JP3816044B2 - 可逆性顕色材の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱エネルギーを制御する事により色調が可逆的に変化する可逆性感熱記録に用いられる可逆性顕色材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、一時的な画像の形成が行なえ、不要となった時にはその画像の消去が出来るようにした可逆性感熱記録材料が注目されている。その代表的なものとしては、通常無色ないし淡色の染料前駆体と、加熱によりこの染料前駆体を発色させ、これを再加熱して消色させる可逆性顕色剤を用いた可逆性感熱記録材料が知られている(例えば特許文献1〜4参照。)。
【0003】
一般に、このような可逆性感熱記録材料に画像を形成する方法としては、サーマルヘッドを用いる方法や、レーザー光線の熱エネルギーを利用する方法が知られている。また画像を消去する方法としては、サーマルヘッドを用いて加熱消去する方法、熱ロールあるいは熱板を用いて加熱消去する方法、熱光源を用いる方法等がとられている。これらの熱エネルギー制御技術によって、ある程度の発色と消色が実現され、書き換え可能なカードを代表的な商品として実用化に至っている。
【0004】
このような可逆性感熱記録材料は通常、染料前駆体を溶解または分散状態で含有し、可逆性顕色剤を分散状態で含有する塗液を、支持体上に塗布して作製する。塗液には、可逆性感熱記録層の強度を向上させるためにバインダーを添加する事も可能である。この塗液作製において、染料前駆体を溶解または分散する工程は比較的容易に進行するが、可逆性顕色剤の分散工程はしばしば長い時間と大きなエネルギーを必要とする。特に可逆性顕色剤の結晶性が高い場合には、この分散工程に長時間を要するため、製造上の問題であった。公知の分散剤を、可逆性顕色剤の分散時に添加する方法ではこの問題は解決されていない。また分散が不十分な場合には、発色濃度が低い、あるいは画像欠陥が生じるといった性能上の問題があった。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−171225号公報
【特許文献2】
特開平6−210954号公報
【特許文献3】
特開平7−68934号公報
【特許文献4】
特開平7−179043号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、容易に分散できる可逆性顕色材を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、炭素数10以上の脂肪族基を持つ非フェノール性芳香族化合物を結晶成長抑制剤として含有する可逆性顕色剤からなる可逆性顕色材が容易に分散でき、上記の問題解決に極めて有効であることを見いだし、本発明に至った。なお本発明において「可逆性顕色剤」は、これまで可逆性感熱記録材料の分野で用いられてきた可逆性をもたらす顕色剤を指し、「可逆性顕色材」は結晶成長抑制剤を含有する可逆性顕色剤を指す。また、含有されている状態とは、可逆性顕色剤の粉体と結晶成長抑制剤の粉体が単に混合されている状態ではなく、両者が分子レベルまたは分子レベルに近いレベルで混合している状態を指す。
【0008】
有機材料における結晶成長抑制剤としては、顔料分野における応用例が広く知られている。例えば特開昭62−25175号公報、特開平5−222314号公報、特開平5−230284号公報等において、フタロシアニンやキナクリドン顔料の製造における結晶成長抑制剤の使用例が報告されている。また特開平5−199838号公報、特開平10−245583号公報においては、油脂における結晶成長抑制剤に関する記述がある。さらに特開平5−169808号公報、特開平6−8622号公報等においては樹脂母材中に有機低分子物質を分散させた系において、別種の有機低分子物質を結晶成長抑制剤として用いる例が報告されている。本発明者らは可逆性顕色剤に対する結晶成長抑制剤を種々検討した結果、炭素数10以上の脂肪族基を持つ非フェノール性芳香族化合物が有効であること、特に下記一般式(1)で示される化合物が有効であることを見いだした。
【0009】
【化3】
【0010】
一般式(1)で表される化合物中、Xa及びXbはそれぞれ同じであっても、異なってもよい酸素原子、硫黄原子または両末端に炭化水素原子団を含まない−CONH−結合を最小構成単位とする二価の基を表す。R1は単結合または炭素数1から12の二価の炭化水素基、R2は炭素数1から18の二価の炭化水素基、R3は炭素数1から24の一価の炭化水素基、R4は炭素数1以上の有機基を表す。nは0から4の整数を表し、nが2以上のとき繰り返されるR2及びXbは同一であっても異なっていてもよい。またR1〜R4、R4が結合するベンゼン環は置換基を有していてもよい。ただし少なくともR3が炭素数10以上の脂肪族基であるか、またはR4が炭素数10以上の脂肪族基を有している。
【0011】
本発明で用いられる結晶成長抑制剤の具体例としては例えば、N−フェネチルカルバミン酸−n−オクタデシル、N−[2−(p−メトキシフェニル)エチル]カルバミン酸−n−オクタデシル、N−[2−(m−エトキシフェニル)エチル]カルバミン酸−n−オクタデシル、N−[2−(p−アセトキシフェニル)エチル]カルバミン酸−n−オクタデシル、N−[2−(p−オクタノイルオキシフェニル)エチル]カルバミン酸−n−オクタデシル、N−[6−(p−メチルフェニル)ヘキシル]カルバミン酸−n−テトラデシル、3,4−ジメチル−N−n−オクタデカノイルアニリン、p−n−ドデカノイルオキシ−N−n−ドデカノイルアニリン、p−n−オクタデカノイルオキシ−N−n−オクタデカノイルアニリン、p−n−ドコサノイルオキシ−N−n−ドコサノイルアニリン、p−6−(3−n−オクタデシルウレイド)ヘキサノイルオキシ−N−6−(3−n−オクタデシルウレイド)ヘキサノイルアニリン、N−[3−(m−メトキシフェニル)プロピオニル]−N−n−オクタデカノイルアミン、N−[3−(p−アセトキシフェニル)プロピオニル]−N−n−オクタデカノイルアミン、N−[3−(p−オクタデカノイルオキシフェニル)プロピオニル]−N−n−オクタデカノイルアミン、N−[3−(p−メトキシフェニル)プロピオノ]−N′−n−ドコサノヒドラジド、N−[3−(p−オクタデカノイルオキシフェニル)プロピオノ]−N′−n−オクタデカノヒドラジド、N−[3−(p−オクタデカノイルオキシフェニル)プロピオノ]−N′−n−ドコサノヒドラジド、N−[3−(p−ドコサノイルオキシフェニル)プロピオノ]−N′−n−ドコサノヒドラジド、N−(p−メトキシフェニル)−N′−n−オクタデシル尿素、N−[2−(p−メトキシフェニル)エチル]−N′−n−オクタデシル尿素、N−[2−(p−アセトキシフェニル)エチル]−N′−n−オクタデシル尿素、N−[2−(p−オクタデカノイルオキシフェニル)エチル]−N′−n−オクタデシル尿素、1−p−アセトアミドフェニル−4−n−オクタデシルセミカルバジド、1−[2−(p−メトキシフェニル)エチル]−4−n−オクタデシルセミカルバジド、1−[2−(p−オクタデカノイルオキシフェニル)エチル]−4−n−オクタデシルセミカルバジド等を挙げることができる。
【0012】
可逆性顕色材中に含まれる結晶成長抑制剤の割合は、0.1〜20質量%が好ましく、0.3〜5質量%がより好ましい。この割合よりも少ないと抑制剤としての効果が有効に働かず、この割合よりも多いと可逆感熱特性に対して発色濃度低下等の影響が現れる。
【0013】
可逆性顕色剤中に結晶成長抑制剤を含有させて、その効果を発揮させる方法としては例えば、可逆性顕色剤と結晶成長抑制剤を溶媒に溶解し、次いで晶析させる方法がある。晶析は、溶解度の温度差を利用する通常の方法でも良いし、貧溶媒を用いても良い。本発明においては、可逆性顕色剤中に結晶成長抑制剤を含有させる方法として、結晶成長抑制剤の存在下に可逆性顕色剤を生成させる方法や、可逆性顕色剤の製造工程において、結晶成長抑制剤を副生成物として生成させて混入させる方法を用いる。後者は具体的には、複数の原料を反応させて可逆性顕色剤を製造する際にいずれかの原料を過剰にする方法や、結晶成長抑制剤の原料を少量混在させておいて、可逆性顕色剤生成と同時に結晶成長抑制剤を副生させる方法である。
【0014】
本発明で用いられる可逆性顕色剤としては、下記一般式(2)で表される化合物が用いられる。
【0015】
【化4】
【0016】
一般式(2)で表される化合物中、Xc及びXdはそれぞれ同じであっても、異なってもよい酸素原子、硫黄原子または両末端に炭化水素原子団を含まない−CONH−結合を最小構成単位とする二価の基を表す。R5は単結合または炭素数1から12の二価の炭化水素基、R6は炭素数1から18の二価の炭化水素基、R7は炭素数1から24の一価の炭化水素基を表す。mは0から4の整数を表し、mが2以上のとき繰り返されるR6及びXdは同一であっても異なっていてもよい。
【0017】
本発明に用いられる、一般式(2)で示される可逆性顕色剤において、R5は単結合または炭素数1から12の二価の炭化水素基を表すが、好ましくは単結合または炭素数1から6の二価の炭化水素基である。R6は炭素数1から18の二価の炭化水素基を表すが、好ましくは炭素数1から4の炭化水素基である。R7は炭素数1から24の一価の炭化水素基を表し、好ましくは炭素数6から24の炭化水素基であり、より好ましくは炭素数8から24の炭化水素基である。更に、R5、R6及びR7の炭素数の和が11以上35以下である場合が特に好ましい。Xc及びXdはそれぞれ同じであっても、異なってもよい酸素原子、硫黄原子または両末端に炭化水素原子団を含まない−CONH−結合を最小構成単位とする二価の基を表すが、ここで−CONH−結合を最小構成単位とする二価の基の具体例としては、アミド(−CONH−、−NHCO−)、尿素(−NHCONH−)、ウレタン(−NHCOO−、−OCONH−)、ジアシルアミン(−CONHCO−)、ジアシルヒドラジン(−CONHNHCO−)、しゅう酸ジアミド(−NHCOCONH−)、アシル尿素(−CONHCONH−、−NHCONHCO−)、セミカルバジド(−NHCONHNH−、−NHNHCONH−)、アシルセミカルバジド(−CONHNHCONH−、−NHCONHNHCO−)、ジアシルアミノメタン(−CONHCH2NHCO−)、1−アシルアミノ−1−ウレイドメタン(−CONHCH2NHCONH−、−NHCONHCH2NHCO−)、マロンアミド(−NHCOCH2CONH−)等の基が挙げられる。
【0018】
本発明に用いられる、一般式(2)で示される可逆性顕色剤の具体例としては、下記に挙げるものなどがあるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0019】
N−[2−(p−ヒドロキシフェニル)エチル]カルバミン酸−n−オクタデシル、N−[6−(p−ヒドロキシフェニル)ヘキシル]カルバミン酸−n−テトラデシル、N−[p−(p−ヒドロキシフェニル)フェニル]カルバミン酸−n−ドデシル、N−n−オクタデシルカルバミン酸−[2−(p−ヒドロキシフェニル)エチル]、N−n−デシルカルバミン酸−[11−(p−ヒドロキシフェニル)ウンデカニル]、N−n−テトラデシルカルバミン酸−[p−(p−ヒドロキシフェニル)フェニル]、N−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]−N−n−オクタデカノイルアミン、N−[6−(p−ヒドロキシフェニル)ヘキサノイル]−N−n−オクタデカノイルアミン、N−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]−N−(p−n−オクチルベンゾイル)アミン、N−[2−(p−ヒドロキシフェニル)アセト]−N′−n−ドデカノヒドラジド、N−[2−(p−ヒドロキシフェニル)アセト]−N′−n−オクタデカノヒドラジド、N−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピオノ]−N′−n−オクタデカノヒドラジド、N−[3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)プロピオノ]−N′−n−オクタデカノヒドラジド、N−[2−(p−ヒドロキシフェニル)アセト]−N′−n−ドコサノヒドラジド、N−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピオノ]−N′−n−ドコサノヒドラジド、N−[3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)プロピオノ]−N′−n−ドコサノヒドラジド、N−[6−(p−ヒドロキシフェニル)ヘキサノ]−N′−n−テトラデカノヒドラジド、N−[6−(p−ヒドロキシフェニル)ヘキサノ]−N′−n−オクタデカノヒドラジド、N−[6−(p−ヒドロキシフェニル)ヘキサノ]−N′−(p−n−オクチルベンゾ)ヒドラジド、N−[11−(p−ヒドロキシフェニルオキシ)ウンデカノ−N′−11−ドデセノヒドラジド、N−[11−(p−ヒドロキシフェニル)ウンデカノ−N′−n−テトラデカノヒドラジド、N−[11−(p−ヒドロキシフェニル)ウンデカノ−N′−n−オクタデカノヒドラジド、N−[11−(p−ヒドロキシフェニル)ウンデカノ−N′−(6−フェニル)ヘキサノヒドラジド、N−[11−(3,4,5−トリヒドロキシフェニル)ウンデカノ]−N′−n−オクタデカノヒドラジド、N−[p−(p−ヒドロキシフェニル)ベンゾ]−N′−n−オクタデカノヒドラジド、N−[p−(p−ヒドロキシフェニルメチル)ベンゾ]−N′−n−オクタデカノヒドラジド、N−[2−(p−ヒドロキシフェニル)エチル]−N′−n−テトラデシルオキサミド、N−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピル]−N′−n−オクタデシルオキサミド、N−[3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)プロピル]−N′−n−オクタデシルオキサミド、N−[11−(p−ヒドロキシフェニル)ウンデカニル]−N′−n−デシルオキサミド、N−[p−(p−ヒドロキシフェニル)フェニル]−N′−n−オクタデシルオキサミド、N−(p−ヒドロキシフェニル)−N′−n−ドデシル尿素、N−[2−(p−ヒドロキシフェニル)アセチル]−N′−n−オクタデシル尿素、N−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]−N′−n−オクタデシル尿素、N−[p−(p−ヒドロキシフェニル)ベンゾイル]−N′−n−オクタデシル尿素、N−[2−(p−ヒドロキシフェニル)エチル]−N′−n−ドデカノイル尿素、N−[2−(p−ヒドロキシフェニル)エチル]−N′−n−オクタデカノイル尿素、N−[p−(p−ヒドロキシフェニル)フェニル]−N′−n−オクタデカノイル尿素、4−[2−(p−ヒドロキシフェニル)エチル]−1−n−テトラデシルセミカルバジド、4−[2−(p−ヒドロキシフェニル)エチル]−1−n−オクタデシルセミカルバジド、4−[p−(p−ヒドロキシフェニル)フェニル]−1−n−テトラデシルセミカルバジド、1−[2−(p−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−n−テトラデシルセミカルバジド、1−[2−(p−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−n−オクタデシルセミカルバジド、1−[p−(p−ヒドロキシフェニル)フェニル]−4−n−テトラデシルセミカルバジド、1−[2−(p−ヒドロキシフェニル)アセチル]−4−n−テトラデシルセミカルバジド、1−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]−4−n−オクタデシルセミカルバジド、1−[11−(p−ヒドロキシフェニル)ウンデカノイル]−4−n−デシルセミカルバジド、1−[p−(p−ヒドロキシフェニル)ベンゾイル]−4−n−オクタデシルセミカルバジド、4−[2−(p−ヒドロキシフェニル)エチル]−1−n−テトラデカノイルセミカルバジド、4−[2−(p−ヒドロキシフェニル)エチル]−1−n−オクタデデカノイルセミカルバジド、4−[p−(p−ヒドロキシフェニル)フェニル]−1−n−オクタデカノイルセミカルバジド、1−[2−(p−ヒドロキシフェニル)アセトアミド]−1−n−ドデカノイルアミノメタン、1−[2−(p−ヒドロキシフェニル)アセトアミド]−1−n−オクタデカノイルアミノメタン、1−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロパンアミド]−1−n−オクタデカノイルアミノメタン、1−[11−(p−ヒドロキシフェニル)ウンデカンアミド]−1−n−デカノイルアミノメタン、1−[p−(p−ヒドロキシフェニル)ベンズアミド]−1−n−オクタデカノイルアミノメタン、1−[2−(p−ヒドロキシフェニル)アセトアミド]−1−(3−n−ドデシルウレイド)メタン、1−[2−(p−ヒドロキシフェニル)アセトアミド]−1−(3−n−オクタデシルウレイド)メタン、1−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロパンアミド]−1−(3−n−オクタデシルウレイド)メタン、1−[11−(p−ヒドロキシフェニル)ウンデカンアミド]−1−(3−n−デシルウレイド)メタン、1−[p−(p−ヒドロキシフェニル)ベンズアミド]−1−(3−n−オクタデシルウレイド)メタン、1−{3−[2−(p−ヒドロキシフェニル)エチル]ウレイド}−1−n−オクタデカノイルアミノメタン、1−{3−[p−(p−ヒドロキシフェニル)フェニル]ウレイド}−1−n−オクタデカノイルアミノメタン、N−[2−(p−ヒドロキシフェニル)エチル]−N′−n−オクタデシルマロンアミド、N−[p−(p−ヒドロキシフェニル)フェニル]−N′−n−オクタデシルマロンアミド、N−4−チアヘキサデカノイル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパノイルアミド、N−12−チアドコサノイル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパノイルアミド、N−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパノ−N′−4−オキサヘキサデカノヒドラジド、N−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパノ−N′−4−チアヘキサデカノヒドラジド、N−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパノ−N′−12−オキサドコサノヒドラジド、N−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパノ−N′−12−チアドコサノヒドラジド、 N−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパノ−N′−4−チアヘキサデカノオキサミド、N−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパノ−N′−12−オキサドコサノオキサミド、N−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパノ−N′−12−チアドコサノオキサミド、 N−p−ヒドロキシフェニルエチル−N′−12−チアドコシルオキサミド、N−p−ヒドロキシベンジル−N′−12−チアドコシル尿素、N−p−ヒドロキシベンジル−N′−12−オキサドコシル尿素、1−(p−ヒドロキシフェニルエチル)−4−(12−チアドコシル)セミカルバジド、1−(p−ヒドロキシベンジル)−4−(12−チアドコシル)セミカルバジド、等が挙げられる。
【0020】
本発明に用いられる、一般式(2)で示される可逆性顕色剤はそれぞれ1種または2種以上を混合して使用してもよく、無色ないし淡色の染料前駆体に対する本発明による可逆性顕色材の使用量は、5〜5000質量%、好ましくは10〜3000質量%である。
【0021】
本発明に用いられる無色ないし淡色の染料前駆体としては一般に感圧記録紙や感熱記録紙等に用いられる公知な化合物に代表されるが、特に制限されるものではない。具体的な例としては、例えば下記に挙げるものなどがあるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0022】
(1)トリアリールメタン系化合物
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,7−ジアザフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−7−アザフタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチルピロール−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−4−アザフタリド等。
【0023】
(2)ジフェニルメタン系化合物
4,4′−ビス(ジメチルアミノフェニル)ベンズヒドリルベンジルエーテル、N−クロロフェニルロイコオーラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等。
【0024】
(3)キサンテン系化合物
ローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−クロロアニリノラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェニルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェノキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジクロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、
【0025】
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−フェネチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(4−ニトロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−プロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン等。
【0026】
(4)チアジン系化合物
ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等。
【0027】
(5)スピロ系化合物
3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、3,3′−ジクロロスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロピルスピロベンゾピラン等。
【0028】
前記無色ないし淡色の染料前駆体は単独でも、または2種以上を混合して使用してもよい。
【0029】
本発明の可逆性顕色材を用いる可逆性感熱記録材料の製造方法の具体例としては、染料前駆体と可逆性顕色材を主成分とする塗液を作製し、支持体上に塗布して可逆性感熱記録層を形成する方法が挙げられる。
【0030】
染料前駆体と可逆性顕色材を主成分とする塗液作製方法としては、各々の化合物を単独で溶媒に溶解もしくは分散媒に分散してから混合する方法や各々の化合物を混ぜ合わせてから溶媒に溶解もしくは分散媒に分散する方法等が挙げられるが、特に限定されるものではない。本発明の可逆性顕色材はこれまで述べてきたように容易に分散できるが、分散時に分散剤を併用してもよい。水を分散媒として使う場合の分散剤としてはポリビニルアルコール等の水溶性高分子や各種の界面活性剤が利用できる。水系の分散の際は、エタノール等の水溶性有機溶媒を混合してもよい。この他に炭化水素類に代表される有機溶媒が分散媒の場合は、レシチンや燐酸エステル類等を分散剤に用いてもよい。
【0031】
可逆性感熱記録層には消色促進剤を含有しても良い。用いられる消色促進剤としては脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸、およびそれらのエステル、アミド、イミド、アニリド、ヒドラジド、ウレイド等の誘導体または金属塩を挙げることができる。消色促進剤の別の例としては、尿素、カルバミン酸、炭酸の各誘導体、有機アミン、アルコール、エーテル、燐酸エステル、スルホン、スルホキシド、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ケイ素化合物等を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるわけではない。消色促進剤の好ましい使用量は、可逆性顕色材に対し0.1〜1000質量%であり、より好ましくは0.5〜200質量%以下である。更に、印字画像の耐熱保存性を考慮すれば、1質量%〜100質量%以下が最も好ましい。また、消色促進剤は単独でも、2種以上を併用し混合しても用いることができる。
【0032】
また、可逆性感熱記録層の強度を向上する等の目的でバインダーを可逆性感熱記録層中に添加する事も可能である。バインダーの具体例としては、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸3元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性高分子、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、エチレン/塩化ビニリデン共重合体、ポリ塩化ビニリデン等のラテックス類が挙げられる。これらのバインダーの役割は、組成物の各素材が印字、消去の熱印加によって片寄ることなく均一に分散した状態を保つことにある。したがって、バインダー樹脂には耐熱性の高い樹脂を用いることが好ましい。最近になって、プリペイドカード、ストアドカードといった付加価値の高い可逆性感熱記録材料が用いられることが多くなり、それに伴い、耐熱性、耐水性、更には接着性といった高耐久品が要求されるようになってきている。このような要求に対しては、硬化性樹脂は特に好ましい。
【0033】
硬化性樹脂としては、例えば熱硬化性樹脂、電子線硬化樹脂、紫外線硬化樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、例えばフェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロースアセテートプロピオネート樹脂等の水酸基、カルボキシル基が架橋剤と反応し、硬化するものが挙げられる。この際の架橋剤としては、例えば、イソシアネート類、アミン類、フェノール類、エポキシ類等が挙げられる。
【0034】
電子線及び硬化線樹脂に用いられるモノマーとしては、アクリル系に代表される単官能性モノマー、二官能モノマー、多官能モノマー等が挙げられるが、特に紫外線架橋の際には光重合開始剤、光重合促進剤を用いる。
【0035】
可逆性感熱記録材料に用いられる支持体としては、紙、各種不織布、織布、ポリエチレンテレフタレートやポリプロピレン等の合成樹脂フィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂をラミネートした紙、合成紙、金属箔、ガラス等、あるいはこれらを組み合わせた複合シートを目的に応じて任意に用いることができるが、これらに限定されるものではなく、これらは不透明、半透明或いは透明のいずれであってもよい。地肌を白色その他の特定の色に見せるために、白色顔料や有色染顔料や気泡を支持体中又は表面に含有させても良い。特にフィルム類等水性塗布を行なう場合で支持体の親水性が小さく可逆性感熱記録層の塗布困難な場合は、コロナ放電等による表面の親水化処理やバインダーに用いるのと同様の水溶性高分子類を、支持体表面に塗布するなどの易接着処理してもよい。
【0036】
可逆性感熱記録材料の層構成は、可逆性感熱記録層のみであっても良い。必要に応じて、可逆性感熱記録層上に保護層を設けることも又、可逆性感熱記録層と支持体の間に水溶性高分子や白色ないし有色染顔料や中空粒子のいずれか一つ以上を含む中間層を設けることもできる。この場合、保護層及び/または中間層は2層ないしは3層以上の複数の層から構成されていてもよい。可逆性感熱記録層も各成分を一層ずつに含有させたり層別に配合比率を変化させたりして2層以上の多層にしてもよい。更に、可逆性感熱記録層中及び/または他の層及び/または可逆性感熱記録層が設けられている面と反対側の面に、電気的、光学的、磁気的に情報が記録可能な材料を含んでも良い。また、可逆性感熱記録層が設けられている面と反対側の面にブロッキング防止、カール防止、帯電防止を目的としてバックコート層を設けることもできる。
【0037】
なお、各層を支持体上に積層し、可逆性感熱記録材料を形成する方法は特に制限されるものではなく、従来の方法により形成することができる。例えば、エアーナイフコーター、ブレードコーター、バーコーター、カーテンコーター等の塗抹装置、平版、凸版、凹版、フレキソ、グラビア、スクリーン、ホットメルト等の方式による各種印刷機等を用いる事が出来る。更に通常の乾燥工程の他、UV照射・EB照射により各層を保持させる事が出来る。
【0038】
可逆性感熱記録層は、上記の塗液作製方法によって調製した塗液を支持体上に塗布乾燥する方法などにより得ることができる。乾燥条件は水等の分散媒ないし溶媒によっても異なる。この他に各成分を混合し加熱して可融分を溶融し熱時塗布する方法もある。
【0039】
また、可逆性感熱記録層及び/または保護層及び/または中間層には、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、水酸化アルミニウム、尿素−ホルマリン樹脂等の顔料、その他に、ヘッド摩耗防止、スティッキング防止等の目的でステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸化ポリエチレン、ステアリン酸アミド、カスターワックス等のワックス類を、また、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等の分散剤、更に界面活性剤、蛍光染料、紫外線吸収剤などを含有させることもできる。
【0040】
【実施例】
以下の実施例によって本発明を更に詳しく説明する。実施例中の部数や百分率は質量基準である。
【0041】
参考例1
4′−ヒドロキシ−n−ヘプタデカンアニリド100部と4′−n−ドコサノイルオキシ−n−ヘプタデカンアニリド2部を2−ブタノンから再結晶した。得られた結晶をHPLCで定量したところ、4′−ヒドロキシ−n−ヘプタデカンアニリドと4′−n−ドコサノイルオキシ−n−ヘプタデカンアニリドは100:2の比率を保って再結晶されていることが分かった。
【0042】
参考例2、3
4′−ヒドロキシ−n−ヘプタデカンアニリドと4′−n−ドコサノイルオキシ−n−ヘプタデカンアニリドを表1に示した化合物にそれぞれ変更する以外は、参考例1と同様に操作した。得られた結晶はいずれも、各々の仕込み比率をほぼ保っていることがHPLCにより確認できた。
【0043】
【表1】
【0044】
参考例4、5
可逆性顕色剤と結晶成長抑制剤およびそれらの比率を表1に示すように変更し、再結晶溶媒として2−プロパノールを用いる以外は参考例1と同様に操作した。得られた結晶はいずれも、各々の仕込み比率をほぼ保っていることがHPLCにより確認できた。
【0045】
実施例1
窒素雰囲気下、4′−n−ヘプタデカノイルオキシ−n−ヘプタデカンアニリド4部、p−アミノフェノール109部、メチルエチルケトン2000部の混合物を70℃に加熱し、激しく攪拌しながら、n−オクタデシルイソシアネート296部を約30分かけて滴下した。滴下終了後、反応溶液の温度を75〜80℃に上げ、更に30分反応させた。反応終了後、室温まで冷却すると、白色固体が析出した。ろ過して溶媒を除去し、減圧乾燥した。生成物385部は、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−n−オクタデシル尿素と4′−n−ヘプタデカノイルオキシ−n−ヘプタデカンアニリドの100:4の混合物であった。
【0046】
実施例2
p−ヒドロキシフェニルプロピオノヒドラジド3.6部、トリエチルアミン2.3部、ジメチルアセトアミド30部の混合物に室温下、n−ドコサノイルクロリド7.9部を滴下し、同温で1時間攪拌した。反応固形物を一度加温溶解したのち、希塩酸水溶液100部、氷30部に投入し、析出した結晶を濾取した。2−プロパノールより再結晶を行い、目的物8.5部を得た。HPLCによればこの結晶は、N−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピオノ]−N′−n−ドコサノヒドラジドとN−[3−(p−n−ドコサノイルオキシフェニル)プロピオノ]−N′−n−ドコサノヒドラジドの100:4.8の混合物であった。
【0047】
比較例1
4′−n−ドコサノイルオキシ−n−ヘプタデカンアニリドを0部とする以外は参考例1と同様に操作した。
【0048】
比較例2
N−[3−(p−ドコサノイルオキシフェニル)プロピオノ]−N′−n−ドコサノヒドラジドを0部とする以外は参考例4と同様に操作した。
【0049】
比較例3
4′−n−ヘプタデカノイルオキシ−n−ヘプタデカンアニリドを0部とする以外は実施例1と同様に操作した。
【0050】
比較例4
4′−ヒドロキシ−n−ヘプタデカンアニリド100部と4′−n−ドコサノイルオキシ−n−ヘプタデカンアニリド2部をプラスチックボトルに入れ、手で振り混ぜることにより両者の混合物を調製した。
【0051】
比較例5
N−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピオノ]−N′−n−ドコサノヒドラジド100部とN−[3−(p−n−ドコサノイルオキシフェニル)プロピオノ]−N′−n−ドコサノヒドラジド0.9部をプラスチックボトルに入れ、手で振り混ぜることにより両者の混合物を調製した。
【0052】
試験1(分散性評価)
実施例1〜2、参考例1〜5および比較例1〜5で得られた結晶4.5部、2.5%ポリビニルアセタール(積水化学工業製、BL−1、アセタール化度63モル%)のトルエン/2−ブタノン(2:1混合溶媒)溶液20部、および直径2mmのガラスビーズ25部を50mlのプラスチックボトルに入れ、ペイントコンディショナーで1時間分散した。得られた分散液の粒度分布を、COULTER N4型サブミクロン粒子分析装置(コールターエレクトロニクス社製)にて2−ブタノンを希釈溶媒として測定した。結果を表1に示す。
【0053】
【発明の効果】
表1に示したように、炭素数10以上の脂肪族基を持つ非フェノール性芳香族化合物を結晶成長抑制剤として含有する可逆性顕色剤からなる可逆性顕色材は極めて容易に分散できる。
Claims (3)
- 一般式(1)で表される結晶成長抑制剤と、一般式(2)で表される可逆性顕色剤とが分子レベル又は分子レベルに近いレベルで混合されてなる可逆性顕色材を製造する工程において、結晶成長抑制剤を副生成物として生成させることにより、可逆性顕色剤中に結晶成長抑制剤を混合させる、可逆性顕色材の製造方法。
- 一般式(1)で表される結晶成長抑制剤と、一般式(2)で表される可逆性顕色剤とが分子レベル又は分子レベルに近いレベルで混合されてなる可逆性顕色材を製造する工程において、結晶成長抑制剤の存在下に可逆性顕色剤を生成させることにより、可逆性顕色剤中に結晶成長抑制剤を混合させる、可逆性顕色材の製造方法。
- 一般式(1)のR 1 −Xa−(R 2 −Xb)n−R 3 で表される置換基の構造と、一般式(2)のR 5 −Xc−(R 6 −Xd)m−R 7 で表される置換基の構造が同一である、請求項1または2記載の可逆性顕色材の製造方法。
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