JP3818468B2 - 車両の駆動系の捩れ振動防止装置 - Google Patents

車両の駆動系の捩れ振動防止装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は駆動系の捩れ4次振動を抑制する車両の駆動系の捩れ振動防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、車両の駆動系はある特定の固有振動数をもっていて、エンジン回転数を上げていくと固有振動数に相当する回転数で捩れ振動を生じる。
図3は駆動系の第4次の捩れ振動を示すもので、図中、白抜きの○が駆動系のコンポーネントを表している。縦軸は捩れ角、横軸はコンポーネントの動力伝達方向を表す。
【0003】
前記コンポーネントは、左端より左側にエンジンのフライホイール、トランスミッションのドライブハブ、トランスミッションのメーンシャフト、終減速機のリダクションギヤ、タイヤとなり、第4次の捩れ振動は、クラッチのフライホイールのところではマイナス、ドライブピニオンとクラッチハブを挟んでその反対側のドライブピニオンの所で、プラスとなり、従ってフライホイールとドライブピニオンとの間で捩れ振動が起きている。
【0004】
つまり、相対的にはエンジンのフライホイールが止っているとすると、ドライブピニオンとの接続部で大きな捩れ振動が発生していることになる。
この捩れ振動は通常の車で低回転域にあることが多く、よくキャブ振動、こもり音発生の要因として指摘されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで従来はこのような捩れ4次振動が起きたとき、駆動系全体の慣性モーメントやクラッチのばね定数を代えて共振周波数を実用車速域、例えば低周波数側から外すことにより、捩れ振動を実質的に消失させるという対応が取られ、駆動系にねじり4次振動を抑制する装置は備えられていなかった。
【0006】
なお、捩れ4次振動を抑制する装置として、実公平4−30425号公報(特開昭61−162625号公報)には、クラッチハブとドライブプレートとの間に特別なダイナミックダンパを介設することによりこの捩れ振動を低減するという技術が開示されているが、係る装置はクラッチの大幅な設計変更が必要で、既設のものには適用できないという不具合がある。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みて案出されたものでその目的は従来のクラッチに大きな変更を要せずに駆動系の捩れ4次振動を抑制することが可能な車両の駆動系の捩れ振動防止装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、エンジンのクランク軸端部に配設されるフライホイールと、フライホイールの中心部に形成された凹部(軸受孔)と、該凹部に圧入された略コップ状のケーシングと、該ケーシング内に封入された粘性流体と、該粘性流体中に配設された回転部材(円盤)と、該回転部材と嵌合し前記凹部内に回転支持される変速機(トランスミッション)の入力軸(ドライブピニオン)と、前記ケーシングの開口内面と前記入力軸との間に介装され前記ケーシング内に密閉空間を形成するシール軸受とを備えたことを特徴とする。
【0009】
つまり、係る構成とすることにより、前記フライホイールと前記入力軸との間に相対速度差が生じてしまう捩れ4次振動発生時には、回転部材の表面と粘性流との間に互いに大きな摩擦力を生じさせ、この摩擦力によりフライホイールと入力軸との間の相対速度差を減少させ、そしてこの結果として、フライホイールと入力軸との相対速度差を減少させて、これら間の捩れ4次振動を抑制するのである。
【0010】
この場合、粘性流体の捩れ4次振動防止作用を通常の車の低回転域に設定すると、キャブ振動、こもり音の発生を大幅に抑制することが可能となる。
また、上記フライホイールの上記ドライブピニオンを軸支するための軸支孔を前記フライホイールの凹部としてそのまま利用すれば、何等加工を要することなく、凹部を構成することができ、また、組立、メンテナンスも従来通りとすることができるからである。
【0011】
さらに、前記粘性流体との摩擦抵抗による捩れ4次振動の低減効果は前記回転体の表面積に比例するため、捩れ4次振動を抑制し得る摩擦力を生じさせることが可能で、且つ前記凹部内に収容することが可能であれば、上記回転を円盤に限らず、他の形状の回転体、例えば、前記軸部外周から径方向外方に延びた腕状部材、半円盤又はカップ状部材とすることも可能である。
【0012】
また本発明のように、前記凹部に断面略コップ状のケーシングを圧入し、このケーシング内に前記粘性流体を封入すれば、前記クランク軸端面とのシール性を向上することが可能となり、その信頼性を一層向上することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施の形態を添付図面を参照して例示的に詳述する。
図2はクラッチ1の構造を示す断面図で、クラッチ1はエンジン(図示せず)クランク軸2の動力をトランスミッション3に伝えるクラッチディスク4と、クラッチディクク4をクランク軸2と一体のフライホイール5に圧着させるプレッシャプレート6より成り、クラッチペダル(図示せず)を開放しているときはアイボルト7のピン8を支点としてプレッシャスプリング9のばね力によりプレッシャプレート6がクラッチディスク4をフライホイール5に圧着させ、このフライホイール5に圧着されたクラッチディスク4がフライホイール5とともに回転してトランスミッション3のドライブピニオン10に動力を伝えるように構成されている。
【0014】
そして、クラッチペダル(図示せず)の踏み込みによりクラッチブースター(図示せず)を作動したときはレリーズフォーク11が作動してこのレリーズフォーク11がレリーズベアリング12を押し出し、このレリーズベアリング12の外側と連なるストラッププレート13により、クラッチカバー14と結合しているプレッシャープレート6が引き戻される。このため、クラッチディスク4とフライホイール5との間に隙間が生じ、トランスミッション3に対する動力の伝達が断たれる。
【0015】
さて上記クラッチ1を備える車両の駆動系の捩れ4次振動を低減するため、図1に示すように、前記フライホイール5の軸心部、具体的にはドライブピニオン10の入力側端部10aを軸支するためのボス5aの軸支孔5b(凹部)5bに粘性流体S、好ましくはシリコーンを封入する一方、前記ドライブピニオン10の入力側端部10aにこの軸支孔5b内に延びる軸部15を一体的に且つ同軸的に取付け、そしてこの軸部15にドライブピニオン10とフライホイール5間に発生する捩れを抑制するための回転部材16が取り付けられる。
【0016】
この回転部材16は、前記軸部15と一体となって軸部15と伴に回転する円盤より構成され、上記ドライブピニオン10とフライホイール5との間に相対速度差が生じたとき、上記シリコーン等から成る粘性流体Sの摩擦により相対速度差が減少されるよう構成されている。
【0017】
つまり、係る構造とすることにより、前記フライホイール5と前記ドライブピニオン10との間に相対速度差が生じてしまう捩れ発生時、このまま捩れを許容すると捩れ4次振動が発生して、キャブのこもり音が悪化してしまうという虞があるが、係る構成として回転部材16の表面、及び軸部15の表面に大きな摩擦力を作用させ、この摩擦力によりフライホイール5とドライブピニオン10との間の相対速度差をなくし、これにより、フライホイール5とドライブピニオン10との間の捩れ振動を抑制するのである。この結果、エンジンのフライホイール5とドライブピニオン10とは互いにほぼ連れ回る状態となり、振動は大幅に抑制される。もちろんエンジン回転数がこの捩れ4次振動の発生しないエンジン回転数となると、フライホイール5とドライブピニオン10との間の相対速度差はなく、互いが連れ回りする回転状態となる。
【0018】
従って、前記粘性流体Sの捩れ振動防止作用を通常の車の低回転域、例えば、500〜800rpmに設定すると、キャブ振動、こもり音の発生を防止することが可能となり、キャブの静粛性を飛躍的に向上することが可能となる。
【0019】
ここで前記フライホイール5の軸支孔5bを前記粘性流体Sを封入する凹部としたのは、この軸支孔5bの一方の開口がクランク軸2の端面によって閉止され、また、軸支孔5bの他方の開口が軸支孔5bに嵌合するドライブピニオン10の入力側端部10aと、この入力側端部10aと軸支孔5b内面との間に介設するシール軸受17によって閉止する密封空間を区画しており、何等加工を必要とせずに前記粘性流体Sの封入することができるからである。
【0020】
また、係る場合に、図1に示すように凹部15内に断面略コップ状のケーシング18を圧入し、このケーシング18内に前記したシリコーン等の粘性流体Sを封入すれば、前記クランク軸2端面とのシール性をより一層向上することが可能となるため、その信頼性を飛躍的に向上することができる。
【0021】
また、前記ドライブピニオン10に対する前記軸部15の取付け構造は、ドライブピニオン10の入力側端部内に、スプライン嵌合孔10bを、一方、軸部15にはこのスプライン嵌合孔10bに嵌合するスプライン嵌合軸部15aを形成しておいて、両者をスプライン結合する構造でも、また、前記ドライブピニオン10の入力端部にクランク軸2の回転方向と逆の逆ねじのねじ孔(図示せず)を、前記軸部15にこのねじ孔に螺入して締結する雄ねじ部(図示せず)を形成しておいて、両者を締結するとしても構わない。
【0022】
ここで本実施形態では、前記粘性流体Sとの間で摩擦力を発生する回転体を円盤で構成する説明をしたが、前記粘性流体Sに対する摩擦抵抗は回転体の表面積に比例するため、捩れ4次振動を抑制し得る摩擦力が生じ、且つ前記軸支孔に収容し得る大きさであれば、他の形状、例えば、前記軸部15外周から径方向外方に延びた腕状部材、半円盤又はカップ状の形状としても構わない。
【0023】
また、前記粘性流体Sとしてシリコーンを用いたが、シリコーンを主体とする粘性流体Sでも、また、シリコーンと同等の物性であれば他の粘性流体S(例えば石油系作動油)でも勿論、構わない。
【0024】
【発明の効果】
以上、詳述したことから明らかなように請求項1記載の発明によれば、前記フライホイールと入力軸との間に相対速度差が生じてしまう捩れ4次振動発生時において、回転部材表面と粘性流体とに互いに大きな摩擦力を生じさせることができ、この摩擦力によりフライホイール入力軸との間の相対速度差を減少することができる。そしてこれによりフライホイールと入力軸との間の捩れ振動を抑制する。従って、粘性流体による捩れ振動防止作用を通常の車の低回転域に設定すれば、キャブ振動、こもり音の発生を抑制することができ、キャブの静粛性を大幅に改善することができる。また、本発明によれば、前記クランク軸端面とのシール性を向上することが可能となるため、信頼性を飛躍的に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るクラッチの要部詳細断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るクラッチの断面図である。
【図3】車両の駆動系に生じる捩れ4次振動発生時の捩れ角とコンポーネントとの関係を示す振動モード図である。
【符号の説明】
2 クランク軸
3 変速機
5 フライホイール
5a 軸支孔(凹部)
10 ドライブピニオン(入力軸)
16 回転部材
S 粘性流体

Claims (1)

  1. エンジンのクランク軸端部に配設されるフライホイールと、該フライホイールの中心部に形成された凹部と、
    該凹部に圧入された略コップ状のケーシングと、
    該ケーシング内に封入された粘性流体と、
    該粘性流体中に配設された回転部材と、
    該回転部材と嵌合し前記凹部内に回転支持される変速機の入力軸と、
    前記ケーシングの開口内面と前記入力軸との間に介装され前記ケーシング内に密閉空間を形成するシール軸受とを備えたことを特徴とする車両の駆動系の捩れ振動防止装置。
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