JP3808310B2 - 綴込装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の書類などを綴り込むための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ステープラなどのように複数枚の用紙を綴り込むような綴込装置では、その内部に複数の消耗品たる針を装填できるように直線状の案内部を設けており、また、この案内部に装填された消耗品を連続的に打ち出すことができるように、コイルスプリングなどの押圧部材を用いてその消耗品の後端部を押し出すようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このようなステープラでは、複数の消耗品を直線状の案内部に装填しており、また、この案内部の後端側にコイルスプリングを設けて、消耗品を打出開口部側に押圧するようにしているため、そのコイルスプリングを取り付けている分だけ消耗品の装填スペースが削られてしまう。従って、案内部に装填できる消耗品の数が少なくなってしまい、頻繁にこのような消耗品を装填し直さなければならないという問題を有していた。また、コイルスプリングを設けるスペースが小さいと、コイルスプリングの伸長時と縮小時の押圧力に差が生じてしまうという問題も生じていた。
【0004】
そこで、本発明は上記問題を解決するために、消耗品を装填する案内部の形状を工夫することによって可能な限り多くの消耗品を装填できるようにするとともに、押圧力に差を生じさせないような綴込装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の綴込装置は、紙葉類を綴じるための消耗品を案内する案内部と、当該案内部に案内された消耗品を開口部に向けて押圧する押圧部材と、当該押圧部材によって押圧された消耗品を紙葉類に打ち出す打出部材とを設けた綴込装置において、前記押圧部材の一端側を前記案内部から連続し且つ屈曲させた退避部に取り付け、前記押圧部材を、前記退避部及び前記案内部に沿って伸長させることによって前記消耗品を押圧するものとしていることを特徴とするものである。
【0006】
このように、案内部とは別に退避部を設けて押圧部材を取り付けるようにしたので、押圧部材として例えばコイルスプリングを用いた場合、コイルスプリングの自然長を長く確保でき、コイルスプリング伸縮時の押圧力の差を小さくすることができる。また、消耗品を装填するスペースをより大きく確保することができ、消耗品の装填回数を少なくすることができる。
【0007】
また、このような案内部と押圧部材をカートリッジとして構成し、ハンドル部材やベース部材から成る本体に対して着脱可能に設けるようにすれば、カートリッジを本体から取り外して容易に消耗品を装填することができるばかりでなく、製造工程においても、より簡単にこのようなカートリッジを製造することができる。
【0008】
また、このような発明において、退避部を屈曲して設ける方法は種々考えられるが、より好ましくは案内部から折り返して設けるように退避部を構成すると良い。このように構成した場合は、案内部と退避部を含む部分の全長を短くすることができ、よりコンパクトな綴込装置を提供することができる。
【0009】
更に、このように退避部を案内部から屈曲させて構成する場合、案内部をより長く確保するために屈曲させた部分まで案内部を構成することもできるが、このように構成すると、その屈曲した部分で消耗品が詰まる可能性がある。従って、このような詰まりを防止するためには、案内部を直線状にもうけるとともに、この案内部から退避部を屈曲させて構成すると良い。
【0010】
また、案内部から連続した部分である退避部に押圧部材を設けるようにすると、案内部の前端部分から退避部の後端部分までが長くなる。従って、押圧部材が大きく変位するために、押圧部材を大きく変位させながら、案内部に消耗品を装填しなければならない。そこで、このような装填操作を簡単に行なうようにするためには、消耗品を装填するための空間を確保する位置に前記押圧部材を固定する固定手段を設け、この空間を確保した状態で消耗品を装填すると良い。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について図を用いて説明する。図1は、本発明の一実施の形態を示す綴込装置Aを示す中央縦断面図を示したものであり、ハンドル部材2を閉止動作させていない状態を示したものである。また、図2は、図1におけるA−A’端面を示したものであり、図3および図4は、それぞれカートリッジ3およびこのカートリッジ3の先端部分に装着されるキャップ31を示したものである。図において、1はベース部材、2はハンドル部材、3はカートリッジを示すものであり、このハンドル部材2をベース部材1側に閉止動作させることによって、カートリッジ3内に装填されている円筒状の消耗品4を繰り出して用紙5を綴じるようにするものである。この消耗品4は、リサイクル可能な紙を主成分として構成することによってシュレッダで裁断できるようにするとともに、可燃ゴミとして用紙5を消耗品4で綴じたまま廃棄できるようにしたものであり、図8に示すように、円筒部分40の上端側に中空円盤状の上平面部41を設け、また、円筒部分40の下端側に楔状の割れ目42を設けることによって、この消耗品4を押圧した場合に割れ目42部分を放射状に広げて用紙5を綴り込めるようにしたものである。また、この割れ目42の先端部分に傾斜部43を設け、用紙5への貫通性を高めるようにしている。
【0012】
綴込装置Aのベース部材1は、硬質プラスチックの筐体部分と、その内部に設けられた金属板などによって構成されたもので、その筐体の底面10を水平に形成することによって机などに置くことができるようにするとともに、この底面10に対して垂直に設けられた左右側壁11(図2参照)の先端部分に回転軸11aを設けてハンドル部材2を回転可能に支持するようにしたものである。
【0013】
この底板10の内側の先端部分には、水平な金属板の上に設けられた変形台12を取り付けており、この変形台12の内周縁を上方に鋭角に突出させることによって消耗品4を押圧させて消耗品4の下端を放射状に広げられるようにしている。また、この水平な金属板の両側には左右の側壁11の内側に沿った金属側壁部分11eを設けており、この金属側壁部分11eに前後方向に沿ったガイドレール11bを設けることによって後述する保持部材たるカートリッジ3を挿入できるようにしている。
【0014】
また、この金属板に設けられた変形台12に対応して、左右側壁11間のプラスチック部分に穿孔部材挿入孔15を設けており、この穿孔部材挿入孔15に挿入された穿孔部材16の先端部分を変形台12の中空部分に挿抜できるようにしている。この穿孔部材16は、変形台12の円筒中空部分の内径に対応させた尖状部16aによって被綴部材たる用紙5に孔を設けられるようにしたものであり、更に、この尖状部16aの先端位置から消耗品4の縦方向の長さよりも長く設定した部分に段差部分16bを設けて、この段差部分16bに消耗品4の上平面部41を接触させて押圧できるようにしている。
【0015】
また、この段差部分16bより上方に設けられた部分は、その垂直方向の軸線に沿って左右に縦長状の平面切欠部16cを設けており、この平面切欠部16cによって段差部分16bから消耗品4の上平面部41を一部露出させるようにしている。なお、この穿孔部材16は、バネ部材17によって常時上方側に位置するように設定されており、ハンドル部材2を押下した際に、その穿孔部材16の上端部分をバネ部材17の押圧力に抗して押し下げ許容し、これによって変形台12の中空部分へ挿入させるようにしている。
【0016】
一方、この変形台12の上方には、側壁11に設けられた軸13aを中心に先端側を回転できるようにした紙受台13が設けられており、この紙受台13の先端下方に設けられた圧縮バネ13bを用いて紙受台13を常に上方に位置させるようにしている。この圧縮バネ13bは、ベース部材1の底面10に設けられたネジ底蓋13cを開けることによって、底板10と紙受台13との間にその圧縮バネ13bを取り付けることができるようにしている。また、この紙受台13の先端部分には、変形台12の取付位置に対応して開口部13dを設けており、圧縮バネ13bの押圧力に抗して紙受台13を下降させた場合に、この開口部13dの外周部分近傍に変形台12の外周部分が位置するようにしている。また、この紙受台13の開口部13d下側には、紙受台13の下方に向けて一定の厚みを有する肉厚部13eを設けており、カートリッジ3の下部先端部分に設けられた規制部36をこの肉厚部13eと底板10との間に位置させることによって紙受台13の下降を規制するようにしている。また、この紙受台13は、ベース部材1の側壁11に対して平行に設けられた左右の側壁13f(図2)と、この側壁13fの上部に跨って設けられた載置面と13gとによって内部にコの字状の空間を形成し、この内部空間にカートリッジ3の下部を挿入できるようにしている。
【0017】
また、このベース部材1の底面10には、軸14aを中心に開閉できる開閉部材14を設けており、この開閉部材14を下側に開けることによって、このベース部材1の側壁11内側に設けられた二本のガイドレール11bに沿ってカートリッジ3を後方から挿入できるようにしている。この開閉部材14は、その内側に突出して設けられた突出部14bを設けており、また、この底板対応部分の両側から垂直に設けた側壁対応部分の間隔を左右の金属板11eより若干狭くすることによって、プラスチックの弾性力で開閉部材14を閉じた状態に維持できるようにしている。
【0018】
カートリッジ3は、ベース部材1の側壁内側に設けられた二本のガイドレール11bに沿ってベース部材1に対して後方から着脱できるようにしたものであり、長手方向に対称に設けられた二つの部材を組み合わせたものである。このカートリッジ3は、図3に示すように、その内部に消耗品4を装填するための直線状の案内部30を設けており、この案内部30の先端部分に設けられたキャップ31(図4)を取り外すことによって消耗品4を装填できるようにしたものである。この案内部30は、消耗品4の上平面部41の形状に対応させた細いガイド溝30aと、消耗品4の円筒部分に対応させた主案内部30bとを設けており、このように略T字状に設けられた溝によって消耗品4が内部でガタつかないようにしている。また、この案内部30は直線状に設けられており、内部に装填された消耗品4が順次繰り出される途中で詰まらないようにしている。また、案内部30の後端には、案内部30の後端から連続してヘアピン状に略180度下方に屈曲して設けられた待避部33を設け、この退避部33に消耗品4をキャップ31側に押圧するためのコイルスプリング32を取り付けるようにしている。このコイルスプリング32は、その自由端側をフリー状態にした際に、その自由端側が案内部30の先端側まで伸びるように設定されており、このように設定することによって、消耗品4が徐々に少なくなった場合であってもコイルスプリング32の押圧力を維持させている。また、このように構成することによって、消耗品4を装填する際にも、そのコイルスプリング32の先端側を直線状の案内部30の後端まで圧縮させることによって消耗品4を可能な限り多く装填できるようにしている。また、このコイルスプリング32の先端側には、消耗品4を押圧するために消耗品4との接触面部分を三日月状に窪ませた押圧片32aを取り付けており、また、この押圧片32aの上部にも突出片32bを設けて、案内部30の上部に開口された溝37(図2)からこの突出片32bを突出させるようにしている。この突出片32bは、案内部30の溝37に沿って後端側にスライドさせることによって消耗品4を装填するための空間を確保するようにしており、この突出片32bに設けた凹部32cを溝37後端上部に設けられた突起部38に嵌め合わせることによってコイルスプリング32の先端を案内部30の後端側に留めるようにしている。このように固定手段を構成する突出片32bの凹部3cと突起部38とによって、消耗品4を装填する際、案内部30に消耗品4を装填できるようにするための空間を確保できるようにしている。
【0019】
また、このカートリッジ3の下面には、下向きに開口した凹部34が設けられており、この凹部34の前方側にコイルスプリング35の一端を取り付けるとともに、この凹部34の後端側とコイルスプリング35の自由端側に設けられた先端部材34aとの間に開閉部材14の突出部14bを配置させるための空間部を形成し、これによってカートリッジ3がコイルスプリング35の押圧力に抗してガイドレール11bに沿って後方に移動できるようにしている。また、カートリッジ3の下方の前端部分、すなわち凹部34の前方側には、このカートリッジ3を装填した場合に肉厚部13eと底板10との間に挟まれる規制部36を設ており、カートリッジ3をコイルスプリング35の押圧力に抗して後方にスライドさせた場合に、この規制部36が肉厚部13eと底板10との間から外れて紙受台13の先端部分を下方に回転できるようにしている。
【0020】
このカートリッジ3の案内部30の先端側に設けられたキャップ31は、消耗品4の装填方向に沿って着脱できるようにしたものであり、図4に示すように、その先端部分に保持された消耗品4を下方に打ち出すための開口部31aを有する弾性片31bを左右に設けたものである。この弾性片31bは、プラスチックなどによって片持梁状に形成されたものであり、その自由端側である先端側を穿孔部材16の段差部分16bによって押し広げることによって左右の弾性片31bで保持された消耗品4を下方に打ち出すことができるようにしたものである。また、この弾性片31bの自由端側の上部には、この穿孔部材16の下降に伴う押し広げ動作を容易にするために、内側部分にテーパ状の切欠面31dを設けており、穿孔部材16の尖状部16aが消耗品4の中空部分を貫通するまでこの弾性片31bによって消耗品4を保持するとともに、穿孔部材16の段差部分16bによって消耗品4が強制的に押し下げられることによって消耗品4を打ち出すことができるようにしている。また、このキャップ31の後端上部には、上方に向けて突出する左右の傾斜片31cを設けるようにしている。このキャップ31の後端部上方に設けられた傾斜片31cは、カートリッジ3の案内部30上方に設けられた溝37を避けるように左右に起立して設けたものであり、その下端から上端に向けて後方側へ傾斜させた部分を設けることによってハンドル部材2のリブ23を接触させるようにしている。
【0021】
このハンドル部材2は、図1に示すようにベース部材1の先端側に設けられた回転軸11aによって回転可能に支持されるものであり、この回転軸11aの近傍に設けられたバネ部材11cによってベース部材1から広がるようにしたものである。このハンドル部材2は、ベース部材1と同様に硬質プラスチックによって構成されており、この回転軸11aの後方に設けられた回転規制片20をベース部材1の金属側壁部分に設けられた円弧状の長孔11dに嵌め合わせることによってハンドル部材2の広がり角度を規制するようにしている。また、このハンドル部材2の上面板21内側には、穿孔部材16の上端部分に接触するようにした傾斜部21aを設けており、ハンドル部材2を閉止動作させた場合に穿孔部材16の上端をこの傾斜部21aに沿って徐々に押し下げることができるようにしている。また、この傾斜部21aの後方には、ハンドル部材2の左右側壁22および上面板21から直立して設けられた押圧部たるリブ23が取り付けられており、このハンドル部材2を閉止動作させた場合に、カートリッジ3の傾斜片31cの前方傾斜部分にこのリブ23を接触させてカートリッジ3を後方にスライドさせるようにしている。
【0022】
次に、このように構成された綴込装置Aを用いて複数枚の用紙5を綴じる動作例について図1および図5から図7を用いて説明する。
【0023】
まず、カートリッジ3に消耗品4を装填する場合、底板10に設けられた開閉部材14をあけて、カートリッジ3を後方にスライドさせてカートリッジ3を取り出す。そして、案内部30の先端に取り付けられているキャップ31を前方に引くことによって取り外し、突出片32bを案内部30の上部に設けられている溝37に沿って後方にスライドさせ、この突出片32bの凹部32cを案内部30の後部に設けられている突起部38に嵌め合わせてこの位置でコイルスプリング32を固定する。そして、案内部30の先端側から消耗品4を略T字状に設けられた案内部30に沿って装填し、キャップ31を取り付けるとともに突起部30bに嵌め合わされていた突出片32bを突起部38から外してコイルスプリング32の押圧力によって消耗品4をキャップ31側に押圧するようにする。そして、このように消耗品4を装填したカートリッジ3を、ベース部材1の後方からガイドレール11bに沿って挿入し、ベース部材1の底板10に設けられた開閉部材14を閉じ、この状態で開閉部材14の突出部14bをコイルスプリング35の先端側に位置させるとともに、カートリッジ3の下方先端部分に設けられた規制部36を紙受台13の肉厚部13dの下方に位置させる。そして、複数枚の用紙5を紙受台13の上に載せてハンドル部材2を押し下げる。
【0024】
このハンドル部材2を押し下げた場合、ハンドル部材2の上面板21の内側に設けられた傾斜部21aに穿孔部材16の上端部分が接触し、更にハンドル部材2を押し下げることによって穿孔部材16の尖状部16aがキャップ31内に保持された消耗品4の中空部分に挿入される。そして、更にハンドル部材2を押し下げると、穿孔部材16の段差部分16bがキャップ31の弾性片31bの上端部分に設けられた切欠面31dに接触し、左右の弾性片31bが互いに押し広げられて、穿孔部材16の段差部分16bによって消耗品4の上平面部41を強制的に押し下げる。そして、この状態から更に穿孔部材16を押し下げると、まず消耗品4の中空部分を貫通した尖状部16aによって用紙5に孔があけられ(図7(a))、続いて変形台12と紙受台13の上面との間に空間を確保した状態で消耗品4を用紙5に貫通させる(図5および図7(b))。なお、穿孔部材16が消耗品の中空部分を貫通している状態においては、穿孔部材16の直径が消耗品4の中空部分と略等しく設定されているため、穿孔部材16が消耗品4を貫通している状態で消耗品4を尖状部16aに保持できるようにしている。
【0025】
そして、更にハンドル部材2を押し下げると、ハンドル部材2の内側に設けられたリブ23がキャップ31の傾斜片31cに接触して、カートリッジ3全体がコイルスプリング35の押圧力に抗して後方にスライドさせられる。そして、このスライドによってカートリッジ3の下方先端部分に設けられた規制部36が紙受台13の肉圧部13dの下方から待避し、紙受台13の下方への回転を許容する。そして、この紙受台13の下降にともなって変形台12と紙受台13との間に設けられていた空間部がなくなり、消耗品4の下端部が紙受台13に接触して、変形台12の内周突出部分によって消耗品4の下端部分が放射状に広げられて複数枚の用紙5を閉じる。
【0026】
このように本実施の形態によれば、用紙5を綴じるための消耗品4を案内する案内部30と、この案内部30に案内された消耗品4を開口部31aに向けて押圧するコイルスプリング32と、このコイルスプリング32によって押圧された消耗品4を用紙5側に打ち出す穿孔部材16とを設けた綴込装置Aにおいて、コイルスプリング32の一端側を案内部30から屈曲させた退避部33に取り付けるようにしたので、消耗品4を装填するスペースをより大きく確保することによって消耗品の装填回数を少なくすることができるばかりでなく、コイルスプリング32の自然長を長く確保できるので、押圧片32aの最後方時と最前方時の押圧力の差を小さくすることができる。
【0027】
また、本実施の形態では、案内部と退避部をカートリッジとして構成し、ハンドル部材2やベース部材1に対して着脱可能に設けるようにしたので、カートリッジ3を本体から取り外して容易に消耗品4を装填することができるようになる。
【0028】
また、退避部33を案内部30の下方側にヘアピン状に略180度屈曲させて設けたので、カートリッジ3の全長を短く構成することができるようになる。
【0029】
更に、案内部30と退避部33とが屈曲している状況の中で、消耗品4を装填するための案内部30を直線状に設けるようにしたので、屈曲部分の中で消耗品4が詰まることがなくなる。
【0030】
また、このような案内部30に突起部38を設けるとともに、コイルスプリング32の先端に設けられている押圧片32aの突出片32bに凹部32cを設けて、これらを嵌め合わせるようにしたので、消耗品4を装填するための空間を予め確保しておくことができ、容易に大量の消耗品4を案内部30に装填することができるようになる。
【0031】
なお、本発明は上記実施の形態に限られることなく、種々変更することができる。例えば、本実施の形態においては、消耗品4として円筒形状をした部材を用いて説明したが、一般的に使用されている下向きに開口した略コの字形状の金属製の針を消耗品として使用する場合についても適用することができる。
【0032】
また、本実施の形態においては、退避部33を案内部の下側に屈曲させて設けるようにしたが、これに限らず、上下左右方向に略180度屈曲させて退避部を設けても良い。
【0033】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0034】
すなわち、本発明の綴込装置は、紙葉類を綴じるための消耗品を案内する案内部と、当該案内部に案内された消耗品を開口部に向けて押圧する押圧部材と、当該押圧部材によって押圧された消耗品を紙葉類に打ち出す打出部材とを設けた綴込装置において、前記押圧部材の一端側を前記案内部から屈曲させた退避部に取り付けるようにしたので、消耗品を装填するスペースをより大きく確保することによって消耗品の装填回数を少なくすることができるばかりでなく、コイルスプリング32の自然長を長く確保できるので、押圧片32aの最後方時と最前方時の押圧力の差を小さくすることができる。
【0035】
また、押圧部材の一端側を案内部から屈曲させた退避部に取り付けるようにしたカートリッジを、ハンドル部材やベース部材に対して着脱可能に設けるようにしたので、カートリッジを本体から取り外して容易に消耗品を装填することができるようになる。
【0036】
更に、このような発明において、退避部を案内部から折り返して設けるようにしたので、案内部と退避部を含む部分の全長を短くすることができ、よりコンパクトに構成することができる。
【0037】
また、このような発明において、案内部を直線状に設けるようにしたので、案内部に装填されている消耗品が屈曲部分で詰まることを防止することができる。
【0038】
更に、消耗品を装填するための空間を確保する位置に押圧部材を固定する固定手段を設けるようにしたので、この空間を確保した状態でより簡単に消耗品を装填することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す綴込装置の中央断面図。
【図2】図1におけるA−A’端面図。
【図3】同実施の形態におけるカートリッジの側面断面図
【図4】同実施の形態における、カートリッジに装填されるキャップの正面図、側面図、平面図。
【図5】同実施の形態におけるハンドル部材を押下した状態図。
【図6】同実施の形態におけるハンドル部材を完全に押下した場合の状態図
【図7】同実施の形態における、穿孔部材および用紙の綴込に関する状態説明図。
【図8】同実施の形態における消耗品の外観図。
【符号の説明】
A・・・綴込装置
1・・・ベース部材
2・・・ハンドル部材
3・・・カートリッジ
4・・・消耗品
5・・・紙葉類(用紙)
12・・・変形台
13・・・紙受台
16・・・打出部材(穿孔部材)
30・・・案内部
31a・・・開口部
32・・・押圧部材(コイルスプリング)
32a・・・押圧部材(押圧片)
32b・・・固定手段(突出片)
32c・・・固定手段(凹部)
33・・・退避部
38・・・固定手段(突起部)
Claims (5)
- 紙葉類を綴じるための消耗品を案内する案内部と、当該案内部に案内された消耗品を開口部に向けて押圧する押圧部材と、当該押圧部材によって押圧された消耗品を紙葉類に打ち出す打出部材とを設けた綴込装置において、前記押圧部材の一端側を前記案内部から連続し且つ屈曲させた退避部に取り付け、前記押圧部材を、前記退避部及び前記案内部に沿って伸長させることによって前記消耗品を押圧するものとしていることを特徴とする綴込装置。
- 紙葉類を固定するための消耗品を打ち出すためのハンドル部材および当該打ち出された消耗品を変形させるための変形台を備えたベース部材とを備え、前記消耗品を案内する案内部および当該案内された消耗品を開口部に向けて押圧する押圧部材を備えたカートリッジを具備してなる綴込装置において、前記押圧部材の一端側を前記案内部から連続し且つ屈曲させた退避部に取り付け、前記押圧部材を、前記退避部及び前記案内部に沿って伸長させることによって前記消耗品を押圧するものとしていることを特徴とする綴込装置。
- 前記退避部が、前記案内部から折り返して設けられた退避部であることを特徴とする請求項1または2に記載の綴込装置。
- 前記案内部を直線状に設けたことを特徴とする請求項1、2または3に記載の綴込装置。
- 前記消耗品を装填するための空間を確保する位置に前記押圧部材を固定する固定手段を設けたことを特徴とする請求項1、2、3または4に記載の綴込装置。
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