JP3817986B2 - インクジェット記録用紙の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録用紙(以下、単に記録用紙ともいう)に関し、特に耐水性、インク吸収性、光沢性が優れひび割れが改善されたインク吸収層を有するインクジェット記録用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録は、インクの微小液滴を種々の作動原理により飛翔させて紙などの記録シートに付着させ、画像・文字などの記録を行うものであるが、比較的高速、低騒音、多色化が容易である等の利点を有している。
【0003】
上記の記録方法で従来から問題となっていたノズルの目詰まりとメンテナンスについては、インクおよび装置の両面から改良が進み、現在では各種プリンター、ファクシミリ、コンピューター端末等、さまざまな分野に急速に普及している。
【0004】
このインクジェット記録に使用される記録用紙としては、印字ドットの濃度が高く、色調が明るく鮮やかであること、インクの吸収が早く印字ドットが重なった場合に於いてもインクが流れ出したり滲んだりしないこと、印字ドットの横方向への拡散が必要以上に大きくなく、かつ周辺が滑らかでぼやけないこと等が要求される。
【0005】
特にインク吸収速度が遅い場合には、2色以上のインク液滴が重なって記録される際に、記録用紙上で液滴がハジキ現象を起こしてムラになったり、また、異なる色の境界領域でお互いの色が滲んだりして画質を大きく低下させやすいために、記録用紙としては高いインク吸収性を持たせるようにすることが必要である。
【0006】
これらの問題を解決するために、従来から非常に多くの技術が提案されている。
【0007】
例えば、特開昭52−53012号公報に記載されている低サイズ原紙に表面加工用の塗料を湿潤させた記録用紙、特開昭55−5830号に記載されている支持体表面にインク吸収性の塗層を設けた記録用紙、特開昭56−157号公報に記載されている被履層中の顔料として非膠質シリカ粉末を含有する記録用紙、特開昭57−107878号に記載されている無機顔料と有機顔料を併用した記録用紙、特開昭58−110287号公報に記載されている2つの空孔分布ピークを有する記録用紙、特開昭62−111782号に記載されている上下2層の多孔質層からなる記録用紙、特開昭59−68292号、同59−123696号および同60−18383号公報などに記載されている不定形亀裂を有する記録用紙、特開昭61−135786号、同61−148092号および同62−149475号公報等に記載されている微粉末層を有する記録用紙、特開昭63−252779号、特開平1−108083号、同2−136279号、同3−65376号および同3−27976号等に記載されている特定の物性値を有する顔料や微粒子シリカを含有する記録用紙、特開昭57−14091号、同60−219083号、同60−210984号、同61−20797号、同61−188183号、特開平5−278324号、同6−92011号、同6−183134号、同7−137431号、同7−276789号等に記載されているコロイド状シリカ等の微粒子シリカを含有する記録用紙、および特開平2−276671号、同3−67684号、同3−215082号、同3−251488号、同4−67986号、同4−263983号、同5−16517号公報などに記載されているアルミナ水和物微粒子を含有する記録用紙等が多数知られている。
【0008】
これらの殆どはインク吸収層が空隙構造を有する空隙型のインクジェット記録用紙である。
【0009】
一方、インクジェット記録においては、得られる画像の耐水性が改良するために、インク受容層中にカチオン性物質を添加しておき、染料を固定化する方法も種々用いられている。
【0010】
しかしながら、上記の空隙構造を有するインク受容層中において、空隙構造を形成する物質がカチオン性の無機微粒子である場合にはカチオン性コロイダルシリカのように高い空隙率が形成しにくかったり、あるいは、アルミナ水和物微粒子を用いると高い製造コストになる等の問題点がある。
【0011】
一方、比較的安価に入手できる無機微粒子として例えば表面がアニオン性である微粒子シリカの様な無機微粒子を用い、これに耐水性を与えるためにカチオン性ポリマーの溶液に添加して混合する場合には、表面がアニオン性である無機微粒子とカチオン性ポリマーの間で凝集を形成しやすく、このような粗大凝集物を多数含む塗布液をそのまま使用すると、光沢が低下したり或いはひび割れが起きやすい欠点がある。
【0012】
この様な粗大凝集粒子はその後機械的な分散手段により分散することで大部分は解消することが出来るが、カチオン性のポリマーと無機微粒子の混合方法によってはその分散に多大なエネルギーと時間を要することがある。
【0013】
特に親水性バインダーとしてポリビニルアルコールを使用した場合には、比較的少量の使用で空隙構造が得やすく、この場合も硬膜剤としてホウ酸塩を使用するとその造膜性が改良されてひび割れも低減するが、この場合であっても硬膜剤の添加方法が不適切であると、添加時にゲル状異物が形成され、このゲル状物質の邂逅が不十分なまま塗布するとこれが原因になってひび割れが逆に増加しやすいことがある。
【0014】
特開平10−181190号には、カチオン性ポリマー含有液中で凝集体顔料を平均粒径が500nm以下になるまで粉砕分散して得られる顔料を含有する塗布液を支持体上に塗布することで光沢が良好で印字濃度の高い記録用紙が記載されている。
【0015】
特開平10−181191号には、平均粒径が300nm以下の顔料分散液にカチオン樹脂を添加して増粘・凝集させた後、平均粒径が1μm以下になるまで粉砕分散した顔料を含有する塗布液を支持体に塗布して得られる記録用紙が記載されている。
【0016】
特開平10−71764号には3〜40nmの1次粒子が凝集している10〜150nmの平均粒径を有する2次凝集粒子(シリカなど)と親水性樹脂を含有する層を有する記録用紙が記載されている。
【0017】
しかしながら、上記特許中には親水性バインダーとして実施例にポリビニルアルコールを使用しているがホウ酸塩などの硬膜剤は使用されておらず、必ずしも十分な光沢度とひび割れ特性を有しているとは言い難い。
【0018】
特に支持体が非吸水性の場合にこうしたひび割れが悪化しやすいことが本発明者の検討の結果判明しており、より高画質プリントを与えるポリオレフィンで被覆した紙支持体を使用した場合のひび割れを改良して造膜性を改良する技術が望まれている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の実態に鑑みてなされたものであって、本発明が解決しようとする課題は、光沢性に優れ、ひび割れを改善し、かつ耐水性が良好な記録用紙を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記課題は以下の構成により達成される。
【0021】
1.カチオン性ポリマー含有溶液と気相法シリカ微粒子分散液および硬膜剤溶液を混合した後、分散して得られる分散液に、平均重合度が200〜900の低重合度ポリビニルアルコール水溶液および平均重合度が2000〜4000の高重合度ポリビニルアルコール水溶液をこの順に添加して得られる塗布液であって、該低重合度ポリビニルアルコールの該高重合度ポリビニルアルコールに対する重量比が0.001〜0.2であり、用いるポリビニルアルコールと気相法シリカ微粒子の重量比が1:3〜1:10である前記塗布液を、支持体上に塗布して得られることを特徴とするインクジェット記録用紙の製造方法。
【0022】
2.前記硬膜剤溶液がホウ酸塩水溶液であることを特徴とする前記1に記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
【0023】
3.前記塗布液を支持体上に塗布した後、いったん塗布膜温度を20℃以下に冷却した後、20〜70℃の温度で乾燥して得られることを特徴とする前記1又は2に記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
4.前記塗布膜温度を20℃以下に冷却して、5〜100秒保持した後、20〜70℃の温度及び10〜50%の湿度で乾燥して得られることを特徴とする前記3に記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
【0024】
以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0025】
本発明は、気相法シリカ微粒子を用いたものである。
【0028】
本発明の気相法シリカ微粒子含有分散液は、微粒子を微粒子状態に、好ましくは水中で分散した粒子であり、その粒径は好ましくは0.1μm以下であると分散時により微細な粒子が得られることから好ましい。特に好ましいのはこの微粒子分散液が1次粒子の状態で分散されている分散液である。
【0029】
気相法により合成された微粒子シリカは高い空隙率が得られるだけでなく、カチオン性ポリマーに添加したときに粗大凝集体が形成されにくいので好ましい。
【0030】
本発明の微粒子はカチオン性ポリマーと混合する前の微粒子分散液が1次粒子まで分散された状態であるのが好ましい。
【0031】
この1次粒子まで分散された微粒子の1次粒子の平均粒径は3〜100nmのものが好ましく、より好ましくは4〜50nm、最も好ましくは4〜20nmである。
【0032】
1次粒子の平均粒径が4〜20nmである気相法により合成されたシリカとしては、例えば、日本アエロジル社のアエロジルが市販されている。この気相法微粒子シリカは水中に例えば、三田村理研工業株式会社製のジェットストリームインダクターミキサーなどにより容易に吸引分散することで比較的容易に1次粒子まで分散することが出来る。
【0033】
本発明のカチオン性ポリマーは特に限定なく使用可能であるが、特に好ましいものは、重量平均分子量が2000〜10万のものである。
【0034】
本発明のカチオン性ポリマーは好ましくは第4級アンモニウム塩基を有するポリマーであり、特に好ましくは第4級アンモニウム塩基を有するモノマーの単独重合体または他の共重合し得る1または2以上のモノマーとの共重合体である。
【0035】
第4級アンモニウム塩基を有するモノマーの例としては例えば以下の例を挙げることが出来る。
【0036】
【化1】
【0037】
【化2】
【0038】
上記第4級アンモニウム塩基と共重合し得るモノマーはエチレン性不飽和基を有する化合物であり、例えば以下の具体例を挙げることが出来る。
【0039】
【化3】
【0040】
次に本発明のカチオン性ポリマーの具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0041】
【化4】
【0042】
【化5】
【0043】
【化6】
【0044】
【化7】
【0045】
特に第4級アンモニウム塩基を有するカチオン性ポリマーが共重合体である場合、カチオン性モノマーの比率は通常10モル%以上、好ましくは20モル%以上、特に好ましくは30モル%以上である。
【0046】
第4級アンモニウム塩基を有するモノマーは単一でも2種類以上であっても良い。
【0047】
上記第4級アンモニウム塩基を有するカチオン性ポリマーは第4級アンモニウム塩基のために水溶性が一般に高いが、共重合する第4級アンモニウム塩基を含まないモノマーの組成や比率によっては水に充分に溶解しないことがあるが、水混和性有機溶媒と水との混合溶媒に溶解させることにより溶解し得るもので有れば本発明には使用できる。
【0048】
ここで水混和性有機溶媒とは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノールなどのアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリンなどのグリコール類、酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類など、水に対して通常10%以上溶解し得る有機溶媒を言う。この場合、有機溶媒の使用量は水の使用量以下であることが好ましい。
【0049】
ここで重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーから求められたポリエチレングリコール値に換算した値である。
【0050】
カチオン性ポリマーの溶液を、表面アニオン性の微粒子含有分散液に添加する際、凝集物が激しく発生してしまうことがあり得るが、カチオン性ポリマーの重量平均分子量が10万以下の場合にはこのような現象が起こりにくく、従って、粗大粒子をあまり含まない、ほぼ均一な分散液が得られ易い。このような分散液を使用して作製したインクジェット記録用紙には、優れた光沢性が期待できるのである。同様の観点から、上記重量平均分子量は5万以下であると更に好ましい。
【0051】
重量平均分子量の下限は染料の耐水性の点から通常2000以上である。
【0052】
上記微粒子とカチオン性ポリマーの比率は、微粒子の種類や粒径、あるいはカチオン性ポリマーの種類や重量平均分子量で変わり得る。
【0053】
本発明においては、上記比率は微粒子の表面がカチオン性に置き換わって安定化させる必要があることから、通常1:0.01〜1:1であることが好ましい。
【0054】
上記の範囲であれば、微粒子のアニオン成分がカチオン成分によって完全に被覆されるので、微粒子のアニオン部分とカチオン性ポリマーのカチオン部分とがイオン結合して粗大な粒子を形成するようなおそれも生じない。
【0055】
本発明においては、表面がアニオン性である無機微粒子のアニオン部分をカチオン性ポリマーのカチオン部分で徐々に置き換え最終的にカチオン部分を過剰にすることが好ましく、そのため、無機微粒子の分散液とカチオン性ポリマーの添加方法には注意が必要であり、カチオン性ポリマー溶液中に無機微粒子の分散液を添加することが非常に好ましい。
【0056】
この逆に、無機微粒子含有分散液中にカチオン性ポリマー水溶液を撹拌しながら添加した場合には、途中で液全体が一つの巨大な固まりになり撹拌が難しくなる。この理由は定かではないが初めの液全体がアニオン性になっている中にカチオン性ポリマーが徐々に添加されてくると、アニオンが徐々に減少し、途中で電荷的に中性領域を通過するために液全体が巨大な固まりに成ってしまうためではないかと推定される。
【0057】
この様な場合であっても、カチオン性ポリマーが充分存在すれば、撹拌を時間をかけて充分行えば最終的には徐々に液状化し本発明の記録用紙を得ることが出来るが生産効率上あまり好ましいことではない。
【0058】
後述する硬膜剤溶液を添加する際に、硬膜剤溶液のpHが微粒子分散液のpH及びカチオン性ポリマー溶液のpHより高い場合にはこの粗大な凝集物がいっそう激しくなるために、特にカチオン性ポリマー水溶液に微粒子分散液を添加するのが好ましい。
【0059】
硬膜剤溶液のpHが特にカチオン性ポリマー水溶液と微粒子分散液を混合した液のpHより3以上高い場合は特に上記の添加順序に従うのが好ましい。
【0060】
カチオン性ポリマー水溶液中に、微粒子を徐々に添加する際には、液全体は常にカチオン性を維持されるため比較的均質な分散液が得られる。
【0061】
この際、微粒子を添加する過程では十分な撹拌を行うことが好ましく、場合によっては、分散機を併用するなどするのが生産効率上好ましい。
【0062】
微粒子分散液や後述する硬膜剤溶液をカチオン性ポリマー水溶液の中に添加する方法としては、特に制限はされないが、滴下しても良いし、直接液中添加(カチオン性ポリマー水溶液の液槽の底の方から、あるいは、液中に差し込まれたパイプから添加する)することも攪拌効率を高めるという点で有効である。
【0063】
微粒子分散液とカチオン性ポリマー水溶液を混合し、分散する前に硬膜剤が本発明においては添加される。
【0064】
硬膜剤としては公知のものが使用でき、一般的には親水性バインダーと反応し得る基を有する化合物あるいは親水性バインダーが有する異なる基同士の反応を促進するような化合物であり、親水性バインダーの種類に応じて適宜選択して用いられる。硬膜剤の具体例としては、例えば、エポキシ系硬膜剤(ジグリシジルエチルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ジグリシジルシクロヘキサン、N,N−ジグリシジル−4−グリシジルオキシアニリン、ソルビトールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル等)、アルデヒド系硬膜剤(ホルムアルデヒド、グリオキザール等)、活性ハロゲン系硬膜剤(2,4−ジクロロ−4−ヒドロキシ−1,3,5,−s−トリアジン等)、活性ビニル系化合物(1,3,5−トリスアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、ビスビニルスルホニルメチルエーテル等)、ほう酸及びその塩、ほう砂、アルミニウム明礬等が挙げられるが、最も好ましいのはホウ酸又はその塩である。
【0065】
本発明の好ましい態様においてはカチオン性ポリマー水溶液中に、無機微粒子を徐々に添加した後または添加終了前にホウ酸塩が添加される。ここでホウ酸塩とは、ほう酸およびその塩を意味し、ホウ酸塩としては、硼素原子を中心原子とする酸素酸およびその塩のことを示し、具体的にはオルトほう酸、二ほう酸、メタほう酸、四ほう酸、五ほう酸、八ほう酸およびそれらの塩が含まれる。
【0066】
上記硬膜剤の使用量はポリビニルアルコールのケン化度や重合度、微粒子の種類やポリビニルアルコールに対する比率、カチオン性ポリマーの種類や量、さらには塗布液のpH等により変化するが、通常ポリビニルアルコール1g当たり20〜500mg、好ましくは50〜300mgである。
【0067】
硬膜剤の添加時期は微粒子分散液の添加終了後に添加するのが特に好ましいが、微粒子分散液の添加が終了以前であっても、例えば微粒子の約1/2以上が添加された後で添加することもできる。また、硬膜剤溶液と微粒子水溶液を同時混合しても良い。
【0068】
硬膜剤としてのホウ酸塩は、単独の水溶液でも、また、2種以上を混合して使用しても良い。特に好ましいのはホウ酸とほう砂の混合水溶液である。
【0069】
ホウ酸とほう砂の水溶液はそれぞれは比較的希薄水溶液でしか添加することが出来ないが両者を混合することで濃厚な水溶液にすることが出来、塗布液を濃縮化する事が出来る。また、添加する水溶液のpHを比較的自由にコントロールすることが出来る利点がある。
【0070】
このようにして得られた混合液は、ミクロ的に見た場合、微小のダマ状凝集物が多数存在している。これは微粒子分散液が添加された箇所では局所的には微粒子の分散液に対してカチオン性ポリマーが不足するために電荷的に不安定な状態が形成される為、および硬膜剤が添加された時に局所的に変化するpHや塩濃度の上昇が原因と考えられる。
【0071】
このような微小ダマ状凝集物はその後の機械的な分散処理を行うことにより軽減される。そのような分散処理を行うことにより、目的とする微粒子の粒子径を有するカチオン変換された微粒子の分散液が得られる。もし、添加される微粒子分散液が1次粒子まであらかじめ分散されていればここで得られる粒子も通常1次粒子にまで分散することが出来る。
【0072】
この分散処理方法としては、高速回転分散機、媒体撹拌型分散機(ボールミル、サンドミルなど)、超音波分散機、コロイドミル分散機、ロールミル分散機、高圧分散機等従来公知の各種の分散機を使用することが出来るが、本発明では形成されるダマ状微粒子の分散を効率的に行うという点から超音波分散機または高圧分散機が好ましく用いられる。
【0073】
超音波分散機は通常は20〜25kHzの超音波を照射することで固液界面にエネルギーを集中させることで分散するものであり非常に効率的に分散されるが、大量の分散液を調製する必要がある場合にはあまり適当ではない。
【0074】
一方、高圧分散機は3個または5個のピストンを持った高圧ポンプの出口に、ねじまたは油圧によってその間隙を調整できるようになっている均質バルブを1個または2個備えられたものであり、高圧ポンプにより送液された液媒体が均質バルブによりその流れが絞られて圧力がかかり、この均質バルブを通過される瞬間に微小なダマ物質が粉砕される。
【0075】
この分散処理方法は連続的に多量の液を分散できるために、多量の液を製造する場合特に好ましい分散処理方法である。均質バルブに加えられる圧力は通常50〜1000kg/cm2であり、分散は1回のパスで済ますことも多数回繰り返して行うことも出来る。
【0076】
上記の分散処理方法は2種以上を併用することも可能である。
【0077】
上記の分散液を調製する際には、各種の添加剤を添加して調製することが出来る。
【0078】
例えば、ノニオン性またはカチオン性の各種の界面活性剤(アニオン性界面活性剤は凝集物を形成するために好ましくない)、消泡剤、ノニオン性の親水性ポリマー(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド、各種の糖類、ゼラチン、プルラン等)、ノニオン性またはカチオン性のラテックス分散液、水混和性有機溶媒(酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、アセトンなど)、無機塩類、pH調整剤など、必要に応じて適宜使用することが出来る。
【0079】
特に水混和性有機溶媒は、無機微粒子とカチオン性ポリマーを混合した際の微小なダマの形成が抑制されるために好ましい。そのような水混和性有機溶媒は分散液中に好ましくは0.1〜20重量%、より好ましくは0.5〜10重量%使用される。
【0080】
カチオン性分散液を調製する際のpHは無機微粒子の種類やカチオン性ポリマーの種類、各種の添加剤等により広範に変化し得るが、一般的にはpHが1〜8であり、特に2〜7が好ましい。
【0081】
上記のようにして得られた分散液に、次に水溶性バインダーとしてのポリビニルアルコールが添加されるが、本発明においては平均重合度が200〜900の低重合度ポリビニルアルコール水溶液と平均重合度が2000〜4000の高重合度ポリビニルアルコール水溶液がこの順序で添加される。ここで言うポリビニルアルコールには低重合度・高重合度共にカチオン変成ポリビニルアルコールも含まれる。
【0082】
この際、低重合度ポリビニルアルコール水溶液を添加完了後に、高重合度ポリビニルアルコール水溶液を添加開始する方法でも良いし、また、低重合度ポリビニルアルコール水溶液を添加開始したら、高重合度ポリビニルアルコール水溶液の添加を開始して、低重合度ポリビニルアルコール水溶液を先に添加完了する方法であってもよい。
【0083】
好ましくは、低重合度ポリビニルアルコール水溶液を添加終了後、高重合度ポリビニルアルコール水溶液を添加する事が良く、さらに好ましくは、低重合度ポリビニルアルコール水溶液を添加終了後攪拌して均一化した後、高重合度ポリビニルアルコール水溶液を添加する事である。
【0084】
カチオン変性ポリビニルアルコールは、カチオン性基を有するエチレン性不飽和単量体と酢酸ビニルとの共重合体をケン化することにより得られる。
【0085】
カチオン性基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えばトリメチル−(2−アクリルアミド−2,2−ジメチルエチル)アンモニウムクロライド、トリメチル−(3−アクリルアミド−3,3−ジメチルプロピル)アンモニウムクロライド、N−ビニルイミダゾ−ル、N−ビニル−2−メチルイミダゾール、N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、ヒドロキシルエチルジメチル(3−メタクリルアミド)アンモニウムクロライド、トリメチル−(3−メタクリルアミドプロピル)アンモニウムクロライド、N−(1,1−ジメチル−3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド等が挙げられる。
【0086】
カチオン変性ポリビニルアルコールのカチオン変性基含有単量体の比率は、酢酸ビニルに対して0.1〜10モル%、好ましくは0.2〜5モル%である。
【0087】
高重合度ポリビニルアルコールは平均重合度が2000〜4000のものが用いられ、最も好ましくは3000以上のものを用いた場合、得られる皮膜の脆弱性が良好であることから好ましい。また、この高重合度ポリビニルアルコールのケン化度は70〜100%が好ましく、80〜100%が特に好ましい。
【0088】
低重合度ポリビニルアルコールは平均重合度が200〜900であり、このケン化度は高重合度のものと同様のものを使用できる。
【0089】
無機微粒子のバインダーとしての作用は専ら高重合度のポリビニルアルコールがその役割を果たし、低重合度のポリビニルアルコールは高重合度のポリビニルアルコールを添加する際のギョロ状異物の抑制が主目的で用いられる。
【0090】
従って、低重合度のポリビニルアルコールの高重合度のポリビニルアルコールに対する比率は重量比で0.001〜0.2である。
【0091】
親水性バインダーとして、上記ポリビニルアルコール以外に、別の水溶性ポリマーを併用することが出来、例えばゼラチン(酸処理ゼラチンが好ましい)、ポリビニルピロリドン(平均分子量が約20万以上が好ましい)、プルラン、ポリエチレングリコール(平均分子量が10万以上が好ましい)、ヒドロキシエチルセルロース、デキストラン、デキストリン、水溶性ポリビニルブチラール等を挙げることができる。これらの親水性バインダーは、ポリビニルアルコールに対して通常50重量%以下、好ましくは30重量%以下で用いられる。
【0092】
前記ポリビニルアルコールと気相法シリカ微粒子の使用量の重量比は1:3〜1:10である。
【0093】
ポリビニルアルコール水溶液を前記分散液に添加する方法は、ポリビニルアルコール水溶液を分散液に撹拌しながら添加するのが好ましい。この場合の温度は通常30〜50℃の範囲にするのが良い。30℃以上であれば塗布液の粘度としても適切であり、充分に攪拌可能なため凝集物やダマが形成されるおそれもない。また、50℃以下であれば塗布液停滞中の増粘等による劣化のおそれも小さい。
【0094】
このようにして得られた塗布液はその後必要に応じて各種の添加剤を添加することが出来るが、これらの添加剤は上記水溶性ポリマーを添加する前に添加することもできる。
【0095】
上記塗布液はその後、機械的な分散をすることなく支持体上に塗布することが好ましい。
【0096】
このような塗布液を機械的に分散すると得られる塗布液は均一化されるが、ひび割れしやすい傾向がある。
【0097】
ここでの機械的な分散とは前記した各種の分散機による分散を言い、通常の撹拌(通常1000rpm以下)程度ではこうした問題は生じない。
【0098】
本発明のインクジェト記録用紙のインク吸収層および必要に応じて設けられるその他の層には、前記した以外に各種の添加剤を添加することが出来る。
【0099】
例えば、ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル類、ポリメタクリル酸エステル類、ポリアクリルアミド類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、またはこれらの共重合体、尿素樹脂、またはメラミン樹脂等の有機ラテックス微粒子、流動パラフィン、ジオクチルフタレート、トリクレジルホスフェート、シリコンオイル等の油滴微粒子、カチオンまたはノニオンの各種界面活性剤、特開昭57−74193号公報、同57−87988号公報及び同62−261476号公報に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74192号、同57−87989号公報、同60−72785号公報、同61−146591号公報、特開平1−95091号公報及び同3−13376号公報等に記載されている退色防止剤、特開昭59−42993号公報、同59−52689号公報、同62−280069号公報、同61−242871号公報および特開平4−219266号公報等に記載されている蛍光増白剤、硫酸、リン酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等のpH調整剤、消泡剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤等の公知の各種添加剤を含有させることもできる。
【0100】
本発明のインクジェット記録用紙のインク吸収層は、空隙を有する空隙層であることが好ましい。この場合の空隙容量は通常20〜40ml/m2であり、空隙層の空隙率は通常0.5〜0.8である。
【0101】
上記、空隙層は2層以上から構成されていてもよく、この場合、それらの空隙層の構成はお互いに同じであっても異なっていても良い。
【0102】
本発明のインクジェット記録用紙の支持体としては、従来インクジェット用記録用紙として公知の紙支持体、プラスチック支持体(透明支持体)、複合支持体など適宜使用できるが、より高い濃度で鮮明な画像を得るためには支持体中にインク液が浸透しない疎水性支持体を用いるのが好ましい。
【0103】
透明支持体としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ジアセテート系樹脂、トリアセテート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリイミド系樹脂、セロハン、セルロイド等の材料からなるフィルム等が挙げられ、中でもOHPとして使用されたときの輻射熱に耐える性質のものが好ましく、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。このような透明な支持体の厚さとしては、約10〜200μmが好ましい。透明支持体の空隙層側およびバッキング層側には公知の下引き層を設けることが、空隙層やバッキング層と支持体の接着性の観点から好ましい。
【0104】
また、透明である必要のない場合に用いる支持体としては、例えば、基紙の少なくとも一方に白色顔料等を添加したポリオレフィン樹脂被覆層を有する樹脂被覆紙(いわゆるRCペーパー)、ポリエチレンテレフタレートに白色顔料を添加してなるいわゆるホワイトペットが好ましい。
【0105】
上記支持体と空隙層の接着強度を大きくする等の目的で、空隙層の塗布に先立って、支持体にコロナ放電処理や下引処理等を行うことが好ましい。さらに、本発明の記録用紙は必ずしも無色である必要はなく、着色された記録用紙であってもよい。
【0106】
本発明のインクジェット記録用紙では原紙支持体の両面をポリエチレンでラミネートした紙支持体を用いることが、記録画像が写真画質に近く、しかも低コストで高品質の画像が得られるために特に好ましい。そのようなポリエチレンでラミネートした紙支持体について以下に説明する。
【0107】
紙支持体に用いられる原紙は木材パルプを主原料とし、必要に応じて木材パルプに加えてポリプロピレンなどの合成パルプあるいはナイロンやポリエステルなどの合成繊維を用いて抄紙される。木材パルプとしてはLBKP,LBSP,NBKP,NBSP,LDP,NDP,LUKP,NUKPのいずれも用いることが出来るが短繊維分の多いLBKP,NBSP,LBSP,NDP,LDPをより多く用いることが好ましい。但し、LBSPおよびまたはLDPの比率は10重量%以上、70重量%以下が好ましい。
【0108】
上記パルプは不純物の少ない化学パルプ(硫酸塩パルプや亜硫酸塩パルプ)が好ましく用いられ、又、漂白処理を行って白色度を向上させたパルプも有用である。
【0109】
原紙中には、高級脂肪酸、アルキルケテンダイマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタンなどの白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白剤、ポリエチレングリコール類等の水分保持剤、分散剤、4級アンモニウム等の柔軟化剤などを適宜添加することが出来る。
【0110】
抄紙に使用するパルプの濾水度はCSFの規定で200〜500ccが好ましく、また、叩解後の繊維長がJIS−P−8207に規定される24メッシュ残分の重量%と42メッシュ残分の重量%との和が30乃至70%が好ましい。なお、4メッシュ残分の重量%は20重量%以下であることが好ましい。
【0111】
原紙の坪量は30乃至250gが好ましく、特に50乃至200gが好ましい。原紙の厚さは40乃至250μmが好ましい。
【0112】
原紙は抄紙段階または抄紙後にカレンダー処理して高平滑性を与えることも出来る。原紙密度は0.7乃至1.2g/m2(JIS−P−8118)が一般的である。更に原紙剛度はJIS−P−8143に規定される条件で20乃至200gが好ましい。
【0113】
原紙表面には表面サイズ剤を塗布しても良く、表面サイズ剤としては前記原紙中添加できるサイズと同様のサイズ剤を使用できる。
【0114】
原紙のpHはJIS−P−8113で規定された熱水抽出法により測定された場合、5〜9であることが好ましい
原紙表面および裏面を被覆するポリエチレンは、主として低密度のポリエチレン(LDPE)および/または高密度のポリエチレン(HDPE)であるが他のLLDPEやポリプロピレン等も一部使用することが出来る。
【0115】
特にインク受容層側のポリエチレン層は写真用印画紙で広く行われているようにルチルまたはアナターゼ型の酸化チタンをポリエチレン中に添加し、不透明度および白色度を改良したものが好ましい。酸化チタン含有量はポリエチレンに対して通常3〜20重量%、好ましくは4〜13重量%である。
【0116】
ポリエチレン被覆紙は光沢紙として用いることも、また、ポリエチレンを原紙表面上に溶融押し出してコーティングする際にいわゆる型付け処理を行って通常の写真印画紙で得られるようなマット面や絹目面を形成した物も本発明で使用できる。
【0117】
原紙の表裏のポリエチレンの使用量はインク受容層やバック層を設けた後で低湿および高湿下でのカールを最適化するように選択されるが、通常インク受容層側のポリエチレン層が20〜40μm、バック層側が10〜30μmの範囲である。
【0118】
更に上記ポリエチレンで被覆紙支持体は以下の特性を有していることが好ましい。
【0119】
1.引っ張り強さ:JIS−P−8113で規定される強度で縦方向が2〜30kg、横方向が1乃至20kgであることが好ましい
2.引き裂き強度はJIS−P−8116による規定方法で縦方向が10〜200g、横方向が20乃至200gが好ましい
3.圧縮弾性率≧103kgf/cm2
4.表面ベック平滑度:JIS−P−8119に規定される条件で20秒以上が光沢面としては好ましいが、いわゆる型付け品ではこれ以下であっても良い
5.表面粗さ:JIS−B−0601に規定された表面粗さが、基準長さ2.5mm当たり最大高さは10μm以下であることが好ましい
6.不透明度:JIS−P−8138に規定された方法で測定したときに80%以上、特に85〜98%が好ましい
7.白さ:JIS−Z−8729で規定されるL*、a*、b*がL*=80〜95、a*=−3〜+5、b*=−6〜+2であることが好ましい
8.表面光沢度:JIS−Z−8741に規定される60度鏡面光沢度が10〜95%であることが好ましい
9.クラーク剛直度:記録用紙の搬送方向のクラーク剛直度が50〜300cm2/100である支持体が好ましい
10.中紙の含水率:中紙に対して通常2〜10重量%、好ましくは2〜6重量%。
【0120】
本発明の記録用紙のインク吸収層および下引き層など必要に応じて適宜設けられる各種の親水性層を支持体上に塗布する方法は公知の方法から適宜選択して行うことが出来る。好ましい方法は、各層を構成する塗布液を支持体上に塗設して乾燥して得られる。この場合、2層以上を同時に塗布することもでき、特に全ての親水性バインダー層を1回の塗布で済ます同時塗布が好ましい。
【0121】
塗布方式としては、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、エアナイフコーティング法、スプレーコーティング法、カーテン塗布方法あるいは米国特許第2,681,294号公報記載のホッパーを使用するエクストルージョンコート法が好ましく用いられる。
【0122】
本発明の1実施態様では上記方法により支持体上に塗布した後に、膜面はいったん20℃以下に冷却することが好ましい。これにより塗布液の粘度が増粘して塗膜に強固な3次元構造が形成されてよりひび割れしにくい膜になる。
【0123】
この3次元構造は、ポリビニルアルコール、無機微粒子、ホウ酸塩等の硬膜剤およびカチオン性ポリマーが複雑に絡み合ってもたらされているものと推定される。
【0124】
この冷却は通常は20℃以下の雰囲気中を通過させることで行うが、好ましくは15℃以下、特に好ましくは10℃以下の雰囲気を通過させることで行うことが出来る。この温度に保持する時間は、塗布する塗布液の温度や湿潤膜厚、支持体の厚み等により変化するが、通常の塗布液温度(35〜50℃)であれば通常5〜100秒、好ましくは10〜50秒の範囲である。
【0125】
冷却後は好ましくは20〜70℃の風を吹き付けて乾燥されるのが好ましい。この場合、冷却ゾーンから直ぐに高温乾燥するといったん形成された3次元構造が破壊されてひび割れが起きやすくなるために、冷却後の乾燥温度は通常50℃以下にするのが好ましい。
【0126】
乾燥する際の風の湿度は通常10〜50%の範囲であるが、完全に乾燥した後では、30〜70%の相対湿度で一定時間(例えば20〜180秒間)超湿するのが好ましい。
【0127】
本発明のインクジェット記録用紙を用いて画像記録する際には、水性インクを用いた記録方法が好ましく用いられる。
【0128】
水性インクとは、下記着色剤及び液媒体、その他の添加剤を有する記録液体である。着色剤としてはインクジェットで公知の直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料あるいは食品用色素等の水溶性染料あるいは水分散性顔料が使用できる。
【0129】
水性インクの溶媒としては、水及び水溶性の各種有機溶剤、例えば、メチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール等のアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトンまたはケトンアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、トリエタノールアミン等の多価アルコール類;エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類等が挙げられる。
【0130】
これらの多くの水溶性有機溶剤の中でも、ジエチレングリコール、トリエタノールアミンやグリセリン等の多価アルコール類、トリエチレングリコールモノブチルエーテルの多価アルコールの低級アルキルエーテル等は好ましいものである。
【0131】
その他の水性インクの添加剤としては、例えばpH調節剤、金属封鎖剤、防カビ剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、湿潤剤、界面活性剤及び防錆剤等が挙げられる。
【0132】
水性インク液は記録用紙に対する濡れ性を良好にするために、20℃において、通常25〜60dyn/cm、好ましくは30〜50dyn/cmの範囲内の表面張力を有するのが好ましい。
【0133】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中で「%」は特に断りのない限り絶乾重量%を示す。
【0134】
実施例1
「酸化チタン分散液−1の調製」
平均粒径が約0.25μmの酸化チタン20kg(石原産業製:W−10)をpH=7.5のトリポリリン酸ナトリウムを150g、ポリビニルアルコール(クラレ株式会社製:PVA235)500g、カチオン性ポリマー(p−9)の150gおよびサンノブコ株式会社消泡剤・SN381を10gを含有する水溶液90Lに添加し高圧ホモジナイザー(三和工業株式会社製)で分散したあと全量を100Lに仕上げて均一な酸化チタン分散液−1を得た。
【0135】
「シリカ分散液−1の調製」
1次粒子の平均粒径が約0.007μmの気相法シリカ(日本アエロジル工業株式会社製:A300)125kgを、三田村理研工業株式会社製のジェットストリーム・インダクターミキサーTDSを用いて、硝酸でpH=2.5に調整した620Lの純水中に室温で吸引分散した後、全量を694Lに純水で仕上げた。この分散液を希釈して粒子の電子顕微鏡写真を撮影したところ殆どの粒子が0.01μm以下のサイズであり1次粒子まで分散されていることを確認した。
【0136】
「シリカ分散液−2の調製」
カチオン性ポリマー(P−13)を1.41kg、エタノール4.2Lを含有する溶液(pH=2.3)18Lに25〜30℃の温度範囲で、シリカ分散液−1の69.4Lを撹拌しながら20分かけて添加し、ついで、ホウ酸260gとホウ砂230gを含有する水溶液(pH=7.3)7.0Lを約10分かけて添加し、前記の消泡剤SN381を1g添加した。
【0137】
この混合液を三和工業株式会社製高圧ホモジナイザーで250kg/cm2の圧力で2回分散し、全量を純水で97Lに仕上げてほぼ澄明なシリカ分散液−2を調製した。この分散液のpHは約4.2であった。
【0138】
「蛍光増白剤分散液−1の調製」
チバガイギー株式会社製の油溶性蛍光増白剤UVITEX−OB・400gをジイソデシルフタレート9000gおよび酢酸エチル12Lに加熱溶解し、これを酸処理ゼラチン3500g、カチオン性ポリマー(P−13)、サポニン50%水溶液6,000mlを含有する水溶液65Lに添加混合して三和工業株式会社製の高圧ホモジナイザーで250kg/cm2の圧力で3回乳化分散し、減圧で酢酸エチルを除去した後全量を100Lに仕上げた。この分散液のpHは約5.3であった。
【0139】
「マット剤分散液−1の調製」
総研科学株式会社製のメタクリル酸エステル系マット剤MX−1500Hの156gを前記PVA235を3g含有する純水7L中に添加し、高速ホモジナイザーで30分間分散し全量を7.8Lに仕上げた。この分散液のpHは約5.2であった。
【0140】
「塗布液の調製」
第1層、第2層、第3層の塗布液を以下の手順で調製した。
【0141】
第1層用塗布液:
シリカ分散液−2の600mlに40℃で撹拌しながら、以下の添加剤を順次混合した。
【0142】
イ.低重合度ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA203(平均重合度300))の10%水溶液:6ml
ロ.高重合度ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA235(平均重合度3500))の5%水溶液:260ml
ハ.蛍光増白剤分散液−1:25ml
ニ.酸化チタン分散液−1:33ml
ホ.昭和高分子株式会社製:ラテックスエマルジョン・AE−803:18ml
ヘ.純水で全量を1000mlに仕上げる。塗布液のpHは約4.4。
【0143】
第2層用塗布液:
シリカ分散液−2の650mlに40℃で撹拌しながら、以下の添加剤を順次混合した。
【0144】
▲1▼低重合度ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA203(平均重合度300))の10%水溶液:6ml
▲2▼高重合度ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA235(平均重合度3500))の5%水溶液:270ml
▲3▼蛍光増白剤分散液−1:35ml
▲4▼退色防止剤−1の5%水溶液:20ml
▲5▼純水で全量を1000mlに仕上げる。塗布液のpHは約4.4。
【0145】
第3層用塗布液:
シリカ分散液−2の650mlに40℃で撹拌しながら、以下の添加剤を順次混合した。
【0146】
▲1▼低重合度ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA203(平均重合度300))の10%水溶液:6ml
▲2▼高重合度ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA235(平均重合度3500))の5%水溶液:270ml
▲3▼シリコン分散液(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製・BY−22−839):15ml
▲4▼サポニン50%水溶液:4ml
▲5▼マット剤分散液−1:10ml
▲6▼純水で全量を1000mlに仕上げる。塗布液のpHは約4.5。
【0147】
退色防止剤−1の5%水溶液の調製:N,N−ジスルホエチルヒドロキシルアミン−2ナトリウム塩5gをカチオン性ポリマ−(P−13)を3g含有する90mlの水に溶解し全量を100mlに仕上げる。
【0148】
上記のようにして得られた塗布液を、下記のフィルターで濾過した。
【0149】
ついで両面をポリエチレンで被覆した紙支持体(厚みが220μmでインク吸収層面のポリエチレン中にはポリエチレンに対して13重量%のアナターゼ型酸化チタンを含有)に、第1層(50μm)、第2層(100μm)、第3層(50μm)の順になるように各層を塗布した。かっこ内はそれぞれの湿潤膜厚を示し、第1層〜第3層は同時塗布した。
【0150】
塗布はそれぞれの塗布液を40℃で3層式スライドホッパーで塗布を行い、塗布直後に0℃に保たれた冷却ゾーンで20秒間冷却した後、25℃の風(相対湿度が15%)で60秒間、45℃の風(相対湿度が25%)で60秒間、50℃の風(相対湿度が25%)で60秒間順次乾燥し、20〜25℃、相対湿度が40〜60%の雰囲気下で2分間調湿して試料を巻き取って記録用紙1を得た。
【0151】
記録用紙1において、以下のように変更した記録用紙2〜10を作製した。なお、各記録用紙において変更した点は各層共同様にして変更した。
【0152】
記録用紙2:「シリカ分散液−2」の調製において、シリカ分散液の中にカチオン性ポリマー含有水溶液を添加し次いでホウ酸とほう砂を含有する液、消泡剤を添加した様に添加順を変えた以外は記録用紙1と同様にして作製した。
【0153】
この場合、混合中に液の増粘が激しいために分散前の撹拌時間は記録用紙1の場合5分であったのに対し2時間に延長して行い、高圧ホモジナザーによる分散回数を4回に増やした。
【0154】
記録用紙3:記録用紙1の「シリカ分散液−2」の調製において、カチオン性ポリマー水溶液中に前記ホウ酸/ほう砂の混合水溶液を添加し、ついでシリカ分散液−1を添加した以外は記録用紙1と同様にして作製した。
【0155】
但し、混合後の液の増粘が激しいために撹拌時間を記録用紙2と同様にして2時間とした。
【0156】
記録用紙4:記録用紙1のできあがった塗布液を更に高圧ホモジナイザーで100kg/cm2の条件で1回分散した液を塗布した。
【0157】
記録用紙5:記録用紙1の「シリカ分散液−2」を使用し、塗布液を調製する際の低重合度のポリビニルアルコールを使用しない以外は記録用紙1と同様にして作製した。
【0158】
記録用紙6:記録用紙1の「シリカ分散液−2」を使用し、低重合度ポリビニルアルコールと高重合度ポリビニルアルコールの添加順番を逆にした以外は記録用紙1と同様にして作製した。
【0159】
記録用紙7:記録用紙1において、ホウ酸とほう砂の混合液を高圧ホモジナイザーによる分散前には添加せず、塗布液を調製する直前に添加した以外は記録用紙1と同様にして塗布液を調製した。
【0160】
記録用紙8:記録用紙7においてできあがった塗布液を更に高圧ホモジナイザーで100kg/cm2の条件で1回分散した液を塗布した。
【0161】
記録用紙9:記録用紙7において、塗布液をホウ酸とほう砂を塗布液調製の際PVA235の添加後に添加して塗布液を調製した。
【0162】
記録用紙10:記録用紙9においてできあがった塗布液を更に高圧ホモジナイザーで100kg/cm2の条件で1回分散した液を塗布した。
【0163】
記録用紙1〜10について、以下の項目を評価した。
【0164】
(1)光沢度:日本電色工業株式会社製変角光度計(VGS−1001DP)を用いて75度光沢度を測定した。
【0165】
この値は高いほど光沢が良好であることを示す。
【0166】
(2)ひび割れ:塗布面の0.3m2当たりのひび割れ点数を目視でカウントした。
【0167】
(3)最大濃度:キヤノン株式会社製のインクジェットプリンター・DJ700を使用して、マゼンタのベタ印字を行いその最大反射濃度を測定した。
【0168】
得られた結果を表1に示す。
【0169】
【表1】
【0170】
表1の結果から、記録用紙1は気相法シリカ分散液をカチオン性ポリマー含有液に添加し、ついでホウ酸塩を添加する本発明の特に好ましい方法であり短時間の(5分)撹拌と最小回数の高圧ホモジナイザーによる分散により光沢性に優れ、ひび割れの少ない良好な塗膜面が得られた。また最大濃度も充分高く良好な結果を得た。
【0171】
記録用紙2は、カチオン性ポリマーと無機微粒子分散液の添加順を逆にして混合時に増粘して粗大なダマが多量に形成されたが、撹拌時間を充分とることで記録用紙1とほぼ同等の特性が得られたが非常に良好で比較的均一な液が形成され、2回の高圧分散で良好な分散液が得られた。
【0172】
また、カチオン性ポリマー水溶液中に無機微粒子分散液の全てを添加終了しない内にほう酸塩を添加した場合であっても撹拌時間を充分とることでほぼ記録用紙1と同様の光沢、ひび割れ、最大濃度が得られた。但し、記録用紙2、3は記録用紙1に比べて光沢性が若干低下し、ひび割れも少し増加傾向にある。
【0173】
記録用紙1の塗布液を再分散して得られた記録用紙4は光沢度が増加傾向にあるがひび割れが稍増加している。しかし、実用上問題ないレベルである。
【0174】
塗布液を調製する際に、高重合度のポリビニルアルコールを添加する前に低重合度のポリビニルアルコールを添加しない記録用紙5、6は光沢度は本発明の記録用紙と同等であるが、塗布液調製時に生じた微細なダマに起因するひび割れが多発した。
【0175】
更に塗布液調製時にホウ酸塩を添加した記録用紙7〜10は再分散で若干はひび割れが改善されているとは言え、著しく増大した。
【0176】
実施例2
実施例1で使用した記録用紙1〜10において高重合度ポリビニルアルコールを平均重合度が2300のものに変更した以外は実施例1と同様にして記録用紙1A〜10Aを作製し、実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
【0177】
【表2】
【0178】
表2の結果から、高重合度ポリビニルアルコールの平均重合度を3500から2300に下げたものを使用することで全体に光沢性が稍低下し、ひび割れも全体に多くなっているが、本発明の記録用紙は中でも光沢性に優れ、ひび割れも少ないことがわかる。
【0179】
実施例3
実施例1で使用した記録用紙1の塗布液を用いて、表3に示す様に塗布後の乾燥条件を変化させて記録用紙11〜16を記録用紙1と同様にして作製した。
【0180】
【表3】
【0181】
記録用紙11〜16を実施例1と同様に評価して表4に示す結果を得た。
【0182】
【表4】
【0183】
表4に示す結果から、塗布直後の冷却温度の上昇に伴い、光沢性が僅かずつ低下し、ひび割れも増加してくる。特に温度を20℃以上にした記録用紙14でひび割れが急速に悪化していることがわかる。
【0184】
一方、いったん冷却した後の温度を急激に上昇させても、光沢性とひび割れの悪化が認められる。
【0185】
【発明の効果】
実施例で実証した如く、本発明によるインクジェット記録用紙は、カチオン性ポリマーと無機微粒子顔料分散液を混合し、更に親水性バインダーを含有して得られる塗布液を支持体上に塗布して得られる記録用紙の光沢性に優れ、ひび割れを改善し、かつ耐水性が良好で、優れた効果を有する。
Claims (4)
- カチオン性ポリマー含有溶液と気相法シリカ微粒子分散液および硬膜剤溶液を混合した後、分散して得られる分散液に、平均重合度が200〜900の低重合度ポリビニルアルコール水溶液および平均重合度が2000〜4000の高重合度ポリビニルアルコール水溶液をこの順に添加して得られる塗布液であって、該低重合度ポリビニルアルコールの該高重合度ポリビニルアルコールに対する重量比が0.001〜0.2であり、用いるポリビニルアルコールと気相法シリカ微粒子の重量比が1:3〜1:10である前記塗布液を、支持体上に塗布して得られることを特徴とするインクジェット記録用紙の製造方法。
- 前記硬膜剤溶液がホウ酸塩水溶液であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
- 前記塗布液を支持体上に塗布した後、いったん塗布膜温度を20℃以下に冷却した後、20〜70℃の温度で乾燥して得られることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
- 前記塗布膜温度を20℃以下に冷却して、5〜100秒保持した後、20〜70℃の温度及び10〜50%の湿度で乾燥して得られることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
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