JP2001026727A - 製紙スラッジを原料とする白色顔料の製造方法 - Google Patents

製紙スラッジを原料とする白色顔料の製造方法

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JP2001026727A JP19858799A JP19858799A JP2001026727A JP 2001026727 A JP2001026727 A JP 2001026727A JP 19858799 A JP19858799 A JP 19858799A JP 19858799 A JP19858799 A JP 19858799A JP 2001026727 A JP2001026727 A JP 2001026727A
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Nobuo Yamada
信夫 山田
Terunobu Fukui
照信 福井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】製紙スラッジを原料とする白色顔料の製造方法
であって、特に製紙スラッジを酸化処理することで製紙
スラッジに含まれる無機質体を分別、回収し、かつその
うち白色度の高い部分を選択、粉砕して粒子径を調整し
て得られる製紙用などに好適な白色顔料の製造方法を提
供する。 【解決手段】製紙スラッジを200〜1100℃で酸化
処理後、粉砕して平均粒子径を0.1〜10μmに調整
してなる白色顔料の製造方法、特に酸化処理が複数段に
分けて行われる多段酸化処理であり、かつ粉砕も多段粉
砕処理を行うことで前記した平均粒子径を有する白色顔
料の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製紙スラッジを原
料とする白色顔料の製造方法に関し、さらに詳しくは製
紙スラッジを酸化処理することで製紙スラッジに含まれ
る無機質体を分別、回収し、かつそのうち白色度の高い
部分を選択、粉砕して粒子径を調整して得られる製紙用
などに好適な白色顔料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】白色の無機質充填材は農薬の展着剤、増
量剤、塗料、印刷インキの体質顔料、ゴム類の補強剤、
プラスチック類(成形品、フィルム、繊維等)の充填
材、改質剤、および製紙産業における内添填料や塗工用
顔料などとして利用されている。特に、無機質充填材の
うち、製紙産業に使用されている填料や塗工用顔料(こ
れらを、以後白色顔料と称す)はその使用量が多く代表
的な無機質充填材である。したがって、使用量の最も多
い製紙産業における白色顔料の利用形態を代表例として
詳述することにする。一般に、紙は白色度、不透明度な
どの光学特性や平滑性等を改善するために、通常、内添
用填料としてパルプを主成分とする紙料に白色顔料を添
加して抄紙が行われ、紙に仕上げられる。また、印刷適
性の改善を主目的に、白色顔料と接着剤を主成分とする
塗被層を紙(原紙)の上に設けることも広く行われてい
る。このような内添用あるいは塗被層に使用される白色
顔料としては、通常はカオリン、焼成カオリン、炭酸カ
ルシウム、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、硫化亜鉛、
二酸化チタン、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、硫
酸バリウム、サチンホワイト、タルク、シリカ等の無機
の白色顔料を主体に、さらに必要に応じてプラスチック
ピグメントと称される有機顔料の1種あるいは2種以上
が適宜混合されて使用されている。
【0003】ところで、製紙産業では、原材料であるパ
ルプなどの繊維分、澱粉や合成接着剤などの接着剤を主
体とする有機物や上記のごとき白色顔料を主とする無機
物で利用されずに廃水中に混ざって処理される固体原
料、さらにはパルプ化工程で洗い出されたリグニン、微
細繊維、あるいは古紙由来の製紙用填料、それに付着し
た印刷インキ、および生物廃水処理工程で生じる余剰汚
泥等からなる、所謂製紙スラッジが発生する。また、生
物廃水処理工程で生じる余剰汚泥以外の製紙スラッジ
は、抄紙時にワイヤを通過して流出したもの、古紙
処理工程での混入異物除去、脱墨処理や洗浄過程で発生
したもの、およびパルプ化工程での洗浄過程で発生し
た固形分を含む廃水は、沈殿あるいは浮上などを利用し
た固形分分離装置によりその固形分が分離、回収され、
結果として固形分が除去された廃水は、必要に応じて活
性汚泥処理等の生物処理が施された後に放流される。
【0004】近年、古紙利用率が高まるにつれ、古紙の
脱墨工程由来の製紙スラッジが多くなっている。なかで
も、新聞古紙や上質古紙は古紙中に含まれる無機物(無
機顔料)が少ないので、スラッジ発生量が比較的少なく
その利用率が高いのに対し、雑誌古紙は古紙に含まれる
無機物が多く、その結果スラッジ発生量が多くなる。こ
のことは、新聞古紙や上質古紙に比べて雑誌古紙の利用
率が低いことの一因となっている。今後、古紙利用を一
層促進するためには、雑誌古紙の利用率向上が必要とな
るが、反面その利用率が高まると、製紙スラッジの発生
量が増えるという新たな問題が発生する。
【0005】そこで、製紙スラッジの大量発生に対処す
るため廃水から分離、回収された製紙スラッジは、従来
は脱水後そのまま埋め立て処分されることが多かったの
に対し、最近は流動床炉やストーカ炉等の焼却炉で製紙
スラッジ中の有機物を燃焼させてエネルギとして回収す
ると同時に、製紙スラッジの減容化が図られている。
【0006】製紙スラッジを焼却炉で燃焼させること
は、従来利用されずに廃棄される繊維等の有機物をエネ
ルギとして有効に取り出して回収できる反面、製紙スラ
ッジには無機物が多く含まれるために、燃焼後には多量
の残渣(焼却灰)が残るという問題がある。現在、焼却
灰の一部はセメントに混合されたり土壌改良剤等にも使
用されているが、大部分は産業廃棄物として埋め立て処
分されている。このため、焼却によってエネルギとして
回収されている有機物だけでなく、焼却灰として残る無
機物を製紙用白色顔料(填料、塗工用顔料)として再利
用することができれば、埋め立て処分に要する環境負荷
が減るのみならず、現在利用率の低い雑誌古紙の利用率
向上に結びつくと考えられる。一方、焼却灰には、燃焼
の状態によっては完全燃焼されずに残った有機物がカー
ボンとして含まれるために白色度が低くなったり、ある
いは無機物(焼却灰)の焼結が進み粒子径が不揃いで、
かつ大粒子化して、そのままでは製紙用白色顔料として
使用できないといった難点もある。
【0007】なお、製紙スラッジ中の無機物を製紙用白
色顔料として再生利用する試みとしては、例えば、特公
昭56−27638号公報には、酸素含有ガスを注入し
た反応器内に含水製紙スラッジを供給し、250〜30
0℃、約21.4MPa程度の加温加圧下で0.25時
間〜5時間酸化して製紙スラッジ中の無機物を製紙用の
白色顔料として再生化する方法が提案されている。一
方、この方法はスラッジの湿式空気酸化処理によるもの
であるから、有機物除去が十分ではないために、得られ
た無機物(顔料)の白色度は低く、かつ粒子径が不揃い
で大きいために製紙用白色顔料としては不十分な品質で
あり満足な活用がなされていない。
【0008】さらに、湿式酸化の高温高圧下の条件とし
ては、例えばACS Symposium Serie
s 608, American Chemical Soc
iety 445,1995や特開平4−281088号公
報に、超臨界水酸化法を用いて500℃、約23.3M
Paの条件下で製紙スラッジからダイオキシン、および
PCBを効率的に除去する方法が示されている。また、
特開平9−174069号公報、特開平9−20158
9号公報、あるいは特開平9−201590号公報など
にその利用法が示されている。一方、これらの処理目的
は難分解性物質の分解であり、処理後に回収される残渣
の利用についてはなんらの開示もなく、また、製紙用白
色顔料として利用するにしても粒子径が不揃いでそのま
までは使用できないものと考えられる。
【0009】その他、特願平10−40967号公報に
は、製紙スラッジを一旦焼却炉で燃焼して残渣として残
った製紙スラッジ灰を、さらに500℃〜1100℃の
燃焼炉へ再供給しする多段酸化により、白色度を向上さ
せる提案がなされている。しかし、この方法では、製紙
スラッジの不純物量によっては本発明が所望とする白色
度を有する白色顔料を得ることができない場合があるこ
と、さらには、製紙スラッジ中の無機顔料成分によって
は、溶融し直径が数mm以上で、かつ硬度が高く製紙用
填料等に使用すると、断裁機の刃などの損傷を起こし易
い粒子となることが判明している。例えば、James
H.Johnstonらの研究(Appita An
nual General Conference P
roceeding,39,1996)の中には製紙用
の白色顔料として適していないことが報告されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、製紙ス
ラッジを酸化して、製紙スラッジ中の有機物を燃焼させ
て回収される残渣(無機顔料が主成分)の白色度につい
て鋭意検討した結果、回収される残渣の白色度は有機物
が完全に燃焼しているか否か、換言すると未燃焼カーボ
ン量の影響を第1に受け、次いで製紙スラッジ中の不純
物、特に鉄分含有量に影響されることを見出した。即
ち、本発明は、製紙スラッジ中の有機物をできるだけ完
全燃焼させるために、特定の条件で(多段)酸化処理す
るとともに、原料として不純物、特に鉄分含有量の少な
い製紙スラッジを選択的に使用し、さらに、酸化後の残
渣を粉砕して粒子径を所要の大きさに調整することで、
効率よく、製紙用として好適な白色顔料を得る方法を提
供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、製紙スラッジ
を200〜1100℃で酸化処理後、粉砕して平均粒子
径を0.1〜10μmに調整することを特徴とする白色
顔料の製造方法である。さらに、本発明は以下の実施態
様をも含むものである。即ち、酸化処理が複数段に分
けて行われる多段酸化である前記の白色顔料の製造方
法、多段酸化が、第1段目が水の存在下に200〜8
00℃、かつ5〜30MPaの加温加圧下で1秒〜1時
間の湿式酸化処理であり、第2段目として800〜11
00℃で0.5〜4時間の燃焼を行う乾式酸化処理であ
るに記載の白色顔料の製造方法、多段酸化が、第1
段目として800〜1100℃で0.5〜4時間の燃焼
処理であり、次いで第2段目として水の存在下に200
〜800℃、5〜30MPaの加温加圧下で1秒〜1時
間の湿式酸化を行うに記載の白色顔料の製造方法、
製紙スラッジを200〜1100℃で酸化処理した後、
得られる残渣を平均粒子径が10〜200μmとなるよ
うに粉砕した後、再度該粉砕された残渣を200〜11
00℃で酸化処理した後、粉砕して平均粒子径が0.1
〜10μmとなるように調整することを特徴とする白色
顔料の製造方法、製紙スラッジとして、鉄分含有量が
全無機物に対し重量比で5重量%以下である製紙スラッ
ジを使用する前記の白色顔料の製造方法、および粉砕
が複数段に分けて行われる多段粉砕処理である前記の白
色顔料の製造方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、主に製紙産業で発生す
る製紙スラッジを酸化処理して得られる無機質を充填
材、特に製紙用として有効利用できる白色顔料として仕
上げる方法に関するものである。本発明における製紙ス
ラッジとしては、鉄分含有量(Fe)が製紙スラッジ中
の全無機物に対し固形分比率で5.0重量%以下、好ま
しくは3.0%重量%以下である製紙スラッジが好まし
く使用される。製紙スラッジ中の鉄分量を減らす方法と
しては、例えば、製紙工場廃水処理過程で固形分分離の
ために使用される凝集剤に鉄分を含まないものを使用す
ること、あるいは製紙スラッジ中に混入する針金やくぎ
などの鉄片を磁石等により除去したり、混入しない工夫
をすることで対処することができる。因みに、鉄分含有
量が5.0重量%を越えるような場合には、白色度の高
い顔料が得られない虞れがある。
【0013】なお、製紙用(白色)顔料としては、填料
用で少なくとも70%以上、塗工用では少なくとも80
%以上の白色度が望ましい。因みに、白色度が70%未
満では、紙製品の白色度低下を招く虞れがあり、好まし
くない。
【0014】而して、本発明は前記したように、製紙ス
ラッジを200〜1100℃で酸化処理後、粉砕して平
均粒子径を0.1〜10μmに調整することを特徴とす
る白色顔料の製造方法である。製紙スラッジを温度20
0〜1100℃で酸化する方法としては、後述するよう
な乾式、湿式などの各種酸化方法があり、特に本発明で
は乾式(燃焼)や湿式方式になる各酸化方式を適宜組み
合わせて行う、所謂多段酸化が好ましく適用されるもの
である。多段酸化処理が好ましい理由としては以下の如
き理由による。即ち、製紙スラッジの原料は、パルプ製
造工程、古紙再生工程、抄紙工程等からの廃水中に含ま
れる総合的な廃棄物であるために、その組成分はパルプ
製造の条件、古紙の種類、抄紙条件の変動等により日々
変化している。そのために、廃棄物の組成も常に変化し
一定のものを得ることが極めて難しいものである。
【0015】したがって、このような組成の異なる製紙
スラッジを一義的な条件で酸化する場合、簡単に処理で
きる場合もあるが、内容によっては簡単にいかず、白色
度が不足したり、不純物が多くなる等の難点がある。因
みに、酸化処理が単独の方法のみで行われる場合には、
その条件がシビアになり、本発明が所望とする効果を効
率よく得ようとする場合には難点を抱えることが多い。
例えば、乾式(燃焼)酸化の場合には、その温度を相対
的に高温とし、かつ長時間の処理が必要となる。その結
果、得られる白色顔料(残渣)は硬い顔料となり易い。
ここでいう乾式酸化とは、空気中で加圧することなく温
度だけを高くして酸化(燃焼)させる方法であり、その
ときの温度としては、500〜1100℃、より好まし
くは800〜1100℃である。因みに、500℃未満
では処理時間が長くなり、かつ高い白色度を有する顔料
が得られ難く、一方1100℃を超えるような高温では
無機物の溶融〜焼結が進み、燃焼処理後の微粉砕化が困
難となる虞れがあり、さらには顔料粒子自体の着色の懸
念もある。上記の如き理由より、乾式での燃焼温度とし
ては、500〜1100℃、より好ましくは800〜1
100℃である。
【0016】一方、湿式酸化とは、水分を含む製紙スラ
ッジを、例えば製紙スラッジを水中に懸濁した状態に酸
素含有ガスあるいは過酸化物などの酸化剤を一緒に混在
させて、高温高圧下で一定時間保持して処理するもので
ある。この方法としては、例えば超臨界水酸化法があ
り、水は臨界点374.2℃、圧力22.2MPa以上
の高温、高圧状態(超臨界状態)にすると分極特性の変
化により、液体に近い密度を有しながらも気体に近い粘
度と拡散性を有し、通常の圧力下では水に溶解しない有
機物質を溶解し、一方で無機物質の溶解度を押さえる働
きをする。なお、湿式酸化時の温度としては通常200
〜800℃で調整される。さらに、酸素、水素、過酸化
水素などの酸化剤を共存させると有機物の酸化発熱が起
こり、燃焼エネルギを追加投入しなくても分解反応が進
行する。
【0017】本発明で適用できる超臨界水酸化法を実施
する装置としては、超臨界水雰囲気中で有機物を分解す
る臨界圧力、臨界温度を越える条件を設定できる装置で
あれば、特に限定されるものではなく、例えば温度で2
00℃以上、好ましくは臨界温度である374.2℃以
上に耐え、圧力で臨界圧である22MPa以上、好まし
くは22〜30MPaに耐えるものが適宜採用できるも
のである。なお、湿式酸化における反応処理時間はその
ときの温度、および圧力により異なるが、通常22MP
a以上の圧力で行う場合は数分間の処理が適当である。
また、前記した如く温度は200〜800℃で適宜調節
されるものである。因みに、残渣中の炭酸カルシウムを
顔料として取り出すためには、その分解(酸化カルシウ
ムの生成)を抑制する必要があり、上限温度としては6
00℃程度が望ましい。なお、温度、圧力等は得られる
白色顔料(残渣)の白色度や湿式処理装置の耐温や耐圧
性、あるいは酸化処理条件の組み合わせ等を考慮して適
宜調整されるものである。
【0018】上記したように、本発明は、特に多段酸化
方式、即ち乾式酸化および湿式酸化を適宜組み合わせて
酸化処理に供することで、それぞれの持つ特徴を活かし
た対応ができるので、より効果的に製紙スラッジの酸化
処理が可能となり、本発明が所望とする白色顔料を効率
よく得ることができるものである。具体的に述べると、
製紙スラッジの内容物が明瞭であり、簡単な処理で済む
場合には乾式酸化(燃焼)による1段酸化のみで処理し
た後、粉砕して所望の白色顔料を得ることもできる。ま
た、内容物が複雑で、乾式酸化のみでは上手く行きそう
にないときは、1段目に乾式酸化(相対的に低温)、さ
らに2段目の乾式酸化(相対的に高温)処理を行う、あ
るいは2段目に湿式酸化をもってくる等の対応で効率良
く酸化処理ができるものである。また、近年問題となっ
ているダイオキシンやPCB等の有害物質処理に対して
は湿式酸化処理が有効な手段として検討が進められてい
るので、このような有害物質の処理や発生抑制を考慮す
ると、湿式酸化処理を多段処理のいずれかの酸化段に組
み入れることは極めて有効な手段となり得るものであ
る。
【0019】このように、本発明においては、1段の酸
化処理だけでなく、多段酸化により、一層きめ細かな対
応ができるので、より好ましい対応といえる。なお、乾
式酸化および湿式酸化での処理時間については、使用す
る装置や、酸化処理の組み合わせ(乾式酸化−乾式酸
化、乾式酸化−湿式酸化、湿式酸化−乾式酸化等)条
件、その時の処理温度等によっても異なるものであり、
一義的に決まるものではないが、概ね乾式酸化の場合で
0.5〜4時間、また湿式酸化の場合で、1秒〜1時
間、好ましくは1分〜1時間程度で調整されるべきもの
である。因みに、上記の時間を外れる場合には、処理が
過激になったり、あるいは不足して満足な結果が得られ
ない等の虞れがある。
【0020】本発明は酸化処理(乾式および/または湿
式方式)により、製紙スラッジを効果的に処理し、得ら
れる残渣を製紙用の白色顔料(填料および塗工用顔料)
として調製することにより、有効利用するためのもので
ある。なお、酸化処理で得られる無機質顔料は不定形で
粒子径も大小様々のものが混在しているので、抄紙用填
料等と使用するに際しては、粉砕処理が必要である。
【0021】ここに、製紙スラッジを酸化する具体的設
備としては、火格子方式(ストーカ炉)、散布浮遊方
式、材料攪拌方式、熱風燃焼方式、湿式燃焼方式などを
例示することができる。例えば、液状の汚泥を直接湿式
酸化装置で酸化し、減容化した後に流動床焼却炉を用い
て乾式酸化することも可能である。また、乾式酸化装置
である火格子式焼却炉、散布浮遊式焼却炉、材料攪拌式
焼却炉(ストーカ炉、流動床炉)、熱風燃焼式焼却炉を
多段で組み合わせて利用することも可能である。また、
酸化装置から排出される排ガスの熱エネルギを用いて、
汚泥を乾燥させる乾燥装置や温水や蒸気を製造するボイ
ラと組み合わせて効率よく酸化処理することも可能であ
る。これらの装置の選択や組み合わせは、原料として使
用される製紙スラッジの形態、量、水分、有機物量、顔
料の種類、不純物の有無のみならず、経済的効果、環境
衛生管理面などを考慮して行われるべきである。例え
ば、各製紙工場には排水処理装置の一部として、既存の
焼却炉が設置されているが、この焼却炉から得られる製
紙スラッジ焼却灰を用いて、微粉体部分はサイクロン炉
を用い、粗粒子部分はロータリーキルンを用いて多段酸
化処理することができる。
【0022】かくして、製紙スラッジから白色度の高い
白色顔料を回収する場合には、多段酸化処理が好ましい
が、他方得られた無機顔料(残渣灰)は通常大粒子径の
ものも多量に含まれるために、必要に応じて異物や粗大
焼結塊を除去した後、乾式粉砕または湿式粉砕等を組み
合わせた多段粉砕が必要となる。酸化処理を2〜3段組
み合わせた多段酸化処理で得られる白色顔料は直接湿式
粉砕処理のみで多段処理することも可能であるが、粉砕
効率等を考慮すると湿式粉砕前に、乾式粉砕により、予
め中〜小粒子化しておき、次いで湿式粉砕処理により微
細化して粒子径の調整を行うことが望ましい態様であ
る。特に、多段粉砕処理は、硬度の高い顔料や強固な二
次凝集等を起こしている顔料の粉砕には効果を発揮する
ものである。
【0023】なお、本発明における白色顔料の製造方法
としては、前記した如く(多段)酸化処理、(多段)粉
砕処理により最終的に製紙用として好適な白色顔料を調
製することを特徴とするものであるが、酸化処理後、一
旦得られた残渣(焼却灰)を中位の粒子径に粉砕した
後、再度酸化処理、粉砕処理を行って最終の粒子径調整
を行って白色顔料を得る実施態様は、品質の安定した白
色顔料を得る上から好ましい態様である。具体的には、
製紙スラッジを200〜1100℃で酸化処理後、得ら
れる残渣を平均粒子径が10〜200μmの大きさに粉
砕した後、再度200〜1100℃で酸化処理し、次い
で平均粒子径が0.1〜10μmとなるように粉砕処理
して得られる白色顔料の製造方法である。このように、
一旦酸化処理された残渣を、途中で中位の大きさの粉体
に調整した後、さらに後工程として酸化処理、粉砕処理
を付加することで、品質的に安定した白色顔料を効率良
く得ることができるものである。
【0024】粉砕機としては多くの種類があり、粗粒子
径に粉砕するための粉砕機として、例えばジョークラッ
シャ、ジャイレクトリクラッシャ、コーンクラッシャ、
ハンマークラッシャなどを例示することができる。これ
らの粉砕機は平均粒子径が数十mmの粒子を数mmに粉
砕することができるものである。さらに、数mmのもの
を数十μmに迄粉砕する中粉砕処理機として、例えばロ
ールクラッシャ、ロールミル、スタンプミル、エッジラ
ンナ、カッターミル、ロッドミルなどを例示することが
できる。また、製紙用原料として利用できる粒子径、即
ち数μm以下に迄、微粒子粉砕できる乾式微粉砕機とし
てはローラミル、ジェットミル、乾式ボールミル、衝撃
式粉砕機などが使用できる。一方、湿式粉砕機として
は、例えば湿式ボールミル、振動ミル、攪拌槽型ミル、
流通管型ミル、コーボルミルなどの公知公用の粉砕機が
使用される。
【0025】本発明では、前記したような方法で(多
段)酸化された白色顔料は、最初は乾式の粉砕機で数m
m程度まで粗粉砕し、さらに処理機の種類を代えて中位
(例えば、数十μmオーダ)の粒子径まで粉砕処理を行
う。次いで、湿式粉砕処理により、平均粒子径が0.1
〜10μmとなるように調整される。このような多段粉
砕処理により、より効率良く所望の粒子径を有する白色
顔料に仕上げることができる。そして、製紙用白色顔料
として使用するには、その平均粒子径が0.1〜10μ
m、具体的にいえば、内添用顔料としては0.5〜10
μm、塗工用顔料として使用する場合には0.1〜5μ
m程度に調整される必要がある。このように粒子径の調
整をすることで、製紙用顔料として好適に使用できるも
のである。なお、必要があれば、多段粉砕後、オープン
型振動スクリーン、多管式振動加圧フィルタや機械式加
圧フィルタなどのスクリーニング装置を介して難粉砕性
の焼結物を除去することもできる。勿論、場合によって
は、最初に湿式粉砕処理を行い、次いで乾式処理(燃
焼)による酸化処理を行うことも可能である。なお、製
紙スラッジを酸化、粉砕処理して、所要の粒子径に調整
された白色顔料は、その使用に際して粒子を均一に分散
させるために、分散剤を添加しスラリ化することによっ
て行われる。上記で詳述したように、本発明に係る酸化
処理、粉砕処理の条件を適宜組み合わせることによっ
て、製紙スラッジに由来する無機物は白色顔料として各
種充填剤、特に抄紙用の白色顔料として有効利用できる
ものである。
【0026】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説
明する。勿論、本発明はそれらの実施例に限定されるも
のではない。なお、実施例および比較例に示す%は、特
に断らない限り、固形分での重量%を示す。
【0027】〔白色顔料の白色度の測定〕乾燥した試料
(白色顔料)を約10g、乳鉢で粗い粒子がなくなる迄
粉砕したのち、中空円筒と内径の合う太さの円柱からな
る粉体錠剤成型機を用いて13kg/cm2 で、30秒
間加圧して成型する。円筒は強光沢アクリル板上に置か
れて操作される。錠剤状の粉体を円筒に付けたまま、白
色度と色相を測定する。白色度はフォトボルト社製、フ
ォトボル670型を使用し、「Tappi 534pm
−76」法の簡便法に準拠して測定を行った。
【0028】〔白色顔料の平均粒子径の測定〕平均粒子
径の測定には、レーザ式粒度分布測定装置(SALD−
2000J/島津製作所社)を使用して測定を行った。
【0029】実施例1〜2 洋紙、板紙用の抄紙機および塗工機、さらに原料として
使用する脱墨パルプ化設備を有する製紙工場の廃水処理
クラリファイヤで分離した固形分および活性汚泥処理工
程から生じる余剰汚泥からなる製紙スラッジを脱水機を
使用して固形分濃度が約50%となるように脱水したの
ち、ロータリ式電気炉〔直径;800mm,長さ;80
0mm/TKエンジニアリング(株)〕を使用し、80
0℃、空気注入量7m3 /時間という条件下に2時間燃
焼して1段酸化処理の製紙スラッジ焼却灰を得た。次い
で、上記1段酸化処理後の焼却灰を、さらに上記と同じ
ロータリ式電気炉を使用して、1000℃、空気注入量
7m3 /時間という条件下に30分間の燃焼処理という
2段酸化処理を行い焼却灰(白色顔料)を得た(実施例
1)。
【0030】なお、上記白色顔料を蛍光X線分析装置
(PW2404/フィリップス社)を用いて測定した組
成分(%)結果は、Si(41.9)、Al(27.
8)、Ca(19.5)、Mg(3.3)、Ti(3.
3)、Fe(1.8)、K(0.6)、Na(0.4)
およびその他(1.4)であった。上記結果から、白色
顔料の主体はカオリン、炭酸カルシウムなどの混合物と
思われる。因みに、無機物の形状は、無定型に焼結した
ガラス状溶融物であり、0.5mm以上の粗粒子が50
%以上含まれていた。一般的に酸化処理後の無機物の形
状はスラッジの燃焼条件(温度、燃焼時間など)により
一定でなく、顆粒状乃至は粉末状のものが相対的に多
い。そのままの状態では、白色顔料として利用すること
ができないために、後述の多段粉砕処理が必要である。
【0031】次に、上記の如くして2段酸化処理で得ら
れた白色顔料を、ジェットミル(KJ25/栗本鉄工所
社)を用いて乾式粉砕後、水を加えて固形分濃度40%
とし、ポリアクリル酸ソーダ系の分散剤(SDA−40
K/ソマール社)を無機物に対し、固形分で0.5%と
なるように添加後、分散機(1/2SG/アイメックス
社)を用いてスラリを調整した。このスラリをアジテー
タミル(LMK20/アシザワ社)を用いて湿式粉砕し
た。上記の乾式および湿式粉砕による2段粉砕処理によ
り、平均粒子径が数mmの粗粒子、最終的に平均粒子径
が2μmである白色顔料を得た。
【0032】上記1段(乾式)酸化で得た白色顔料を、
以下に示す湿式酸化による2段目の酸化処理に供した。
即ち、耐圧容器中に過酸化水素を無機物に対し、重量対
比で0.1%となるように添加し、水を添加して無機物
の固形分濃度を10%とした後、電気炉を使用し650
℃で1分間保持した。このときの耐圧容器内圧力は23
MPaになっており、超臨界水酸化状態を維持していた
(実施例2)。
【0033】次に、上記処理後に反応容器から白色顔料
(残渣)を、洗浄およびろ過を行いながら回収した後、
水を加えて固形分濃度40%とし、さらに分散剤(SD
A−40K/前出)を無機物に対し固形分対比で0.5
%となるように添加し、攪拌分散した。このようにして
得られた顔料スラリーにガラスビーズ(直径3mm)を
加え、ペイントシェカ(東洋精機)を用いて、平均粒子
径が2μmになる迄湿式粉砕処理を行った。
【0034】比較例1 実施例1において、乾式による1段酸化処理後の白色顔
料を、2段目の酸化処理として、ロータリ式電気炉(前
出)を使用し、1200℃、空気流入量7m3/時間の
条件下に30分間の燃焼処理を行った。次いで、得られ
た白色顔料に水、さらに分散剤(SDA−40K/前
出)を白色顔料に対し固形分比率で0.5%となるよう
に添加し、分散機(1/2SG/前出)を用いて攪拌、
分散して固形分濃度40%の顔料スラリーを調製した。
このようにして得られた顔料スラリーを、アジテータミ
ル(アジテータミルLMK20/アシザワ社)を用いて
粉砕しようとしたが、スラリーの粗粒子分の割合が非常
に高く、かつ粒子の硬度が高いためにアジテータミル内
部の目詰りがあり、満足な粉砕処理ができなかった。
【0035】比較例2〜3 実施例1で用いた製紙スラッジと同じものを使用し、ロ
ータリ式電気炉(前出)を使用し、600℃、空気流入
量7m3 /時間の条件下に2時間の燃焼処理(1段酸
化)を行った(比較例2)。別途、上記2時間処理した
ものを、さらに700℃、空気流入量7m3 /時間の条
件下に30分間の燃焼処理(2段酸化)に供した(比較
例3)。上記比較例1では、白色度が低く抄紙用顔料と
して好ましくない。また、比較例3では、比較例2に比
較し、白色度の改善は認められるものの、本発明が所望
とする白色度を得る迄には至らなかった。
【0036】比較例4 実施例1において、使用する製紙スラッジとして、実施
例1で使用した製紙スラッジと同じ工程を経て得られる
製紙スラッジであるが、工程中で鉄分系の異物が多く含
まれる製紙スラッジを選択して使用した以外は実施例1
と同様にして、2段酸化(燃焼)処理、2段粉砕処理を
行って得られる白色顔料である。因みに、このときの白
色顔料の蛍光X線分析装置(実施例1と同じ)による成
分組成(%)は、Si(40.0)、Al(25.
3)、Ca(19.1)、Mg(3.3)、Ti(3.
3)、Fe(7.6)、K(0.5)、Na(0.
4)、その他(0.5)であった。上記結果から、白色
顔料の主体は推定となるが、実施例1と同様にカオリ
ン、炭酸カルシウムなどの混合物と思われる。そして、
予想どおり鉄分の比率が多く、白色度が低く、製紙用顔
料としては好ましくない顔料である。
【0037】実施例3〜4 実施例1において、製紙スラッジの第1段酸化処理に代
えて、以下に示す湿式酸化処理を第1段酸化処理とした
(実施例3)。即ち、耐圧容器中に製紙スラッジおよび
過酸化水素を製紙スラッジに対し、固形分比率で2%と
なるように添加し、さらに固形分濃度が10%となるよ
うに濃度調整を行い、電気炉にて650℃で1分間保持
した。この時の耐圧容器内の圧力は23MPaになって
おり、所謂超臨界水酸化状態となっていた。
【0038】さらに、前記実施例3で得られた湿式酸化
処理後の試料を乾燥させた後、実施例1で使用したロー
タリ式電気炉(前出)を使用し、900℃、空気注入量
7m 3 /時間という条件下で30分間の燃焼処理を行
い、湿式−乾式酸化になる2段酸化を行った(実施例
4)。
【0039】次に、上記で得られた実施例3および実施
例4における白色顔料に、それぞれ水、およびポリアク
リル酸ソ−ダ系分散剤(SDA−40K/前出)を白色
顔料に対し、固形分比率で0.5%となるように添加し
て固形分濃度40%のスラリーを調整した。次いで、こ
の分散スラリーにガラスビーズ(直径3mm)を加え、
ペイントシェカー(東洋精機)を用いて平均粒子径が2
μmになるまで湿式粉砕をおこなった。
【0040】実施例5 実施例1において、第1段酸化処理(燃焼)を行った白
色顔料(粗大粒子〜微粒子等の混合物、粒子形態も不
定)を、ジェットミル〔KJ25/栗本鉄工所(株)〕
を用いて乾式粉砕後(平均粒子径:10μm、最大粒子
径100μm以下)、さらにロータリ式電気炉(前出)
を使用し、1050℃、空気注入量7m3/時間という
条件下に30分間の燃焼処理を行い、全体で2段酸化処
理を行い、白色顔料を得た。次いで、上記の如き方法で
得られた白色顔料に、水およびポリアクリル酸ソ−ダ系
分散剤(SDA−40K/前出)を白色顔料に対し、固
形分比率で0.5%となるように添加して分散機(1/
2SG/前出)を用いて固形分濃度40%のスラリーを
調整した。このスラリーをアジテータミル(LMK20
/前出)を用いて、平均粒子径が2μmになるまで湿式
粉砕を行った。
【0041】上記のようにして得られた実施例および比
較例における白色顔料の白色度を測定し、その結果を表
1に纏めて示した。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】表1より明らかなように、本発明の実施
例により得られた白色顔料は、白色度が高く、抄紙用
(特に填料、および塗工用)白色顔料として有効利用で
きることは勿論、従来は廃棄処分が主体であった製紙ス
ラッジの残渣を再利用できるという大きなメリットが得
られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D059 AA05 AA11 BB01 BB13 BB14 BB15 BC01 BC02 BF17 BK11 CA10 CC10 DA44 DA47 DB28 EB06 EB08 EB16 4J037 AA29 CA01 CA08 CB12 DD05 EE19 EE26 EE29 EE33 EE43 EE44 EE47 FF04 4L055 AG10 AG27 AG94 AH01 AH02 BG04 EA16 EA20 EA23 EA24 EA25 FA12

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】製紙スラッジを200〜1100℃で酸化
    処理後、粉砕して平均粒子径を0.1〜10μmに調整
    することを特徴とする白色顔料の製造方法。
  2. 【請求項2】酸化処理が複数段に分けて行われる多段酸
    化である請求項1に記載の白色顔料の製造方法。
  3. 【請求項3】多段酸化が、第1段目が水の存在下に20
    0〜800℃、かつ5〜30MPaの加温加圧下で1秒
    〜1時間の湿式酸化処理であり、次いで、第2段目が8
    00〜1100℃で0.5〜4時間の燃焼を行う乾式酸
    化処理である請求項2に記載の白色顔料の製造方法。
  4. 【請求項4】多段酸化が、第1段目が800〜1100
    ℃で0.5〜4時間の燃焼を行う乾式酸化処理であり、
    次いで、第2段目が水の存在下に200〜800℃、5
    〜30MPaの加温加圧下で1秒〜1時間の湿式酸化を
    行う請求項2に記載の白色顔料の製造方法。
  5. 【請求項5】製紙スラッジを200〜1100℃で酸化
    処理した後、得られる残渣を平均粒子径が10〜200
    μmとなるように粉砕した後、再度該粉砕された残渣を
    200〜1100℃で酸化処理した後、粉砕して平均粒
    子径が0.1〜10μmとなるように調整することを特
    徴とする白色顔料の製造方法。
  6. 【請求項6】製紙スラッジとして、鉄分含有量が全無機
    物に対し重量比で5重量%以下である製紙スラッジを使
    用する請求項1〜5のいずれか1項に記載の白色顔料の
    製造方法。
  7. 【請求項7】粉砕が複数段に分けて行われる多段粉砕処
    理である請求項1〜6のいずれか1項に記載の白色顔料
    の製造方法。
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