JP4439348B2 - 電気サーボ式板金加工機械 - Google Patents
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Description
電気サーボモータにて駆動されるラムまたはテーブルの上下動により、ラムに保持される上金型とテーブルに保持される下金型との間でワークを加工する電気サーボ式板金加工機械において、
(a)前記ラムまたはテーブルの位置を検出する位置検出手段からの出力に基づき前記ラムまたはテーブルの移動方向を検出する移動状態検出手段、
(b)前記ラムまたはテーブルの位置を検出する位置検出手段からの出力に基づき前記ラムまたはテーブルの移動速度を演算する移動状態演算手段、
(c)前記ラムまたはテーブルの移動を指令する移動指令をサーボアンプに発信する移動指令手段、
(d)前記移動状態検出手段から得られる前記ラムまたはテーブルの移動方向および前記移動状態演算手段から得られる前記ラムまたはテーブルの移動速度と、前記ラムまたはテーブルの設定移動方向および許容移動速度とをそれぞれ比較する比較手段および
(e)この比較手段からの出力に基づき、前記移動状態検出手段から得られる移動方向と、設定移動方向とが不一致の場合、または前記移動状態演算手段から得られる移動速度が許容移動速度を超えている場合に前記電気サーボモータを強制停止させる指令信号を発信する停止制御手段を備え、
前記移動状態検出手段、移動状態演算手段、比較手段および停止制御手段を内蔵する監視装置と、前記移動指令手段を内蔵するとともに前記電気サーボモータの回転を指令する速度指令をサーボアンプに出力する制御装置とが独立して設けられ、
前記制御装置は、運転データに基づき前記監視装置に対し前記ラムまたはテーブルの動作に関する速下降許可・動作中信号、遅下降許可・動作中信号および上昇許可・動作中信号を含む許可・動作中信号をON/OFF状態で発信し、
前記監視装置は、前記許可・動作中信号を受けて、前記制御装置に対し前記ラムまたはテーブルの動作に関する速下降指令、遅下降指令および上昇指令を含む指令をON/OFF状態で発信するとともに、その時々の前記許可・動作中信号に対応する前記ラムまたはテーブルの設定移動方向および許容移動速度を選択する
ことを特徴とするものである。
A3〜A17:本実施形態の監視装置30では、その入出力制御部31に入力される信号について二重化(第1信号および第2信号)されており、両信号が一致したときのみ制御処理を実行するようにされている。したがって、これらのステップでは、各入力信号について第1入力信号と第2入力信号とが一致しているか否かが判定され、両信号が不一致の場合に異常処理を行うようにされている。
まず、非常停止釦24からの第1入力信号と第2入力信号とを読み取り(A3)、第1入力信号と第2入力信号とが一致しているか否かを判定する(A4)。そして、両信号が一致しているときには異常なしとして次のステップA5へ進み、一致していないときにはステップA17へスキップして、入力信号不一致異常発生メッセージ処理(表示装置13bへの表示および/または警報)を行ってフローを終了する。
次に、フートスイッチ(起動装置)14からの第1入力信号と第2入力信号とを読み取り(A5)、第1入力信号と第2入力信号とが一致しているか否かを判定する(A6)。そして、両信号が一致しているときには異常なしとして次のステップA7へ進み、一致していないときにはステップA17へスキップする。
次いで、NC装置13からの信号に基づき停止中であることを示す第1入力信号と第2入力信号とを読み取り(A7)、第1入力信号と第2入力信号とが一致しているか否かを判定する(A8)。そして、両信号が一致しているときには異常なしとして次のステップA9へ進み、一致していないときにはステップA17へスキップする。
次いで、NC装置13からの信号に基づき速下降許可・動作中であることを示す第1入力信号と第2入力信号とを読み取り(A9)、第1入力信号と第2入力信号とが一致しているか否かを判定する(A10)。そして、両信号が一致しているときには異常なしとして次のステップA11へ進み、一致していないときにはステップA17へスキップする。
続いて、NC装置13からの信号に基づき遅下降許可・動作中であることを示す第1入力信号と第2入力信号とを読み取り(A11)、第1入力信号と第2入力信号とが一致しているか否かを判定する(A12)。そして、両信号が一致しているときには異常なしとして次のステップA13へ進み、一致していないときにはステップA17へスキップする。
次に、NC装置13からの信号に基づき加圧許可・動作中であることを示す第1入力信号と第2入力信号とを読み取り(A13)、第1入力信号と第2入力信号とが一致しているか否かを判定する(A14)。そして、両信号が一致しているときには異常なしとして次のステップA15へ進み、一致していないときにはステップA17へスキップする。
更に、NC装置13からの信号に基づき上昇許可・動作中であることを示す第1入力信号と第2入力信号とを読み取り(A15)、第1入力信号と第2入力信号とが一致しているか否かを判定する(A16)。そして、両信号が一致しているときには異常なしとして次のステップA18へ進み、一致していないときにはステップA17へ進む。
A21〜A23:次に、フートスイッチ(起動装置)14からの入力信号がONであるか否かを判定し、ONであるときには動作順比較部38、方向比較部35および速度比較部36にそのON情報を送信し、OFFであるときには動作順比較部38、方向比較部35および速度比較部36にそのOFF情報を送信する。
A27〜A29:次いで、NC装置13からの信号に基づき速下降許可・動作中であることを示す信号がONであるか否かを判定し、ONであるときには動作順比較部38、方向比較部35および速度比較部36にそのON情報を送信し、OFFであるときには動作順比較部38、方向比較部35および速度比較部36にそのOFF情報を送信する。
A33〜A35:次いで、NC装置13からの信号に基づき加圧許可・動作中であることを示す信号がONであるか否かを判定し、ONであるときには動作順比較部38、方向比較部35および速度比較部36にそのON情報を送信し、OFFであるときには動作順比較部38、方向比較部35および速度比較部36にそのOFF情報を送信する。
B4〜B6:NC装置13からの信号に基づき停止中であることを示す信号がONであるか否かを判定する。そして、停止中信号がONの場合には、次に速下降許可・動作中信号、遅下降許可・動作中信号、加圧許可・動作中信号および上昇許可・動作中信号が全てOFFになっているか否かを判定する。ステップB4の判定において、停止中信号がOFFの場合には明らかに異常であると判断されるので、ステップB6へ進んでNC装置13の動作中信号異常処理を行ってフローを終了する。また、停止中信号がONで、かつ速下降許可・動作中信号、遅下降許可・動作中信号、加圧許可・動作中信号および上昇許可・動作中信号のいずれかの信号がONの場合にはやはり異常であると判断されるので、ステップB6へ進んでNC装置13の動作中信号異常処理を行う。
B9〜B10:NC装置13からの信号を見て、停止中信号、遅下降許可・動作中信号、加圧許可・動作中信号および上昇許可・動作中信号のいずれもOFFで、かつ速下降許可・動作中信号がONになるのを待って、NC装置13への出力信号としての速下降指令信号をONにする(図4のa点)。
B13〜B14:次いで、NC装置13からの信号を見て、停止中信号、速下降許可・動作中信号、遅下降許可・動作中信号および上昇許可・動作中信号のいずれもOFFで、かつ加圧許可・動作中信号がONになるのを待って、NC装置13への出力信号としての遅下降指令信号をOFFにするとともに、加圧指令信号をONにする(図4のc点)。
B17〜B19:NC装置13からの出力信号としての停止中信号がONになり、かつフートスイッチ14からの起動装置信号がOFFになると、監視装置30の電源がOFFになっていなければステップB5に戻る。また、監視装置30の電源がOFFの場合にはフローを終了する。
(1)フートスイッチ14からの起動信号がない状態で、NC装置13内部の故障もしくは異常により、ラム動作中信号(速下降許可・動作中信号、遅下降許可・動作中信号、加圧許可・動作中信号および上昇許可・動作中信号)が出力されていないかどうかを判定することができる。
(2)NC装置13からの動作中信号が、予め設定されたパターンと同じ順序に入力されているか、また同時に2つ以上の信号が入力されていないかを判定することができ、ラム3を予め設置されたパターン通りに作動させることができる。
C5〜C8:運転可能指令を待って、ラム移動方向検出部33においてラム移動方向を示すフラグM0をクリアする。この後、機械式ブレーキ20の保持状態を解除し、サーボ指令をONにする。
C10〜C11:NC装置13から入力される信号を見て、速下降許可・動作中信号がONになったか否かを判定し、この信号がONになったときには、ラム移動方向M0が上昇方向であるか否かを判定し、その判定結果がNO、すなわちラム移動方向が下降方向であるときにはラム3の移動方向は正常であると判断されるためステップC9に戻る。これに対して、前記判定結果がYES、すなわちラム移動方向が上昇方向であるときにはラム3の移動方向は異常であると判断されるため、ステップC16へスキップする。
C20〜C23:ステップC14の判定において、ワーク加工後の上昇許可・動作中信号がONになっていないときには、運転準備指令がOFFであるか否かを判定し、OFFの場合にはステップC9へ戻る。また、運転準備指令がOFFになったときには、サーボ動力電源がOFF状態にされ、ACサーボモータ15の出力軸に機械的に制動がかけられるとともに、サーボ指令がOFFにされる。
D5〜D9:運転可能指令を待って、速度比較部36に速下降許容速度V1、遅下降許容速度V2および上昇許容速度V3をそれぞれセットし、ラム速度演算部34に設定されているラム速度V0をクリアする。この後、機械式ブレーキ20の保持状態を解除し、サーボ指令をONにする。
D11〜D12:NC装置13から入力される信号を見て、速下降許可・動作中信号がONになったか否かを判定し、この信号がONになったときには、ラム実速度V0が速下降許容速度V1を超えているか否かを判定し、その判定結果がNO、すなわちラム実速度V0が速下降許容速度V1を超えていないときにはそのラム実速度V0が正常であると判断されるためステップD10に戻る。これに対して、前記判定結果がYES、すなわちラム実速度V0が速下降許容速度V1を超えているときには異常と判断されるため、ステップD17へスキップする。
D21〜D24:ステップD15の判定において、ワーク加工後の上昇許可・動作中信号がONになっていないときには、運転準備指令がOFFであるか否かを判定し、OFFの場合にはステップD10へ戻る。また、運転準備指令がOFFになったときには、サーボ動力電源がOFF状態にされ、ACサーボモータ15の出力軸に機械的に制動がかけられるとともに、サーボ指令がOFFにされる。
この場合、ある基準高さに対して、所定のラム位置に達するまでの当該回転型エンコーダから出力されるパルスの数をカウントすることによって、ラム3の位置を検出する。
2 テーブル
3 ラム
7 ラム駆動装置
13,13A NC装置(移動指令手段)
14 フートスイッチ
15 ACサーボモータ
20 機械式ブレーキ
21 エンコーダ
22 リニアスケール(位置検出手段)
23,23A サーボアンプ
25 動力供給電源
30 監視装置
33 ラム移動方向検出部(移動状態検出手段)
34 ラム速度演算部(移動状態検出手段)
35 方向比較部(比較手段)
36 速度比較部(比較手段)
37 判断部(停止制御手段)
Claims (2)
- 電気サーボモータにて駆動されるラムまたはテーブルの上下動により、ラムに保持される上金型とテーブルに保持される下金型との間でワークを加工する電気サーボ式板金加工機械において、
(a)前記ラムまたはテーブルの位置を検出する位置検出手段からの出力に基づき前記ラムまたはテーブルの移動方向を検出する移動状態検出手段、
(b)前記ラムまたはテーブルの位置を検出する位置検出手段からの出力に基づき前記ラムまたはテーブルの移動速度を演算する移動状態演算手段、
(c)前記ラムまたはテーブルの移動を指令する移動指令をサーボアンプに発信する移動指令手段、
(d)前記移動状態検出手段から得られる前記ラムまたはテーブルの移動方向および前記移動状態演算手段から得られる前記ラムまたはテーブルの移動速度と、前記ラムまたはテーブルの設定移動方向および許容移動速度とをそれぞれ比較する比較手段および
(e)この比較手段からの出力に基づき、前記移動状態検出手段から得られる移動方向と、設定移動方向とが不一致の場合、または前記移動状態演算手段から得られる移動速度が許容移動速度を超えている場合に前記電気サーボモータを強制停止させる指令信号を発信する停止制御手段を備え、
前記移動状態検出手段、移動状態演算手段、比較手段および停止制御手段を内蔵する監視装置と、前記移動指令手段を内蔵するとともに前記電気サーボモータの回転を指令する速度指令をサーボアンプに出力する制御装置とが独立して設けられ、
前記制御装置は、運転データに基づき前記監視装置に対し前記ラムまたはテーブルの動作に関する速下降許可・動作中信号、遅下降許可・動作中信号および上昇許可・動作中信号を含む許可・動作中信号をON/OFF状態で発信し、
前記監視装置は、前記許可・動作中信号を受けて、前記制御装置に対し前記ラムまたはテーブルの動作に関する速下降指令、遅下降指令および上昇指令を含む指令をON/OFF状態で発信するとともに、その時々の前記許可・動作中信号に対応する前記ラムまたはテーブルの設定移動方向および許容移動速度を選択する
ことを特徴とする電気サーボ式板金加工機械。 - 前記監視装置は、前記許可・動作中信号のうち1種の許可・動作中信号がON状態であるときに、2種以上の許可・動作中信号が同時にON状態であるか否かを判定することにより異常であるか否かを判定する動作順比較部を備えることを特徴とする請求項1に記載の電気サーボ式板金加工機械。
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