JP3811358B2 - 車両運行情報収集装置及び車両運行情報収集装置に用いられるデータ構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両運行情報収集装置及びこの装置に用いられるデータ構造に関し、特に、GPS(Global Positioning System)を用いて取得した位置データを含む運行情報を収集し、建設機械システムに利用される車両運行情報収集装置及びこの装置に用いられるデータ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の車両運行情報収集装置は、車両の運行情報として、時刻、走行速度、走行距離データと共に、人工衛星からのGPS信号を用いて取得した位置データを収集してメモリカード等の可搬型記録媒体に記録するようにしていた。しかしながら、トンネル内走行等、何らかの理由で上記GPS信号から位置データが正確に取得できなかった時のために、それを示すための測位状態フラグを各データ取得時刻に対応して記録するようにしていたので、その分、運行情報のデータ長が長くなりカードのメモリ容量を圧迫したり、集計処理時間が長くなるという問題があった。この問題を以下に図5を用いて説明する。
【0003】
まず、この種の車両運行情報収集装置の基本的な動作を説明すると、そのリーダライタ部にデータ記録用のメモリカードが挿入され、所定の出庫処理を終了すると、終了ボタン押下等の運行情報収集終了トリガーがあるまで、位置情報やその他、速度情報、距離情報、作業種類等の情報が取得されて、これらをメモリカードに記録する運行情報収集処理が行われる。この運行情報収集処理における位置情報は人工衛星からのGPS信号が利用される。そして、終了ボタン押下等に応答して所定の出庫処理が行われ一連の処理が終了する。
【0004】
このような運行情報収集処理におけるデータ記録の際には、図5に示すようなデータ構造が用いられ、これに基づいて取得データが記録される。図5(A)は従来の車両運行情報収集装置に用いられるデータ構造を示す説明図である。図5(B)及び(C)は共に、図5(A)のデータ構造を用いて記録された車両運行情報の例を示す説明図である。
【0005】
図5(A)に示すように、このデータ構造は、時刻情報部901、緯度情報部902、経度情報部903、測位状態フラグ904及びその他の運行情報部905から構成される。時刻情報部901は情報収集時刻で構成される。この情報収集時刻は予め定められたもので、例えば、1秒毎の時刻である。緯度情報部902及び経度情報部903は、上記情報収集時刻における位置データで構成される。これら緯度情報部902及び経度情報部903は共に、例えば、HHHMMSSの数値データが割り当てられる。ここで、HHHは時(°)を示し、MMは分(′)を示し、そしてSSは秒(″)を示す。なお、後述するが、ある情報収集時刻において、測位不可能であった場合には、時刻情報部901の値のみが更新され、緯度情報部902及び経度情報部903の値は前回の値がそのまま残される。
【0006】
測位状態フラグ904は、緯度情報部902及び経度情報部903のデータが、その時点の測位データなのか否かを示すフラグである。例えば、フラグ「1」は測位データを示し、フラグ「0」は非測位データを示す。その他の運行情報部905は、作業の種類を示す情報や、速度及び距離等取得義務のある情報等である。
【0007】
上述のようなデータ構造を用いて、図5(B)に示すように、所定時間毎に取得された運行情報が記録されていく。図5(B)に示すように、901aに示される時刻に対応する緯度情報902a、経度情報903a、測位状態フラグ904a及びその他の運行情報905aが記録される。同様に、これに続いて、901bに示される時刻に対応する緯度情報902b、経度情報903b、測位状態フラグ904b及びその他の運行情報905bが順次記録されていく。このようにして、所定時間毎に各情報がメモリカード3に順次記録されていく。
【0008】
車両運行情報取得録処理の中で、901aに示される時刻において、測位データが正しく取得されたとすると、図5(C)に示すように、その時刻に対応する緯度情報902a(035°41′00″)及び経度情報903a(139°45′00″)が記録され、更にこれらが測位データであることを示す904a(フラグ「1」)が記録される。一方、901bに示される時刻において、測位データが正しく取得されなかったとすると、緯度情報902b及び経度情報903bの値はそれぞれ、緯度情報902a及び経度情報903aの前回の値をそのまま記録し、これらが非測位データであることを示す904b(フラグ「0」)が記録される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例によると、測位データ又は非測位データであるのかを示す測位状態フラグは、全収集時刻に対応して記録される。これが1日分のデータに適用されると、そのデータ長により、上記メモリカードの限られた記憶容量を大きく消費することとなる。また、各測位状態フラグにより、全運行情報のデータ長が長くなり、集計や解析処理等の時間が長くなるという問題もある。
【0010】
よって本発明は、上述した現状に鑑み、上記測位状態フラグを用いることなしに測位又は非測位の判定ができるようにすることにより、運行情報収集データ長を短縮化して、メモリカード等の記録媒体の記憶容量の節約、有効利用及び集計処理時間の短縮化を達成する車両運行情報収集装置及びこの装置に用いられるデータ構造を提供することを課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の車両運行情報収集装置は、図1の基本構成図に示すように、時刻情報及び位置情報を含む車両運行情報を収集する車両運行情報収集装置であって、人工衛星2から送信されるGPS信号を受信するGPS信号受信手段13と、前記位置情報として、前記GPS信号から少なくとも緯度及び経度を示す測位データを取得する位置情報取得手段101と、前記時刻情報を取得する時刻情報取得手段102と、所定の情報収集時刻毎に前記時刻情報が記録される時刻情報部及び前記位置情報が記録される位置情報部を有するデータ構造の車両運行情報を所定の記憶手段30に記録する記録手段103とを有し、前記記録手段103は、前記情報収集時刻において前記測位データが正しく取得された場合にはその測位データを前記位置情報部に記録し、さもなければ日本国内には存在しない位置を表すデータを前記位置情報部に記録した前記車両運行情報を記録することを特徴とする。
【0012】
請求項1記載の発明によれば、本車両運行情報収集装置は時刻情報及び位置情報を含む車両運行情報を収集し、GPS信号受信手段13、位置情報取得手段101、時刻情報取得手段102及び記録手段103を有する。GPS信号受信手段13は、人工衛星2から送信されるGPS信号を受信する。位置情報取得手段101は、位置情報として、GPS信号から少なくとも緯度及び経度を示す測位データを取得する。時刻情報取得手段102は、時刻情報を取得する。記録手段103は、所定の情報収集時刻毎に時刻情報が記録される時刻情報部及び位置情報が記録される位置情報部を有する車両運行情報を所定の記憶手段30に記録する。特に、この記録手段103は、情報収集時刻において測位データが正しく取得された場合にはその測位データを位置情報部に記録し、さもなければ日本国内には存在しない位置を表すデータを位置情報部に記録した車両運行情報を記録する。
このように、測位データが正しく取得された場合にはその測位データを位置情報部に記録して、さもなければ日本国内には存在しない位置を表すデータを位置情報部に記録した車両両運行情報を記録しているので、従来のような測位状態フラグが不要になる。
【0013】
上記課題を解決するためになされた請求項2記載の車両運行情報収集装置は、図1の基本構成図に示すように、請求項1記載の車両運行情報収集装置において、前記日本国内には存在しない位置を表すデータとして、緯度0度0分0秒、及び経度0度0分0秒を用いることを特徴とする。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、上記日本国内には存在しない位置を表すデータとして、緯度0度0分0秒、及び経度0度0分0秒という固定値を用いるようにしているので、処理が簡素化され、データ解析処理時間短縮の一助となる。
【0015】
上記課題を解決するためになされた請求項3記載の車両運行情報収集装置は、図1の基本構成図に示すように、請求項2記載の車両運行情報収集装置において、前記時刻情報は、前記GPS信号から取得されることを特徴とする。
【0016】
請求項3記載の発明によれば、時刻情報をGPS信号から取得するようにしているので、測位データに対応した正確な時刻が取得できる。
【0017】
上記課題を解決するためになされた請求項4記載の車両運行情報収集装置は、図1の基本構成図に示すように、請求項3記載の車両運行情報収集装置において、前記記憶手段30は可搬型記録媒体3であることを特徴とする。
【0018】
請求項4記載の発明によれば、記憶容量に制限のある可搬型記録媒体3であるので、上述のように車両運行情報のデータ長の短縮化はより効果的である。また、可搬型記録媒体3を使用すると、これに集計データを書き込んだり、これから格納データを読み込んだりするデータ転送処理が必然的に発生するので、その際にデータ長短縮化の効果はより顕著になる。
【0019】
上記問題を解決するためになされた請求項5記載の車両運行情報収集装置に用いられる車両運行情報のデータ構造は、図1及び図3に示すように、時刻情報及び位置情報を含む車両運行情報を収集する車両運行情報収集装置に用いられる前記車両運行情報のデータ構造であって、前記車両運行情報収集装置は、人工衛星2から送信されるGPS信号を受信するGPS信号受信手段13と、前記位置情報として、前記GPS信号から少なくとも緯度及び経度を示す測位データを取得する位置情報取得手段101と、前記時刻情報を取得する時刻情報取得手段102と、前記所定の情報収集時刻毎に前記データ構造の車両運行情報を所定の記憶手段30に記録する記録手段103とを有しており、情報収集時刻が記録される時刻情報部301と、前記情報収集時刻において前記測位データが正しく取得された場合にはその測位データが記録され、さもなければ日本国内には存在しない位置を表すデータが記録される位置情報部302、303とを有することを特徴とする。
【0020】
請求項5記載の発明によれば、本データ構造は時刻情報及び位置情報を含む車両運行情報を収集する車両運行情報収集装置に用いられ、時刻情報部301及び位置情報部302、303を有する。時刻情報部301には、情報収集時刻が記録される。また、位置情報部302、303には、情報収集時刻において測位データが正しく取得された場合にはその測位データが記録され、さもなければ日本国内には存在しない位置を表すデータが記録される。
このように、位置情報部302、303には、測位データが正しく取得された場合にはその測位データが記録され、さもなければ日本国内には存在しない位置を表すデータが記録されるようにしているので、従来のような測位状態フラグが不要になる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図2は、本発明に関わる車両運行情報収集装置を示すブロック図である。
【0022】
図2に示すように、本車両運行情報収集装置1はマイコン10、記憶部11、表示部12、GPS/電波時計13、警報部14、スイッチ部15、リーダライタI/F16、リーダライタ部17、速度センサI/F18、ハンディターミナルI/F19、外部チャネルI/F20、電源部21を含んで構成される。
【0023】
上記マイコン10は、ここでは図示しない中央演算処理装置(CPU)、読み出し専用のメモリ(ROM)及び読み出し書き込み自在のメモリ(RAM)を含んでいる。CPUはROMに予め格納された制御プログラムにしたがって動作する。ROMには所定の基本プログラムや固定データ等が予め格納されている。RAMにはCPUの処理の過程で発生する各種のデータを格納するデータエリアと処理の際に使用するワークエリア等も有する。また、マイコン10はタイマ機能も備える。
【0024】
記憶部11は、例えば、フラッシュメモリ(FROM)、スタティックメモリ(SRAM)、不揮発メモリ(NVM)等である。このFROMには、自己診断処理プログラムや本発明に関わる車両運行情報収集用プログラムが予めロードされている。SRAMは、車両運行情報収集中のバックアップメモリとして使われたり、その所定の格納エリアにシステム項目として車両番号、速度オーバー基準値、定時刻値等の各種の設定項目テーブルが設定されている。NVMには累積走行距離等が記憶される。これらは一例であり、各メモリに格納するデータは適宜変更してもよい。
【0025】
表示部12は、LCD及びLCDドライバから基本的に構成される。LCDドライバはマイコン10の制御のもとにLCDを駆動するものである。LCDは、LCDドライバに駆動されて時刻や累積走行距離等の表示内容をデジタル表示する。
【0026】
GPS/電波時計13は、公知のGPSを構成する人工衛星2からのGPS信号の受信機能を有する。このGPS信号には、時刻データや位置データである緯度データや経度データが含まれる。受信されたGPS信号は、マイコン10に供給され、時刻データや位置データが抽出されて、車両運行情報収集に利用される。
なお、このGPS/電波時計13は請求項1及び5のGPS信号受信手段に相当する。
【0027】
警報部14は、例えば、マイコン10からの駆動指令信号に基づき鳴動するブザーや発光する発光素子である。このブザーは各診断開始及び終了時、診断異常時等に鳴動される。発光素子は、OK(正常)、ALM(警報)、CARD(カード挿入)等の応じて発光する複数のLEDである。
【0028】
スイッチ部15は、基本的に、本車両運行情報収集装置1の全面に配設されており、処理終了時に押下される終了スイッチ、診断時に押下される各スイッチ、電源スイッチ、LEDリセットスイッチ、ブザーリセットスイッチ等である。
【0029】
リーダライタインタフェース(I/F)16は、リーダライタ部17及びマイコン10との間に介在して接続され、これらの電気的インタフェースをとる。このリーダライタ部17は、メモリカード3が挿入されるカード挿入口を有し、ここに挿入されたメモリカード3に取得した車両運行情報を記録したり、カード3に格納されるアプリケーションプログラムを読んだりする。なお、上記メモリカード3は、アプリケーションプログラム等を格納したプログラムカードや後述の位置情報を含む車両運行情報が記録されるデータカード等である。これらのカード3は、上記リーダライタ部17のカード挿入口に挿入できる同一形状のメモリカードであるが、それらの使用目的によって記憶内容が異なる。
【0030】
このようなメモリカード3は、非常に可搬性に優れている反面、記憶容量の制限があったりデータ書込処理、読出処理が必要とされる。そこで、後述する本実施形態を適用すると、記憶容量が節約され、データ処理時間も短縮化されるので、メモリカード3のもつ可搬性のメリットが全面的に享受できるようになる。
なお、このメモリカード3は請求項4の可搬型記録媒体に相当する。
【0031】
速度センサインタフェース(I/F)18は、マイコン10及び速度センサ4の間に介在して接続され、これらの電気的インタフェースをとる。この速度センサ4は走行速度を検出してそれに応じた速度パルスを生成し、これを速度センサI/F18を介してマイコン10に供給する。なお、ここでは、上記速度センサ4は、エンジンの回転数を検出してその回転数に応じたエンジン回転パルスを生成するエンジン回転センサ機能も有するものとし、速度センサI/F18はこれらの電気的インタフェースをとる機能も有するものとする。
【0032】
ハンディターミナルインタフェース(I/F)19は、ここでは図示しないハンディターミナル及びマイコン10との間に介在して接続され、これらの電気的インタフェースをとる。このハンディターミナルI/F19に接続されるハンディターミナルは、マイコン、表示部、ブザー、各種スイッチ、及び各種データの入力時に利用されるテンキーを有しており、これを利用して荷積、荷卸、待機等の作業状態が入力されたりする。
【0033】
外部チャネルインタフェース(I/F)20は、例えば、温度センサ(図示せず)や車両のブレーキ装置や安全装置(図示せず)等の外部機器が接続される際に利用されるインタフェースである。
【0034】
なお、以上の他に、携帯電話等が本車両運行情報収集装置に接続される際に利用されるオプションユニットインタフェース等もマイコン10には、接続されてもよいが、ここでは説明を省略する。
【0035】
電源部21は、車両のバッテリ(図示せず)から供給される電力を、リーダライタ部17やマイコン10等に分配して供給するもので、またこの電源部21は、上記車載バッテリからの電力供給が断たれた場合に、所定時間に亘りマイコン10に電力を供給するバックアップ電池も含む。
【0036】
なお、上記マイコン10にはイグニッションスイッチ5も接続されており、エンジンスタート及び停止時にそれぞれ発するイグニッションON及びOFF信号を供給する。
【0037】
このような構成において、本車両運行情報収集装置1は、リーダライタ部17にデータ記録用のメモリカード3が挿入され、所定の出庫処理を終了すると、終了ボタン押下等の運行情報収集終了トリガーがあるまで、位置情報やその他、速度情報、距離情報、作業種類等の情報を取得して、これらをメモリカード3に記録する運行情報収集処理を行う。この際、本車両運行情報収集装置1は、GPS信号から取得した位置情報が測位データ又は非測位データであるかの判定をし、これに基づいたデータ構造で、取得データを記録する。この処理については、図4を用いて再度説明する。そして、終了ボタン押下等に応答して所定の出庫処理が行われ一連の処理が終了する。
【0038】
次に図3を用いて、本車両運行情報収集装置の実施形態に関わるデータ構造について説明する。図3(A)は本車両運行情報収集装置の一実施形態に関わるデータ構造を示す説明図である。図3(B)及び(C)は共に、図3(A)のデータ構造を用いて記録された車両運行情報の一例を示す説明図である。
【0039】
図3(A)に示すように、本データ構造は、時刻情報部301、緯度情報部302、経度情報部303及びその他の運行情報部304から基本的に構成される。
この時刻情報部301は情報収集時刻で構成される。この情報収集時刻は予め定められたもので、例えば、1秒毎の時刻データである。
緯度情報部302及び経度情報部303は、上記情報収集時刻に対応する位置データで構成される。これら緯度情報部302及び経度情報部303は共に、例えば、HHHMMSSの固定長の数値データが格納される。ここで、HHHは時(°)を示し、MMは分(′)を示し、そしてSSは秒(″)を示す。そして、これらには上記情報収集時刻においてGPSからの測位データが正しく取得された場合にはその測位データが割り当てられ、さもなければ日本国内には存在しない位置を表すデータ、例えば、000°00′00″が割り当てられる。
その他の運行情報部304は、作業の種類を示す情報や、速度及び距離等の取得義務のある情報等も含むものである。
【0040】
このように、位置情報部302、303は、測位データが正しく取得された場合にはその測位データで構成され、さもなければ日本国内には存在しない位置を表すデータで構成されるようにしているので、図5で示した従来のような測位状態フラグが不要になる。
なお、これら緯度情報部302及び経度情報部303は請求項5の位置情報部に相当する。
【0041】
上述のようなデータ構造を用いて、図3(B)に示すように、所定時間毎に取得された運行データが記録されていく。図3(B)に示すように、301aに示される時刻に対応する緯度情報302a、経度情報303a及びその他の運行情報304aが記録される。同様に、これに続いて、301bに示される時刻に対応する緯度情報302b、経度情報303b及びその他の運行情報304b等が順次記録されていく。このようにして、所定時間毎に各情報が順次記録されていく。このような取得情報は、例えば、上述したデータ記録用のメモリカード3の所定の格納エリアに記録される。
【0042】
車両運行情報取得処理の中で、301aに示される時刻において、測位データが正しく取得されたとすると、図3(C)に示すように、測位データとして、その時刻に対応する緯度情報302a(035°41′00″)及び経度情報303a(139°45′00″)が記録される。一方、301bに示される時刻において、測位データが正しく取得されなかったとすると、非測位データとして、日本国内には存在しない位置を表す位置データが記録される。例えば、図3(C)に示すように、緯度情報302bとして000°00′00″、同様に経度情報303bとして000°00′00″が記録される。
【0043】
このように、緯度情報302bとして000°00′00″、同様に経度情報303bとして000°00′00″という固定値を用いるようにしているので、処理が簡素化され、データ解析処理時間短縮の一助となる。また、結果をプリントアウトした際にも一見して、測位データか非測位データかの判断がつくようになる。
【0044】
更に、図4を用いて、本車両運行情報収集装置の実施形態に関わる処理動作について説明する。図4(A)はこの種の車両運行情報収集装置において行われる基本的な処理動作を示すフローチャートであり、図4(B)は図4(A)の処理動作のうち、本車両運行情報収集装置の実施形態に関わる運行情報収集の処理動作を示すフローチャートである。
【0045】
図4(A)のフローチャートに示すように、まずステップS1において、リーダライタ部17のスロットにメモリカード3が挿入されたかどうかが判断される。ここで、カード3が挿入されたと判断されると出庫処理を行うべく処理はステップS2に移行し(ステップS1のY)、挿入されてない限りステップS1を繰り返し、カード挿入を待機する(ステップS1のN)。このカード3の挿入判断は、カード3が所定の位置に装着されたことに基づく機械的方法によってもよいし、電気的にマイコン10からカード3にアクセス可能になったことに基づくようにしてもよい。
【0046】
ステップS2においては、所定の出庫処理を行い、ステップS3に移行する。この出庫処理では、例えば、メモリカード3の残量チェックや日付チェック等、正確に運行情報収集をするための準備、初期化処理である。
【0047】
これに続くステップS3においては、所定時間毎に時刻情報に関連づけて、位置情報やその他、速度情報、距離情報、作業種類等の情報を取得して、これらをメモリカード3に記録する運行情報収集処理が行われる。この処理については、図4(B)を用いて再度後述する。そして、このステップS3は、ステップS4において終了ボタン押下等の情報収集終了を指令する所定のトリガーが検知されるまで継続される(ステップS4のN)。
【0048】
ステップS4において、終了ボタン押下等の情報収集終了を指令するトリガーが検知されると、所定の入庫処理を行うべく、処理はステップS5に移行する(ステップS4のY)。ステップS5の入庫処理では、運行情報収集後の所定の終了処理が行われる。すなわち、このステップS5では、例えば、メモリカード3に対して運行情報収集終了を示す情報が書き込まれたり、そのメモリカード3のリーダライタスロットからの排出が行われる。そして、ステップS5の出庫処理が終了すると一連の処理が終了する。
【0049】
図4(B)に示す運行情報収集処理を示すサブルーチンでは、まず、ステップS301において、Δt(前回の情報収集時刻から現時刻までの経過時間)がT(例えば、1秒)以上になったかどうかが判定される。すなわち、ステップS301では経過時間がΔtが1秒になるまで待機され(ステップS301のN)、1秒経過すると各情報を取得及び記録すべく、ステップS302以降の処理に移行する(ステップS301のY)。
【0050】
次に、ステップS302においてGPS/電波時計13で受信されたGPS信号の受信判定を行う。ここで、GPS信号が正確に受信された判定されるとステップS303〜ステップS306の測位データに基づく各処理に移行し(ステップS302のY)、さもなければステップS307〜ステップS309の非測位データに基づく各処理に移行する(ステップS302のN)。なお、この受信判定は、GPS信号の受信強度やデータ内容のチェックにより行うことができる。
【0051】
そして、ステップS303及びステップS304において、マイコン10は、受信されたGPS信号から、時刻情報及び上記位置情報の取得に関する処理を行う。このように、時刻情報をGPS信号から取得すると、測位データに対応したより正確な時刻が取得できるようになるが、時刻情報は必ずしもGPS信号から取得する必要はなく、マイコン10に内蔵されるタイマ機能等を利用して取得するようにしてもよい。また、定期的にGPS信号から時刻情報を取得し、これに基づき、上記タイマ機能により生成される時刻情報を適宜補正するようにしてもよい。なお、上記ステップS303は後述のステップS307と共に、請求項1及び5の時刻情報取得手段に相当する。また、上記ステップS304は請求項1及び5の位置情報取得手段に相当する。
【0052】
更に、ステップS305において、マイコン10は、その他の運行情報、例えば、速度情報、距離情報、作業種類等を取得して、ステップS306の測位データ記録処理に移行する。
【0053】
ステップS306において、マイコン10はリーダライタ部17を介して、ステップS303〜ステップS305で取得した緯度情報及び経度情報を含む運行情報をメモリカード3に記録する。これは、前述の図3(C)の301a、302a、303a及び304aに例示される。特に、緯度情報302a及び経度情報303aとしては、受信したGPS信号に含まれる位置データそのもの、例えば、図3(C)に示す035°41′00″及び139°45′00″が記録される。そして、このステップS306の記録処理が終了するとリターンする。
なお、上記ステップS306は後述のステップS309と共に、請求項1及び5の記録手段に相当する。
【0054】
一方、上記ステップS302でGPS信号が正確に受信されなかったと判定されて移行したステップS307において、マイコン10はこれに内蔵されるタイマ機能を利用して生成された時刻情報を取得する。そして、ステップS308において、マイコン10は、上記ステップS305と同様、その他の運行情報を取得して、ステップS309の非測位データ記録処理に移行する。GPS信号が正確に受信されなかったと判定された場合には、GPS信号からの位置情報は取得されない。
【0055】
ステップS309において、マイコン10はリーダライタ部17を介して、前述の図3(C)の301b、302b、303b及び304bで例示したようなデータを記録する。すなわち、時刻情報301bとしては、マイコン10に内蔵されるタイマ機能により内部生成された値が記録される。緯度情報302a及び経度情報303aとしては、日本国内には存在しない位置を表す位置データ、例えば、図3(C)に示すように、緯度情報302bとして000°00′00″、同様に経度情報303bとして000°00′00″が記録される。運行情報304bは、上記ステップS306と同様である。そして、このステップS309の記録処理が終了するとリターンする。
【0056】
以上説明したように、本実施形態によれば、測位データが正しく取得された場合にはその測位データが位置情報として書き込まれ、さもなければ日本国内には存在しない位置を表すデータが位置情報として書き込まれるようにしているので、従来のような測位状態フラグが不要になる。上述のように、位置情報は所定の情報収集時刻毎、例えば1秒毎に取得されるので、測位状態フラグの節約は膨大なものになる。したがって、その分だけ、全車両運行データ長が短くなり、メモリカード3の限られた記憶容量が節約され、有効利用できるようになる。また、車両運行データの集計、解析時間も短縮される。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、測位データが正しく取得された場合にはその測位データを位置情報部に記録して、さもなければ日本国内には存在しない位置を表すデータを位置情報部に記録した車両両運行情報を記録しているので、従来のような測位状態フラグが不要になる。上記のように、位置情報は所定の情報収集時刻毎に取得されるので、測位状態フラグの節約は膨大なものになる。したがって、その分だけ、全車両運行のデータ長が短くなり、データ記憶容量が節約できるようになる。また、車両運行データの集計、解析時間も短縮される。
【0058】
請求項2記載の発明によれば、上記日本国内には存在しない位置を表すデータとして、緯度0度0分0秒、及び経度0度0分0秒という固定値を用いるようにしているので、処理が簡素化され、データ解析処理時間短縮の一助となる。また、結果をプリントアウトした際にも一見して、測位データか非測位データかの判断がつくようになる。
【0059】
請求項3記載の発明によれば、時刻情報をGPS信号から取得するようにしているので、請求項1及び2の効果に加えて、測位データに対応した正確な時刻が取得できるようになるという効果が得られる。
【0060】
請求項4記載の発明によれば、記憶容量に制限のある可搬型記録媒体3であるので、上述のように車両運行データ長の短縮化はより効果的である。また、可搬型記録媒体3を使用すると、これに集計データを書き込んだり、これから格納データを読み込んだりするデータ転送処理が必然的に発生するので、その際にデータ長短縮化の効果はより顕著になる。
【0061】
請求項5記載の発明によれば、位置情報部302、303には、測位データが正しく取得された場合にはその測位データが記録され、さもなければ日本国内には存在しない位置を表すデータが記録されるようにしているので、従来のような測位状態フラグが不要になる。上記位置情報は所定の情報収集時刻毎に取得されるので、測位状態フラグの節約は膨大なものになる。したがって、その分だけ、全車両運行のデータ長が短くなり、データ記憶容量が節約できるようになる。また、車両運行データの集計、解析時間も短縮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両運行情報収集装置の基本構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に関わる車両運行情報収集装置を示すブロック図である。
【図3】図3(A)は本車両運行情報収集装置の一実施形態に関わるデータ構造を示す説明図である。図3(B)及び(C)は共に、図3(A)のデータ構造を用いて記録された車両運行情報の一例を示す説明図である。
【図4】図4(A)はこの種の車両運行情報収集装置において行われる基本的な処理動作を示すフローチャートであり、図4(B)は図4(A)の処理動作のうち、本車両運行情報収集装置の実施形態に関わる運行情報収集の処理動作を示すフローチャートである。
【図5】図5(A)は従来の車両運行情報収集装置に用いられるデータ構造を示す説明図である。図5(B)及び(C)は共に、図5(A)のデータ構造を用いて記録された車両運行情報の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 車両運行情報収集装置
2 人工衛星
3 メモリカード(可搬型記録媒体)
4 速度センサ
5 イグニッションスイッチ
10 マイコン
11 記憶部
12 表示部
13 GPS/電波時計(GPS信号受信手段)
14 警報部
15 スイッチ部
16 リーダライタI/F
17 リーダライタ部
18 速度センサI/F
19 ハンディターミナルI/F
20 外部チャネルI/F
21 電源部
301 時刻情報部
302 緯度情報部(位置情報部)
303 経度情報部(位置情報部)
Claims (5)
- 時刻情報及び位置情報を含む車両運行情報を収集する車両運行情報収集装置であって、
人工衛星から送信されるGPS信号を受信するGPS信号受信手段と、
前記位置情報として、前記GPS信号から少なくとも緯度及び経度を示す測位データを取得する位置情報取得手段と、
前記時刻情報を取得する時刻情報取得手段と、
所定の情報収集時刻毎に前記時刻情報が記録される時刻情報部及び前記位置情報が記録される位置情報部を有するデータ構造の車両運行情報を所定の記憶手段に記録する記録手段とを有し、
前記記録手段は、前記情報収集時刻において前記測位データが正しく取得された場合にはその測位データを前記位置情報部に記録し、さもなければ日本国内には存在しない位置を表すデータを前記位置情報部に記録した前記車両運行情報を記録する
ことを特徴とする車両運行情報収集装置。 - 請求項1記載の車両運行情報収集装置において、
前記日本国内には存在しない位置を表すデータとして、緯度0度0分0秒、及び経度0度0分0秒を用いる
ことを特徴とする車両運行情報収集装置。 - 請求項2記載の車両運行情報収集装置において、
前記時刻情報は、前記GPS信号から取得される
ことを特徴とする車両運行情報収集装置。 - 請求項3記載の車両運行情報収集装置において、
前記記憶手段は、可搬型記録媒体である
ことを特徴とする車両運行情報収集装置。 - 時刻情報及び位置情報を含む車両運行情報を収集する車両運行情報収集装置に用いられる前記車両運行情報のデータ構造であって、
前記車両運行情報収集装置は、人工衛星から送信されるGPS信号を受信するGPS信号受信手段と、前記位置情報として、前記GPS信号から少なくとも緯度及び経度を示す測位データを取得する位置情報取得手段と、前記時刻情報を取得する時刻情報取得手段と、前記所定の情報収集時刻毎に前記データ構造の前記車両運行情報を所定の記憶手段に記録する記録手段とを有しており、
情報収集時刻が記録される時刻情報部と、
前記情報収集時刻において前記測位データが正しく取得された場合にはその測位データが記録され、さもなければ日本国内には存在しない位置を表すデータが記録される位置情報部と
を有することを特徴とする車両運行情報収集装置に用いられる前記車両運行情報のデータ構造。
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