JP3814118B2 - ミュート回路およびオーディオ増幅回路 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ミュート回路およびオーディオ増幅回路に関し、詳しくは、デジタルオーディオ機器やテレビ,VTR等におけるオーディオ信号処理回路に用いられるミュート回路において、ミュート用のスイッチングトランジスタをIC化した場合にプリアンプの出力電圧が大きくなっても誤動作が発生し難く、ダイナミックレンジを大きく採ることができ、ミュートスイッチがON/OFFしたときにボス音が発生し難いようなミュート回路およびオーディオ増幅回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
トランジスタ等を用いるオーディオ信号処理回路では、パワースイッチの“ON”時に、いわゆるポップ音等の不快な異常音を伴い、最悪の場合にはパワーアンプを介してスピーカを破損することもある。そこで、一般的には、ミュート回路を挿入してパワーアンプ等が定常の安定状態に達するまで、オーディオ信号の経路を強制的に遮断又は接地する。あるいはまた、装置の動作中に無音状態を選択するときに、ミュート回路を動作させる。
【0003】
図4は、この種のミュート回路を有するアナログ増幅のオーディオ増幅回路1であって、2は、プリアンプIC部であって、IC化されており、プリアンプ3,ミュート信号発生回路7,ミュートのスイッチ回路SW1,SW2等を有している。そして、6は、テープに録音されたオーディオ信号を読み取る磁気ヘッドであり、4はパワーアンプ、5はスピーカである。
なお、ミュート回路は、ミュート信号発生回路7そのものを指すこともあるが、この明細書では、ミュート信号発生回路7とミュートのスイッチ回路SW1,SW2とからなるものとする。スイッチ回路SW1は、プリアンプ3とパワーアンプ4の間の出力ラインとグランドGNDとの間に挿入され、スイッチ回路SW2は、入力ラインに直列に挿入されている。
この例のプリアンプIC部2の構成は、正負の両電源で動作するものであり、グランド電位を信号基準としている。また、スイッチ回路SW1がICに内蔵され、ミュート信号はM1,M2の2つが生成されて、ミュート信号M1がミュートのスイッチ回路SW1の制御に用いられ、ミュート信号M2がスイッチ回路SW2の制御に用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
オーディオ増幅回路では、ドライブ段の飽和を防止し、高い出力電圧を発生させるためにブートストラップ回路が用いられ、あるいは、電源電圧を昇圧したりしている。また、ゲーム機やCD再生等のデジタルオーディオ増幅回路では、デジタル値をD/A変換した後のアナログ信号をプリアンプで増幅することになるが、この場合にダイナミックレンジを大きく採るためにプリアンプの出力電圧がアナログオーディオ信号の出力より大きく、正負の両極性の電圧になる場合が多い。
このような信号レベルの大きい出力を発生する回路において、出力段のメインアンプ入力の手前でミュートをかける場合には、ミュート期間以外ではON動作をしない、高い耐圧のミュートスイッチ回路が要求される。
前記の図4の場合のスイッチ回路SW1は、NPNとPNPトランジスタを背中合わせに並列接続したものであるが、デジタルオーディオ増幅回路をはじめとして、ダイナミックレンジを大きく採るオーディオ増幅回路にあっては、そのためにプリアンプの出力電圧が大きくなり、例えば、出力信号の電圧がサブストレートの基準電圧である負側電源電圧に対してこれよりも振られると、トランジスタを並列接続したスイッチ回路SW1では、サブストレートをコレクタとする寄生トランジスタがプリアンプの負電圧の出力信号によりONすることになり、スイッチ回路SW1がONする誤動作が発生し易い。
また、正側の電源だけの動作でVcc/2を基準とするものでは、通常、サブストレートの基準電圧がグランドGNDに設定されるが、プリアンプの出力信号を正側に維持しなければならず、ダイナミックレンジが大きく採れない欠点がある。
【0005】
さらに、前記のように、グランドGNDとアンプの出力との間にスイッチ回路SW1を接続した場合には、スイッチ回路SW1のミュートによるON/OFF動作時にこれによるポップ音が発生し易い欠点がある。
この発明の目的は、このような従来技術の問題点を解決するものであり、ミュート用のスイッチングトランジスタをIC化した場合にプリアンプの出力電圧が大きくなっても誤動作が発生し難く、ダイナミックレンジを大きく採ることができるミュート回路およびオーディオ増幅回路を提供することにある。
この発明の他の目的は、ダイナミックレンジを大きく採ることができ、ミュートスイッチがON/OFFしたときにポップ音が発生し難いミュート回路およびオーディオ増幅回路を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するための第1の発明のミュート回路およびオーディオ増幅回路の特徴は、アンプと、このアンプの出力ラインと基準電圧ラインとの間に挿入されたミュートスイッチ回路とが集積化された集積回路と、ミュート信号を発生するミュート信号発生回路と、ミュート信号を受けてミュートスイッチ回路をONにするミュート信号制御回路とを備え、ミュートスイッチ回路がNPN型の第1および第2のトランジスタを有していて、第1のトランジスタのエミッタが出力ラインに接続され、第1および第2のトランジスタのコレクタ同士が接続され、第2のトランジスタのエミッタが基準電圧ラインに接続され、ミュート信号制御回路が可聴周波数以下のボス音防止のために第2のトランジスタに対して第1のトランジスタを遅延駆動するものであって、ミュート信号を受けて第2のトランジスタをONした後に第1のトランジスタをONにし、ミュート信号が停止したときには第2のトランジスタをOFFした後に第1のトランジスタをOFFにする制御信号を第1および第2のトランジスタのベースに加えるものである。
【0007】
さらに、前記の他の目的を達成するための第2の発明の特徴は、アンプと、このアンプの出力ラインと基準電圧ラインとの間に挿入されたミュートスイッチ回路と、ミュート信号を発生するミュート信号発生回路と、ミュート信号を受けてミュートスイッチ回路をON/OFFにするミュート信号制御回路とを備えていて、ミュートスイッチ回路が、出力ラインと基準電圧ラインとの間に出力側(例えば、コレクタ−エミッタ)が直列に第1のトランジスタを上流側とし第2のトランジスタを下流側として順次接続された第1および第2のトランジスタを有するものであり、ミュート信号制御回路が可聴周波数以下のボス音防止のために第2のトランジスタに対して第1のトランジスタを遅延駆動するものであって、ミュート信号を受けて第2のトランジスタをONした後に第1のトランジスタをONにし、ミュート信号が停止したときには第2のトランジスタをOFFした後に第1のトランジスタをOFFにする制御信号を第1および第2のトランジスタのベースに加えるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
このように、第1,第2の発明では、ミュートスイッチ回路がNPN型の第1および第2のトランジスタを有していて、第1のトランジスタのエミッタが出力ラインに接続され、第1および第2のトランジスタのコレクタ同士が接続され、第2のトランジスタのエミッタが基準電圧ラインに接続されている。これにより、ミュート動作していない、ミュートスイッチ回路がOFF状態のときにおいて、アンプの出力ラインがたとえ負側に振られても下流の第2のトランジスタがOFF状態となっているので、エミッタが出力ラインに接続された上流の第1のトランジスタのコレクタがフローティング状態となっているのでこのトランジスタと寄生トランジスタとがONすることはほとんどなくなり、ダイナミックレンジを大きく採ることができる。
さらに、第1および第2の発明では、第1のトランジスタと第2のトランジスタのON/OFF動作を同時に行わないようにしているので、ミュートスイッチ回路のミュート動作時のON/OFFの過渡状態におけるアンプの出力ラインからみたインピーダンスが高くなるので、ミュートスイッチ回路のミュート動作時に流れる過渡電流値が微少となり、これによるホップONが発生が抑制される。
その結果、ミュート用のスイッチングトランジスタをIC化した場合にプリアンプの出力電圧が大きくなっても負側に振られても誤動作が発生し難く、ダイナミックレンジを大きく採ることができるオーディオ増幅回路を実現することができる。
【0009】
【実施例】
図1は、この発明のミュート回路を適用した一実施例のブロック図、図2は、ミュートスイッチの動作のタイミング説明図、図3は、ミュートスイッチ回路部分の半導体構造の概要断面図である。
図1と図4との相違は、図4に対して図1のオーディオ増幅回路10は、デジタルオーディオ増幅回路であって、ゲーム機やCD再生等のデジタル信号再生回路8から再生されたデジタル入力信号をプリアンプIC部11に内蔵されたD/A変換回路(D/A)12で受けてそれをD/A変換し、その変換アナログ信号をプリアンプ13が受ける点と、ミュートのスイッチ回路が図4のスイッチ回路SW1に換えてスイッチ回路SWとなっていて、スイッチ回路SWがパワーアンプ4の手前に設けられ、ミュート信号制御回路14が図4のミュート信号発生回路7との間に設けられている点である。なお、ミュート信号発生回路7が発生するミュート信号M2はこの実施例の回路では不要であるので割愛する。
ここで、プリアンプ13は、正側の電源で動作し、グランドGNDレベルを基準とする出力信号を発生してダイナミックレンジを大きく採る回路である。そのために、+Vcc/2を基準として動作するアンプに対して、図示するように、コンデンサC1,抵抗R、コンデンサC2の直列回路とを介して交流結合によりパワーアンプ4に接続されている。
【0010】
先のミュートのスイッチ回路SWは、抵抗RとコンデンサC2との接続点NとグランドGNDとの間に接続されたNPNトランジスタQ1とNPNトランジスタQ2の直列回路からなる。トランジスタQ1のエミッタが接続点Nに接続され、そのコレクタがトランジスタQ2のコレクタに接続され、トランジスタQ2のエミッタがグランドGNDに接続されている。
トランジスタQ1のベースには、グランドGNDとの間にミュート信号制御回路14においてコンデンサC3が接続され、このベースは、ミュート信号制御回路14のカレントミラー接続の出力側トランジスタQ5のコレクタに接続されてこれの出力電流を受けてONにされる。また、トランジスタQ2のベースは、ミュート信号制御回路14のカレントミラー接続の出力側トランジスタQ4のコレクタに接続されてこれの出力電流を受けてONにされる。
【0011】
ミュート信号制御回路14は、入力側のトランジスタをトランジスタQ3として出力側のトランジスタをトランジスタQ4,Q5とし、各トランジスタのエミッタ側が電源ライン+Vccに接続されたカレントミラー接続のPNPのトランジスタとNPNトランジスタQ6、そして前記のコンデンサC3とからなる。NPNトランジスタQ6は、トランジスタQ3のエミッタに抵抗R1を介してそのコレクタが接続され、エミッタがグランドGNDに接続されている。そして、NPNトランジスタQ6のベースにミュート信号M1を受ける。
トランジスタQ6がミュート信号M1(トランジスタQ6をONさせる所定の電圧レベルの信号)を受けたときには、トランジスタQ6がONになり、トランジスタQ3がONとなって、このときトランジスタQ3に流れる電流がトランジスタQ4,Q5から出力されて、トランジスタQ1のベースとトランジスタQ2のベースに供給される。トランジスタQ1のベースにはコンデンサC3がグランドGNDとの間に挿入されているので、このとき、トランジスタQ2が先にONとなり、その後にトランジスタQ1がONとなる。そして、ミュート信号M1がOFF(グランドレベル)になったときには、トランジスタQ6がOFFとなり、トランジスタQ2がOFFしてからトランジスタQ1が少し遅れてOFFになる。このON/OFFの状態を示すのが図2である。
【0012】
図2は、ミュート信号M1とトランジスタQ1、トランジスタQ2との動作タイミングを示すものであり、トランジスタQ1とトランジスタQ2のON動作は、トランジスタQ2に対してトランジスタQ1がΔtだけ遅れる。また、OFFにおいてはトランジスタQ2に対してトランジスタQ1がΔdだけ遅れる。
これによりプリアンプ13の出力からみたミュート動作時のスイッチ回路SWのインピーダンスは、過渡状態ではそれぞれのスイッチトランジスタがON/OFFするときよりも高い値となる。すなわち、スイッチ回路SWがOFFからONへあるいはONからOFFへと移行する過渡状態の動作のときには、いずれか一方がOFF状態あって他方がONになることにより直列接続されたトランジスタQ1とトランジスタQ2のインピーダンスが高いものとなる。
スイッチ回路SWのインピーダンスが過渡状態で高い値になると、ミュート動作時のスイッチ回路SWにより発生するボス音の波形は非常に低いレベルに抑えることができる。
これについてさらに説明すると、ここで、トランジスタQ1のベース電圧をVBとし、コンデンサC3の容量をC、駆動電流値をiとすると、
VB=∫idt/C Δt≦VB・C/i
VB=0.7とすれば、Δt≦0.7×C/iとなる。
このΔtの時間が可聴周波数以下の20Hz以下では(あるいは可聴周波数以上20kHzを越えていれば)、ボス音は人に聞こえない。トランジスタQ1,Q2のベースに加えられる駆動電流値iとしては、5mA〜10mA程度で、コンデンサC3の容量としては、数十pF〜数百pFとすれば、スイッチ回路SWにより発生するボス音の波形が非常に低いレベルでかつ20Hz以下に抑えることができる。
【0013】
次に、スイッチ回路SWのミュート期間以外(ミュートOFF状態のとき)のON誤動作とダイナミックレンジとの関係を説明する。
プリアンプ13は、ダイナミックレンジを大きく採るために、+Vcc/2を基準として動作するアンプであり、コンデンサC1を介することにより、それがグランドGNDレベルを基準とするオーディオ信号となり、ここでは、出力が正負に振幅が大きく変化する。この信号がスイッチ回路SWに加えられることになる。
このような回路にあっても、スイッチ回路SWは、プリアンプ13の負側の出力電圧で誤動作することはほとんどない。
それは、スイッチ回路SWがトランジスタQ1とトランジスタQ2との直列回路で構成され、ミュート期間以外は下流のトランジスタQ2がOFFになっているので、この状態にある限り、上流のトランジスタQ1のコレクタ側はフローテング状態になっている。この状態で上流のトランジスタQ1のエミッタ側がプリアンプ13の出力電圧を受け、それが負の大きな電圧であったときに、このトランジスタQ1のベース(グランド電位)とエミッタ間が0.7V以上となり、ON状態に駆動されることがある。このような状態になっても下流のトランジスタQ2がOFFになっているのでトランジスタQ1のコレクタ側からの電流供給はされない。したがって、スイッチ回路SWは全体としてONにはならない。もちろん、スイッチ回路SWがOFF状態のときに上流のトランジスタQ1のエミッタ側が大きな正側の電圧を受けているときにはトランジスタQ1のベース−エミッタ間が逆バイアスになっているのでONすることはない。
【0014】
この場合に誤動作の要因となる寄生トランジスタの動作について図3を用いて説明する。
図3は、スイッチ回路SW部分の半導体構造の概要断面図である。
図示するように、P−sub(P型サブストレート)15の表面において隣接してNPNトランジスタQ1とQ2とが集積され、トランジスタQ1のエミッタがプリアンプ13の出力ライン13A側に接続され、トランジスタQ2のエミッタがグランドGNDに接続されいる。そして、トランジスタQ1、Q2のコレクタ同士が配線ライン16により接続され、トランジスタQ1、Q2のベースがそれぞれトランジスタQ5,Q4の電流源から電流値iで駆動される。
この場合、エミッタ側がプリアンプ13の出力電圧を受けるトランジスタQ1には、P−sub15に形成されている点線で示すPNPの寄生トランジスタQ7がある。寄生トランジスタQ7は、トランジスタQ1のベースBをエミッタとし、トランジスタQ1のコレクタをベースとし、P−sub15の部分をコレクタとするトランジスタになる。また、トランジスタQ2には、P−sub15に形成されている点線で示すPNPの寄生トランジスタQ8がある。これは、トランジスタQ2のベースBをエミッタとし、トランジスタQ2のコレクタをベースとし、P−sub15の部分をコレクタとするトランジスタになる。
【0015】
ここで、プリアンプ13からトランジスタQ1のエミッタE側に負の大きな電圧を受けた場合には、トランジスタQ1のベースB−エミッタE間が順方向となるので寄生トランジスタQ7,Q8がONに駆動される問題が生じる。このとき、寄生トランジスタQ7は、トランジスタQ2のコレクタC側と接続されていて、これがOFF状態にあることから、高い抵抗値でグランドGNDに接続されたフローティングバイアスとなり、トランジスタQ1のコレクタC−ベースB間が逆バイアスとなっているので、寄生トランジスタQ7はOFF状態が維持され、寄生トランジスタQ7のベース−エミッタ間が逆バイアスされて動作することはない。
寄生トランジスタQ8のベースは、トランジスタQ2のコレクタC側と接続され、トランジスタQ2がOFF状態となっていて、トランジスタQ2のエミッタEあるいはベースBがグランドGND電位になっているので、ONすることはない。
ここで、トランジスタQ1のエミッタE側に正の大きな電圧を受けた場合にはトランジスタQ1のベースB−エミッタE間が逆方向となるのでOFF状態に維持され、寄生トランジスタQ7,Q8のON動作はなく、問題は生じない。
【0016】
以上説明してきたが、実施例では、ミュート動作のためにグランドGND(あるいは基準電位)に落とすラインとして正負両極性の出力を持つプリアンプの出力ラインの例を挙げているが、この発明は、負の極性においてONし難いミュートスイッチ回路を実現するものであって、たとえ、正側の出力信号のラインに接続されて使用されても、ノイズ等により負に駆動されたときにこのミュートスイッチ回路を有するミュート回路が誤動作しないので、これによりダイナミックレンジをグランドGND側近傍まで拡大できる効果が得られる。したがって、この発明は、前記した実施例に限定されないことはもちろんである。
【0017】
【発明の効果】
以上の説明から理解できるように、この発明にあっては、ミュートスイッチ回路がNPN型の第1および第2のトランジスタを有していて、第1のトランジスタのエミッタが出力ラインに接続され、第1および第2のトランジスタのコレクタ同士が接続され、第2のトランジスタのエミッタが基準電圧ラインに接続されている。これにより、ミュート動作していない、ミュートスイッチ回路がOFF状態のときにおいて、アンプの出力ラインがたとえ負側に振られても下流の第2のトランジスタがOFF状態となっているので、エミッタが出力ラインに接続された上流の第1のトランジスタのコレクタがフローティング状態となっているのでこのトランジスタと寄生トランジスタとがONすることはほとんどなくなり、ダイナミックレンジを大きく採ることができる。
さらに、この発明では、第1のトランジスタと第2のトランジスタのON/OFF動作を同時に行わないようにしているので、ミュートスイッチ回路のミュート動作時のON/OFFの過渡状態におけるアンプの出力ラインからみたインピーダンスが高くなるので、ミュートスイッチ回路のミュート動作時にながれる過渡電流値が微少となり、これによるホップONが発生が抑制される。
その結果、ミュート用のスイッチングトランジスタをIC化した場合にプリアンプの出力電圧が大きくなっても負側に振られても誤動作が発生し難く、ダイナミックレンジを大きく採ることができるオーディオ増幅回路を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明のミュート回路を適用した一実施例のブロック図である。
【図2】、図2は、ミュートスイッチの動作のタイミング説明図である。
【図3】図3は、ミュートスイッチ回路部分の半導体構造の概要断面図である。
【図4】図4は、従来のミュート回路の一例を説明するブロック図である。
【符号の説明】
1,10…オーディオ増幅回路、
2,11…プリアンプIC部、
3,13…プリアンプ、
4…パワーアンプ、5…スピーカ、
6…磁気ヘッド、
7…ミュート信号発生回路、
8…デジタル信号再生回路、
12…D/A変換回路(D/A)、
14…ミュート信号制御回路、
15…P−sub(P型サブストレート),
16…配線ライン、
SW,SW1,SW2…スイッチ回路、
M1,M2…ミュート信号、
Q1〜Q7…トランジスタ。

Claims (6)

  1. アンプと、このアンプの出力ラインと基準電圧ラインとの間に挿入されたミュートスイッチ回路とが集積化された集積回路と、
    ミュート信号を発生するミュート信号発生回路と、
    前記ミュート信号を受けて前記ミュートスイッチ回路をON/OFFにするミュート信号制御回路とを備え、
    前記ミュートスイッチ回路は、NPN型の第1および第2のトランジスタを有し、前記第1のトランジスタのエミッタが前記出力ラインに接続され、前記第1および第2のトランジスタのコレクタ同士が接続され、前記第2のトランジスタのエミッタが前記基準電圧ラインに接続され、
    前記ミュート信号制御回路は、可聴周波数以下のボス音防止のために前記第2のトランジスタに対して前記第1のトランジスタを遅延駆動するものであって、前記ミュート信号を受けて前記第2のトランジスタをONした後に前記第1のトランジスタをONにし、前記ミュート信号が停止したときには前記第2のトランジスタをOFFした後に前記第1のトランジスタをOFFにする制御信号を前記第1および第2のトランジスタのベースに加えることを特徴とするミュート回路。
  2. 前記基準電圧ラインはグランドラインであり、前記アンプはプリアンプであり、前記出力ラインにはコンデンサが直列に挿入され、このコンデンサの後に前記第1のトランジスタのエミッタが接続されている請求項1記載のミュート回路。
  3. アンプと、このアンプの出力ラインと基準電圧ラインとの間に挿入されたミュートスイッチ回路とが集積化された集積回路と、
    ミュート信号を発生するミュート信号発生回路と、
    前記ミュート信号を受けて前記ミュートスイッチ回路をON/OFFにするミュート信号制御回路とを備え、
    前記ミュートスイッチ回路は、NPN型の第1および第2のトランジスタを有し、前記第1のトランジスタのエミッタが前記出力ラインに接続され、前記第1および第2のトランジスタのコレクタ同士が接続され、前記第2のトランジスタのエミッタが前記基準電圧ラインに接続されていて、
    前記ミュート信号制御回路は、可聴周波数以下のボス音防止のために前記第2のトランジスタに対して前記第1のトランジスタを遅延駆動するものであって、前記ミュート信号を受けて前記第2のトランジスタをONした後に前記第1のトランジスタをONにし、前記ミュート信号が停止したときには前記第2のトランジスタをOFFした後に前記第1のトランジスタをOFFにする制御信号を前記第1および第2のトランジスタのベースに加えることを特徴とするオーディオ増幅回路。
  4. 前記基準電圧ラインは、グランドラインであり、前記アンプはプリアンプであり、前記出力ラインにはコンデンサが挿入され、このコンデンサの後に前記第1のトランジスタのエミッタが接続されている請求項3記載のオーディオ増幅回路。
  5. アンプと、このアンプの出力ラインと基準電圧ラインとの間に挿入されたミュートスイッチ回路と、
    ミュート信号を発生するミュート信号発生回路と、
    前記ミュート信号を受けて前記ミュートスイッチ回路をON/OFFにするミュート信号制御回路とを備え、
    前記ミュートスイッチ回路は、前記出力ラインと基準電圧ラインとの間に出力側が直列に第1のトランジスタを上流側とし第2のトランジスタを下流側として順次接続された第1および第2のトランジスタを有するものであり、
    前記ミュート信号制御回路は、可聴周波数以下のボス音防止のために前記第2のトランジスタに対して前記第1のトランジスタを遅延駆動するものであって、前記ミュート信号を受けて前記第2のトランジスタをONした後に前記第1のトランジスタをONにし、前記ミュート信号が停止したときには前記第2のトランジスタをOFFした後に前記第1のトランジスタをOFFにする制御信号を前記第1および第2のトランジスタのベースに加えることを特徴とするミュート回路。
  6. アンプと、このアンプの出力ラインと基準電圧ラインとの間に挿入されたミュートスイッチ回路と、
    ミュート信号を発生するミュート信号発生回路と、
    前記ミュート信号を受けて前記ミュートスイッチ回路をON/OFFにするミュート信号制御回路とを備え、
    前記ミュートスイッチ回路は、前記出力ラインと基準電圧ラインとの間に出力側が直列に第1のトランジスタを上流側とし第2のトランジスタを下流側として順次接続された第1および第2のトランジスタを有するものであり、
    前記ミュート信号制御回路は、可聴周波数以下のボス音防止のために前記第2のトランジスタに対して前記第1のトランジスタを遅延駆動するものであって、前記ミュート信号を受けて前記第2のトランジスタをONした後に前記第1のトランジスタをONにし、前記ミュート信号が停止したときには前記第2のトランジスタをOFFした後に前記第1のトランジスタをOFFにする制御信号を前記第1および第2のトランジスタのベースに加えることを特徴とするオーディオ増幅回路。
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