JP3818111B2 - 防水型電池収納体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯型電子機器などに搭載される防水型電池収納体に関し、より具体的には、蓋体とケース本体との係止および係止の解除機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、携帯型電子機器の多くは乾電池などの電池を電源としており、機器本体に電池を収納する電池収納体を備えているものが多い。これらのうち、水廻りで使用される携帯型電子機器や屋外で使用される携帯型電子機器では、内部の電池や電子部品に水分が付着しないように防水構造を備える必要がある。このため、種々の防水型電池収納体が考案あるいは実用化されている。
【0003】
ここで、一般的な防水型電池収納体の構造について見てみると、通常、防水型電池収納体は、内部に電池を収納するための電池収納室およびその上面に設けられた電池を出し入れするための開口を備えたケース本体と、この開口を塞ぐようにケース本体に取付けられる蓋体とから構成されている。この蓋体とケース本体の取付け方法としては、たとえばねじ込み式のものがある。このねじ込み式の防水型電池収納体では、蓋体とケース本体とが螺合することにより固定され、防水機能を発揮する弾性部材であるOリングが蓋体とケース本体との嵌合面に介挿されている。
【0004】
しかしながら、上述のねじ込み式の防水型電池収納体では、蓋体とケース本体とを螺合させるために蓋体の形状およびケース本体の開口周縁の形状をともに正円形状とする必要があり、これではいたずらに電池収納体が大型化する。また、必然的に電池収納体の形状が決まってしまうため、設計の自由度も乏しくなってしまう。さらには、蓋体を開閉するために作業者が何度も蓋体を回転させる必要があるため作業が煩雑になりがちで、強く閉め過ぎた場合には容易に開けることができなくなってしまう。
【0005】
このため、十分な防水機能を備えた上で、ワンタッチ動作で蓋体の開閉が行なえる防水型電池収納体が考案されている。以下、このワンタッチ動作で蓋体の開閉が行なえる防止型電池収納体の一例を図を参照して説明する。図8は、従来の防水型電池収納体の全体斜視図であり、図9は、この防水型電池収納体の蓋体の係止爪の動作を説明するための動作説明図である。
【0006】
まず、図8を参照して、従来の防水型電池収納体の構造について説明する。防水型電池収納体は、前述の通り2つの箇体から構成されている。第1の箇体であるケース本体400は、内部に電池300を収納するための電池収納室401を備えており、さらにその上面には電池300を出し入れするための開口402を備えている。一方、第2の箇体である蓋体500は、ケース本体400に設けられた開口402を塞ぐようにケース本体400に着脱自在に取付けられる。
【0007】
蓋体500の相対する側面には、蓋体500とケース本体400とが互いに係止されるように蓋体側係止部である係止爪543a,545a(図9参照)が設けられている。また、ケース本体400の所定の位置には、この蓋体500の係止爪543a,545aが嵌め込まれるケース本体側係止部である係止凹部423a,425a(一部図示省略)が設けられている。蓋体500に設けられた係止爪543a,545aがケース本体400側の係止凹部423a,425aに嵌め込まれることで蓋体500がケース本体400に取付けられる。以下、この蓋体がケース本体に取付けられた状態を閉状態といい、蓋体がケース本体から取外された状態を開状態という。
【0008】
蓋体500とケース本体400との嵌合面には弾性部材であるOリング(図示せず)が介挿されており、Oリングが蓋体500によってケース本体400に押圧封止されることで水密構造をとっている。このOリングは、蓋体500側の嵌合面に取付けられていてもよいし、ケース本体400側に取付けられていてもよい。なお、この弾性部材にも種々の形態および組み付け方法が提案されており、たとえば上述のOリングによるものや蓋体などに直接シール材をインサート成形することにより形成されたものなど、多種多様な弾性部材が存在する。
【0009】
前述の蓋体500に設けられた係止爪543a,545aのうち一方の係止爪543aは可動式となっており、使用者が蓋体500の上面に設けられた開閉操作部531を操作することで蓋体500側面から突出したり、蓋体500に収納されたりする。これは、係止爪543aがバネなどの弾性体により付勢されることで実現される。他方の係止爪545aは、蓋体500に固定されている。この固定式係止爪545aは、蓋体500の成形時に同時に突出形成されたもので、前述の可動式係止爪543aとは異なり、蓋体500の開閉動作に関係なく常に蓋体500の側面から突出して位置している。
【0010】
以上の構造を踏まえた上で、蓋体500の開閉動作について、図9を参照して説明する。図9(a)は、蓋体500の可動式係止爪543aが蓋体500側面から突出した状態であり、図9(b)は、蓋体500に収納された状態である。蓋体500の上面には可動式係止爪543aと連動する開閉操作部531が設けられており、この開閉操作部531を使用者が指で引いたり離したりすることで、可動式係止爪543aを蓋体に収納したり、突出させたりすることが可能になっている。
【0011】
これにより、蓋体500が閉状態にある場合に蓋体500をケース本体400から取外すときには、使用者が開閉操作部531を手前に引くことで蓋体500とケース本体400の係止が解除される。さらには、操作部531を手前に引っ張ることで蓋体500の可動式係止爪543aが設けられた方の端辺がケース本体400から浮き上がり、蓋体500が傾斜する。これによって、蓋体500が取外せるようになる。
【0012】
また、開状態から蓋体500をケース本体400に取付ける場合には、ケース本体400に蓋体500を押し当てることで可動式係止爪543aが付勢バネによって蓋体500内に引っ込むため、容易に取付けることができる。以上の構造とすることで、ワンタッチ動作で蓋体の開閉が行なえる防水型電池収納体が実現される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構成の防水型電池収納体であっても、防水のための弾性部材がケース本体と蓋体の間に介挿されているため、蓋体の着脱が固くて取外しにくい場合が多い。これは、電池収納室が密閉されているために内部と外部の気圧差によって発生する場合や、嵌合面に水滴が浸入することなどで起こる。
【0014】
これを解決するために、たとえば、電池の電気的取出しを行なうスプリング端子を用いて蓋体が開く方向へと内部から強めに蓋体を押圧する方法が取られていた。しかしながら、この方法では、蓋体を取外すときに蓋体が大きく飛び跳ねてしまうことが多く、さらには電池が飛び出してしまうこともあり、操作性が非常に悪かった。また、電池が収納されていない状態で蓋体を開ける場合には、スプリング端子の押圧力が蓋体に伝わらないため、蓋体の着脱が困難であった。
【0015】
そこで、本発明の目的は、ワンタッチ動作で蓋体の着脱が可能な防水型電池収納ケースにおいて、蓋体の飛び跳ねや電池の飛び出しがなく、蓋体の開閉動作が容易に行なえる優れた操作性の防水型電池収納体を提供するとともに、電池が収納されていない場合にも容易に蓋体の開閉が行なえる防水型電池収納体を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の防水型電池収納体は、電池を挿入するための開口を有し、内部に電池が収納される電池収納室を含むケース本体と、ケース本体に嵌合することにより開口を塞ぐ蓋体と、ケース本体と蓋体との嵌合面に介挿されて押圧されることにより電池収納室を外部から水密に密閉する弾性部材と、蓋体の装着時において、蓋体をケース本体に係止する複数の係止手段と、蓋体を開口面に対して傾斜させる蓋体傾斜手段とを備える。複数の係止手段の各々は、ケース本体に設けられたケース本体側係止部と、蓋体に設けられた蓋体側係止部とをそれぞれ含む。蓋体は、係止手段の解除を行なうためのレバーと、レバーと連動して回転運動を行なうカムとを有する。カムは、蓋体側係止部のそれぞれに当接する複数の当接片をその周縁に有する。本防水型電池収納体においては、蓋体の取外し時において、レバーの移動に合わせてそれぞれの当接片がそれぞれの蓋体側係止部と時間差をもって当接し、これにより、複数の係止手段の係止が互いに時間差をもって解除され、この時間差の間に蓋体傾斜手段によって蓋体が開口面に対して傾斜させられる。
【0017】
本構成の防水型電池収納体とすることで、固く閉じた蓋体を容易に取外すことが可能となり、さらには従来のように蓋体が飛び跳ねたり電池が飛び出したりすることがなくなる。具体的には、複数の係止手段が時間差をもって外れ、かつその時間差の間に蓋体が蓋体傾斜手段によって傾斜させられることで、一度に蓋体が外れることがないため上記の効果が得られるようになる。つまり、まず複数の係止手段のうち一部の係止手段が解除され、つづいて蓋体が蓋体傾斜手段によって傾斜させられ、この後すべての係止手段の解除が行なわれるようにすることで、蓋体の飛び跳ねが防止される。なお、蓋体が内部にカムを備えることで、時間差をもった係止手段の解除が実現される。さらには、蓋体が内部にカムを備えることで、レバーをスライドさせる一度の作業で、レバーの回転量に合わせてカムが回転し、時間差をもって複数の係止手段が外れることとなるため、操作性に優れたものとなる。
【0020】
上記本発明の防水型電池収納体は、たとえば、蓋体傾斜手段は、蓋体の装着時において蓋体をその取外し方向に向かって押圧する弾性体からなることが好ましい。
【0021】
本構成のように、蓋体傾斜手段をバネなどの弾性体によって構成することで、容易に設けることができる。この蓋体傾斜手段には、電池のスプリング端子を用いた場合も含まれるが、特に電池収納室のデッドスペースに弾性体を別途設けることで、機器の小型化が可能となり、設計の自由度も増す。
【0022】
上記本発明の防水型電池収納体は、たとえば、ケース本体は、開口の周縁にレバーを案内するための突出片を有し、突出片はその一部に段差部を含み、蓋体傾斜手段は、段差部とレバーとによって構成され、レバーの移動により段差部にレバーが乗り上がることで蓋体が傾斜するようにしてもよい。
【0023】
本構成は、ケース本体にレバーを案内する突出片を設け、この突出片の一部を段差形状とすることにより、蓋体を取外すために作業者がレバーをスライドさせたときにこの段差部分をレバーが乗り上げるようにすることで、蓋体を傾斜させるものである。これにより、上述の弾性体を設けることなく蓋体を蓋体が外れる方向に傾斜させることが可能となるため、防水型電池収納体の構造の簡素化および製造の簡略化が図られる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図を参照して説明する。
【0025】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における防水型電池収納体の閉状態における全体斜視図であり、図2は、開状態における全体斜視図である。また、図3は、蓋体が閉まった状態での防水型電池収納体の図1中A−A′面における概略断面図であり、図4は、蓋体の分解斜視図、図5は、蓋体の係止爪の動作を説明するための動作説明図である。
【0026】
(防水型電池収納体の構造)
まず、図1〜図3を参照して、本発明の実施の形態1における防水型電池収納体の構造について説明する。本実施の形態の防水型電池収納体は、上述の従来例と同様に、ケース本体100と蓋体200の2つの箇体を備えている。ケース本体100は、電池300を出し入れするための開口102を備えた容器形状を成し、電池を収納するための電池収納室101を備えている。また、蓋体200はこのケース本体100に着脱自在取付けられ、その閉状態において開口102を塞ぐように取付けられる。
【0027】
(蓋体の構造)
次に、図4を参照して蓋体の構造について説明する。なお、図4は蓋体を上下反転させた状態での分解斜視図である。蓋体200はその側面に設けられた係止爪243a,245aを蓋体200から突出させたり、蓋体200内に収納させたりするための機構を内部に備えている。蓋体200は上カバー210と下カバー220とを備え、これらカバーに挟まれるようにカム241、蓋体側係止部である2つの係止体243,245、および係止体243,245とカム241との間に配置されそれぞれに当接する2つの付勢バネ244,246が組み付けられる。係止体243,245は、それぞれ係止爪243a,245aをその端部に備え、また付勢バネ244,246に当接する当接面243b,245bを備えている。
【0028】
蓋体200上面に取付けられる開閉操作部230は円板形状を有しており、その円周上の一部に使用者が蓋体200の開閉時に操作するための回転レバー231が形成されている。前述のカム241は、上カバー210を挟んで開閉操作部230にピン形状のカム軸242によって取付けられる。これにより、開閉操作部230の回転運動に連動してカム241が回転する仕組みとなっている。
【0029】
下カバー220の下面周縁には、ケース本体100との嵌合面221が下カバー220を段差形状とすることで設けられており、この嵌合面221にはOリング250が取付けられる。また、下カバー220の下面には、電池の端子と接触する金属の板からなる電極板222が取付けられている。
【0030】
(ケース本体の構造)
図2を参照して、ケース本体100は、前述の通り内部に電池300が収納される電池収納室101を備えた容器形状を成し、その上面には電池300を出し入れするための開口102を備えている。この開口102周縁には、蓋体200との嵌合面が段差形状を設けることで形成されている。
【0031】
ケース本体100の内壁面の所定位置には、閉状態において上述の蓋体200の係止爪243a,245aと係止するケース本体側係止部である係止凹部123a,125a(一部図示省略)が設けられている。また、この係止凹部123a,125aの上方には、蓋体200をケース本体100に取付ける際に蓋体200の係止爪243a,245aを案内する溝124,126が設けられている。
【0032】
電池収納室101のデッドスペースには、蓋体200の装着時に蓋体200が取外される方向へと蓋体200を押圧する蓋体傾斜手段である押圧ピン110および付勢バネ111とが設けられている(図3参照)。この押圧ピン110は、付勢バネ111によって付勢されることで、閉状態において蓋体200を押圧する。
【0033】
(係止爪の動作)
次に、蓋体200に設けられた係止爪243a,245aの動作について説明する。図5(a)は開閉操作部230が自在である状態を示しており、この場合には係止爪243a,245aは蓋体200から突出している。
【0034】
図5(b)は、使用者によって開閉操作部230の回転レバー231がわずかに回転された状態を示しており、このとき開閉操作部230の回転運動がカム241に伝わることでカム241もわずかに回転し(図中半時計回り方向)、係止体の当接面243bを押す。係止体243は、付勢バネ244によってこのカム241の押圧方向とは反対側に向かって付勢されているが、カム241の押圧力がまさることで付勢バネ244が収縮し、係止体243が図中矢印B方向へとスライドする。これにより、係止爪243aが蓋体200内部へと収納される。
【0035】
図5(c)は、さらに回転レバー231が回転された状態を示しており、このときもう一方の係止体245の当接面245bがカム241によって押圧される。上述の係止体243と同様に、この係止体245も付勢バネ246によってカム241の押圧方向とは反対側に向かって付勢されているが、カム241の押圧力がまさることで付勢バネ246が収縮し、係止体245が図中矢印C方向へとスライドする。これにより、係止爪245aが蓋体200内部へと収納される。
【0036】
以上により、蓋体200に設けられた2つの係止爪243a,245aが開閉操作部230の回転量にあわせて別個に時間差をもって蓋体200に収納される。なお、この時間差は、カム241から突出して形成された当接片241a,241bの形状の差によってもたらされるものである。また、使用者が回転レバー231を回転させた後にこの回転レバー231を離した場合には、付勢バネ244,246によって回転操作部230が図5(a)の自在の状態へと戻る。
【0037】
(蓋体の開閉動作)
上述の係止爪243a,245aの動作を踏まえた上で、蓋体200のケース本体100への取付け動作および取外し動作について説明する。まず、蓋体200をケース本体100へ取付ける場合には、蓋体200の開閉操作部230が上側に位置する状態でケース本体100の開口102に蓋体200を押し当てる。このときケース本体100の所定位置に設けられた溝124,126に蓋体200の係止爪243a,245aが当接することで係止爪243a,245aが蓋体200内部側へと移動する。さらに、蓋体200をケース本体100へと押しこむことで、係止爪243a,245aがケース本体100の係止凹部123a,125aにまで到達し、係止爪243a,245aが再び蓋体200から突出することでこの係止凹部123a,125aとそれぞれ係止され、蓋体200の装着が完了する。なお、このときケース本体100のデッドスペースに設けられた押圧ピン110は、蓋体200に押し下げられた状態となる。
【0038】
次に、蓋体200をケース本体100から取外す場合には、蓋体200の回転レバー231を回転させ、係止爪243a,245aが上述の時間差をもった係止の解除動作を行なうようにする。わずかに回転レバー231を回転させることで、片側の係止爪243aとケース本体100の係止凹部123aの係止を解除する。この時点で、ケース本体100に設けられた押圧ピン110によって蓋体200が外側に向かって押圧されているため、蓋体200が傾斜する。さらに、回転レバー231を回転させることで、反対側の係止爪245aとケース本体100の係止凹部125aとの係止も解除され、完全に蓋体200がケース本体100から取外された状態となる。
【0039】
(効果)
上記構成の防水型電池収納体とすることで、係止手段の係止の解除が時間差をもって行なわれるため、蓋体の飛び跳ねおよび電池の飛び出しを防止することが可能となる。これにより、蓋体の開閉を行なう場合の操作性が向上する。さらには、蓋体が外れやすくなるように蓋体をケース本体側から外側に向かって押圧する手段を、従来の電池のスプリング端子ではなく、別途電池収納室のデットスペースに設けることで、電池が収納されていない場合にも蓋体を容易に取外すことが可能となる。
【0040】
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2におけるケース本体の構造を説明するための斜視図であり、図7は、蓋体を取外す場合の動作を説明するための図6中矢印D方向から見た動作説明図である。なお、上述の実施の形態1と同様の部分については図中同じ符号を付し、その説明は省略する。
【0041】
(防水型電池収納体の構造)
本実施の形態における防水型電池収納体の蓋体の形状は、上述の実施の形態1と全く同一である。他方、ケース本体の形状が上述の実施の形態1と異なる。図6に示したように、ケース本体100は、その開口102の周縁に蓋体200の回転レバーを案内するための突出片130が形成されている。この突出片130上面の所定の位置には段差部131が設けられている。また、電池収納室101内の形状も異なり、押圧ピンや付勢バネは設けられていない。なお、電池収納室101の内壁面にはスリット140が設けられており、これは蓋体200の落下を防止し、挿入される電池300の位置決めを行なうためのものである。
【0042】
(蓋体の取外し動作)
次に、図7を参照して、本実施の形態の防水型電池収納体において、蓋体を取外す場合の動作を説明する。図7(a)は、蓋体200が閉状態にある場合を示している。このとき、本実施の形態における蓋体傾斜手段である蓋体200の回転レバー231とケース本体100の段差部131とは、互いに押し合うことがないように位置している。またこのとき、蓋体200の係止爪243a,245aはともに係止状態にあり、それぞれケース本体100の係止凹部123a,125aに係止されている。
【0043】
次に、図7(b)は、回転レバー231が使用者によってわずかにスライドされた状態を示している。この場合、上述の実施の形態1において説明したように、回転レバー231がわずかにスライドすることで一方の係止爪243aの係止が解除される。これと同時に、回転レバー231と突出片130の段差部131とが接触する。この結果、蓋体200はケース本体の開口102面から傾いた状態となる。
【0044】
さらに、回転レバー231をスライドさせた状態を図7(c)に示す。この状態において、蓋体200の回転レバー231は完全に突出片130の段差部131を乗り越えると同時に、他方の係止爪245aの係止も解除されることで蓋体200ケース本体100からの取外しが完了する。
【0045】
(効果)
上記構成の防水型電池収納体とすることで、係止手段の係止の解除が時間差をもって行なわれるため、蓋体の飛び跳ねおよび電池の飛び出しを防止することが可能となると同時に、押圧ピンを形成することなく、固く閉じた蓋体を取外すことが可能となる。これにより、蓋体の開閉作業が容易化した上に、防水型電池収納体の構造の簡素化および製造の簡略化が図られる。
【0046】
上述の実施の形態では、電池収納室を水密とするための弾性部材にOリングを用いた場合を例示しているが、これはより高い水密性を確保するために選択したものであり、特にこれに限定されるものではない。上述したように、シール材をインサート成形により蓋体やケース本体に形成したものや、シート状のシール材の外周部が露出するように板材の部材などで蓋体やケース本体に挟み付けられたものなど、どのようなものであってもよい。
【0047】
また、上述の実施の形態では、電池を出し入れするための開口が長円形状となっているが、特にこれに限定されるものではなく、正円形状であっても多角形状であってもよい。しかし、より高い水密性を確保するためには正円形状または長円形状が好ましい。
【0048】
なお、本発明の防水型電池収納体が利用される携帯型電子機器としては、たとえば、ラジオ、携帯電話、懐中電灯、カメラ、シェイバー、ドライヤー、ネブライザーなど多種多様のものが考えられる。
【0049】
したがって、今回開示した上記各実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、ワンタッチ動作で蓋体の脱着が可能で、かつ蓋体の飛び跳ねや電池の飛び出しがなく、開閉動作が容易に行なえる優れた操作性の防水型電池収納体を提供することが可能となり、さらには、電池を収納していない場合にも容易に蓋体の開閉を行なうことができる防水型電池収納体を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における防水型電池収納体の蓋体が閉まった状態での全体斜視図である。
【図2】 本発明の実施の形態1における防水型電池収納体の蓋体が開いた状態での全体斜視図である。
【図3】 本発明の実施の形態1における防水型電池収納体の蓋体が閉まった状態での図1中A−A′面における概略断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態1における防水型電池収納体の蓋体の分解斜視図である。
【図5】 本発明の実施の形態1における防水型電池収納体の蓋体に設けられた係止爪の動作を説明するための動作説明図である。
【図6】 本発明の実施の形態2における防水型電池収納体のケース本体の斜視図である。
【図7】 本発明の実施の形態2における防水型電池収納体の蓋体の取外し動作を説明するための図6中矢印D方向から見た動作説明図である。
【図8】 従来のワンタッチ動作の防水型電池収納体の構造を説明するための全体斜視図である。
【図9】 従来のワンタッチ動作の防水型電池収納体の蓋体に設けられた係止爪の動作を説明するための動作説明図である。
【符号の説明】
100 ケース本体、101 電池収納室、102 開口、110 押圧ピン、111 (押圧ピンの)付勢バネ、123a,125a 係止凹部、124,126 溝、130 突出片、131 段差部、140 スリット、200 蓋体、210 上カバー、220 下カバー、221 嵌合面、222 電極板、230 開閉操作部、231 回転レバー、241 カム、241a,241b当接片、242 カム軸、243,245 係止体、243a,245a 係止爪、243b,245b 当接面、244,246 (係止体の)付勢バネ、250 Oリング、300 電池。
Claims (3)
- 電池を挿入するための開口を有し、内部に電池が収納される電池収納室を含むケース本体と、
前記ケース本体に嵌合することにより、前記開口を塞ぐ蓋体と、
前記ケース本体と前記蓋体との嵌合面に介挿されて押圧されることにより、前記電池収納室を外部から水密に密閉する弾性部材と、
前記蓋体の装着時において、前記蓋体を前記ケース本体に係止する複数の係止手段と、
前記蓋体を前記開口面に対して傾斜させる蓋体傾斜手段とを備え、
前記複数の係止手段の各々は、前記ケース本体に設けられたケース本体側係止部と、前記蓋体に設けられた蓋体側係止部とをそれぞれ含み、
前記蓋体は、前記係止手段の解除を行なうためのレバーと、前記レバーと連動して回転運動を行なうカムとを有し、
前記カムは、前記蓋体側係止部のそれぞれに当接する複数の当接片を周縁に有し、
前記蓋体の取外し時において、前記レバーの移動に合わせて前記それぞれの当接片が前記それぞれの蓋体側係止部と時間差をもって当接し、これにより、前記複数の係止手段の係止が互いに時間差をもって解除され、この時間差の間に前記蓋体傾斜手段によって前記蓋体が前記開口面に対して傾斜させられる、防水型電池収納体。 - 前記蓋体傾斜手段は、前記蓋体の装着時において前記蓋体をその取外し方向に向かって押圧する弾性体からなる、請求項1に記載の防水型電池収納体。
- 前記ケース本体は、前記開口の周縁に前記レバーを案内するための突出片を有し、
前記突出片はその一部に段差部を含み、
前記蓋体傾斜手段は、前記段差部と前記レバーとによって構成され、
前記レバーの移動により前記段差部に前記レバーが乗り上がることで前記蓋体が傾斜する、請求項1に記載の防水型電池収納体。
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