JP3816171B2 - 防水シ−ト及びその施工法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はトンネル構築時の防水シ−ト及びその施工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、トンネル構築における防水シ−ト施工法にあっては、いわゆるナトム工法と称する工法が広く採用されており、これは掘削したトンネル掘削面に一次覆工コンクリ−トを打ち、湧水を排水するため及び緩衝材としての不織布をそのコンクリ−ト面に張設し、この不織布面に防水用の合成樹脂シ−トを張設する構造をとっている。
【0003】
このナトム工法の具体例としては、不織布を一次覆工コンクリ−ト面に張設するに際しては、多数の合成樹脂製の円盤プレ−トをもって不織布を押えるものであって、この円盤プレ−ト面に釘打ち込んで不織布を張設し、更にこの円盤プレ−ト表面を熱溶融して防水用の合成樹脂シ−トを固着張設することによって防水施工が終了し、最終的にはこの防水シ−トの表面に二次覆工コンクリ−トが打ち込まれて全施工が完成するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、この施工法にあっては、不織布及び表面の合成樹脂シ−トを夫々別々にトンネル掘削全面に張設するものであって、このための準備と施工工数が極めて大きく、改善すべき課題となっている。
又、不織布と合成樹脂シ−トを張設した後に合成樹脂製の円盤プレ−トを用いて釘打ちし、これによって両者を張設することも考えられるが、この場合には釘を打ち込んだ近傍より漏水が生じることはさけられず、この施工法も問題をはらんでいる。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は以上の目的を達成するためになされたものであって、その第1発明の要旨は、トンネル掘削の地山面に打設された一次覆工コンクリ−トのトンネル周方向面の全長に一定幅をもって張設される不織布と、この不織布の表面に張設される合成樹脂シ−トとを予め接合して一体化し、当該不織布と合成樹脂シ−トのトンネル周方向端縁は両者を非熱溶着部としたことを特徴とする防水シ−トにかかるものである。
【0006】
そして、通常はこの不織布と合成樹脂シ−トとの接合部は、トンネル周方向に向けて直線状或いは列状をなしているものであって、場合によっては、即ち不織布の幅が長尺な場合には複数の合成樹脂シ−トを熱溶着するのもよく、この場合、当該合成樹脂シ−トの突き合わせ端縁をオ−バ−ラップ可能な長さとしてこの部位を熱溶着可能なものとするのがよい。
【0007】
又、第2発明の要旨は、トンネル掘削の地山面に一次覆工コンクリ−ト層を形成し、この一次覆工コンクリ−トのトンネル周方向の全長に渡って請求項第1項に記載の防水シ−トの不織布側を一次覆工コンクリ−ト面に当接し、当該防水シ−トの非熱溶着部面に釘を打設して防水シ−トを張設し、非熱溶着部をはさむ左右の合成樹脂シ−ト端縁を熱溶着固定したことを特徴とする防水シ−トの施工法にかかるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
第1発明における防水シ−トは、不織布と合成樹脂シ−トが予め熱溶着されたものであって、不織布としては通常はポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維等から選択され、一方、防水シ−トの表面となる合成樹脂シ−トはポリエチレン、ポリプロピレン、EVA樹脂等から選択され、これら不織布と合成樹脂シ−トが重ねられて直線状に或いはスポットをもって列状に熱溶着されたものである。
【0009】
そして、通常は防水シ−トは一次覆工コンクリ−トのトンネル周方向面の全長に一定幅をもって張設されるが、隣り合う防水シ−トは完全に一体化されて漏水のないようにしなければならない。このため、本発明の防水シ−トにあっては、不織布に対して合成樹脂シ−トの縁端は非熱溶着部とされ、しかもこの合成樹脂の縁端はオ−バ−ラップ可能即ち熱溶着できるだけの長さとしたものである。
【0010】
尚、不織布の幅は通常は有効幅1600mm程度であるが、この幅が広い場合例えば倍の幅の3200mmにあっては、防水シ−トの表面材となる合成樹脂シ−トをその幅方向に均等に2分割された状態で熱溶着されることもあり、この場合には幅方向中央部に形成される非熱溶着部をはさむ2枚の合成樹脂シ−ト縁端をこれ又熱溶着可能な長さ例えば200mm程度のオ−バ−ラップ部としておくことが必要である。
【0011】
第2発明、即ち第1発明にかかる防水シ−トの一次覆工コンクリ−ト面への張設は、合成樹脂シ−トの非熱溶着部を利用して釘を打ち込むことによって行うものであり、この際、不織布を支持するために合成樹脂円盤プレ−トを介して釘を打ち込むのがよい。次いでこの非熱溶着部の両側に位置する合成樹脂シ−トの縁端を熱溶着固定して防水施工が終了することになる。
【0012】
【実施例】
以下、本発明の防水シ−トをその施工例と共に実施例をもって更に詳細に説明する。
図1は本発明の防水シ−トAの斜視図であって、符号1はポリエステル製の不織布であって、2は防水シ−トの表面となる合成樹脂シ−ト(EVA製のシ−ト)である。そして、3は接合(熱溶着)部であって、不織布1の端縁11 、12 と合成樹脂シ−ト2の端縁21 、22 とは非熱溶着部4とされている。この不織布1の端縁11 、12 は一次覆工コンクリ−トに釘を打ち込む部位であり、一方、合成樹脂シ−ト2の端縁21 、22 は熱溶着に供する部位である。
【0013】
図2は防水シ−トAを一次覆工コンクリ−ト面に施工した例を示すトンネル半裁断面図であって、図中、符号aはトンネル掘削の地山、bはここに打ち込まれた一次覆工コンクリ−トであり、防水シ−トAの不織布1側を一次覆工コンクリ−トb面にトンネルの周方向面に沿って当接し、非熱溶着部4に合成樹脂製の円盤5を介して釘6をもって不織布1を張設する。このように防水シ−トAを順次一次覆工コンクリ−トb面の周方向沿って不織布1を張設し、次いで同じ方向に沿った合成樹脂シ−ト2の端縁21 、22 を熱溶着7とすることによって合成樹脂シ−ト2を不織布1の表面に張設するものである。
【0014】
本発明の防水シ−トAは、不織布1と合成樹脂シ−ト2を予め接合(熱溶着)によって一体化し、しかも一次覆工コンクリ−トb面に張設するための非熱溶着部4を備えたものであって、その施工性は著しく向上したものである。
【0015】
図3は本発明の防水シ−トBの断面図であって、不織布1の幅3400mmに熱溶着される合成樹脂シ−ト2は幅2000mmとされ、不織布1中央に200mm程度オ−バ−ラップさせできるようにし、この部位10 及び端縁11 、12 を非熱溶着部4として両者を熱溶着3にて一体化したものである。
【0016】
この防水シ−トBを使用することにより、合成樹脂シ−ト2、2の中央部を開いて不織布10 に釘6打ちが可能となったもので、合成樹脂シ−ト2、2に傷を付けることなく防水シ−トBを張設可能となったものである。
従って、防水シ−トBを使用することにより、一次覆工コンクリ−トb面の広い範囲にわたり比較的容易にしかも合成樹脂シ−ト2に傷を付けずに張設可能となったものである。
【0017】
【発明の効果】
本発明の防水シ−トは以上の通りの構造を有しており、一次覆工コンクリ−ト面の広い範囲にわたり比較的容易にしかも合成樹脂シ−トに傷を付けずに張設可能となったものであり、その実用価値は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の防水シ−トAの斜視図である。
【図2】図2は図1の防水シ−トAを一次覆工コンクリ−ト面に施工した例を示すトンネル半裁断面図である。
【図3】図3は本発明の防水シ−トBの施工断面図である。
【符号の説明】
A、B‥‥本発明の防水シ−ト、
a‥‥トンネル掘削の地山、
b‥‥一次覆工コンクリ−ト、
1‥‥不織布、
10 ‥‥不織布の中央部、
11 、12 ‥‥不織布の端縁、
2‥‥防水シ−トの表面となる合成樹脂シ−ト、
21 、22 ‥‥合成樹脂シ−トの端縁、
3‥‥接合(熱溶着)部、
4‥‥非熱溶着部、
5‥‥合成樹脂製の円盤、
6、60 ‥‥釘、
7‥‥合成樹脂シ−ト端縁の熱溶着部。
Claims (3)
- トンネル掘削の地山面に打設された一次覆工コンクリ−トのトンネル周方向面の全長に一定幅をもって張設される不織布と、この不織布の表面に張設される合成樹脂シ−トとを予め接合して一体化し、当該不織布と合成樹脂シ−トのトンネル周方向端縁は両者を非熱溶着部とした防水シ−トであって、当該不織布の表面に対し複数の当該合成樹脂シ−トを熱溶着し、当該合成樹脂シ−トの突き合わせ端縁をオ−バ−ラップ可能な長さとしたことを特徴とする防水シ−ト。
- 不織布と合成樹脂シ−トとの接合部は、トンネル周方向に向けて直線状或いは列状をなしている請求項第1項記載の防水シ−ト。
- トンネル掘削の地山面に一次覆工コンクリ−ト層を形成し、この一次覆工コンクリ−トのトンネル周方向の全長に渡って請求項第1項に記載の防水シ−トの不織布側を一次覆工コンクリ−ト面に当接し、当該防水シ−トの非熱溶着部面に釘を打設して防水シ−トを張設し、非熱溶着部をはさむ左右の合成樹脂シ−ト端縁を熱溶着固定したことを特徴とする防水シ−トの施工法。
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