JP3814466B2 - 携帯電話機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話機に関し、より具体的には、携帯電話機のバイブレータ、レシーバ、マイク、スピーカ等の電子部品の接続構造に特徴を有する携帯電話機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7(a)は、携帯電話機における従来のバイブレータの正面図であり、図7(b)は、左側面図である。このバイブレータは、モータを含む本体104と、本体から突き出た軸に取り付けられた分銅109と、モータへの給電端子であるばね端子105とを備えている。ばね端子105は、FPC(Flexible Print Circuit)基板に設けられた端子と所定の接圧が実現されるように、筐体によって、バイブレータ本体104を取り囲むゴムホルダ108を介してFPC基板に押し付けられている。この筐体による押し付けが過度の押し付けにならないように、ブラケット106が設けられ、押し付けストロークの歯止めがかけられている。ばね端子105に過度のストロークがかかると、ばね端子に塑性変形が生じ、必要な接圧が生じなくなってしまう。図7(a)に示す状態は、ブラケットが機能している状態であり、通常の使用状態は、ばね端子は上記の状態まで押し込まれずに、ブラケット下端より下方に突き出て、基板の給電端子に接触している。
【0003】
図8は、上記のバイブレータを携帯電話機に組み込む手順を示す斜視図である。FPC基板111には、上記バイブレータのばね端子(図8に図示せず)に対応する位置に給電パッド115が設けられている。バイブレータをFPC基板111上に配置されたシールドボックス112内に向けて、図8のV方向に沿って押し込んで装着することにより、上記給電パッド115とばね端子105との導通がはかられる。
【0004】
図9に示すように、バイブレータ本体104はゴムホルダ108に囲まれた状態でシールドボックス112内に組み込まれ、その後、筐体によって上方から押さえ込まれる。図10は、バイブレータが組み込まれた後の模式的断面図である。上記筐体121にはリブ121aが設けられ、このリブを介した上方からの押さえ込みにより、バイブレータはシールドボックス内に固定され、上記のばね端子105には給電の導通に必要な接圧が加えられる。
【0005】
上記したように、図7に示す電子部品の接続構造は、筐体からのゴムホルダ108の圧縮およびブラケット106によるストロークの制限により、接圧を所定範囲内に維持させることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の電子部品接続構造は、次の点で問題がある。
(1) ばね端子が下方に出ている分、部品高さが高くなる。すなわち、ばね端子分として、図7(a)に示す高さhが必要となる。
(2) ばね端子のストロークおよび接圧は、(A)筐体リブ寸法、(B)基板高さ位置、(C)バイブレータ本体寸法、(D)ゴムホルダの寸法および材質、などの影響を受ける。すなわち、多くの部材の寸法の影響を受けるので、ばらつきが大きい。
【0007】
携帯電話機は、携帯端末装置として、飛躍的な変革をとげようとしており、その成否の鍵を握る要因の1つとして小型化を挙げることができる。このため、上記の高さの削減を実現し、接圧の安定化をはかることができる電子部品接続構造の提供が望まれてきた。
【0008】
そこで、本発明は、製品の全体的な高さ削減に寄与し、電子部品への給電端子と当該電子部品の受電端子との間の接圧を安定化できる電子部品接続構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の携帯電話機は、表筐体と、基板と、裏筐体とが結合部を解して嵌め合わされて一体化された携帯電話機であって、基板は表筐体と、裏筐体との間に挟まれて保持され、基板には、給電端子と、その給電端子から離れて位置するストッパとを有するコネクタが取り付けられ、給電端子とストッパとの間に装入される装入部と、装入部が取り付けられた本体と、装入部上に位置し、給電端子に当接する受電端子とを含むバイブレータと、受電端子と給電端子とを押し付け合い、その接触を維持する弾性部材とによって、基板とバイブレ−タとの接続構造が構成され、コネクタは、平面的に見て前記装入部を囲む収納壁であり、バイブレータは、その本体が、前記収納壁の外側に露出しており、さらに基板と裏筐体に設けたリブに挟まれ位置が維持される構造である(請求項1)。
【0010】
上記の(1)コネクタと、(2)電子部品と、(3)弾性部材とを備える構成では、電子部品を装入する方向と、弾性部材が受電端子と給電端子とを押し付ける方向とは、従来のように同じ方向ではなく、交差する。このため、従来のように、電子部品装入方向に応力を発生するばね端子や、そのばね端子への過度の負荷を防ぐためのブラケットを設ける必要がない。その結果、電子部品を装入した後の接続構造における高さを減少させることができる。また、上記の構造では、受電端子とストッパとの間隔によって受電端子と給電端子との接圧が決まり、上記間隔は変動しないので、接圧は安定して一定に保たれる。また、上記弾性部材によって、電子部品装入部はストッパに押し付けられ、ストッパにその反力が発生する。この反力に付随して摩擦力が、上記装入する方向に沿って発生する。このため、電子部品の装入方向における位置の変動は、大きな荷重がかからなければ、この摩擦力によって阻止することができる。
【0011】
上記本発明の電子部品接続構造では、受電端子および給電端子のうちのいずれか一方が、ばね端子であり、弾性部材を兼ねている(請求項2)。
【0012】
上記の構成により、接続部分をコンパクトに構成させることができる。このため、製品を小型化かつ軽量化することができ、簡明で耐久性のある接続構造を構成することが可能となる。
【0013】
上記本発明の電子部品接続構造では、コネクタは、平面的に見て、装入部を囲む壁であって、電子部品を通す装通開口部が開けられた収納壁を有し、給電端子は、その収納壁の内面に位置し、ストッパは、給電端子に対向する収納壁の部分から構成される(請求項3)。
【0014】
上記の構造では、平面図の視点から見て、電子部品は、コネクタによって囲まれて固定されるので、基板面内おける平面的な位置決めを安定して行うことができる。また、装入方向の位置については、収納壁と装入部との間に発生する摩擦力によって、維持される。また、給電端子に弾性部材を兼ねさせて、給電端子をばね端子とする場合、上記の収納壁は上記電子部品接続構造の組み立てのハンドリングにおいて、そのばね端子を囲んで保護する働きを有する。
【0015】
上記本発明の電子部品取付構造では、コネクタが、電子部品を、直接、位置決めをするものである(請求項4)。
【0016】
電子部品は、その装入部がコネクタの給電端子とストッパとの間にはさまれてることによって位置決めされる。受電端子または給電端子の弾性変形状態は、コネクタに電子部品を装入することによって決められる。その結果、受電端子と給電端子間の接圧が所定の望ましい範囲内におさまることになる。すなわち、従来のように、ばね端子の弾性変形状態に対して多くの部品が影響を及ぼすことがなく、コネクタに電子部品を装入するだけで、両者の位置関係が決まり、その結果上記端子間の接圧が決まる。
【0017】
上記の構造は、特別の位置決め部材等その他に部材を含まないので、その結果、小型で、軽量、かつ簡明な構造で、上記機能を実現することが可能となる。
【0018】
上記本発明の電子部品取付構造では、電子部品が基板に接触する位置まで、その装入部が基板に押し込まれ、位置決めがなされる(請求項5)。
【0019】
電子部品の装入方向を、直交XYZ座表系のZ方向とすると、基板面に平行なXY面における電子部品の位置は、コネクタの収納壁によって決定される。Z方向の位置決めは、上記のように、電子部品をコネクタが取り付けられている基板に接触する位置にまで押し付けることによりなされる。押し付け部材は、電子部品装入部とコネクタ収納壁内面とが互いに押し付けられるように、XY面内の所定方向に応力を及ぼす。このため、上記装入部と上記収納壁内面との間には、Z方向に摩擦力が必ず発生するので、その摩擦力によって、電子部品のZ方向の位置決めが維持される。上述のように、上記構造は、その他に部材を含まないので、小型で、軽量、かつ簡明な構造で、上記機能を実現することが可能となる。
【0020】
上記本発明の電子部品取付構造では、電子部品は、基板と筐体とによって実質的に挟まれ、位置決め保持がなされる(請求項6)。
【0021】
電子部品の装入部をコネクタ収納壁内に押し込んだ後、基板と筐体とによって電子部品をはさむことにより、押し付け部材の押し付け力に付随して発生する摩擦力による位置の維持を強固にすることができる。このため、安定して所定の接圧を得ることができるだけでなく、異常に高い衝撃荷重がかかっても、高い耐久性をもって電子部品の位置の保持が持続される。さらに、電子部品が携帯電話機に搭載されるバイブレータのように、振動を信号として携帯電話機に伝達する場合には、はさむことによって振動を携帯電話機の筐体全体に高レベルで伝えることが可能となる。また、上述のように、小型で、軽量、かつ簡明な構造で、上記機能を実現することが可能となる。
【0022】
上記本発明の電子部品取付構造では、電子部品の本体は、弾性体に囲まれ、基板と筐体とは、弾性体を介して前記電子部品本体を挟んでいる(請求項7)。
【0023】
この弾性体を介して電子部品をはさむことにより、基板と筐体との間の距離の精度をある程度ゆるくすることができ、かつ電子部品に必要以上の応力がかからないようにすることができる。このため、さらに安定して電子部品の位置の保持を強固にすることができ、接圧の安定化と、衝撃荷重に対する高い抵抗力とを得ることができる。通常、上記の筐体および基板のいずれか一方、または両方には、上記のはさみ込みの効果が出るように、リブが設けられ、リブが弾性体を押し込む形で電子部品の位置が維持される。さらに、弾性体を介在させる場合でも、振動は筐体全体に高レベルで伝達され、マナーモードにおける着信を音声なしで感度よく伝達することができる。
【0024】
上記本発明の電子部品取付構造では、電子部品の位置決めをする位置決め部材をさらに備えている(請求項8)。
【0025】
上記Z方向における電子部品の位置決めが、上述の構成によってはできない場合には、Z方向における位置決め部材をさらに備える。この位置決め部材としては、電子部品の装入部を嵌め合わせる嵌合部材、同装入部を係止させる係止部材等がある。この構成では、電子部品の基板への接触や筐体に関係なく、Z方向の位置決めができるので、これら筐体や基板の加工におけるばらつきによらず、位置決めすることが可能となる。
【0026】
上記本発明の電子部品取付構造では、コネクタはその受電端子を当該基板の給電端子に接続させることにより、基板に取り付けられている(請求項9)。
【0027】
コネクタの受電端子の基板の給電端子への接続には、たとえばはんだ付けを行い、リフロー処理をする方法を用いることができる。この導電を主目的にした接続により、導電だけでなく、コネクタの機械的な固定を行うことができる。基板と接するコネクタ下部には、上記受電端子とは別に、受電端子とコネクタをはさんで反対側の部分にさらに倒れ防止の爪状端子を突き出しておいてもよい。
【0028】
上記本発明の電子部品取付構造では、電子部品の装入部は、その根元部から電子部品の本体と逆の方向に連続する部分であり、当該装入部はその根元部が通る装通開口部の幅よりも広い幅を有している(請求項10)。
【0029】
この構成により、弾性体の押し付け力を電子部品の装入部から本体に向かう方向に発現させて、装通開口部の側方に位置する収納壁の端部にストッパの役割をさせることができる。このため、電子部品の配置をコンパクトにすることができる。例えば、携帯電話機のバイブレータの場合、振動源の分銅をバイブレータ本体やコネクタから離れた位置に配置して、偏心回転運動をするための空間を接続構造から離れた位置に確保することができる。
【0030】
上記本発明の電子部品取付構造では、電子部品の本体が、基板面に交差する方向に沿って延びる壁を備える、基板上の本体格納部に格納される(請求項11)。
【0031】
この構成により、本体は、その安定保持を目的とした本体格納部に格納される。この結果、この電子部品取付構造を有する製品が衝撃的な負荷を受けても、電子部品本体の衝撃的な移動が生じ難い。このため、電子部品の装入部端面に取り付けられた端子の接圧は、上記衝撃によって大きな影響を受け難くなる。
【0032】
上記本発明の電子部品取付構造では、電子部品は、本体からさらに付属部分が延び、当該付属部分は、本体格納部の外側に位置する(請求項12)。
【0033】
電子部品がバイブレータ等の場合、本体はモータを有する部分であり、上記の付属部分は分銅に相当する。分銅は本体格納部の外側に位置して、偏心して回転することにより振動を発生させ、筐体や基板を通して振動をその製品保持者に知らせる。
【0034】
上記本発明の電子部品取付構造では、電子部品が、携帯電話機に備えられるバイブレータであり、コネクタが携帯電話機の基板に取り付けられたコネクタであり、筐体が携帯電話機の筐体である(請求項13)。
【0035】
このバイブレータ接続構造は従来のものよりその高さを減ずることができるので、上記の構成により、このバイブレータ接続構造が取り付けられる基板と筐体との間隔を小さくすることができる。その結果、携帯電話機を小型化、スリム化するのに寄与することができる。また、バイブレータの受電端子とコネクタのばね端子との間の接圧を安定して所定範囲内に保持することができる。また、例えば、請求項6または7の発明のように、バイブレータを基板と筐体との間ではさむ場合には、位置の保持に有効であり、とうぜん接圧の安定化に有効であるが、その他に衝撃的な荷重がバイブレータにかかる場合においても位置決め保持を高い耐久性をもって持続する。したがって、上記のようにはさまれる場合には、異常に高い衝撃荷重が負荷されても、バイブレータはコネクタに安定的に保持される。したがって、非常に高い耐久性をもって、安定して、マナーモードなどににおけるバイブレーション信号を得ることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
次に、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。図1(a)は、本発明の電子部品接続構造におけるコネクタ20の斜視図であり、図1(b)は、バイブレータ1の斜視図である。この電子部品は、携帯電話機に取り付けられるバイブレータである。このコネクタ20は装入方向であるV方向に沿って延びる壁であって、バイブレータの装入部2を囲む収納壁21を有する。この収納壁の上方端部には開口部23が開けられており、上記装入部2はこの開口部23を通って装入される。また、この収納壁21には、V方向に沿って延びる開口部であって、バイブレータの装入部の根元の部分が通る装通開口部24が開けられている。この収納壁の内面には、ばね端子22が設けられ、その接触部においてバイブレータをH方向に押し付けている。この押付力に対してストッパの働きをする部分は、装通開口部の両脇の収納壁の端部3である。この部分に上記押付力に対する反力が発生し、電子部品の装入部2と上記収納壁端部3との間に、V方向に沿って摩擦力が生じ、V方向の位置を保持する。この収納壁の下部には基板の給電端子(図示せず)から受電する受電端子25が設けられている。この受電端子25は、基板の給電端子とはんだリフローにより接続され、導電と機械的な固定との両方の働きを行っている。この受電端子25と、収納壁をはさんで反対側の収納壁の下部に、倒れ防止用の爪(図示せず)を設けてもよい。バイブレータの装入部は、V方向に平行な破線に沿って、開口部23および装通開口部24を通って、収納壁21に装入される。
【0037】
バイブレータ1は、モータを主構成要素とする本体4と、その本体を囲む弾性体であるゴムホルダ8と、本体に軸を介して連結されている分銅9とを備えている。分銅は、上記軸に偏心して取り付けられており、例えば、マナーモードにおいて、着信信号に応じたモータの始動にともなって振動信号を発生させ、着信を知らせる。また、このバイブレータ1は、本体に取り付けられた板状部材であり、L方向に少し延びた装入部2を含んでいる。装入部2から本体側に連続して、装入部の根元の部分が位置している。図1(b)において、根元の部分は、とくに切れ込みは設けずに、本体と同じ断面を有している。
【0038】
図2は、バイブレータの装入部を左側方から視た図面である。装入部2の端面には、受電端子である受電パッド5が設けられている。この受電パッド5は、コネクタの収納壁21の内面に設けられたばね端子22と接触する。
【0039】
給電端子であるばね端子22の弾性変形状態は、上記装入部が装入された後は、他の部材の影響をうけない。すなわち、上記弾性変形状態は、装入部2の厚さと、給電端子22とストッパ部分3との間の距離とによって決まり、他の要因の影響を受けない。このため、上記装入部を収納壁に装入すると接圧は決まってしまう。このため、接圧のばらつきは抑制され、安定化される。
【0040】
バイブレータの装入部2は、コネクタの収納壁内にV方向に押し込まれる。押し込まれた際、収納壁内面に取り付けられたばね端子22によってバイブレータの装入部2は、H方向に押し付けられ、装入部を囲んでいる収納壁内面、とくに装通開口部の両脇部(ストッパ)3の内面からその反力を受ける。この結果、上記装入部とコネクタの上記内面との間に摩擦力が発生し、その摩擦力は、装入され位置決めされたバイブレータの位置の維持に寄与する。さらに、上述のように、上記のばね端子22と装入部端面の受電パッド5との間の接圧が、目的とする所定範囲内に収められる。
【0041】
図3は、上記のバイブレータ1をコネクタ20に装入する手順を説明する部分斜視図である。上記のコネクタ20は、携帯電話機のメイン基板30の上に取り付けられたFPC(Flexible Print Circuit)基板11に接続されている。接続は、上記したように、FPC基板11の給電端子(図示せず)とコネクタの受電端子25とをはんだリフロー接続することによって行われる。この接続は、上記したとおり、導電と機械的な固定との両方を兼ねている。バイブレータはV方向に沿って押し込まれ、装入部2はコネクタ20の収納壁内に装入される。この装入において、バイブレータ1のゴムホルダ8で囲まれた本体4は、本体格納部であるシールドボックス29の中に格納される。また、付属部品の分銅は、回転運動のために、シールドボックスの外側に配置される。このシールドボックス29は、FPC基板11に取り付けられている。このため、バイブレータ1は、FPC基板11と筐体との間にはさまれる。ただし、上記したように、シールドボックス29は、FPC基板ではなく、メイン基板30に、直接、取り付けられてもよい。この結果、後述するように、バイブレータはFPC基板11と筐体との間にはさまれなく、メイン基板30と筐体との間にはさまれる場合もある。メイン基板と筐体との間にはさまれる場合でも、振動の高感度の伝達や、バイブレータの位置決めの強固な保持は、同様に実現される。そもそもFPC基板は、応力を負担することはほとんどできず、FPC基板の下側に位置するメイン基板によって応力負担がなされている。このため、メイン基板と筐体とのはさみにおける上記の機能の実現は自ずとなされる。
【0042】
図4は、図3に示す装入手順によりコネクタに装入されたバイブレータを示す部分斜視図である。上記のバイブレータ接続構造において、バイブレータ接続構造は、従来に比して、図7に示したhだけ低くなり、その結果、図4に示す状態において、バイブレータ装入部が他の部品の部分に比べて特別高くなることがなくなる。このため、携帯電話機の小型化、すなわちスリム化に寄与することが可能となる。例えば、従来、FPC基板11からバイブレータ本体の上面まで5.7mmあったものを、本発明の接続構造を用いることにより、5.0mmとすることができる。携帯電話機の基板に取り付けられた部品の中で、従来のバイブレータ接続構造は、特別高く、高さ低減のネックとなっていた。本発明のバイブレータ接続構造を用いることにより、従来よりも0.7mm高さ低減をすることが可能になった。このような、電子部品接続構造の高さ低減の積み重ねが、携帯電話機のような精密電子製品の小型化、スリム化に貢献することになる。
【0043】
図5(a)は、携帯電話機の表筐体50を内側から視た斜視図であり、図5(b)は、メイン基板30を裏側から視た斜視図であり、また、図5(c)は、裏筐体を裏側から視た斜視図である。メイン基板30は、表筐体50と裏筐体40との間にはさまれる。バイブレータ接続構造は、メイン基板30の裏側の面に配置される。図5(b)に示すように、メイン基板30の上に、FPC基板11がFPCコネクタ31を介して取り付けられている。メイン基板はI/Oコネクタ33と接続され、バッテリの充電等を受けることができる。表筐体50と、メイン基板30と、裏筐体40とは、表筐体の結合部52と、メイン基板の結合部32と、表筐体の結合部42とが嵌め合わされて一体化される。この一体化により、裏筐体40の内側の部分が、バイブレータ1に接触してFPC基板と裏筐体とでバイブレータ1を挟み、その位置の維持に寄与し、かつ振動伝達レベルを高レベルにする。バイブレータをはさんでいる物は、裏筐体とFPC基板であるが、FPC基板は位置の維持に際して、応力を発揮する寄与は少なく、むしろメイン基板に裏付けされて位置の維持のための強度部材の役割を果たしている。
【0044】
図6は、裏筐体の内面を視た斜視図である。バイブレータに直接接触して押し付ける部分は、裏筐体内面に設けたリブ41である。このリブはゴムホルダを少し圧縮させて押し付け、基板とともにバイブレータをはさんでバイブレータの位置の維持に寄与している。裏筐体40には、上記の結合部材42以外に多くの結合部材が設けられており、携帯電話機の一体化を維持する役割を果たしている。
【0045】
上記構成により、Z方向に応力を発生するばね端子や、そのばね端子への過度の負荷を防ぐためのブラケットを設ける必要がない。その結果、バイブレータを装入した後の接続構造における高さを減少させることができる。また、上記の構造では、従来のように、受電端子と給電端子間の接圧に対して多くの部品が影響を及ぼすことがなく、コネクタにバイブレータを装入するだけで、ばね端子の弾性変形状態が決まる。すなわち、バイブレータはコネクタによって、直接、その位置決めがなされるので、受電端子と給電端子との間の接圧はばらつかず、所定範囲内の接圧を安定して得ることができる。また、バイブレータを、FPC基板またはメイン基板と裏筐体とではさむことにより、バイブレータの位置の保持を強固なものにして、衝撃荷重にも充分耐えてその位置を維持することができる構造となっている。さらに、上記の構造は、その他に部材を含まないので、その結果、小型で、軽量、かつ簡明な構造で、上記機能を実現することが可能となる。
【0046】
上記において、本発明の実施の形態について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態はあくまで例示であって、本発明の範囲はこれら発明の実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【0047】
【発明の効果】
本発明の電子部品接続構造を用いることにより、電子部品を装入した後の接続構造における高さを減少させることができる。また、上記の構造では、従来のように、受電端子と給電端子間の接圧に対して多くの部品が影響を及ぼすことがなく、コネクタに電子部品を装入するだけで、弾性部材の弾性変形状態が決まる。この結果、受電端子と給電端子との間の接圧はばらつかず、所定範囲内の接圧を安定して得ることができる。また、基板と筐体とによって電子部品をはさむことにより、その位置の保持を衝撃荷重に対して、充分耐久性のあるものとしている。さらに、上記の構造は、その他に部材を含まないので、小型で、軽量、かつ簡明な構造で、上記機能を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は、本発明の実施の形態における電子部品接続構造のコネクタを示す斜視図であり。(b)は、バイブレータを示す斜視図である。
【図2】 図1(b)のバイブレータの左側方から見た図である。
【図3】 本発明の実施の形態におけるバイブレータをコネクタに装入する手順を示す部分斜視図である。
【図4】 図3の手順にしたがって装入したバイブレータを示す部分斜視図である。
【図5】 (a)は、携帯電話機の表筐体を内側から視た斜視図、(b)はメイン基板を裏側から視た斜視図、また、(c)は裏筐体を裏側から視た斜視図である。
【図6】 裏筐体の内面を視た斜視図である。
【図7】 (a)は、従来のバイブレータを示す正面図、また(b)はその左側面図である。
【図8】 従来のバイブレータを装入する手順を示す部分斜視図である。
【図9】 図8の手順にしたがって装入されたバイブレータを示す部分斜視図である。
【図10】 従来のバイブレータの模式的な縦断面図である。
【符号の説明】
1 バイブレータ(電子部品)、2 バイブレータの装入部、3 収納壁端部(ストッパ)、4 バイブレータ本体、5 バイブレータの受電パッド、8 ゴムホルダ(弾性体)、9 分銅、11 FPC基板、20 コネクタ、21 収納壁、22 ばね端子(給電端子)、23 開口部、24 装通開口部、25 コネクタの受電端子、29 シールドボックス、30 メイン基板、31 FPCコネクタ、32 メイン基板の結合部、33 メイン基板のI/Oコネクタ、40 裏筐体、41 リブ、42 裏筐体の結合部、50 表筐体、52 表筐体の結合部。
Claims (6)
- 表筐体と、基板と、裏筐体とが結合部を解して嵌め合わされて一体化された携帯電話機であって、前記基板は前記表筐体と、裏筐体との間に挟まれて保持され、
前記基板には、給電端子と、その給電端子から離れて位置するストッパとを有するコネクタが取り付けられ、
前記給電端子と前記ストッパとの間に装入される装入部と、前記挿入部が取り付けられた本体と、前記装入部上に位置し、前記給電端子に当接する受電端子とを含むバイブレータと、前記受電端子と前記給電端子とを押し付け合い、その接触を維持する弾性部材とによって、前記基板とバイブレ−タとの接続構造が構成され、
前記コネクタは、平面的に見て前記装入部を囲む収納壁であり、
前記バイブレータは、その前記本体が、前記収納壁の外側に露出しており、さらに前記基板と前記裏筐体に設けたリブに挟まれ位置が維持される構造である、携帯電話機。 - 前記受電端子および前記給電端子のうちのいずれか一方が、ばね端子であり、前記弾性部材を兼ねる、請求項1に記載の携帯電話機。
- 前記コネクタは、平面的に見て、前記装入部を囲む壁であって、前記バイブレータの本体を通す装通開口部が開けられた収納壁を有し、前記給電端子は、その収納壁の内面に位置し、前記ストッパは、前記給電端子に対向する前記収納壁の部分から構成される、請求項1または2に記載の携帯電話機。
- 前記コネクタはその受電端子を当該基板の給電端子に接続させることにより、前記基板に取り付けられている、請求項1〜3のいずれかに記載の携帯電話機。
- 前記バイブレータの本体が、基板面に交差する方向に沿って延びる壁を備える前記基板上の本体格納部に格納される、請求項1〜4のいずれかに記載の携帯電話機。
- 前記バイブレータは、前記本体からさらに分銅が延び、当該分銅は、前記本体格納部の外側に位置する、請求項5に記載の携帯電話機。
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