JP3819551B2 - 車両用距離測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用距離測定装置に関し、特に、一対の光学系によりイメージセンサ上に結像した一対の画像のうちウインド内の画像信号を比較して両画像の光軸からのずれ量を電気的に検出し、三角測量の原理に基づく演算を前記ずれ量を用いて実行して対象物までの距離を測定する車両用距離測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、かかる距離測定装置では、一対のイメージセンサ上に結像した画像の一致度(ずれ量)を、両画像信号のウインド内での比較によって求めるようにしており、ウインドの設定にあたって、たとえば特開平3−269211号公報では、或る時刻で得られた画像情報と、それから短時間が経過した後の画像情報とを比較し、先の時刻の画像に最も近似した画像を捜し出して仮のウインドを設定し、そのウインド内の画像の対称性を判定して新たなウインドを設定するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来のものでは、図16で示すように距離測定の対象物である先行車4が自車から比較的近い位置にあるときに該先行車4が備える後窓部15で、該先行車4よりも前方に位置している他の車両4′の画像(以下、窓越し画像と呼ぶ)が得られた場合には、前記先行車4の画像の左右対称性が得られなくなり、適切なウインド設定が困難となることがあり、また図17で示すように前記先行車4が後窓部15とテール部(車両最後端部)との間の距離xが比較的大きいセダン車の場合には、後窓部15の影響により先行車4の最後端部までの距離とは異なる距離を測定してしまう可能性もある。さらに図18で示すように、先行車4の後窓部15で太陽光等の強い光が反射している場合(以下、映り込みと呼ぶ)には、斜線部で示すウインド内の画像において先行車4の画像の左右対称性が得られなくなって適切なウインド設定が困難となる。
【0004】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、先行車の後窓部による影響を排除して先行車までの適切な距離測定が可能となるようにした車両用距離測定装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、一対の光学系によりイメージセンサ上に結像した一対の画像のうちウインド内の画像信号を比較して両画像の光軸からのずれ量を電気的に検出し、三角測量の原理に基づく演算を前記ずれ量を用いて実行して対象物までの距離を測定する車両用距離測定装置において、測定された距離データが予め設定された基準距離よりも短いときに前記ウインド内の先行車の後窓部の下端よりも上部の画像データを無効化する信号を出力する上部ウインド無効化手段を備えることを特徴とする。
【0006】
請求項2記載の発明は、一対の光学系によりイメージセンサ上に結像した一対の画像のうちウインド内の画像信号を比較して両画像の光軸からのずれ量を電気的に検出し、三角測量の原理に基づく演算を前記ずれ量を用いて実行して対象物までの距離を測定する車両用距離測定装置において、予め、先行車の後窓部を通して得られる画像に起因してウインド決定手段でのウインド決定に悪影響が生じる距離を第1基準距離、セダン車である先行車の後窓部による影響で先行車の最後端部までの距離とは異なった距離が出力される可能性のある距離を第2基準距離と設定しておき、測定された距離データがそれら第1基準距離および第2基準距離の少なくとも一方よりも短いときに前記ウインド内の先行車の後窓部の下端よりも上部の画像データを無効化する信号を出力する上部ウインド無効化手段を備えることを特徴とする。
【0007】
先行車の後窓部により窓越し画像が得られたり、先行車がセダン車であることに起因して該セダン車の後窓部による影響で先行車の最後端部までの距離とは異なる距離を測定してしまったりするのは、自車の前方の比較的近い位置に先行車が存在する場合であり、上記請求項1または2記載の発明の構成に従って、測定された距離データが予め設定された基準距離よりも短いときにウインド内の先行車の後窓部の下端よりも上部の画像データを無効化することにより、先行車の後窓部による悪影響が生じるのを予め排除して、精度よく距離測定を行なうことができる。
【0008】
また請求項記載の発明は、一対の光学系によりイメージセンサ上に結像した一対の画像のうちウインド内の画像信号を比較して両画像の光軸からのずれ量を電気的に検出し、三角測量の原理に基づく演算を前記ずれ量を用いて実行して対象物までの距離を測定する車両用距離測定装置において、前記ウインド内の先行車の後窓部の下端よりも上部の画像データに基づいて画像データの異常を判定するとともに異常判定時には前記ウインド内の先行車の後窓部の下端よりも上部の画像データを無効化する上部ウインド無効化手段を備えることを特徴とする。
【0009】
このような請求項記載の発明の構成によれば、先行車の後窓部に映り込みが生じたときにはウインド内の先行車の後窓部の下端よりも上部の画像データに異常が生じるはずであり、そのような異常が生じたことを判定したときにウインド内の先行車の後窓部の下端よりも上部の画像データが無効化されることにより、映り込みの影響を排除して、先行車において後窓部の下端よりも下方側の画像だけに基づいて距離測定を行なうようにして距離測定精度を向上することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0011】
図1ないし図8は本発明の第1実施例を示すものであり、図1は距離測定装置の構成を示すブロック図、図2は距離測定原理を説明するための図、図3は上下方向の設定視野パラメータを説明するための図、図4は光学系の上下方向取付位置および姿勢を説明するための図、図5は左右方向の設定視野パラメータを説明するための図、図6は光学系の左右方向取付位置および姿勢を説明するための図、図7は距離に応じたウインドの変化を示す図、図8はウインドの上部画像データ無効化を説明するための図である。
【0012】
先ず図1において、上下一対の撮像手段1A1 ,1B1 が、車両の車室内でたとえばフロントガラスの後方側に配置されており、これらの撮像手段1A1 ,1B1 で得られた対象物である先行車4の画像信号は、個別のA/D変換器5A,5Bでデジタル信号に変換され、さらに個別の画像記憶手段6A,6Bにそれぞれ記憶される。
【0013】
画像記憶手段6A,6Bにストアされた画像信号のうち、ウインド決定手段7で決定されたウインドの画像信号だけが切出され、相関演算手段8において相関演算が実行され、その相関演算結果に基づいて距離演算手段9で対象物4までの距離Dが演算される。
【0014】
図2において、両撮像手段1A1 ,1B1 は、レンズを含む光学系2A,2Bと、それらの光学系2A,2Bの焦点距離fだけ後方に配置されるイメージセンサ3A1 ,3B1 とでそれぞれ構成されるものであり、両光学系2A,2Bは、基線長BLだけ上下に間隔をあけて配置される。
【0015】
このような撮像手段1A1 ,1B1 によれば、自車の前方に存在する先行車4が光学系2A,2Bによりイメージセンサ3A1 ,3B1 上に結像されることになるが、イメージセンサ3A1 ,3B1 は、たとえば多数の画素が二次元平面に分散された二次元のCCDやPDである。
【0016】
ウインド決定手段7では、たとえば距離演算手段9で前回得られた距離D、予め設定された上下および左右の視野パラメータ、ならびに両光学系2A,2Bの取付位置および姿勢に基づいて次のようにウインドの位置および大きさが定められる。
【0017】
先ず距離演算手段9で前回得られた距離Dに基づいて設定距離D1が定められるものであり、距離Dの前回値をD0 とし、一定の処理時間内に先行車4が自車に対して相対移動し得る距離をαとしたときに、設定距離D1は、たとえば(D1=D0 −α)として定められる。
【0018】
また設定距離D1だけ自車の前方で上下方向の設定視野hを確保するための光学系2A,2Bの上下視野角θh1,θh2が求められるのであるが、図3において、上下方向の設定視野hは、光学系2A,2Bの路面からの取付高さhsに、設定距離D1だけ前方において路面よりも下方側に確保すべき視野h1と、設定距離D1だけ前方において取付高さhsよりも上方側に確保すべき視野h2とを加算したもの(h=h1+hs+h2)である。また光学系2A,2Bの光軸の水平方向からの傾き角度をθhとしたときに、上下視野角θh1,θh2は、次の演算式によりそれぞれ求められる。
【0019】
θh1=tan-1{(hs+h1)/D1}−θh
θh2=tan-1(h2/D1)+θh
図4において、上下視野角θh1,θh2が求められると、イメージセンサ3A1 ,3B1 上での上下視野Py1,Py2が、次の演算式によりそれぞれ求められる。
【0020】
Py1=f×tanθh1
Py2=f×tanθh2
図5において、設定距離D1だけ自車の前方で左右方向の設定視野wを確保するための光学系2A,2Bの左右視野角θw1,θw2が求められるのであるが、自車の前後方向に対する光学系2A,2Bの光軸の横方向での傾き角度をθwとしたときに、左右視野角θw1,θw2は、次の演算式によりそれぞれ求められる。
【0021】
θw1=tan-1(w/2D1)−θw
θw2=tan-1(w/2D1)+θw
図6において、左右視野角θw1,θw2が求められると、イメージセンサ3A1 ,3B1 上での左右視野Px1,Px2が、次の演算式によりそれぞれ求められる。
【0022】
Px1=f×tanθw1
Px2=f×tanθw2
このようにして、光軸からの上下視野Py1,Py2および左右視野Px1,Px2が定められることにより、ウインドの位置および大きさが定められることになり、そのウインドの位置および大きさが、距離演算手段9で前回得られた距離Dに基づくものであることにより、図7で示すように、イメージセンサ3A1 ,3B1 で得られる画像領域のうち斜線で示すウインドの領域が、自車および先行車4間の距離に応じて変化することになり、近距離であるほどウインドが大きく、遠距離であるほどウインドが小さく設定されることになる。
【0023】
ウインド決定手段7で設定されたウインド分だけの画像信号は画像記憶手段6A,6Bから相関演算手段8に入力されることになり、該相関演算手段8においては、図2で示すように、両イメージセンサ3A1 ,3B1 から得られた輝度データの相関が最も一致する点でのシフト量nを得るための演算が実行される。すなわち両イメージセンサ3A1 ,3B1 の画像の一方をシフトさせるか、両イメージセンサ3A1 ,3B1 の画像の両方を交互にシフトさせるようにして、両画像信号の引き算を実行し、両画像データが最も一致したとき、すなわち相関値が最小となったときのシフト量nを得る演算が相関演算手段8で行なわれる。而して、前記シフト量nは、下方のイメージセンサ3A1 から得られた画像信号の光学系2Aの光軸からのずれ量nAと、上方のイメージセンサ3B1 から得られた画像信号の光学系2Bの光軸からのずれ量nBとの和として得られることになる。また上記シフト量nの算出にあたって、イメージセンサ3A1 ,3B1 での画素間の間隔により分解能が定まってしまうので、分解能を向上するために前記間隔間の補間を行なってシフト量nを補正するようにしてもよい。
【0024】
距離演算手段9では、三角測量法の原理に基づく距離演算が実行されるものであり、先行車4までの距離Dは、
D=(BL×f)/n
として距離演算手段9で得られることになる。この際、イメージセンサ3A 1 ,3B1 の近傍に感温素子を配置しておき、その感温素子で得た温度情報に基づいて距離Dの補正を行なうようにしてもよい。
【0025】
距離演算手段9で得られた距離Dは、先行車4に追随するための速度制御等を行なう車両走行制御装置12に入力されるとともに、ウインド決定のためのパラメータとしてウインド決定手段7に入力され、さらに上部ウインド無効化手段101 に入力される。この上部ウインド無効化手段101 では、予め設定されている第1基準距離DB1および第2基準距離DB2と前記距離Dとが比較され、距離Dが第1および第2基準距離DB1,DB2の少なくとも一方よりも小さいときにハイレベルとなる無効化信号を出力し、この上部ウインド無効化手段101 からの無効化信号はウインド決定手段7に入力される。
【0026】
上記第1基準距離DB1は、先行車4の後窓部15(図7参照)による窓越し画像に起因してウインド決定手段7でのウインド決定に悪影響が生じる距離として設定されるものであり、また第2基準距離DB2は、セダン車である先行車4の後窓部15による影響で先行車4の最後端部までの距離とは異なった距離が出力される可能性がある距離として設定されるものであり、DB1=DB2であってもよい。
【0027】
上部ウインド無効化手段101 から無効化信号が入力されたときに、ウインド決定手段7では、無効化信号が入力されないときには図8(A)の斜線部で示すようにウインドを決定していたのに対し、図8(B)で示すように、所定位置を示すラインL0 よりも上方の部分(白抜き部分)がカットされることになる。すなわち上部ウインド無効化手段101 から出力される無効化信号でウインド内の上部の画像データが無効化されることになる。而して上記ラインL0 は、先行車4の後窓部15の下端よりも下方位置を示すものとして定まるものである。
【0028】
このような第1実施例によれば、先行車4の後窓部15による窓越し画像に起因してウインド決定手段7でのウインド決定に悪影響が生じる距離として設定される第1基準距離DB1と、セダン車である先行車4の後窓部15による影響で先行車4の最後端部までの距離とは異なった距離が出力される可能性がある距離として設定される第2基準距離DB2と、距離演算手段9で得られた距離Dとが比較され、D<DB1あるいはD<DB2であったときに、上部ウインド無効化手段101 から出力される無効化信号により、ウインド決定手段7で定まるウインド内の先行車4の後窓部15の下端よりも上部の画像データが無効化される。したがって、先行車4の後窓部15による悪影響が生じるのを予め排除して、精度よく距離測定を行なうことができる。
【0029】
図9ないし図13は本発明の第2実施例を示すものであり、図9は距離測定装置の構成を示すブロック図、図10は距離に応じたウインドの変化を示す図、図11は微分波形成形を説明するための図、図12は相関演算を説明するための図、図13は信頼度評価を説明するための図である。
【0030】
先ず図9において、上下一対の撮像手段1A2 ,1B2 で得られた先行車4の画像信号は、個別のA/D変換器5A,5Bでデジタル信号に変換され、さらに個別の画像記憶手段6A,6Bにそれぞれ記憶される。
【0031】
撮像手段1A2 ,1B2 は、図10で示すようなイメージセンサ3A2 ,3B2 を備えるものであり、これらのイメージセンサ3A2 ,3B2 は、複数の上下に延びるラインCCDが横方向に間隔をあけて配置されて成る一次元のイメージセンサである。
【0032】
ウインド決定手段7では、上述の第1実施例と同様にウインドが定められるのであるが、イメージセンサ3A2 ,3B2 が上下に延びる複数のラインCCDから成るものであることにより、ウインド決定手段7で定められたウインド(図10において斜線で示す部分)内に在るラインCCDの画像信号が画像記憶手段6A,6Bから切出される。この際、上下方向視野Pyに相当する領域が各ラインのウインドとなるが、左右方向視野Pxが比較的大きいものであって該視野Pxに含まれるライン数が所定数を超える場合には図10において白抜きで示すように処理時間短縮のためにラインを間引くことも可能である。
【0033】
画像記憶手段6A,6Bから切出された各ウインドの画像信号は、相関演算手段81 ,82 …8n にそれぞれ入力され、それらの相関演算手段81 〜8n において、相互に対応するウインドの組み合わせ毎の画像信号の相関演算が実行されることになる。
【0034】
相関演算を行なうにあたって、夕暮れ時や日影等で画像のコントラストが劣ることに起因して相関一致度が低下し、ひいては距離測定精度が低下することを回避するために、各相関演算手段81 〜8n では、図11で示すように、ウインドからの画像信号の輝度を読み込んで輝度波形を成形し、次いで、上下に複数画素たとえば9画素おきの輝度を引き算して微分波形を成形する。
【0035】
各相関演算手段81 〜8n での相関演算は、たとえば両イメージセンサ3A2 ,3B2 での相互に対応するウインドの微分された輝度データの一方を固定しておき他方を1つずつシフトしながら引き算を行なうようにして実行される。すなわち図12(A)で示すように、イメージセンサ3B2 側の輝度データを固定しておき、イメージセンサ3A2 側の輝度データを上下に1つずつシフトしながらイメージセンサ3B2 側の輝度データから引き算することにより、図12(B)で示すように相関値に対応したシフト量が得られることになり、相関値が最も小さいときのシフト量が画像信号の光軸からのずれ量に対応した値として求められる。
【0036】
このようにして、各ウインドの組み合わせ毎にシフト量nが得られた後に、各相関演算手段81 〜8n にそれぞれ対応した距離演算手段91 〜9n において、三角測量法の原理に基づく距離演算がそれぞれ実行される。すなわち、先行車4までの距離Dが、
D=(BL×f)/n
として得られることになる。
【0037】
このようにして各ウインドの組み合わせ毎に距離演算手段91 〜9n で得られた距離Dの信頼度は信頼度評価手段111 〜11n でそれぞれ評価される。而して各信頼度評価手段111 〜11n では、次のようにして信頼度評価が行なわれる。すなわち図13で示すように、最も小さな相関値から所定値だけ大きなしきい値が設定され、相関値の極小値が1つであり、しかも最小相関値のシフト量から所定シフト量ΔSだけずれた位置で相関値がしきい値よりも大きいとき、すなわち図13(A)で示す状態のときが信頼度が高いと評価される。それに対し、相関値の極小値が1つであっても最小相関値のシフト量から所定シフト量ΔSだけずれた位置で相関値がしきい値よりも小さいとき、すなわち図13(B)で示す状態のときには信頼度が低いと評価され、また相関値の極小値が複数あるとき、すなわち図13(C)で示す状態のときには信頼度が低いと評価される。而して図13(B)で示す状態は、両イメージセンサ3A,3Bの画像信号の輝度ずれやノイズ等に基づいて最小相関値付近で相関値の傾きがシャープでなくなることにより生じるものであり、相関一致度が低下して距離測定精度が低下するので信頼度評価を低くするものであり、また図13(C)で示す状態は、遠近混在や縞模様に代表されるパターン画像により生じるものであり、場合によっては先行車4以外の距離を測定してしまう可能性があるので信頼度評価を低くするものである。
【0038】
各信頼度評価手段111 〜11n で高い信頼度評価が得られたラインの距離は車間距離演算手段13に入力され、この車間距離演算手段13において、信頼度評価が高かったラインの距離Dのうち、前回得られた距離から一定距離以上離れた距離のものが除かれ、最後に残ったラインの距離Dが平均化され、その平均化された距離Dが先行車4までの距離として車間距離演算手段13から出力され、この車間距離演算手段13で得られた距離が、ウインド決定手段7、上部ウインド無効化手段101 および車両走行制御装置12に入力される。
【0039】
この第2実施例によっても上記第1実施例と同様の効果を奏することができ、特にイメージセンサ3A2 ,3B2 として、上下に延びる複数のラインCCDが配置されて成る比較的安価な一次元のイメージセンサを用いることが可能であるので、コスト低減を図ることが可能となる。
【0040】
図14および図15は本発明の第3実施例を示すものであり、図14は距離測定装置の構成を示すブロック図、図15はウインド内の先行車の後窓部の下端よりも上部の画像データの異常を説明するための図である。
【0041】
先ず図14において、画像記憶手段6A,6Bにストアされた画像信号のうち、ウインド決定手段7で決定されたウインドの画像信号だけが切出されて相関演算手段8に入力されるのであるが、両画像記憶手段6A,6Bの一方たとえば6Bにストアされていた画像データは上部ウインド無効化手段102 に入力される。
【0042】
この上部ウインド無効化手段102 は、図15で示すように、ウインド(斜線部で示す部分)内の先行車4の後窓部15の下端よりも上部の画像データに基づいて画像データの異常を判定するものであり、異常であると判定したときには無効化信号をウインド決定手段7に与え、これによりウインド内の先行車4の後窓部15の下端よりも上部の画像データが無効化されることになる。
【0043】
上部ウインド無効化判定手段102 は、図15で示すように距離測定の対象物である先行車4の後窓部15に映り込みが生じたことを画像データに基づいて判定するものであり、映り込みが発生したときには画素上で電荷が飽和状態あるいは電荷が溢れだす状態(スミア状態)となることに基づき、先行車4の後窓部15の下端よりも下方位置を示すラインL1 よりも上方側で電荷が飽和状態あるいはスミア状態となる領域が、予め設定された領域AS (図15の点描で示す領域)を超えたときに、映り込みによる異常が生じたと判定するように上部ウインド無効化判定手段102 が構成されている。而して上記ラインL1 は、上記第1実施例におけるラインL0 と同一位置を示すものであってもよい。
【0044】
この第3実施例によれば、先行車4の後窓部15に映り込みが生じたときにはウインド内の先行車4の後窓部15の下端よりも上部の画像データに異常が生じるはずであることを利用して、映り込みによる異常状態を判定し、そのような異常が生じたことを判定したときにウインド内の画像データにおいてラインL1 よりも上方の部分をカットするようにして上部の画像データが無効化される。したがって映り込みの影響を排除して、先行車4の後窓部15よりも下方側の画像だけに基づいて距離測定を行なうようにし、距離測定精度を向上することができる。
【0045】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行なうことが可能である。
【0046】
【発明の効果】
以上のように請求項1記載の発明によれば、窓越し画像が得られたり、先行車がセダン車であることに起因して該セダン車の後窓部による影響で先行車の最後端部までの距離とは異なる距離を測定してしまったりするのは、自車の前方の比較的近い位置に先行車が存在する場合であることに基づいて、測定された距離データが予め設定された基準距離よりも短いときにウインド内の先行車の後窓部の下端よりも上部の画像データを無効化するようして、先行車の後窓部による悪影響が生じるのを予め排除し、精度よく距離測定を行なうことができる。
【0047】
また請求項2記載の発明によれば、窓越し画像による影響が生じるおそれのある距離を第1基準距離、セダン車である先行車の後窓部の影響により先行車の最後端部までの距離とは異なる距離を測定してしまうおそれのある距離を第2基準距離として設定して、測定された距離データとそれら第1および第2基準距離とを比較して画像データの無効化判定をするようにしているので、それぞれの状況に合わせたより適切な判断を行なうことができる。
【0048】
そして、請求項3記載の発明によれば、先行車の後窓部に映り込みが生じたときにはウインド内の先行車の後窓部の下端よりも上部の画像データに異常が生じるはずであることに基づき、異常が生じたことを判定したときにウインド内の先行車の後窓部の下端よりも上部の画像データが無効化するようにして、映り込みの影響を排除し、先行車において後窓部よりも下方側の画像だけに基づいて距離測定を行なうようにして距離測定精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の距離測定装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 距離測定原理を説明するための図である。
【図3】 上下方向の設定視野パラメータを説明するための図である。
【図4】 光学系の上下方向取付位置および姿勢を説明するための図である。
【図5】 左右方向の設定視野パラメータを説明するための図である。
【図6】 光学系の左右方向取付位置および姿勢を説明するための図である。
【図7】 距離に応じたウインドの変化を示す図である。
【図8】 ウインドの上部画像データ無効化を説明するための図である。
【図9】 第2実施例の距離測定装置の構成を示すブロック図である。
【図10】 距離に応じたウインドの変化を示す図である。
【図11】 微分波形成形を説明するための図である。
【図12】 相関演算を説明するための図である。
【図13】 信頼度評価を説明するための図である。
【図14】 第3実施例の距離測定装置の構成を示すブロック図である。
【図15】 ウインド内の先行車の後窓部の下端よりも上部の画像データの異常を説明するための図である。
【図16】 窓越し画像を説明するための図である。
【図17】 後窓部の影響による距離測定精度低下を説明するための図である。
【図18】 映り込みを説明するための図である。
【符号の説明】
2A,2B・・・光学系
3A1 ,3A2 ,3B1 ,3B2 ・・・イメージセンサ
4・・・対象物としての先行車
7・・・ウインド決定手段
101 ,102 ・・・上部ウインド無効化手段

Claims (3)

  1. 一対の光学系(2A,2B)によりイメージセンサ(3A1 ,3B1 ;3A2 ,3B2 )上に結像した一対の画像のうちウインド内の画像信号を比較して両画像の光軸からのずれ量を電気的に検出し、三角測量の原理に基づく演算を前記ずれ量を用いて実行して先行車(4)までの距離を測定する車両用距離測定装置において、
    測定された距離データが予め設定された基準距離よりも短いときに前記ウインド内の先行車(4)の後窓部(15)の下端よりも上部の画像データを無効化する信号を出力する上部ウインド無効化手段(101 )を備えることを特徴とする車両用距離測定装置。
  2. 一対の光学系(2A,2B)によりイメージセンサ(3A 1 ,3B 1 ;3A 2 ,3B 2 )上に結像した一対の画像のうちウインド内の画像信号を比較して両画像の光軸からのずれ量を電気的に検出し、三角測量の原理に基づく演算を前記ずれ量を用いて実行して先行車(4)までの距離を測定する車両用距離測定装置において、
    予め、先行車(4)の後窓部(15)を通して得られる画像に起因してウインド決定手段(7)でのウインド決定に悪影響が生じる距離を第1基準距離、セダン車である先行車(4)の後窓部(15)による影響で先行車(4)の最後端部までの距離とは異なった距離が出力される可能性のある距離を第2基準距離と設定しておき、測定された距離データがそれら第1基準距離および第2基準距離の少なくとも一方よりも短いときに前記ウインド内の先行車(4)の後窓部(15)の下端よりも上部の画像データを無効化する信号を出力する上部ウインド無効化手段(10 1 )を備えることを特徴とする車両用距離測定装置。
  3. 一対の光学系(2A,2B)によりイメージセンサ(3A1 ,3B1 ;3A2 ,3B2 )上に結像した一対の画像のうちウインド内の画像信号を比較して両画像の光軸からのずれ量を電気的に検出し、三角測量の原理に基づく演算を前記ずれ量を用いて実行して先行車(4)までの距離を測定する車両用距離測定装置において、
    前記ウインド内の先行車(4)の後窓部(15)の下端よりも上部の画像データに基づいて画像データの異常を判定するとともに異常判定時には前記ウインド内の先行車(4)の後窓部(15)の下端よりも上部の画像データを無効化する上部ウインド無効化手段(102 )を備えることを特徴とする車両用距離測定装置。
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