ、一次粉砕機2と同種または同一のものを用いることも、また異なるものを用いることも可能である。目的粒径まで粉砕された二次粉砕粒子は、必要に応じてスクリーニング装置S3により、粒径が揃えられかつ難粉砕性の焼結物が除去された後に、製品タンク5に供給される。製品タンク5内の二次粉砕粒子は、必要に応じて取り出され、必要に応じて乾燥等の処理を行うことで白色顔料または白色填料粒子として利用される。
【0038】
かくして、簡易な設備および容易な操作で、高い白色度を有し且つ粒径の揃った白色顔料又は填料を製造することができる。具体的に図示形態において、平均粒径500μm程度かつ白色度80以上(好ましくは85以上)の燃焼物粒子を濃度60重量%以上の高濃度スラリーとし、これに分散剤を添加して一次粉砕機2で炭酸ガスを吹き込みながら平均粒径25μm以下(好ましくは20μm以下)まで湿式粉砕し、次いでこの一次粉砕粒子に、クラフトパルプ製造に伴う平均粒径25μm以下かつ白色度90以上(好ましくは95以上)の廃棄炭酸カルシウム粒子を重量比で1〜5倍(好ましくは1〜2倍)混合し、この混合物を攪拌槽3に供給し、攪拌槽3にて炭酸ガスを吹き込みながら攪拌混合し、次いでこの混合物を二次粉砕機4にて二次粉砕することによって、目的とした粒径を有しかつ白色度が85以上の粉砕粒子を得ることができる。またこの場合、系内のスラリーが60重量%以上の高濃度に維持されるため、非常に製造効率が高くなる。
【0039】
他方、以上の方法によって製造した本発明の炭酸カルシウム混合燃焼物粒子は、バージン炭酸カルシウムに近い高白色度を有し、製紙用の填料または顔料として使用した場合には白色度及び不透明度の高い紙を製造できる。もちろん、本発明の炭酸カルシウム混合燃焼物粒子は製紙用途以外、例えばゴム、プラスチック、塗料、インキ等のフィラーとしても用いることができる。
【0040】
本発明粒子の製紙用填料や塗工用顔料へ適用する場合、単独で用いることもできるし、PCC、カオリンクレー、タルク、二酸化チタン、サチンホワイト、プラスチックピグメント等の通常の顔料と混合して用いることもできる。この場合、填料や塗工用顔料の合計量に対して、本発明粒子を5〜100重量%、好適には10〜100重量%使用することができる。また、本発明粒子を填料として紙を製造するに際しては、公知の方法を採用でき、例えば本発明粒子スラリーをパルプ原料スラリーに添加し、さらに必要に応じて紙力増強剤、サイズ剤、歩留り向上剤等の添加剤を加えた紙料とし、これを抄紙する手法を採ることができる。
【0041】
さらに、本発明粒子を塗工用顔料として塗工紙を製造するに際しては、公知の方法を採用でき、例えば本発明粒子スラリーに必要に応じて分散剤、接着剤や他の添加剤を混合して塗料を調整し、これを公知の塗工機を用いて中質紙、上質紙等の紙材上に塗布し、さらに必要に応じてカレンダー処理する手法を採用できる。
【0042】
【実施例】
図2に示すのと同様の試験設備を用い、平均粒径100μmかつ白色度85の脱墨スラッジ燃焼物粒子を濃度65重量%の高濃度スラリーとし、これに分散剤を添加して一次粉砕機2で炭酸ガスを吹き込みながら平均粒径20μmまで湿式粉砕し、次いでこの一次粉砕粒子に対し、クラフトパルプ製造に伴う平均粒径5〜20μmかつ白色度90以上の廃棄炭酸カルシウム粒子を1:1の重量比で混合し、この混合物を攪拌槽3に供給し、攪拌槽3にて炭酸ガスを吹き込みながら混合し、次いでこの混合物を二次粉砕機4にて2時間湿式粉砕した。その結果、2μmアンダーが90%以上かつ白色度が85以上の炭酸カルシウム混合燃焼物粒子を得ることができた。
【0043】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、製紙スラッジの燃焼物を白色顔料または白色填料として用いる際に、より容易かつ確実に白色度を向上させることができるようになる等の利点がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概要フロー図である。
【図2】本発明に係る製造設備例を示すフロー図である。
【符号の説明】
1…製造設備、2…一次粉砕機、3…攪拌槽、4…二次粉砕機。

Claims (10)

  1. 製紙スラッジの燃焼物粒子を原料として白色顔料又は白色填料を製造する方法であって、
    前記燃焼物粒子に炭酸カルシウム粒子を混合し、これら粒子の混合物を白色顔料又は白色填料として得ることを特徴とする製紙スラッジからの白色顔料又は白色填料の製造方法。
  2. 前記炭酸カルシウム粒子として、廃棄物由来の炭酸カルシウム粒子を用いる、請求項1記載の製紙スラッジからの白色顔料又は白色填料の製造方法。
  3. 前記燃焼物粒子、炭酸カルシウム粒子およびこれらの混合物の少なくとも一つを、分散剤を添加した濃度50重量%以上の高濃度スラリーの状態で湿式粉砕する、請求項1または2記載の製紙スラッジからの白色顔料又は白色填料の製造方法。
  4. 前記燃焼物粒子を一次粉砕し、その粒径を前記炭酸カルシウム粒子の粒径に実質的に合わせた若しくは近づけた後に、炭酸カルシウム粒子と混合し、しかる後にこの混合物を二次粉砕して目的粒径に合わせるようにする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製紙スラッジからの白色顔料又は白色填料の製造方法。
  5. 製紙スラッジの燃焼物粒子と炭酸カルシウム粒子とを混合し、これら粒子の混合物を白色顔料又は白色填料として得る手段を備えたことを特徴とする製紙スラッジからの白色顔料又は白色填料の製造設備。
  6. 前記炭酸カルシウム粒子として、廃棄物由来の炭酸カルシウム粒子を供給するように構成した、請求項5記載の製紙スラッジからの白色顔料又は白色填料の製造設備。
  7. 前記燃焼物粒子、炭酸カルシウム粒子およびこれらの混合物の少なくとも一つを、分散剤を添加した濃度50重量%以上の高濃度スラリーの状態で湿式粉砕する手段を備えた、請求項5または6記載の製紙スラッジからの白色顔料又は白色填料の製造設備。
  8. 前記燃焼物粒子を一次粉砕し、その粒径を前記炭酸カルシウム粒子の粒径に実質的に合わせた若しくは近づける一次粉砕手段と、
    この一次粉砕機による粉砕粒子に炭酸カルシウム粒子を混合し、混合物を得る手段と、
    前記混合物を二次粉砕して目的粒径に合わせる二次粉砕手段とを備えた、
    請求項5〜7のいずれか1項に記載の製紙スラッジからの白色顔料又は白色填料の製造設備。
  9. 白色度が80以上の製紙スラッジ燃焼物粒子と炭酸カルシウム粒子とからなり、前記製紙スラッジ燃焼物粒子と炭酸カルシウム粒子との重量比が5:1〜1:1であり、白色度が85以上である、ことを特徴とする白色顔料又は白色填料。
  10. 白色度が80以上の製紙スラッジ燃焼物粒子と炭酸カルシウム粒子とからなり、製紙スラッジ燃焼物粒子と炭酸カルシウム粒子との重量比が5:1〜1:1であり、白色度が85以上である白色顔料又は白色填料を用いたことを特徴とする紙。
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