JP4180879B2 - 防水型カメラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は防水型カメラに関し、詳しくは、カメラの筐体開口部を開閉する開閉蓋の取付け構造(防水構造)関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、雨天下や水中で使用するために防水機能を備えたカメラ、すなわち防水型カメラが開発され、広く使用されている。その一例としての防水型デジタルカメラは、小型化され携帯に便利であり、また撮影した画像データをパソコンに転送して各種のデータ処理を行って得られる画像データをプリンタで印刷画像としたり、ディスプレイに表示させたり、ユーザが利用しやすいファイルとして格納したりすることができるので、屋内・屋外を問わず様々な環境下で、また各種の分野に広く利用されている。
【0003】
防水型デジタルカメラの構造に関しては、たとえば以下の(1),(2)に示すような提案がなされている。
(1)カメラ外周を形成するカバーを2体に分割、開閉可能とし、この分割部のパッキンをラジアル方向にチャージさせる防水型カメラにおいて、パッキン取り付け側カバーのパッキン取り付け部であるアンダーカット部を一体で形成するためのパーティングを、カバー開口部の短辺側であるヒンジ側と開閉爪側とに設定することで、部品点数を増やすことなくパッキンチャージ力を管理可能としたもの(特許文献1参照)。
(2)メモリカードや電池など複数のアクセサリが収納される収納部を、一つの防水蓋で閉鎖するように構成することで、防水機能を要するスペースを減らし、部品点数を削減するようにしたもの(特許文献2参照)。
【0004】
しかしながら、上記(1),(2)の構造では、カバー開閉蓋の回動中心部であるヒンジ部(支軸部)に製作誤差がある場合、これに起因する上記ヒンジ部の位置ずれや変形が発生する結果、パッキンチャージ力(パッキンによるシール機能)が不均一となり、充分な防水機能が得られなくなる可能性がある。
【0005】
特開2001−13568号公報
【特許文献2】
特開2001−21979号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
したがって本発明の目的は、防水性を高めた防水型カメラを提供することにあり、防水型カメラにおいて、筐体開口部を開閉する開閉蓋の取付け構造を改良することにより、上記開閉蓋の回動開閉中心部である支軸部等の製作精度をそれほど高度に管理することなく確実に、パッキンによる開閉蓋の防水性を向上させることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、筐体開口部の開閉蓋を支軸を中心に回動開閉自在となし、筐体と開閉蓋との隙間にリング状パッキンを挿入することにより開閉蓋を防水構造とした防水型カメラであって、開閉蓋の回動中心部に貫通孔を形成し、筐体の適所に軸体を位置を固定して設け、前記軸体にレバーの長手方向中央部を係止し、該レバーの一端部に軸受を設けるとともに、筐体に形成された凹部に前記レバーの他端部を、該他端部と前記凹部との間に適宜寸法の隙間を形成した状態で挿入して、前記レバーが前記軸体を支点として揺動できるように構成し、開閉蓋に形成された前記貫通孔に前記支軸を挿入して前記軸受で支持し、前記レバーの揺動操作により、開閉蓋をその回動半径方向に所定量調整移動させた状態で筐体開口部を閉鎖しうるようにしたことを特徴とする防水型カメラである。
【0008】
また本発明は、開閉蓋の回動中心部に形成された貫通孔は、長手方向が開閉蓋の回動半径方向に平行な長穴であることを特徴とする。
【0012】
さらに本発明は、開閉蓋にアンダーカット溝を環状に形成し、該アンダーカット溝にリング状パッキンを挿入し、筐体には、直径が該筐体の内側から外側に向かって増大する押圧斜面を環状に形成し、開閉蓋により筐体開口部を閉鎖したときに、リング状パッキンが押圧斜面と、アンダーカット溝の内面とで加圧されることにより、開閉蓋が防水構造となることを特徴とする。
【0013】
またさらに本発明は、当該防水型カメラが防水型デジタルカメラであり、前記開閉蓋は、メモリカード挿入用のカードスロット部と、各種電池を装填するための電池室とを覆う電池蓋であることを特徴とする。
【0014】
またさらに一方本発明は、当該防水型カメラが防水型デジタルカメラであり、前記開閉蓋は、筐体に内蔵された外部出力端子を覆う端子蓋であることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
第1の実施の形態(本発明の防水型カメラには当たらない参考例である。
図1は防水型デジタルカメラの外観を示す正面側斜視図、図2はその背面側斜視図である。図3はこの防水型デジタルカメラの要部構造を示す平面断面図であって、電池室に円柱型電池が装填されているときのものである。
【0016】
この防水型デジタルカメラ100は、図3に示すように、筐体(外装カバー)40に形成された開口部を開閉する開閉蓋としての電池蓋32を、支軸47を中心に回動開閉自在となし、筐体40と電池蓋32との隙間に、リング状パッキンであるOリング43を挿入することにより、電池蓋32を防水構造としたものである。そして、この防水型デジタルカメラ100では、電池蓋32の回動中心部に、長手方向が電池蓋32の回動半径方向に平行な長穴48を形成し、該長穴48に支軸47を挿入するとともに、該支軸47を筐体40の適所に位置を固定して設けることにより、電池蓋32を長穴48の長手方向に所定量調整移動させた状態で筐体40の開口部を閉鎖しうるように構成されている。
【0017】
また、この防水型デジタルカメラ100では、電池蓋32にアンダーカット溝45を環状に形成し、該アンダーカット溝45に上記Oリング43を挿入し、筐体40には、直径がこの筐体40の内側から外側に向かって増大する押圧斜面44を環状に形成し、電池蓋32により筐体40の開口部を閉鎖したときに、Oリング43が上記押圧斜面44と、上記アンダーカット溝45の内面とで加圧されることにより、電池蓋32が防水構造となるように構成されている。
【0018】
上記のように長穴48は、長手方向が電池蓋32の回動半径方向と平行になるように形成されている。電池蓋32の回動による開閉操作を行う場合において、電池蓋32上の任意の一点は円の一部である円弧を描くが、上記「電池蓋32の回動半径方向」とは、この円の半径に沿う方向を意味する。
【0019】
以下、この防水型デジタルカメラ100の構造について更に詳細に説明する。カメラ本体1を、おおむね直方体状の筐体40の内外に種々の部品を設けることにより構成する。筐体40の右側面(図1では左側面)に操作用の右手グリップ部2と、ほぼ長方形の電池蓋32とを設ける。この電池蓋32は、メモリカード33を挿入セットするためのカードスロット部30と、各種電池を装填するための電池室31(図3参照)とを覆う開閉蓋である。カードスロット部30には、撮影データが記録されるメモリカード33が挿脱自在に挿入され、電池室31には例えば、両端面に電極部35を備えた円柱型電池(乾電池)34が着脱自在に装填セットされる。
【0020】
筐体40の前面には、ほぼ中央に撮影レンズ3と、この撮影レンズ3の上方にユーザが目視で被写領域を確認するための光学ファインダ5と、低照度撮影時に補助光を発光するストロボ6とを設ける。筐体40の上面には、各種の撮影モードを選択するための回転型モードダイヤル7と、この回転型モードダイヤル7の中心位置に電源のON・OFFを行うための電源スイッチ8と、回転型モードダイヤル7の右側にシャツタボタン9と、左側に外部ストロボ取り付け用のアクセサリシュー10とを設ける。筐体40の左側面(図1では右側面)には、この筐体40に内蔵された外部出力端子(図略)を覆う防水型の端子蓋11を設ける。筐体40の背面では、ほぼ中央に撮影画像や撮影モードの表示を行うLCDモニタ21と、このLCDモニタ21の上方にファインダ接眼部22および各種設定の表示を行うファインダLED窓23とを設ける。さらに筐体1の背面では、右側にズームボタン24と、各種のモードスイッチ25とを設ける。
【0021】
つぎに、上記電池蓋32の取り付け構造を、図3をもとに説明する。筐体40では、電池蓋32(これの詳細構造については、以下に説明する。)の取り付け開口部の内周面に、直径がこの筐体40の内側から外側に向かって漸増する押圧斜面44を、おおむね四角環状に形成する。図2において筐体40の右側面の左側端部に図略の支持部材を、位置を固定して設ける。図2において電池蓋32の左端部(図3では下端部)に形成した長穴48に断面円形の支軸(ヒンジ軸)47を挿通し、この支軸47を上記支持部材に固定する。この支持部材としては、たとえば円筒状の軸受が使用できる。
【0022】
電池蓋32では、蓋本体32aの外面側に円柱状の開閉ダイヤル37と、蓋本体32aの内面側にロックレバー38および導通部材36とを設ける。そして、この電池蓋32を、上記支軸47を中心に回動自在、かつ図2、図3において矢印Aの方向に所定量移動自在とする。
【0023】
これを更に具体的に説明すると、電池蓋32では蓋本体32aの外周面に、おおむね四角環状の溝である、パッキン挿入用のアンダーカット溝45を形成する。蓋本体32aのほぼ中央部に、段差付きの円形貫通孔32bを形成する。外周面に沿って段差が形成された円柱状のダイヤル本体37aを、上記円形貫通孔32bに挿入する。この場合、円形貫通孔32bの上記段差と、ダイヤル本体37aの上記段差とで形成される円環状空間に、防水用のパッキンとして、たとえば熱可塑性プラスチックからなり、全体形状が円形のOリング42を挿入する。
【0024】
ついで、ダイヤル本体37aの背面に板状のロックレバー38を、ネジ37bで固着することにより、上記開閉ダイヤル37を構成する。この開閉ダイヤル37は、蓋本体32aに対し正逆回転自在とするとともに、この正逆回転によりロックレバー38の先端部39が、筐体40の電池蓋取付開口部の内面41に対し係脱しうるようにする。さらに、内面側に電池接片36aを設けた金属製の板バネである導通部材36を、ロックレバー38の内側かつ、蓋本体32aの内面側に設ける。この導通部材36は、下端部を蓋本体32aの内面に固着し、電池室31に電池が装填されていない自由状態では、上部側である自由端側がロックレバー38から多少離れているように設ける。
【0025】
蓋本体32aの上記アンダーカット溝45に、電池蓋32を防水構造とするためのパッキンとして、たとえば熱可塑性プラスチックからなり、全体形状がほぼ長方形のOリング43を挿入セットする。このOリング43は、上記のようにアンダーカット溝45に挿入係止されているから、電池蓋32の開閉動作時にこのアンダーカット溝45から外れることはない。
【0026】
さらに、図3において蓋本体32aを筐体40の下方側に延長した延長部(この延長部は、図2では筐体40の右側面の左端部側に延長されている。)に長穴48を形成する。この長穴48は、長手方向を電池蓋32の回動半径方向に平行に形成する。この長穴48に上記支軸47を挿入するとともに該支軸47を、筐体40に設けられた上記支持部材に係止して、電池蓋32をこの支軸47を中心に回動自在とする。このようにして、上記長穴48と支軸47とにより、支軸部46を構成する。この支軸部46では、長穴48により支軸47の上下に所定寸法の隙間が形成されるため、電池蓋32を長穴48の長手方向に(図3の矢印Aの方向)所定量移動させることができる。
【0027】
つぎに、両端面に電極部35を備えた円柱型電池(乾電池)34を、この防水型デジタルカメラ100の電池室31に交換装填する場合の動作を説明する。図3の状態において、開閉ダイヤル37を摘んで開方向に回転することにより、ロックレバー38の先端部39と、筐体40の内面41との係合を解除する。ついで、開閉ダイヤル37を手前に引いて電池蓋32を支軸47を中心に回動させることにより電池室31を解放状態にし、電池室31内の使用済電池34を取り出して新しい円柱型電池34を挿入する。
【0028】
電池蓋32を、支持軸47を中心に上記と逆向きに回動させることにより、電池室31を閉鎖状態とし、ついで開閉ダイヤル37を閉じ方向に回転する。これにより、電池接片36aが導通部材36のバネ力により電池34の電極部35に圧接導通するとともに、ロックレバー38の先端部39が、筐体40の内面41に係合し、電池蓋32が筐体40の開口部をロック状態で閉鎖する。この電池蓋32閉鎖動作においては、アンダーカット溝45内に挿入セットされたOリング43が、押圧斜面44に押圧され圧縮変形することで防水機能を発揮する。また、蓋本体32aと開閉ダイヤル37間に挿入されたOリング42は、これらの部材間で、蓋本体32aの板厚方向に圧縮変形することで防水機能を発揮する。さらに、上記電池蓋32の閉鎖操作においては、必要に応じ、電池蓋32を上記A方向(長穴48の長手方向)に適宜量移動させることで、的確な防水状態が得られるように電池蓋32を閉じることができる。
【0029】
このように、本実施の形態では電池蓋32および、筐体40への電池蓋32取り付け構造、つまり回動開閉構造に多少の製作誤差、たとえば電池蓋32の開閉回動中心である支軸部46に多少の製作誤差があったり、変形が生じたりしても、電池蓋32を矢印A方向に適宜量移動させた状態で電池蓋32を閉鎖することにより、上記製作誤差や上記変形を吸収することができ、Oリング43の防水機能を有効に発揮させることができ、均一・的確な防水効果を得ることができる。また、電池蓋32をその回動半径方向に所定量調整移動させて閉鎖するときに、Oリング43が押圧斜面44端部の角部に乗り上がる不具合を防止することができる。さらに、上記開閉ダイヤル37では、上記のように、全体形状が円形のOリング42を上記円環状空間に挿入することで常時、高い防水機能を維持することができる。
【0030】
以上は、電池蓋32の取り付け構造についてのものであるが、端子蓋11の取り付け構造もこれと同様に構成することで、優れた防水機能が得られる。すなわち、本発明の開閉蓋取り付け構造の対象は電池蓋32や端子蓋11に限られるものではなく、筐体の内外に通じる種々の開口部を開閉する蓋体に広く適用できるものである。
【0031】
また、この第1の実施の形態を改変したものとして、以下のものが挙げられる。すなわち。この防水型デジタルカメラでは、支軸47を電池蓋32の回動中心部に設け、長穴48を筐体40の適所に、かつ長手方向が電池蓋32の回動半径方向に平行になるように形成し、この長穴48に上記支軸47を挿入して該支軸47の位置を固定することにより、電池蓋32を長穴48の長手方向に所定量調整移動させた状態で筐体40の開口部を閉鎖しうるように構成する。
【0032】
第2の実施の形
図4は防水型デジタルカメラの要部構造を示す平面断面図であって、電池室に円柱型電池が装填されているときのものである。この防水型デジタルカメラでは、筐体40の適所に固定軸52を設け(軸体を、位置を固定して設ける)、この固定軸52に揺動レバー53の長手方向中央部を係止する。そして、このレバー53の一方の端部に形成した凸片54を、筐体40に形成された凹部55に、これらレバー53と凹部55との間に適宜寸法の隙間を形成した状態で挿入することにより、レバー53を固定軸52を中心に揺動自在とする。また、電池蓋32の回動中心部に形成された貫通孔に支軸51を挿入し、この支軸51を上記揺動レバー53の他方の端部に連結する。このように構成することで、レバー53の揺動操作により、電池蓋32をその回動半径方向に所定量調整移動させた状態で筐体40の開口部を閉鎖することができる。
【0033】
より具体的に説明すると、図4において蓋本体32aを筐体40の下方側に延長した延長部(この延長部は、図2に相当する斜視図では筐体40の右側面の左端部側に形成されている。)に、長穴48(または円孔:図略)を形成する。この長穴48は、長手方向が電池蓋32の回動半径方向と平行になるように形成する。また電池接片36には、電池室31の内部に向かう凸部36bを設ける。
【0034】
図4において筐体40の右下部(この右下部は、図2に相当する斜視図では、筐体40背面の右端部に該当する。)に、軸52を固定して設ける。また筐体40では、軸52から適宜距離を隔てた部位に凹部(溝)55を形成する。一側に図略の軸受と、他側に凸片54とを設けたレバー53の長手方向中央部を上記固定軸52に係止するとともに、上記凸片54を上記凹部55に挿入することにより、レバー53を固定軸52を支点として揺動できるようにする。この場合、凸片54と凹部55との間に適宜寸法の隙間を形成する。そして、蓋本体32aに形成された長穴48に断面円形の支軸(ヒンジ軸)51を挿通し、この支軸51を、レバー53に設けた上記軸受に固定することで、電池蓋32をこの支軸51を中心に回動自在とする。このように、長穴48と支軸51とにより支軸部56を構成する。その他の部分の構造は、上記第1の実施の形態と同様とする。
【0035】
上記電池蓋32の閉鎖操作においては、必要に応じレバー53を、軸52を支点として適宜量だけ揺動させ、電池蓋32を図4のA方向に適宜量移動させることで、的確な防水状態が得られるように電池蓋32を閉じることができる。この場合、上記移動の最大幅は、凸片54と凹部55との間に形成された隙間の寸法により決まる。また、揺動レバー53に加えて長穴48を形成したので、上記A方向への電池蓋32の移動動作をより円滑、かつ的確に行うことができる。このように本実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同等以上の優れた防水機能が得られる。なお、上記長穴48に替えて円孔を形成した場合にも、上記第1の実施の形態と同程度に優れた防水機能が得られる。
【0036】
また、電池接片36に上記凸部36bを設けたため、電池室31に円柱型電池34を装填したときに、該電池34の端面を凸部36bが電池室31の内部側に押圧するので、電池34の他側の電極部(図略)を相手側の導通部材に的確に接触させることができ、電池の装填・導通操作がより確実なものとなる。
【0037】
なお、上記第1、第2の実施の形態に係る防水型デジタルカメラを改変し、電池蓋32が閉鎖されロック状態になったことを検出できる構成要素を付加するとともに、このロック状態にある場合においてのみ、このカメラの電源がONできるように構成することで、水漏れ事故の発生を防止したり、誤ってメモリカード33を抜き取ることに起因して記録内容を破壊するトラブルを防止したりすることができる。
【0038】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば下記の効果が得られる。
(1)本発明に係る防水型カメラでは、開閉蓋を、その回動半径方向に所定
量調整移動させた状態で筐体開口部を閉鎖しうるように構成したので、開閉蓋および、筐体への開閉蓋の取り付け構造に多少の製作誤差があったり、変形が生じたりしても、リング状パッキンの防水機能を有効に発揮させることができ、均一・的確な防水効果を得ることができる。
(2)また、本発明では、開閉蓋に形成された環状のアンダーカット溝にリング状パッキンを挿入し、筐体には、直径が筐体の内側から外側に向かって増大する押圧斜面を環状に形成したので、充分な防水効果が得られるのに加えて、開閉蓋をその回動半径方向に所定量調整移動させて開閉蓋を閉鎖するときに、リング状パッキンが押圧斜面端部の角部に乗り上がる不具合を防止することができるという効果がある。
(3)さらに、本発明に係る防水型デジタルカメラでは、電池蓋について均一・的確な防水効果が得られる。
(4)さらにまた、本発明に係る防水型デジタルカメラでは、端子蓋について均一・的確な防水効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る防水型デジタルカメラの外観を示す正面側斜視図である。
【図2】図1の防水型デジタルカメラの背面側斜視図である。
【図3】図1の防水型デジタルカメラの要部構造を示す平面断面図であって、電池室に円柱型電池が装填されているときのものである。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る防水型デジタルカメラの要部構造を示す平面断面図であって、電池室に円柱型電池が装填されているときのものである。
【符号の説明】
1…カメラ本体
2…右手グリップ部
3…撮影レンズ
5…光学ファインダ
6…ストロボ
7…回転型モードダイヤル
8…電源スイッチ
9…シャツタボタン
10…アクセサリシュー
11…端子蓋
21…LCDモニタ
22…ファインダ接眼部
23…ファインダLED窓
24…ズームボタン
25…モードスイッチ
30…カードスロット部
31…電池室
32…電池蓋
32a…蓋本体
32b…円形貫通孔
33…メモリカード
34…円柱型電池(乾電池)
35…電極部
36…導通部材
36a…電池接片
36b…凸部
37…開閉ダイヤル
37a…ダイヤル本体
37b…ネジ
38…ロックレバー
39…先端部
40…筐体(外装カバー)
41…内面
42…Oリング
43…Oリング
44…押圧斜面
45…アンダーカット溝(環状溝)
46…支軸部
47…支軸
48…長穴
51…支軸
52…固定軸
53…揺動レバー
54…凸片
55…凹部(溝)
56…支軸部
100…防水型デジタルカメラ
A…電池蓋の移動方向

Claims (5)

  1. 筐体開口部の開閉蓋を支軸を中心に回動開閉自在となし、筐体と開閉蓋との隙間にリング状パッキンを挿入することにより開閉蓋を防水構造とした防水型カメラであって、
    開閉蓋の回動中心部に貫通孔を形成し、
    筐体の適所に軸体を位置を固定して設け、
    前記軸体にレバーの長手方向中央部を係止し、
    該レバーの一端部に軸受を設けるとともに、筐体に形成された凹部に前記レバーの他端部を、該他端部と前記凹部との間に適宜寸法の隙間を形成した状態で挿入して、前記レバーが前記軸体を支点として揺動できるように構成し、
    開閉蓋に形成された前記貫通孔に前記支軸を挿入して前記軸受で支持し、
    前記レバーの揺動操作により、開閉蓋をその回動半径方向に所定量調整移動させた状態で筐体開口部を閉鎖しうるようにしたことを特徴とする防水型カメラ。
  2. 開閉蓋の回動中心部に形成された貫通孔は、長手方向が開閉蓋の回動半径方向に平行な長穴であることを特徴とする請求項1に記載の防水型カメラ。
  3. 開閉蓋にアンダーカット溝を環状に形成し、
    該アンダーカット溝にリング状パッキンを挿入し、
    筐体には、直径が該筐体の内側から外側に向かって増大する押圧斜面を環状に形成し、
    開閉蓋により筐体開口部を閉鎖したときに、リング状パッキンが押圧斜面と、アンダーカット溝の内面とで加圧されることにより、開閉蓋が防水構造となることを特徴とする請求項1または2に記載の防水型カメラ。
  4. 当該防水型カメラは防水型デジタルカメラであり、
    前記開閉蓋は、メモリカード挿入用のカードスロット部と、各種電池を装填するための電池室とを覆う電池蓋であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の防水型カメラ。
  5. 当該防水型カメラは防水型デジタルカメラであり、
    前記開閉蓋は、筐体に内蔵された外部出力端子を覆う端子蓋であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の防水型カメラ。
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