JP3811584B2 - 断熱部材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一対の平板間に断熱材を充填した断熱部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば建造物の壁面を構成するパネル状の断熱部材やオーバーヘッドドアを含むシャッタ、ドアなどの開閉部材の遮蔽板を構成するパネル状の断熱部材など、一対の対向する金属平板や硬質合成樹脂板間に発泡断熱材を挟持するように一体に充填した断熱部材が知られている。このような断熱部材は、例えば生産量が少ない場合にバッチ方式で形成する図10に示すような断熱部材や、生産量が多い場合に連続成形方式で形成する図11に示すような断熱部材がある。
【0003】
そして、図10に示すバッチ方式で形成される断熱部材51は、例えば金属平板をロール成形などにて平板状で適宜補強用の屈曲部52を設けるとともに、長手方向の両側縁を同方向に略垂直に折曲しさらに内方に向けて折曲して合いじゃくり部53を設けて表板54を形成する。そして、この表板54の合いじゃくり部53の先端が対向する取付部55間に架橋するように平板状の裏板56を接合して中空のボックス形状に形成し、プレス機などに設置して端面に設けた注入孔から断熱材57を発泡させつつ注入し、断熱材57を硬化させて断熱部材51を形成する。
【0004】
しかしながら、この図10に示すバッチ方式で形成される断熱部材51は、表板54および裏板56の形状変更により異形状でも容易に対応可能であるが、表板54と裏板56とが合いじゃくり部53で連結するため、ヒートブリッジすなわち熱伝達部分となり断熱性能が低下するとともに、合いじゃくり部53を介して伝達する熱により表板54や裏板56に結露を生じるおそれがある。
【0005】
一方、図11に示す連続成形方式で形成される断熱部材61は、一対の金属平板62,62を成形機のロール部材にてロール成形しつつ、対向する一対の金属平板62,62のロール部材にて案内され対向する間隙の側面部分が閉塞された状態で連続的に断熱材63を注入し、断熱材63が硬化して断熱材63を介して一体的に一対の金属平板62,62が接合した後に所定の長さ寸法で切断して断熱部材61を形成する。
【0006】
しかしながら、この図11に示す連続成形方式で形成される断熱部材61は、ヒートブリッジが形成されず断熱性能が高く、結露も生じないが、形状の変更などには対応できないおそれがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、図10に示すバッチ方式の断熱部材51では、表板54と裏板56とがヒートブリッジとなる合いじゃくり部53で連結するため、断熱性能が低下するとともに合いじゃくり部53を介して伝達する熱により結露を生じるおそれがある。
【0008】
また、図11に示す連続成形方式で形成される断熱部材61では、形状の変更などには対応できないおそれがある。
【0009】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、結露を生じず断熱特性が高く形状変更が容易な断熱部材を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の断熱部材は、連結部材が着脱可能に取り付け可能な係合部を有し、前記連結部材が着脱可能に取り付けられることにより所定の間隙を介して対向する一対の平板と、この平板間に充填され前記平板に密着する断熱材とを具備し、前記連結部材は、一対の係止爪部を有し、前記係合部は、外方に向けて凹状に屈曲し前記係止爪部が着脱可能に係合する溝部を備え、前記係合部の溝部は、前記平板の先端縁部分が前記溝部内に折り返されて先端縁に段差部が設けられることにより内部が径大に形成され、前記連結部材の係止爪部は、前記段差部に係脱可能な係止段差部が設けられることにより先端部に前記溝部の内部に係合される肉厚の抜止部が設けられたものである。
【0011】
そして、一対の平板の係合部に連結部材を着脱可能に取り付けて所定の間隙で対向保持させ、この平板間の間隙に断熱材を充填して平板に密着させるので、断熱材の密着にて一体化した後に連結部材を取り外せば、一対の平板間に熱の伝達部分がなくなり断熱性能が向上し熱の伝達による結露も防止するとともに、形状の異なる連結部材を着脱することにより容易に異なる形状に形成可能となる。また、連結部材に設けた一対の係止爪部を、平板の係合部の外方に向けて凹状に屈曲形成した溝部に着脱可能に係合させて取り付けるため、簡単な構造で連結部材の着脱が容易となり、製造性が向上する。さらに、係合部の溝部の内部を径大に形成し、この径大の溝部内に係止爪部の先端部に肉厚に設けた抜止部を係合させて取り付けるため、断熱材の充填の際に連結部材が外れることを防止し、一対の平板を確実に対向保持する。
【0012】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の関連技術を図面を参照して説明する。
【0013】
図2および図3において、1は開閉装置としてのシャッタ装置であるオーバーヘッドドアの遮蔽体で、この遮蔽体1は、パネル状の断熱部材2が蝶番3などにて適宜並列に連結されて略平面状に構成されている。
【0014】
そして、断熱部材2は、図2ないし図4に示すように、例えばアルミニウム合金やスチール、ステンレスなどの金属板や硬質合成樹脂板、木板などにて形成された平板である表板4と、平板である裏板5とを備えている。
【0015】
また、表板4には長手平板状の表平板部11が設けられ、この表平板部11には長手方向に沿って一面側に突出し他面側が凹溝状に窪んだ補強部12が例えばプレス形成されている。そして、この表平板部11の長手方向の一側縁が一面側に断面略U字状に折り返されて覆い部13が屈曲形成されている。また、この覆い部13の先端側には、一面側に略垂直に折曲されて覆い段差部14が形成されている。さらに、覆い段差部14の先端側には、表平板部11の他側縁に向けて折曲されさらに先端側が断面略U字状に折り返され、外方に向けて凹溝状の係合部としての溝部である第1下溝部15が形成されている。また、表平板部11の長手方向の他側縁には、覆い部13が屈曲する側の一面側に屈曲する挿入部17が他面側に円弧凹状に屈曲形成されている。さらに、挿入部17の先端側には、覆い部13側である一側縁に向けて断面略U字状に折り返されさらに先端側が断面略U字状に折り返され、外方に向けて凹溝状の係合部としての溝部である第1上溝部18が形成されている。
【0016】
一方、裏板5には、長手平板状の裏平板部21が設けられている。そして、この裏平板部21の長手方向の一側縁には、表板4と同様に覆い部13および覆い段差部14が屈曲形成されている。また、覆い段差部14の先端側には、表板4の第1下溝部15と同様に、断面略U字状に折り返し形成された第2下溝部22が設けられている。さらに、裏平板部21の長手方向の他側縁には、表板4と同様に挿入部17が屈曲形成され、この挿入部17の先端側に第1上溝部18と同様に、断面略U字状に折り返し形成された第2上溝部23が設けられている。また、裏平板部21の覆い部13および挿入部17が屈曲する側である内面側には、覆い部13および挿入部17の基端部分に位置して補強板24がそれぞれ設けられている。
【0017】
また、断熱部材2は、覆い部13,13および挿入部17,17が屈曲する側の面がそれぞれ対向するように間に、例えばウレタンやフェノール、ポリエチレン、ポリスチレンなどの合成樹脂の発泡材や発泡ゴムなどの断熱材26を介在して表板4および裏板5側が対向されている。なお、対向する表板4の挿入部17および裏板5の挿入部17とにて挿入突部27が構成され、対向する表板4の覆い部13および裏板5の覆い部13とにて挿入凹部28が構成される。
【0018】
そして、遮蔽体1は、一方の断熱部材2の挿入凹部28に他方の断熱部材2の挿入突部27が挿入され、図2および図3に示すように、隣接する断熱部材2,2の裏板5,5の補強板24,24に跨って図3に示すように互いに回動可能に連結するように蝶番3などがナットなどの取付手段29にて取り付けられ、断熱部材2,2が重なり合うように並設されかつ互いに回動可能に略平面状に構成されている。
【0019】
また、オーバーヘッドドアは、図示しない被遮蔽部の開口部、例えば建造物の廊下や部屋のドア開口部、建造物の出入口や非常口などの開口部、あるいは、防火・防煙上の防火区画や保冷倉庫などの区画する必要がある箇所の開口部など、開口縁の両側壁部から被遮蔽部の天井縁に沿って略L字状に相対向して取り付けられる一対のガイドレールを備えている。すなわち、ガイドレールは、長手方向が上下方向に沿い上端が円弧状に屈曲する閉塞部とこの閉塞部の上端側に設けられ被遮蔽部内に略水平方向に沿う収容部とを有し一部が円弧状の略L字状に屈曲して形成されている。そして、これらガイドレールには、遮蔽体1の上下方向の両側縁が移動自在に挿入係合される案内溝が設けられ、遮蔽体1を上下方向に移動自在に案内する。
【0020】
さらに、オーバーヘッドドアは、遮蔽体1の重量による下方へ作用する力に対して略同等あるいは弱い力で遮蔽体1を吊り下げ支持し、ガイドレールに案内されつつ遮蔽体1のガイドレールに沿って移動する動作を補助する図示しない移動手段としての移動補助手段を備えている。
【0021】
次に、上記関連技術の製造動作を図面を参照して説明する。
【0022】
まず、あらかじめ例えばアルミニウム合金やスチール、ステンレスなどの金属板をプレス加工やロール成形など、あるいは、硬質合成樹脂の押出成形や硬質合成樹脂板の熱圧縮成形など、木板の切削、掘削、接着加工などにて、補強部12、覆い部13、覆い段差部14、第1下溝部15、挿入部17および第1上溝部18を備えた表板4、および、覆い部13、覆い段差部14、第2下溝部22、挿入部17および第2上溝部23を備え補強板24を取り付けた裏板5を形成しておく。そして、表板4および裏板5の各覆い部13,13および挿入部17,17が屈曲する側の面をそれぞれ対向させて、これら表板4および裏板5に亘って第1の連結部材31および第2の連結部材32を取り付ける。
【0023】
ここで、第1の連結部材31および第2の連結部材32は、図1および図5に示すように、例えば硬質合成樹脂などにて形成され、細長板状の連結部33と、この連結部33の長手方向の両側縁近傍にそれぞれ一面側に略垂直壁状に突出する係止爪部34,34とを備え、断面略コ字状に形成されている。なお、第1の連結部材31および第2の連結部材32は、連結部33の幅寸法すなわち係止爪部34,34間の距離が異なる。また、第1の連結部材31の係止爪部34,34は表板4の第1上溝部18および裏板5の第2上溝部23に係脱可能に形成され、第2の連結部材32の係止爪部34,34は表板4の第1下溝部15および裏板5の第2下溝部22に係脱可能に形成されている。また、第1の連結部材31および第2の連結部材32の係止爪部34,34の基端外面側は、挿入部17に密着可能に略同曲率の円弧状に形成されている。
【0024】
さらに、第1の連結部材31および第2の連結部材32には、係止爪部34,34が突出する側の面に、例えばテフロン加工、グリスなどの離型材の塗布形成、離型シートなどの別部材の取り付けなどにより、断熱材26との剥離性が良好となる図示しない剥離手段が設けられている。なお、この剥離手段はこれらに限られるものではない。
【0025】
そして、これら第1の連結部材31および第2の連結部材32がそれぞれ表板4および裏板5に架橋するように取り付けられることにより、表板4の表平板部11および裏板5の裏平板部21が略平行に所定の間隙を介して対向するように保持される。なお、第1の連結部材31は、表板4および裏板5に取り付けられた状態で、連結部33の外面側が表板4および裏板5の挿入部17,17の先端部に略面一もしくは突出するように形成されている。また、第2の連結部材32は、表板4および裏板5に取り付けられた状態で、連結部33の外面側が表板4および裏板5の覆い部段差部14,14の外面側に略面一もしくは突出するように形成されている。
【0026】
そして、第1の連結部材31の係止爪部34,34を表板4の第1上溝部18および裏板5の第2上溝部23にそれぞれ係止するとともに、第2の連結部材32の係止爪部34,34を表板4の第1下溝部15および裏板5の第2下溝部22にそれぞれ係止し、表板4および裏板5の長手方向の両側にそれぞれ第1の連結部材31および第2の連結部材32を架橋するように取り付けて間隙の両側を閉塞して対向保持する。さらに、この第1の連結部材31および第2の連結部材32にて対向保持された表板4および裏板5の周囲に、図6に示すように、枠状の治具36を取り付ける。この治具36は、例えば木材や鋼材などの角材37,37が枠状に軸組されて形成されている。さらに、治具36の長手方向の一端の角材37には、内側に貫通する注入孔38が設けられている。
【0027】
この後、治具36が周囲に取り付けられ第1の連結部材31および第2の連結部材32を押さえ付けた状態で図示しないプレス機などに設置し、注入孔38に注入ノズル39を差し込んで、治具36、表板4および裏板5を抑えつつ断熱材26を注入する。そして、注入後に断熱材26が硬化する所定時間、例えば15分〜30分経過して断熱材26が安定した後にプレス機から取り外し、治具36を取り外す。そして、第1の連結部材31および第2の連結部材32を取り外し、断熱材26が表板4および裏板5に密着して一体化した断熱部材2を形成する。
【0028】
次に、図2および図3に示すように、隣接する断熱部材2の裏板5の補強板24,24に跨って互いに回動可能に蝶番3などをナットなどの取付手段29にて取り付けて並列に連結し、略平面状の遮蔽体1を形成する。
【0029】
そして、遮蔽体1の断熱部材2,2が上下方向に並列状態となるようにガイドレールの案内溝に上下方向の両側縁を係合し、移動補助手段にて移動が補助されるように遮蔽体1を配設する。
【0030】
上述したように、一対の表板4および裏板5に第1の連結部材31および第2の連結部材32を架橋して取り付けて表板4および裏板5を所定の間隙で対向保持し、対向する表板4および裏板5間の間隙に断熱材26を充填した後に第1の連結部材31および第2の連結部材32を取り外し、断熱材26が表板4および裏板5に密着し表板4および裏板5間にヒートブリッジとなる熱の伝達部材がなくなり断熱性能が向上するとともに熱の伝達による結露を生じない断熱部材2を容易に形成できる。
【0031】
また、第1の連結部材31および第2の連結部材32の幅寸法、すなわち係止爪部34,34間の距離の異なるものを用いて表板4および裏板5を連結することにより、例えば図7に示すような厚さ寸法の異なる断熱部材2、あるいは一方のみの幅寸法が異なるものを用いることにより断面楔状に厚さ寸法の異なる断熱部材を形成でき、容易に異なる形状に形成でき、形状変更が容易で、製造性を向上できる。
【0032】
さらに、表板4に第1上溝部18および第1下溝部15を設けるとともに裏板5に第2上溝部23および第2下溝部22を設けるため、第1の連結部材31および第2の連結部材32を平板状の連結部33に一対の係止爪部34,34を設けた簡単な構造に形成でき、第1の連結部材31および第2の連結部材32を取り外した後に他の断熱部材2の製造の際に再利用でき、製造性を向上できるとともに、表板4および裏板5の強度を屈曲形成した第1上溝部18、第1下溝部15、第2上溝部23および第2下溝部22により向上でき、補強部12を設ける数が減少して製造性を向上できる。
【0033】
また、表板4および裏板5を双方とも挿入部17および覆い部13を設けた略対称形に形成したため、補強部12を設けることにより表板4となり補強板24を設けることにより裏板となることから、部材を供用でき、製造性の向上およびコストの低減が容易に図れる。
【0034】
さらに、第1上溝部18、第1下溝部15、第2上溝部23および第2下溝部22をそれぞれ同形状に屈曲形成したため、第1の連結部材31および第2の連結部材32を長手方向が逆となるように表板4および裏板5に取り付けても取り付けでき、取付方向に制約がなく、製造性を向上できるとともに、第1の連結部材31および第2の連結部材32の幅寸法が異なるのみで形状が同一となることから、異なる厚さ寸法の断熱部材2を形成する際に第1の連結部材31を第2の連結部材32として利用したり、第2の連結部材32を第1の連結部材31として利用でき、供用性をさらに向上でき、さらに製造性の向上およびコストの低減が図れる。
【0035】
そして、第1の連結部材31および第2の連結部材32に、断熱部材2と対向する面に剥離手段を設けたため、第1の連結部材31および第2の連結部材32の取り外しが容易にでき、作業性を向上できる。
【0036】
なお、上記関連技術において、断熱部材2を開閉装置としてのシャッタであるオーバーヘッドドアの遮蔽体1を構成して説明したが、他のシャッタ装置に用いたり、ドアあるいは建造物の外壁材や断熱材、あるいは吸音部材などに利用してもよい。
【0037】
また、表板4および裏板5にて構成したが、例えば裏板5に補強部12を設けて一対の裏板5を対向させて形成したり、表板4に補強板24を設けて一対の表板4を対向させて形成するなどしてもよい。これらの構成によれば、同一の部材を利用でき、さらに製造性の向上およびコストの低減が容易に図れる。
【0038】
そして、表板4および裏板5に第1の連結部材31および第2の連結部材32を架橋するように取り付けて説明したが、例えば表板4に第1上溝部18および第1下溝部15を設けないとともに裏板5にも第2上溝部23および第2下溝部22を設けず、第1の連結部材31および第2の連結部材32に表板4および裏板5の周縁に係合する部位、例えばクリップなどを設けたり、上記実施の形態と逆に表板4および裏板5の周縁を係止爪部34とし、第1の連結部材31に第1上溝部18および第1下溝部15に相当する溝状部を設けるとともに第2の連結部材32に第2上溝部23および第2下溝部22に相当する溝状部を設けて取り付けてもよい。
【0039】
さらに、第1の連結部材31と第2の連結部材32との幅寸法を異ならせた構成について説明したが、一対の平板の対向状況や平板の形状などにより、同一形状で同一幅寸法のものを用いてもよい。この同一形状で同一幅寸法のものを用いることにより、平板への取り付け性に制約が生じることを防止でき、供用による作業性の向上およびコストの低減が図れる。
【0040】
また、表板4および裏板5に第1の連結部材31および第2の連結部材32を係止するために設けた係合部としての第1上溝部18、第1下溝部15、第2上溝部23および第2下溝部22は、溝状に設けるものに限らず、第1の連結部材31および第2の連結部材32を着脱可能に取り付けできるいずれの形状としてもよい。
【0041】
次に、本発明の一実施の形態を図8および図9を参照して説明する。
【0042】
この図8および図9に示す実施の形態のものは、上記図1ないし図6に示す関連技術あるいは図7に示す関連技術の第1の連結部材および第2の連結部材に抜止部を設けたものである。
【0043】
すなわち、図8において、表板4の第1上溝部18を屈曲形成した先端縁部分をさらに第1上溝部18内に折り返し、先端縁に段差部41を設けて第1上溝部18内を開口縁側より拡大形成する。また、表板4の第1下溝部15を屈曲形成した先端部分を同様にさらに第1下溝部15内に折返し形成し、先端縁に段差部41を設けて第1下溝部15内を開口縁側より拡大形成する。同様に、裏板5の第2上溝部23内および第2下溝部22内に段差部41,41をそれぞれ設けて内部を拡大形成する。
【0044】
一方、第1の連結部材31および第2の連結部材32の係止爪部34,34の先端に、図8および図9に示すように、段差部41に係脱可能な係止段差部42を設けて肉厚の抜止部43を設ける。
【0045】
そして、表板4および裏板5に取り付ける際には、係止爪部34,34の先端を第1上溝部18、第1下溝部15、第2上溝部23および第2下溝部22の開口縁に押し込み、それぞれ第1上溝部18、第1下溝部15、第2上溝部23および第2下溝部22を弾性変形させて開口縁を拡大させる。さらに係止爪部34,34を押し込むことにより、抜止部43,43の係止段差部42,42が各段差部41,41を通過して挿入された時点で、各第1上溝部18、第1下溝部15、第2上溝部23および第2下溝部22が復元力により拡大する開口縁が再び元の幅寸法に戻って、段差部41,41が係止段差部42,42に係合し、第1の連結部材31および第2の連結部材32が抜止保持される。
【0046】
また、第1の連結部材31および第2の連結部材32を取り外す場合には、第1上溝部18、第1下溝部15、第2上溝部23および第2下溝部22を弾性力より大きい力で剥ぎ取るように取り外す。
【0047】
この図8および図9に示す実施の形態によれば、断熱材26の注入の際に、治具にて強固に第1の連結部材31および第2の連結部材32を押さえ付けて保持しなくても外れることがなく、治具の構造を簡略化できるとともに、製造時に治具を取り付ける作業が容易となり、製造性を向上できる。
【0048】
【発明の効果】
請求項1記載の断熱部材によれば、一対の平板に連結部材を取り付け所定の間隙で対向保持させ、間隙に断熱材を充填して平板に密着させるため、断熱材が密着後に連結部材を取り外して一体形成することにより、一対の平板間に熱の伝達部分がなくなり断熱性能を向上でき熱の伝達による結露も防止できるとともに、形状の異なる連結部材を取り付けることにより容易に異なる形状に形成でき、製造性を向上できる。また、連結部材の一対の係止爪部を、平板の係合部の外方に向けて凹状に屈曲形成した溝部に着脱可能に係合させて取り付けるため、簡単な構造で容易に連結部材を着脱でき、製造性を向上できる。さらに、内部を径大に形成した係合部の溝部内に係止爪部の先端部に肉厚に設けた抜止部を係合させて取り付けるため、断熱材の充填の際に連結部材が外れることを防止でき、一対の平板を確実に対向保持でき、製造性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の関連技術を示す断熱部材を形成する状況の一部を切り欠いた断面図である。
【図2】 同上遮蔽体を示す断熱部材の連結部分の断面図である。
【図3】 同上遮蔽体を示す互いに回動した状況における断熱部材の連結部分の断面図である。
【図4】 同上断熱部材を示す一部を切り欠いた断面図である。
【図5】 同上第1の連結部材を示す側面図である。
【図6】 同上断熱部材を形成する状況を示す一部を切り欠いた斜視図である。
【図7】 本発明の他の関連技術を示す断熱部材を形成する状況の一部を切り欠いた断面図である。
【図8】 本発明の一実施の形態を示す断熱部材を形成する状況の一部を切り欠いた断面図である。
【図9】 同上第1の連結部材を示す側面図である。
【図10】 従来例のバッチ方式にて形成した断熱部材を示す断面図である。
【図11】 従来例の連続成形方式にて形成した断熱部材を示す断面図である。
【符号の説明】
2 断熱部材
4 平板としての表板
5 平板としての裏板
15 係合部としての第1下溝部
18 係合部としての第1上溝部
22 係合部としての第2下溝部
23 係合部としての第2上溝部
26 断熱材
31 連結部材である第1の連結部材
32 連結部材である第2の連結部材
34 係止爪部
43 抜止部
Claims (1)
- 連結部材が着脱可能に取り付け可能な係合部を有し、前記連結部材が着脱可能に取り付けられることにより所定の間隙を介して対向する一対の平板と、
この平板間に充填され前記平板に密着する断熱材とを具備し、
前記連結部材は、一対の係止爪部を有し、
前記係合部は、外方に向けて凹状に屈曲し前記係止爪部が着脱可能に係合する溝部を備え、
前記係合部の溝部は、前記平板の先端縁部分が前記溝部内に折り返されて先端縁に段差部が設けられることにより内部が径大に形成され、
前記連結部材の係止爪部は、前記段差部に係脱可能な係止段差部が設けられることにより先端部に前記溝部の内部に係合される肉厚の抜止部が設けられた
ことを特徴とする断熱部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21426999A JP3811584B2 (ja) | 1999-07-28 | 1999-07-28 | 断熱部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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