JP3818748B2 - サーボプレスの起動位置設定装置及びその方法 - Google Patents

サーボプレスの起動位置設定装置及びその方法 Download PDF

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    • B30B1/186Control arrangements

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動サーボモータによってスライドが駆動されるサーボプレスにおいて、素材の搬入や搬出等を行う周辺機器との連動時の生産速度を向上できるスライド起動位置の設定を行うサーボプレスの起動位置設定装置及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プレス機械には、クランク軸の回転動力をリンク機構により直線運動に変換されて駆動されるスライドを備えた機械式プレス、油圧シリンダにより直線駆動されるスライドを備えた油圧プレス、あるいは、電動サーボモータの回転動力により例えばボールネジ機構等を介して直線駆動されるスライドを備えたサーボプレスなどがある。そして、サーボプレスは、機械式プレスに比べてスライドの可動範囲を任意に設定可能なことや、油圧プレスに比べて駆動源がクリーンで、かつ、騒音が小さいことなどの理由によって、作業環境を重要視する産業分野に広く使用されている。
【0003】
一方、このようなサーボプレスにおいては、材料搬入、搬送又は搬出等を行う周辺機器との連動運転を行うために、例えば、リミットスイッチ等の位置検出センサを設け、上下動するスライドの位置を検出している。そして、所定の位置信号の検出順序に基づいてスライド移動方向を判断し、また、その検出位置によってスライド位置を判断し、これらの判断結果に基づいて所定のタイミングで、材料の搬入指令、搬送指令等の信号を周辺機器に出力したり、あるいは、スライドを停止させた後に周辺機器からの送り完了信号を待ってスライドを再起動したりして、連動運転を行っている。
【0004】
そして、上記位置検出センサの取り付け位置は、作業者が経験的に決めて設定している。例えば、コイル材の送給装置を制御しているコイルライン制御装置に対して、コイル材の送り開始を指令するときのスライド位置は、通常、サーボプレスのスライドが下限位置から上昇してコイル材の上面より所定距離上昇した位置、すなわち、コイル材の送り時に上型と干渉しない位置に設定されている。また、コイル材送り完了信号がコイルライン制御装置から入力されるまでスライドを停止させておく位置も同様に、コイル材の送り時に上型と干渉しない位置に設定される。このとき、生産性を上げるために、上記のコイル材送り開始指令は、できるだけ早いタイミングで出力する必要があり、また、上記のスライドを停止さえておく位置もできるだけコイル材に近い位置とする必要がある。このため、これらの送り開始を指令するリミットスイッチ及びスライドを停止させるリミットスイッチはコイル材上面になるべく近く設定される。このとき、コイル材が送給時に上型に引っ掛からないようにするため、コイル材の板厚のばらつきを考慮して、作業者が上記設定位置を経験的に決めている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように、従来のリミットスイッチ等の位置は、コイル材の板厚のばらつき等を考慮しなければならないので、余裕を持って設定されている。また、この設定作業に熟練した作業者でも、設定した位置が生産速度を最大限に速くできる位置になるとは限らない。したがって、上記のスライドを停止させ起動させるリミットスイッチ位置の余裕度が大きい場合には、スライド再起動後の下限位置までの下降時間が長くなり、また、コイル材の送り開始を指令するリミットスイッチ位置の余裕度が大きい場合には、コイルライン制御装置の起動タイミングが遅くなるので、コイル材供給装置との連動加工システム全体での生産速度を上げることが困難となっている。また、コイル材の板厚の変更に対応して、このリミットスイッチの位置を設定し直さなければならないので、段取り換え時の作業時間がかかるという問題がある。
さらに、サーボプレスは電動サーボモータの回転動力をボールネジ等を介して減速して加圧力を大きくすることによってスライド駆動を行う機構となっているので、サーボプレス自体の生産速度は機械式プレスよりも遅くなるのが一般的となっている。しかしながら、生産性向上の要求から、サーボプレスにおいても機械式プレスの生産速度になるべく近づけた生産速度で生産することが非常に重要な課題となっている。
【0006】
本発明は、上記の問題点に着目してなされたものであり、周辺機器との連動加工システムでの生産速度を向上するように連動時のスライド起動位置を設定するサーボプレスの起動位置設定装置及びその方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、入力された速度指令に基づいてサーボアンプ28で制御される電動サーボモータ4により所定速度で直動するスライド2を、被加工材の搬入、搬送又は搬出等を行う周辺機器10に同期させて連動運転し、この被加工材の打ち抜き加工を行い、この打ち抜き後に周辺機器10が次に動作完了するまでスライド2を所定位置に停止させ、起動させるサーボプレスの起動位置設定装置において、スライド2の位置を検出するスライド位置検出手段33と、スライド2の加速時に所定速度に達するまでに要する加速距離データ、及び、少なくとも打ち抜き加工時のスライド速度データ及び下限位置データを含むモーションデータ等のプレスデータを設定するプレスデータ設定手段44と、スライド2にかかる荷重を検出する荷重検出手段34と、前記検出された荷重が増加開始するときのスライド位置をスライド位置検出手段33より入力し、この位置を前記被加工材の上面位置Cとして記憶する荷重発生位置検出手段41と、打ち抜き加工後、スライド2が上昇して前記記憶された上面位置Cより前記設定された加速距離データだけ上方の位置に来たとき停止指令を出力し、かつ、周辺機器10から動作完了信号が入力されたときにスライド2を起動する制御指令を出力する起動/停止判断手段45と、この停止指令に基づいてスライド2が急停止するように、及びこの制御指令に基づいてスライド2が前記設定されたモーションデータに沿って速度制御されるように、速度指令を演算してサーボアンプ28に出力する出力演算手段46とを備えた構成としている
【0008】
請求項5に記載の発明は、電動サーボモータ4により所定速度で直動するスライド2を、被加工材の搬入、搬送又は搬出等を行う周辺機器10に同期させて連動運転し、この被加工材の打ち抜き加工を行い、この打ち抜き後に周辺機器10が次に動作完了するまでスライド2を所定位置に停止させ、起動させるサーボプレスの起動位置設定方法において、スライド2の加速時に所定速度に達するまでに要する加速距離データを予め設定し、下降行程中にスライド2にかかる荷重が増加開始するときのスライド位置を前記被加工材の上面位置Cとして記憶すると共に、打ち抜き後にスライド2が上昇して前記上面位置Cより加速距離データだけ上方の位置に来たとき停止させ、かつ、周辺機器10から動作完了信号が入力されたときにスライド2を起動し、下降させる方法としている。
【0009】
請求項1又は5に記載の発明によると、スライド荷重値が増加開始するのを検出して上型が被加工材の上面に接触したことを検出できるので、これによって被加工材の板厚がばらついても被加工材の上面位置が精度良く計測される。そして、この計測された上面位置に基づいて、予め設定された加速距離だけ上面位置より上方の位置を算出し、打ち抜き後、この算出した位置にスライドが上昇したとき停止させ、周辺機器が動作完了したとき(例えば、コイルフィーダが送り完了したときなど)にスライドを起動し、下降させる。したがって、従来のようにスライド起動位置の設定のためのリミットスイッチ設置作業等に時間がかかることが無くなり、自動的に上記計測された上面位置に対応して起動位置が設定されるので、段取り時間が短縮化され、作業性が向上する。また、起動位置を上記上面位置の近傍に設定しているので、周辺機器が動作完了したとき短時間で被加工材の上面位置に到達して打ち抜くことができる。この結果、周辺機器と連動しながらサーボプレスで打ち抜き加工を行うときの生産速度が非常に向上する。
【0010】
請求項2に記載の発明は、入力された速度指令に基づいてサーボアンプ28で制御される電動サーボモータ4により所定速度で直動するスライド2を、起動してから所定時間以内で被加工材の搬入、搬送又は搬出等を完了する周辺機器10に同期させて連動運転し、この被加工材の打ち抜き加工を行い、この打ち抜き後に周辺機器10が次に動作完了するまでスライド2を所定位置に停止させ、起動させるサーボプレスの起動位置設定装置において、スライド2の位置を検出するスライド位置検出手段33と、スライド2が所定速度で下降中に急停止させた場合のスライド2の惰走距離データ、スライド2の加速時に所定速度に達するまでに要する加速距離データ、及び、少なくとも打ち抜き加工時のスライド速度データ及び下限位置データを含むモーションデータを設定するプレスデータ設定手段44と、周辺機器10の送り速度データを入力する送り速度入力手段43と、スライド2にかかる荷重を検出する荷重検出手段34と、前記検出された荷重が増加開始するときのスライド位置をスライド位置検出手段33より入力し、この位置を前記被加工材の上面位置Cとして記憶する荷重発生位置検出手段41と、前記検出されたスライド位置の変化により、スライド2の上昇行程又は下降行程の判別を行う上昇/下降行程判別手段37と、スライド2の上昇行程中に周辺機器10に起動信号を出力するときのスライド位置と、前記上面位置Cとの上昇余裕距離αを設定する上方余裕量設定手段31と、前記設定されたスライド速度値、及び前記入力された送り速度データに基づいて、スライド2が前記記憶された上面位置Cから前記設定された下限位置Lまで下降した後に上昇して前記上面位置Cより前記設定された上昇余裕距離αだけ上方の位置に来て、起動信号が前記周辺機器10に出力されるまでの所要時間、及び、周辺機器10がこの起動信号を受けて動作完了するまでの所要時間の合計を算出し、この合計所要時間に基づいて動作完了予定時刻を演算するプレス起動時間演算手段39と、打ち抜き後、スライド2が上昇して前記記憶された上面位置Cより前記設定された惰走距離データ及び加速距離データを加算した距離だけ上方の位置に来たとき停止指令を出力し、この後、時刻が前記演算された動作完了予定時刻になったときにスライド2を起動する制御指令を出力する起動/停止判断手段45と、この停止指令に基づいてスライド2が急停止するように、及びこの制御指令に基づいてスライド2が前記設定されたモーションデータに沿って速度制御されるように、速度指令を演算してサーボアンプ28に出力する出力演算手段46とを備えた構成としている。
【0011】
請求項6に記載の発明は、電動サーボモータ4により所定速度で直動するスライド2を、起動してから所定時間以内で被加工材の搬入、搬送又は搬出等を完了する周辺機器10に同期させて連動運転し、この被加工材の打ち抜き加工を行い、この打ち抜き後に周辺機器10が次に動作完了するまでスライド2を所定位置に停止させ、起動させるサーボプレスの起動位置設定方法において、スライド2の加速時に所定速度に達するまでに要する加速距離データ及び、所定速度で下降中に急停止させた場合の惰走距離データを予め設定し、下降行程中にスライド2にかかる荷重が増加開始したとき、このときのスライド位置を前記被加工材の上面位置Cとして記憶すると共に、スライド速度及び周辺機器10の送り速度に基づいて、スライド2が前記記憶された上面位置Cから下限位置Lまで下降した後に上昇して前記上面位置Cより予め設定された上昇余裕距離αだけ上方の位置に来て、周辺機器起動信号が前記周辺機器10に出力されるまでの所要時間、及び、周辺機器10がこの周辺機器起動信号を受けて動作完了するまでの所要時間の合計を算出し、この合計所要時間に基づいて動作完了予定時刻を演算し、打ち抜き後、スライド2が上昇して前記記憶された上面位置Cより予め設定された惰走距離データ及び加速距離データを加算した距離だけ上方の位置に来たとき停止させ、この後、時刻が前記演算された動作完了予定時刻になったときにスライド2を起動し、下降させる方法としている。
【0012】
請求項2又は6に記載の発明によると、スライド荷重値が増加開始するのを検出して上型が被加工材の上面に接触したことを検出できるので、これによって被加工材の板厚がばらついても被加工材の上面位置が精度良く計測される。また、この計測された上面位置と、予め設定された下限位置データと、上昇余裕距離データと、スライド速度データと、周辺機器の動作所要時間(例えば、コイルフィーダのコイル材送り速度データに基づく送り時間)とに基づいて、周辺機器が動作完了する予定時刻が演算される。そして、前記上面位置に基づいて上面位置より予め設定された惰走距離データ及び加速距離データを加算した距離だけ上方の位置を算出し、打ち抜き後、この算出した位置にスライドが上昇したとき停止させ、この後、時刻が前記演算された周辺機器の動作完了予定時刻となったときにスライドを起動して下降させる。したがって、従来のようにスライド起動位置の設定のためのリミットスイッチ設置作業等に時間がかかることが無くなり、自動的に上記計測された上面位置に対応して起動位置が設定されるので、段取り時間が短縮化され、作業性が向上する。また、起動位置を上記上面位置の近傍の所定位置に設定しており、また周辺機器の動作完了予定時刻になったとき下降開始させるので、実際に周辺機器が動作完了した後に短時間で被加工材の上面位置に到達して打ち抜くことができる。この結果、周辺機器と連動しながらサーボプレスで打ち抜き加工を行うときの生産速度が非常に向上する。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項2記載のサーボプレスの起動位置設定装置において、前記起動/停止判断手段45は、時刻が前記周辺機器10の動作完了予定時刻になったときにスライド2を起動した後、スライド2が前記上面位置Cより前記設定された惰走距離データだけ上方の位置に来たときに、周辺機器10が動作完了してない場合には、スライド2を非常停止させる停止指令を出力するようにしている。
【0014】
請求項3に記載の発明によると、スライドを下降させ、スライドが前記上面位置より前記惰走距離だけ上方の位置に来たときに、周辺機器が動作完了してない場合には、スライドを非常停止させる。このとき、スライドは所定のこの設定された惰走距離以内で惰走して上面位置の手前で停止するので、よって、周辺機器の動作完了が間に合わない場合に非常停止してもスライドと被加工材や周辺機器との干渉が無くなり、安全性を向上させることができる。さらに、前述同様に、周辺機器と連動しながらサーボプレスで打ち抜き加工を行うときの生産速度が非常に向上する。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2記載のサーボプレスの起動位置設定装置において、前記荷重検出手段34は、前記電動サーボモータ4の駆動電流値から算出されるモータ出力トルクに基づいて荷重を求めるようにしている。
【0016】
請求項4に記載の発明によると、スライドを駆動する電動サーボモータの駆動電流値から算出されるモータ出力トルクに基づいて、スライド荷重値を求めている。このとき、モータ出力トルクの内、実際に被加工材の加圧に要する加圧力として実作業トルクを算出し、この実作業トルクに基づいてスライド荷重値を求めることができる。したがって、スライド荷重が精度良く求められるので、このスライド荷重が増加開始するときのスライド位置に基づいて被加工材の上面位置を精度良く検出できる。この結果、この検出した上面位置により、スライドの停止位置及び起動位置を被加工材に近い位置に設定できるので、周辺機器との連動時の生産速度を向上でき、生産性向上を図ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係わるサーボプレスの起動位置設定装置及びその方法に関する実施形態を詳細に説明する。なお、以下の説明では、周辺機器10としてコイル材供給装置の例を示しているが、本発明はこれに限定するものではなく、例えば、シート材を搬入又は搬出するロボット装置あるいはトランスファフィーダ装置等の場合にも適用できる。
【0018】
図1は、本発明に係わるサーボプレスとコイル材供給装置(以後、コイルラインと呼ぶ)との連動加工システムの一例の構成図を示している。
同図において、サーボプレス1の本体フレーム7の下部にはベッド9が設けられ、ベッド9の上部にボルスタ3が設置されている。また、本体フレーム7の上部後側には、スライド駆動手段4の一例として電動サーボモータ(以後、電動サーボモータ4と言う)が配設されており、本体フレーム7の上部前側の左右方向略中央部には、この電動サーボモータ4の回転動力を上下方向の直動に変換する例えばボールネジ等で構成される動力変換装置8が配設されている。そして、この電動サーボモータ4の出力回転軸は回転伝達部材4b(例えばベルトやギア等)を介して動力変換装置8の回転部(例えばボールネジのネジ部)上端と回転自在に連結されている。さらに、前記動力変換装置8の直動部(例えばボールネジのナット部)の下端で、かつ、ボルスタ3と対向した位置にスライド2が昇降自在に配設されている。このようにスライド2は電動サーボモータ4によって上下駆動されるようになっており、このスライド2の上下動に伴って、ボルスタ3の上面に取着された下型6と、スライド2の下面に取着された上型5との間でプレス加工が行われる。
【0019】
電動サーボモータ4の前記出力回転軸と反対側で、かつ、この出力回転軸と同軸上に、例えばエンコーダ等の速度センサ4aが取着されており、この速度センサ4aからの速度信号は後述するサーボアンプに入力されている。なお、電動サーボモータ4は、ACサーボモータ又はDCサーボモータのいずれで構成されてもよい。
【0020】
また、スライド2の後部側には、例えばリニアセンサよりなるスライド位置センサ23が配設されている。このスライド位置センサ23は、軸心方向がスライド2の移動方向と平行で、かつ、スライド2の後部に支持されたセンサロッド23aと、このセンサロッド23aに嵌挿され、かつ、本体フレーム7側に取着されたセンサヘッド23bとからなっている。そして、スライド2の上下動に伴ってセンサロッド23aがセンサヘッド23bに対して上下動し、これによって、センサヘッド23bの内部の位置検出部によりスライド2の位置がボルスタ3の上面からの高さとして検出されるようになっている。このスライド位置センサ23が検出した位置信号は後述するプレスコントローラ20に入力され、このプレスコントローラ20は前記位置信号に基づいて前記電動サーボモータ4を駆動してスライド2の位置を所定のモーションカーブ(図5参照)に沿うように制御する。
【0021】
また、サーボプレス1の側方には、被加工材としてコイル材を供給するコイルライン10aが配設されている。このコイルライン10aは、コイルライン制御装置11とコイル材アンコイラー12とレベラー13とコイルフィーダ14とを備えている。コイル材アンコイラー12は、コイル材15が巻かれたリールを所定速度で回転させながら、コイル材15をレベラー13及びコイルフィーダ14を介してサーボプレス1に供給する。レベラー13はこのコイル材15の曲がり方向の反対側から所定圧で押圧してこの曲がりくせを矯正しながらコイル材15を送給しており、コイルフィーダ14はこの矯正されたコイル材15を所定のタイミングでサーボプレス1の上型5と下型6間に搬入する。そして、コイルライン制御装置11は、サーボプレス1の作動を制御している後述のプレスコントローラ20との間で信号を送受信して連動の同期をとっており、上記コイル材アンコイラー12、レベラー13及びコイルフィーダ14の各機器に所定のタイミング信号を出力している。
【0022】
図2は、本発明に係わるサーボプレスの上限位置設定装置のハード構成ブロック図を示している。
モータ電流センサ24は電動サーボモータ4の駆動電流値を検出しており、例えばシャント抵抗の両端の電圧降下を検出して駆動電流値を検出するようになっている。この駆動電流値に比例した大きさの検出信号は後述のプレスコントローラ20に入力され、プレスコントローラ20はこの駆動電流値に基づいて電動サーボモータ4の出力トルクを算出し、この出力トルクから実作業トルクを算出する。この実作業トルクは、前記コイル材15をプレス加工するための電動サーボモータ4の実質的な加圧力に等しい。
また、スライド位置センサ23は前述のようにスライド2の高さ方向の位置を検出し、この検出したスライド位置信号はプレスコントローラ20に入力されている。
【0023】
さらに、このプレスコントローラ20には、プレスデータ設定スイッチ21、操作モードスイッチ22及び上方余裕量設定スイッチ29が付設されている。
プレスデータ設定スイッチ21は、本発明に係わる上限位置設定装置のプレス関連の制御データを設定するためのスイッチであり、例えば数値データを入力するテンキーや、設定するデータ種別を選択するデータ種別選択スイッチ等から構成される。この制御データとしては、スライド2を所定速度で下降中に非常停止させた場合の停止するまでの惰走距離LBK、スライド2を所定速度まで加速するのに要する距離を表す加速距離、及び、打ち抜き加工時のスライド2の各目標位置と速度との関係を表すモーションデータを設定することができる。モーションデータとしては、例えば(図5を参照)各スライド速度及び下限位置L等を設定できる。これらの設定データは、プレスコントローラ20に入力される。
また、操作モードスイッチ22はプレス操作モードを選択でき、少なくとも、コイルライン10aなどの周辺機器との連動が可能な連動モード等の生産モードを選択可能となっている。選択されたモード信号は、プレスコントローラ20に入力される。
【0024】
上方余裕量設定スイッチ29は、プレスコントローラ20がコイルライン制御装置11にフィーダ搬送開始指令(つまり起動指令であり、以後起動指令と言う)を出力するときのスライド位置の、コイル材15の上面からの上昇余裕距離αを設定するものであり、この上昇余裕距離αの設定値はプレスコントローラ20に入力される。図3は、この上昇余裕距離αの説明図であり、金型(上型5と下型6)の近傍を一部断面の側面図で示している。同図において、板厚Tのコイル材15が矢印16の方向にフィードされ、上型5と下型6間に供給されている。この供給時にコイル材15がばたついても所定の供給経路から外れないように、下型6の上方にガイド17が設けられており、このガイド17によってコイル材15を上方及びフィード方向左右から押さえ込んでガイドしている。矢印Zはスライド2の上昇行程での動作を示しており、上昇行程で上型5は下限位置Lから上限位置Uまで上昇しているとする。このとき、上型5の下端部がコイル材15の上面位置Cから上方に上昇余裕距離αだけ上昇したときに、プレスコントローラ20は前記起動指令を出力するようにしている。この上昇余裕距離αは、コイル材15の送り開始のときにコイル材15が上型5に引っ掛からないようにするための余裕度や、下型6に配設され、かつ、コイル材搬入時にコイル材を当接させて位置決めさせるパイロット18の上方逃げに要する距離、あるいは、上記起動指令に対するコイルフィーダ14の応答遅れ時間等を考慮して設定される。当然のことながら、上記の引っ掛かりやパイロット18の逃げ距離等を考慮する必要がない場合には、上昇余裕距離αを零に設定、つまり上面位置Cで起動指令を出力してもよい。なお、本発明においては、後述するように、コイル材15の上面位置Cは各ショット毎にスライド荷重値に基づいて求められている。
【0025】
プレスコントローラ20は、例えばマイクロコンピュータを主体にした一般的なコンピュータ制御装置で構成されている。プレスコントローラ20の内部には、前記惰走距離LBKの設定値、前記モーションカーブのモーションデータ設定値及び前記上昇余裕距離αの設定値等を記憶するメモリ20aが設けられている。プレスコントローラ20は、前記各センサの検出信号、プレスデータ設定スイッチ21や上方余裕量設定スイッチ29からの設定値データ及び操作モードスイッチ22からのモード信号を入力し、後述する所定の演算及び判定処理を行っている。そして、この処理結果に基づいて、スライド2が前記設定されたモーションカーブに沿って作動するようにサーボアンプ28へ速度指令を出力したり、コイルライン制御装置11と各制御信号を送受信したり、あるいは、後述の設定値表示器27に惰走距離LBK及び上昇余裕距離αの設定値、前記モーションデータ設定値、及び前記上面位置Cの検出データ等を表示させる。
【0026】
サーボアンプ28は、プレスコントローラ20からの前記速度指令に基づいて電動サーボモータ4を制御する。すなわちサーボアンプ28は、この速度指令と、前記速度センサ4aにより検出したモータ回転速度のフィードバック値との速度偏差が小さくなるように電動サーボモータ4の駆動電流(モータ出力トルクに相当する)を制御する。これにより、スライド2は前記モーションカーブに沿って制御される。サーボアンプ28はサーボモータを駆動する一般的なサーボアンプにより構成することができ、例えば演算増幅器等を使用したアナログサーボ回路や、あるいは、コンピュータ又はディジタル信号処理IC(いわゆる、DSP)等を主体にしたディジタルサーボ回路により構成することができる。
【0027】
また、設定値表示器27は、プレスコントローラ20からの表示指令に基づいて、前述のように惰走距離LBKや上昇余裕距離αの設定値、前記モーションデータ設定値、及び前記上面位置Cの検出データ等を表示でき、例えば液晶やEL等のグラフィック表示器や、LED表示素子等でなるキャラクタ表示器などで構成することができる。
【0028】
また、送受信回路26はコイルライン制御装置11との制御信号の送受信を行うためのインターフェース回路であり、例えば、シリアル通信回路や、パラレルI/O回路、又は、データバス通信回路等によって構成することができる。
【0029】
以上のようなハード構成によって周辺機器との連動運転を制御する際の、周辺機器の送り完了と同期させてサーボプレスを起動させる方法について、以下に、異なる2つの実施形態を説明する。
【0030】
まず、第1実施形態として、スライド荷重が急激に増加するのを検出して上型5が被加工材(ここでは、コイル材15)の上面に接触するスライド位置を検出し、これによって算出された上面位置Cと、サーボプレス1のスライド速度及び周辺機器10の動作時間(ここでは、コイルフィーダ14の送り速度により算出される動作時間)とに基づいて、スライド2を停止させて周辺機器10の動作完了予定時刻(ここでは、コイルフィーダ14の送り完了予定時刻)を算出し、こ動作完了予定時刻時に起動する起動位置の設定方法を説明する。
図4には第1実施形態における起動位置設定装置の機能構成ブロック図を示しており、同図に基づいて各機能構成を説明する。
【0031】
スライド位置検出手段33は、スライド位置センサ23からの位置信号を入力してこの位置信号に基づいてスライド位置を求め、このスライド位置データを上昇/下降行程判別手段37、起動信号生成手段38、プレス起動時間演算手段39、荷重発生位置検出手段41及び起動/停止判断手段45にそれぞれ出力する。
【0032】
また、荷重検出手段34は加圧加工時にコイル材15から反力を受けてスライド2にかかる荷重を検出しており、本実施形態では、荷重として、スライド2を駆動する電動サーボモータ4の実作業トルクに基づいて検出している。この実作業トルクは、電動サーボモータ4の出力トルクの内、実際の加圧加工に要する加圧力に相当するものである。実作業トルクの演算は、例えば以下のようにして行われる。
【0033】
荷重検出手段34は予め、加速又は減速トルクを算出するための負荷イナーシャ定数、定速を維持するトルクを算出するための速度抵抗トルク比例定数、摩擦トルク定数、及び、モータ駆動電流と出力トルクとの関係を表すトルク定数等の各定数データを記憶しておく。そして、加速時又は減速時には、必要な加速度値又は減速度値と上記の各定数データとに基づいて必要なモータ出力トルクを求め、モータ電流センサ24で検出した駆動電流値に基づいて実際のモータ出力トルクを算出し、この実際のモータ出力トルクから前記求めた必要なモータ出力トルクを差し引いて、加減速時の実作業トルクを算出する。定速時も、同様にして、この時維持すべき速度値と上記各定数データとに基づいて必要なモータ出力トルクを求め、この時検出した駆動電流値に基づいて算出した実際のモータ出力トルクから前記求めた必要なモータ出力トルクを差し引いて、定速時の実作業トルクを算出する。そして、この実作業トルクとスライド2の加圧力との関係を予め求めて記憶しておき、加工時に検出された駆動電流値に基づいて実作業トルクを求め、この実作業トルクからスライド2の加圧力を演算することができる。
【0034】
なお、スライド2にかかる荷重の検出は、上記のように駆動電流値から求めるモータ出力トルクによる方法に限定されずに、例えばサーボプレス1の本体フレーム7の歪みを歪みゲージセンサによって検出し、この歪みの大きさに基づいてスライド荷重値を算出することも可能である。
【0035】
また、荷重発生位置検出手段41は、荷重検出手段34により検出された荷重値の大きさに基づいて、コイル材15の上面に上型5が接触したときのスライド位置を検出している。ここで、コイル材15の上面に上型5が接触したか否かを荷重値により判断する方法について、図5に基づいて説明する。同図にはスライド2のモーションカーブとスライド荷重との関係を表すタイムチャートが示されており、横軸は経過時間を表し、また縦軸はスライド位置とスライド荷重値を表している。いま、打ち抜き加工の場合について考え、スライド2が上限位置Uから所定の位置Bまで所定の高速下降速度で、さらに位置Bから下限位置Lまで所定の低速下降速度(加工速度)で下降し、この後所定の低速上昇速度、次に所定の高速上昇速度で上限位置Uまで上昇するようなモーションデータが設定されているものとする。同図に示すように、スライド2が所定の低速下降速度で下降中に(図示では、位置Bから下限位置Lの間)上型5がコイル材15の上面に接触すると、スライド2が下降するに伴ってスライド荷重値は徐々に増加して行く。したがって、この荷重値が増加開始した時点を荷重発生と判断することができる。上記荷重発生位置検出手段41は、荷重値が増加開始したとき荷重発生信号を出力すると共に、荷重発生時点でのスライド位置をスライド位置検出手段33から入力し、このスライド位置をコイル材15の上面位置Cと判断し、メモリ20aの所定エリアに記憶しておく。
【0036】
上方余裕量設定手段31は、前記上方余裕量設定スイッチ29によって入力された前記上昇余裕距離αの設定値を取り込んでメモリ20aの所定エリアに記憶する。なお、この上昇余裕距離αの設定値の入力手段は、上方余裕量設定スイッチ29に限定されず、例えば、上位コンピュータ等のような他の制御装置からの通信などによることもできる。
また、上昇/下降行程判別手段37は、スライド位置検出手段33から入力するスライド位置データの時間的な増加又は減少の区別に基づいて、スライド2が上昇行程か又は下降行程かを判別し、この判別結果を出力する。
【0037】
起動信号生成手段38は、荷重発生位置検出手段41から上記上面位置Cの位置データを入力すると共に、上方余裕量設定手段31から上昇余裕距離αの設定データを入力し、両データに基づいて、周辺機器(ここでは、コイルライン制御装置11)に起動信号を出力すべき位置A(図3を参照)を求める。ここで、位置Aの位置データA0 は、数式1によって算出される。
【数1】
A0 =C+α
さらに、起動信号生成手段38は、上昇/下降行程判別手段37から入力する行程判別結果が上昇行程のときに、スライド位置検出手段33から入力するスライド位置を上記位置Aと比較し、スライド2が位置Aより上に上昇したとき、周辺機器起動信号を出力する。そして、起動信号出力手段42はこの周辺機器起動信号を受けてコイルライン制御装置11に送受信回路26を介して送信する。
【0038】
送り速度入力手段43は、コイルフィーダ14のコイル材15の送り速度値をコイルライン制御装置11から送受信回路26を介して入力する。なお、本送り速度値が所定の一定値である場合には、予め本プレスコントローラ20内のメモリ20aの所定エリアに記憶しておくこともできる。
また、プレスデータ設定手段44は、プレスデータ設定スイッチ21により入力されたプレス関連の前記制御データ、すなわち、惰走距離データ、加速距離データ、スライド速度データ及び下限位置等を取り込んで、メモリ20aの所定エリアに記憶する。そして、これらの制御データをプレス起動時間演算手段39と起動/停止判断手段45と出力演算手段46とに出力している。
【0039】
また、プレス起動時間演算手段39は、荷重発生位置検出手段41が出力した荷重発生信号を入力したとき(つまり、前記上面位置Cに来たとき)、このときの時刻と、送り速度入力手段43から入力された送り速度データと、プレスデータ設定手段44で設定された制御データとに基づいて、コイルフィーダ14が送り完了する、すなわち周辺機器10が動作完了する予定時刻を演算する。そして、この算出された送り完了(動作完了)予定時刻は、起動/停止判断手段45に出力される。
【0040】
この算出方法を、図6に基づいて説明する。同図において、スライド2が前記モーションデータの設定された所定速度で上面位置Cから下限位置Lまで下降した後上昇して上面位置Cより上昇余裕距離αだけ上方の位置Aに来たとき、コイルライン制御装置11に周辺機器起動信号を出力する。これによって、コイルフィーダ14は送り開始する。そして、この後、スライド2を上面位置Cより惰走距離LBK及び加速距離LACを加算した距離だけ上方の位置Q1 に停止させるが、この間、コイルフィーダ14が送り完了(つまり、周辺機器が動作完了)してコイルライン制御装置11から送り完了信号(動作完了信号)が入力される。このとき、スライド2が下降行程で上面位置Cを通過した時点から、コイルフィーダ14が送り完了する時点までの所要時間t0 は、数式「t0 =t1 +t2 」によって求められる。ここで、時間t1 は、スライド2が上面位置Cから下限位置Lを経由して位置Aに来るまでの所要時間を表し、上面位置Cと下限位置と上昇余裕距離αと設定されたスライド速度との各データに基づいて算出される。また、時間t2 は、位置Aでコイルフィーダ14が前記周辺機器起動信号を受けてから送り完了するまでの所要時間を表し、コイルフィーダ14のフィーダ送り速度データに基づいて算出される。なお、この時間t2 は被加工材に対応して予め設定された所定の動作時間としてもよい。したがって、スライド2が上面位置Cに接触した時刻と、上記算出した所要時間t0 とに基づいて、前記送り完了予定時刻を演算することができる。
【0041】
周辺機器動作完入力手段36は周辺機器10から動作完了信号を入力しており、本実施形態では、コイルフィーダ14によるコイル材15の送給が完了したとき、コイルライン制御装置11から送受信回路26を介してフィーダ送り完了信号を入力する。このフィーダ送り完了信号、すなわち動作完了信号は、起動/停止判断手段45に出力され、サーボプレス1のスライド2を再起動する指令となる。
【0042】
また、起動/停止判断手段45は、スライド2が前記位置Q1 で停止中に、時刻がプレス起動時間演算手段39で演算された前記送り完了予定時刻になったとき、スライド2を再起動して下降させる制御指令を出力演算手段46に出力する。そして、この後の下降行程中においては、スライド位置検出手段33により検出されるスライド位置を監視し、スライド位置が前記上面位置Cより前記惰走距離LBKだけ上方のブレーキ位置Rに来たときに、周辺機器動作完入力手段36からの動作完了信号をチェックする。このチェックの結果、動作完了信号が入力されてないときは、スライド2を非常停止させる停止指令を出力演算手段46に出力する。さらに、スライド2が下限位置Lを経由して上昇行程に移行し、上面位置Cより前記惰走距離LBK及び加速距離LACを加算した距離だけ上方の前記位置Q1 に到達したとき、スライド2を停止させるための停止指令を出力演算手段46に出力する。
【0043】
また、操作モード設定手段32は、操作モードスイッチ22からモード信号を入力し、モード信号が周辺機器10との連動を行うための連動モード等の生産モードの時はこの連動モード信号を後述する出力演算手段46に出力している。なお、この操作モード設定手段32は、操作モードスイッチ22からのモード信号に限らず、例えば上位コンピュータ等の他の制御装置からの通信によってモード信号を入力するようにしてもよい。
【0044】
出力演算手段46は、操作モード設定手段32により設定されたプレス操作モードが連動モードのとき、起動/停止判断手段45からの前記制御指令及び停止指令に基づいて、プレスデータ設定手段44により予め設定された所定のモーションカーブに沿ってスライド2が所定速度で移動するように、スライド位置を監視しながら、電動サーボモータ4の速度指令値を演算してサーボアンプ28に出力する。これにより、電動サーボモータ4の位置及び速度が制御される。また、出力演算手段46は、起動/停止判断手段45から前記停止指令を入力したときは、スライド2を急停止させる速度指令を出力する。これにより、サーボアンプ28は電動サーボモータ4の速度を制御し、スライド2を所定の惰走距離LBKの以内で停止させる。
【0045】
図7に本実施形態に係わるサーボプレスの起動位置設定装置の処理フローチャートを示しており、同図に基づいて設定方法を説明する。なお、ここでは、各処理ステップ番号はSを付して表している。
生産モード等で自動運転を開始する前に、スライド2のモーションデータや、惰走距離LBK、加速距離及び減速距離等の各プレスデータがプレスデータ設定スイッチ21により設定されているものとする。これらのプレスデータは、設定値表示器27に表示されて確認される。
【0046】
まず、S1で(上昇/下降行程判別手段37)現在の行程が下降行程か否かを判断し、下降行程のときはS2に処理を移行し、下降行程でないとき、つまり停止又は上昇行程のときはS9に処理を移行する。S2では(起動/停止判断手段45)スライド位置が前記ブレーキ位置R以下か(すなわち、ブレーキ位置Rよりも下方か)否かを判断し、以下でないときはS1に戻ってブレーキ位置R以下になるまで待つ。なお、ここでは、スライド位置データは、スライド2の下降方向に沿って減少するものとしている。そして、ブレーキ位置R以下になったときは、S3で(起動/停止判断手段45)周辺機器動作完入力手段36がコイルライン制御装置11からの送り完了信号(動作完了信号)を受信しているか否かを判断し、受信してないときは、S8でスライド2を非常停止させる停止指令を出力演算手段46に出力する。これにより、スライド2が急停止して所定の惰走距離LBKの以内だけ惰走し、前記上面位置Cより上方でコイル材15と接触せずに非常停止することができる。この後、本フローの処理を終了する。
【0047】
上記S3で送り完了信号を受信しているときは、S4で(起動信号生成手段38)コイルライン制御装置11への起動信号の出力を停止し、次にS5で(荷重発生位置検出手段41)荷重が発生したか、すなわち、荷重が増加開始したか否かを判断し、荷重が発生してないときは発生するまでS5の処理を繰り返して待つ。そして、荷重が発生したときはS6で、その時点のスライド位置を入力して上面位置Cとして記憶する。次に、S7で(プレス起動時間演算手段39)スライド速度データに基づいて、スライド2が前記上面位置Cから下限位置Lまで下降した後に上昇して上面位置C近傍の、フィーダ起動信号を出力すべき位置Aまで上昇するのに要する時間t1 を演算し、さらにフィーダ送り速度データに基づいて、コイルフィーダ14がコイル材15の送りを完了するのに要する時間t2 (これは、周辺機器10の動作完了時間に相当する)を演算する。そして、この演算した時間t1 と時間t2 とを加算した結果によりコイルフィーダ14の送り完了予定時刻を演算し、この予定時刻をプレス起動予定時刻として記憶しておく。次に、S1に戻って以上の処理を繰り返す。このとき、打ち抜き後にスライド2の上昇行程に入り、S1からS9へ処理を移行する。
【0048】
S9では(起動信号生成手段38)、現在のスライド位置Pが数式「P≧C+α」を満足するか、すなわち、前記記憶した上面位置Cから上昇余裕距離αだけ上方の位置Aまで上昇したか否かを判断する。数式「P≧C+α」を満足してないときは、満足するまでS9を繰り返して待ち、満足するときは、S10で(起動信号生成手段38)周辺機器起動信号を起動信号出力手段42を介してコイルライン制御装置11に出力する。この後、S11で(起動/停止判断手段45)、現在のスライド位置Pが数式「P≧C+LBK+LAC」を満足するか、すなわち、上面位置Cより惰走距離LBKと加速距離LACとを加算した距離だけ上方の位置Q1 まで上昇したか否かを判断する。そして、数式「P≧C+LBK+LAC」を満足してないときは、満足するまでS11を繰り返して待ち、満足するときは、S12で(起動/停止判断手段45)スライド2の停止指令を出力する。次に、S13で(起動/停止判断手段45)、現在の時刻が前記S7において演算されたプレス起動予定時刻(送り完了予定時刻)となったか否かを判断し、プレス起動予定時刻となってないときは、予定時刻となるまでS13を繰り返して待ち、予定時刻となったときはS14で、モーションカーブに従ってスライド2の下降指令を出力して再起動する。これによって、出力演算手段46はスライド2がモーションカーブに沿って駆動されるように、電動サーボモータ4の速度指令値を演算してサーボアンプ28に出力する。そして、S14の後、スライド2の下降行程となるので、S1に戻ってから再びS2に処理が移行し、この後以上の処理を繰り返す。
【0049】
次に、図8〜図10に基づいて第2実施形態を説明する。
本実施形態では、スライド荷重が急激に増加するのを検出して被加工材(ここでは、コイル材15)の上面位置Cを検出し、この上面位置Cに基づいて、スライド2を停止させて周辺機器10の動作完了した後(ここでは、コイルフィーダ14が送り完了した後)に再起動する起動位置を設定する方法を説明する。
ここで、本実施形態における構成は図1及び図2と同様とする。
【0050】
また、図8は本実施形態に係わる起動位置設定装置の機能構成ブロック図を示している。同図において、前実施形態における図4と同じ機能構成には同一の符号を付してあり以下の説明を省く。ここでは、起動/停止判断手段45における起動及び停止の判断方法が異なるので、この判断方法のみを説明する。
【0051】
起動/停止判断手段45は、図9に示すように、打ち抜き後、スライド2が下限位置Lを経由して上昇行程に移行し、前記上面位置Cより加速距離LACだけ上方の位置Q2 に到達したとき、スライド2を停止させるための停止指令を出力演算手段46に出力する。そして次に、この位置Q2 でスライド停止中に周辺機器動作完入力手段36からの送り完了信号(動作完了信号)が入力されるのを待ち、送り完了信号(動作完了信号)が入力されたときは、スライド2を再起動させて所定のモーションカーブに沿って移動するように制御指令を出力演算手段46に出力する。
【0052】
図10に本実施形態の制御フローチャート例を示しており、同図に基づいて制御方法を説明する。
まず、S21で(上昇/下降行程判別手段37)現在の行程が下降行程か否かを判断し、下降行程のときはS22に処理を移行し、下降行程でないとき、つまり停止又は上昇行程のときはS24に処理を移行する。S22では(荷重発生位置検出手段41)荷重が発生したか、すなわち、荷重が増加開始したか否かを判断し、荷重が発生してないときは発生するまでS22の処理を繰り返して待つ。そして、荷重が発生したときはS23で、その時点のスライド位置を入力して上面位置Cとして記憶する。そして、S21に戻って以上の処理を繰り返す。このとき、打ち抜き後にスライド2の上昇行程に入り、S21からS24へ処理を移行する。
【0053】
S24では(起動信号生成手段38)、現在のスライド位置Pが数式「P≧C+α」を満足するか、すなわち、前記記憶した上面位置Cから上昇余裕距離αだけ上方の位置Aまで上昇したか否かを判断する。数式「P≧C+α」を満足してないときは、満足するまでS24を繰り返して待ち、満足するときは、S25で(起動信号生成手段38)周辺機器起動信号を起動信号出力手段42を介してコイルライン制御装置11に出力すると共に、S26で(起動/停止判断手段45)スライド2の停止指令を出力する。次に、S27で(起動/停止判断手段45)周辺機器動作完入力手段36が周辺機器10から動作完了信号(ここでは、コイルライン制御装置11からの送り完了信号)を受信したか否かを判断し、受信してないときは、受信するまでS27を繰り返して待ち、受信したときはS28で、モーションカーブに従ってスライド2の下降指令を出力して再起動すると同時に、前記周辺機器起動信号の出力を停止する。これにより、出力演算手段46は、スライド2がモーションカーブに沿って駆動されるように、電動サーボモータ4の速度指令値を演算してサーボアンプ28に出力する。そして、S28の後、スライド2の下降行程となるので、S21に戻ってから再びS22に処理が移行し、この後以上の処理を繰り返す。
【0054】
以上説明したように、スライド荷重値が増加開始するスライド位置を求めて上型が被加工材(例えば、コイル材)の上面に接触した位置を検出できるので、これによって被加工材の板厚がばらついても被加工材の上面位置が精度良く計測される。そして、この計測された上面位置に基づいて、予め設定された加速距離だけ上面位置より上方の起動位置を算出し、打ち抜き後、この算出した起動位置にスライドが上昇したとき停止させる。この後、周辺機器が動作完了したとき(実施形態では、コイルフィーダが送り完了したとき)にスライドを再起動して下降させている。これにより、スライドが加速されてモーションカーブに沿った所定速度に達したときには前記上面位置の近傍に到達しているので、再起動後短時間の内にモーションカーブに従った打ち抜き加工が可能となる。したがって、従来のようにリミットスイッチの設定作業等のスライド起動位置の設定に時間がかかることが無くなり、上記計測された上面位置に対応して自動的に起動位置が設定されるので、段取り時間が短縮化され、作業性が向上する。また、起動位置を上記上面位置の近傍に設定しているので、周辺機器が動作完了したとき短時間で被加工材の上面位置に到達して打ち抜くことができる。
【0055】
あるいは、前記計測された上面位置と、予め設定された下限位置データと、上昇余裕距離データと、スライド速度データと、周辺機器動作時間データ(例えば、フィーダ速度データにより算出される動作時間等)とに基づいて、周辺機器が動作完了する(実施形態では、コイルフィーダ14が送り完了する)予定時刻を演算すると共に、前記上面位置に基づいて、予め設定された惰走距離及び加速距離を加算した距離だけ上面位置より上方の起動位置を算出し、打ち抜き後、この算出した起動位置にスライドが上昇したとき停止させ、つぎに、時刻が前記演算された動作完了予定時刻となったときにスライドを起動して下降させてもよい。したがって、上記同様に、従来のようにスライド起動位置の設定に時間がかかることが無くなり、自動的に上記計測された上面位置に対応して起動位置が設定されるので、段取り時間が短縮化され、作業性が向上する。さらに、起動位置を上記上面位置の近傍に設定しており、また動作完了予定時刻になったとき下降開始させるので、周辺機器が動作完了したとき短時間で被加工材の上面位置に到達して打ち抜くことができる。
【0056】
また、スライドを再起動して下降させ、スライドが被加工材の前記上面位置より前記惰走距離だけ上方の位置に達したときに、周辺機器が動作完了してない場合には、スライドを非常停止させて前記惰走距離の以内で停止させている。これによって、スライドは上面位置の手前で停止するので、周辺機器が動作未完了の場合でもスライドと被加工材又は周辺機器との干渉が無くなり、安全性を確保することができる。
これらの結果、コイルフィーダ等の周辺機器との連動を行いながらサーボプレスで打ち抜き加工を行うときの生産速度を非常に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるサーボプレスの連動加工システム例の構成図を示す。
【図2】本発明に係わるサーボプレスの起動位置設定装置のハード構成ブロック図を示す。
【図3】本発明に係わる起動位置設定装置の上昇余裕距離の説明図である。
【図4】本発明の第1実施形態の起動位置設定装置の機能構成ブロック図を示す。
【図5】本発明に係わるモーションカーブとスライド荷重との関係を表すタイムチャートを示す。
【図6】本発明の第1実施形態に係わる起動位置及びフィーダ送り完了予定時刻の算出方法の説明図を示す。
【図7】本発明の第1実施形態の制御フローチャート例を示す。
【図8】本発明の第2実施形態の起動位置設定装置の機能構成ブロック図を示す。
【図9】本発明の第2実施形態に係わる起動位置の説明図を示す。
【図10】本発明の第2実施形態の制御フローチャート例を示す。
【符号の説明】
1…サーボプレス、2…スライド、3…ボルスタ、4…スライド駆動手段(電動サーボモータ)、5…上型、6…下型、9…ベッド、10…周辺機器、10a…コイルライン、11…コイルライン制御装置、12…コイル材アンコイラー、13…レベラー、14…コイルフィーダ、15…コイル材、17…ガイド、18…パイロット、20…プレスコントローラ、20a…メモリ、21…プレスデータ設定スイッチ、22…操作モードスイッチ、23…スライド位置センサ、24…モータ電流センサ、26…送受信回路、28…サーボアンプ、29…上方余裕量設定スイッチ、31…上方余裕量設定手段、32…操作モード設定手段、33…スライド位置検出手段、34…荷重検出手段、36…周辺機器動作完入力手段、37…上昇/下降行程判別手段、38…起動信号生成手段、39…プレス起動時間演算手段、41…荷重発生位置検出手段、42…起動信号出力手段、43…送り速度入力手段、44…プレスデータ設定手段、45…起動/停止判断手段、46…出力演算手段。

Claims (6)

  1. 入力された速度指令に基づいてサーボアンプ(28)で制御される電動サーボモータ(4) により所定速度で直動するスライド(2) を、被加工材の搬入、搬送又は搬出等を行う周辺機器(10)に同期させて連動運転し、この被加工材の打ち抜き加工を行い、この打ち抜き後に周辺機器(10)が次に動作完了するまでスライド(2) を所定位置に停止させ、起動させるサーボプレスの起動位置設定装置において、
    スライド(2) の位置を検出するスライド位置検出手段(33)と、
    スライド(2) の加速時に所定速度に達するまでに要する加速距離データ、及び、少なくとも打ち抜き加工時のスライド速度データ及び下限位置データを含むモーションデータ等のプレスデータを設定するプレスデータ設定手段(44)と、スライド(2) にかかる荷重を検出する荷重検出手段(34)と、
    前記検出された荷重が増加開始するときのスライド位置をスライド位置検出手段(33)より入力し、この位置を前記被加工材の上面位置(C) として記憶する荷重発生位置検出手段(41)と、
    打ち抜き加工後、スライド(2) が上昇して前記記憶された上面位置(C) より前記設定された加速距離データだけ上方の位置に来たとき停止指令を出力し、かつ、周辺機器(10)から動作完了信号が入力されたときにスライド(2) を起動する制御指令を出力する起動/停止判断手段(45)と、
    この停止指令に基づいてスライド(2) が急停止するように、及びこの制御指令に基づいてスライド(2) が前記設定されたモーションデータに沿って速度制御されるように、速度指令を演算してサーボアンプ(28)に出力する出力演算手段(46)とを備えたことを特徴とするサーボプレスの起動位置設定装置。
  2. 入力された速度指令に基づいてサーボアンプ(28)で制御される電動サーボモータ(4) により所定速度で直動するスライド(2) を、起動してから所定時間以内で被加工材の搬入、搬送又は搬出等を完了する周辺機器(10)に同期させて連動運転し、この被加工材の打ち抜き加工を行い、この打ち抜き後に周辺機器(10)が次に動作完了するまでスライド(2) を所定位置に停止させ、起動させるサーボプレスの起動位置設定装置において、
    スライド(2) の位置を検出するスライド位置検出手段(33)と、
    スライド (2) が所定速度で下降中に急停止させた場合の惰走距離データ、スライド(2) の加速時に所定速度に達するまでに要する加速距離データ、及び、少なくとも打ち抜き加工時のスライド速度データ及び下限位置データを含むモーションデータを設定するプレスデータ設定手段(44)と、
    周辺機器(10)の送り速度データを入力する送り速度入力手段(43)と、
    スライド(2) にかかる荷重を検出する荷重検出手段(34)と、
    前記検出された荷重が増加開始するときのスライド位置をスライド位置検出手段(33)より入力し、この位置を前記被加工材の上面位置(C) として記憶する荷重発生位置検出手段(41)と、
    前記検出されたスライド位置の変化により、スライド(2) の上昇行程又は下降行程の判別を行う上昇/下降行程判別手段(37)と、
    スライド(2) の上昇行程中に周辺機器(10)に起動信号を出力するときのスライド位置と、前記上面位置(C) との上昇余裕距離( α) を設定する上方余裕量設定手段(31)と、
    前記設定されたスライド速度値、及び前記入力された送り速度データに基づいて、スライド(2) が前記記憶された上面位置(C) から前記設定された下限位置Lまで下降した後に上昇して前記上面位置(C) より前記設定された上昇余裕距離(α) だけ上方の位置に来て、起動信号が前記周辺機器(10)に出力されるまでの所要時間、及び、周辺機器(10)がこの起動信号を受けて動作完了するまでの所要時間の合計を算出し、この合計所要時間に基づいて動作完了予定時刻を演算するプレス起動時間演算手段(39)と、
    打ち抜き後、スライド(2) が上昇して前記記憶された上面位置(C) より前記設定された惰走距離データ及び加速距離データを加算した距離だけ上方の位置に来たとき停止指令を出力し、この後、時刻が前記演算された動作完了予定時刻になったときにスライド(2) を起動する制御指令を出力する起動/停止判断手段(45)と、
    この停止指令に基づいてスライド(2) が急停止するように、及びこの制御指令に基づいてスライド(2) が前記設定されたモーションデータに沿って速度制御されるように、速度指令を演算してサーボアンプ(28)に出力する出力演算手段(46)とを備えたことを特徴とするサーボプレスの起動位置設定装置。
  3. 請求項2記載のサーボプレスの起動位置設定装置において、
    前記起動/停止判断手段(45)は、時刻が前記周辺機器(10)の動作完了予定時刻になったときにスライド(2) を起動した後、スライド(2) が前記上面位置(C) より前記設定された惰走距離データだけ上方の位置に来たときに、周辺機器(10)が動作完了してない場合には、スライド(2) を非常停止させる停止指令を出力することを特徴とするサーボプレスの起動位置設定装置。
  4. 請求項1又は2記載のサーボプレスの起動位置設定装置において、
    前記荷重検出手段(34)は、前記電動サーボモータ(4) の駆動電流値から算出されるモータ出力トルクに基づいて荷重を求めることを特徴とするサーボプレスの起動位置設定装置。
  5. 電動サーボモータ(4) により所定速度で直動するスライド(2) を、被加工材の搬入、搬送又は搬出等を行う周辺機器(10)に同期させて連動運転し、この被加工材の打ち抜き加工を行い、この打ち抜き後に周辺機器(10)が次に動作完了するまでスライド(2) を所定位置に停止させ、起動させるサーボプレスの起動位置設定方法において、
    スライド (2) の加速時に所定速度に達するまでに要する加速距離データを予め設定し、
    下降行程中にスライド(2) にかかる荷重が増加開始するときのスライド位置を前記被加工材の上面位置(C) として記憶すると共に、
    打ち抜き後にスライド(2)が上昇して前記上面位置(C) より加速距離データだけ上方の位置に来たとき停止させ、
    かつ、周辺機器(10)から動作完了信号が入力されたときにスライド(2) を起動し、下降させることを特徴とするサーボプレスの起動位置設定方法。
  6. 電動サーボモータ(4) により所定速度で直動するスライド(2) を、起動してから所定時間以内で被加工材の搬入、搬送又は搬出等を完了する周辺機器(10)に同期させて連動運転し、この被加工材の打ち抜き加工を行い、この打ち抜き後に周辺機器(10)が次に動作完了するまでスライド(2) を所定位置に停止させ、起動させるサーボプレスの起動位置設定方法において、
    スライド (2) の加速時に所定速度に達するまでに要する加速距離データ及び、所定速度で下降中に急停止させた場合の惰走距離データを予め設定し、
    下降行程中にスライド(2) にかかる荷重が増加開始したとき、このときのスライド位置を前記被加工材の上面位置(C) として記憶すると共に、スライド速度及び周辺機器(10)の送り速度に基づいて、スライド(2) が前記記憶された上面位置(C) から下限位置Lまで下降した後に上昇して前記上面位置(C) より予め設定された上昇余裕距離( α) だけ上方の位置に来て、周辺機器起動信号が前記周辺機器(10)に出力されるまでの所要時間、及び、周辺機器(10)がこの周辺機器起動信号を受けて動作完了するまでの所要時間の合計を算出し、この合計所要時間に基づいて動作完了予定時刻を演算し、打ち抜き後、スライド(2) が上昇して前記記憶された上面位置(C) より予め設定された惰走距離データ及び加速距離データを加算した距離だけ上方の位置に来たとき停止させ、この後、時刻が前記演算された動作完了予定時刻になったときにスライド(2) を起動し、下降させることを特徴とするサーボプレスの起動位置設定方法。
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