JP2000174560A - オーディオ信号電力増幅回路およびこれを用いるオーディオ装置 - Google Patents

オーディオ信号電力増幅回路およびこれを用いるオーディオ装置

Info

Publication number
JP2000174560A
JP2000174560A JP10350356A JP35035698A JP2000174560A JP 2000174560 A JP2000174560 A JP 2000174560A JP 10350356 A JP10350356 A JP 10350356A JP 35035698 A JP35035698 A JP 35035698A JP 2000174560 A JP2000174560 A JP 2000174560A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
voltage
amplifier
power supply
supply line
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10350356A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Fujisawa
雅憲 藤澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rohm Co Ltd filed Critical Rohm Co Ltd
Priority to JP10350356A priority Critical patent/JP2000174560A/ja
Publication of JP2000174560A publication Critical patent/JP2000174560A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Amplifiers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】出力回路の消費電力を低減することができるオ
ーディオ信号電力増幅回路を提供することにある。 【解決策】オーディオ信号を受けてこれを増幅して出力
するアンプと、コイルと、電源ラインから電力を受けて
ONしたときにコイルを介してアンプに電力を給電する
スイッチ回路と、アンプの出力信号の電圧から一定電圧
分電源ラインの電圧側にシフトした電圧を基準としてコ
イルを経てアンプに給電された電力の電圧に応じてスイ
ッチ回路をスイッチングさせるスイッチング制御回路と
を備えていて、スイッチング制御回路がコイルを介して
帰還される信号を受けて可聴周波数を超える周波数にお
いて発振するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、オーディオ信号
電力増幅回路およびこれを用いるオーディオ装置に関
し、詳しくは、音声や演奏音等からなるオーディオ信号
を増幅して音響としてスピーカから出力する、ラジオや
カセットテーププレーヤ,ビデオテープレコーダ、ビデ
オカメラ、コンポーネントステレオ装置などのオーディ
オ信号を発生するような装置(これらを含めてここでは
オーディオ装置という)において、その出力回路の消費
電力を低減することができ、特に携帯用のオーディオ装
置に適する電力増幅回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図4にオーディオ装置の例として従来の
ポータブルカセットテーププレーヤの信号再生系の回路
を簡単なブロック図で示す。1は読取ヘッド、2は、ヘ
ッドアンプ、イコライザ回路等を含む信号再生処理回
路、3は出力段アンプ、4は負荷としてのスピーカ、そ
して、5は、アンプ3とスピーカ4との間に挿入された
出力用の電解コンデンサ(アウトプットコンデンサ)で
ある。
【0003】その動作を説明すると、再生時には、オー
ディオ信号が記録されたテープ(図示せず)から、読出
ヘッド1を介してオーディオ信号として読出信号Aが得
られる。この読出信号Aが信号再生処理回路2に入力さ
れて、録音時の高周波バイアス成分が除去され、イコラ
イジング処理などが施されて、オーディオ信号Bが再生
される。再生されたオーディオ信号Bは、最終的に出力
段アンプ3に加えられて増幅される。ここで、出力信号
Cが生成されてこれが出力用コンデンサ5を経てスピー
カ4に送出される。その結果、スピーカ4から再生音が
発生する。
【0004】通常、トランジスタのアンプ3では、入力
段に一対の信号を生成する入力段アップ3a が設けられ
ている。オーディオ信号Bは、この入力段アップ3a に
より増幅されて相互に位相が180゜相違する一対の信
号にされる。これら信号が出力段アンプを構成するトラ
ンジスタQ1 ,Q2 に加えらえて、いわゆるプッシュプ
ル増幅されることによって、オーディオ信号Bが出力信
号Cとして電力増幅される。
【0005】電力増幅について詳述すると、入力信号B
に応じて出力段アンプ3へ給電する電源ラインVccの電
圧がNPN型のトランジスタQ1 で出力信号Cの電圧ま
で降下される。言い替えれば、トランジスタQ1 の内部
インピーダンスによる降下電圧の量がオーディオ信号B
の波形に応じて変化する結果として出力信号Cが生成さ
れる。ことき、トランジスタQ1 は、電源ラインVccの
電圧と出力信号Cの電圧との差電圧を受け持つ。その結
果として、トランジスタQ1 は、前記差電圧分の電力を
消費する。なお、出力段アンプの構成は、説明の都合
上、図では出力トランジスタQ1 ,NPN型の出力トラ
ンジスタQ2 だけの簡単な回路になっているが、実際の
回路としては、ドライブ回路等の周辺回路が加わってい
てもよい。
【0006】ところで、カセットテーププレーヤは、他
のオーディオ装置と同様に、ステレオタイプのものがほ
とんどであり、この種のものは、Rチャンネル系に対し
てLチャンネル系、あるいはその逆の関係でもう1つの
信号再生系(1’,2’,3’,4’,5’)を備えて
いる。そのオーディオ信号B’も同様な信号処理により
出力信号C’を発生する。したがって、前記のトランジ
スタQ1 が受け持つ消費電力は、ステレオ装置では倍に
なる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】出力トランジスタの降
下電圧による電力は、パワー増幅用のトランジスタによ
って熱として放散される。このため、電力損失が大きい
パワートランジスタが必要になる。ここで大きな電力が
消費されるので、出力信号Cを生成する場合の電力効率
はよくない。このことは、特に、限られた電力のバッテ
リーで動作する携帯形のオーディオ装置では、装置の動
作時間が電力使用効率によって左右されることになるの
で問題になる。しかも、この種の装置では、長時間動作
可能なことが製品価値として極めて重要である。そこ
で、できるだけ消費電力の少ない装置であることが要請
されている。
【0008】このような要請に応える発明として出願人
は、特開平7−249945号「オーディオ信号電力増
幅回路およびこれを用いるオーディオ装置」を出願済み
である。この発明は、いわゆるトレーシング電源と呼ば
れるものであって、スイッチングレギュレータを電源と
してスイッチングレギュレータの出力電圧を入力信号に
追従させて出力段トランジスタに供給し、出力段トラン
ジスタをON状態で動作させることで、出力段トランジ
スタにおける電力消費を低減するものである。しかし、
スイッチングレギュレータにより入力信号に追従する電
圧信号を発生させるために内部に三角波発振回路とPW
M制御回路などが必要となり、回路規模が大きく、長時
間演奏の要請が高いオーディオ装置においてはさらなる
電力消費の低減を図ることの要請が強い。
【0009】この発明の目的は、このような要請に答
え、従来技術の問題点を解決するものであって、出力回
路の消費電力を低減することができるオーディオ信号電
力増幅回路を提供することにある。また、この発明の他
の目的は、オーディオ装置の出力回路の消費電力を低減
することができるオーディオ装置を提供することにあ
る。この発明のさらに他の目的は、携帯用に適したオー
ディオ装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るこの発明のオーディオ信号電力増幅回路およびこれを
用いるオーディオ装置の特徴は、オーディオ信号を受け
てこれを増幅して出力するアンプと、コイルと、電源ラ
インから電力を受けてONしたときにコイルを介してア
ンプに電力を給電するスイッチ回路と、アンプの出力信
号の電圧から一定電圧分電源ラインの電圧側にシフトし
た電圧を基準としてコイルを経てアンプに給電された電
力の電圧に応じてスイッチ回路をスイッチングさせるス
イッチング制御回路とを備えていて、スイッチング制御
回路がコイルを介して帰還される信号を受けて可聴周波
数を超える周波数においてスイッチ回路と前記スイッチ
ング制御回路とによる発振回路が形成されるものであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】このように、アンプの出力信号の
電圧から一定電圧分電源ラインの電圧側にシフトした電
圧を基準としてコイルを経てアンプに給電された電力の
電圧に応じてスイッチ回路をスイッチングさせるスイッ
チング制御回路を設け、かつ、このスイッチング制御回
路をコイルを介して帰還される電圧信号により駆動する
ことで発振する発振回路として構成する。このことで、
別途、三角波発振回路等を設ける必要はなくなる。しか
も、給電される電力の電流値は、同時にコイルを介して
アンプに供給されるのでアンプの内部インピーダンスに
応じて変化する。そこで、内部インピーダンスの変化に
応じた電力を出力側に得ることができる。このように、
給電された電力の電圧に応じて発振する回路になってい
るので前記の構成により給電された電力に応じて発振周
波数が制御される発振器を構成でき、アンプの出力信号
あるいはオーディオ信号の振幅に応じて振幅が大きいと
きに大きな電流が流れて高い周波数となり、振幅が小さ
いときにそれに応じた小さな電流が流れて低い周波数へ
と変化する。これによりPWMのスイッチングレギュレ
ータ等の制御と同様な制御が可能となり、コイルを介し
て供給される電力の電圧は、出力信号の電圧に追従する
電圧となるので、出力段アンプで消費される電力が小さ
く抑えられる。特に、スイッチング制御回路をトランジ
スタで構成し、このトランジスタのベースおよびエミッ
タのいずれか一方に電源ライン側にシフトした電圧を受
け、いずれか他方に帰還された電圧信号を受けるように
すれば、コイルを介して供給される電力の電圧を出力端
子の電圧から、例えば、0.7V程度の一定電圧に維持
することができ、いっそうの消費電力の低減が図れる。
その結果、PWM制御回路等が不要になり、オーディオ
信号電力増幅回路としての回路構成が簡素化でき、出力
回路の消費電力を低減することができる。
【0012】
【実施例】図1は、この発明のオーディオ信号電力増幅
回路をポータブルカセットテーププレーヤに適用した一
実施例のブロック図である。図1において、出力段回路
11は、ポータブルカセットテーププレーヤ10の出力
段増幅回路であって、図4のアンプ3に加えてこれに電
力を供給する可変周波数発振回路12を有している。な
お、図4と同一の構成は同一の符号を付してある。した
がって、それらの説明は割愛する。さらに、図示はして
いないが、電源ラインVccは、携帯用のオーディオ装置
として、電池の+側の出力電力ラインに接続されてい
る。また、図1の実施例では、片電源の電源電圧+Vcc
に対してVcc/2を基準としてプッシュプル出力の増幅
回路において、Vcc/2より上側の電位で出力動作をす
るプッシュ側の回路にこの発明が適用されている。
【0013】可変周波数発振回路12は、スイッチング
トランジスタQ3とコイルLとが電源ライン+Vccと出
力段トランジスタQ1のコレクタとの間に直列に接続さ
れ、出力段トランジスタQ1のコレクタの内部インピー
ダンスの変化に応じてPNP型のスイッチングトランジ
スタQ3がON/OFFする周期が変化する発振回路で
ある。その周波数は、可聴周波数を超える範囲であり、
100kHz〜800kHz程度になるように、コイル
Lのインダクタンスが選択されている。そのインダクタ
ンスは、50μH〜300μH程度である。なお、出力
段トランジスタQ1のエミッタは、出力端子13に接続
されている。可変周波数発振回路12は、スイッチング
トランジスタQ3を駆動するために発振駆動回路14を
有している。発振駆動回路14は、NPN型のドライブ
トランジスタQ4と基準電圧発生回路15とから構成さ
れている。基準電圧発生回路15は、電源ライン+Vcc
と出力端子13との間に直列に接続された定電流源16
と順方向のダイオードD1,D2とからなり、出力端子1
3の電圧、すなわち出力信号の電圧を基準として2Vf
の電圧を発生する。なお、1Vfは、ベース・エミッタ
間順方向電圧降下であり、通常、0.7V程度である。
したがって、2Vf 1.4Vとなる。
【0014】出力信号の電圧からこの2Vf分上にシフ
トした電圧を発生するダイオードD2と定電流源16と
の接続点NがトランジスタQ4のベースに接続されてい
る。トランジスタQ4のコレクタは、トランジスタQ3の
ベースに接続され、バイアス抵抗R1を介して電源ライ
ン+Vccに接続されている。またドライブトランジスタ
Q4のエミッタは、コイルLの出力側6において出力段
トランジスタQ1のコレクタに接続されている。これに
よりコイルLを介してコレクタ側の出力電圧がエミッタ
に帰還され、ここに、トランジスタQ3を介してトラン
ジスタQ4がONしたときにはこれをOFFさせる電圧
信号が発生し、OFFしたときにはこれをONさせる電
圧信号が発生してON/OFF動作を繰り返す発振回路
が形成される。出力端子13は、アウトプットコンデン
サ5を介してスピーカ4が接続され、これを経てグラン
ドGNDに接地されている。そして、出力段トランジス
タQ1のコレクタとグランドGNDとの間にノイズキャ
ンセル用のコンデンサCnが設けられ、スイッチングト
ランジスタQ3とコイルLとの接続点DとグランドGN
Dとの間にフライホイールダイオードDfが逆方向に接
続されている。
【0015】次にその動作を説明すると、まず、出力段
トランジスタQ1のコレクタに接続されたドライブトラ
ンジスタQ4は、出力段トランジスタQ1がアイドリング
電流(1mA〜10mA程度)により動作状態にあると
すれば、最初はON状態になっている。ドライブトラン
ジスタQ4がONになっているとして、これによりスイ
ッチングトランジスタQ3がONしたと仮定する。ここ
で、コイルLの過渡現象を考えてみると、コイルLには
最初は電流がほとんど流れないのでこれからの作用はな
い。このとき、出力段トランジスタQ1のコレクタの電
圧は、出力端子13の電圧に対してダイオードD1,D2
により2Vf持ち上げられてから、ドライブトランジス
タQ4のベース・エミッタの1Vf分降下した電圧が加え
られている。そこで、出力端子13の電圧を基準として
これから1Vf( 0.7V)のところに設定されてい
る。
【0016】しかし、スイッチングトランジスタQ3が
ONしていることで、電源ライン+VccからコイルLを
経て出力段トランジスタQ1へ供給される電流が徐々に
増加していき、出力段トランジスタQ1のコレクタの電
圧がこの電流により持ち上げられ、出力端子13の電圧
を基準としたときにやがてこれから1Vf+αの電圧の
ところまで持ち上げられる。これによりドライブトラン
ジスタQ4のベース・エミッタ間の電圧が1Vf−αとな
り、OFFになる。ドライブトランジスタQ4がOFF
になると、スイッチングトランジスタQ3のベースが+
Vccとなって、これがOFFになる。トランジスタQ3
がOFFになると、コイルLに流れている電流は、出力
段トランジスタQ1、出力端子13、アウトプットコン
デンサ5、スピーカ4、グランドGND、フライホイー
ルダイオードDfを経てコイルLに還流する。点線で示
すこの還流電流Iは、ドライブトランジスタQ4のエミ
ッタをベースに対して持ち上げる方向になるので、この
電流が所定値以下に小さくなるまではドライブトランジ
スタQ4のOFF状態が維持される。そしてこのOFF
状態はアイドリング電流との関係で決定される。このよ
うな還流電流の流れが所定値以下になると、あるいは終
了すると、トランジスタQ4のエミッタは、出力端子1
3の電圧を基準としてこれから1Vf(0.7V)のと
ころに設定される。これによりスイッチングトランジス
タQ3がOFFでドライブトランジスタQ4がONにな
る。トランジスタQ4がONになると、これのコレクタ
電流によりスイッチングトランジスタQ3が駆動されや
がてこれがONになる。これにより最初に説明した状態
に戻る。
【0017】以上の動作は、出力段回路11にオーディ
オ信号が入力された状態であっても同様であり、前記の
ON/OFFを繰り返す発振動作が行われる。このと
き、オーディオ信号により出力段トランジスタQ1の内
部インピーダンスの変化に応じてコイルLに過渡現象と
して流れる電流値が変化する。オーディオ信号の振幅が
大きいときには、内部インピーダンスが小さくなり、よ
り電流値の大きな、多くの電流がコイルLに流れる。そ
こで、ドライブトランジスタQ4のONからOFFに移
行する期間が短くなる。その結果、スイッチングトラン
ジスタQ3のスイッチング周波数は高くなる。逆に、オ
ーディオ信号の振幅が小さいときには、トランジスタQ
1の内部インピーダンスが大きくなり、少ない電流がコ
イルLに流れる。そこで、ドライブトランジスタQ4の
ONからOFFに移行する期間が長くなる。その結果、
スイッチングトランジスタQ3のスイッチング周波数は
低くなる。一方、トランジスタQ4がOFFからONに
なる期間もトランジスタQ1の内部インピーダンスが小
さい時の方が時定数が小さくなるので短くなる。このよ
うな周波数の変化によりオーディオ信号の振幅に応じた
電流値の供給とこれに応じてのオーディオ出力が可能に
なる。そして、このとき、コイルLの出力側6の電圧
(トランジスタQ1に対する給電電力の電圧)は、出力
端子13よりほぼ1Vf( 0.7)高い電圧に維持さ
れる。これによりトランジスタQ1で消費される電力は
小さく抑えられる。この場合の出力信号の波形は、出力
信号の振幅に応じて周波数が変化するスイッチング波形
を伴った図2(a)に示すような波形となる。図中、1
Vfは、ダイオードD1による電圧シフト分であって、
これによりトランジスタQ1のコレクタ・エミッタ間に
加わる平均電圧は、0.7V程度になっている。図は単
なる説明図であるが、先に説明したようにスイッチング
周波数は、100kHz〜800kHzの範囲で選択さ
れ、可聴周波数よりも非常に高い周波数であるのでノイ
ズは、ノイズキャンセル用のコンデンサCnにより除去
される。また、スピーカ4の再生周波数範囲もこれの範
囲外であるので問題は生じない。
【0018】図3は、この発明の他の実施例であり、片
電源の電源電圧+Vccに対してVcc/2を基準としてプ
ッシュプル出力の増幅回路20において、プッシュ側と
プル側とにこの発明を適用したものである。プッシュ側
の回路は図1と同様である。プル側の回路は、PNP型
のトランジスタがNPN型に置き換わり、NPN型のト
ランジスタがPNP型に置き換わったものであり、Vcc
/2を基準として対称な相補型の回路構成となってい
る。なお、対応するものについて添え字aを付してある
ので、Vcc/2より下側の電位で動作する回路構成の説
明と動作の説明は割愛する。また、スピーカ4に換えて
この実施例では、ヘッドホーンスピーカ4aが接続され
ている。また、アンプ3aのバイアス設定がより具体的
な接続になっている。
【0019】図1と大きな相違点は、この出力段増幅回
路20は、アウトプットコンデンサ5を削除し、その変
わりにVcc/2の基準電圧を電源ライン+Vccをコンデ
ンサで分圧することで発生させていることである。その
ため直列接続のコンデンサC1とC2とが電源ライン+V
ccとグランドGNDとの間に設けられ、その接続点Eと
出力端子13との間にヘッドホーンスピーカ4aが接続
され、接続点Eにノイズキャンセル用のコンデンサC
n,CnaとフライホイールダイオードDf,Dfaの他端が
それぞれ接続される構成となっている点である。
【0020】図中、点線で示す還流電流I1は、図1の
還流電流Iに対応するものであり、出力段トランジスタ
Q1、出力端子13、ヘッドホーンスピーカ4a、接続
点E、フライホイールダイオードDfを経てコイルLに
還流する。実線で示す電流I2は、スイッチングトラン
ジスタQ3がONしたときに供給される電流の流れであ
る。これは、スイッチングトランジスタQ3,出力段ト
ランジスタQ1、出力端子13、ヘッドホーンスピーカ
4a、接続点E、コンデンサC2、グランドGNDへと
流れる。そして、Vcc/2より下側の電位で動作するス
イッチングトランジスタQ3aがONしたときには、電
源ライン+Vcc、コンデンサC1、接続点E、ヘッドホ
ーンスピーカ4a、出力端子13、出力段トランジスタ
Q2、スイッチングトランジスタQ3a、グランドGND
へと流れる。また、スイッチングトランジスタQ3aが
OFFしたときの還流電流は、フライホイールダイオー
ドDfa、接続点E、ヘッドホーンスピーカ4a、出力
端子13、出力段トランジスタQ2、コイルLaと流れ
る。これにより、出力信号の波形は、図2(b)に示す
ような波形になる。なお、この実施例では、片電源の電
源電圧+Vccに対してVcc/2を基準としたものである
が、Vcc/2を基準とするのではなく、−Vcc/2の電
圧分負側に電圧をシフトさせて前記の接続点E(基準電
圧ライン)をグランドGNDの電位として+Vccを+V
cc/2とし、前記のグランドGNDを−Vcc/2として
正負両電源を用いてもよい。さらに、正側電源電圧を+
Vccとし、負側電源電圧を−Vcc/2ではなく、−Vcc
としてこれに接続するようにし、グランドGNDを基準
として添え字aを付したVcc/2より下側の電位で動作
する回路側をグランドGNDと電源電圧−Vccとの間で
動作するようにしてもよい。これにより正,負の両電源
により駆動される回路が実現される。
【0021】ところで、図3の実施例では、コンデンサ
C1、C2により電源ライン+Vccの電圧を分圧している
が、これらコンデンサC1、C2に換えて、図1に示すよ
うなアウトプットコンデンサ5を出力端子とヘッドホー
ンスピーカ4aとの間に挿入してもよいことはもちろん
である。特に、前記したように、グランドGND基準
で、電源電圧+Vccと電源電圧−Vccの両電源でプッシ
ュプル動作をさせる増幅回路においては、前記のような
形でアウトプットコンデンサ5を設けるとよい。以上説
明してきたが、実施例では、発振回路をスイッチングト
ランジスタとこれを駆動するトランジスタとにより構成
しているが、この発明は、このような構成に限定される
ものではなく、スイッチ回路とこれを駆動するスイッチ
ング制御回路とから構成され、コイル側の帰還信号でス
イッチ回路がON/OFFして全体として発振するよう
な回路であればよい。
【0022】
【発明の効果】この発明にあっては、アンプの出力信号
の電圧から一定電圧分電源ラインの電圧側にシフトした
電圧を基準としてコイルを経てアンプに給電された電力
の電圧に応じてスイッチ回路をスイッチングさせるスイ
ッチング制御回路を設け、かつ、このスイッチング制御
回路をコイルを介して帰還される電圧信号により駆動す
ることで発振する発振回路として構成する。このこと
で、別途、三角波発振回路等を設ける必要はなくなる。
この発振回路は、給電された電力の電圧に応じて発振す
る回路になっているので前記の構成により給電された電
力に応じて発振周波数が制御される発振器を構成でき、
アンプの出力信号あるいはオーディオ信号の振幅に応じ
て振幅が大きいときに大きな電流が流れて高い周波数と
なり、振幅が小さいときにそれに応じた小さな電流が流
れて低い周波数へと変化する。これによりPWMのスイ
ッチングレギュレータ等の制御と同様な制御が可能とな
り、コイルを介して供給される電力の電圧は、出力信号
の電圧に追従する電圧となるので、出力段アンプで消費
される電力が小さく抑えられる。その結果、PWM制御
回路等が不要になり、オーディオ信号電力増幅回路とし
ての回路構成が簡素化でき、出力回路の消費電力を低減
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明のオーディオ信号電力増幅回
路をポータブルカセットテーププレーヤに適用した一実
施例のブロック図である。
【図2】図2は、その出力波形の説明図であり、(a)
は、プッシュ側のみの場合の動作波形の説明図、(a)
プッシュ側とプル側との動作波形の説明図である。
【図3】図3は、この発明のオーディオ装置をポータブ
ルカセットテーププレーヤに適用した他の一実施例のブ
ロック図である。
【図4】図4は、従来のステレオポータブルカセットテ
ーププレーヤのブロック図である。
【符号の説明】
1…読取ヘッド、2…信号再生処理回路、3…出力段ア
ンプ、4…スピーカ、4a…ヘッドホーンスピーカ、5
…出力コンデンサ(出力用の電解コンデンサ)、10…
ポータブルカセットテーププレーヤ11…出力段回路、
12…出力段増幅回路13…出力端子、14…発振駆動
回路、15…基準電圧発生回路、16…定電流源16、
D1,D2、Df…ダイオード、Q1 〜Q4…トランジス
タ、B…オーディオ入力信号、Cn…コンデンサ。
フロントページの続き Fターム(参考) 5J091 AA02 AA17 AA41 CA36 CA92 FA17 HA08 HA19 HA25 HA29 HA33 HA39 KA05 KA11 KA18 KA32 KA62 MA11 MA21 SA05 TA06 UW10 5J092 AA02 AA17 AA41 CA36 CA92 FA17 GR02 HA08 HA19 HA25 HA29 HA33 HA39 KA05 KA11 KA18 KA32 KA62 MA11 MA21 SA05 TA06 VL08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オーディオ信号を受けてこれを増幅して出
    力するアンプと、 コイルと、 電源ラインから電力を受けてONしたときに前記コイル
    を介して前記アンプに前記電力を給電するスイッチ回路
    と、 前記アンプの出力信号の電圧から一定電圧分前記電源ラ
    インの電圧側にシフトした電圧を基準として前記コイル
    を経て前記アンプに給電された電力の電圧に応じて前記
    スイッチ回路をスイッチングさせるスイッチング制御回
    路とを備え、前記スイッチング制御回路が前記コイルを
    介して帰還される信号を受けて可聴周波数を超える周波
    数において前記スイッチ回路と前記スイッチング制御回
    路とによる発振回路が形成されることを特徴とするオー
    ディオ信号電力増幅回路。
  2. 【請求項2】前記帰還される信号は電圧信号であり、前
    記スイッチング制御回路は、トランジスタを有し、この
    トランジスタのベースおよびエミッタのいずれか一方に
    前記シフトした電圧を受け、いずれか他方に前記電圧信
    号を受ける請求項1記載のオーディオ信号電力増幅回
    路。
  3. 【請求項3】前記アンプはプッシュプルアンプであり、
    前記電源ラインは、正側の電源ラインと負側の電源ライ
    ンとを有するものであり、前記スイッチ回路と前記コイ
    ルと前記スイッチング制御回路とが前記正側の電源ライ
    ンとグランドとの間、前記グランドと前記負側の電源ラ
    インとの間にそれぞれ設けられ、前記グランドと前記負
    側の電源ラインとの間に設けられる前記コイルは、前記
    アンプから流出する電流を受け、前記スイッチ回路は前
    記コイルから流出する電流をON/OFFして前記負側
    の電源ラインに流すものである請求項2記載のオーディ
    オ信号電力増幅回路。
  4. 【請求項4】オーディオ信号を受けてこれを増幅して出
    力するアンプと、 コイルと、 電源ラインから電力を受けてONしたときに前記コイル
    を介して前記アンプに前記電力を給電するスイッチ回路
    と、 前記アンプの出力信号の電圧から一定電圧分前記電源ラ
    インの電圧側にシフトした電圧を基準として前記コイル
    を経て前記アンプに給電された電力の電圧に応じて前記
    スイッチ回路をスイッチングさせるスイッチング制御回
    路とを備え、前記スイッチング制御回路が前記コイルを
    介して帰還される信号を受けて可聴周波数を超える周波
    数において前記スイッチ回路と前記スイッチング制御回
    路とによる発振回路が形成されることを特徴とするオー
    ディオ装置。
  5. 【請求項5】前記帰還される信号は電圧信号であり、前
    記スイッチング制御回路は、トランジスタを有し、この
    トランジスタのベースおよびエミッタのいずれか一方に
    前記電源ラインの電圧側にシフトした電圧を受け、いず
    れか他方に前記電圧信号を受ける請求項4記載のオーデ
    ィオ装置。
  6. 【請求項6】前記アンプはプッシュプルアンプであり、
    前記電源ラインは、正側の電源ラインと負側の電源ライ
    ンとを有するものであり、前記スイッチ回路と前記コイ
    ルと前記スイッチング制御回路とが前記正側の電源ライ
    ンとグランドとの間、前記グランドと前記負側の電源ラ
    インとの間にそれぞれ設けられ、前記グランドと前記負
    側の電源ラインとの間に設けられる前記コイルは、前記
    アンプから流出する電流を受け、前記スイッチ回路は前
    記コイルから流出する電流をON/OFFして前記負側
    の電源ラインに流すものである請求項5記載のオーディ
    オ装置。
JP10350356A 1998-12-09 1998-12-09 オーディオ信号電力増幅回路およびこれを用いるオーディオ装置 Pending JP2000174560A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10350356A JP2000174560A (ja) 1998-12-09 1998-12-09 オーディオ信号電力増幅回路およびこれを用いるオーディオ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10350356A JP2000174560A (ja) 1998-12-09 1998-12-09 オーディオ信号電力増幅回路およびこれを用いるオーディオ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000174560A true JP2000174560A (ja) 2000-06-23

Family

ID=18409943

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10350356A Pending JP2000174560A (ja) 1998-12-09 1998-12-09 オーディオ信号電力増幅回路およびこれを用いるオーディオ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000174560A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011135224A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Yamaha Corp 電力増幅回路
US8823343B2 (en) 2009-12-22 2014-09-02 Yamaha Corporation Power amplifying circuit, DC-DC converter, peak holding circuit, and output voltage control circuit including the peak holding circuit

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011135224A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Yamaha Corp 電力増幅回路
US8823343B2 (en) 2009-12-22 2014-09-02 Yamaha Corporation Power amplifying circuit, DC-DC converter, peak holding circuit, and output voltage control circuit including the peak holding circuit

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5389829A (en) Output limiter for class-D BICMOS hearing aid output amplifier
JP2502246B2 (ja) 補聴器用d級bicmos出力増幅器
EP1255350A2 (en) Signal amplifying method, signal amplifier and devices related therewith
US5479134A (en) Power amplifier circuit for audio signal and audio device using the same
US5450036A (en) Power amplifier circuit for audio signal and audio device using the same
US5483197A (en) Power amplifier circuit for audio signal and audio device using the same
US6266425B1 (en) Audio amplifier circuit and audio device using the circuit
JP2000174560A (ja) オーディオ信号電力増幅回路およびこれを用いるオーディオ装置
US5508658A (en) Power amplifier circuit for audio signal and audio device using the same
US5424684A (en) Power amplifier circuit for audio signal and audio device using the same
JP3163408B2 (ja) オーディオ信号電力増幅回路およびこれを用いるオーディオ装置
JP3223048B2 (ja) オーディオ信号電力増幅回路およびこれを用いるオーディオ装置
JP3414862B2 (ja) オーディオ信号電力増幅回路およびこれを用いるオーディオ装置
JP3413281B2 (ja) 電力増幅回路
JP3164136B2 (ja) オーディオ信号電力増幅回路およびこれを用いるオーディオ装置
US20070093221A1 (en) Audio muting circuit and audio muting method
JP2000174561A (ja) オーディオ信号電力増幅回路およびこれを用いるオーディオ装置
JPH08222976A (ja) オーディオ信号増幅装置
JP2001244749A (ja) ミュート回路およびオーディオ増幅回路
JP3423444B2 (ja) オーディオ信号電力増幅回路およびこれを用いるオーディオ装置
JP2009141697A (ja) D級アンプ
JP3152377B2 (ja) オーディオ信号電力増幅回路およびこれを用いるオーディオ装置
JPS5875908A (ja) 切換装置
JP2659195B2 (ja) スピーカの駆動回路
JP3414886B2 (ja) オーディオ信号電力増幅回路およびこれを用いるオーディオ装置